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TCP の特徴を利用した踏み台攻撃の検出手法の検討

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Academic year: 2021

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(1)

TCP

の特徴を利用した踏み台攻撃の検出手法の検討

100430078

染川 敦

渡邊研究室

1.

はじめに

クラッカーが目標のコンピュータに不正アクセスなどの 攻撃をする際,ほとんどの場合は自分のコンピュータから 直接ではなく,アカウントやパスワードを不正に入手して 遠隔操作できる他のコンピュータを踏み台にして攻撃する.

このような攻撃を踏み台ホストを介して実行されると,被 害ホストからは踏み台ホストに攻撃されているように見え る.この場合,踏み台ホストは加害者とみなされる可能性 がある.

本稿では,踏み台攻撃時において攻撃ホストから踏み台 ホストへはリモートログインパケットが,踏み台ホストか ら被害ホストに対してはTCPコネクション確立要求があ ることに着目し,踏み台ホストが踏み台にされていること を検出する手法を検討する.

2.

踏み台攻撃の概要

踏み台攻撃はリモートログインをいくつか経由すること により攻撃者の特定をさらに困難にする.しかし,複数の 踏み台ホストを経由した場合も検出原理は同じであるため,

本稿では踏み台ホストが1台の場合について記述する.

本稿において対象とする踏み台攻撃モデルを図1に示す.

攻撃ホストは踏み台ホストを介して被害ホストにアクセス する.このとき,攻撃ホストは何らかの方法を用いて,あ らかじめ踏み台ホストおよび被害ホストのアカウントやパ スワードを入手しているものとする.攻撃ホストから踏み 台ホストへの通信はTelnetSSHなどのリモートログイ ンプロトコルを用いるが,踏み台ホストから被害ホストへ の通信はそれだけでなく,FTPなどのプロトコルも検出対 象とする.

攻撃ホスト 踏み台ホスト 被害ホスト リモートログイン 攻撃

1: 踏み台攻撃のモデル

3.

検討方式

2にリモートログインプロトコルの代表であるtelnet を例にして検討方式の原理を示す.まず攻撃ホストが踏み 台ホストへリモートログインする.次に,攻撃ホストは踏 み台ホストに対して被害ホストへのアクセスを行うための コマンド(telnet[IPアドレス])を投入する.コマンドの 最後の文字が入力されると,踏み台ホストはコマンドを解 読して,被害ホストに対してTCPコネクションの確立を 行う.そこで,踏み台ホストはその間リモートログインパ ケットの監視を行いつつ,他のホストへ新たなTCPコネ クションが確立されようとするのを監視する.踏み台ホス トがリモートログインパケットを受信してからTCPコネ

クション確立要求のパケットを送信するまでの時間が一定 時間内であれば,踏み台ホストが踏み台にされていると判 断する.

攻撃ホストからのリモートログインコマンドの最後の文 字を含むパケットには,アプリケーションに処理を依頼す るためのPSHフラグがセットされている.踏み台ホスト PSHフラグがセットされたパケットを受信するとアプ リケーションの処理を実行し,被害ホストに対するTCP コネクションを確立するSYN パケットを送信する.本検 討はこの原理を利用したものである.

パスワード要求 パスワード ログイン通知

t e

攻撃ホスト 踏み台ホスト

192.168.X.X

被害ホスト 192.168.Y.Y

Telnet接続要求

.

Y [Enter]

パスワード要求 パスワード

パスワード要求

パスワード Telnet接続要求

SYNフラグがある

この時間が一定時間以内ならば,

踏み台攻撃として検出

PSHフラグがある

TCPコネクション の確立 telnet

192.168.X.X

pw : ****

t

telnet 192.168.Y.Y

TCPコネクション の確立 e

. Y

pw : ****

2: telnetによる踏み台攻撃のシーケンス

4.

むすび

攻撃ホストから踏み台ホストへのリモートログインパケッ トと,踏み台ホストから送信される被害ホストへのTCP SYNパケットを監視することにより,踏み台攻撃を検 出する方法を検討した.今後は一定時間の閾値の検討と検 討方式を実装する方法について考察する.

参考文献

[1] 竹尾大輔,他:コネクションベース方式による踏み台攻 撃検出手法の提案,情報処理学会論文誌,pp. 644-655 (2007).

(2)

名城大学 理工学部 情報工学科

渡邊研究室

100430078 染川敦

(3)

踏み台ホストのユーザが 加害者になる可能性がある

踏み台ホストを介して実行

不正アクセスの増加

(4)

何らかの方法(ウイルス,ソーシャルエンジニアリング等)で踏み台ホス トにリモートログインできるようにしておき,攻撃時に踏み台を渡り歩い て攻撃する攻撃手法.

被害者 攻撃者

: リモートログイン

:踏み台ホスト

(5)

 コンテンツベース方式

◦ 踏み台ホストの前後のパケットのデータ内容が一致していることに 着目した手法

◦ 暗号化されたパケットは検出不可

 タイミングベース方式

◦ 踏み台ホストの前後のリモートログインに時間的な相関関係がある ことに着目した手法

◦ 検出に数十秒必要

:リモートログイン 相関関係

(6)

① 攻撃ホスト→踏み台ホスト

TCPコネクションの確立を行う

② 攻撃ホスト→踏み台ホスト

リモートログインする

③ 攻撃ホスト→踏み台ホスト

被害ホストにアクセスするためコマンド を送信

④ 踏み台ホスト→被害ホスト

TCPコネクションの確立要求のパケット を送信

コマンドの最後のパケットとTCPコネクション の確立要求のパケットの間の時間が一定時 間以内であれば踏み台攻撃と判断する

パスワード要求

パスワード

ログイン通知

t e

攻撃者 踏み台ホスト

X.X.X.X

被害者 Y.Y.Y.Y

接続要求

Y [Enter]

検出時間

コマンド出力

TCPコネクションの確立 telnet

X.X.X.X

pw : ****

t

telnet Y.Y.Y.Y

⏎ e

Y

TCPコネクションの確立

(7)

① 攻撃ホスト→踏み台ホスト

TCPコネクションの確立を行う

② 攻撃ホスト→踏み台ホスト

リモートログインする

③ 攻撃ホスト→踏み台ホスト

被害ホストにアクセスするためコマンド を送信

④ 踏み台ホスト→被害ホスト

TCPコネクションの確立要求のパケット を送信

コマンドの最後のパケットとTCPコネクション の確立要求のパケットの間の時間が一定時 間以内であれば踏み台攻撃と判断する

パスワード要求

パスワード

ログイン通知

t e

攻撃者 踏み台ホスト

X.X.X.X

被害者 Y.Y.Y.Y

接続要求

Y [Enter]

検出時間

コマンド出力

TCPコネクションの確立 telnet

X.X.X.X

pw : ****

t

telnet Y.Y.Y.Y

⏎ e

Y

TCPコネクションの確立

(8)

① 攻撃ホスト→踏み台ホスト

TCPコネクションの確立を行う

② 攻撃ホスト→踏み台ホスト

リモートログインする

③ 攻撃ホスト→踏み台ホスト

被害ホストにアクセスするためコマンド を送信

④ 踏み台ホスト→被害ホスト

TCPコネクションの確立要求のパケット を送信

コマンドの最後のパケットとTCPコネクション の確立要求のパケットの間の時間が一定時 間以内であれば踏み台攻撃と判断する

パスワード要求

パスワード

ログイン通知

t e

攻撃者 踏み台ホスト

X.X.X.X

被害者 Y.Y.Y.Y

接続要求

Y [Enter]

検出時間

コマンド出力

TCPコネクションの確立 telnet

X.X.X.X

pw : ****

t

telnet Y.Y.Y.Y

⏎ e

Y

TCPコネクションの確立

(9)

① 攻撃ホスト→踏み台ホスト

TCPコネクションの確立を行う

② 攻撃ホスト→踏み台ホスト

リモートログインする

③ 攻撃ホスト→踏み台ホスト

被害ホストにアクセスするためコマンド を送信

④ 踏み台ホスト→被害ホスト

TCPコネクションの確立要求のパケット を送信

コマンドの最後のパケットとTCPコネクション の確立要求のパケットの間の時間が一定時 間以内であれば踏み台攻撃と判断する

パスワード要求

パスワード

ログイン通知

t e

攻撃者 踏み台ホスト

X.X.X.X

被害者 Y.Y.Y.Y

接続要求

Y [Enter]

検出時間

コマンド出力

TCPコネクションの確立 telnet

X.X.X.X

pw : ****

t

telnet Y.Y.Y.Y

⏎ e

Y

TCPコネクションの確立

(10)

① 攻撃ホスト→踏み台ホスト

TCPコネクションの確立を行う

② 攻撃ホスト→踏み台ホスト

リモートログインする

③ 攻撃ホスト→踏み台ホスト

被害ホストにアクセスするためコマンド を送信

④ 踏み台ホスト→被害ホスト

TCPコネクションの確立要求のパケット を送信

コマンドの最後のパケットとTCPコネクション の確立要求のパケットの間の時間が一定時 間以内であれば踏み台攻撃と判断する

パスワード要求

パスワード

ログイン通知

t e

攻撃者 踏み台ホスト

X.X.X.X

被害者 Y.Y.Y.Y

接続要求

Y [Enter]

検出時間

コマンド出力

TCPコネクションの確立 telnet

X.X.X.X

pw : ****

t

telnet Y.Y.Y.Y

⏎ e

Y

TCPコネクションの確立

(11)

① 攻撃ホスト→踏み台ホスト

TCPコネクションの確立を行う

② 攻撃ホスト→踏み台ホスト

リモートログインする

③ 攻撃ホスト→踏み台ホスト

被害ホストにアクセスするためコマンド を送信

④ 踏み台ホスト→被害ホスト

TCPコネクションの確立要求のパケット を送信

コマンドの最後のパケットとTCPコネクション の確立要求のパケットの間の時間が一定時 間以内であれば踏み台攻撃と判断する

パスワード要求

パスワード

ログイン通知

t e

攻撃者 踏み台ホスト

X.X.X.X

被害者 Y.Y.Y.Y

接続要求

Y [Enter]

検出時間

コマンド出力

TCPコネクションの確立 telnet

X.X.X.X

pw : ****

t

telnet Y.Y.Y.Y

⏎ e

Y

TCPコネクションの確立

(12)

リアルタイムに検出できるが、

sleep コマンドを用いた攻撃の 場合は検出不可

※sleep コマンド:

指定された時間、プロセスの実行 を延期するコマンド

パスワード要求

パスワード

ログイン通知

s l

攻撃者 踏み台ホスト

X.X.X.X

被害者 Y.Y.Y.Y

接続要求

Y [Enter]

検出時間

TCPコネクションの確立 telnet

X.X.X.X

pw : ****

s

sleep; N telnet Y.Y.Y.Y

⏎ l

Y

TCPコネクションの確立

N

(13)

検出原理

◦ 被害ホストへの TCP コネ クションの確立要求の直 前に踏み台ホストから攻 撃ホストへの ACK の返 信があることに着目し、

踏み台攻撃を検出

◦ リモートログインのコマン ドの送信に sleep コマンド を用いた場合も検出可 能

11

パスワード要求

パスワード

ログイン通知

s l

攻撃者 踏み台ホスト

X.X.X.X

被害者 Y.Y.Y.Y

接続要求

Y [Enter]

Δt

TCPコネクションの確立 telnet

X.X.X.X

pw : ****

s

sleep; N telnet Y.Y.Y.Y

⏎ l

Y

TCPコネクションの確立

N

(14)

踏み台ホストの CPU 使用率を 変化させてΔtの測定を行った

測定条件

◦ 仮想環境内で測定

◦ リモートログインのプロトコルは telnet を使用

◦ Wireshark でパケットを監視

◦ CPU 使用率は 10% 間隔で測定

◦ 試行回数は 10 回

CPU 使用率の制御方法

① 無限ループするプログラム loop.sh を起動

② コマンド cpulimit で上記のプログラ ムに使用する CPU 使用率を制御

VM のホスト

CPU Core2 Quad (2.83GHz) RAM 1GB

OS Ubuntu12.10

VM

攻撃ホスト 踏み台ホスト 被害ホスト

Wireshark

loop.sh

(15)

ΔtとCPU使用率はほぼ比例

sleep コマンドによる攻撃も通常時の攻撃と同様に検出可能

CPU の状態に応じた Δt の閾値の検討が必要

0 5 10 15 20 25 30

0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100

Δt[ms]

CPU使用率[%]

sleepなし sleepあり

(16)

 踏み台攻撃の検出原理

◦ 踏み台ホストから攻撃ホストへのリモートログイン の ACK の送信と、踏み台ホストから被害ホストへ の TCP コネクションの確立の間隔から踏み台攻撃 を検出する

 今後の予定

◦ Δt の閾値の検討

◦ 提案方式の実装方法の検討

◦ 誤検知発生率の調査

参照

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