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授業とビジネスプランコンテストを 組み合わせた起業教育の取組み

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Academic year: 2021

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4 JUCEJournal 2019年度 No.3 特 集

イノベーションの担い手を育成する起業教育

1.はじめに

効果的な起業教育の実施にあたっての課題とし て、座学を通じた起業に関するスキル・知識の伝 達以上に、学生への起業家精神の啓蒙、すなわち

『他人事から自分事』への転換があげられます。

本学起業教育プログラムの主軸科目『起業とビジ ネスプラン』は、一度に400人を超える大人数の 授業ですが、座学にとどまらず

ICT

等を活用した 双方向性の授業運営、また学内ビジネスプランコ ンテスト(以下、BPCと略)と授業を連携させ、

学生の意欲向上と優れたアイディアの創出を支援 しています。

2.本学BPCの特徴

本学

BPC

は、2019年度で14回目を数え、3年 生を中心に本年度実績では430組がエントリーを 行う、学内限定型のコンテストです。本学の学年 定員は1,000名ですので、およそ半分が参加して いる計算になります。7月末にエントリーされた ビジネスプランは、一次審査で20組を選出、産学連 携起業教育センターによるブラッシュアップを経 て二次審査で8組にまで絞り込み、11月に外部 公開式の最終プレゼンテーション審査を行ってい ます。この過程で優秀なビジネスプランが発掘で きた場合は、並行して学外のビジネスプランコン テスト等へ積極的に参加を促しています。産学連 携起業教育センターはその名の通り、産学連携機 能と起業教育機能を兼ね備えていますので、メン タリングの段階から地域の企業や創業支援機関・

金融機関等と学生をマッチングさせ、ビジネスプ ランの実効性を高める働きかけをしています。

3.『他人事から自分事に』+『アイディ アの殻を破らせる』仕掛けづくり

起業教育では、学生への起業家精神の啓蒙、す なわち『他人事から自分事』への転換が重要とな ります。また、受講前の段階ではどのようなビジ ネスアイディアが評価されるかの『物差し』が学 生の中に出来上がっていないので、授業の過程で

日本工業大学 

産学連携起業教育センター 筒井 研多

授業とビジネスプランコンテストを 組み合わせた起業教育の取組み

画期的、魅力的なアイディアを思いつく、つまり

『アイディアの殻を破る』仕掛けが鍵になります。

そこで、本学の専門職大学院の実務家教員と産 学連携起業教育センターがチームとして授業を運 営し、学生のモチベーションを高める様々な工夫 を行っています。一度に400名を超える大人数に 対して、一方通行の座学形式にならないように、

Google Form等のオンラインアンケート機能を活

用し、様々な起業アイディアやアンケート・授業 への質問を授業時間中に収集しています。これら の結果はリアルタイムに学生にフィードバックを 行い、他者の考え方の多様性把握と相互理解を促 し、また優秀なアイディアへサインを送ることで、

授業への参加意欲と自信を与えます。さらに、毎 回の授業では、前年度の

BPC

ファイナリストの学 生に、最終審査会で行ったプレゼンテーションを 再現してもらっています。多くの先輩のプランに 触れる過程で、『先輩の〇〇なプランが評価され るのであれば、(荒唐無稽だと思っていた)自分 の△△なアイディアが、実は良いものなのかもし れない』といった『気づき』や『物差し』が学生 の中に構築されます。先輩のロールモデルに触れ、

『次は自分の番だ』と

BPC

への参加に高い意欲を 持つ学生も増加していきます。

こうした動機づけの過程は、学籍番号を紐づけ

た毎回の授業内アンケートを蓄積し、授業内課題

によるアイディア熟成のプロセスと併せて個人単

位でロギングし、全体的なモチベーションの高ま

りを把握すると同時に、授業内で個々に合ったフ

ォローを行います。実際に、一次審査を通過した

学生の属性を分析すると、『授業の過程で当初の

アイディアを変更した』、『積極的にBPCに参加し

たい』と回答した割合が多いことが判明していま

す。この様に、

BPC

と授業内コミュニケーション

を活用し、大人数授業の特性を応用し、豊富な母

集団の『やる気』や『気づき』を結合させ、優れ

たアイディアの発生率を高める仕掛けづくりが起

業教育プログラムを運営する側の挑戦であり楽し

みでもあります。

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