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2019/3/16 治験推進地域連絡会議 臨床研究中核病院としての活動と 臨床研究法の体制整備 国立がん研究センター中央病院臨床研究支援部門研究企画推進部中村健一 1

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(1)

1

臨床研究中核病院としての活動と

臨床研究法の体制整備

国立がん研究センター中央病院 臨床研究支援部門

研究企画推進部

中村 健一

2019/3/16

治験推進地域連絡会議

(2)

アウトライン

臨床研究中核病院としての取り組み

医師主導治験の推進と

ARO機能の拡充

ゲノム医療の実装化を目指した治験・臨床研究

臨床研究法への対応

特定

/非特定の線引きに迷う場合は?

CRB/臨床研究保険への対応は?

頻回の変更申請への対応は?

2

(3)

国がん中央(NCCH)の特色

TR研究~Phase I(FIH)~Phase III へ至る一貫した開発体

制と実績

FIH, Global FIH実施件数増加

アカデミアシーズFIH導入

研究所との共同によるTR研究・POC取得体制の充実

医師主導治験

の支援体制と実績

FIHを含め、これまでに23課題の医師主導治験の調整事務局を担

い、41課題を実施

現在支援中の医師主導治験:18課題

特に

ゲノム医療の実装化を推進する医師主導治験・臨床研究

を重

点的に実施

後期開発

(JCOG試験)

支援機能

約100の多施設共同試験を実施中(8割以上が第III相)

先進医療Bの試験:8試験

これまで70以上のJCOG試験の結果が診療ガイドラインに掲載

AMED

国際共同臨床研究

実施推進事業に採択

3

(4)

臨床研究中核病院

医療法上の臨床研究中核病院

厚労省が認定する臨床研究実施のための中核病院

2019年3月現在、12医療機関

医師主導試験実施のための十分な

ARO機能を有する

臨床研究関連予算を集中

国際共同臨床研究実施推進拠点

臨床研究中核病院の中から

2拠点選定

日本主導の国際共同研究の中央支援業務

のためのインフラ整備を行う

4

東北大

東京大

慶応大

国がん東

国がん中央

名古屋大

大阪大

九州大

千葉大

京都大

岡山大

北海道大

(5)

国がん中央 臨床研究支援部門

5

臨床研究支援部門

病院長

研究実施管理部

データ管理部

臨床研究コーディネーター室

バイオバンク・TR支援室

多施設データ管理室

2018年8月1日現在

総勢:

112名

研究企画推進部

治験事務室

国際研究支援室

臨床研究支援室

企画管理室

生物統計室

多施設研究支援室

データ管理室

薬事管理室

医師主導治験 (調整事務局) 医師主導治験、先進、インハウス (モニタリング、先進調整) 医師主導治験 (データ管理) 治験・臨床研究 (CRC支援) 医師主導治験 (薬事) 国際共同研究 (調整事務局) 治験審査委員会 TR支援

ローカル支援

(すべての参加施設に

必要な機能)

セントラル支援

(主導的な施設に

必要な機能)

データ管理

47

8

11

4

7

7

6

5

+NPO(18)

1

+NPO(30)

11

2

研究デザイン、統計解析

(6)

主導的に実施した医師主導治験の実績と成果(各年度開始件数)

1

1

1

1

3

2

3

5

4

8

1

1

0

2

1

0

5

10

2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017 2018

⽀援内

⽀援外

*

2

4

3

7

4

9

*

2018年度の試験数は準備中の5試験(⽀援内4試験、⽀援外1試験)を含む

6

試験数は初回治験届出⽇を記載⽇として各年度に開始した新規治験数

臨床研究中核病院承認

イリノテカン(⼩児悪性固形腫瘍)︓公知申請→2013年承認

トラスツズマブ(乳癌術前)︓公知申請→2011年承認

ベバシズマブ(卵巣がん)︓申請→2013年承認

計29試験 計5試験(全体計34試験)

治験中核病院指定

早期・探索的臨床試験

拠点事業採択

(7)

国がん中央:

AROとしての戦略

企業と開発の方向性が同じもの

積極的に医師主導治験を実施

年間6試験以上の開始が目標

医師主導治験支援費用の受託によって

ARO収入↑↑

国際共同試験や大型の国内医師主導治験により、

unmet needs

の解消とARO収入増の両立を図る

JCOGでも企業資金を受け入れ

ARO収入をもとに支援スタッフを増強

企業の開発論理に乗らないもの

JCOGとして引き続き実施(公的グループとしての”強み”)

資金源は国がん研究開発費、

AMED資金に加え、ARO収入の

余剰を活用

保険適用外の薬剤・医療機器の場合には先進医療

Bを活用

8

(8)
(9)

試験名:TOP‐GEAR(UMIN000011141)

試験デザイン:単群試験

期間:2016.5~2017.6**

被験者数:252例

結果の概要:解析結果が得られた207例のうち

108例でactionableな遺伝子変異が認められた

試験名:個別化医療に向けたマルチプレックス遺伝子パネル検査研究

被験者数およびデザイン:205~350例 単群試験

主要評価項目:Actionableな遺伝子異常が検出される患者の割合

副次評価項目:シークエンス成功割合、対応する治療薬が投与された割

合、承認体外診断薬の結果との一致割合、全生存期間

2018年4⽉1⽇告⽰

試験内容:

市販の変異陽性DNAを用いた検出試験

変異検出プログラムの正常稼働試験

臨床研究*

分析性能試験

欧米での現状 薬事承認:米国(有・無) 欧州(有・無) ガイドライン記載:(有・無) 進行中の臨床試験(有・無) *先進医療非対象疾患(小児等)については 先進医療実施中も臨床研究として実施予定 **先進医療申請時の実績報告の被験者登録期間

試験機器:がん関連遺伝子パネル検査システム

先進医療での適応疾患:進行・再発固形がん

当該先進医療における

主な選択基準:

16歳以上

ECOG PS 0又は1

治癒切除不能または再発

の原発不明がん又は標準

治療がない固形がん

予想される有害事象:

腫瘍組織生検に伴う出

血、感染等

NCCオンコパネル(先進医療B)

 日本全国の50施設のがんゲノム医療中核拠点病院、連携病院が参加

 約8か月で343例の登録を完了

(10)

DNAシークエンサー

参照・判定

データベース

テンプレートDNA調製

塩基配列決定

解析

体外診断用医薬品

医療機器

医療機器(プログラム)

DNA抽出

検査対象となるがん関連遺伝子領 域を濃縮 DNAシークエンサー により塩基配列を 決定 AGAAGCACCTGGAGAACTCATG ... TGCACACATTGACTTACCCACT ... AAGCAAAAATCCAGCCCATCAC ... CTTGGAAAAGGACTGCACTTGG ... CCTGGTGGTCTGGAAGATCTTC ... GCACCAGGAGGGACTTAGTTTA ... Raw data レポート Patient ID: xxxxx Genetic aberrations: AKT1 E17K ・・・・ ・・・・ 得られた塩基配列をデータベース情報と 照合し、がん関連遺伝子の異常を検出。 結果をレポートとして出力

検査レポート出力

検査結果を活用し、個々の患者

に対する

治療方針

決定の補助

申請範囲

がんパネル

解析用プログラム

がんパネルを用いた遺伝子検査システム

申請者:シスメックス株式会社

専門家によって担当医

返却レポート完成を行う

・治療効果が期待される医薬品の選択

・がん種の診断

・予後に係る情報の入手

など

期待される効果

FFPE block/Whole blood

10µ x 5枚

2018年12月25日

(11)

問題点:治療に繋がった例は限定的

• 3学会ガイダンスで3A以上のactionableな遺伝子異常は約半数に見つかるが・・・

• 遺伝子異常に合った治療薬投与: 25例(13.4%)

 海外でも治療につながった例は11%(MSK-IMPACT)、12.4%(NCI-MATCH)

Sunami K et al. Cancer Sci 2019 Feb 11. doi: 10.1111/cas.13969. [Epub ahead of print]

No. がん種 アクショナブルな変異 医薬品 医薬品の種類

1 Ovarian cancer KRAS mutation pan‐RAF inhibitor 治験薬(未承認薬) 2 Colorectal cancer KRAS mutation pan‐RAF inhibitor 治験薬(未承認薬) 3 Colorectal cancer BRAF mutation pan‐RAF inhibitor 治験薬(未承認薬) 4 Pancreas cancer KRAS mutation Pan‐RAF inhibitor 治験薬(未承認薬) 5 Pancreas cancer KRAS mutation ERK inhibitor 治験薬(未承認薬) 6 Esophageal cancer FGFR2 amplification FGFR2 inhibitor 治験薬(未承認薬) 7 Angiosarcoma MDM2 amplification HDM2 inhibitor 治験薬(未承認薬) 8 Liposarcoma MDM2 amplification HDM2 inhibitor 治験薬(未承認薬) 9 Lung cancer tumor mutation burden high Immunocheckpoint inhibitor 治験薬(未承認薬) 10 Lung cancer tumor mutation burden high Immunocheckpoint inhibitor 治験薬(未承認薬) 11 Lung cancer CCDC6‐RET fusion Alectinib 治験薬(未承認薬) 12 Breast cancer HER2 amplification HER2 ADC 治験薬(未承認薬) 13 Extrahepatic bile duct cancer HER2 amplification HER2 ADC 治験薬(未承認薬) 14 Primary unknown PIK3CA mutation TORC1/2 inhibitor  治験薬(未承認薬) 15 Apocrine sweat gland cancer FGFR2‐CLIP1 fusion FGFR inhibitor 治験薬(未承認薬) 16 Inflammatory myofibro‐ blastic tumor CTCL‐ALK fusion Alectinib 適応外薬

17 Mastocytoma KIT mutation Imatinib 適応外薬 18 Lung cancer CCDC6‐RET fusion Lenvatinib 適応外薬 19 Histyocytic sarcoma MAP2K1 mutation Trametinib 適応外薬 20 Lung cancer EML4‐ALK fusion Alectinib 既承認薬 21 Lung cancer EGFR mutation (rare variant) Afatinib 既承認薬 22 Lung cancer EGFR mutation (rare variant) Afatinib 既承認薬 23 Lung cancer EGFR mutation (rare variant) Gefitinib 既承認薬 24 Lung cancer CD74‐ROS1 fusion Crizotinib 既承認薬 25 Malignant melanoma tumor mutation burden high Nivolmab 既承認薬

(12)

希少がんでのプラットフォーム試験

(13)

レジストリ研究:登録状況

2017年5月~2019年2月

14

 当初の予定登録数:100例/年

 約2倍のペースで登録が進捗

2018年10月より京都大学でも登録開始

500例

を突破

MASTER KEY傘下の

治験への参加患者

65例

2019年2月現在)

(14)

MASTER KEY:副試験

(15)

MASTER KEYですべて受けきれるか?

Common cancerはどうする?

希少がんに比べると企業治験、医師主導治験の数も多い

が、常にあるとは限らない

Rare cancerは?

MASTER KEYの副試験を出来るだけ増やすが・・・

すべての遺伝子異常に対して治験を準備するのは困難

別の仕組みが必要?

例:がんゲノム中核病院に限定した条件付早期承認+レ

ジストリによる製販後調査

例:複数の薬剤の

compassionate useを可能にするよ

うな患者申出療養のマスタープロトコール

16

(16)

患者申出療養︓受け⽫試験(計画中)

がん遺伝⼦

パネル検査

がん遺伝⼦パネル検査の結果、効果が期待できる治療薬が⾒つかりながら、

治療が受けられない患者が⽣じうる

患者申出療養制度を活⽤してパネル検査後の治療選択肢を増やす

保険適⽤内の薬剤を投与

保険診療

×

実施中の治験・先進医療等へ組み⼊れ

治験・先進医療等

×

• 保険適⽤内薬剤なし

• 既存試験の適格規準を

満たさない

【結果】

遺伝⼦異常

あり。

阻害薬

が候補にあがる。

患者申出療養

受け⽫試験

協⼒企業

1つのプロトコールの中で

バイオマーカーに

対応した複数の適応外薬

を⽤いるバスケット試験

を同時並⾏で実施

薬剤有償提供

(患者負担)

治療データ

薬剤無償提供

(17)

良好な

治療効果

がんゲノム医療

中核拠点病院

11施設

国⽴がん研究センター

中央病院

(調整事務局)

国⽴がん研究センター中央病院が全体の調整事務局となり、がんゲノム医療中核病院を中⼼に⾏う

多施設共同研究

賛同が得られた企業から薬剤無償提供を受け、患者の⾃⼰負担軽減をはかる

有効性が期待できる結果の得られた薬剤は企業治験の実施や未承認薬・適応外薬検討会議への

提案を⾏い、その後の医薬品の適応拡⼤や保険収載を⽬指す

協⼒企業

費⽤(患者負担あり)

薬剤無償提供

治療データ

企業治験・医師主導治験

未承認・適応外薬検討会議

がんゲノム医療連携病院

患者申出療養︓受け⽫試験(計画中)

患者申出療養

受け⽫試験

(18)

臨床研究中核病院となった後の変化

AMED補助金をテコに、医師主導治験支援機能を

大幅に拡充

ゲノム医療実装化に向けた医師主導治験、先進医

療、患者申出療養を推進

NCCオンコパネル

MASTER KEY Project

受け皿試験(患者申出療養)

アカデミア主導の国際共同試験を推進

(19)

臨床研究法の体制整備

(20)

臨床研究法で何が変わるか?

予想以上に

特定臨床研究の数

は増える

しかも特定

/非特定の区別がわかりにくい

予想以上に

コスト

がかかる

CRB審査料

臨床研究保険の保険料

予想以上に

手間

がかかる

実施計画を変更する度に

CRB申請が必要

プロトコール

/実施計画の変更の度に管理者許可が必要

21

 病院としてのコスト軽減の工夫、臨床研究センターによる人的サポートが

欠かせない

(21)

法律の対象となる「臨床研究」の定義

法律上の「臨床研究」

医薬品等を人に対して用いることにより、当該医薬品等の有効性又は安

全性を明らかにする研究

特定臨床研究

未承認・適応外の医薬品・医療機器を用いた臨床研究

製薬企業等から資金提供を受けて実施する臨床研究

22

特定臨床研究

努力義務研究

その他(指針対応)

医師主導治験

https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10800000-Iseikyoku/0000207068.pdf

(22)

用法・用量問題

例:食道がん

5-FU+シスプラチン(FP)療法

シスプラチン:

80mg/㎡、4週間間隔

23

 添付文書の用量より多い

 厚労省医薬品審査管理課の見解

 「疾患、症状により適宜増減」は診療の場面でのみ適用。プロトコー

ルで一律に増量・減量している場合は

承認範囲「外」

→ つまりFP療法は

「特定臨床研究」

扱い

(23)

特定臨床研究への該当性調査

法施行時点で実施中の国がん中央主導試験

24

研究の

種類

対応の

要否

国がん中央主導の

臨床試験(JCOG除く)

JCOG試験

特定臨床研究

要移行

6

試験

41

試験

1年以内に

終了予定

23

試験

8

試験

努力義務研究

当面移行せず

10

試験

19

試験 (

1試験

は先進のため法移行)

1年以内に

終了予定

7

試験

0

試験

指針対応研究

対応なし

7

試験

12

試験

合計

53

試験

80

試験

用法・用量問題により

特定臨床研究が

19→ 49試験

へ増加

 法成立時に多くの関係者が想定した「特定臨床研究」とかけ離れた印象

 予想以上にCRBへの移行案件が増え、現場を圧迫

(24)

線引きに迷う場合は?

まずは

Q&Aや事例集を参照

それでも迷う場合は?

研究倫理コンサルテーション(生命倫理・医事法室)

研究コンサルテーション(臨床研究支援部門)

25

(25)

臨床研究法で何が変わるか?

予想以上に特定臨床研究の数は増える

しかも特定

/非特定の区別がわかりにくい

予想以上に

コスト

がかかる

CRB審査料

臨床研究保険の保険料

予想以上に

手間

がかかる

実施計画を変更する度に

CRB申請が必要

プロトコール

/実施計画の変更の度に管理者許可が必要

26

 病院としてのコスト軽減の工夫、臨床研究支援センターによる人的サ

ポートが欠かせない

(26)

CRBへの変更申請

CRBへかける必要がある「変更」は?

プロトコール、

IC文書の変更

例:研究責任医師の変更

プロトコール、

IC文書の変更はないが、

「実施計画」を変更

する場合

例:医療機関の管理者、問い合わせ先の変更

例:総括報告書作成時

利益相反管理計画を変更する場合

例:研究分担医師の追加

例:参加施設の入れ替え

27

 法対応試験では、変更申請の回数はかなり多くなる

 国がんCRBは初年度一括で100万円→その後追加料金なし

 変更申請の度に課金されるCRBの場合は要注意

(27)

実施計画(

jRCT)の軽微な変更も再度

CRB審査が必要

事例

100施設が参加する多施設共同試験をCRBで承認(新規)

30施設の管理者許可が得られた時点で実施計画提出(

jRCT公開=

30施設

が参加)

さらに

10施設で管理者許可が得られたので、jRCTを変更(

30施設

10施設

が参加)

問題点:実施計画(jRCT)の変更にはCRB審査が必要

29

30施設

10施設

70施設

新たな施設で管理者許可が得られる度に実施計画の「管理者許可の有無」を

「なし」から「あり」に変更

→毎回CRB審査が必要・・・

★ 実施計画の各施設の固有情報の記載欄

(28)

70:CRB「事務局決裁」の導入

30

CRB事務局の決裁をもって「変更承認」と見なす手順

 事務局決裁により大幅に手間は軽減されたが・・・軽微であっても実施計

画(jRCT)の変更はCRB事務局への連絡が必要

(29)

NCCHの管理者許可の流れ(新規)

31

研究者の対応

CRB申請

病院長への

実施許可申請

届出票提出

COI管理基準/自己

申告書提出

研究代表医師へ

「承認」の連絡

COI委員会事務局

が事実確認

臨床研究支援部門が

外形的な要件を確認

jRCTへ登録

研究代表医師が対応

研究代表医師が対応

• 審査を行ったCRB

• 特定臨床研究への該当性

• 未承認・適応外の医薬品・医療

機器使用の有無

• 保険適用外の医療行為の有無

• 先進医療への該当性

 病院長の実施許可の前に臨床研究支援部門が「届出票」により、試験の

外形的な要件を確認(

scientific reviewは行わない)

• 企業からの資金提供

• 補償への対応

• モニタリングへの対応

• CRC支援の有無

• 文書保管場所

COI委員会「審査」は必要なし!

(30)

研究実施「届出票」

新規とメジャーな変更のみ

臨床研究支援部門で確認

32

研究者が記載

⽀援部⾨の確認

病院⻑の判断

 管理者許可の確認機能をどの部署が担うか・・・施設によって様々

 法の精神を鑑みて「あまり重くしすぎない」のが重要

(31)

管理者許可問題

管理者の許可

試験開始時および、全てのプロトコール・実施計画の変更につ

いて、全参加施設の管理者の許可が必要

従来の解釈では、

管理者の許可がないと変更内容が「発効」で

きない

ことになっていた

1施設の研究責任医師の変更も、全施設の管理者許可が必要

33

 医療機関レベルで規程を設ける必要はあるが、自施設に関わらないプロ

トコール変更に限っては管理者許可は事後でも可能に

(32)

例:一機関の管理者が変更された場合

34

医療機関の

管理者

研究責任医師

認定

臨床研究審査委員会

① 管理者

交替の連絡

② 変更申請

③ 事務局確認で承認

(委員会開催不要)

医療機関の

管理者

医療機関の

管理者

研究責任医師

研究代表医師

CRB承認

の連絡

変更許可申請

CRB: certified review board

管理者変更

変更許可申請

変更許可申請

⑥ 変更許可

⑥ 変更許可

⑥ 変更許可

事後で良いものは

数か月分の変更を

まとめて連絡

事後で

OK

事後で

OK

事後で

OK

 まとめて事後でOKとは言え、相当の手間がかかる

 省令改正により「軽微な変更(=CRB/管理者報告のみ)」を拡大しては?

(33)

そもそも・・・

実施計画=

jRCTという仕組みは妥当か?

海外では

IND/IMPと臨床試験登録システムは分離

日本でも治験は「治験届」と

JMACCT/JAPIC/UMINは別

臨床研究法のみ「実施計画=

jRCT」となっている

実施計画と

jRCTは分離すべきでは?

厚労大臣への届出事項=重要度高い

変更には

CRB承認、厚生局への届出は

必要

臨床試験登録システム=患者や社会に対する情報公開

変更しても

CRB承認、厚生局への届出は

不要

では?

せめて

jRCTの中で届出が必要な事項と、そうではない事項に分

けてもよいのでは?

35

実施計画

jRCT

(34)

まとめ:臨床研究法への対応

予想以上に特定臨床研究の数は増える

特定臨床研究の該当性など、病院として

研究者から

コンサルテーション

を受ける機能を準備

予想以上にコストがかかる

CRBへの変更申請は頻回になるため、

審査料は一括

臨床研究保険

への加入の是非は

CRBが個別判断

予想以上に手間がかかる

COI事実確認や管理者許可は可能な限り

「軽い」仕組み

を構築

36

(35)

どこかで聞いた話・・・

EUでは2004年に、すべての臨床試験にICH-GCP

準拠の

EU Directiveを適用

UKの臨床試験届数は半分に減少

EORTCの新規開始試験数は23→10に減少

臨床試験にかかるコストは約

2倍に増加

臨床研究保険のコストは

9倍に増加

スタッフ数(

FTE)は85%増加

臨床試験の開始までの期間は

2倍(5→10か月)に延長

その後、

”low level of intervention”については

規制緩和(

EU regulation 2014)

試験数も回復傾向

37

Impact on Clnical Research of European Legislatin (ICREL):

(36)

法施行による現場への影響

手弁当で臨床試験を行う時代の終焉

EU directive導入時(2004)と同様に臨床試験数の激減、コスト高、

試験開始の遅延が予想される

臨床研究契約の義務化により、製薬企業にメリットのない臨

床試験の資金調達が困難に

AMEDからの資金も限定的

研究者の自由な発想に基づく臨床試験は大幅に減少

ディオバン事件の反省に基づく臨床研究法だが、かえって企業から独

立した試験は減少する結果に

「あきらめて早く慣れる」が得策だが・・・

研究者主導試験の火を消さないために、各病院で特定臨床研究に対

する体制整備と、病院間での情報交換を!

38

参照

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