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研究分担者    中村志郎    兵庫医科大学炎症性腸疾患学講座内科部門    教授   

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Academic year: 2021

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厚生労働科学研究費補助金難治性疾患等政策研究事業  難治性炎症性腸管障害に関する調査研究 

分担  研究報告書 

 

日本人 IBD 患者のチオプリン関連副作用予測における NUDT15 遺伝子多型の優位性(FTO 及 び RUNX1 遺伝子との比較) 

 

研究分担者    中村志郎    兵庫医科大学炎症性腸疾患学講座内科部門    教授   

  研究要旨:NUDT15 p.Arg139Cys 遺伝子多型は、チオプリン誘発性白血球減少症と全脱毛予測の強力な マーカーであるが、昨年報告された2つの論文によりそれ以外にも強い相関を示す遺伝子が示唆されて いる。そこで我々はその NUDT15 遺伝子の p.Val18̲Val19insGlyVal、p.Val18Ile、p.Arg139Cys、

p.Arg139His、またFTO遺伝子の p.Ala134Thr とRUNX1近傍の Noncoding variant の合計6つの多型と チオプリン関連副作用について検討した。我々の検討ではNUDT15 p.Arg139Cys のみ有意な相関を認め、

日本人の副作用予測においてこの genotyping が最も優先されるべきであることが示唆された。 

 

共同研究者 

高川哲也1、佐藤寿行1、角田洋一2、西尾昭宏1、 河合幹夫1、上小鶴孝二1、横山陽子1、木田裕子1、 宮嵜孝子1、樋田信幸1、堀 和敏1、池内浩基3、 中村志郎

1. 兵庫医科大学 炎症性腸疾患学講座 内科部門 2. 東北大学 消化器内科 

3. 兵庫医科大学 炎症性腸疾患学講座 外科部門   

A. 研究目的 

  NUDT15 p.Arg139Cys 遺伝子多型以外にチオ プリン誘発性白血球減少症と全脱毛予測の強 力な Genetic marker が存在するか調べるため 2016 年に報告された他の遺伝子多型との相関 性を日本人 IBD 患者で検討する。 

 

B. 研究方法 

  当院の IBD 患者の中で同意の得られた被験 者の末梢血より DNA を抽出し、Sanger 法ある いは Taqman 法で genotype を解析する。本研 究はヒトゲノム遺伝子解析研究倫理審査委員 会より承認を受けている。(倫ヒ 322)   

C. 研究結果 

  160 名の IBD 患者由来の DNA を解析した   

 

が、NUDT15 p.Arg139Cys 遺伝子多型は我々の サンプルでも過去の論文と同様な非常に強い 相関性を認めた。T/T genotype であれば 8 例 中 8 例において投与 3 週間前後より重症の白 血球減少症か全脱毛を呈し、これら副作用の 予測における強力な genome marker である。

一方 2016 年に報告されたNUDT15遺伝子の p.Val18̲Val19insGlyVal、p.Val18Ile、

p.Arg139His、またFTO遺伝子の p.Ala134Thr とRUNX1近傍の Noncoding variant において は有意差を認めなかった。 

  D. 考察 

  NUDT15遺伝子 p.Val18Ile においてはヘテ ロの 2 名中 2 名とも晩期白血球減少症を呈し ていた。解析数が大きくなればこの多型も有 意差が出る可能性があるがリスクアレルの頻 度が 1.8%でリスクホモは数千人に 1 人となり、

NUDT15 p.Arg139Cys のリスクホモに比べ頻度 はかなり低いが、NUDT15 p.Arg139Cys により 100%副作用を予見できるわけではなく、希に このような多型で副作用を呈する可能性があ ることを示唆している。今後サンプル数を多 くして検討が望まれる。 

(2)

289 E. 結論 

  日本人 IBD 患者において依然NUDT15  p.Arg139Cys が副作用予測の強力なマーカー であり、この genotyping で重篤な副作用が予 防でき今回検討した他の遺伝子多型より最優 先して調べられるべきである。 

 

F. 健康危険情報    なし   

G. 研究発表  1.論文発表 

  なし  2.学会発表    なし   

H. 知的財産権の出願・登録状況 

(予定を含む) 

1.特許取得  なし 

2.実用新案登録  なし 

3.その他  なし   

参照

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