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危険包括負担の原則の変遷

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(1)

危険包括負担の原則の変遷

その他のタイトル History of "Grundsatz der allgemeinen Gefahrendeckung"

著者 亀井 利明

雑誌名 關西大學商學論集

巻 5

号 2

ページ 131‑158

発行年 1960‑06‑30

URL http://hdl.handle.net/10112/00021726

(2)

な わ

ち ︑

危険包括負担の原則の変遷

︵亀

井︶

海上保険の創生時代より海上保険取引における保険者の負担すべき危険は包括的なものであるとされてきた︒す

海上保険者は一切の航海に関する危険を原則として負担する建前をとってきたのである︒ これを一般に

﹁ 危

険 包

括 負

担 の

原 則

(G

ru

nd

sa

tx

de

r  al

ge

me

in

en

e  G

fa

hr

en

de

ck

un

g)

または﹁包括責任主義﹂と呼んでいる︒

周知の如く︑大陸法系の諸国の法律および約款は現在においても等しくこの原則を採用している︒従って︑何れ

の国の海上保険書においても︑大なり小なりこの原則に論及している︒しかしながら︑それはあくまで現行の法律

または約款の解釈に関連してであり︑ かつその原則が当然のものとして一応の解説しか行われていないように見え

る︒法律解釈論の範囲においてはこの程度でよいかも知れない︒しかし︑われわれの立場からすれば進んでこの原

則の発生事情︑その変遷︑現在に継承された理由︑その現代的意義等を解明する必要がある︒

ところで︑英国海上保険証券の危険約款は地中海約款の翻訳又は継承と目され︑当然に包括責任主義が採用され

ているものと考えられていた︒しかし︑時代の進展とともに約款の文言解釈も変化してきた︒ことに﹁海固有の危

危険包括負担の原則の変遷

亀 井 利

(3)

危険包括負担の原則の変遷

険 ﹂

p er i l s of   th e  se as ) 

の概念が制限的に解釈されるようになり︑ 且つ﹁総括的文言﹂

(g en er al wo rd ) 

釈原則が採用されるに至ると︑包括責任主義は完全に放棄されてしまった︒かくして︑それに代るものとして列挙

従って︑危険包括負担の原則を考察するに当って最も重視しなければならないのは危険約款の変遷であり︑その

海上保険が冒険貸借より蝉脱したものであるということは周知の如く今日の通説である︒冒険貸借は遠くギリシ

ャ・ローマ時代にその起源を有しており︑いわゆる資本主と冒険商人との消費貸借であった︒しかして︑その条件

は当該航海が無事遂行されたならば元金とともに利息を支払わなければならないのであるが︑若し︑海難︑海賊︑

戦争等の﹁航海の危険﹂

( le s ri sq ue s  de   vo ya ge ) 

によってその目的を達し得ないときにはその程度に応じて返済を

要しないというのである︒このような資金の前貸と危険の引受とを同時に約定する冒険貸借は十三世紀のイクリ

ア・スペイン・ボルドガル等の地中海沿革都市の貿易事情に支えられて益々発展して行った︒しかし︑史実の示す

如く︱二三 0 年のローマ法王グレゴリオ九世の徴利禁止令による冒険貸借の禁圧︑冒険航海の航海危険を他に転嫁

する経済的必要性等によって︑冒険貸借は危険引受のみを行う無償貸借︑仮装売買契約へと改変され︑海上保険ヘ

と発展して行ったのである︒このような冒険貸借において冒険商人が資本主に転嫁した危険は航海に伴う一切の危

険であって︑資本主は危険負担に関して包括責任を認めていたのである

d

危険負担に関する冒険貸借の包括責任制は当然のことながら海上保険にも継承されている︒すなわち︑世界最古 解釈でなければならない︒ 責任主義が採用されるに至ったわけである︒

︵亀

井︶

四〇

に新しい解

(4)

︵ 亀

井 ︶

意味し︑後者は包括責任主義の強調を意味する︒ の純粋の海上保険証券たる一三八四年の︒ヒサの稲荷保険証券においては︑ より生ずるとを問わず凡ての危険及び如何なる方法たるとを問わず其発生することあるべき凡ての事故︑凡ての危 険若くは凡ての災厄

]( je de Ge fa hr ,  di e  Go tt   sc h i ck t  o de

r  v

om e M er e o de r  v on M  en sc he n  he rk om mt  u nd   jed en Z u   f al l  o de   je de G  ef ah r  od er  j ed en  S ch ic ks al ss ch la g  un d  je de s  Un gl Uc k̀   Ge fo hr d  o er  Sch

ic ks ol ss ch al g  od er  d er  U n f o= I e  nt st an de n  s ei n w,   ie  u nd  unte

r  we lc he n  Be di ng un ge n  er

のと定められていた︒この危険負担文言は危険の発生原因︑その形態の如何を問わず文字通り一切の海上危険を担 2 

を争〖叩J9wo=e)H9 

保するものであった︒

これに次いで古い海上保険証券は一三九七年のフローレンスの保険証券であって︑その危険約款は危険の包括負

担に加えて担保危険の例示が行なわれていた︒すなわち︑神の危険︵不可抗力︶︑

方 及

び 敵

の 危

険 ︶

火 災

︑ 投

荷 ︑

﹁神意によると海より生ずると又︑人為

we lc he s  au f  ir ge nd ei ne   We is e  en ts te he n 

kgn

e ,   mge 

di e 

海固有の危険︑国民的危険︵味

王侯︑団体その他凡ゆる人の行為による差押︑拿捕又は捕獲︑抑留の危険が例示

③ 

され︑これに続いて一切の危険を負担する旨の総括的文言が付加されていたのである︒これは保険者の負担する危

険を例示的に詳細に規定したものであって︑以後の海上保険証券は専らかかる方式を採用するに至っている︒

十六世紀の危険約款を見ると船員の悪行を例示危険又は免責危険として取扱っており︑

④ 

﹁予想されたると否とを問わず﹂というような強調的文言が追加されている︒前者は船員の悪行の取扱の不統一を

当時の保険理論や保険技術は極めて幼稚であって︑危険の分類︑その発生確率︑合理的保険料率の算定等の知識

が不充分であり︑保険者の負担する危険についても発生原因を問わず且つ海上において生起する一切の事故を無差

危険包括負担の原則の変遷

次 い

で ︑

総括的文言に

(5)

危険包括負担の原則の変遷

その保険篇第二六 別に担保していたのである︒しかし︑保険技術の発展と貿易の発展により︑保険者側においては危険包括負担の責 任を過重に感ずるようになり︑同様に被保険者側も危険の包括的転嫁の対価たる保険料の支払を苦痛と感ずるよう になってきた︒そこで︑保険者は免責約款を使用することによって危険負担責任と損害填補責任を制限し︑もって 保険料の低減を計るに至ったのである︒従って︑造船技術の発達による船舶の大型化︑それに積載される貨物の大 量化によって付保危険が巨大化し︑保険者の責任が過重になると考えられる現代においても︑免責約款の活用によ って海上保険創生期より踏襲してきた包括責任主義の原則論を放棄する必要を見なかったのである︒

かくて︑近代的海上保険立法といわれる一六八一年の

Or do nn an ce de   la   ma ri ne

に お

い て

も ︑

条 は

Gu id on

約款の規定を継承し次の如く規定されるに至った︒

'

Se ro nt   a ux  r i s qu e d s   es   a s s ur e u rs   t ou t e s  p er t e s 

do mm ag es   qu i a r   r iv e r on t   s u r  m er   par  te mp et es

̀n au fr ag es

ec ho ue me ns , ab or da ge s̀ ch .a ng em en s  de  r o u te

de vo ya ge o  u  d e  vaisseaùjet

f eu ̀ gu er re

̀r ep re sa i= es

̀&

 g en er al em en t  t ou t e s  a ut r e s  f or t u ne s  d e  me r.

"

 

p r i s e s ̀   pi ll ag è om it d  e  P ri n

c e d

c la r a ti o n de  

﹁暴風雨︑難破︑坐礁︑衝突︑航路・航海若くは船舶の変更︑投荷︑火災︑捕獲︑掠奪︑君主の抑止︑戦争の宜

言︑報復並びにその他一切の海上事故によって︑海上で生ずることあるべき一切の減失又は損傷は保険者これを負

担すべきものとする﹂

この規定は後述する如く︑保険者は一切の海上危険を負担すべきものであること

( Le s a ss u r eu r r e s     pondent 

de   to u t e 

⑥ 

f or t u ne   de   me r)

を定めたものであって︑包括責任主義の規定である︒この規定は語学上ないし用語上の若干の修正

を受けた上一八

0

七年ナポレオン商法典第三五

0

条に引継がれ現在に至っていな︒その他大陸諸国の法律に大なる

︵亀

井︶

(6)

べ き

危険包括負担の原則の変遷︵亀井︶

ドイツの海上保険はアントワープ

⑧ 

慣習法が^ンプルグに伝えられた︒ドイツにおける最も古い保険契約は︑ ︐  て︑これはアントワープ約款を採用していたとのことである試次いで古い保険契約は一五九 0

年 ︑

のであって︑これらは何れもアントワープの取引慣習に従っており︑

o l  

Hu  

までこれが続けられた︒

︵当時オランダの一部︶から移植されたものであって︑ アントワープ約款及び

アントワープの慣習

(G ew oh nt e en ds   Co st uy ma  v an A  nt we rp en

並びに約款はブリュージュ

)

主義であった︒従って︑

れ又は予想されない事故

(O

le gn de re n be da ch te n  un d  un be da ch te n 

Z

届 ︱

l e)

一五九一年のも

︵ 当

時 オ

ラ ン

の一部︶を介して地中海の慣習並びに約款を継承したものであって︑その危険約款は註

4

で言及した如く包括責任

アントワー︒フより移植されたハンブルグの海上保険証券の危険約款も当然のことながら包

^ンプルグ保険及び海損法第五篇第一条もまた同様であって︑それは次の如き規定であっ

すなわち︑暴風雨

(S tu rm )

以下の例示危険と︑本法令又は契約において除外されざる限り︑その他一切の予想さ

によって船舶又は積荷に生ずることある

一切の危険及び一切の損害を保険者が負担する

(D er As se cu ra de ur  t r o gt  

a

l en   R is i k o  un d  Ge fa hr ,  Sc ha de n  un d  V er l u st )

旨の規定であった︒この規定の精神は一八六一年旧ドイツ商法典第八二四条に継承され︑

Hu  

商法第八二 0 条に具現されている︒

h " ‑

以上のような仏法及び独法と同種の規定は他の大陸諸国の法律規定にも見られるところである︒従って︑大陸法 括責任主義であった︒

^ U 

Hu こ ︒  

t  影響を与えたことは周知の通りである︒

且つ現行ドイツ 一七三一年ハンプルグ保険及び海損法の制定 一五八八年の^ンプルグ保険証券であっ

(7)

レーメン市場であった︒すなわち︑ 年に︒^リー・マルセイュ統一保険証券︑

危険包括負担の原則の変遷

一 八

六 五

その各々の第一条は危険条項であって危険包括負

一 八

五 0

年 頃

に は

︒ ^

リ ー

・ ボ

それが次第に保険市場単位に統一化 フランスについてこれを見るに︑同 系の諸国においては海上保険に関して危険包括負担の原則を伝統的に採用しているわけである︒

危険包括負担の原則は以上のように先ず約款又は慣習の中に見出され︑これが法律化していったのであるが︑法

律制定以後の約款においてはどのような形で規定されているだろうか︒先ず︑

国においては一九世紀中葉まで各保険者は別々の保険証券を使用しており︑

し︑これがやがて全国的な統一保険証券へと発展していったのである︒すなわち︑

ドウ海上保険証券

( Po l

i ce s

d'

As

su

rg

ne

Ma

ri

ti

me

 d

P a r i

s   e t

e Bordeaux)

とマルセイュ地方海上保険証券

As

su

rg

ne

Ma

ri

ti

me

 d

l o  

p la c

de   e  Morsei=e)

とが存在していた︒

[

hu~

担の原則を採用しており︑その内容はナポレオン商法典の規定と殆んど大差なきものであった︒その後︑

( Po l

i ce  

d '  

一八七三年に統一船舶保険証券及び統一貨物保険証券が制定され︑その後

a w 

hu  

ロ 郵 の数度の改正を見た︒現行のものは一九四一年制定の船舶海上保険証と一九四四年制定の貨物海上保険証券であ り

hu  

る︒前者の第一条第一項は危険包括負担の原則に関する規定であるが︑後者にはこれを定めた条項が存在しない︒

次に︑ドイツの約款であるが︑この国においても最初は保険証券の統一がなく︑各保険者ごと又は保険市湯ごと

にばらばらであった︒しかして最初に統一約款を使用したのは十七世紀に^ンプルグより海上保険を移植されたプ

一八一八年に至ってプレーメンは統一約款を制定した︒これに続いて一八四七

一 九

l

一 年

に 至

年に^ンプルグに統一約款が出来上った︒本約款第四七条は^ンプルグ保険及び海損法の規定と全く同旨同文の規

定であった︒その後︑ ^ンプルグ約款は一八六七年に︑ブレーメン約款は一八九七年に改正され︑

って全約款が統一されドイッ海上保険普通約款が制定された︒これが現行の約款である︒本約款第二八条はドイツ

︵亀

井︶

四四

(8)

︵ 亀

井 ︶

四五

商法の規定と比較してやや簡単なものとなっているが︑危険包括負担の原則を採用していることには変りがない︒

仏独以外の大陸諸国の海上保険約款においても同様.に法律の規定を補足して危険包括負担の原則を採用してい

" " ‑

これを要するに︑海上保険創生期においてほ冒険貸借時代の危険負担慣習をそのまま受けついだので︑危険に対 る ︒

する理論的︑実践的吟味が不充分であった︒従って︑漠然たる危険概念で海上保険を引受け︑ いやしくも航海に関

する危険はその原因又は種類の如何を問わず海上危険となし︑これを保険者が包括的に負担してきたのである︒か

かる慣行は一六八一年のフランス海事勅令から現行フランス商法に踏襲され︑更に各国の法律︑慣習となっていっ

⑳ 

たのである︒しかしながら︑商業社会の発展と共に危険が巨大化してくると危険概念に関して理論的実践的検討が

加えられ︑保険者の担保する危険の包括性は保険経営上の支障となることが認識されるようになった︒また︑社会

文化の発展と共に人為的危険︵例えば戦争︶も質的又は量的にその性格が変ってきたため︑もはや一切の海上危険

を包括的に負担することができないようになってきた︒そのため︑保険者は免責条項を挿入して担保危険の限定を

行うようになった︒かくて︑今日においては危険包括負担の原則︵包括責任主義︶が採用されていても︑事実上そ

れと対立する列挙危険負担の原則︵列挙責任主義︶と大差なきようになった︒更にまた︑危険の特定や個別化が行

われるようになり︑戦争危険のみ担保とか不着危険のみ担保というような特別約款が使用されるようになった︒従

って︑危険包括負担の原則は取引の実際上著しく修正されているのが普通である︒

山ギリシャ・ローマ時代に起源を有する海上貸借は最初は普通の消費貸借であったのであるが︑中世に至って冒険貸借の形式

を採るに至った︒冒険貸借は最初から︑航海の途中で船舶又は貨物が海難に遭遇すれば︑その程度に応じて債務の全部又は一

部の免除が行われていた︒従って︑危険引受の面からすれば︑海難という語で表現される如く︑一切の航海危険が包括的に負

危険包括負担の原則の変遷

(9)

危険包括負担の原則の変遷

担されていたわけである︵加藤博士・ロイド保険証券の生成・︱ニニー︱︱一頁参照︶︒

当時は帆船を大洋に走らせて貿易を行なうということが全くの冒険であって︑無事に航海を終え異国に貨物を運送することが できれば巨利を博することができた︒しかし︑その反面︑海賊・戦争などの一般的脅威に加えて︑荒天等の自然的脅威も常に 感じられていたところである︒若し︑このような危険に巡遇して船貨を失えば一敗地にまみれて再び立つことのできない決定 的打撃を受けたのである︒従って︑この種の事業は極めて不安定な基礎の上に立っており︑これを少しでも安定化するような 方法を講ずるのは当然である︒そこで︑無事航海が終了すれば極度に高い利息を支払う覚悟で︑一切の航海危険を資本主に転 嫁したわけである︒資本主の方は一切の航海危険を負担する代りに︑高い利息を徴収しており︑冒険貸借契約を多数引受ける

ことによって︑ある程度の危険分散が行われていた︒また危険負担が加重であると認められたときには今日の再保険の形式が

とられていた︒この形式の冒険貸借は︑仮装売買契約の形式をとった最古のものとされている一三七

0年七月十二日附のジェノヴァの公正証書に見られる。詳細については白杉博士・保険学総論·10二—-=頁参照。図この危険負担文言の和訳は今村博士•海上保険契約論・中巻・三八頁により、独訳はLiebigSeeversicherung`s.

52 . によ る︒

なお︑原文は

Be ns a

=, Co n ra ti o d i  As si cu ra zi pn e  ne t  Me di 0E vo

18 84 . p. 21 1

に掲載されているが︑

Li eb ig

̀a .a .

0  

S .  52

;  R it t e r,   Da s  Re ch t  de r  Se ev er si ch er un

g

S. 45

8

An m. 3 . 

41":ll”儘E+1・・中'妾P•三八頁、白杉博士・総論•10四頁に引用されてい

る︒ なお

Ha ge ǹ Se ev er si ch er un gs

e

ch t. 1938.加藤博士訳•四七ー八頁参照。

⑱加藤博士・ロイド保険証券の生成・ーニニ頁にはこの原文と和訳が掲載されている︒本文の危険に関する用語はこれに従っ た︒ なお

Ro pl in g, Di e  Ge sc hi ch te  d er  englischen 

Se ev er si ch er un g.  1 95 3.  S .1 7.

 ~昭唸

④船員の悪行を例示危険としているのは一五ニ︱︱一年

Fi re nz e

約款︑一五五六年乃至五八年の

Gu id en 約款等であり︑免責危険

としているのは一五三八年

Bu rg os 約款︑一五五六年

Se vi

=0

約款︑一五六0

. Bi l b ao

約款である︒また︑本文で述べたよう

な強調的な文言が付加されているのは

F i

e

nz e

約款

Gu id en

約款

Bi lb o0

約款︑一五六一1

一年

An tw er p

約款︑一五六七年の

An co n0 約款等である︵加藤博士・ロイド保険証券の生成・一︱七ーーニ

0

参照

︶︒

Va li

n

zo uv ea u Co mm en to ir e sur 

L' Or do nn an ce  d e  l a  Ma ri ne

̀D u  M oi s  D 'A 0u ,  16 81

A

La  R oc he

=l e.  1766. 

L iv .  ] I.

T i t .

I V ,  

Ar t  26 ,  p. 74 . 

! , J .

よる

( )  

6Emerigon

Tr ai te de s  As su ra nc e  et  d es  C on tr at s 

l a  Gr os se

̀z ou ve

=e d  e .' 18 27 . 

p. 35 9; V  al in ,  A rt .  2

6

p .7 4 .

︵亀

井︶

四六

(10)

m例えば︑未来形を現在形に改めたこと︑句読点を改めたこと︑若干の用語については複数形を単数形に改めたことが目につ く︒ また

to ut es pe rt es

 

do mm ag es   qu i  a rr iv er on t  s ur   me r  p ar : 

 

to ut es pe rt es   et   do mB ag es   qu i  a rr iv en t  au x  o bj et s a ss ur es , 

par…•••と改められており、その他abordagesabordage

fo rt ui t に ︑ ch an ge me ns de   ro ut e

ch an ge me nt s  f or ce s  d e route

に、arr~t

de   Pr in ce

ar re t pa r  o rd re   de   pu is sa nc e

に咄

でめ

4

てい

る︒

K ie s s el b a ch , D i  e  w i r ts c h af t s ,u n d   r e c ht g e sc h i ch t l ic h e  E nt wi ck el un g  de r  S ee v e rs i c he r u ng   i n   Ha mb ur g. 1 9   0 1.   S .1 2 0 . 

Kr ac ht

D ie Ro tt er da me r 

Seeversich~rungsborse`ihre

E nt w i ck l e un g B,   ed eu

u

ng un

d 1922S16•Bedingungen P ‑o s

s

Ge sc hi ch te de r  As se ku ra nz  u nd  d er  H an se at is ch en  S e e ve r s ic h e ru n g sb o r se n .  1 9 0 2.   S .5 9 .  

なお︑一五九0年及び一五九一年約款については

Ki es se lb ac h̀ a. a. O. S. 16 71 72

;  P la s s ̀a . a .O .  5 . 5 7.

参照

Ul lV oi gt

̀D as   deut sc he  S e e ve r s ic h e ru n g s, R e ch t .   1 88 7 .  S . 3 78 .  

⑫ハンブルグ保険及び海損法とドイッ商法︵旧及び現行︶の規定を比較すると前者は一項だけの規定であるに対し︑後者は二

項からなる規定であった︒すなわち︑後者の第一項は危険包括負担の規定であり︑第二項は危険の例示規定である︒また︑前

者は規定の仕方が若干不詳明であり且つ︑例示危険も少なかったが︑後者はこれと逆である︒これは一世紀以上の間に海上保

険理論が発展したことを意味するのであろう︒

旧商法の規定と現行商法の規定との間には殆んど相遮がなく︑三︑四の単語の変更に止まっている︒

⑬例えば︑ノルウェイ商法第四二条︑フィンラソド海商法第二

0七条︑オラソダ商法六三七条︑スペイン商法第八六一条︑ベ

ルギー商法第一七八条等はこの原則を採用していたとのことである

( Le w

i s

Da s d eu t s ch e  Se er ec h↓ .  

2B

d

1 88 4 . S .3 6 7 .)

また︑現行のイクリア航行法第五ニ一条は﹁保険者は暴風雨︑難船︑衝突︑投荷︑爆発︑火災︑海賊︑掠奪︑及び一般にあら

ゆる航海の事故によって附保物に生ずる損害又は減失を担保する﹂と規定している︵木村栄一氏・イクリア海上保険法・損保研究十八の四•四五頁による)。なお、わが国商法第八一六条についても同様である。

閥 前 者 の 第 一 条 は 次 の 通 り で あ っ た (B en ek ce

̀S ys te m de s  Se e, As se kr an z, un d  Bo dm er ei we se ns . 

B d,   1 85 2

.

An ha ng

S .5 .)

"

Le s  a ss ur eu rs   pr en ne nt   a  le ur s  r is qu es   to us   do mm ag es t  e   pe rt es   pr ov en an t  d e  te mp et e, a  n uf ra ge ,  e ch ou em en t,   ab or da ge f o  r tu i t ,  re la ch es  f or ce es ,  ch an ge me ns f  or ce s  d e  rou

te ,  de  voyag~

et d  e  va is se a,  j e t ,  fe u,  p i l la g e ,  ca pt ur es e  t  mo le st at io ns  d e  pi ra te s, b  ar at te ri e  de  p at ro n, e  t  ge ne ra le me nt   de   to us   ac ci de ns   et   fo rt un es  d e 

危険包括負担の原則の変遷

︵亀

井︶

四七

(11)

この問題について︑

危険包括負担の原則の変遷 me r.

"

 

L ur e a u  e t   O li v

e

Co rn ma

n

a l r e s d es  

p

l l c e s f r a n

< ; a l s e ds   'a ss ur an ce s  m ar i

i m

e s  s u r   c or p d s   e  n a v i r e s ,   1 94 9 .   p .3 29 0t s u   i v .  

L ur e a u  e t   O li v e ,  Co mm en ta ir es  d e  l a  

p

l i

c e f ra n f ai s de   'a ss ur an ce s  m ar i t im e s   s u r   f a c u l t e s .   2e  e d.   19 52

̀p .3 61 e t     s u i v .   闘 え 'S on t au x  ri sq ue s  de s  as su re ur s, d   an s  l e s  co nd it io ns  ciapres 

de te rm in ee s,  l es  d om ma ge s  et  p er te s  qu i  ar ri ve nt

  au

a  n vi re   assure

  pa r  temp~te,

na uf ra ge ,  e ch ou em en t,   ab or da ge ,  j e t ,  

f eu ,  e xp lo si on ,  pi ll ag e  e t  generale me nt   par o   t us   ac ci de nt s  e t  f or tu ne s  d e  m er ."

 

B en e c ke ,  a . a .O .  S . 1 84 .  

⑲例えば︑イクリアの船舶保険約款第一条︵窪田宏氏・イクリアの船舶保険証券・神戸法学雑誌・八の四︑六九三及び七

0 ニ

頁︶参照︒図石津博士•海上保険における戦争危険の概念について・保険学雑誌一1一七九号・三八頁参照。

既に述べたごとく危険約款の最初は一切の海上危険を負担する旨の文言のみであったが︑次第に具体的な危険を

例示する文言が付加されるに至った︒このような時代においては危険の例示という点が重視され︑例示されなかっ

た危険でその発生が極めて稀な危険を担保すべきや否やについて大いに議論がなされた︒

Sa nt er na  ( T r ac t u s  de  a s s ec u r at i o ni b u s  e t  s po n s in i b us   me rc at or um

Ve ne zi

a

15 30

~)

St ra cc ha   (T   r a c tu s d  e  a ss ec ur at io ni bu s̀ Ve ne zi a,  1 56 9. )

並びに

Ca sa re gi s ( Di s c ou r s   l e g al e ds   e  co mm er ci

o

Ge no va , 17 07 ) 

$ '

の 学

JF

は否定的に解していた︒すなわち︑彼等によれば︑海上保険者は海上において発生する危険を無制限に担保するも

のではないというのである︒そして︑海上保険者の担保する危険は通常予想されたもののみであって︑その主要な

ものが危険約款に例示されていると説くのである︒従って︑保険契約上特別の合意がない限り︑保険者は﹁稀有の

︵亀

井︶

四八

参照

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