険 物 の 落 下 と車 両 破 壊 危 険 度 に つ い て‑
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(2) 3.. 評価式の例. (1). 落 下 危 険 物(窓. ガ ラ ス)の 特 性 値 と落 下 危 険 度. 落 下 危 険 物 と して 、 一 般 建 物 か らの 窓 ガ ラ スの 破. 壊 落 下 を 取 り上 げ る 。 窓 ガ ラ ス の 落 下 危 険 度 は 、 建 物 の 建 設 年 代 、 建 物 の 構 造 、 建 物 の 道 路 に 面 す る面 積 比 や 、窓 の 取 り付 け方 の 違 いな ど に よ って 異 な っ て く る 。落 下 危 険 度 の 指 標 を以 下 の よ う に 設 定 す る 。 ξ7ij:各. 町丁内の建物 の建設経過年 数の違 いによる危険度の比. 建 設 年 代 を昭 和53年 以 前 と 、 昭 和54年 以 降 〜 昭 和57年 ま で と、 昭 和58年 以 降 に 分 け る。 こ れ は 、昭 和53年 以 前 は 硬 化 パ テ 、 そ れ 以 降 は弾 力 あ るパ テ を 主 と して 使 っ て い る と い う こ と と 、 昭 和57年 に 新 耐 震 設 計 法 が 施 行 され た こ と に よ って 建 物 の 耐 震 強 度 が全 体 的 に向 上 し、 地 震 時 の層 問 変 位 が 小 さ く押 え られ る よ うに な っ た こ と に よ り、 これ ら(昭 和54、57年)を で ある。. ξ72i:建. 節 目 と し て 窓 ガ ラ ス の破 壊 危 険 度 が 異 な る もの と考 え られ るか ら. 物 の構造別 による危険度 の比. 建 物 の 構 造 をRC・SRC造. とS造 に 大 き く分 類 す る。 構 造 種 別 に よ る危 険度 の 違 いは 地 震 時 の 最 大 層 間 変. 位 の 違 い に よ っ て 判 定 す る(層 問 変 位 が 大 き い と ガ ラス は割 れ や す い)。 最 大 層 間 変 位 はRC造 〜1/200(壁 ξ73i:建. の 量 の 多少 に よ る)、S造. で は1/100. は1/70で あ る 。. 物 の道 路 に 面 す る 面 積 の 比. 建 物 の 高 さ が 高 い ほ ど、 あ る い は 道 路 に 面 す る 距 離 が長 い ほ ど 、窓 ガ ラ ス の 破 壊 に よ る 危 険 度 は大 き い と 考 え られ る。 こ こ で は 、平 均 建 築面 積 の 平 方 根 に 平 均 階数 を 掛 け合 わ せ た も の の 、標 準 町 丁 に お け る そ れ に 対 す る 比 とす る 。 平 均 建 築 面 積 と 平 均 階 数 は 、S造 ξ74i:窓. とSRC・RC造. の 平 均 値 を用 い る 。. の種類に よる危険度の比. 窓 が 引 き違 い 戸 で あ るか 、 は め 殺 し戸 で あ るか の 違 い で あ る 。地 域 に よ る窓 の 取 り付 け 方 の デ ー タ は な い の で 、建 物 用 途 に よ り推 定 す る。 建 物 用 途 に よ る は め 殺 し戸 を 持 つ 建 物 の 割 合 を 、 集 合 住 宅 で は10%、 事 務 所 、 商 業 建 築 で は30%程. 度 で あ る と し 、 こ れ らの 用 途 別 建 物 棟 数 に 基 づ い て 算 出 す る 。. こ こ で は 、 商 業 建 築 と は 、 飲 食 店 、 デパ ー ト、娯 楽 施 設 と し た 。 ξ75i:総 (2) える。. 棟 数 の標 準 町 丁 に お け る そ れ に対 す る比. 道 路 利 用 特 性 と車 両 破 壊 危 険 度r車. 両 破 壊 の 可 能 性 は 、車 両 密 度 と 事 故 発 生 率 に 比 例 す る 」 と考. そ こで 、r車 両 の 破 壊 」 に 関 わ る指 標 と して 、r車 両 密 度=総 車 両 面 積/車 道 面 積 」 と 「事 故 発 生. 率 」 を 選 定 す る 。 車 両 破 壊 は 、r幹 線 道 路 」上 で の 「車 同 士 の 衝 突 に よ る 破 壊 」 に 限 定 す る 。道 路 また は 交 通 量 に 関 す るデ ー タ は 、 幹 線 道 路 に つ いて は 比 較 的 容 易 に入 手 で き る が 、 生 活 道 路 に 関 す るデ ー タ は 整 理 さ れ て い るデ ー タ が 少 な い た め 、 評 価 が 難 し くな る 。 そ こ で 、 幹 線 道 路 に 関 して は 、 地 図 か ら計 測 や 交 通 量 調 査 な どの 直 接 的 な デ ー タ を利 用 し、 生 活 道 路 に 関 し て は 、 簡 略 的 な推 定 に よ り求 め た デ ー タ を利 用 す る 。 まず 、 車 両 密 度 に つ い て 考 え る 。車 両 面 積 は 車 種 に よ って あ る 程 度 決 ま るの で 車 両 ご と に そ の 値 を 定 め る 。 この 値 に 、 車 種 別 の 中 区 域 内 通 行 車 両 数 を 掛 け合 せ て 通 行 車 両 面 積 を 算 出 す る 。 こ こで 、 中 区 域 内 通 行 車 両 数 は 、 交 通 量(台/時)を りの 車 両 数(台/km)を. 車 両 の 平 均 速 度(幹 線 道 路 で40k雛/時. とす る)で 除 す こ と に よ って 単 位 長 さ あ た. 求 め 、 そ れ に 路 線 の 長 さ を 掛 け 合 せ て 路 線 上 の 車 両 数 を求 め 、 そ れ らを 中 区 域 内 の. 各 路 線 に つ い て 合 計 す る こ と に よ って 求 め られ る。 「車 両 密 度 」 に つ いて は [通 行 車 両 面 積/車 道 面 積 ] に よ っ て 算 出 す る 。 ξ61:標. 準 中 区 域 の 車 両 密 度 に対 す る 当 該 中 区域 の 車 両 密 度 の 比. 「事 故 発 生 率 」 に つ い て は 地 震 時 の デ ー タ が な いの で 、 過 去 の 平 常 時 に お け る 車 両 被 害 デ ー タ か ら 、車 両 の 種 類 ご と に 事 故 発 生 率 を 定 め 、 普 通 車 の 場 合 を標 準(=1)と. して基 準 化 し た 。 こ の 値 に車 種 別 の 通 行 車 両. 数 を 乗 じて 、 「車 両 の 被 害 発 生 の 可 能性 」 を表 わ す 指 標 値 を 設定 す る。 ξ82:標. 準 中 区 域 に お け る 車 両 同 士 の 衝 突 に よ る被 害 発生 の 可 能 性 を基 準 に した 、 当 該 中 区 域 の そ の 被 害発生の可能性 の比. ―670―.
(3) 4.. 評 価式 の 適 用. (1). 適用 対 象. 金 沢 市 を48の. 中 区 域 に 分 割 し、 危 険 度 評 価 の対 象 地 域 と して は 、 ほ ぼ 市 街 化 区 域 を 網. 羅 す る よ うに 、 そ の 中 か ら 、23の (2). 地域を選ん だ。. 評価の結果 と 考察. 地震. 表1. 地域 特 性 と地 震 災 害 危 険度 の評 価 式(そ の1). 動 の 強 さ を 標 準 「震 度V0」. と した と き. の各 危 険 度yiの. 評. 価 結 果 を 、対 応 す る 特 性 値Xiと 【図2】. ともに. に示 し た 。. 各 危 険 度 と して は 、 標準地 域の面積に換 算 し た標 準 面 積 当 た りの 「密 度 と し て の yi」. の計算値 が示 [注 ]x1=全. して あ る 。評 価 に 当. 中区 域の 平均 値. x0=X9H+x9B+x9V X10=X10R+X10V+X10B+X10H. た っ て は 、中 区 域 を. 表1. (その2). 構 成 す る町 丁 毎 に ま ず 各 値 を求 め 、 評 価 式 に応 じた 重 み を乗 じ た 総 和 を 導 き、 全 中 区 域 の 平 均 値 が1に な る よ う基 準 化 した 。 また 、危 険 物 の 落 下 危 険 度 と 車 両 破 壊 危 険 度 の リ ス ク マ ッ プ を 【図3】 、 【図4】. に示す。. こ れ らの 図 よ り次 の よ う な 分 析 が で き る 。 A.落. 下危険物. (中 区 域 番 号11)、. 落 下 危 険 度 が 大 き い の は 、片 町 地 区 長 町 地 区(同12)、. 尾 張 町 地 区(同13. )で あ る。 こ れ らの 地 域 は 、市 の 中 心 部 で あ り、 一 般 建 物 密 度 が 高 い た め 、落 下 特 性 値 が 大 き くな る 。 ま た 、 藤 江 地 区(中. 区 域 番 号42)、. 畝 田 地 区(同43)、. 金 石 地 区(同44. )は 地 盤 が 軟 弱 な うえ 、 地 盤 液 状 化 の 影 響 を受 け て 地 盤 破 壊 の 危 険 性 が 大 きい 。 こ の た め 、地 盤 の 揺 れ が 大 き くな り、窓 ガ ラ スの 落 下 の 危 険度 は大 き くな る 。天 神 ・旭 町 地 区(中 区域 番 号15)、 涌 波 地 区(同17)、 笠 舞 地 区(同18)は. 比 較 的 安 全 と な る。 こ れ らの 地 域 は 、 地 盤 が 比 較 的 強 く 、建 物 密 度 も平 均 的 な ため 危 険. 度 は 小 さ くな っ た 。 平 和 町 地 区(中 区 域 番 号25)は. 公 営 ア パ ー ト群 の デ ー タが 足 りな い ため 、危 険 度 が小 さ. くな っ た も の と 思 わ れ 、 今後 、 デ ー タの 収 集 、 補 充 を行 な う こ とが 課 題 と して 残 る。 B.車. 両破 壊 危 険 度. 【図2】. よ り、藤 江 地 区(中. 区 域 番 号42)の. 道路利用 特性値が 高いことがわかる。. この 地 域 は 、 国 道8号 が あ り、 交 通 量 が 多 い た め で あ る 。 同 じ理 由 で 西 金 沢 地 区(中 区 域 番 号32)の も 高 い 。 車 両 破 壊 危 険 度 を 【図4】. 特性 値. に示 す 。 車 両 破 壊 危 険 度 に 最 も 影 響 を与 え るの は 、 道 路利 用特 性 値 と道. 路 破 壊 の 危 険度 で あ る 。 この た め 、 こ れ ら の 危 険 度 の 高 い 藤 江 地 区(中 区 域 番 号42)が. 車両 破壊危険度が大. き くな っ て い る 。 ま た 、 藤 江 地 区 は落 下 危 険 物 の 危 険 度 も標 準 よ り大 き い 。 ま た 、そ れ に 次 い で 車 両 破 壊 危 険度 の 大 きい の は片 町(中 区 域 番 号11)、. 長 町(同12)、. 尾 張 町(同13)で. あ る 。 これ らの 地 域 は 、市 の 中. 心 部 で あ り、 交 通 量 が 多 く、 ま た 、 落 下 危 険 物 の危 険 度 が非 常 に 大 き い た め で あ る 。危 険度 の 小 さ い地 域 と し て は 笠 舞 地 区(中. 区 域 番 号18)、. 泉 野 地 区(同23)、. ―671―. 長 坂 ・平 和 町 地 区(同25)が. 挙 げ られ る。 これ ら の.
(4) 地 域 は 、住 宅 地 で あ り 、道 路 破 壊 危 険 度 、危 険物 の 転 倒 破 壊 の危 険 度 、 落 下 危 険 物 の 落 下 危 険 度 、道 路 利 用 特 性 値 の いず れ も標 準 よ り小 さ な 値 とな っ て い る ため 、車 両 破 壊 の 危 険度 は 小 さ く な って い る 。 今 回 の 評 価 で は 、幹 線 道 路 面 積 の 大 きい 地 域 は正 し く評 価 さ れ た と思 わ れ る。 し か し 、生 活 道 路 の 指 標 値 の 計 算 に 推 定 式 を用 い た ため 、 幹 線 道 路 面 積 の 小 さ い地 域 で は 、 推 定 方 法 の 影 響 が 出 て き た 。 す な わ ち 、道 路 利 用 特 性 値 が 中 区 域 の 面 積 に よ っ て決 ま る と い う 結果に なった。生活道路 について も、 詳 細 な デ ー タ を 入 手 し て 、 再 度 評 価 し、. 図2. 各危険度 と地域特性. 今 回 の 評価 結 果 との 比 較 を 行 な う こ と で 、推 定 式 の 妥 当性 を考 え る こ と が必 要 で あ る 。 5.. お わ りに. 都 市 空 間 に お い て 、 設定 し た地 震 被 害 様 相 に 関 わ る危 険 要 因 の 量 を 、 そ の 危 険 の 質 を考 慮. して 数 量化 す る方 法 に基 づ き加 算 し、 さ らに 被 害 発 生 の 時 系 列 上 の 関 連 性 を取 り入 れ て 、 被 害 の 諸 様 相 に 関 わ る 各 危 険 度 を 、 簡潔 性 と合 理 性 と 被 害 量 との 対 応 に 配 慮 し つ つ 、地 域 ご と に 相 対 的 に 定 量 評 価 す る方 法 を 提 案 した 。 適 用 例 に よ れ ば 、 特 性 値 と 危 険 度 の評 価 結 果 は地 域 の 実 情 を よ く反 映 し て お り、 危 険 度 相 互 の 量 的 な 関 係 も ほ ぼ 適 切 に表 現 さ れ て い る こ と か ら 、本 評 価 法 の 妥 当 性 と有 効 性 を 確 認 し た 。. 図3. 図4. 落下危険物の地震災害危険度. 車両破壊の地震災害危険度. 参考文 献 1). 太 田裕: 地 域 統 計 資 料 に基 づ く行 政 区 別 耐 震 性 評 価 の 試 み‑都 道 府 県 の 場 合‑,. pp.1〜14, 2). 自 然 災 害 資 料 解析9,. 1982.2. 鈴 木 有 ・野 田 範 昭: 街 路 空 間 に お け る地 震 災 害 危 険 度 の 評 価(正)(続),. 報 告 集, No.33,1990.7,. No.34,. 1991.7.. ―672―. 日本 建 築 学 会 北 陸 支 部 研 究.
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