Study on Urban Husbandry Process with Participation by Citizen
‑ A Case Study in Okubo, Narashino City ‑ Umekazu KAWAGISHI and Noa YAMAGATA
図−1 習志野郵便局旧局舎利用計画の経緯
市民参加のまち育てのプロセスに関する研究(その3)
−習志野市大久保をケーススタディとして−
日大生産工 川岸 梅和 日大生産工(院)○山縣 乃亜 1 はじめに
本稿は、前稿に引き続く 千葉県習志野市大久保 地区をケーススタディとした市民参加・まち育てのプ ロセスに関する一連の研究である。前稿では、市民団 体《ほっと・は〜と・おおくぼ》の活動と、習志野郵便 局旧局舎利用計画に関連する準備会、定例会、ワーク ショップなど(2001 年 6 月 30 日〜2003 年 9 月 28 日) の活動報告、及び活動過程を通して、今後の市民参加 型におけるまち育ての普遍性を持ち得る状況づくり について報告した。
本稿では、市民の強い請願に端を発した習志野郵便 局跡地に建設予定の公共施設づくりの中で、基本構想 づくりに関する市民参加・協同(働)のプロセスの動向 と特性を明らかにすることを目的とする。
2 調査方法
本研究では、現実のフィールドにある「まち育て」
の現場に継続的に自ら参加し、その合意形成・意思決 定のプロセスと参加型の市民活動の中で体験・経験を 共にしながら共有すべき知見を発見し概念化してゆ く実践的研究(アクション・リサーチ)を行うと共に、
次の段階へと進んでいく中で必要とされる相互理 解・浸透・変容の生まれる状況を創出するためにも、
各回で得られた意見の集積・分析を行っている。
3 習志野郵便局旧局舎利用計画の経緯
習志野郵便局旧局舎用地の利用のあり方に関して は、行政・市民それぞれが検討を行った経緯がある。
行政の検討プロジェクトは平成 12 年に設置され検討 を重ねた。地域住民から2度にわたる習志野郵便局の 跡地取得の請願を請け、平成 15 年には関東郵政局か
ら跡地を取得した。市民団体《ほっと・はぁ〜と・お おくぼ》及び大久保・泉・本大久保まちづくり会議か ら市民提案書が提出されてからは、市と市民の協働の もと、市民参加で施設づくりを行うことを掲げ、市 民・行政・大学研究室が共に準備会を重ね、平成 15 年 9 月、第 1 回習志野郵便局跡地利用基本構想につい ての会議(2003 年、9 月、11 月、2004 年 1 月、3 月、5 月)が行われた。2 ヶ月に1回のペースで行われるワー クショップ形式の会議が開始してからも、《ほっと・
はぁ〜と・おおくぼ》の定例会に行政も参加し各回の まとめ・準備についての話し合いを行った。(図‑1) 4 参加者の属性
全
5回の会議は、延べ
275名の市民の参加を得て、ワ ークショップを行いながら進められ、第3回が
119名と最も 多かった。(図‑3)市民参加者の属性(性別)は、ほぼ同じ 割合となっている。年齢別に見てみると、各回ともに
60才 代の割合が最も高く、次いで
70才代,50 才代と続いてい る。参加者の居住地を見ると、跡地周辺の大久保・泉・
本大久保地域からの参加者が半数以上を占めている が、第 3 回に関しては市内の他の地域からの参加が最 も多くなっているように、跡地周辺だけではなく市内 の各地域に分布している。また、参加者の職業につい ては、 無職の割合が 31.9%と最も高く、 有職者 29.4%、
主婦 12.6%となっている。(図―2)
図−2 参加者の属性
基本構想 基本設計 実施設計 建 設
「 習志野市の検 討事項報告」
「 市民提案書に ついて」
「 基本構想策定 に関する 考え方につい て」
「 参加者の集め 方について」
「 基本構想策定 の進め方につい て」
「 第1回W Sの宣伝方 法について」
「 第1回W Sについて 」
「 第1回
W Sスケジュ ールについて 」
準 備 段 階
第1回W S 第2回W S 第3回
W S第4回W S 第5回W S報告会
第7回定 例会( 20 03 ) 第8回定 例会 第9回定 例会 第10回 定例会(2 00 4) 第11回 定例会 第12回 定例会 第1回定 例会 第2回定 例会
第1回
第2回
第3回
第4回
第5回
10代 20代 30代 40代 50代 60代 70代 80代 年齢
職業
無回答性別
第1回
第2回
第3回
第4回
第5回
居住地 大久保 泉 本 大久保 花咲
屋敷 新栄
実籾 習志野
(その他)その他無回答 58.3% 10.4%
4.2%
2.1% 8.3% 12.5%
4.2%
39.0% 17.1% 12.2% 7.3% 17.1% 4.9%
2.4%
15.9%
4.8% 7.9% 12.7% 7.9% 47.6% 3.2%
28.6% 10.7% 21.4%
3.6% 10.7% 14.3% 7.1%
3.6%
44.4% 7.4% 14.8%
3.7% 11.1% 7.4% 11.1%
男 49.27%
女 49.75%
無回答
0.97%
31.9%
無職
22.7%
13.0% 無回答 会社員・店員 12.6%
主婦 12.1%
自営業 4.3%
公務員 1.9%
学生 1.5%
パート・アルバイト 6.3% 12.5% 18.8% 29.2% 20.8% 4.2%8.3%
2.4%
2.4%
22.0%
2.4% 31.7% 12.2%4.9%
7.3%
39.7%
12.7% 34.9% 7.9%
1.6%
3.6% 25.0% 35.7% 17.9%
3.6% 10.7%
3.6%
7.4%
7.4% 22.2% 25.9% 22.2.% 7.4% 7.4%
14.6%
5 ワークショップの内容と経過 (図−3)
前稿で詳述したように、第 1 回では、ワークショッ プとは別に協働(同)することの楽しさ・幸せを「スヌ ーピーから学ぶこと」と題し、絵本を紹介しながら
「Share」という言葉にまとめた。そして、3 グループ に分かれワークショップを行った。事前に《ほっと・
はぁ〜と・おおくぼ》の定例会でメンバーの中から 3 グループのグループリーダーを選定しておき、話し合 いがスムーズに進むよう準備した。そして、グループ ごとに話し合い、市民の 大久保に対する想い・イメ ージ をまとめた。参加者にはあらかじめ数枚のポス トイットを配布し、話し合いの中で各自の意見をポス トイットに記入しグループごとに用意された模造紙 へ貼る作業を行った。それらの意見の中には、具体的 な活動・空間等に対する意見もあり、第 1 回から参加 し新しい施設を有効的に利用したいという意欲が表 れていた。会議終了後、それらの意見を集計整理し、
類似する意見ごとにまとめ分析を行った。 安心・安 全 こども 学生 のキーワードは各グループにお いて見ることができた。
第 2 回では、原則として前回に続くグループで 施 設のネーミングをしよう と題し話し合った。Aグル ープでは、ネーミングのポイントには、施設の機能を 表す名称と施設の愛称となる名称の2つがあるとし て、第 1 回でAグループのテーマとなった『異世代交 流のできるまち』から「交流」を意識した「八幡つどい の館」「つどいの場」といった意見や、隣接する八幡公 園との一体感を目指し 八幡 を冠にした名称も挙げ られた。Bグループでは 図書館 活動ハウス カ レッジ という言葉が付いている空間で活動を行うこ とを前提としているものや、 ほっと ふらっと と いうように施設を利用する事でやすらぎを感じるこ とのできる名称が挙げられた。Cグループでは、環境 を意識した「エコステーション」や、施設によりコミ ュニティの醸成を願う「とも生きプラザ」という意見 が挙げられた。第 2 回では、個々の思いや活動志向を 施設の名称によって表現することで、公共施設づくり のプロセスは自分たちの子供を育てるように、参加と 協同(働)により創り上げていくことだという共通意 識の確認となった。同時に、「旗揚げゲーム」として
「これからのワークショップに参加する意思がある か」等の質問を行った結果、全員が参加するという意 思を持っていることが明らかになると同時に、参加者
相互に意識・取り組み方等の共有化がなされた。
第 3 回では、グループ分けを行わず、跡地で「何を したいか(活動・行為)」「どのように使いたいか」、跡 地で「何を期待するか」「何をしてもらいたいか」とし て、利用状況を 1 人・2 人・数人の場合とに分け、求 められている施設利用方法を動詞でポストイットに 書き出した。休憩時間を利用してそれらの意見を余暇 活動ごとに分類した後、参加者全員が見て回る時間を 設けることで、参加者は異なる意見を持った市民がい ることを相互に認識することが出来た。会議終了後、
全ての意見を分類・集計した。利用人数ごとに見てみ ると、1 人の場合が最も多く、2 人の場合が最も少な かった。また総意見数の 9 割以上が跡地で「何をした いか(活動・行為)」「どのように使いたいか」であり、
1 人の場合では教養・文化活動が最も多く 読書をし たい 、2 人・数人の場合では交流活動で 心行くまで 話がしたい 世代を超えた交流をしたい などが 挙げられた。跡地で「何を期待するか」「何をしてもら いたいか」では、全ての場合において、教養・文化活 動が最も多く 本を揃えて欲しい 、 習志野の歴史を 展示して欲しい といった要望が挙げられた。
第
4回では、第
3回のまとめを資料として参加者 に配布し、各グループごとに種々の活動を書き出した 模造紙を見ながら、話し合いを行い、挙げられた多く の活動の受け皿となる空間及び、その空間に必要な設 備を考えた。各グループともに、 ギャラリー 公園
多目的 といったキーワードが挙げられた。さらに、
美術室・工作室 多目的室 は、参加者が所属す るサークル活動や趣味を行うなど幅広い活動を行う 受け皿として意見が出された。第
3回の参加者は、サ ークルや市民グループからの参加が多く、創作活動を はじめ、その成果を発表する場に対しての意見が多く 出されていたが、それらの受け皿となる空間とそこに 必要な設備を考えていく過程で、スペースが確保され ていれば使用方法の工夫を待たせることで多様な活 動が行えることを認識しあうことができた。そのため、
ワークショップの後半からは新しい活動の意見も増 え、施設周辺への配慮や子どもや障害者といった幅広 い施設利用者の活動のための空間も挙げられた。
第 5 回では、第 1 回から第 4 回までのまとめとして
川岸研究室・行政でまとめた基本構想の報告書を確認
しながら、ワークショップでの意見の合意形成を計っ
た。さらに報告会終了後は、事前から市民により提案
p 図‑3 WS の内容と経過
社 会 福 祉 系
教 養 ・ 文 化 ス ポ ー ツ 系 地 域 社 会 系 環 境 保 全 系
第1回W S H15.9.28 参加者91名(市民:70名) (大久保公民館・3階集会室)
あいさつ・質疑応答 協同・協働とは グループによる
W Sまとめ
第2回W S H15.11.22 参加者79名(市民:53名) (習志野市役所・5階会議室)
あいさつ・補足説明 旗上げゲーム グループによる
W Sまとめ
第3回W S H16.1.24 参加者114名(市民:90名) (大久保公民館・1階集会室)
あいさつ・補足説明
W Sまとめ
第4回W S H16.3.20 参加者57名(市民:34名)
習志野市勤労会館 1階研修室 あいさつ・補足説明 グループによるW S
まとめ
"活動の受け皿を考えよう"
Aグループ Bグループ Cグループ
目標・イメージの共有化
施設への愛着心の創出
施設での活動の具体化
"みんなの想いをネーミングにしてみよう"
"大久保のイメージ・これからのまちのイメージ"
空間形成 第5回W S H16.5.22
( )
プログラム
《異世代交流のできるまち》 《壁がなく永く住めるまち》 《明るい・安心・安全なまち》
老若男女、健常者・障害者の みんなが使える 『壁のない』施設
市立大久保みんなの [防災・学習・福祉・遊び]
遊人ピア
創 作
ス ポ ー ツ
教 養
・ 文 化
シ ョ ッ ピ ン グ ゲ ー ム 休 息 飲 食 団 体
交 流
0 40 60%
20
・大久保八幡センター
・貝殻公園にちなんだ名
・銀杏会館
・八幡つどいの館
・自由ハウス(館)
・つどいの場
・市立習志野図書館
・市立大久保コミュニティ活動ハウス
・大久保皆遊館
・ふらっとおおくぼ
・NPO立おおくぼ(みんなの)ほっと館
・習志野自由館
・地域立大久保ご近所住民仲間共遊楽所
・NPO立習志野自然環境活動スペース
・とも生きプラザ
・風の人・土の人共和(和む)スタジオ
・スペース大久保
・習志野八幡館
・市立習志野美術館
・習志野くらしの広場
創 作
ス ポ ー ツ
教 養
・ 文 化
ゲ ー ム 飲 食 交 流
0 40 60%
20
シ ョ ッ ピ ン グ 休 息 団 体
創 作
ス ポ ー ツ
教 養
・ 文 化
ゲ ー ム 飲 食 交 流
0 40 60%
20
シ ョ ッ ピ ン グ 休 息 団 体
ろくろ・机・椅子 スクリーン機器 市の情報発信
ソファー 机
昔の遊び道具 テーブル・椅子 ベンチ・縁側
・陶芸室・美術室・工作室
・映写室
・市の出張所
・多目的大ホール
・生涯学習の拠点
・市民ギャラリー
・大きなロビー
・展示室
・異世代の交流の場
・オープンカフェ
・庭・小さい日本庭園
展示に必要な備品 可動式舞台 噴水・ベンチ
畳スペース スクリーン
椅子・机 見合った専門家 ソファー
・可動式ギャラリー
・コンサートホール
・公園
・日本間
・体育館
・映画館
・中古家具展示場
・広いロビー
・集会スペース
・何でも相談室
・オープンカフェ
ネット・ボール ハンガー・スタンド こどもロビー
ろくろ・水道 ついたてパネル 大画面
ベンチ パネル・フック
椅子・机 ソフトウェア
・美術館
・ギャラリー
・舞台
・ボランティア 活動のできる場
・談話室
・多目的室
・日本庭園
・育児室
・セミナー室
・パーソナルユース
ステージ 机 仕切り
ポストイット アイテム
ワーク シート アイテム
ポストイット アイテム
ポストイット アイテム
0 50 100%
25 75
創 作
ス ポ ー ツ
教 養
・ 文 化
シ ョ ッ ピ ン グ ゲ ー ム 休 息 飲 食 団 体
交 流
創 作
ス ポ ー ツ
教 養
・ 文 化
シ ョ ッ ピ ン グ ゲ ー ム 休 息 飲 食 団 体
交 流
余暇活動
" 跡地で「何がしたいか( 活動・行為) 」「 どのように使いたいか」" " 跡地で「何を期待するか」 「何をしてもらいたいか」 "
1人
2人
数 人 (3グループに分かれての作業)
(3グループに分かれての作業)
各自用意された ポストイットに意見を記入
( )
(3グループに分かれての作業)
・八幡の名のついた施設
・市立習志野福祉館
・市立大久保館
・大久保コミュニティセンター
・大久保コミュニティプラザ
・大久保ネイチャーカレッジ
・大久保プラザ
・
NPO立大久保地域住民遊楽園
・市立大久保青年自由センター
・エコステーション
・市立ほっと・はぁ〜と憩いの館
・ほっと・はぁ〜と習志野館
・明るい公園
・大久保広場
・スタジオ大久保
・地域市立大久保・習志野 地域住民共遊文教ホームハウス
・スタジオ大久保
・遊ゆう館・遊びの館
・昭和館
・保育室、支援センター
〇ネーミングの2つのポイント
〇八幡公園と一体化させたい
・入っている機能を表す名前
・施設の愛称となる名前
・立派な松ノ木がある
・今は暗くて危ない →施設により輝かせる
・八幡神社は大久保のルーツ
社会福祉系 教養・ 文化・ スポーツ系 国際交流・協力系 地域社会系 環境保全系 保健医療系 その他
"跡地で「何がしたいか(活動・行為)」「どのように使いたいか」"
"跡地で「何を期待するか」「何をしてもらいたいか」"
あいさつ → 報告 → 交流会
WS=ワークショップ
余暇活動 社会性余暇活動
Aグループ Bグループ Cグループ
活動 空間 設備
1人の場合・2人の場合・数人の場合の3つのケースを想定し 施設に対する想いを抽出する。
出てきた意見を、9つの余暇活動と社会性余暇活動に分類し その場で意見結果を確認する。
創作活動 教養・ 文化活動 スポーツ活動 ショッピング活動 ゲーム活動 休息活動 交流活動 飲食活動 団体活動 余 暇 活 動
社 会 性 余 暇 活 動 余暇活動
テーブル
・高齢化しているまち
・多世代のまち
・安心して住めるまち
・青少年の育成に配慮したまち
・いちょう並木
・まちに「目」が向くようなまち
・跡地計画がまち再生のキーポイント
・気軽に声をかけられるまち
・子ども達にやさしいまち
・年代・世代・新旧のとらわれないまち
・ストレスを感じさせないまちづくり
・市民の意見を土台にして
・バックアップしあえるまち
・安心で安全なまち
・自分達の知恵・力・技を発揮できる場
・お祭りのできるのまち
・子どもが安心して安全に遊べる場
・公園にはハトが多い
・八幡公園・郵便局跡地をひとつに
・若い人が意見を出せる
・子育て支援
・昔の素敵なイメージを大事にしたい 安心・安全のまち(4)
子どものまち(17) 多世代交流のまち(11) 高齢者のまち(10) 学生のまち(5)
きれいなまち(11) まちの活性化(9) 緑のあるまち(11)
安心・安全(4) 子どもの居場所(5)
壁のないまちづくり(15) 住民が主人公(3) 学生との協働(11) 住みよいまち(8) 愛着のあるまち(7) ストレスのないまち(6)
安心・安全(10)
みんなで集まれる場所(15)
保健・福祉の充実(9)
教育・学習の場(7)
大久保の現状点(8)
市役所の機能(4)
参加者58名(市民:28名)
され、準備していた交流会を行った。司会進行は参加 者が勤め、大久保のまちの現状について話し合う機会 を再度持った。
6 ワークショップ参加者の意識について(図−4) 第 5 回では、市民参加者に対して習志野郵便局跡地 利用基本構想ワークショップについてのアンケート 調査を行った。回答者 27 名のうち半数以上が各回の ワークショップに参加していた。市民参加者の現在の 居住地での居住年数は一様ではなく、昔からの居住者 や新しく移り住んできた居住者など幅広い参加者が いることが分かった。また、ワークショップには 1 人 で参加した人が多く、次に友人と共に参加している人 が多い。参加後では、知人・友人ができたと回答して いる人が半数を超えている。ワークショップ参加以前 に跡地計画の経緯・内容を知っていた参加者はほぼ半 数であった。ワークショップの話し合いでは、参加者 同士でコミュニケーションがとれたと回答している
人は 8 割を超え、自分の意見が届いたと回答している 人、楽しく参加できた人、積極的に参加できた人は 7 割を超えていることが明らかとなった。
7 まとめ
習志野郵便局跡地への公共施設づくりワークショ ップは習志野市初となる市民参加型まちづくりの第 1歩である。そして、習志野市の場合、市民参加から 協働へのムーブメントは、「市民の意識」「まちづくり 会議の活動」「まちづくりパートナーシップ新世紀事 業」等、個々人あるいはグループ、行政の持続的なま ちに対する想いと活発な活動によるところが大きい と考えられる。
また、一般的には、行政から指名された特定の市民 が参加する市民参加型のまちづくり会議手法が多い 中で、不特定多数の市民に呼びかけ、不特定多数の市 民が参加し、1 回毎にテーマを決め、ワークショップ を行いながら対話や議論を積み上げて、市民が主体的 にまちづくりや公共施設づくりに関わることの出来 るこの様な方法は、全面的に行政に依存する旧来の方 法から脱却し、「参加」と「協働」ですすめるまちづ くりという理念に立脚した状況を具現化したと言え るであろう。
更に、参加者の自由な発想と市民ならではの創造的 思考を引き出す専門性を持ったコーディネーターと 市民参加者をリーダーとして進められたグループに よる話し合いからは、予定調和型結論へと導くワーク ショップではなく、意見や議論が積み上げられていく 過程を経て、参加者の自己責任を持ちえた自発的結論 が紡ぎ出されると言えよう。このような状況づくりを 確立するためには、専門家による各段階における意見 の集積・分析が必要であり、それを解説することによ り、参加者の意見の振り返りを促すことにつながると 言えよう。
8 今後の課題
今後、基本構想としての「きもちづくり」からワーク ショップ手法を用いながら個々の想いを具現化する
「かたちづくり」へとイメージの空間化を行っていく 基本設計づくりの過程で、市民参加者の施設への想い がどのように反映されていくかが重要であり、実現に 向けて検討・検証を重ねていくことが必要である。ま た、行政がどのように情報を市民に対し公開し、まち 育てのプロセスを進めていくかという情報開示の有 り様についても今後継続的に検証を重ねる必要があ ると言えよう。
〈参考文献〉
習志野市役所 『習志野郵便局 旧局舎用地の利用に係わる基本構想 報告書』
図−4 第5回 報告会にて行った意識調査
WSは誰と参加しましたか 新たに知人・友人はできましたか
各回のWSに参加しましたか (複数回答) 現在の住居にお住まいになって何年になりますか
跡地計画の経緯・内容を 知っていましたか
参加者同士でコミュニケーションはとれましたか
WSに楽しく参加できましたか
WS参加後意見は届いたと思いますか
WSに積極的に参加できましたか
0年〜9 年1 4. 8 %
1 0年〜1 9 年 1 8. 5 %
2 0年〜2 9 年 2 2. 2 %
3 0年〜3 9 年 1 8. 5 %
4 0年〜4 9 年 1 8. 5 %
5 0年以上 7 .4 %
第1 回 5 5. 6 %
第2 回 7 0. 4 %
第3 回 5 9. 3 %
第4 回 5 5. 6 %
1人
友人 家族 その他 40.7%
33.3%
14.8%
11.1%
はい
いいえ 51.9%
48%
できた
どちらとも いえない できなかった
55.6%
33.3%
11.1%
WSに参加する前、何を期待していましたか (複数回答) 想いが反映させる
出会いがある 他の人の意見・想いを知る 勉強になる 特に気にしていない その他
55.6%
55.6%
33.3%
29.6%
7.4%
11.1%
2 9. 6%
5 5. 6%
3 .7 % 3 .7 % 3 .7 %
とても取れた 少し取れた どちらともいえない あまり取れなかった 全く取れなかった 無回答 0 .0 %
2 2. 2 5 5. 6%
1 1. 1%
7 .4 % 0 .0 %
多いに届いた 少し届いた 普通 あまり届かなかった 全く届かなかった 無回答 3 .7 %
3 7. 0%
3 7. 0%
1 4. 8%
3 .7 % 0 .0 %
十分できた 少しできた 普通 あまりできなかった できなかった 無回答 7 .4 % 2 9. 6%
4 8. 1%
1 4. 8%
3 .7 % 0 .0 %
とても楽しかった 少し楽しかった 普通 あまり楽しくなかった 楽しくなかった 無回答 3 .7 %
10 20 30 40 50 60 %
0
100%
50%
0%
10 20 30 40 50 60 %
0
10 20 30 40 50 60 %
0 20
40 60 80 %
0
10 30 20 40 50 60 %
0