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舗装の状態

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Academic year: 2022

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(1)土木学会第71回年次学術講演会(平成28年9月). Ⅳ‑016. 道路舗装の損傷と利用者のクレームとの関係性 金沢工業大学. 学生員. ○高橋 葵和子*1. 正会員. 森山. 中日本高速道路(株) 金沢工業大学. 守 *2. ○木村 定雄*1. 正会員. 1.はじめに 高速道路ではとくに高い安全性が求められ,高速道路管理者は独自 路線の. の維持管理基準に基づいて点検・調査・補修を行っている.また,管. 重要度. 理者はステークホルダーに対してアカウンタビリティの義務を有して おり,顧客である利用者の声に応える必要がある.舗装はその道路の. 舗装の状態. 交通条件,地盤条件,気象条件などの利用状態に応じて劣化損傷が生 じるため,日常点検や定期点検の実施によっても発見できない損傷が 発生する可能性がある.一方,走行中にポットホールやひび割れなど. 路面性. 利用者. 状情報. の声. の舗装に生じた損傷を発見し,危険を感じた道路利用者の一部はクレ. 図-1 舗装マネジメントの特性要因. ームを発信する.舗装の性状は点検・調査の結果から定量的に把握さ. 表-1路面性状調査の管理閾値. れているが,その舗装と利用者のクレームとの関係性については明ら かにされていない.本研究は,利用者から寄せられるクレームと道路 舗装に生じる損傷との関係性について分析したものである.. 調査項目 管理目標値 補修目標値. IRI 2.7 mm/m 3.5 mm/m. ひび割れ わだち掘れ 10% 15 mm 20% 25 mm. 2.利用者のクレームを考慮した舗装マネジメントの特性要因 利用者のクレームを考慮した舗装のマネジメントを考えるうえで, ①路線の重要度,②路面性状情報,③利用者の声の 3 つの特性要因を 図-1 のように定義づけた.①路線の重要度は,その道路の利用状態を 表すものとして IC 区間の 1 日平均交通量とする.②路面性状情報は,. 舗装損傷発生確率(件/100m/点検1回). 0.20 土工 橋梁 0.15. トンネル 管理閾値 2.7mm/m. 0.10. 管理閾値 3.5mm/m. 0.05. 0.00 0.0. 日常点検と路面性状調査の2つの調査によって把握する.日常点検は 2. 1.0. 2.0 3.0 IRI(mm/m/100m). 4.0. 5.0. 週に 4 回ないし 5 回実施される目視点検によるポットホール等の損傷 図-2 2012年 舗装損傷発生確率とIRI の記録であり,この記録に基づいた点検 1 回あたり,単位延長あたり. 表-2 信頼性の評価指標. の損傷数を舗装損傷発生確率とする.路面性状調査は,1 回/2 年の頻. 信頼性の評価指標 1.損傷の状態 2.損傷の発見位置 3.点検による事実確認の有無. 度で路面性状測定車によって IRI,ひび割れ,わだち掘れ量が記録され ている.これらにはそれぞれ表-1 に示す2つの管理閾値が設けられて いる.1 例として,図-3 に 2012 年の対象区間における 100m ごとの IRI であっても,日常点検によって発見されるポットホール等の損傷が多 い区間があることが確認される.本研究ではインターチェンジ 26 区間 と 2011~2012 年度の 3 ヵ年を対象とする. 3.クレームの信頼性評価と路面性状情報. クレーム指摘区間数(箇所/km). の調査結果と舗装損傷発生確率を示す.これより IRI が管理閾値以下. 2.0. 対象となる損傷についての情報をクレームから正確に引き出すことは. 連絡先. 1.5. 1.0. 0.5. S1 S3 S5 S7 S9 S11 S13 S15 S17 S19 S21 S23 S25 IC 区間. 図-3 ICごとの信頼性評価結果. 高速道路舗装,維持管理,アカウンタビリティ,IRI, *. 〒924-0838 石川県白山市八束穂 3-1. TEL:076-274-7704 FAX:076-274-7102. *. 〒910-2177 福井県福井市稲津町 16-7. TEL:1776-41-3420 FAX:1776-41-3000. 1 2. Ⅲ Ⅱ Ⅰ. 0.0. 道路利用者のクレームは,非常に主観性が強く,損傷発見の日時や場所,. キーワード. クレーム確率合計(信頼性評価). ‑31‑.

(2) 土木学会第71回年次学術講演会(平成28年9月). 困難である.したがって,定量的に管理される路面性状情報と の関係性を見るためには,まずクレームの信頼性を分析する必 要がある.表 2 は信頼性の評価をするための評価指標を示す. 正確な損傷の状態,位置,点検によって事実の確認があったも のを「信頼性Ⅰ」 ,表現が曖昧で,位置の特定ができず,事実の. 0.12 舗装損傷発生確率(個/km/点検1回). Ⅳ‑016. 確認も無い場合は「信頼性Ⅲ」 ,その中間的なものを「信頼性Ⅱ」. y = -0.0038x + 0.0196 R = 0.051. 2011年度. 0.10. S16. 0.08. S23~S26 0.06 0.04 0.02 0.00 0.00. 0.20 0.40 クレーム発生数量(件/km). とする.図-3 はクレームの信頼性評価を行った結果を IC 区間. 0.60. 0.80. ごとに示している. S16 および S23 から S25 において,信頼性 図-4 クレームと舗装損傷発生確率(2011) 4.クレームと路面性状情報の関係 図-4 から図-6 に 2011 年度,2012 年度,2013 年度の IC 区間 ごとのクレーム発生数量と,舗装損傷発生確率を示す.図-7 と 図-8 には IRI とひび割れの管理閾値超過確率とクレームの発生 区間数の3ヵ年分を示す.その中で信頼性Ⅰが突出している. 舗装損傷発生確率(個/km/点検1回). 0.12. Ⅰと評価されたクレームが多く発生している.. y = 0.1033x + 0.015 R = 0.611. 2012年度. 0.10. S16. 0.08. S23~S26. 0.06 0.04 0.02 0.00 0.00. 0.20. 0.40. 0.60. 0.80. クレーム発生数量(件/km). S16 を「×」 ,集中してクレームが出ている S23~S26 を「◇」. でグラフ上に重ねて示した.クレームと舗装損傷発生確率の間 図-5 クレームと舗装損傷発生確率(2012) と「◇」が多い区間は、舗装損傷発生確率も比較的高くなって いる.クレームと IRI,ひび割れとの関係においては相関関係 が見られず,信頼性Ⅰの多い区間との関係にも特徴が見られな い.. 0.12 舗装損傷発生確率(個/km/点検1回). では,2012,2013 年度にやや正の相関が確かめられ,また「×」. y = 0.0494x + 0.031 R = 0.452. 2013年度. 0.10. S16 S23~S26. 0.08 0.06 0.04 0.02 0.00. 4.まとめ. 0.00. 0.20. 0.40. クレーム発生数量(件/km). 以上の結果から以下のことが確認された. (ⅰ)路面性状調査. 0.60. 0.80. 理に用いられている路面性状調査とクレームとの関係性は強く ない. (ⅲ)利用者が反応する傾向が高いのは,日常点検によっ て発見される局所的に生じるポットホール等の損傷であり,よ り信頼性の高いクレームは,それらの舗装損傷発生確率が高い. IRI閾値超過確率(%/IC区間). における管理閾値以下の道路舗装でも,日常点検による道路舗 図-6 クレームと舗装損傷発生確率(2013) 0.3 2011(S10~S26) IRI超過確率 装の損傷が高い区間が存在することが確認された. (ⅱ)舗装管 2012(S1~S9) 2013(S10~S26) S1 S23~S26. 0.25 0.2 0.15 0.1 0.05. 区間で多く発生している.. 0 0. 0.2. 以上より,利用者の主観である安心を確保し,その声に応え. 検討し,舗装の種類・構造物の形式についての情報,補修など の対応がなされた情報を考慮した,利用者のクレームと舗装の 状態との時系列での検討を行う予定である. 参考文献. ひび割れ閾値超過確率(%/IC区間). 0.5. 今後は,より客観性を持ったクレームの信頼性評価の手法を. ひび割れ超過確率. 0.4 0.3. 2) 中日本高速道路株式会社:保全点検要領,2012.04.. 2011(S10~S26) 2012(S1~S9) 2013(S10~S26) S16 S23~S26. 0.1 0 0.2. 0.4 0.6 クレーム箇所数(/km). 0.8. 図-8 クレームとひび割れ10%超過確率. 3) 舗装工学委員会:舗装工学ライブラリー7 舗装工学の基礎,2012.03.. ‑32‑. 1. 0.2. 0. 1) 中日本高速道路株式会社:設計要領第一集(舗装編),2011.07.. 0.8. 図-7 クレームとIRI 2.7 超過確率. るためには,ポットホール等の損傷に適切に対応することが必 要であると考える.. 0.4 0.6 クレーム箇所数(/km). 1.

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