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海外土地・不動産事情(1)

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Academic year: 2021

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【 寄 稿 】

海外土地・不動産事情(1)

( 財 ) 日 本 道 路 交 通 情 報 セ ン タ ー 監 事 山 邊 俊 明

本 稿 は 、 海 外 、 特 に 欧 米 及 び 東 ア ジ ア に お け る 土 地 ・ 不 動 産 に 関 す る 制 度 や 不 動 産 市 場 の 動 向 を 紹 介 す る こ と に よ っ て 、 土 地 ・ 不 動 産 に か か わ る 行 政 担 当 者 な い し 実 務 家 の 方 々 に と っ て 、 多 少 な り と も お 役 に 立 ち た い と 考 え た も の で あ る 。 何 分 、 浅 学 非 才 の 故 、 誤 り 等 が 多 々 あ る も の と 思 わ れ る 。 ご 指 摘 、 ご 意 見 等 を い た だ け れ ば 幸 い で あ る 。

Ⅰ . 短 信

《 1 》 南 マ ン ハ ッ タ ン 再 生 計 画 ・ ・ ・ ブ ッ シ ュ 政 権 1 億 5,600 万 ド ル の 投 資 計 画 を 承 認

南 マ ン ハ ッ タ ン に 住 み 、 働 く 人 た ち の 生 活 の 質 を 改 善 す る た め の い く つ か の プ ロ ジ ェ ク ト が 、 住 宅 ・都 市 開 発 省 (HUD) 長 官 メ ル ・ マ ル テ ィ ネ ス に よ っ て 承 認 さ れ た 。 南 マ ン ハ ッ タ ン 開 発 公 社 (LMDC) の 管 理 の 下 に 、 規 模1.56億 ド ル の 計 画 は 公 園 や オ ー プ ン・ス ペ ー ス を 改 善 し 、 道 路 の 整 備 を 行 い 、 歩 行 者 に 対 し 、 南 マ ン ハ ッ タ ン へ の 快 適 な ア ク セ ス を 提 供 す る た め の 基 金 を 提 供 す る 。

加 え て 、 こ の 計 画 は 、 2 年 前 に 大 被 害 を こ う む っ た ビ ジ ネ ス に 補 助 金 を 与 え る た め の プ ロ グ ラ ム を 追 加 す る 。 こ の プ ロ ジ ェ ク ト は 、

援 助 を 必 要 と す る ビ ジ ネ ス に 対 す る H U D の 直 接 的 な 補 助 や 居 住 イ ン セ ン チ ブ の 提 供 及 び 南 マ ン ハ ッ タ ン の 再 生 に 向 け ら れ る 34 億 ド ル の 事 業 の 一 部 と な る 。

最 終 的 な 「 行 動 計 画 」 に は 、 公 園 の 美 化 、 オ ー プ ン ・ ス ペ ー ス の 開 発 等 の 短 期 的 な 事 業 に 対 す る 6,490万 ド ル の 助 成 が 含 ま れ る 。 ま た 、 世 界 貿 易 セ ン タ ー の 復 旧 の た め の 事 業 に は7,450万 ド ル 、 南 マ ン ハ ッ タ ン の 再 開 発 の た め に は 1,390 万 ド ル 、 計 画 策 定 の た め に 780万 ド ル が 当 て ら れ る 。

◇ マ ル テ ィ ネ ス H U D 長 官 は 、「 居 住 者 、勤 労 者 及 び ビ ジ ネ ス の た め に 魅 力 的 で 住 み よ い 街 を 作 る こ と は 、 南 マ ン ハ ッ タ ン の 再 生 に 向 け た 全 体 計 画 の 中 で 緊 急 の も の で あ る 。」と 述 べ て い る 。

な お 、 長 官 は 、 今 回 の も の に 加 え 、 先 月 に は 南 マ ン ハ ッ タ ン に300戸 以 上 の 手 頃 な 住 宅 を 建 設 し 、 低 ・ 中 層 所 得 層 の 勤 労 者 世 帯 に 援 助 を 行 う と 発 表 し た 。

◇ 世 界 貿 易 セ ン タ ー ビ ル ( W T C ) の ビ ジ ネ ス 再 生 プ ロ グ ラ ム に 基 づ く 補 助 事 業7,450万 ド ル は 、 現 在 、 ニ ュ ー ・ ヨ ー ク 州 開 発 公 社 (ESDC)が 行 っ て い る プ ロ グ ラ ム に 対 し て 、基 金 を 追 加 す る も の で あ る 。 被 害 を こ う む っ た ビ ジ ネ ス に 対 し て 緊 急 的 な 補 助 を 行 っ て き た

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が 、積 極 的 な 行 動 と 世 論 喚 起 に よ りESDCの ビ ジ ネ ス 再 生 補 助 プ ロ グ ラ ム に 基 づ く 事 業 に 対 す る 需 要 が 割 り 当 て 額 を 超 え た の で あ る 。 基 金 が 増 額 さ れ 、 南 マ ン ハ ッ タ ン に お け る 雇 用 の 創 出 あ る い は 継 続 の た め に 、 特 に 2,500 件 以 上 の 小 規 模 な ビ ジ ネ ス に 援 助 を 行 う こ と が 期 待 さ れ て い る 。 こ の プ ロ グ ラ ム の う ち 950 万 ド ル は 、 雇 用 者 訓 練 援 助 プ ロ グ ラ ム か ら 移 転 さ れ る 。

◇ L M D C の 短 期 的 な プ ロ グ ラ ム6,940万 ド ル は 、 南 マ ン ハ ッ タ ン の 交 通 条 件 を 改 善 し 、 周 辺 の 近 隣 市 街 地 に お け る 生 活 の 質 を 引 き 上 げ る こ と に よ っ て 、住 民 、ビ ジ ネ ス 、勤 労 者 、 訪 問 者 に 対 す る 直 接 的 な 援 助 を 提 供 す る も の で 、 以 下 の 事 業 が 含 ま れ る 。

・ 都 心 道 路 景 観 プ ロ グ ラ ム

・ ニ ュ ー ・ ヨ ー ク 証 券 取 引 所 地 域 の 改 善

・ 近 隣 公 園 、 オ ー プ ン ・ ス ペ ー ス

・ ウ エ ス ト 通 り の 歩 道 網 の 接 続

ま た 、LMDCの 長 期 プ ロ グ ラ ム 1,390万 ド ル は 、 南 マ ン ハ ッ タ ン を 地 域 及 び 世 界 の 交 通 の 玄 関 と し て 位 置 づ け 、 改 善 を 図 る た め の 計 画 に 対 し 基 金 を 提 供 す る も の で 、 大 通 り の 遊 歩 道 へ の 改 変 、 空 港 へ の ア ク セ ス の 改 善 等 を 含 む も の で あ る 。

( 本 稿 は 、 H U D の 03 8 6 日 付 け News Releasを 参 照 し た 。)

《 2 》 シ ン ガ ポ ー ル の 不 動 産 市 場 ・ ・ ・ S A R S が 収 ま り 、 投 資 用 不 動 産 は 自 信 回 復 か

シ ン ガ ポ ー ル の2003年4~6月 期 の 不 動 産 市 場 に つ い て は 、不 確 定 な 経 済 見 通 し の 元 で 、 オ フ ィ ス 、 店 舗 の テ ナ ン ト の 慎 重 な 態 度 は 変 っ て い な い 。 オ フ ィ ス の 空 室 率 は 下 げ 止 ま り つ つ あ る が 、 ま だ 数 ヶ 月 は 需 要 が 不 活 発 な 状 態 が 続 き そ う だ 。

他 方 、 投 資 用 不 動 産 の 販 売 に つ い て は 、 S

A R S の 打 撃 を 受 け た 経 済 に 緩 や か で は あ る が 回 復 の 兆 し が 見 ら れ る と し て マ イ ン ド の 改 善 が み ら れ る 。取 引 額 が 伸 び 、フ ァ ン ド も ビ ル の 追 加 取 得 を 行 っ た 。

住 宅 は 、 押 さ え 込 ま れ て い た 需 要 の 反 動 と の 見 方 も あ る が 、販 売 戸 数 が 急 増 し 、モ デ ル ル ー ム が 活 況 を 取 り 戻 し て い る 。 ラ イ フ ス タ イ ル の 変 化 へ の 対 応 や 上 流 階 層 向 け の 供 給 が 重 視 さ れ る よ う に な っ て い る 。( 以 下 1 シ ン ガ ポ ー ル ド ル =68円 で 換 算 )

◇ 国 全 体 で は 、 オ フ ィ ス の 空 室 率 は 、9 四 半 期 連 続 し て 高 ま っ て 来 た が 、2003 年 の 4~6 月 期 に は 、1%の 増 へ と 下 げ 幅 が 縮 小 し て い る 。 オ フ ィ ス の 利 用 可 能 面 積 は 、2003 年 か ら 2006年 に か け て 供 給 さ れ る 約 46,000㎡ を 加 え て 、87,000㎡ 。し か し 、新 規 供 給 床 の68%

が2005年 と 2006年 に 竣 工 す る こ と か ら 、現 在 の 弱 気 な マ ー ケ ッ ト に 一 服 感 を も た ら す と 思 わ れ る 。 経 済 の 不 透 明 性 に 失 業 者 の 増 加 の 可 能 性 が 加 わ っ て い る こ と か ら 、 ビ ジ ネ ス の 好 転 は 考 え に く い 。 こ の た め 、 オ フ ィ ス 床 に 対 す る 需 要 は 、 こ こ 数 ヶ 月 間 で は 不 活 発 な 状 態 が 続 く も の と 考 え ら れ る 。し か し 、賃 料 は 、 予 期 せ ぬ 事 情 が な い 限 り 、 本 年 中 に 底 を 打 つ 可 能 性 が あ る 。

◇ 店 舗 に つ い て は 、 消 費 者 の 心 理 が 安 定 す れ ば 、 市 場 も 堅 調 と な る 。 小 売 業 者 は 、 シ ン ガ ポ ー ル の 将 来 に つ い て 様 々 な 見 方 を し て い る 。 ス ー パ ー や ハ イ パ ー ・ マ ー ケ ッ ト の よ う な 一 般 的 な 店 舗 は 、 売 り 上 げ が 好 調 で あ る が 、 飲 食 店 で は 、 下 方 に 向 う 経 済 の 下 で 、 消 費 支 出 の 縮 小 に よ り 、 力 を 失 っ て 来 て い る 。 Orchard / Scoots通 り や 郊 外 で は 、 一 階 の プ ラ イ ム・レ ン ト は 、2003年 の 第 2 四 半 期 で 見 る と 、 堅 調 で あ る が 、 他 の 地 域 で は 、 一 階 が 0.8%,二 階 は 、2.1%の 下 落 と な っ た 。小 売 商 は 、2003 年 の 経 済 が 不 確 定 で あ る と の 慎 重 な 見 方 を し て い る 。 即 ち 、 失 業 の 状 況 や 観 光

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産 業 の 業 況 が 急 速 に は 回 復 さ れ な い と の 見 方 で あ る 。 消 費 者 の 信 認 の 回 復 の 足 取 り は 、 ゆ っ た り と し て い る も の の 、 現 在 の 約 28,000

㎡ に 及 ぶ 店 舗 用 の 在 庫 床 は 、2004 年 末 に は 9,300㎡ 以 下 と な る こ と が 期 待 さ れ て い る 。

表 1 賃 料 の 動 向

賃 料(円 / ㎡) 前 期 比(%)

Raffles Place

Shenton Way/Robinson Rd/

Marina Centre Orchard Rd 都 心 外

3,500 2,800 3,100 3,400 1,900

-2.1

-3.8

-2.3

-2.1

-5.6

表 2

新 規 供 給 大 規 模 ビ ル の 賃 貸 可 能 床 面 積 ( ㎡ ) 3 Church St

HB Robinson 137 Telok Ayer St

MacDonald House Redevelopment

27,000 8,700 7,200 6,600

表 3 新 規 大 規 模 供 給 (7-12月 ) プ ロ ジ ェ ク ト

Pragon

Tkka Mall Ph.2

賃 貸 可 能 面 積 ( ㎡ ) 11,800

11,400

◇ 投 資 用 不 動 産 の 販 売 に つ い て は 、SARS が 収 ま り 、投 資 家 の 自 信 も 回 復 し つ つ あ る 。

SARS の 発 生 に よ り 打 撃 を 受 け た 経 済 は 、 緩 慢 で は あ る が 、回 復 の 兆 し を 示 し て い る 。 政 府 の 土 地 売 却 が 前 四 半 期 に 対 し 93%減 少 し た こ と に よ り 、投 資 用 不 動 産 の 販 売 は 、 2003年 の 第 1 四 半 期 に 比 較 し て 、12%減 少 し 、143 億 円 と な っ た 。 し か し 、 民 間 の 取 引 額 が 前 四 半 期 に 対 し 、35% 増 加 し て い る こ と か ら 、 マ イ ン ド の 改 善 が 見 ら れ る 。

一 棟 売 り は 、 前 四 半 期 の 9.4億 円 に 比 較 し て 、2003年 第 2四 半 期 に は 、68億 円 へ

と 大 き く 増 加 し た 。A- リ ー ト は 、Osimビ ル を 獲 得 し 、9 件 目 の プ ロ パ テ ィ を ポ ー ト フ ォ リ オ に 加 え た 。 他 方 、Wing Tai Holdings は 、Tessarinaの 58 戸 の マ ン シ ョ ン を IP Property Fund Asiaに37億 円 で 売 却 し た 。SARSが 収 ま っ た こ と に よ り 、 経 済 の 回 復 が 可 能 と な る と の 観 点 か ら 見 れ ば 、 市 場 の マ イ ン ド は 、 改 善 し て 行 く も の と 思 わ れ る 。

表 4 賃 料 (1階 プ ラ イ ム ) 円/㎡ 対 前 期 比(%) Orchard/Scotts Rd

他 の 市 域 郊 外

26,000 17,000 21,000

0.0

-0.8 0.0

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表 - 1 販 売 額 億 円 前 期 比(%) 前 年 比(%) 計

民 間 部 門 政 府

144 140 4

-12%

35

-93

-86

-73

-99

◇ 住 宅 に つ い て は 、SARS が お さ ま り 、 好 ま し く な い 沢 山 の ニ ュ ー ス か ら 息 を 継 ぐ こ と が 出 来 た 分 譲 業 者 は 、4~6月 期 、2,013戸 の 住 宅( う ち マ ン シ ョ ン が2,006戸 )を 販 売 し た 。 第 1 四 半 期 の 5 倍 増 で あ る 。 購 入 者 が 再 び モ デ ル ・ ル ー ム に 集 ま っ て き た 。 新 規 販 売 さ れ た 共 同 住 宅 の う ち で 主 要 な も の は 、 4 日 で 売 り 切 れ たEast Shine(44万 円/㎡ )、都 市 居 住 者 に 的 を 絞 っ たThe Pier at Robertson(66 万 円/㎡ ) 等 で 、 販 売 は 、 活 気 を 帯 び て お り 、 分 譲 業 者 は 、Cairnhill Crest , Orchard Scoots , The Grange等 の 市 域 で の 開 発 、 販 売 を 行 う こ と を 明 ら か に し て い る 。 第 2 四 半 期 の 業 績 が 良 か っ た が 、 次 の 2 四 半 期 の 経 済 見 通 し は 、 は っ き り し て い な い 。 今 期 の 購 入 意 欲 の 高 ま り は 、 押 さ え 込 ま れ て い た 需 要 の 反 動 だ っ た 。 分 譲 業 者 は 、 市 場 の マ イ ン ド を 明 る い も の と し よ う と 努 力 し て い る 。 購 入 者 が 最 も 重 要 視 す る の は 価 格 と 立 地 で あ る が 、 明 敏 な 販 売 者 は 、 ラ イ フ ス タ イ ル へ の 対 応 や 上 流 階 層 向 け の 供 給 等 の 要 素 を 重 要 視 す る よ う に な っ て き て い る 。

( 本 稿 は 、DTZ Research , Property Times, Singapore 2Q 2003を 参 照 し た 。)

《 3 》 韓 国 の 不 動 産 市 場 ・ ・ ・ 建 替 え マ ン シ ョ ン を 中 心 に バ ブ ル の 懸 念

韓 国 で は 、 マ ン シ ョ ン の 建 替 え が 驚 く ほ ど 盛 ん で 住 宅 市 場 に お け る 役 割 が 極 め て 大 き い 。 近 年 の 韓 国 経 済 の 停 滞 に よ り 行 き 先 を 失 っ た 資 金 が 流 入 し 、 建 替 え マ ン シ ョ ン を 中 心 に バ

ブ ル 的 な 状 況 が 生 じ て い る 。

◇ 建 設 交 通 部 ( 日 本 の 省 に 相 当 ) の H P や 聨 合 通 信 等 に よ れ ば 、 最 近 の 住 宅 価 格 は 「5.23 住 宅 価 格 安 定 対 策 」 以 後 、 全 般 的 に 安 定 化 傾 向 を 示 し て い る も の の 、7 月 以 降 、 ソ ウ ル 市 江 南 地 区 の マ ン シ ョ ン 建 替 え 市 場 を 中 心 に 高 級 物 件 主 導 で 上 昇 傾 向 が 続 い て い る 。 特 に 、 8 月 下 旬 以 降 、 価 格 再 上 昇 へ の 期 待 感 か ら 、 市 中 の 浮 動 資 金 が 住 宅 市 場 に 再 び 流 入 し 、 ソ ウ ル 首 都 圏 の ニ ュ ー タ ウ ン 等 で は 価 格 の 上 昇 が 広 が る 兆 し が あ る 。 こ の た め 、 マ ン シ ョ ン の 建 替 え を 通 じ た 中 小 規 模 住 宅 の 供 給 の 拡 大 と 投 機 需 要 の 抑 制 及 び 住 宅 価 格 の 安 定 化 を ね ら っ た 「9.5 不 動 産 市 場 安 定 対 策 」 が 発 表 さ れ た 。 な お 、 建 設 交 通 部 長 官 は 、 こ れ に よ り 既 存 の 大 型 マ ン シ ョ ン が 反 射 的 利 益 を 得 る こ と は な い だ ろ う と 語 っ て い る 。

対 策 の 要 点 は 、 期 待 心 理 を 払 拭 し 、 市 場 の 不 安 定 要 因 を 早 期 に 遮 断 す る た め に 、 中 低 所 得 者 に 住 宅 機 会 を 提 供 す る た め に 設 け ら れ て い る マ ン シ ョ ン 建 替 え に お け る 小 規 模 住 戸 の 建 築 義 務 割 合 を 拡 大 す る と 共 に 建 替 え 組 合 員 の 名 義 変 更 = 実 態 は 組 合 員 の 権 利 の 売 買 を 禁 止 し 、 短 期 の キ ャ ピ タ ル ゲ イ ン を ね ら っ た 投 機 需 要 を 抑 制 す る こ と に あ る 。

9 5日 か ら 、 首 都 圏 の 過 密 抑 制 区 域 内 で マ ン シ ョ ン 建 替 え 事 業 を 行 な う 場 合 、 従 来 、300 戸 以 上 の 団 地 に 限 り 、60㎡ 以 下 の 住 宅 を 建 築 予 定 総 戸 数 の 20%以 上 建 築 す る こ と と さ れ て い た も の を 、 全 て の 団 地 で 、60%以 上 を 専 用 面 積85㎡ 以 下 の 国 民 住 宅 の 規 模 で 建 築 す る よ う 義 務 付 け 、 併 せ て 、

表 - 2 用 途 別

億 円 前 期 比(%) 前 年 比(%) 住 宅

工 業 店 舗 そ の 他

108 23 1 10

-24.4 153.6 17.3 14.1

-64.0

-59.7

-95.1 117.9

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投 機 過 熱 地 区 内 の 建 替 え 組 合 員 に 対 し 、 認 可 後 の 地 位 の 譲 渡 を 禁 止 す る 。 こ の た め 、 都 市 及 び 住 宅 環 境 整 備 法 の 改 正 を 行 な い 、 来 年 初 め に は 施 行 す る 。)

◇ 韓 国 政 府 は 、「9.5不 動 産 市 場 安 定 対 策 」で 、 首 都 圏 の マ ン シ ョ ン 建 替 え 市 場 に 対 す る 規 制 を 発 表 し た が 、 釜 山 、 大 邱 等 の 地 方 の 大 都 市 に は 適 用 し な い と し た た め 、 ソ ウ ル の 投 機 資 金 を 地 方 に 誘 導 す る 結 果 と な り か ね な い 。 ま た 、 住 宅 価 格 対 策 を 度 々 発 表 し な が ら も 新 規 マ ン シ ョ ン の 分 譲 価 格 そ の も の に 対 す る 対 策 を 講 じ て お ら ず 、業 界 偏 向 だ と の 指 摘 も あ る 。

実 際 、 釜 山 で は 、 建 替 え マ ン シ ョ ン の 坪 当 た り 単 価 が 2001年 の 381 万 ウ ォ ン (1ウ ォ ン = 約0.1円 )か ら 最 近 で は835万 ウ ォ ン に 、 大 邱 で は307万 ウ ォ ン が665万 ウ ォ ン に 倍 増 す る 等 地 方 都 市 で の 建 替 え 市 場 も 加 熱 し つ つ る 。 な お 、 ソ ウ ル で は 新 興 の 江 南 地 区 で は 平 均 坪 単 価 が1626万 ウ ォ ン 、2000万 ウ ォ ン を 超 え る 物 件 も あ る 。 分 譲 価 格 の 上 昇 が 近 隣 マ ン シ ョ ン や 建 替 え マ ン シ ョ ン の 価 格 を 吊 り 上 げ て お り 、 消 費 者 団 体 か ら は 、 政 府 が 各 種 の 規 制 を 強 化 す る 中 で 、 分 譲 価 格 だ け は 市 場 経 済 原 則 に 委 ね て い る の は 業 界 偏 向 だ と の 声 も あ が っ て い る 。

( 韓 国 の 不 動 産 事 情 に つ い て は 、 独 立 行 政 法 人 水 資 源 機 構 用 地 部 長 周 藤 利 一 氏 の ご 協 力 を い た だ い た 。)

Ⅱ . 資 料

《 1 》ス ト ッ ク ホ ル ム の 都 市 計 画 ・ 地 域 計 画 本 稿 で は 、 ス ウ ェ ー デ ン 地 域 計 画 ・ 都 市 交

通 省 の 『Planning Stockholm Region 1997 年 』 か ら ス ト ッ ク ホ ル ム 首 都 圏 の 地 域 計 画 の 制 度 や 運 用 の 概 要 を 紹 介 し た い 。 概 括 的 な 内 容 で は あ る が 、 同 国 の 法 制 度 が 、 ド イ ツ の 制 度 に 類 似 し た 指 導 的 総 合 計 画 と 拘 束 的 な 効 果 を 有 す る 詳 細 計 画 と の 二 段 構 造 を な し て い る こ と 、 策 定 手 続 き や 運 用 に 関 し て は 住 民 や N P O 等 の 関 与 が あ る こ と 、 計 画 内 容 に つ い て は 環 境 や 社 会 サ ー ビ ス に 関 連 し た 事 項 が 重 視 さ れ る よ う に な っ て い る こ と 、 自 治 体 間 の 協 同 が 必 要 に な っ て い る こ と 、 基 本 的 に は 自 治 体 の 権 限 が 強 力 だ が 、 発 電 所 等 に つ い て は 国 レ ベ ル の 調 整 の 必 要 性 が 認 識 さ れ て い る こ と 等 の 傾 向 が 伺 わ れ る 。

1 . ス ト ッ ク ホ ル ム 首 都 圏

( 1 ) 概 観

ス ト ッ ク ホ ル ム 首 都 圏 は 、 全 国 人 口 の 約 1/5 を 占 め る が 、 面 積 は 、 全 国 土 の 約 1/60。26 の 自 治 体 ( 市 町 村 ) か ら な り 、 こ れ ら 自 治 体 が 教 育 、 保 健 、 ケ ア ・ サ ー ビ ス 等 を 提 供 し 、 こ れ ら に 係 る 計 画 を 策 定 し て い る 。 県 評 議 会

county council:事 務 局 と と も に 我 が 国 の 県 庁 に 近 い 役 割 を 果 し て い る の で は な い か と 推 測 さ れ る 。)は 、医 療 、公 共 交 通 、地 域 計 画 の 策 定 等 の 地 域 に 係 る 行 政 全 般 を 執 行 す る 。

ス ト ッ ク ホ ル ム の 面 積 の 約 13%が 都 市 化 し 、60%が 農 村 及 び 森 林 で あ る 。人 口 は 、182 万 人 。86万 軒 の 住 宅 が あ り 、こ の 内 の1/4は 、 小 街 区 に 立 地 す る 共 同 住 宅 で あ る 。 別 荘 が 約 10万 戸 あ る 。

( 2 ) 地 域 の 形 成

20世 紀 の 初 頭 に 、市 が 境 界 外 の 土 地 を 取 得 し 、 ま た 小 規 模 な コ ミ ュ ニ テ ィ を 編 入 し た こ と に よ り 、現 在 の 地 域 が 形 成 さ れ た 。し か し 、 都 市 化 の 速 度 が 速 ま る と 、 こ う し た 手 法 は 、

(6)

と れ な く な っ た 。 自 治 体 の 併 合 に 代 わ り 、 自 治 体 間 の 協 同 が 問 題 と な っ た 。 市 の 拡 大 が 協 同 の 必 要 性 を 増 し 、 あ る 種 の 問 題 は 、 地 域 全 体 で 処 理 し な け れ ば な ら な か っ た 。 そ の 代 表 例 が 、 医 療 及 び 公 共 交 通 で あ る 。

2 . ス ウ エ ー デ ン に お け る 計 画 策 定

計 画 策 定 は 、 問 題 解 決 型 の 仕 事 で 、 予 測 の 問 題 で あ り 、 将 来 に 関 係 す る 。 従 っ て 、 代 替 案 に つ い て そ の 社 会 、経 済 及 び 環 境 の 面 か ら 、 評 価 を 行 う こ と が 課 題 と な る 。

か つ て 、 計 画 策 定 は 、 フ ィ ジ カ ル ・ プ ラ ン ニ ン グ と 同 義 で あ っ た 。 開 発 を 特 徴 付 け た の は 、 都 市 化 及 び 都 市 の 成 長 で あ っ た 。 建 築 及 び イ ン フ ラ ス ト ラ ク チ ャ ー の た め に 必 要 と な る 新 た な 土 地 を ど の よ う に し て 確 保 す る か を 考 え る こ と が 必 要 で あ っ た 。 そ の 結 果 、 土 地 利 用 に 関 す る 規 制 が 必 要 と な っ た 。 し か し 、 時 間 の 流 れ の 中 で 、 強 調 さ れ る ポ イ ン ト が 変 わ っ た 。 福 祉 サ ー ビ ス の 配 分 、 そ し て 今 日 で は 、 環 境 保 全 の た め に 社 会 開 発 に 課 せ ら れ る 規 制 の あ り 方 が 計 画 法 制 と 他 の 法 律 と の 関 係 を 密 接 な も の と し 、 複 雑 な 体 系 を 持 つ 計 画 法 制 の 重 要 性 が 高 ま っ て き た 。

計 画 策 定 シ ス テ ム の 基 本 的 な 要 素

・ 環 境 法 ・ 総 合 計 画

・ 計 画 ・建 築 法 ・ 詳 細 総 合 計 画

・ 道 路 法 ・ 特 別 地 域 規 制

・ 鉄 道 法 ・ 詳 細 開 発 計 画

・ 電 力 法 ・ 建 築 許 可

・ パ イ プ ラ イ ン 法

・ 地 域 計 画

3 . 確 立 さ れ た 計 画 策 定 の シ ス テ ム

土 地 や 水 面 の 利 用 及 び 建 築 物 や イ ン フ ラ

ス ト ラ ク チ ャ ー の 改 変 に は 許 可 が 必 要 で あ り 、 計 画 変 更 が 先 行 し て い な け れ ば な ら な い 。

計 画 策 定 は 、 階 層 的 な シ ス テ ム を 形 成 し て い る 。原 則 と し て 、ス ウ エ ー デ ン に お い て は 、 自 治 体 ( 市 町 村 ) が 計 画 策 定 を 行 っ て い る 。 す べ て の 自 治 体 は 、 行 政 区 域 の 全 域 を 含 む 総 合 計 画(comprehensive plan)を 持 た ね ば な ら な い 。詳 細 開 発 計 画(detailed development plan) は 、 自 治 体 と 公 的 ・ 私 的 な 土 地 所 有 者 の 間 の 法 的 な 合 意 か ら な り 、 こ の 意 味 で は 、 強 制 的 な も の で あ る 。 こ の 合 意 は 、 総 合 計 画 を 実 効 的 な も の と す る 。 特 定 の 地 域 に つ い て の 規 制 (special area regulations) も ま た 強 制 的 で あ る が 、 総 合 計 画 に お け る も ろ も ろ の 要 請 を 担 保 す る た め に 、 特 定 の 地 域 に 限 っ て 用 い ら れ る 。 な お 、 詳 細 開 発 計 画 の 実 効 性 を 高 め る た め に 、 プ ロ パ テ ィ ー に 係 る 規 制

(property regulations) が 適 用 さ れ る こ と も あ る 。

複 数 の 自 治 体 に 共 通 す る 問 題 を 解 決 す る た め 必 要 が あ る と き に は 、 そ の た め の 計 画 策 定 主 体 が 設 け ら れ 、 複 数 の 自 治 体 に 係 わ る 地 域 計 画 が 策 定 さ れ る 。

環 境 の 分 野 に お い て は 、 既 に 一 定 の 場 合 、 環 境 影 響 評 価 を 行 う こ と が 義 務 付 け ら れ て い る 。 環 境 、 公 衆 衛 生 及 び 自 然 資 源 に 対 し 、 著 し い 影 響 を 与 え る よ う な 行 為 を 実 行 す る た め 許 可 を 得 る に は 、 こ う し た 評 価 が 詳 細 計 画 の 内 に 定 め ら れ て い な け れ ば

な ら な い 。

環 境 法 は 、 一 定 の 環 境 水 準 が 維 持 さ れ な け れ ば な ら な い と 規 定 し て い る が 、 総 合 計 画 に 定 め ら れ た 環 境 水 準 は 計 画 策 定 者 の 意 向 を 示 す も の に と ど ま る の に 対 し 、 詳 細 開 発 計 画 に 定 め ら れ た 環 境 水 準 は 絶 対 的 な 制 限 と な る 。

(7)

図 各 計 画 間 の 関 係 及 び 開 発 行 為 の 許 可 の 流 れ

4 . 法 制

( 1 )計 画 法 制 の 中 心 概 念 - 持 続 性 、 土 地 及 び 水 面 の 利 用

環 境 法 は 、 計 画 ・ 建 築 法 そ の 他 の 計 画 関 係 法 制 の 傘 の 役 割 を 果 し 、公 衆 衛 生 、物 的 環 境 、 多 様 な 生 物 相 及 び 自 然 資 源 の 保 全 の 四 つ に 焦 点 を 当 て て い る 。 エ コ サ イ ク ル の 概 念 を 重 視 し 、 保 護 に 価 値 す る 地 域 を 明 ら か に す る 。 ま た 、 大 規 模 な 工 場 及 び 発 電 所 に 関 す る 計 画 許 可 に つ い て 政 府 の 決 定 が 必 要 な 場 合 を 定 め て お り 、 地 域 的 な 利 害 よ り も 国 家 的 な 利 害 が 重 視 さ れ る 時 に は 、 国 の 許 可 が 必 要 と な る 。 た

だ し 、 法 制 上 、 住 民 投 票 に 付 す こ と が 出 来 、 自 治 体 が 国 の 決 定 に 対 し 、 異 議 を 申 し 立 て る 機 会 が 確 保 さ れ て い る 。

計 画 ・ 建 築 法 は 、 フ ィ ジ カ ル ・ プ ラ ン に 対 す る 枠 組 み を 提 供 す る 。 即 ち 、 新 た な 構 造 物 の 建 築 、 取 り 壊 し 、 発 掘 等 に 係 る 行 為 は 許 可 を 必 要 と し 、 一 定 の 要 件 を 満 た さ な け れ ば な ら な い 。 自 治 体 は 、 行 為 が 要 件 を 満 た し て い る か ど う か 検 証 し 、 行 為 者 に 対 し て 、 資 料 の 提 出 を 要 求 す る 。

計 画 策 定 に お い て 、 社 会 サ ー ビ ス 法 は 重 要 な 法 で あ り 、 特 異 な 位 置 を 占 め て い る 。 社 会 サ ー ビ ス 法 は 、 物 的 環 境 と 国 民 の 福 祉 の 間 を つ な ぐ 役 割 を 果 た す 。 国 民 の 居 住 条 件 を 観 察 プロパティ規制計画

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し 、 こ れ を そ の 周 辺 環 境 と 関 係 付 け る こ と に よ っ て 、 策 定 過 程 に あ る 計 画 に 対 し て 、 重 要 な 知 見 を 提 供 す る 。 社 会 サ ー ビ ス の 問 題 が 計 画 策 定 に 織 り 込 ま れ る こ と に よ り 、 将 来 に 対 す る 予 防 的 な 措 置 の 検 討 が 行 わ れ る 。

( 2 ) 責 任 の 分 担

詳 細 開 発 計 画 、 特 別 地 域 規 制 及 び プ ロ パ テ ィ ー 規 制 計 画 は 、 自 治 体 の 評 議 会 が 採 択 し た 時 、 強 制 的 な も の と な り 、 自 治 体 及 び 個 々 の 居 住 者 の 双 方 に 対 し 、 権 利 及 び 義 務 が 発 生 す る 。 し か し 、 こ の 決 定 は 、 ま だ 、 法 的 な 拘 束 力 を 獲 得 出 来 な い 。 計 画 に 基 づ く 措 置 に よ っ て 影 響 を こ う む る 者 及 び 計 画 に 同 意 し な い 者 は 訴 え る こ と が 出 来 る 。 た だ し 、 計 画 案 が 公 開 さ れ た 時 に 、 利 害 関 係 者 は 、 意 見 を 文 書 の 形 で 表 す こ と が 出 来 、 そ の 意 見 を そ の 後 の 計 画 案 の 策 定 作 業 の 中 で 取 り 込 む こ と が 不 可 能 で あ る こ と が 訴 え の 前 提 と な る 。 最 終 的 に は 地 域 の 行 政 部 局 を 介 し て 、 国 が 解 決 す る 。 計 画 の 採 択 と 同 時 に 、 県 の 行 政 部 局 は 、 国 あ る い は 自 治 体 間 の 利 害 の 調 整 が 満 た さ れ て い な い 、 ま た 、 国 民 の 健 康 及 び 安 全 に 対 す る 危 険 性 の あ る 時 に は 、 自 治 体 が 行 っ た 決 定 を 見 直 す こ と が 出 来 る 。

総 合 計 画 あ る い は 地 域 計 画 に 関 す る 決 定 に つ い て も 、 訴 え を 起 こ す こ と が で き る 。 し か し 、 こ れ ら の 計 画 は 、 地 域 開 発 の 方 向 を 定 め る も の で あ っ て 、 拘 束 力 を 持 た な い か ら 自 治 体 の 評 議 会 に 権 限 の 濫 用 が あ っ た 場 合 に の み 訴 え が 可 能 と な る 。

県 評 議 会 に よ る 地 域 計 画 の 採 択 に 関 し て は 、 こ の 計 画 が 環 境 法 と 一 致 し て 国 家 的 な 利 害 を 満 足 さ せ る も の で あ る か 否 か に つ い て 、 国 が 見 直 し を 行 う こ と が で き る 。

( 3 ) ス ト ッ ク ホ ル ム に 関 す る 特 別 法 制 ス ト ッ ク ホ ル ム に つ い て は 、 地 域 計 画 の 策

定 方 法 に 関 し 特 別 な 法 制 が あ り 、 計 画 策 定 に 対 す る 責 任 は 、 ス ト ッ ク ホ ル ム 県 に あ る 。 県 評 議 会 が 計 画 策 定 者 と し て 定 め ら れ て い る 。 5 . 国 及 び 地 域 の 責 務

( 1 ) 福 祉 及 び イ ン フ ラ ス ト ラ ク チ ャ ー

環 境 法 は 、 そ の 目 標 を 「 健 康 で 快 適 な 環 境 を 現 在 及 び 後 世 代 に わ た っ て 保 障 す る 持 続 可 能 な 開 発 を 推 進 す る 」 と 述 べ 、 計 画 ・ 建 築 法 は 、「 個 々 人 の 自 由 を 正 当 に 考 慮 し て 、今 日 及 び 後 世 代 に 対 し 、 平 等 で 良 好 な 社 会 的 生 活 条 件 と 共 存 す る 社 会 開 発 を 振 興 す る 」 と 規 定 し て い る 。

究 極 的 に は 、 計 画 策 定 の 目 標 は 、 環 境 の 枠 内 で の 福 祉 の 向 上 及 び 生 活 条 件 の 形 成 に あ る 。

計 画 策 定 に と っ て は 、 生 産 力 を 高 め る た め の 良 好 な 条 件 を 作 り 出 す こ と が 課 題 で あ り 、 工 業 、 サ ー ビ ス 部 門 及 び オ フ ィ ス の た め の 土 地 が 土 地 利 用 計 画 に お い て 保 留 さ れ る 。

地 域 の 連 絡 ・ 通 信 シ ス テ ム は 経 済 及 び 雇 用 の 発 展 の た め に 極 度 に 重 要 で あ り 、 そ の 制 御 は 重 要 な 責 務 で あ る 。

そ の 他 の 重 要 な 課 題 は 、 住 宅 の 供 給 及 び 建 設 で あ る 。 金 融 シ ス テ ム を 介 し て 、 多 く の 住 宅 の 新 設 及 び 改 築 が コ ン ト ロ ー ル さ れ る 。 住 宅 ス ト ッ ク の 1/4弱 は 、 設 備 の 管 理 を も 行 う 自 治 体 の 公 社 に よ っ て 所 有 さ れ て い る 。 住 宅 の 新 設 の た め の 用 地 を 確 保 す る こ と は 計 画 策 定 者 の 課 題 と な る 。

( 2 ) 鍵 と な る 二 つ の 概 念

計 画 策 定 の 鍵 と な る 二 つ の 概 念 は 、 経 済 及 び 土 地 利 用 で あ る 。 ど こ で 、 何 の た め に 投 資 が 行 わ れ る か が 計 画 策 定 の 関 心 事 と な る 。 住 宅 、 道 路 、 鉄 道 、 集 会 所 、 病 院 、 学 校 等 市 民 に 良 好 な 生 活 条 件 を 提 供 す る た め の 基 礎 的 な 施 設 は 、 開 発 が 始 ま る 前 に 、 計 画 さ れ て

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い る 必 要 が あ る 。

計 画 策 定 は 、 単 な る 投 資 に 係 る 決 定 で は な い 。 分 析 、 計 算 、 予 測 、 影 響 の 解 析 等 に ま た が る す べ て の 連 続 し た 事 象 か ら な る 問 題 で 、 し ば し ば 、 迂 回 路 を 進 ま な く て は な ら な い 。 計 画 策 定 の 過 程 に お け る 重 要 な 問 題 は 、 開 発 に よ っ て 影 響 を 受 け る 住 民 と の 対 話 で あ る 。 法 は 、 計 画 策 定 の 過 程 が 政 治 家 、 プ ラ ン ナ ー 及 び 市 民 に 対 し て 公 開 さ れ な け れ ば な ら な い と 規 定 し て い る 。 幅 広 い 討 議 が 早 期 に 行 わ れ る ほ ど 、 計 画 は 、 よ り 良 い も の と な る 。 意 思 決 定 に そ れ が 反 映 さ れ る 機 会 が 設 け ら れ る か ら で あ る 。

( 3 ) 制 度 運 用 の 調 整 役 と な る 県

ス ウ エ ー デ ン で は 個 々 の 自 治 体 が 強 力 な 地 位 を 有 し て い る 。 し か し 、 時 に は 自 治 体 は 中 心 的 な 事 柄 に 関 し 、 意 見 を 異 に す る こ と も あ る 。 そ の 結 果 、 自 治 体 間 の 調 整 を 行 う 場 が 必 要 と な る 。 ス ト ッ ク ホ ル ム に お い て は 、 県 評 議 会 及 び 県 の 行 政 部 門 が こ れ に 当 る 。 計 画 策 定 と の 関 係 に お い て 重 要 と な る 問 題 は 、 広 い 意 味 で の 環 境 及 び イ ン フ ラ ス ト ラ ク チ ャ ー で あ る 。し か し 、こ の 二 つ は 、互 い に 、 相 反 す る も の で は な い 。 環 境 問 題 を 個 々 の 自 治 体 に 処 理 さ せ る こ と は 、通 常 不 可 能 で あ る 。 特 定 の 自 治 体 に 対 し て 、 特 定 の 環 境 汚 染 に 関 す る 事 務 を 引 き 受 け さ せ る こ と は 、可 能 だ が 、 環 境 汚 染 そ れ 自 身 は 、 自 治 体 の 境 界 内 で 解 決 で き る ほ ど 単 純 で は な い 。 上 水 道 、 下 水 道 、 ご み 処 理 及 び エ ネ ル ギ ー 供 給 等 の イ ン フ ラ ス ト ラ ク チ ャ ー に つ い て も 同 様 だ 。

6 . 計 画 に 携 わ る 者

( 1 )主 要 な 役 割 を 果 た す 県 評 議 会 及 び 自 治 体

自 治 体 が 、 自 己 の 経 済 及 び 土 地 利 用 に 関 す

る 計 画 の 策 定 責 任 を 持 ち 、 県 評 議 会 が 調 整 を 行 う 。 現 実 の 計 画 策 定 作 業 を 行 う の は 、 自 治 体 の 内 部 で は 、 通 常 、 都 市 計 画 担 当 部 門 で あ る 。 こ れ に 対 し て 、 県 評 議 会 に お い て は 、 地 域 計 画 及 び 都 市 交 通 を 受 け 持 つ 部 局 が 担 当 す る 。

計 画 策 定 の か な り の 部 分 は 、 相 互 間 の 経 験 及 び 様 々 な 要 求 の 調 整 に 係 る も の で あ る 。 計 画 策 定 に は 、 調 査 、 解 析 及 び 提 案 が 必 要 で あ る 。

個 人 、 企 業 が イ ニ シ ャ テ ィ ブ を と る こ と も 多 い が 、 計 画 策 定 過 程 に お い て 提 案 提 出 の 責 任 を 持 つ の は 県 評 議 会 及 び 自 治 体 で あ る 。 他 の 利 害 関 係 者 も 、 一 定 の 権 利 を 有 す る 。 利 害 関 係 者 に は 、 ス ウ エ ー デ ン 国 立 道 路 局 、 ス ウ エ ー デ ン 鉄 道 局 、通 信 網 を 担 当 す るTeilia等 の 国 の 行 政 機 関 と 企 業 が 含 ま れ る 。 自 治 体 の 住 宅 供 給 公 社 は 、 ユ ニ ー ク な 地 位 を 占 め 、 住 宅 供 給 に 関 す る 重 要 な 役 割 を 持 つ 。 公 社 の 賃 料 は 、 私 有 住 宅 の 賃 料 の 目 安 と な る 。

( 2 ) 企 業 及 び 公 的 な 意 見 を 有 す る 集 団

企 業 団 体 や 民 間 企 業 も 広 範 な 分 野 の プ ロ ジ ェ ク ト に つ い て 関 与 す る 。80年 代 に は 、私 的 利 害 を 有 す る 主 体 が 計 画 策 定 、 特 に 主 要 な プ ロ ジ ェ ク ト に 関 し て 活 発 に 関 与 す る よ う に な っ た 。

計 画 策 定 の 作 業 は 、 プ ロ ジ ェ ク ト の 遂 行 を 目 指 す 企 業 や グ ル ー プ と 自 治 体 と の 間 で 行 わ れ る 交 渉 へ と 発 展 し た 。 ス ト ッ ク ホ ル ム 南 部 の 広 大 な ス ポ ー ツ 施 設Globeは こ う し て 建 設 さ れ た 。

ス ト ッ ク ホ ル ム に は 、 例 え ば 、 ス ウ エ ー デ ン 環 境 保 護 協 会 等 の 公 的 機 関 に 近 い パ ブ リ ッ ク オ ピ ニ オ ン グ ル ー プ が 存 在 し 、 計 画 案 は 、 通 常 こ れ ら の 集 団 に 対 し て も 提 示 さ れ 、 意 見 が 求 め ら れ る 。

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7 . 国

( 1 ) 長 期 的 な 展 望 、 調 査 へ の 支 援 、 権 限 の 移 譲 、 審 査

政 府 は 、 法 令 を 解 釈 す る だ け で は な く 新 し い 法 制 の 基 礎 作 り に 努 め 、 多 く の 調 査 や 委 員 会 活 動 か ら 、 様 々 な 提 案 を 行 っ て い る 。

地 域 の 問 題 は 、 国 の 利 害 に も 係 る も の が あ り 、 地 域 が 単 独 で 責 任 を 負 う の は 、 不 合 理 な こ と が あ る 。 例 え ば 、 交 通 通 信 か ら な る イ ン フ ラ ス ト ラ ク チ ャ ー へ の 投 資 で あ る 。 道 路 や 鉄 道 に は 、 国 に よ る 補 助 が あ る 。 国 家 的 に も 重 要 な 道 路 に つ い て は 、 国 が 全 費 用 を 負 担 す る 。 自 治 体 だ け の 費 用 負 担 が 望 ま し く な い 地 方 道 に つ い て も 同 様 で あ る 。 国 は 、 こ の ほ か 自 治 体 間 の 道 路 ネ ッ ト ワ ー ク や 地 方 鉄 道 に 対 し て も 補 助 を 行 う 。

国 は 、 計 画 策 定 に 関 与 す る 多 数 の 行 政 機 関 を 設 置 し て い る 。 地 域 レ ベ ル で は 、 県 行 政 局 が 、 計 画 策 定 に 関 し て 、 多 く の 責 務 を 担 い 、 計 画 策 定 に 利 害 を 持 つ 他 機 関 と の 調 整 を 行 う 。

8 . 県 評 議 会

県 評 議 会 の 計 画 策 定 上 の 役 割 は 、 調 整 と 見 通 し と に 要 約 さ れ る 。 見 通 し と は 、 自 治 体 の 区 域 を 超 え た 見 通 し を 提 供 し 、 自 治 体 に 最 適 な 解 決 法 を 示 唆 す る こ と に あ る 。

ス ト ッ ク ホ ル ム に お け る 県 計 画 の 策 定 は 、 地 域 計 画 ・ 都 市 交 通 局 が 行 っ て お り 、 県 に お け る 交 通 及 び 通 信 部 門 が 計 画 策 定 の 重 要 な 部 分 を 占 め て い る 。 土 地 利 用 計 画 の 策 定 も 重 要 な 課 題 で あ る 。

9 . 地 方 自 治

( 1 ) 協 調 義 務 を 伴 っ た 計 画 策 定 権 限

土 地 及 び 水 面 の 利 用 計 画 の 策 定 は 、 自 治 体

の 権 限 で あ る 。 し か し 、 こ の 権 限 の 行 使 に は 制 約 が あ る 。 自 治 体 は 、 国 の 利 害 を 的 確 に 考 慮 し な け れ ば な ら な い し 、 法 令 に よ っ て 課 せ ら れ た 手 続 き を 踏 ま な け れ ば な ら な い 。

自 治 体 の 策 定 す る 計 画 に は 総 合 計 画 及 び 詳 細 計 画 の 2 種 類 が あ る 。 こ れ ら は 、 土 地 及 び 水 面 の 利 用 計 画 を 内 容 と す る 。

( 2 ) 総 合 計 画

総 合 計 画 は 、 自 治 体 の 土 地 及 び 水 面 の 利 用 に 係 る 総 合 的 な 計 画 で あ る 。 当 該 自 治 体 の 全 領 域 を 対 象 と し 、 自 治 体 に よ っ て 秩 序 づ け ら れ る 諸 活 動 す べ て に 係 る も の で 、 住 宅 建 設 、 労 働 及 び 環 境 が 指 導 的 な 役 割 を 果 た す 開 発 プ ロ グ ラ ム の 形 を と ら な け れ ば な ら な い 。

す べ て の 自 治 体 は 、 総 合 計 画 を 持 た な け れ ば な ら な い 。90年 代 半 ば に は 、第 2 次 の 総 合 計 画 策 定 作 業 が 完 了 し た 。

( 3 ) 詳 細 計 画

詳 細 開 発 計 画 は 、 自 治 体 の 行 政 実 現 上 の 手 段 で あ る 。 法 的 な 拘 束 力 を 持 ち 、 土 地 利 用 に 影 響 を 及 ぼ す 措 置 に つ い て の 意 思 決 定 の 機 会 を 自 治 体 に 与 え る 。

実 現 手 段 と し て の 詳 細 計 画 の 特 徴 は 、 時 間 的 に 制 約 さ れ て い る こ と に あ る 。 計 画 は 、 最 短 5 年 、 最 長 15 年 の 実 行 期 間 を 定 め な け れ ば な ら な い 。 詳 細 開 発 計 画 は 、 長 期 的 な 計 画 手 法 で は な い 。 詳 細 開 発 計 画 は 、 誰 も が 自 由 に 利 用 で き る 地 域 ( 普 通 地 域 ) と 公 共 、 民 間 に よ る 建 築 に 向 け ら れ る 地 域 ( 開 発 地 域 ) を 示 さ な く て は な ら な い 。 詳 細 開 発 計 画 に は 、 普 通 地 域 、 開 発 地 域 の 区 分 及 び 計 画 の 実 行 期 間 が 含 ま れ て い な け れ ば な ら な い が 、 自 治 体 は 、 建 築 物 の 位 置 、 デ ザ イ ン 、 開 発 地 域 の た め の 保 護 的 措 置 等 独 自 の 規 定 を 追 加 す る こ と が 出 来 る 。

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1 0 . 市 町 村

4 年 ご と に 、 住 民 は 、 自 治 体 の 評 議 会 (municipal council)を 選 出 す る 。 そ し て 、 こ の 評 議 会 が 自 治 体 の 行 政 執 行 委 員(municipal executive board)を 指 名 す る 。 こ れ に 加 え 、 評 議 会 は 、 自 治 体 の 組 織 に 対 す る 命 令 権 を 持 つ 。 通 常 、 自 治 体 は 、 い く つ か の 行 政 区 域 か ら 編 成 さ れ 、 区 域 ご と に 執 行 委 員 会 と 行 政 組 織 を 有 す る 。

時 間 の 経 過 と と も に 、 自 治 体 の 委 員 会 の 組 織 は 課 題 に 応 じ て 変 化 し て き た 。 多 く の 自 治 体 が 、児 童 ・若 年 者 に 対 す る 福 祉 サ ー ビ ス 委 員 会 を 設 け 、 児 童 ・若 年 者 に 関 す る 問 題 ( ケ ア 、 教 育 ) を 処 理 し た 。

こ う し た 変 化 は 、「 自 由 な 委 員 会 組 織 」に よ っ て 可 能 と な っ た 。 例 え ば 、 ス ト ッ ク ホ ル ム 市 に お い て は 、 現 在 18 の 地 区 行 政 執 行 委 員 会(district committee)が あ り 、「 ソ フ ト な 」 活 動 と い わ れ る 教 育 、 各 種 の ケ ア 、 余 暇 サ ー ビ ス 、 文 化 活 動 等 を 担 っ て い る 。

( 本 稿 は 、PLNNING STOCKHOLM REGION 1997年 の 抄 訳 で あ る 。)

図     各 計 画 間 の 関 係 及 び 開 発 行 為 の 許 可 の 流 れ 4 . 法 制 ( 1 )計 画 法 制 の 中 心 概 念 - 持 続 性 、 土 地 及 び 水 面 の 利 用 環 境 法 は 、 計 画 ・ 建 築 法 そ の 他 の 計 画 関 係 法 制 の 傘 の 役 割 を 果 し 、公 衆 衛 生 、物 的 環 境 、 多 様 な 生 物 相 及 び 自 然 資 源 の 保 全 の 四 つ に 焦 点 を 当 て て い る 。 エ コ サ イ ク ル の 概 念 を

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