の未定乗数法 説明と練習・基本問題
はじめに:この解答は において入力すること。
基本問題:授業時間内に解答をレポートとして提出すること。
はじめに 解答は で
陰関数
変数 、 において、
という関係があるとする。変数 を固定したとき、この関係式は に対する方程式にな る。もしこの方程式が唯一の解 を持つとき、実数 に対して、 が対応することになり、
この対応を関数 と考える事ができる。この関数を関係式 が定める陰 関数と呼ぶ。この様に、定義された陰関数より、
であることがわかる。この式から、両辺を で微分すると、
となり、したがって、
となる。ここで、 の関数 、 は
である。
の未定乗数法
周囲の長さが である長方形のうち面積が最大のものを求める。長方形の二辺の長さ を 、 とする。周囲の長さが だから、
であり、従って、面積 は
となるので、面積が最大であるのは、
である。これを次のような方法求める。三変数の関数
の極値を求める。
この三つの条件を満たすのは、
のときで、上の解と一致する。どうして一致するのだろうか?
二変数関数 が条件
のもとで、極値をとる の値をもとめることを考える。まず、上の条件から、陰関数 を定義できる。これを に代入し関数
を得、これの極値を求めればよく、したがって、
を満たす を求めればよい。従って、
を満たせばよい。
さて、 の未定乗数法を説明し、条件 が導かれる事を示す。極値を探した
い関数 と条件 とで、三変数関数 を
と定義する。この関数が極値をとる時の変数 が満たすべき条件は
第三番目 の式は、条件そのものである。また、第一番目 と第二番目 から を 消去して、式 を得る。
今までは、 変数で、条件が一つの場合を考えたが、 変数 で、条
件が 個 ある場合でも同様にして、関数
の最小または、最大値を求めることができる。関数 を
と定義し、方程式
の解を求めることで、条件 の下で、関数
が極値をとる点を求めることができる。
練習問題
練
以下の問題を、 の未定乗数法を用いて解け。
の条件のもとで の最大値、最小値を求めよ。
の条件のもとで の最大値、最小値を求めよ。
略解
三変数の関数 に対して、極値をとる点を求
める:
上の二つの式より、 及び を の関数としてあらわすことができ、これらの式を三つ 目の式に代入し、 に対する方程式、
を得る。これより を求めそれを代入し、 、 の値が決まり、従って、
となる。従って、最大値は 、最小値は となる。
三変数の関数 に対して、極値をとる点を求める:
上の二つの式より、 は、 と のどちらかを、 は、 と のどちらかの値をとる。このことから 通りの組み合わせがあり、
の場合、三番目の式を満たさず、 の場合、 であり、 の場合、
となる。これらの極値をとる点のうちで、 が最
大値であり、 が最小値である。
練
上の問題 は、異なった方法で求めることもできる。 に対する条件は、 平面上で、
単純閉曲線になっており、極値を求めたい式は傾きが同じ直線であることから、閉曲線と 直線が接するところが極値をとるところであることが予想される 図参照)。このような 方法で最大値、最小値を求めよ。
図 練 の説明図
略解
とおき、条件の式に代入し、
という に対する方程式を得る。この方程式が重根を持つときの の値が最大または最小 である候補である。重根を持つためには、
でなければならず、これは 練 で求めた結果を得る。
練
練 において、 と置けば、条件をみたし、逆に、問題にある条 件を満たす はこのように三角関数で表すことができる。このことを使い、
の条件の下で、 の最小値、最大値を求めよ。
略解
問題で与えた式を代入し、 が 極値となる を求める。関数 の に関する微分は、
となり、これが零となる
となり、これは上の結果と一致する。
基本問題
基
以下の問題を、 の未定乗数法を用いて解け。
の条件のもとで の最大値、最小値を求めよ。
の条件のもとで の最大値、最小値を求めよ。
の条件のもとで の最大値、最小値を求めよ。
基
表面積が である直方体のうち、体積が最大なものを、 の未定乗数法を用い て求めよ。
基
次元実ベクトル
に対して、
条件を満たしている時、関数 の最大値及び、最小値を求めよ。
ここで は 実対称行列 成分が実数であり、 を満たす行列 であり、ま た、 の固有値はすべて、正の実数である。