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12232091 氏

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Academic year: 2021

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学生番号

12232091

氏 名

吉原 敬貴

論文題目

時間依存ギンツブルグ-ランダウ方程式を用いた超伝導体内磁束運動解析にお ける GPU による計算高速化

1. 背景及び研究目的

超伝導体が電気抵抗0で流すことのできる最大 の電流である臨界電流密度 は,超伝導体内の磁 束線を留める働きを持つピンについての様々な 条件によって変化することが知られている.また,

Time-Dependent Ginzburg-Landau方程式 (TDGL方程式)は非定常状態の超伝導を記述する ことができる現象論的モデルとして使われてお り,TDGL方程式を元にした量子化磁束線の動き に関する研究が多く存在する.その一つに,細い 線における近似を用いた3次元のTDGL方程式 を数値的に解くことによって,その超伝導体にお ける の磁界依存性を調査するプログラムが存在 するが,現状では解析に多大な時間を要し,速度 面でのプログラムの改良が強く望まれている.

上記のような要求があるが,この解析には本質 的に大量の演算が必要となり,CPU の演算資源 のみによる高速化には限界がある.そこで本研究 では,GPGPU(General-purpose computing on graphics processing units)を用いることで,GPU の演算資源の利用による高速化を実現すること をその目的とする.

2. 計算手法

GPU は画像処理を目的として作られる装置で,

高負荷な演算を短時間で処理するために多数の プロセッサを搭載し,並列に計算を行う.これを 汎用計算に用いることができれば,今まで CPU を用いた逐次処理でしか行えなかった計算を並 列化することが可能となり,速度の大幅な改善が 見込まれる.ただし,画像処理は単純な計算の集 合であるため,GPUは定型で密な計算に強いが,

条件分岐や探索などの処理は苦手としており,

GPU に担わせる処理は慎重に選ぶ必要がある.

GPGPUを用いるにあたり,今回はNVIDIA社製 品に用いることのできる CUDA というコンピュ ーティングプラットフォームを用いる.また,高 速化するプログラムがJava によって記述されて いるため,CUDA の言語バインディングである JCudaも導入し併用するものとする.プログラム 内では,超伝導体の秩序度を表すオーダーパラメ ータΨの計算が GPGPU で行うのに適している ため,この部分を GPUにおいて実行されるカー ネル関数として記述する.また,JCudaによって CUDA を利用するため,CUDA 用のソースコー ドを実行ファイルであるptxファイルにコンパイ

ルする必要がある.

具体的にはデバイス用メモリのためのポイン タ変数及びそのアロケート,ptx ファイルからの モジュールロードなどの初期化の後,必要に応じ てホスト(CPU)とデバイス(GPU)の間でデータの 交換を行い,カーネル関数をローンチすることで GPU を利用する.制御の返還はスレッド(プロセ ッサ)での計算の終了を待たず直ちに行われるの で,ローンチ後は全スレッドでの計算が終わるま で,同期関数を用いてホスト側で処理を待機する.

3. 結果及び考察

ここで,本研究において高速化を試みるプログ ラムをTDGL_Euler_3D,CUDAを用いて高速化 したプログラムを作成した順にVer.1,Ver.2と称 することとする.Ver.1はCUDAの駆動の確認を 主な目的としたプロトタイプである.ここから得 られた知見をもとに,データの受け渡しの頻度を 極力抑えることや,Ψの他にも GPUでの計算の 適性が判明した処理を追加でカーネル関数化す ること,その他ホスト側の処理を大幅に変更する ことなどの改良をVer.2において行ったところ,

下図1に示すようにVer.2では

TDGL_Euler_3Dと比較して,大幅にその計算時 間を短縮することに成功した.

図 1. 同一条件下における TDGL_Euler_3D と Ver.1,Ver.2の実行時間比較.

TDGL_Euler_3D では4836 sec を要した解析 を,Ver.2では69 secで終えることが可能となっ た.実行速度は約 70.1 倍になっており,大幅な 改善に成功したといえる.

課題としてはグローバルメモリを多用してい ることで,共有メモリの活用によりさらに早くな る可能性が考えられる.

4. 研究業績

2018 年第 65 回応用物理学会春季学術講演会

A-14

電子情報工学科(木内研究室)

参照

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