「好きなことに全力で立ち向かう」、そんな生徒 になってもらいたい。私が教師になり、生徒に伝 えたいと強く思っていることだ。
私は「好きなことに全力で立ち向かう」人間に なっているのだろうか。私は学生時代に「好きな ことなのに楽な方へ逃げる」経験をした。好きな ことに対して向かっていくことなく、自分にとっ て楽な方へと逃げ、その日々を楽しんでいた。し かし今、私はその頃を本当に後悔している。当時 に戻って全力でやり直したい。こんな感情を私は 生徒を見ているとふと思い出してしまうことがあ る。生徒には学生時代を後悔してほしくない。し かし、生徒にとっての今はどのような思いでいる のか。それをどのように伝えていけばよいのか。
教師という仕事の難しさを痛感した1年間になっ た。
今年初めての担任として2年生の前に立った。
昨年度から見てきた生徒だが、担任として立つこ とに嬉しさと不安や緊張が入り混じった気分だっ た。クラスの生徒への接し方、その中でも悩みを 抱えた生徒、抱えた悩みを見せない生徒、活発な 生徒、落ち着いた生徒、他にも様々な生徒がいる ことを分かったつもりになっていた。しかし、何 もしてあげられないスタートだった。副担任から 担任になり、かかわる時間や密度に戸惑う毎日に、
生徒の話を充分に聞いてあげられないことや、間 違った接し方を後悔することもあり、自分の伝え たいことを伝えるどころか、生徒とうまくかみ合 えない日々が続いた。時には衝突することもあり、
生徒に私の真意が理解してもらえないことが多く
あった。それでも付いてきてくれた生徒に今は本 当に感謝している。少しずつ軌道に乗ってきたの は、先輩から「まずは生徒理解」とアドバイスを もらい、焦らず一歩引いたところから一人ひとり の生徒を注視したり、話を聴いたり、話すように なってからだと思う。さらに、研修で同じ初任者 の先生方と意見を交換したり、先輩の先生方に相 談したりすることで、私は皆に支えられて一歩を 踏み出せたと思う。
また、校務の面でも先生方に迷惑をかけてし まった。先生方はその都度励ましてくださり、い ろいろなアドバイスをいただいたが、それでも失 敗続きの自分がいた。ある時期には、自分はこの 仕事に向いていないのではないかと考える時も あった。しかし、それでもこの仕事を続けていき たいと思うのは、やはり先生方に励ましていただ いた言葉であり、生徒の笑顔のおかげだと思って いる。
私は、生徒にも先生方にもたくさんの迷惑をか けてしまった。それでも、校長先生や教頭先生、
先輩の先生方や、生徒にも支えてもらいながら仕 事をしている。そして、まだまだ生徒に想いを伝 えていくことは難しい。そのような私が言うのは 図々しいが、私はこの仕事が好きだ。失敗続きで 落ち込むことがたくさんあるが、生徒一人ひとり としっかり向き合い、伝えられる力を付けて堂々 と生徒の成長を支えていきたい。私は初任者の今 のこの気持ちを忘れずに、常に謙虚な姿勢をもち、
生徒と共に成長する教師として、研鑽し続けてい きたい。
伝えるために
南区 大谷口中学校 教諭 梅 村 研 人
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