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レジリエンスの変化に着目した スキルトレーニングプログラム

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Academic year: 2021

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(1)

レジリエンスの変化に着目した スキルトレーニングプログラム

の作成と評価

学校教育専攻 学校教育専修

市川大貴

(2)

目次

• 3  第 1 章 問 題 と 目 的 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 4

第 1 節 問 題 意 識 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 4 第 1 項 困 難 な 出 来 事 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 4 第 2 項 大 学 生 が 遭 遇 す る 困 難 な 出 来 事 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 4 第 3 項 困 難 な 出 来 事 を 乗 り 越 え る 力 を 身 に つ け る ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 6 第 4項 ス キ ル ト レ ー ニ ン グ を 通 し て 困 難 な 出 来 事 を 乗 り 越 え る 力 を 身 に つ け る ・ 6 要旨・

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••••••

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第 2 節 レジリエンスについて・ ••

第 1 項 レジリエンスとは・

第 2 項 人 の 精 神 的 回 復 過 程 及 び レ ジ リ エ ン ス の 状 態 に つ い て の 研 究 ・ 第 3 項 精 神 的 回 復 力 に つ い て の 研 究 ・

第 4 項 精 神 的 回 復 力 を 高 め る ト レ ー ニ ン グ ・ 第 5 項 本 研 究 の 目 的 ・ ・ ・ ・

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•••••••••••

.•••••••••

•••••.••••

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第 2 章 予 備 調 査 ・ 第 1 節 目的・・・

第 2 節 方 法 ・

第 1 項 調 査 協 力 者 ・

第 2 項 実 施 日 及 び 当 日 の 概 要 ・ ・ 第 3 項 質 問 紙 項 目 に つ い て ・

第 4 項 ス キ ル ト レ ー ニ ン グ 内 容 に つ い て ・ 第 3 節 結 果 と 考 察 ・

第 1 項 レ ジ リ エ ン ス 4 側 面 尺 度 に お け る 下 位 尺 度 得 点 に つ い て ・ 第 2 項 ス キ ル ト レ ー ニ ン グ プ ロ グ ラ ム の 効 果 の 検 討 ・

第 3項 考 察 ・

2 2 3 3 3 3 4 5 5 7 0 1 1 6   2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 3 3 3 3  

•.•••••••••.••

••••.•••••••••

•.•.••••••••••

••••••

.•.•••

第 3 章 本 調 査 ・ 第 1節 目 的 ・ 第 2 節 方 法 ・

第 1 項 調 査 協 力 者 ・

第 2 項 実 施 日 及 び 当 日 の 概 要 ・ 第 3 項 質 問 紙 項 目 に つ い て ・ ・

第 4 項 ス キ ル ト レ ー ニ ン グ 内 容 に つ い て ・ 第 3 節 結 果 ・

第 1 項 レ ジ リ エ ン ス 4 側 面 尺 度 に お け る 下 位 尺 度 得 点 に つ い て ・ 第 2項 各 変 数 間 の 相 関 ・

第 3 項 ス テ ッ プ ワ イ ズ 法 に よ る 重 回 帰 分 析 ・

第 4 項 スキノレトレーニングプログラムの効果の検討・

第 5 項 リ フ レ ク シ ョ ン シ ー ト の 記 述 の 検 討 ・ 第 4 節 考 察 ・ ・ ・

• 38  総合考察・

第 4 章

.  39  今 後 に 向 け て ・

第 5 章

.  41  引用参考文献・

.  44  .  45  謝辞・

資料・

(3)

要旨

困難な出来事に遭遇してなかなか乗り越えることができない人がいる一方で、困 難 な 出 来 事 に 遭 遇 し て も そ れ を 乗 り 越 え 良 い 社 会 適 応 を す る 人 が い る 。 困 難 な 出 来 事 に 遭 遇 し で も 乗 り 越 え る こ と が で き る 人 は 困 難 な 出 来 事 に 遭 遇 し て も そ こ か ら 回復する力であるレジリエンス(精神的回復力)を有していると考えられる。本研究 で は 大 学 生 を 対 象 に レ ジ リ エ ン ス ( 精 神 的 回 復 力 ) を 高 め る ス キ ル ト レ ー ニ ン グ プ ログラムを実施し、その効果を検討することであった。その際「仲間先輩資源 J r 仲 間先輩資源の活用 J r 熟 慮 的 行 動 J r 状 況 分 析 行 動 J r 楽 観 的 思 考 J r 楽 観 的 行 動 J という側面に着目し、効果を検討した。

予 備 調 査 の 結 果 、 グ ル ー プ ワ ー ク を 用 い た ス キ ル ト レ ー ニ ン グ プ ロ グ ラ ム の 実 施 前 後 に よ っ て 「 熟 慮 的 行 動 J r 楽 観 的 行 動 j の 得 点 に 有 意 な 変 化 が 見 ら れ 、 ス キ ル トレーニングプログラムによってレジリエンス(精神的回復力)を高められる可能 性が示唆された。

本 調 査 で は 、 人 の 精 神 的 回 復 過 程 を 示 し 、 回 復 段 階 に 必 要 な 力 を 紹 介 し な が ら 、 レジリエンス(精神的回復力)を高めるトレ}ニングを実施し、その効果を検討した。

1 要因 3 水 準 の 分 散 分 析 の 結 果 「 楽 観 的 行 動 」 に お い て 有 意 な 変 化 が 見 ら れ 、 本 ス キノレトレーニングプログラムによってレジリエンス(精神的回復力)の一部を高め ることができる可能性が示唆された。

今回は短期的なレジリエンス(精神的回復力)を高めるスキルトレーニングプロ グラムを実施したが、レジリエンス(精神的回復力)は継続的にトレーニングを実施 す る こ と で 高 め ら れ る 可 能 性 が あ り 、 今 後 は 長 期 的 な ト レ ー ニ ン グ に つ い て も 検 討 す る 必 要 が あ る 。 ま た 、 ス キ ル ト レ ー ニ ン グ プ ロ グ ラ ム の 効 果 に つ い て で あ る が

トレーニング実施後は高い効果を示すものの、般化できていない可能性も示唆され

ている。今後は般化できているかについても検討する必要があると考えられる。

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第 1 章 問 題 と 目 的

第 1 節 問 題 意 識

第 1 項 困 難 な 出 来 事

楽 し く 暮 ら し た い 、 幸 せ に 暮 ら し た い と い う の は 誰 し も が 願 う こ と で あ ろ う 。 し か し 、 人 生 に は 楽 し い と 感 じ る 出 来 事 も あ れ ば 、 辛 い 、 苦 し い 、 嫌 だ と 感 じ る よ う な 「 困 難 な 出 来 事 j に 遭 遇 す る こ と が あ る 。 例 え ば 、 一 生 懸 命 練 習 し た の に テ ス ト で 満 足 の い く 成 績 を 修 め る こ と が で き な か っ た 、 普 段 は し な い よ う な ミ ス を し て 大 事 な 試 合 に 負 け て し ま っ た 、 仲 の 良 か っ た 友 達 と さ さ い な こ と で 、 言 い 争 っ て し ま い け ん か し て し ま っ た 、 好 き な 異 性 に 嫌 わ れ て し ま っ た 、 と い っ た 出 来 事 で あ る 。 ま た 、 命 に 関 わ る よ う な 大 け が を し て し ま っ た 、 災 害 や 事 件 に 巻 き 込 ま れ て し ま い 財 産 を 失 っ た 、 な ど 予 期 せ ぬ こ と に 巻 き 込 ま れ た 場 合 も 辛 い 、 苦 し い 、 嫌 だ と 感 じ る だ ろ う 。 問 題 の 大 き さ の 程 度 は 様 々 で あ る が 、 困 難 な 出 来 事 は 誰 も が 経 験 し 得 る も のであるといえよう。

人 は こ の よ う な 困 難 な 出 来 事 に 遭 遇 し た 持 、 悲 し ん だ り 、 落 ち 込 ん だ り 、 後 悔 し た り 、 悩 ん だ り す る だ ろ う 。 た と え 落 ち 込 ん だ と し て も 、 そ こ か ら 立 ち 直 る こ と が で き れ ば よ い が 、 な か な か 立 ち 直 れ ず 、 憂 欝 な 日 々 を 過 ご し て し ま う 人 も い る だ ろ う 。 ま た 、 そ の 出 来 事 の こ と を 引 き ず っ て し ま い 、 別 の と こ ろ で ミ ス を 重 ね て し ま う 人 も い る か も し れ な い 。 最 悪 の 場 合 、 朝 起 き あ が れ な い 、 食 欲 が わ か な い 、 体 が 思 う よ う に 動 か な い 、 仕 事 が で き な い な ど 日 常 生 活 に 支 障 を き た す 可 能 性 も あ る だ ろ う 。 こ の よ う な こ と か ら 困 難 な 出 来 事 は 今 日 を 生 き る 私 た ち に と っ て 大 き な 脅 威 であると言える。

第 2 項 大 学 生 が 遭 遇 す る 困 難 な 出 来 事

困 難 な 出 来 事 は 誰 も が 経 験 し 得 る こ と で あ る が 、 特 に 大 学 生 の 時 期 が 一 番 遭 遇 し

(5)

や す い の で は な い だ ろ う か 。 大 学 生 は 発 達 段 階 に お い て 青 年 期 後 期 に 該 当 す る 。 青 年 期 は 一 般 に 身 体 的 な 発 達 の ス パ ー ト と 第 二 次 性 徴 か ら 、 社 会 的 経 済 的 に 成 人 と し て社会に仲間入りするまでを指す(戸田, 2010) 。 高 村 ( 2 0 1 2 ) によれば、青年期 は 多 様 な 他 者 の も の の 見 方 、 視 点 を 取 り 入 れ な が ら 、 し だ い に 自 ら の 価 値 観 を 形 成 し、個人の価値観に基づいて判断することが可能になる時期であるため、周囲から 日常生活のさまざまな出来事について、自分自身で意思決定を求められるようにな る(高村, 2012) と さ れ て い る 。 高 校 生 の 段 階 で も 、 文 系 理 系 の 選 択 や 志 望 校 を 決 める際など自分で意思決定を求められる場合があるが、大学生では行動範囲が広が り、交友関係も広がるため、高校よりもはるかに多くの意思決定を求められる臼そ して選択の質も、どちらを選択したらよいか悩ましい場合、答えがわからないよう な場合など高度なものが増えてくる。意思決定に慣れていない場合、たくさんの悩 ましい選択をせまられるというのは非常に苦しいことである。そして、悩みながら 苦労して選択した結果が、うまくし、かなかったという場合、それは人を落ち込ませ る 要 因 と な り う る 。 神 原 ( 2 0 0 9 ) が挫折経験の有無について調査を行ったところ、

大学生 518 名 ( 男 性 : 260 名 、 女 性 : 255 名 、 不 明 :3 名)のうち 356 名 ( 男 性 : 177 名 、 女 性 : 178 名 、 不 明 : 1 名)が挫折を経験したことがあると回答した。つま り、調査協力者の男性、女性のほぼ 7 割 が 挫 折 を 経 験 し て い る こ と が 明 ら か と な っ た 。

また、山口 ( 2 0 1 1 ) は 18 歳 ' " ' " ' 4 1 歳 の 男 女 420 名(平均二 2 0 . 5 3 歳 、 SD=2.52) に 対 し 、 精 神 的 に 辛 い と 感 じ た 体 験 に つ い て 尋 ね た と こ ろ 次 の よ う な 結 果 が 得 ら れ た ( T a b l e  1 ) 。 こ の 結 果 に よ る と 意 思 決 定 の 難 し さ が 影 響 し て い る と 考 え ら れ る 体 験 の 他 に 喪 失 体 験 や 、 自 分 と 他 者 と の 比 較 か ら 生 じ る と 考 え ら れ る 体 験 が 大 学 生 に つ

らいと感じさせていることがわかる口

Table 1  精 神 的 に 辛 い と 感 じ た 体 験 山口 ( 2 0 1 1 ) の 結 果 を 元 に 作 成 順 位 精神的につらいと感じた体験 体験した人数体験した人数の割合

喪失体験(親や大切なものを失う) 1 8 0   0 . 4 3  

2  劣等感にとらわれる 1 7 0   0 . 4 0  

3  裏切られる 1 6 7   0 . 4 0  

4  理解してもらえない 1 5 4   0 . 3 7  

5  無視される 1 5 3   0 . 3 6  

6  1 4 6   0 . 3 5  

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こ れ ら の こ と か ら 大 学 生 の 多 く が 困 難 な 出 来 事 に 遭 遇 し て い る こ と 、 そ し て 様 々 な 種 類 の 困 難 な 出 来 事 を 経 験 し て い る こ と が わ か る 。

第 3 項 困 難 な 出 来 事 を 乗 り 越 え る カ を 身 に つ け る

困 難 な 出 来 事 は そ れ を 体 験 す る こ と 自 体 が 辛 い こ と で あ る と 同 時 に 精 神 的 健 康 に 悪 影 響 を 及 ぼ す こ と が 知 ら れ て い る 。 高 比 良 (1998) は 大 学 生 を 対 象 と し た ラ イ フ イ ベ ン ト 尺 度 を 作 成 し 、 ラ イ ブ イ ベ ン ト が 大 学 生 に 与 え る 影 響 に つ い て 検 討 し て い る 。 そ の 結 果 、 ネ ガ テ ィ ブ な ラ イ フ イ ベ ン ト は 抑 欝 症 状 の 予 測 に 寄 与 し て い る こ と を 明 ら か に し た 。 つ ま り 、 困 難 な 出 来 事 を 乗 り 越 え る こ と が で き な い と い つ ま で も 精 神 的 に 苦 し い 状 態 に 置 か れ る こ と に な る と 考 え ら れ る 。

こ の よ う に 困 難 な 出 来 事 は ネ ガ テ ィ ブ な 側 面 し か 持 っ て い な い よ う に 見 え る が 、 ポ ジ テ ィ ブ な 側 面 が あ る こ と も 指 摘 さ れ て い る 。 神 原 (2010) は 挫 折 経 験 を 自 分 な り に 受 け 入 れ た り 意 味 づ け た り し て い れ ば 、 自 分 自 身 に と っ て 必 ず し も 否 定 的 な 影 響 だ け を も た ら さ な い 可 能 性 に つ い て 言 及 し て お り 、 挫 折 に よ っ て 新 し い 自 己 概 念 を 獲 得 し た り 、 新 た な 自 己 実 現 に 向 か う 場 合 が あ る と 述 べ て い る 。 つ ま り 、 困 難 な 出 来 事 と い う の は 、 人 を 落 ち 込 ま せ 、 悩 ま せ る と い う ネ ガ テ ィ ブ な 側 面 を も っ て い る が 、 反 対 に 人 を 成 長 さ せ る と い う ポ ジ テ ィ ブ な 側 面 も 持 っ て い る と い え る 口

困 難 な 出 来 事 に 遭 遇 す る の は 辛 い こ と か も し れ な い が 、 遭 遇 す る 可 能 性 が 誰 に で も あ る と い う こ と 、 そ し て 困 難 な 出 来 事 が 人 を 成 長 さ せ る 側 面 を も っ て い る こ と か ら 、 極 力 遭 遇 し な い よ う に 回 避 す る の で は な く 、 困 難 な 出 来 事 に 遭 遇 し で も そ こ か ら 乗 り 越 え る こ と 、 そ し て 国 難 な 出 来 事 を 乗 り 越 え る 力 を 身 に 着 け る こ と が 重 要 で あると考えられる。

第 4 項 ス キ ル ト レ ー ニ ン グ を 通 し て 困 難 な 出 来 事 を 乗 り 越 え る カ を 身 に つ け る

で は 困 難 な 力 は ど の よ う な 方 法 で 身 に つ け る こ と が で き る だ ろ う か 。 あ る 特 定 の

カ を 身 に つ け る 際 の ア プ ロ ー チ の 1 つ に ス キ ル ト レ ー ニ ン グ が あ る 。 ス キ ル ト レ ー

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ニングの代表例としてソーシャルスキルトレーニングがある。

ソ ー シ ヤ ル ス キ ル は 社 会 的 ス キ ル あ る い は 社 会 的 技 能 と 訳 す こ と も あ る 包 括 的 な概念であり、狭義には対人場面において相手に効果的に反応するために用いられ る言語的、非言語的対人行動のことを指す(相川, 2004) 。 最 近 で は 対 人 行 動 に 限 定 す る 立 場 に 対 し 認 知 的 側 面 や 感 情 の 統 制 も ソ ー シ ャ ル ス キ ル の 中 に 含 め よ う と す る 立 場 が 主 流 と な っ て い る ( 相 ) 1 1 , 2004) 。 つ ま り 、 ソ ー シ ヤ ル ス キ ル と は 人 間 関係を円滑に進めるための能力や技能のことをいう(岩見, 2010) 。ソーシャルス キルトレーニングは対入場面での不安や不適切な反応を示す個人は、適切で効果的 なソーシャルスキルを今までに学習してこなかったか、あるいは不適切な対人反応 を誤って学習しているという考えに基づき、適切なソーシヤルスキルを新たに学習 させるという目的のために行われる(相川, 2006) 。

ここで困難な出来事を乗り越えることについて考えてみると、困難な出来事に遭 遇し で も な かな か 乗 り 越え ることができない人 もい れ ば、困 難 な出来 事 に遭遇 し で もすぐに乗り越えられる人が存在する。これはソーシャルスキルトレーニングの目 的の考え方で考えると前者が困難な出来事を乗り越える力を持っていない、後者は 困難な出来事乗り越える力を持っていると捉えることができる。すなわち、困難な 出来事を乗り越えるスキルを身に着けることができれば、困難な出来事を乗り越え られるようになれる、あるいは、困難な出来事で悩む時間を減らすことができるの ではないだろうか。

そ こ で 本 研 究 で は 大 学 生 を 対 象 と し た 困 難 な 出 来 事 を 乗 り 越 え る ス キ ル を 身 に

着 け る ト レ ー ニ ン グ を 開 発 し 、 そ の 効 果 を 検 討 す る こ と を 目 的 と す る 。 困 難 な 出 来

事を乗り越えるスキルを明らかにするためには、困難な出来事を乗り越えることが

できる人の特徴について調べる必要がある。そこで次節では、困難な出来事を乗り

越えることができる人が持つとされる特徴について明らかにする。

(8)

第 2 節 レジリエンスについて

第 1 項 レ ジ リ エ ン ス と は

近 年 、 人 の 精 神 的 回 復 に 関 す る 概 念 と し て 、 レ ジ リ エ ン ス と い う 概 念 が 注 目 さ れ て い る 。 レ ジ リ エ ン ス 研 究 は 精 神 疾 患 ( た と え ば 統 合 失 調 症 ) 、 貧 困 、 ト ラ ウ マ な ど 発 達 や メ ン タ ノ レ ヘ ル ス の さ ま ざ ま な リ ス ク を も っ た 人 が 良 好 な 適 応 と い う 経 過 を と っ た の は ど の よ う な こ と に よ る の か を 明 ら か に し よ う と し た と こ ろ か ら 安 台 ま っ た と さ れ 、 日 本 で も 発 達 心 理 学 、 臨 床 心 理 学 、 教 育 学 、 小 児 保 健 学 、 看 護 学 、 精 神医学など幅広い分野で行われている(庄司, 2009) 。

レジリエンスは困難で脅威的な状況にもかかわらず、うまく適応する過程、能力、

お よ び 結 果 (Masten , Best ,  &Garmezy ,  1990) とされている包括的な概念であり、

過 程 、 能 力 、 結 果 の ど こ に 着 目 す る か が 研 究 者 に よ っ て 異 な る た め ( 小 塩 ・ 中 谷 ・ 金子・長峰, 2002) 、統一的な見解はみられていない(小花和, 2002;小塩ら,

2002)。 し か し 、 大 き く ま と め る と レ ジ リ エ ン ス を プ ロ セ ス 及 び 結 果 と し て 捉 え 、 回 復 の 過 程 に お い て 影 響 を 及 ぼ す 要 因 に つ い て 捉 え る 研 究 と レ ジ リ エ ン ス を パ ー

ソ ナ リ テ ィ と し て 捉 え 、 個 人 の 回 復 力 を 構 成 す る 特 性 と し て 捉 え る 立 場 が あ る ( 平 野 , 2010) 。 以 前 は パ ー ソ ナ リ テ ィ と し て の レ ジ リ エ ン ス は レ ジ リ エ ン シ ー ( 石 毛・無藤, 2005) リズィリエンシー(荒木, 2005) と 表 記 さ れ 区 別 さ れ て い た こ と

も あ っ た が 、 現 在 で は パ ー ソ ナ リ テ ィ と し て 扱 う 研 究 ( 井 隼 ・ 中 村 , 2008  ;平野,

2010  ;平野, 2012な ど ) で も レ ジ リ エ ン ス と 表 記 さ れ て い る 。 つ ま り 、 個 人 が 持 っ て い る 困 難 な 出 来 事 を 乗 り 越 え る 力 も レ ジ リ エ ン ス で あ る が 、 人 が 困 難 な 出 来 事 を 乗 り 越 え る プ ロ セ ス 及 び 乗 り 越 え た 結 果 ( 状 態 ) も レ ジ リ エ ン ス と い う の で あ る 。 人 の 精 神 的 回 復 に 関 す る 概 念 で あ る こ と は 共 通 し て い る が 、 レ ジ リ エ ン ス を 捉 え る 立 場 に よ っ て レ ジ リ エ ン ス の 意 味 が 異 な っ て く る た め 、 研 究 者 が レ ジ リ エ ン ス を 定 義しているかに注意する必要がある。

そ こ で 本 研 究 で は こ れ ら の レ ジ リ エ ン ス を 区 別 し て 扱 う こ と に す る 。 小 塩 ら

(2002) に よ る と レ ジ リ エ ン ス な 状 態 に あ る 者 と は 困 難 で 脅 威 的 な 状 況 に さ ら さ れ

る こ と で 一 時 的 に 心 理 的 不 健 康 の 状 態 に 陥 っ て も 、 そ れ を 乗 り 越 え 、 精 神 的 病 理 を

示 さ ず 、 よ く 適 応 し て い る 者 の こ と と さ れ て い る 。 そ こ で プ ロ セ ス 及 び 結 果 の レ ジ

(9)

リエンスをそれぞれ人の精神的回復過程、レジリエンスの状態とよぶことにする。

ま た 、 パ ー ソ ナ リ テ ィ の レ ジ リ エ ン ス を 小 塩 ら (2002) に習い、精神的回復力と定 義する。小塩ら (2002) や石毛ら (2005) は 個 人 の 性 格 特 性 だ け を 精 神 的 回 復 力 と しているが、杏藤・岡安 (2010) や 井 隼 ・ 中 村 (2008) の よ う に そ の 人 が 人 を 精 神 的 な 回 復 に 導 く 要 因 ( ソ ー シ ヤ ル サ ポ ー ト な ど ) を 所 持 し て い る か と い う こ と も 含 め て 、 個 人 の 精 神 的 を 捉 え よ う と し て い る こ と か ら 、 本 研 究 も こ れ ら も 含 め て 個 人 が 持 っ て い る 性 格 特 性 、 回 復 に 導 く 要 因 を 合 わ せ て 精 神 的 回 復 力 と よ ぶ こ と に す る 。

第 2 項 人 の 精 神 的 回 復 過 程 及 び レ ジ リ エ ン ス の 状 態 に つ い て の 研 究

レジリエンスの 1 つ の 研 究 ス タ イ ル と し て レ ジ リ エ ン ス を プ ロ セ ス 及 び 結 果 と して捉える研究がある。日本においては荒木 (2005) が レ ジ リ エ ン ス の プ ロ セ ス 及 び 結 果 と し て 捉 え る 立 場 を と っ て い る 代 表 的 な 研 究 で あ る 。 荒 木 (2005) はいじめ 被 害 体 験 者 の 青 年 期 後 期 に お け る レ ジ リ エ ン ス を 児 童 期 及 び 青 年 期 前 期 の あ る 一 定 の 期 間 に 、 い じ め と い う 一 連 の ス ト レ ス イ ベ ン ト に 曝 さ れ た に も か か わ ら ず 、 被 害 後 数 年 が 経 過 し た 青 年 期 後 期 に お い て 、 そ れ ら の 行 為 症 と も 言 え る 不 適 応 症 状 (抑うつ/不安等)を呈していない状態と定義し、レジリエンスの達成に寄与する要 因 と し て の 、 対 人 的 ス ト レ ス イ ベ ン ト 及 び コ ー ピ ン グ ス タ イ ル の 効 果 に つ い て 検 討

した。その結果、いじめ被害体験者は青年期後期において特に対人的ストレスイベ ン ト を 多 く 体 験 し て い る わ け で は な い に も か か わ ら ず 、 非 体 験 者 よ り も 適 応 状 態 が 悪 い こ と を 見 出 し た 。 こ の 傾 向 は 男 性 の 方 が つ よ く 、 い じ め 被 害 開 始 時 期 は 無 関 係 で あ る こ と を 同 時 に 示 し た 。 ま た 、 被 害 体 験 者 に お い て 問 題 解 決 型 。 サ ポ ー ト 希 求 型コーピングが補償的に機能していることを示唆する結果を見出した。

小花和 (2002) は レ ジ リ エ ン ス の 構 成 要 因 と 含 ま れ る 特 性 と し て 先 行 研 究 を も

とに以下のようにまとめている (Table2 ) 。 小 花 和 (2002) は 心 理 的 ス ト レ ス 過 程

の 媒 介 要 因 と し て 、 環 境 要 因 と 子 ど も の 個 人 内 要 因 を 分 離 せ ず 包 括 し た 概 念 と し て

(10)

Table 2 レ ジ リ エ ン ス の 構 成 要 因 と 含 ま れ る 特 性 小 花 和 (2002) より引用 構成要因

子どもの周囲から提供される要因 環境要因 ( 1   HA  VE F  a c t o r  ) 

内的要因

子どもの個人内要因 ( I   AM  F  a c t o r  ) 

子どもによって獲得される要因 ( 1   CAN F  a c t o r  ) 

特 性

家庭外での情緒的サポート 安定した家庭漂境・親子関係 家庭内での組織化や規則 両親の夫婦問協和 役割モデル

親による自律の促進

安定した学校環境、学業の成功 教育・福祉・医療保障の利用可能 性

年齢と性 達成指向 共感性と愛他性 セルフ・エスティーム

自律性

ローカス・オブ・コントロール 好ましい気質

他者にとっての魅力

神聖なものへの希望・信仰・信念・

道徳性・信頼 コンビテンス 問題解決能力

コミュニケーション能力 衝動のコントロール ソーシャル・スキル

ユーモア

根気づよさ 信頼関係の追求 知的スキル

ま た 、 レ ジ リ エ ン ス と は 述 べ ら れ て い な い も の の 、 人 の 精 神 的 回 復 過 程 に お け る 研 究 は 神 原 (2010) 、山口 (2011) も行っている。

神 原 (2010) は 先 行 研 究 を も と に 挫 折 経 験 か ら の 回 復 の プ ロ セ ス に 関 し て 以 下 の モ デ ル を 示 し た (Figure1 )。 神 原 (2010) は 「 挫 折 」 を 乗 り 越 え る プ ロ セ ス に は 、 個 人 内 の 要 因 と 個 人 外 の 要 因 が 関 連 し て く る と 述 べ て い る 。 神 原 (2010) は「挫 折 J を乗り越えた状態として、 「挫折 J と い う 経 験 を 受 け 入 れ る だ け で は な く 、 そ れ に 対 し て 何 か し ら の 肯 定 的 な 意 味 づ け を 行 っ て い る 状 態 も 含 む と し て い る が 、

「 挫 折 」 の 意 味 づ け を す る 際 に ソ ー シ ャ ル サ ポ ー ト の 影 響 を 受 け る こ と に つ い て 言

及 し て い る 。 つ ま り 個 人 で 肯 定 的 な 意 味 づ け を 行 う こ と が 重 要 で あ る と と も に 、

肯 定 的 な 意 味 づ け を す る た め に は ソ ー シ ャ ル サ ポ ー ト を 受 け る 重 要 性 を 示 唆 し て

いる。

(11)

ーーー‑‑・・・・・・ー‑‑‑ーーーーーーーー‑‑‑ーーー‑ーーー‑ーーーーーーー‑ーー‑‑‑‑‑ーーーーーーーーーーーーーーーーー‑‑‑‑ 悔 』

﹀ 肉 人 個 ︿ 、 、 、

  

回 い

IJ

抑制)

‑E B 

 

く感情・意瞭づけの変化〉

重賞

一 一 一 i  唾 起 │

l  感情 l 

e t c .   , 

,  , 

、 、 、 , 

‘・‘・・・・・・・・・・・・・・・・・圃---~---神 e

i ソーシヤレサポート(経験の語り置しなど) :<他者〉

Figure 1  r 挫 折 J を 乗 り 越 え る ま で の プ ロ セ ス モ デ ル 神 原 (2010) より引用

山口 (2011) は イ ン タ ピ ュ ー に よ り 精 神 的 困 難 状 態 か ら の 回 復 過 程 に つ い て 調 査 し て い る 。 そ の 結 果 他 者 の 支 援 を 受 け な が ら 自 分 で 行 動 を 起 こ し た こ と が 回 復 に 対 し て 良 い 影 響 を 及 ぼ し て い る と い う こ と を 明 ら か に し た 。

こ の よ う な 人 の 精 神 的 回 復 過 程 及 び レ ジ リ エ ン ス の 状 態 の 研 究 で は 人 が ど の よ う な 精 神 的 回 復 過 程 た ど る か を 重 視 し 、 レ ジ リ エ ン ス の 状 態 を 導 く 要 因 が 何 か を 明 ら か に す る の に 主 眼 が 置 か れ る 。 そ し て 人 が 精 神 的 に 回 復 す る の に 何 が 必 要 だ っ た の か 、 そ れ ら の 要 因 が ど の よ う に 影 響 し 合 い 人 を 回 復 に 導 い て い く の か を 明 ら か に することが研究されている。

第 3 項 精 神 的 回 復 力 に つ い て の 研 究

(12)

レ ジ リ エ ン ス を 測 定 す る 意 義 と し て 対 象 と な る 人 物 が レ ジ リ エ ン ス と い う 現 象 を 引き 起 こ し やす い 内 的 特性 もしくは状況にある かど う かを調 べ るため 、 あるい は 、 外 的 な 資 源 を 投 入 す る こ と に よ っ て 、 よ り レ ジ リ エ ン ス を 引 き 起 こ し や す い 状 態 を 作り上げようとする際に、その介入の評価のために用いられるとしている(小塩,

2012) 。

つまり、精神的回復力の研究では回復のある地点で回復に必要な力を個人が持っ て い る か ど う か に 主 眼 が 置 か れ る 。 持 っ て い れ ば そ れ は 回 復 で き る す な わ ち 将 来 乗

り越えられるとみなされる。

1 )   ハ ー デ ィ ネ ス 、 コ ー ピ ン グ 、 ス ト レ ス 耐 性 と 精 神 的 回 復 力 の 違 い

精 神 的 回 復 力 は 個 人 が 持 つ 困 難 な 出 来 事 を 乗 り 越 え る 力 に 関 す る 概 念 で あ る が 、 困 難 な 出 来 事 に 対 処 す る カ と し て ほ か に ハ ー デ ィ ネ ス コ ー ピ ン グ が あ る か ら で あ る。これらはレジリエンス研究者によって区別がされている。

石 毛 ・ 無 藤 (2005) に よ る と 「 ハ ー デ ィ ネ ス は 個 人 に ス ト レ ッ サ ー へ の 脅 威 性 や 嫌 悪 性 を 感 じ さ せ る こ と な く 、 ネ ガ テ ィ ブ な 心 理 状 態 へ の 落 ち 込 み を 防 ぎ 、 ス ト レッサーに対して抵抗力を発揮する特性である。それに対して、レジリエンシーは 個 人 が ス ト レ ッ サ ー へ の 嫌 悪 感 を 経 験 し て 落 ち 込 ん で も 立 ち 直 り を 促 し 、 適 応 へ と 導く特性である。 j と 述 べ て い る 。 つ ま り 、 ハ ー デ ィ ネ ス と レ ジ リ エ ン ス で は 困 難 な出来事を経験することで落ち込むか落ち込まないかという点で異なる。

ス ト レ ス 状 態 に お か れ た と き 人 が ど の よ う に 対 処 す る か を ス ト レ ス コ ー ピ ン グ という(小塩ら, 2002) 。 そ し て 個 人 の 認 知 的 側 面 を 重 視 し た 概 念 で あ る と い う ( 小 塩ら, 2002) 。石毛ら (2005) は精神的回復力は広義のコーピングの一部であるが、

精 神 的 回 復 カ は 回 復 に 関 す る 心 理 特 性 で あ り 回 復 に 導 く 行 動 と し て 現 れ る こ と か ら、回復に着目しているという点で異なるとされる。

ス ト レ ス 耐 性 と は ス ト レ ス に 対 す る 個 人 の 心 理 的 精神的な耐性のことであり、

その点では精神的回復力と共通点が見られる概念である(小塩ら, 2002) 。しかし、

精 神 的 回 復 力 は 困 難 状 態 に お い て 苦 痛 を 感 じ な が ら も 、 そ の 後 の 適 応 的 な 回 復 を 導

く心理的な特性及び能力のことであり、単に強さや耐性のみを表す概念ではないた

め異なると考えられている(小塩ら, 2002) 。

(13)

2 )   精 神 的 回 復 力 を 測 定 す る 尺 度

日 本 こ れ ま で に た く さ ん の 精 神 的 回 復 力 に 関 す る 尺 度 が 作 成 さ れ て 精 神 的 回 復 力が測定されている。ここでは一部を紹介する。

小塩・中谷・金子・長峰 (2002) は レ ジ リ エ ン ス の 状 態 に あ る 者 を 「 困 難 で 脅 威 的な状況にさらされることで一時的に心理的不健康の状態に陥っても、それを乗り 越 え 、 精 神 的 病 理 を 示 さ ず 、 よ く 適 応 し て い る 者 の こ と j とし、レジリエンスの状 態 に 結 び つ き や す い 心 理 的 特 性 を 測 定 す る た め の 尺 度 で あ る 精 神 的 回 復 力 尺 度 を 作 成 し た 。 そ の 結 果 、 精 神 的 回 復 力 は 「 新 奇 性 追 求 J f 感 情 調 整 J f 肯 定 的 な 未 来 志向 J の 3 因子からなるものであることを明らかにした。 f 新 奇 性 追 求 j は川、ろ い ろ な こ と に チ ャ レ ン ジ す る の が 好 き だ J f 新 し い こ と や 珍 し い こ と が 好 き だ 」 な どの項目からなる側面である

o

f 感 情 調 整 j は「自分の感情をコントロールできる ほうだ J f 怒 り を 感 じ る と お さ え ら れ な く な る ( 逆 転 項 目 ) Jなどの項目からなる 側面である。 r 肯 定 的 な 未 来 志 向 j は 「 自 分 の 未 来 に は き っ と い い こ と が あ る と 思 う J f 将 来 の 見 通 し は 明 る い と 思 う Jな ど の 肯 定 的 な 将 来 へ の 期 待 を 意 味 す る 項 目 からなる側面である。

森・清水・石田・冨永・ Hiew (2002) は 、 レ ジ リ エ ン ス を 「 逆 境 に 耐 え 、 試 練 を 克 服 し 、 感 情 的 ・ 認 知 的 ・ 社 会 的 に 健 康 な 精 神 活 動 を 維 持 す る の に 不 可 欠 な 心 理 特 性 j と し 、 レ ジ リ エ ン ス 能 力 を 測 定 す る 尺 度 を 開 発 し た 。 そ の 結 果 、 レ ジ リ エ ン スは f IAMJ  f I   HAVEJ  i I   CANJ  i I   WILLJ の 4 因 子 か ら な る も の で あ る こ とを明らかにした。 i IAMJ の 力 と は レ ジ リ エ ン ス が 自 分 自 身 の 良 い と こ ろ 悪 い ところもひっくるめて、自分自身を受け入れていく力、 i I  HAVEJ の 力 と は 他 者 との信頼関係を築き、学びのネットワークを広げていく力、 i I  CANJ の力とは人 聞が日々遭遇する試練や問題を乗り越え問題を解決していく力、 i I   WILLJ の力

とは自分自身で呂標を定め、それに向かつて伸びていく力である。

石 毛 ・ 無 藤 (2005) は 不 適 応 症 状 を 軽 減 す る 個 人 の 内 的 要 霞 に 注 目 し 、 中 学 生

を対象とした尺度を作成した。その結果、 「なにごとも良い方に考える」や「失敗

し で も あ き ら め ず に も う 一 度 挑 戦 す る Jなどの「前向き性」、 「失敗したとき、自

(14)

っ た と き 、 ど う し た ら よ い か 人 に 相 談 す る Jか ら な る 「 相 談 性 j と い う 因 子 構 造 が 明らかとなった。

井 隼 ・ 中 村 (2008) は レ ジ リ エ ン ス を 規 定 す る 要 因 で あ る 資 源 に 着 目 し 、 自 己 効 力 感 、 自 己 信 頼 感 、 柔 軟 性 、 判 断 力 と い っ た 特 性 を 個 人 が 持 ち 、 知 る と い う 「 個 人 内 資 源 の 認 知 J、 認 知 さ れ た 個 人 内 資 源 の 特 性 、 要 因 を 実 際 は ど の 程 度 活 か す こ と が で き る か と い う 「 個 人 内 資 源 の 活 用 J、自分の周囲にサポートをしてくれる人、

モ デ リ ン グ の 対 象 と な る 人 が 存 在 す る か ど う か と い う 「 環 境 資 源 の 認 知 J 、認知さ れ た 環 境 資 源 を ど の よ う に 、 ど の 程 度 活 か し て い る の か と い う 「 環 境 資 源 の 活 用 J の 4 つ の 側 面 か ら レ ジ リ エ ン ス を 捉 え よ う と し た 。 そ の 結 果 、 「 個 人 内 資 源 の 認 知 j

尺 度 に お い て は 楽 天 的 、 ま た あ ま り こ だ わ ら な い と い っ た 項 目 群 で あ る 「 楽 観 的 思 考 j 、 人 と の か か わ り を 表 す 項 目 で あ る 「 社 交 性 j 、何にでも真剣に取り組む、

ま た 、 さ ま ざ ま な こ と に 関 心 を 持 つ な ど 、 多 方 面 へ の 関 心 と 粘 り 強 さ を 示 す 項 目 群 で あ る 「 関 心 の 持 続 ・ 多 様 性 J 、 自 分 の 能 力 に 関 す る 項 目 群 で あ る 「 有 能 感 J とい う因子構造が明らかとなった。 i 個 人 内 資 源 の 活 用 」 尺 度 に お い て は 、 失 敗 を 気 に し す ぎ な い 、 開 き 直 る と い っ た 深 く 問 題 等 に こ だ わ ら ず 、 前 向 き に 考 え る と い う 行 動 に 関 す る 「 楽 観 的 行 動 J、 問 題 に つ い て 熟 慮 し 、 再 度 同 じ 過 ち を 起 こ さ な い よ う 工夫するといった内容の行動が含まれる「熟慮、的行動 j 、 何 か 他 の 行 動 を し て 気 分 を 紛 ら わ す と い っ た 内 容 の 項 目 群 が 含 ま れ る 「 気 ば ら し 行 動 」 、 今 置 か れ る 状 況 な ど を 多 角 度 的 に 捉 え よ う と す る 行 動 を 表 す 項 目 群 で あ る f 状 況 分 析 行 動 」 と い う 因 子構造が明らかになった。 i 環 境 資 源 の 認 知 j 尺 度 に お い て は 、 家 族 資 源 の 有 無 を 問 う 項 目 群 で あ る 「 家 族 資 源 J、 実 際 に 状 況 や 環 境 を 共 有 で き 、 直 接 的 な 働 き か け が 行 わ れ る 友 達 に 関 す る 項 目 で あ る 「 友 達 資 源 j 、 モ デ ル と な る 存 在 、 あ る い は 指 導 者 的 役 割 を 求 め る 存 在 の 有 無 、 ま た 仲 間 集 団 へ 属 す る こ と 自 体 に 意 味 が あ る と す る 内 容 に 関 す る 項 目 群 が 含 ま れ る 「 仲 間 ・ 先 輩 資 源 J と い う 因 子 構 造 が 明 ら か に な った。 i 環 境 資 源 の 活 用 」 尺 度 に お い て は 、 「家族資源の活用 J 、 「仲間・先輩資 源 の 活 用 J 、 「友達資源の活用 j という因子構造が明らかとなった。

平 野 (2010) は レ ジ リ エ ン ス を 導 く 多 様 な 要 因 の 中 で 後 天 的 に 身 に つ け や す い 獲

得 的 な 性 質 の 強 い 要 因 と 、 そ う で な い 資 質 的 な 性 質 の 強 い 要 因 が あ る と 考 え 、 二 次

元 レ ジ リ エ ン ス 要 因 尺 度 (BRS) の 作 成 を 行 っ た 。 そ の 結 果 、 ネ ガ テ ィ ブ な 出 来 事

や 対 人 関 係 の ト ラ ブ ル が 起 き た 場 面 に お い て 、 積 極 的 に 対 処 法 を 探 り 、 解 決 的 な 行

(15)

動 を と ろ う と す る 内 容 の 「 問 題 解 決 志 向 J 、物事がうまく進み、良いことが生じる だ ろ う と い う ポ ジ テ ィ ブ な 見 通 し を 持 っ て い る こ と を 表 す 内 容 の 「 楽 観 性J、他者 の 感 情 を 容 易 に 読 み 取 る こ と が で き る 能 力 を 示 す 内 容 の 「 他 者 心 理 の 理 解 j 、自分 自身について、および自分の考えについて理解し、それを他者に伝えることができ る と い う 内 容 の 「 自 己 理 解 」 、 自 分 の 体 調 や 体 力 、 お よ び 感 情 や ユ ー モ ア な ど 、 心 身 を コ ン ト ロ ー ル す る 能 力 に つ い て の 内 容 の 「 統 御 力 j 、人との関係をうまくとる こ と や 、 社 会 集 団 の 中 で の 存 在 感 に つ い て の 内 容 の 「 社 交 性 j 、物事に対して努力 や 意 欲 を 持 っ て 行 動 す る こ と が で き る と い う 内 容 の 「 行 動 力 Jという因子構造が明 らかになった。そして、 「楽観性」、 「統御力 j 、 「社交性 J 、 f 行 動 力 j を資質 的レジリエンス要因、 「問題解決志向 J、 「自己理解」、 「他者心理の理解」を獲 得 的 レ ジ リ エ ン ス 要 因 と し た

D

3 )   精 神 的 回 復 力 の 特 徴

上記の尺度と他の構成概念との比較を通し、精神的回復力の特徴が明らかにする 研究が行われている。

大石・岡本 (2009) は 精 神 的 回 復 力 と 時 間 的 展 望 の 関 連 に つ い て 調 べ 、 特 に 時 間 的 展 望 の 未 来 志 向 性 と 関 連 が あ る こ と を 示 し た

D

また過去・現在・未来の全てに肯 定的な時間的展望を持つ者は、 3つ の 展 望 の い ず れ か に 否 定 的 な 時 間 的 展 望 を も っ 者よりも精神的回復力が高いことを明らかにした。

田中・児玉 (2010) は 精 神 的 回 復 力 と 自 尊 感 情 、 精 神 的 回 復 力 と 抑 う つ 症 状 、 精 神 的 回 復 力 と コ ー ピ ン グ の 肯 定 的 思 考 、 計 画 立 案 、 気 晴 ら し 、 放 棄 ・ 諦 め の そ れ ぞ れ と 関 係 が あ る こ と を 明 ら か に し 、 自 尊 感 情 を 高 め る こ と や 、 抑 う つ 症 状 を 減 少 さ せ る こ と 、 積 極 的 コ ー ピ ン グ を 行 わ せ 、 回 避 的 コ ー ピ ン グ を 行 わ せ な い よ う に す る

ことで個人の精神的回復力を高められる可能性を示唆した。

原・烏川・藤井・吉田 (2011) は 大 学 生 の ス ト レ ス 経 験 と 精 神 的 回 復 力 の 関 係 に

つ い て 調 査 し た と こ ろ 、 精 神 的 回 復 力 は ス ト レ ス 反 応 と 不 定 愁 訴 を 抑 制 す る 働 き が

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↑生があることを明らかにした。

第 4 項 精 神 的 回 復 力 を 高 め る ト レ ー ニ ン グ

最近では、精神的回復力は身に着けられるという性質をもっ(平野, 2010) こと か ら 精 神 的 回 復 力 を 育 て る 取 組 が 行 わ れ て い る 。 針 間 (2012) によれば、オースト ラ リ ア で は 学 校 精 神 保 健 増 進 プ ロ ジ ェ ク ト で あ る MindMatters(  I 心が大事」との 意 ) に お い て 精 神 的 回 復 力 を 高 め る プ ロ グ ラ ム が 行 わ れ て い る 。 中 学 校 低 学 年 で は 生徒にコミュニケーション、参加、自尊心、チームワーク、学校に対する帰属とつ ながりの感覚を促し、それによって精神的回復力を高めるプログラムが行われ、中 高 学 年 の 生 徒 に は ス ト レ ス と 難 問 に 対 処 す る こ と 、 援 助 を も と め る こ と 、 ピ ア サ ポ ー ト 、 ス ト レ ス マネ ジ メン ト 、目標設定という 問題 を 扱うプ ロ グラム が 行われ て い る(針間, 2012) 。

原・都築 (2013) は 精 神 的 回 復 力 の 育 成 に 関 わ る プ ロ グ ラ ム を ス キ ル 重 視 型 、 体 験重視型、環境整備重視型に分けてレビューし、学校における保健教育でのレジリ エンス育成教育の実践の重要性を指摘している。原ら (2013) の研究からもわかる が 精神 的 回 復 力 を 育 てる プ ログ ラム は海 外の 研究 が多 いが 、精 神的 回復 力を 伸ば す トレーニングが提案されている(深谷, 2012) 。しかしながら、実際にトレーニング に よ っ て 精 神 的 回 復 力 が 高 ま っ た か ど う か 結 果 を 検 証 し て い る 研 究 は ほ と ん ど な い。提案されているプログラムは近年のレジリエンスの研究をもとに考えられてお

り、効果があることが推測されるが、実際に行うことによって効果を確かめ、プロ グラムをよりよくしていくことは重要である。中学生の精神的回復力を高めるトレ ー ニ ン グ の 検 討 は 森 田 (2012) によって行われているが、大学生に対して精神的回 復力を高めるプログラムを実施し効果を検討した研究は見当たらない。

第 5 項 本 研 究 の 目 的

本 研 究 で は 大 学 生 を 対 象 と し た 精 神 的 回 復 力 を 高 め る こ と が 期 待 さ れ る ス キ ル

(17)

トレーニングプログラムを作成及び実施し、その効果を検討する。その際精神的回 復 力 を 既 存 の 尺 度 に よ っ て 測 定 し トレーニングの妥当性を検討することを目的と する口

第 2 章 予 備 調 査

第 1 節 目 的

最 近 、 精 神 的 回 復 力 の 重 要 性 が 多 く の 研 究 に よ っ て 指 摘 さ れ て い る

D

本 研 究 で は 大 学 生 の 精 神 的 回 復 力 を 高 め る ス キ ル ト レ ー ニ ン グ を 作 成 す る た め に 、 大 学 生 が ど のように精神的回復力を身に着けるかを調査し、予備調査を行った。

本 研 究 で は 精 神 的 回 復 力 を 捉 え る 観 点 と し て 、 井 隼 ・ 中 村 (2008) のレジリエ ンス 4側面尺度を利用して測定することにした。すなわち、問題について熟慮、し、

再度同じ過ちを起こさないよう工夫するといった内容の行動である「熟慮的行動」、

今 置 か れ る 状 況 な ど を 多 角 的 に と ら え よ う と す る 内 容 の 行 動 で あ る 「 状 況 分 析 行 動 J 、モデ、ルとなる存在、指導者的役割を求める存在、仲間集団の利用を行う内容 である「仲間先輩資源の活用 j を 大 学 生 の 精 神 的 回 復 力 を 捉 え る 観 点 と し て 利 用 す ることにした。

第 2 節 方 法

第 1 項 調 査 協 力 者

大 学 生 15 名 ( 男 性 2 名 ( う ち 外 国 人 留 学 生 1 名 ) 、 女 性 13 名 ( う ち 外 国 人 留

学生 12 名) ) 

(18)

第 2項 実 施 日 及 び 当 日 の 概 要

2 0 1 3 年 4 月 2 0 日(土)、 4 月 2 1 日 ( 日 ) に 実 施 さ れ た 教 育 学 部 生 を 対 象 と し て 行 わ れ た 、 コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン に 関 す る 授 業 時 間 に お い て 実 施 し た 。 5 人 I 組とな るようグループを編成し、グループで行うスキルトレーニング、 2 人 l 組で行うス キルトレーニングを実施した。以下に当日の概要を示す。

4 月 2 0 日(土)

質 問 紙 記 入 ! c )   プ ロ グ ラ ム プログラム

質 問 紙 の 内 容

① レ ジ リ エ ン ス の 4 側 面 尺 度 (井隼・中村, 2 0 0 8 )  

② 仮 想 場 面 ( 困 難 な 場 面 ) で ど の よ う に 考 え 行 動 す る か

第 3 項 質 問 紙 項 目 に つ い て

実施 実施

Figure 2 当 日 の 概 要

4 月 2 1 日(日)

質 問 紙 記 入

質 問 紙 の 内 容

① 同 じ

② 1 回目とは異 な る 場 面 を 想 定

した

ス キ ル ト レ ー ニ ン グ の 実 施 の 前 後 に 質 問 紙 を 配 布 し 回 答 を 求 め た 口

① 井 隼 ・ 中 村 ( 2 0 0 8 ) の レ ジ リ エ ン ス の 4 側 面 尺 度 ( 個 人 内 資 源 の 認 知 尺 度 、 個 人内資源の活用尺度、環境資源の認知尺度、環境資源の活用尺度の 4 側面からなる)

に 5 件 法 で 回 答 を 求 め た

D

環 境 資 源 の 認 知 尺 度 、 環 境 資 源 の 活 用 尺 度 は 志 向 性 を 尋 ねるものに修正して使用した。

② 仮 想 場 面 に 関 す る 項 目 ( 対 人 関 係 場 面 、 達 成 場 面 で 困 難 な 出 来 事 に 遭 遇 す る 場

面 を 設 定 し 、 そ の 場 面 で ど の よ う に 考 え 行 動 す る か を 自 由 記 述 で 回 答 を 求 め た 。 ま

た 、 そ の 出 来 事 を ど の く ら い 解 決 で き る と 思 う か を 1 1 件 法 で 回 答 を 求 め た

D

事前

事 後 に お い て 、 困 難 な 出 来 事 に 遭 遇 す る 場 面 は 異 な る も の を 設 定 し た 。

(19)

第 4 項 スキノレトレーニング内容について

ス キ ル ト レ ー ニ ン グ の 実 施 内 容 は 以 下 の 通 り ( T a b l e 3 , T a b l e 4 ) で あ る 。 本 研 究 で は精神的回復力の側面である「熟慮、的行動」、 「状況分析行動 J r 仲 間 ・ 先 輩 資 源 の 活 用 」 を ト レ ー ニ ン グ に よ っ て 高 め ら れ る ス キ ル で 、 あ る と 捉 え プ ロ グ ラ ム を 作 成 した。 トレーニングを作成するにあたり、 『 構 成 的 グ ル ー プ エ ン カ ウ ン タ 一 事 典 』 (園分・園分, 2 0 0 4 ) の ト レ ー ニ ン グ が 「 熟 慮 的 行 動 」 、 「状況分析行動 J r 仲間・

先 輩 資 源 の 活 用 」 を 高 め ら れ る と 判 断 さ れ た た め 、 そ れ ら の 一 部 を 修 正 し て 使 用 す ることとした。

ト レ ー ニ ン グ 終 了 後 に ① 活 動 を し て み て 気 づ い た こ と ・ 考 え た こ と 、 ② そ の 活 動 に ど ん な 意 味 が あ る か に つ い て 振 り 返 り と 感 想 交 流 を 実 施 し た 。

T a b l e  3 ス キ ル ト レ ー ニ ン グ 1 日目 ‑4 月 20 日(土)一 実 施 内 容

スキルトレーニング名 働きかけるレジリヱンスの側部

1  アイスブレイク 仲間・先輩資源の活用

2  自分のさまざまなところに自を向ける 熟慮的行動 3  問題やその原因について自分で考える 熟慮的行動 4 振り返り・惑想交流①

5 グループで協力して問題を解決する① 熟慮的行動 6  振り返り・感想交流②

7  グループで協力して問題を解決する② 熟慮的行動 8  振り返り・感想交流③

T a b l e  4 ス キ ル ト レ ー ニ ン グ 2 日目 ‑4 2 1 日(日)一 実 施 内 容

スキルトレーニング名 {勤きかけるレジリヱンスの側面

アイスブレイク 仲間・先輩資源の活用

2  振り返り・感想交流①

3  リフレーミンク、 熟慮的行動・状況分析行動

4  振り返り・感想交流②

(20)

第 3 節 結 果 と 考 察

第 1 項 レ ジ リ エ ン ス 4 側 面 尺 度 に お け る 下 位 尺 度 得 点 に つ い て

先 行 研 究 に 従 い 各 下 位 尺 度 項 目 の 得 点 を 足 し 合 わ せ て 尺 度 構 成 を 行 っ た 。 そ し て 尺 度 構 成 し た も の の 平 均 を 求 め 下 位 尺 度 得 点 と し た 。 ま ず 下 位 尺 度 の 信 頼 性 を 調 べ る た め に 、 下 位 尺 度 ご と に α 係数を算出した。その結果、「楽観的行動(事前 ) J が . 7 1 9 、

「楽観的行動(事後 ) J が .716 、 「熟慮的行動(事前 ) J が .887 、 「熟慮的行動(事後 ) J が .873 で あ り 信 頼 性 が 確 認 さ れ た 。

第 2 項 ス キ ノ レ ト レ ー ニ ン グ プ ロ グ ラ ム の 効 果 の 検 討

下 位 尺 度 ご と に レ ジ リ エ ン ス 得 点 の 平 均 値 を 算 出 し 、 ス キ ル ト レ ー ニ ン グ 実 施 前 後 に お け る 変 化 を 検 討 し た 。 そ の 結 果 、 個 人 内 資 源 の 活 用 尺 度 に お け る 「 楽 観 的 行 動 J (t (14)=2.82 ,  p<.05) 、 「熟慮的行動 J ( t  (14)=2.50 ,  p<.05) に お い て 有 意 な 得 点 の 上 昇 が 見 ら れ た (Table4 ・ 1 参照)。

Table 4

1 下 位 尺 度 得 点 の 平 均 値 と 標 準 偏 差

事前 事後

平均値 標 準 偏 差 平 均 値 標準偏差 個人内資源の認知尺度

楽観的思考 3 . 1 4   0 . 6 5   3 . 1 8   0 . 5 4   社交性 3 . 3 2   0 . 7 0   3 . 4 8   0 . 6 8   関心の持続・多様性 3 . 5 8   0 . 6 7   4 . 0 3   0 . 4 6   有能感 3 . 4 9  0 . 4 2  3 . 5 9   0 . 4 0   個人内資源の活用尺度

楽観的行動 3 . 0 1   0 . 6 1   3 . 3 5   0 . 5 6   * 

熟慮的行動 3 . 7 7   0 . 5 9   3 . 9 0   0 . 5 1   * 

気晴らし行動 3 . 8 0   0 . 5 2   3 . 8 8   0 . 5 0   状況分析行動 3 . 2 1   0 . 5 4   3 . 2 3   0 . 5 9   環境資源の認知尺度

家族資源 3 . 7 7   0 . 7 2   3 . 9 6   0 . 7 4   友達資源 3 . 5 0   0 . 5 4   3 . 8 7   0 . 4 8  仲間先輩資源 3 . 4 9   0 . 4 4  3 . 6 7   0 . 6 3   環境資源の活用尺度

家族資源の活用 3 . 9 7   0 . 7 8   4 . 0 9   0 . 7 7   仲間先輩資源の活用 3 . 9 1   0 . 4 8  3 . 9 6   0 . 5 4   友達資源の活用 3 . 5 8   0 . 5 0   3 . 7 0   0 . 3 6  

tp く . 1 *  pく . 0 5 * *   p . 0 1

(21)

第 3 項 考 察

ス キ ル ト レ ー ニ ン グ プ ロ グ ラ ム の 前 後 に お い て 「 熟 慮 的 行 動 」 得 点 と 「 楽 観 的 行 動 J 得 点 に 有 意 な 上 昇 が み ら れ た 。 こ れ は ス キ ル ト レ ー ニ ン グ プ ロ グ ラ ム の 前 後 に お い て 「 熟 慮 的 行 動 」 得 点 と 「 楽 観 的 行 動 」 得 点 に 有 意 な 上 昇 が み ら れ た 。

本 ス キ ル ト レ ー ニ ン グ プ ロ グ ラ ム で は 、 グ ル ー プ ワ ー ク を 通 し 、 自 分 の 視 点 だ け で な く 他 者 の 視 点 も 取 り 入 れ な が ら 課 題 に つ い て 深 く 検 討 す る ト レ ー ニ ン グ を 行 った。これらはレジリエンスの 1 側面である「熟慮的行動」に対応するものである。

そ の た め 本 ス キ ル ト レ ー ニ ン グ プ ロ グ ラ ム が 「 熟 慮 的 行 動 」 に 影 響 を 与 え た の で は ないかと考えられる。

また、 「楽観的行動」は「問題についてしつこく考えず、割り切る」、 「無理矢 理 に で も 前 向 き に 考 え る 」 な ど の 項 目 か ら な る 。 ト レ ー ニ ン グ に お い て 自 分 の 悩 み をグループの仲間に相談し、意見をもらうというトレーニングをおこなった。また、

リプレーミングの活動を行い前向きに考える練習を行った。それらが「楽観的行動」

をうながしたのではなし、かと推測される。

しかし、 「仲間先輩資源の活用」、 「状況分析行動 Jに お い て は 有 意 な 得 点 の 変 化 を み る こ と が で き な か っ た 。 そ こ で 本 調 査 で は そ れ ら に も 働 き か け る プ ロ グ ラ ム

を検討する。

(22)

第 3 章 本 調 査

第 1 節 目 的

予 備 調 査 の 結 果 か ら 、 予 備 調 査 で 行 っ た ス キ ル ト レ ー ニ ン グ に よ っ て 人 の 精 神 的 回 復 力 の 側 面 の う ち 「 熟 慮 的 行 動 J及 び 「 楽 観 的 行 動 」 を 高 め る こ と が で き る こ と がわかった。しかし、 「状況分析行動 j と 「仲間・先輩資源の活用」は有意な結果 が で な か っ た 。 ま た 、 予 備 調 査 で は 初 対 面 の 人 で グ ル ー プ ワ ー ク を 行 う こ と 、 参 加 者がグ、ループワークに慣れていないということを考慮、したため、 「熟慮的行動」に 偏 っ た ス キ ル ト レ ー ニ ン グ プ ロ グ ラ ム に な っ て し ま っ て い た 。 そ こ で 本 調 査 で は 石 毛 ・ 無 藤 (2005) に 示 さ れ る 人 の 精 神 的 回 復 過 程 (Figure4 ) に 従 い 、 そ れ ぞ れ の 回 復 段 階 で 影 響 を 及 ぼ す 精 神 的 回 復 力 の 側 面 を 以 下 の 図 の よ う に 対 応 さ せ た 口 本 研 究 で は こ の 精 神 的 回 復 過 程 に 基 づ い て ス キ ル ト レ ー ニ ン グ を 行 い 、 効 果 を 検 討 す る 。

出 来

事 混

舌 し

精 神 的 回 復 過 程 │よ i 。 引仁> I  :  I  c l l   ~

撃 静

化 j 毘

精神的認復過程

出 来 事 に よ る 混乱の

精神的密復力の要素

衝撃・混乱 沈静化 自省 自復

仲間・先輩資源の活用 。 。

熟 E 量的行動・状況分析行動 。 。

楽観的思考・楽観的行動 。 。

Figure 4 人 の 精 神 的 回 復 過 程 石 毛 ・ 無 藤 (2005) を参考に作成

(23)

第 2 節 方 法

第 1 項 調 査 協 力 者

短 期 大 学 生 の べ 名 ( 1 日目: 23 名(男性名 12 名、女性 1 1 名)、 2 日目: 26 名(男 性 13 名 、 女 性 13 名))

第 2 項 実 施 日 及 び 当 日 の 概 要

2013 年 12 月 10 日(火)、 12 月 17 日 ( 火 ) に 実 施 さ れ た 心 理 学 の 講 義 中 に 実 施 した。 1 日目は 4 人 1 組となるグ、ループを編成し、グループで行うスキルトレーニ ング、 2 人 1 組 で 行 う ス キ ル ト レ ー ニ ン グ を 実 施 し た 。 2日 目 は 個 人 で 行 う ス キ ル

ト レ ー ニ ン グ を 実 施 し た 。 以 下 に 当 日 の 概 要 を 示 す 。

1 2 月 1 0 日(火) 1 2 月 1 7 日(火)

実 施 実 施

フ。ログラム プ ロ グ ラ ム

質 問 紙 の 内 容 質 問 紙 の 内 容

① レ ジ リ エ ン ス の 4 側 面 尺 度 の 一 部 ① 同 じ

(井隼・中村, 2 0 0 8 )   ② 1回 目 と は 異 な

② 仮 想 場 面 ( 困 難 な 場 面 ) で 場 面 を 想 定 し た ど の よ う に 考 え 行 動 す る か

質 問 紙 の 内 容

① 同 じ

② 1 回 目 と は 異 な る 場 面 を 想 定 し た

Figure 5 当 日 の 概 要

第 3 項 質 問 紙 項 目 に つ い て

ス キ ル ト レ ー ニ ン グ の 実 施 の 前 後 に 質 問 紙 を 配 布 し 回 答 を 求 め た 。

(24)

る ) の う ち 、 個 人 内 資 源 の 認 知 尺 度 か ら 、 楽 観 的 思 考 、 個 人 内 資 源 の 活 用 尺 度 か ら 楽 観 的 行 動 、 熟 慮 的 行 動 、 状 況 分 析 行 動 、 環 境 資 源 の 認 知 か ら 、 仲 間 ・ 先 輩 資 源 、 環 境 資 源 の 活 用 尺 度 か ら 、 仲 間 ・ 先 輩 資 源 の 活 用 の 側 面 を 5 件法で回答を求めた。

環 境 資 源 の 認 知 尺 度 、 環 境 資 源 の 活 用 尺 度 は 志 向 性 を 尋 ね る も の に 修 正 し て 使 用 し た 。

② 仮 想 場 面 に 関 す る 項 目 ( 対 人 関 係 場 面 、 達 成 場 面 で 困 難 な 出 来 事 に 遭 遇 す る 場 面 を 設 定 し 、 そ の 場 面 で ど の よ う に 考 え 行 動 す る か を 自 由 記 述 で 回 答 を 求 め た 。 ま た 、 そ の 出 来 事 を ど の く ら い 解 決 で き る と 思 う か を 1 1件法で回答を求めた。 1 回 目 、 2回目、 3回 目 の 質 問 紙 調 査 に お い て 、 困 難 な 出 来 事 に 遭 遇 す る 場 面 は 異 な る ものを設定した。

第 4 項 ス キ ル ト レ ー ニ ン グ 内 容 に つ い て

1 日 目 の ス キ ル ト レ ー ニ ン グ の 内 容 は 予 備 調 査 で 行 っ た ト レ ー ニ ン グ の 一 部 を 修正し使用した。 2 日目のトレーニング内容については、 『つよい子を育てるここ ろ の ワ ク チ ン メゲない、キレない、ウツにならない ABC 思考法~ (マーティン・

セ リ グ マ ン 他 校虞淳子[訳],2003) の プ ロ グ ラ ム を 一 部 修 正 し て 使 用 す る こ と と し た 。 こ れ は う つ 病 を 予 防 す る プ ロ グ ラ ム で あ る 。 そ の 中 に 「 悲 観 的 な 考 え 方 の パ タ ー ン を 楽 観 的 に 変 え る 方 法 」 と い う 内 容 が 紹 介 さ れ て い る 。 本 研 究 で は 精 神 的 回 復 力の側面である「仲間・先輩資源の活用」、 「熟慮的行動」、 「状況分析行動」、

「楽観的思考」、 「楽観的行動」をトレーニングによって高められるスキルと捉え るが、 「 悲 観 的 な パ タ ー ン を 楽 観 的 に 変 え る 方 法 」 の ト レ ー ニ ン グ は こ れ ら の ス キ ルを高める働きがあると判断されたからである口

ま た そ れ ぞ れ の ス キ ル ト レ ー ニ ン グ の 終 了 後 に 、 ス キ ル ト レ ー ニ ン グ を 通 し 参 加

者 が ど の よ う な こ と を 考 え た の か を 調 べ る た め リ フ レ ク シ ョ ン シ ー ト の 回 答 を お

房長いした。

(25)

T a b l e  5 ス キ ル ト レ ー ニ ン グ 1 日目 ‑12 月 1 0 日(火)一 実 施 内 容

スキルトレーニング名 働きかけるレジリエンスの側面

1 精神的回復力についての説明

出来事による衝撃・混乱のステージの説明

2 自分の気持ちを周りの人に聞いてもらう 仲間・先輩資源の活用

人に相談する 熟慮的行動

3 リフレクションシート記入① 混乱の沈静化のステージの説明

4 ちがう角度から問題を考える 熟慮的行動

問題の原因を考える 状況分析行動

5 リフレクションシート記入②

T a b l e  6 ス キ ル ト レ ー ニ ン グ 2 日目 ‑12 月 1 7 日(火)一 実 施 内 容

スキルトレーニング名 働きかけるレジリエンスの側面

1 前回の復習

自省・回復のステージの説明

熟慮的行動

2 心のつぶやきを考える 状況分析行動

楽観的思考・楽観的行動 3 リフレクションシート記入①

二種類の考え方の練習 熟慮的行動

4物事の原因と理由を考える 状況分析行動

楽観的思考・楽観的行動 5 リフレクションシート記入②

熟慮的行動

6次に何が起こるか考える 状況分析行動

楽観的思考・楽観的行動

第 3 節 結 果

第 1 項 レ ジ リ エ ン ス 4 側 面 尺 度 に お け る 下 位 尺 度 得 点 に つ い て

1 日目、 2 日 目 両 日 と も に 参 加 し た 1 5 名 に つ い て 分 析 す る 。

先 行 研 究 に 従 い 各 下 位 尺 度 項 目 の 得 点 を 足 し 合 わ せ て 尺 度 構 成 を 行 っ た 。 そ し て

尺 度 構 成 し た も の の 平 均 を 求 め 下 位 尺 度 得 点 と し た 口 ま ず 下 位 尺 度 の 信 頼 性 を 調 べ

る た め に 、 下 位 尺 度 ご と に α 係 数 を 算 出 し た 。 そ の 結 果 を 以 下 に 示 す ( T a b l e7 ) 口

(26)

Table 7 下 位 尺 度 得 点 の α 係 数 ( 修 正 前 )

尺度名 1 回目 2 回目 3 回目

仲間先輩資源 . 8 5 7   . 9 1 6   . 9 2 0   仲間先輩資源の活用 . 8 3 6   . 9 0 4   . 9 4 5   楽観的行動 . 6 0 2   . 4 2 5   . 8 8 5   熟慮的行動 . 7 7 0   . 8 4 1   . 8 8 5   状況分析行動 . 8 7 5   . 8 6 2   . 9 0 2   楽観的思考 . 5 7 4   . 7 0 3   . 8 4 7  

2 回目、 3 回 目 の 得 点 は プ ロ グ ラ ム の 影 響 を 受 け る た め 、 プ ロ グ ラ ム を 受 け る 前 である 1 回 目 の 得 点 で 信 頼 性 を 検 討 し た 。 仲 間 ・ 先 輩 資 源 尺 度 、 仲 間 ・ 先 輩 資 源 の 活 用 尺 度 、 熟 慮 的 行 動 尺 度 、 状 況 分 析 行 動 尺 度 に お い て は .750 を上回る値であっ た た め 十 分 な 信 頼 性 が あ る と 判 断 し 、 そ れ ぞ れ 「 仲 間 ・ 先 輩 資 源 J得点、 「仲間・

先 輩 資 源 の 活 用 j 得点、 「熟慮的行動」得点、 「状況分析行動」得点とした。

楽 観 的 行 動 尺 度 、 楽 観 的 思 考 尺 度 に お い て は 、 十 分 な 信 頼 性 を 有 す る と 判 断 で き な か っ た た め 、 楽 観 的 行 動 尺 度 は 1 項目 ( 6 特 に 何 も 考 え な い 。 ) 削 り 尺 度 構 成 した場合と 2 項目 (6 特に何も考えない。と 7 無理やりにでも前向きに考える。) 削 っ て 尺 度 構 成 し た 場 合 、 楽 観 的 思 考 尺 度 は 1項目 ( 7 あ き ら め が い い 。 ) を 削 っ て 尺 度 構 成 し た 場 合 と 2 項目 (7 あきらめがいい。と 2 気 持 ち の 切 り か え が 早 い 。 ) を 削 っ て 尺 度 構 成 し た 場 合 で 、 再 び α 係 数 を 計 算 し た 。 そ の 結 果 、 楽 観 的 行 動 尺 度 の α 係 数 は 1項目削った場合、 1回 目 の 調 査 時 は .710 、 2回 目 の 調 査 時 は . 7 0 9 、 3 回 目 の 調 査 時 は .904 となった。 2 項目削った場合、 1 回 目 の 調 査 時 は . 8 2 5 、 2 回 目 の 調 査 時 は .790 、 3 回 目 の 調 査 時 は .905となった。 2項 目 削 っ た 場 合 の 方 が 1回目の α 係数が信頼性を有すると判断できるため、 2項目 ( 6 特 に 何 も 考 え な い口と 7 無 理 や り に で も 前 向 き に 考 え る 。 ) を 削 除 し 、 残 り の 5 項 目 を 加 算 し 平 均 を 取 っ た も の を 「 楽 観 的 行 動 」 得 点 と し た 口 楽 観 的 思 考 尺 度 の α 係 数 は 1項目 削った場合、 1 回 目 の 調 査 時 は . 6 6 8 、 2 回 目 の 調 査 時 は . 7 3 8 、 3 回 目 の 調 査 時 は . 8 2 1 、 2項目削った場合、 1回 目 の 調 査 時 は .749 、2回 目 の 調 査 時 は . 6 6 3 、 3回 目 の 調 査 時は . 7 9 1であった口 1 項目削った場合と 2項 目 削 っ た 場 合 を 比 べ る と 2項目削っ た 場 合 の 方 が 1 回目の α 係数の値が高かったため、 2項目 ( 7 あきらめがいい。

と 2 気 持 ち の 切 り か え が 早 い 。 ) を 削 り 、 残 り の 5 項 目 を 加 算 し 平 均 を 取 っ た も

のを「楽観的思考」得点とした。

(27)

第 2 項 各 変 数 聞 の 相 関

「仲間・先輩資源」得点、「仲間・先輩資源の活用 J得点、 「熟慮的行動 j 得点、

「楽観的行動」得点、 「熟慮、的行動 J得点、 「状況分析行動 J得点、 「楽観的思考 J 得 点 間 の 相 関 係 数 を 求 め た 。 尺 度 内 の 相 関 が 高 い こ と が 示 さ れ た

D

尺度名 仲間先輩資源 仲間先輩資源の活用 楽観的行動

熟慮的行動 状況分析行動 楽観的思考

Table 8 下 位 尺 度 の 自 己 内 相 関

1 回目と2 回目 1 回目と3 回目 . 8 7 7   * *   . 8 2 2   * *   . 8 0 7 牢 * . 6 0 2 ネ

. 8 8 4   * *   . 8 4 6   * *   . 8 0 0 料 . 5 7 2   *  . 7 4 2 料 . 5 3 2 本

. 9 0 9 料 . 6 8 7 料

2 回目と3 回目 . 9 3 4   * *   . 8 9 5 料

. 8 2 9   * *   . 7 5 8 料

. 6 2 2   *  . 6 5 0   * *  

*p く . 0 5 ,*本 p く . 0 1

(28)

Table 9 下 位 尺 度 ( 1 回 目 ) 同 士 の 相 関

仲 間 先 輩 資 源 仲 間 先 輩 資 源 の 楽観的行動 熟慮的行動 状況分析行動 楽観的思考 (  1 回目) 活用( 1 回目) (  1 回目) (  1 回目) ( 1 回目) ( 1 回目) 仲間先輩資源( 1 回目) . 6 8 3

. 0 9 1   . 4 7 7   . 4 7 0   5 2 1   *  仲間先輩資源の活用 ( 1 回目) . 6 8 3

. 1 4 6   . 5 6 9   *  . 4 88  . 3 7 9   楽観的行動 ( 1 回目) . 0 9 1   . 1 4 6   . 0 4 9   ‑ . 2 1 3   . 5 5 1   *  熟慮的行動 ( 1 回目) . 4 77  . 5 6 9 . 0 4 9   . 3 2 0   . 3 5 0   状況分析行動( 1 回目) . 4 70  . 4 88  ‑ . 2 1 3   . 3 2 0   . 1 3 0   楽観的思考 ( 1 回目) . 5 2 1   *  . 3 7 9   . 5 5 1   *  . 3 5 0   . 1 3 0  

*p く . 0 5 プ * p < . O l Table 1 0 下 位 尺 度 ( 2 回 目 ) 同 士 の 相 関

仲 間 先 輩 資 源 仲 間 先 輩 資 源 の 楽観的行動 熟慮的行動 状況分析行動 楽観的思考 ( 2 回目) 活用 ( 2 回目) ( 2 回目) ( 2 回目) ( 2 回目) ( 2 回目) 仲間先輩資源 ( 2 回目) . 7 5 3

. 2 1 2   . 6 1 9   *  . 5 7 8   *  . 2 9 3   仲間先輩資源の活用 ( 2 回目) . 7 5 3

. 1 5 4   . 6 4 7

. 4 89  . 3 1 4   楽観的行動 ( 2 回目) . 2 1 2   . 1 5 4   . 2 1 3   . 1 7 1   . 8 0 9

熟慮的行動 ( 2 回目) . 6 1 9 . 6 4 7

. 2 1 3   . 7 1 1

. 4 07  状況分析行動 ( 2 回目) . 5 7 8   *  . 4 89  . 1 7 1   . 7 1 1

. 2 0 5   楽観的思考( 2 回目) . 2 9 3   . 3 1 4   . 8 0 9

. 4 0 7   . 2 0 5  

*p く . 0 5 プ *p く . 0 1 Table 1 1 下 位 尺 度 ( 3 回 目 ) 同 士 の 相 関

仲 間 先 輩 資 源 仲 間 先 輩 資 源 の 楽観的行動 熟慮的行動 状況分析行動 楽観的思考 ( 3 回目) 活用 ( 3 回目) ( 3 回目) ( 3 回目) ( 3 回目) ( 3 回目) 仲間先輩資源( 3 回目) . 8 8 1   * *   . 4 92  . 5 1 2   . 2 7 8   . 3 5 9   仲間先輩資源の活用 ( 3 回目) . 8 8 1   * *   . 4 52  . 6 4 0   *  . 3 0 6   . 3 3 2   楽観的行動 ( 3 回目) . 4 92  . 4 52  . 1 4 7   一 . 0 7 4 . 4 3 9   熟慮的行動 ( 3 回目) . 5 1 2   . 6 4 0 本 . 1 4 7   . 5 3 9   *  . 1 8 7   状況分析行動 ( 3 回目) . 2 7 8   . 3 0 6   一 . 0 7 4 . 5 3 9   *  . 4 7 4   楽観的思考 ( 3 回目) . 3 5 9   . 3 3 2   . 4 39  . 1 8 7   . 4 74 

*p く . 0 5 プ *p く . 0 1

Table 2 レ ジ リ エ ン ス の 構 成 要 因 と 含 ま れ る 特 性 小 花 和 (2002) より引用 構成要因 子どもの周囲から提供される要因 環境要因 ( 1   HA  VE F  a c t o r  )  内的要因 子どもの個人内要因(I AM F actor )  子どもによって獲得される要因 ( 1  CAN F  a c t o r  )  特 性 家庭外での情緒的サポート 安定した家庭漂境・親子関係家庭内での組織化や規則両親の夫婦問協和役割モデル親による自律の促進 安定
Table 7 下 位 尺 度 得 点 の α 係 数 ( 修 正 前 ) 尺度名 1 回目 2 回目 3 回目 仲間先輩資源 . 8 5 7  . 9 1 6  . 9 2 0  仲間先輩資源の活用
Table 9 下 位 尺 度 ( 1 回 目 ) 同 士 の 相 関 仲 間 先 輩 資 源 仲 間 先 輩 資 源 の 楽観的行動 熟慮的行動 状況分析行動 楽観的思考 (  1 回目) 活用( 1 回目) ( 1 回目) ( 1 回目) ( 1 回目) ( 1 回目) 仲間先輩資源( 1 回目)
Table 1 2 下 位 尺 度 ( 1 回 目 ) と ( 2 回 目 ) の 相 関 仲間先輩資源仲間先輩資源の 楽観的行動 熟慮的行動 状況分析行動 楽観的思考 ( 2 回目) 活用 ( 2 回目) ( 2 回目) ( 2 回目) ( 2 回目) ( 2 回目) 仲間先輩資源 ( 1 回目)
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