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基礎形式 基礎構造

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Academic year: 2022

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(1)土木学会第70回年次学術講演会(平成27年9月). Ⅵ‑576. 鉄道乗降場における基礎形式選定の検討 JR 東日本 東京工事事務所. ○正会員 天野 和信 正会員 加藤 精亮 正会員 鈴木 啓晋. 1.はじめに 鉄道乗降場の基礎形式を選定する際,構造物全体の構造計画を考慮した上で,当該地盤の情報を的確に評価 し,基礎構造物を決定する必要がある.そこで,各乗降場計画の設計の簡略化を目的として,幅員や地盤条件 等の乗降場設計条件を大別して基礎形式の選定を行った.本稿では,基礎形状ごとに構造検討を行い,施工性, 経済性の面から評価し,基礎形式を選定したのでその概要について述べる. 2.設計条件 (1)地盤条件 今回基礎形式を検討する際に使用した地層 A 及び地層 B の柱状図を図-1,2 に示す.図-1 に示す地層 A はロ ーム層が約 3m その下に礫層が約 6m となり,ローム層が薄く,支持層となる礫層までが浅くなっている.図 -2 に示す地層 B はローム層が 7m その下に礫層が 3.5m となり,ローム層が厚く,支持層となる礫層までが深 くなっている. (2)荷重条件 荷重状態は,常時,一時,地震時に対して計算を行った.上部構造による荷重条件は,乗降場の幅員を 2.5m ~9.5m の 8 ケース,上屋及びホームドアの有無で 3 ケース,ホーム形式を相対式と島式の 2 ケースとし,こ れらを組み合わせ,構造解析及び照査を行った.なお,各基礎構造物は線路方向に 5m 間隔で設置する. 3.検討した基礎構造形式 今回の検討では,以下の 5 つの基礎形式につ いて比較検討を行った. ①RC 直接基礎(桁式ホーム) ②プレボーリング H 鋼杭(桁式ホーム) ③羽根付鋼管杭(桁式ホーム) ④深礎杭(桁式ホーム) ⑤プレキャスト L 型擁壁(盛土式ホーム) 4.構造解析及び照査結果. 図-1 A層の柱状図. (1)基礎形式別の構造解析及び照査結果 構造解析を実施し,構 造物の変位,基礎の支持 力,部材の断面力等の照. 基礎形式 基礎構造. 査を行った. 「A 層,ホー ム幅員 3.5m,上屋有ホー ムドア有」という条件を 例にとり,基礎形式毎に. 水平変位 転倒 鉛直支持 水平支持. 図-2 B層の柱状図. 表-1 基礎形式別の構造解析及び照査結果. プレボーリング例 羽根付鋼管杭 深礎杭 H鋼杭 線路方向2900mm H300×300 φ 318.5mm φ 1300mm 線路直角方向1600mm φ 550 杭長3.6m 杭長3.5m 高さ500mm 杭長4.0m 0.74 0.94 0.69 0.77 0.18 0.97 0.07 0.85 0.03 RC直接基礎. プレキャスト L型擁壁 高さ1940mm 底面幅1250mm 上面幅970mm 0.45 0.35 0.39. 構造解析及び照査を行った結果を表-1に示す.ただし,プレキャスト L 型擁壁については,B 層で実施した 結果を参考に示す.表-1 には各照査項目において,許容値に対する解析結果の値の比を示した.水平変位の 許容値は乗降場が建築限界内に支障しない範囲として,10mm とした.転倒,鉛直支持,水平支持については, キーワード 連絡先. 基礎構造物,鉄道乗降場,基礎形式選定 〒151-8512 東京都渋谷区代々木 2-2-6 東日本旅客鉄道株式会社. ‑1151‑. TEL03-3379-4353.

(2) 土木学会第70回年次学術講演会(平成27年9月). Ⅵ‑576. 建造物設計標準解説 1)に基づいて許容値を算出した.なお,H 鋼杭及び羽根付鋼管杭において,N 値 40 以上の 支持層に到達しているために支持力の照査は省略した.この結果から,直接基礎では鉛直支持力,H 鋼杭基礎・ 羽根付鋼管杭・深礎杭では水平変位,プレキャスト L 型擁壁では転倒に対する照査が基礎形状決定の主たる要 因であることが分かった. (2)地質別の構造解析照査結果. 表-2 地質別の構造解析及び照査結果. 「ホーム幅員 3.5m,上屋無ホームドア無」という条件を例にとり, H 鋼杭基礎について各層で構造解析及び照査を行った結果を表-2に 示す.この結果から,同程度の水平変位に対して,杭先端が支持層に 到達している A 層での杭長が短いことが分かる. 5.施工性の比較 各基礎形式の施工性についてまとめた表を以下に示す.. A層例 B層 プレボーリング プレボーリング 基礎形式 H鋼杭 H鋼杭 H300×300 H300×300 基礎構造 φ 550mm φ 550mm 杭長4.0m 杭長5.0m 水平変位 4.3mm 4.5mm. 表-3 各基礎形式の施工性の比較表. 直接基礎 プレボーリング H 鋼杭 羽根付鋼管杭 深礎杭 プレキャスト L 型擁壁. 長所 人力による施工が可能で,狭隘な環境におい ても対応が可能.騒音・振動は極めて小さい. オーガー掘削しモルタルと置換え H 鋼杭を設 置するため,周辺地盤を乱す可能性が低い. 小型機械での施工が可能で,狭隘箇所でも対 応できる.周辺地盤への影響は小さい. 人力施工のため,狭隘な環境でも対応が可能 で,地中障害物の除去も容易である. 躯体は工場製作のため品質管理が容易で,現 地に設置後の養生もほとんど不要である.. 短所 基礎構築の掘削に対して軌道のバラスト止めや 仮土留め工が必要になる. 地中に支障物が出現する際には施工が困難で, 対応が必要になる. 地中支障物への対応は困難.小型機械の場合, 打設能力が小さく,杭径・長さに制約を受ける. 地下水位以下では止水薬液注入が必要で,注入 によって軌道や周辺地盤の隆起が懸念される. 大型ブロックでは重機械での運搬・施工や,盛 土材料の搬入・設置が必要となる.. 基礎形式の選定にあたっては,作業ヤードや作業時間等の施工環境,地中支障物,電気設備等の支障物など 各箇所で最適な施工を検討する必要がある. 6.工事費の比較 設計条件 A 層,上屋有ホームドア無を例として,ホーム幅員 と工事費率の関係を図-3 に示す.工事費率は,ホーム幅員 2.5m で直接基礎を施工する際の工事費に対する各基礎形式の工事費 の割合である.なお,工事費は乗降場上部と基礎の建設にかか る費用及び仮設物費用や保安費を考慮して算出した.図-3 の結 果から,ホーム幅員 7.5m までは RC 直接基礎,8.5m よりも大 きくなるとプレボーリング H 鋼杭が工事費の点では優位にな ることが分かった.羽根付鋼管杭・深礎杭・プレキャスト L 型 擁壁の工事費は RC 直接基礎・プレボーリング H 鋼杭に比べて 高くなった.この傾向は他の設計条件でも同様に見られたが,. 図-3 ホーム幅員と工事費率の関係. 周辺環境により工期短縮などが見込め優位になる場合がある. 実施工では周辺環境により,仮設費や保安費は変動することにも注意が必要である. 7.おわりに 乗降場の基礎形式について,施工性,経済性による基礎形式の選定を行った.実際の基礎形式選定では,構 造物全体の構造計画や制約条件等を考慮して,各箇所で最適の基礎形式を検討する必要があるが,今回の検討 結果により,その絞込みが容易になるものと考えている. 参考文献 1)日本国有鉄道:建造物設計標準解説 基礎構造物 抗土圧構造物,1986 年. ‑1152‑.

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