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Academic year: 2021

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あとがき

著者 陳 天璽

雑誌名 国立民族学博物館調査報告

巻 118

ページ 111‑111

発行年 2014‑03‑31

URL http://hdl.handle.net/10502/00008601

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   3 3 無国籍状態として生きること 

111

あとがき

 本書が収録した国際研究集会「世界における無国籍者の人権と支援―日本の課題」は,

2011年 2 月27日におこなわれた。研究集会の関連イベントとして前日は,「みんぱくシ ネマ」において,台湾での実話をもとに映画化された「あなたなしでは生きてゆけない

(不能没有你)」を上映した。連日,これらのイベントは一般市民向けに公開し,特に本 書が収録している国際研究集会では,無国籍状態にある人々の暮らし,彼らが抱える問 題,国の法制度の問題点などについて議論した。

 当日の議論は専門家や研究者,そして市民たちの現場での活動に基づく意見も含まれ ており,きわめて貴重である。しかも無国籍に関する情報は希少であるため,是非とも 研究集会記録を国内外の多くの方に知っていただきたいとおもい,日本語と英語で収録 するよう努めてきた。編集の段階で,各国の無国籍についての問題点,用語の差異,翻 訳が極めて困難であることに悩まされた。出版の査読の段階では,査読者の先生から貴 重なご意見,厳しいご指摘を頂き,再校に時間を要した。また,編集の間,編者が国立 民族学博物館より早稲田大学に異動となったこともあり,本書の編集と出版が遅延して しまったことを,心よりお詫び申し上げる。

 ようやく,こうして本書を皆様にお届けできることを,本国際研究集会の企画責任者 そして編者として心から嬉しくおもっている。これが実現できたのも,国際研究集会を サポートしてくださった関係者の皆様のご尽力の賜物である。特に機関研究プロジェク ト「支援の人類学」の代表・鈴木 紀さんの励ましには勇気づけられた。また,本書の編 集をサポートしてくださった民博・陳研究室の中村真里絵さん,徳平眞弓さんの貢献も 大きい。彼女たちの地道な努力と温かい笑顔がなければ本書の出版は実現しなかった。

編者が民博を離れてからも 2 人は変わらず支えてくれた。最後に,本企画と編集出版に は,国立民族学博物館機関研究及び日本学術振興会科学研究費助成金若手研究(A)「グ ローバル時代の国籍とパスポートに関する文化人類学」(代表:陳 天璽)及び基盤研究

(B)「社会的包摂のための実践人類学的研究」(代表:鈴木 紀)の助成があって実現し たことを謝意とともにご報告申し上げる。

 今年は,1954年に「無国籍者の地位に関する条約」が締約されて60周年となる記念す べき年である。ちょうどこの年に本書を刊行することができるのは喜ばしいことである。

本書を通して,タイ,フランス,日本の無国籍支援の現状を広く知っていただき,日本 が抱える課題を明らかにし,広く明示することによって,依然として社会的認知度が低 い無国籍問題への喚起,そして問題改善の一助となれば幸いである。

  陳 天璽

陳 天璽編『世界における無国籍者の人権と支援―日本の課題国際研究集会記録』

国立民族学博物館調査報告 118:111 111(2014)

参照

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