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るゝ所 ところなり佛 ぶつ師 し定 じやう朝 てう一刀 とう三禮 らいして地gの尊 そん像 ざうを彫 てう刻 こくしし奉 たてまつり一千日をI へて聖 せい
容 よう出 しゆつ生 しやうは𫝶 ざ像 さうの尊 そん顔 がんをげん 成 じやう就 じゆすといへども持 ぢ物 もつの錫 しやく杖 じやう持 もちたまふ事 こと成 しやう就 じゆ
せざることを哀 かなしミ三宝 ぼうに祈 き求 ぐしたまふ所 ところに或 ある日の辰 たつの一K てんより午 むまのこく。に至 いたりて本 ほん尊 ぞんの前 セん後 ごに霧 きりふかく降 ふりてD い香 きやう四 よ方 もに薫 くんじ音 おん樂 がく幽 かすかなり聖 しやう衆 じゆの歌 か詠 ゑい
とぞ覚 おほへるところに午 むまの中 ちう分 ぶんに霧 きり忽 たちまちにはれて地gを拜 はいしたてまつれば持 ぢ物 もつの錫 しやく杖 じやうをもち給ふなりぼさつの尊 そん顔 がんを見 ミ奉 たてまつるに生 しやう身 じんの地 ぢg さうのごとくなる」
32ウ
此 この尊 そん像 ざうを今 いままた江 ゑo とのB かん應 おふ寺 じにおゐて洛 らく陽 やうの壬 ミ生 ふの本 ほん体 たいとすぐに拜 はいし奉 たてまつる
錫 しやく杖 じやう寶 ほう珠 しゆもそのとほりにうつセる故 ゆへなり 第廾七 地 ぢL さう菩 ほ薩 さつ荒 あれ給 たまふ事 こと
江 ゑo と浅 あさ草 くさに夢 む中 ちう居 こ士 じとてすこしは禅 ゼん法 ばうをY きいて禅 セん淨 じやう土 との出 しゆつ家 けと出 いで逢 あいて問 もん話 わ
などしけるものなり此 この居 こ士 じ內 ない々 〳〵霊 れい驗 げんの貴 たつとき地藏を安 あん置 ちセんと心 こゝろがくるところに那 な湏 す野 のに其 その姿 すがたも地 ぢ藏 ざう尊 そんと拜 おがまれさせたまふことは云 いひ傳 つたふるばかりなり。此 この
地gを童 わらんへども馬 むまの踏 くつに乗 のセて毎 まい日 にちとうづきして通 とをり道 ミちに捨 すておくをその夜 よにぬすミとりて江 ゑo どに持 もちかへりけるに旅 りよ宿 しゆくにて毎 まい夜 や地 ぢg ざう尊 そんを入たる荷 に物 もつを小 こ者 ものまくらにいたすに夢 ゆめに僧 さう来 きたて小 こ者 ものの枕 まくらをJ かへしけるよし語 かたりければ夢 む中 ちう居 こ士 じ
大 おゝいに悦 よろこびて江 ゑ」
33オ燈夢にる奉仕敬尊へなそをo朙に皈香へすに蕐A佛 げしかへりたてまつそんぶつきやうだんミやうかう□うむ
中 ちう居 こ士 じをも毎 まい晩 ばん枕 まくらをかへしたまふゆへにA たん那 な寺 てらにO き進 しん致 いたしけるに爰 こゝにても住 ぢう僧 そうの枕 まくらをかへし佛 ぶつA たんにて荒 あれさせ給ふゆへに夢 む中 ちうかたへ皈 かへしたてまつるゆへに是 ゼ非 ひなく本 もとの那 な須 す野 のにかへしおくるなり此 この意 い趣 しゆを夢 む中 ちう有 ある僧 そうにかたりて地 g尊 そんは道 ミち辻 つぢに在 ましますを悦 よろこびたまふと見 ミへたり御 ご尊 そん体 たいを再 さい興 こうしたてまつり朝 ちやう夕 せき
馳 ち走 さうの供 く羪 やうは嫌 きらひたまひて人をなやまし荒 あれさせたまふや地gの御 おん心 こゝろいかゞ𣴎 うけたまはりたきと申 もうす僧 そうp こたへていはく野 や僧 そうも地 ぢg ざう尊 そんを信 しん心 じんはすれども佛 ぶつr ぼ薩 さつ
の御 をん心 こゝろは下 しもとして上 かミははかりがたし其 その上 うへ釈 しや迦 かだにも地gぼさつの利 り益 やくハ無 む量 りやう劫 こうにも不 ふ可 か説 セつ不 ふ可 か思 し議 ぎにして」
33ウり説もがなりさらあぬれさくつと とき 花して朝夕香物燈明珎を備に再興を結に語搆一説一理を其方尊gバ尤地 こうせつぶつちんはうミやうげとうかたらさいかうせきちやうそんけつこうそなへ
て礼拜 はい尊 そん敬 きやうを嘸 さそ汝 なんぢは地gのa まん足 ぞくとおもはんが地藏尊 そんハさらにもつて本 ほん意 ゐ
にはあるまじきことなり元 もと地g尊 そんハ三界の衆 しゆ生 じやう悉 こと〳〵く佛 ほとけにならば後にぼさつの姿 すかたになりたまはんとのことなりZ また一切 さい衆 しゆ生 じやうを一人も漏 もらさずたすけんとなれば汝 なんぢは猶 なをもつてたいせつなるべし其 その上無 む佛 ぶつ世 せ界 かい無緣 ゑんの衆 しゆ生 しやうまでの利 り益 やくなれば道 ミち辻 つしを住 ちう家 かとなし那 な湏 す野 のは奥州の通 とおり道 ミちなれば人 にん馬 ばの徃 わう来 らい昼夜 やたへず其中に多 おふくは佛の貴 たつときも法のありがたきこともしらさる人行 ゆき来 きに手 て
足 あしの塵 ちりほこりをけわけ不 ふ善 ゼんの輩 ともから万人の結 けち緣 ゑんは」
人万れあをとるく一すたころして人汝ふ徃にとこりなまたしまやなをば まんおふなんぢ ふべし自生のぼさつの慈悲だにも千人の衆生を助がために一人の衆餘を じやうぢじやうしゆひじよたすけん へゆすめしぼ羪供aにて尊の敬ハ味百g人一ま足汝なきゆへに荒にた地 あれまんざうちきやうそんようくミなんちそく 34オと大の善根廣地gはお ごんぢせんたいくわうざう
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夢 む中 ちう居 こ士 じ自 じ分 ぶんの供羪K まん氣 きの簱 はた竽 ざををおるとなり 第廾八 大 □□礒 いそ化 ばけ地 ちL ざう飛 ひ脚 きやく物 もの語 がたり之 の事 こと
扨 さて丗間 けんのとり沙 さ汰 たには大礒 いその石地 ぢg ざうは化 ばけさせたまふと世間 けんの人申なりこれは誠 まことに地 ぢg ざうの化させ候や地g尊 そんハ一切の善 ぜん人C あく人を二世ともに助 たすけ給ふことなりその地gの化て」
するこをしらず見来法身自體暜々の化種すそのうへに人間は自化の變身 ミげらいほつへんしんじしんたいあまねくしゆじ〴〵ばけけん 形三界に有所四生五はなしとあれば天地の間變ぜずとの一切本といふ所 あらぎやうがいあいだゆるところしやうへん て化隨にきしろよ六變て分に道を身流有りとてをBも地するgなにさI るきやうミだうさうわけぢへんげしたがひどう 神せ足具を變録Mもにん鏡りすなばなにをもつて摂化せんとりとな宗る べんせつけきやうそくろくぐもし にどI摩維また神りなと在自化變すもな通衆癡生愚てをつのもを化慧ハ へんしんげさいけじちゆいまきやうゑづうぐ 心たとしたが得別はに分の家俗ねはづ計こ攵義のはもがたしさればにI そくかへつきやうゑはかりぎ D對治あるゆへにその名をかきつけ札守さへ化は物をなすことなり此義を おそれものこのばけなきぢたい 34ウを佛をなやまさせ給ふやぼ物さつハ丗界人の化 ばけかい
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鬼 きの目には水 ミず見 ミへず人の目 めにハかぜを見 ミぬに鬼 き神は目 めに風 かぜを見 ミるとなり此 このごとくに顯 けん機 き顯 けん應 おふ冥 ミやう機 き冥 ミやう應 わうなれば人々の機 き見 けんに隨 したがふものなり地gは閻 ゑん王 わうに化 ばけ
たまふ惣 さうじて本 ほん来 らいよりの化 ばけ物 ものをミな人見 ミることもおそるゝこともなくて中 ちう變 へん
よりの狐 きつね狸 たぬきのばけ物 ものばかりを見 ミるゆへに大礒 いその地 ぢg ざうも化 ばけたまふと見 ミるなり惣 さう
じて地gの化 ばけたまふとは丗界 かい衆 しゆ生 じやうの所 しよ見 けんなり此 とのゆへに飛 ひ脚 きやくの見 ミるには地藏全 まつたくばけたまふべし此 この飛 ひ脚 きやくのものには化 ばけ物 ものと見 ミへさせたまはねば地藏の結 けち緣 ゑん
はなきゆへに御 おん姿 すがたを飛 ひ脚 きやくの目 めには化 ばけて見 ミへさせたまふことなり是 これ逆 ぎやくそく是 ぜ
順 じゆんといふ事 ことなり 第廾九 五 ご智 ち堂 だう造 ざう立 りう之 の事 こと」
35ウ
扨 さて諏 す訪 は淨 じやう光 くわう寺 じに五 ご智 ちの如 によ来 らいの造 ざう立 りうは寺 じ社 しや新 しん地 ち奉 ぶ行 ぎやうに窺 うかゞひ五智 ちの庵 あんを結 むすびをくものなり五智に圡 ど佛 ぶつの地g千躰 たいをたつることは地gの身 ミを千百億 おくに分 わけて娑 しや婆 ば丗界 かいの衆 しゆ生 じやう五 こ智 ちの如 によ来 らいと地gの授 じゆG き方 はう便 べんに遇 あふてながく苦 くをはなれんことを誓 せい願 ぐわんせしものなり此 この五 ご智 ち堂の地 ちハ諏 す訪 は朙 ミやう神 じんの前に山屋 や敷 しき百二十坪 つぼ
の余 よ淨光寺にO進して社 しや地 ちの有までは此五智堂も退 たい轉 てんなきやうに定 さだむることハ末 まつ代 たいまての利 り益 やくの為 ため也 なり地g堂にも圡 ど佛 ぶつの阿弥陁千躰 たい観 くわん音 おん千体㔟 せい至 し千躰 たい釈 しや迦 か千躰の造 ざう立 りうは男 なん女 によ地g巡 めぐりに結 けち緣 ゑんのためなり此五智 ち堂のまへに六地 g五智の願 ぐわん主 しゆの石 せき塔 とうもあるなり 第三十 佛 ぶつ像 ざう造 ざう立 りう同Q き進 しん寺 でら乃事」
36オ
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尼 に如 によ来 らい聖 しやう德 とく太子の尊 そん像 ざう二尺五寸□ に観音皆 ミな々 〳〵御 おん長 たけ一尺八寸宛 づゝに造 ざう立 りうせしとなりしかりといへども未 ひつじの十一月の累 るい火 くわにのこらず燒 しやう失 しつせり誠 まことに有 う漏 ろの法 はうはミなもつて此ごとくなり唯 たゞ無 む為 い無 む漏 ろの法 はうを心 こゝろに知 しるべきことなりZ東 とうK ゑい 山 ざん現 げんv りう院 ゐん如来W佛堂に銅 どう像 ざう阿 あ弥 ミ陀 だの千体佛O き進 しんセし所に寅の九⺼是も累 るい
燒 しやうせりまた銅像の一尺八寸の観世音八躰 たい東 とうK ゑい山 ざん千 せん手 じゆ観音堂にO進したてまつりてあるものなりZ護 ご持院には慧 ゑ心 しんの御作木 もく像 ざう長 たけ五尺の正 しやう観 くわん音 おんまた三尺三寸の正観音二躰 たいこれもO進し奉右の一躰 たいをば弥 ミ勒 ろく寺 じへ護 ご持 ぢ院 ゐん大僧 さう
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上寺大僧 そう正 じやう貞 てい譽 よ上 しやう人 にんの法 はう緣 ゑんあるゆへに銅 どう像 ざうの御長 たけ八寸宛の百躰 たい観 くわん世 ゼ音 おん
とまた一尺八寸木 もく像 ざうの阿 あ弥 ミ陀 だを契 けい約 やくせしがいまは在 ざい家 けにあるとなりまた元 げん
禄 ろく元 ぐわん年 ねんより長 たけ一寸の銅 どう像 ざう宝永三 ゛年 ねんまて二萬 まんの餘 よこれを施 ほどこし土 ど佛 ぶつも一万 まん躰 たい
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尊 そん三尺の阿 あ弥 ミ陀 た如 によ来 らいを空 くう無 むO き進 しんせしものなり 六地 ちg さう造 さう立 りうの比 ころ前 さきの大納 なJ ごん入道 たう藤 ふぢ原 はら基 もと賢 かた卿 きやうの歌 うた」
37オ
おもひあまり曉 あかつきごとになへて世の覚 さめぬ眠 ねむりをあはれとやミる 道引とY きくぞうれしき杖 つえのわのむつのちまたの塵 ちりのまよひも かしこしな十のちかひも世を守 まもる名 なにくちせめやのりのことのは 恵 めぐミなをわが藤原のとをつそのもとのすかたときくもたのもし 淺ましく罪 つミふかき身も身にかへて苦 くをすくふてうそれぞ妙 たへなる わけて世にほとこすめくミあふげとやひとつ心を六 むつのすがたに 誓 ちかひをくむつのすがたもあらかねの つちゆたかなる御 ミ代 よの守に 僧 空無
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三四郎板行 」37ウ (白丁)」裏表紙見返 」裏表紙
(せきぐち しずお 本学名誉教授)