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1 チーム会議から見えてきた対応のポイント今年度扱った案件からは 学校で日常的に起きる出来事 例えば 進級にかかわる指導や給食費の徴収 児童生徒のケガへの対応 部活動の指導 自転車通学の指導等が原因となり 解決することが困難な問題へと発展していくケースが多数見られました 以下に それらに共通する主な

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教職員の皆さんへ

学校問題解決対応能力の向上に向けて

平成23年3月 学校問題解決支援チーム 千葉県教育庁企画管理部教育政策課 県教育委員会では、平成22年4月に専門家4名(弁護士、精神科医、臨床心理士、民 生児童委員)と教育庁関係課14名からなる学校問題解決支援チーム(以下「支援チーム」 という。)を設置しました。支援チームでは、学校等だけでは解決することができない案 件について、月1回程度会議を開催し、その対応上の留意点や解決策をまとめ、県立学校、 私立学校、市町村教育委員会に対して指導助言を行ってまいりました。 近年、保護者や地域住民の方々の学校に対する期待が大きくなり、学校に寄せられる要 求や苦情が多様化してきています。その結果、教職員の皆さんが、学力向上のための工夫 や生徒指導上の問題解決等に毎日努力していても、些細なことが原因となり、学校だけでさ さい は解決することが困難な問題へと発展していくケースがあります。 そのため、教職員間で問題の共通理解を図るだけではなく、更に1歩進めて、問題に対 して共通の対応をとることが必要になってきています。また、問題を深刻化、複雑化させ ないことはもちろんのこと、問題が表面化した後の対応が大切になります。 問題を深刻化、複雑化させないためには、皆さん1人1人が問題への対応能力を育むこ とが有効です。特に、初期対応、事実確認、組織的対応の大切さを常に意識して行動でき るかどうかが、その後の問題の行方を左右します。対応に当たっては、1人ではなく、複 数で対応し、客観的に事実を確認し記録することが大切となります。 覚えておきたい大切な3つのポイント 初期対応 ⇒ 当事者の立場に立って傾聴し対応します。 事実確認 ⇒ 万一のことを想定して、客観的に事実を確認し記録します。 組織的対応 ⇒ 組織の機能を生かして対応します。

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1 チーム会議から見えてきた対応のポイント 今年度扱った案件からは、学校で日常的に起きる出来事、例えば、進級にかかわる指導 や給食費の徴収、児童生徒のケガへの対応、部活動の指導、自転車通学の指導等が原因と なり、解決することが困難な問題へと発展していくケースが多数見られました。以下に、 それらに共通する主な原因と対応の基本について整理してみます。 <原因> ①不適切な初期対応 不適切な初期対応が発端となり解決することが困難な問題へと発展しているケースが多 くあります。要求や苦情の内容を正確に理解しないで、思い込みで判断した結果、問題が 生じています。また、自分の言動を正当化しようとして、不適切な発言をしても謝罪せず、 事を大きくしている場合もあります。 ②要求をすべて受け入れてしまう対応 学校外の人が、学校等に連絡するには相当のエネルギーと勇気を必要としますので、ど んなに些細な要求や苦情であれ、その行為に対しては丁寧に対応すべきです。しかし、丁 寧な対応とは、相手の要求をすべて受け入れることとは違います。要求をすべて受け入れ ると、相手の要求を助長してしまい、その後の対応を困難にする場合があります。 ③相手とのコミュニケーション手段 学校現場でメールを使うことが多くなっています。面談の日程調整等には、メールは便 利ですが、謝罪や事実の訂正等には適しません。メールには証拠能力があるにもかかわら ず、十分な検討をせずに送信してしまい、誤解を招くことがあります。また、電話を通し た対話も、直接会っているわけではないため、真意が伝わらない場合があります。 ④事実確認 不十分な事実確認が原因となり、問題を深刻化させている場合があります。日々変化す る状況を見据えて、事実関係を具体的にきちんと把握し対応することが大切です。学校の 慣例にとらわれて問題を捉えると、事実を客観的に理解することが難しくなります。とら <対応> ①受容・傾聴・共感 要求や苦情はしっかり受け止め傾聴することが大切です。しかし、場合によっては、学 校や教職員には「できること」と「できないこと」があることと、その理由を丁寧に説明 し、理解を求めることが大切です。 ②毅然とした態度き ぜん 回答済みの問題について、執拗に対応を求められることがありますが、その際、組織としつよう して毅然と対応することが大切です。場合によっては、相手の理不尽な要求に対し、組織 として「できません」や「回答済みです」と伝えることも必要です。

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③窓口の一本化 問題が表面化した後、対応する窓口を一本化します。また、対応に当たっては、十分に 対応内容を決めてから、複数の職員で臨み、話し合うことが大切です。 ④電話対応マナー 電話で連絡することも多く、電話対応のマナーひとつで不信感を抱かせることがありま す。相手が電話を切るのを確認して受話器を置いたり、指で静かに押さえて受話器を置い たりする等の配慮も必要です。 ⑤事実経過の記録 電話や訪問により何度も連絡をしてくる場合があります。その際には、てん末書を作成 し、写真やICレコーダー等により、感想を含めず、事実経過だけを時系列で具体的に記 録する必要があります。 ⑥関連機関との連携 明らかな暴言や暴力を伴う等、違法性のある行為に対しては、警察等への通報も検討す べきです。直接的な暴力がなくても、業務妨害や住居侵入等に該当する場合があります。 ⑦研修 初期対応や組織的対応の能力を高めるための研修はとても大切です。蓄積したヒヤリハ ット事例を踏まえ、ケーススタディ研修を行う等、全員が問題意識を共有することが必要 です。 * ヒヤリハット=重大な事故には至らなかったものの、重大な事故に発展したかも しれない危険な出来事 ⑧報告・連絡・相談 報告等の遅れが事を大きくしてしまう場合があります。問題が生じた際には、すぐに報 告、連絡、相談できる風通しのよい体制を構築しておくことが大切です。 2 学校・教職員の“思い込み”の例 学校問題を深刻化させる遠因として、学校と絶えず変化する社会状況との間に横たわる 考え方の違いがあります。以下に学校問題を引き起こしかねない教職員側の典型的な“思 い込み”の例と望ましい考え方を紹介します。 思い込み① 保護者や地域住民には、学校の内情を理解できないので、学校のことはプロ の教員に任せるべきです。 考え方 確かに教員にはプロとしての能力が求められます。プロである教員の指導や 学校経営の影響を受けるのは、児童生徒ばかりではなく保護者も同様です。プ ロの教員の能力には、保護者や地域住民に対応する能力も含まれます。 「学校や教職員に対する要求や苦情は、必ずある」という前提に立って対応 することが大切です。要求や苦情を真摯に受け止め、誠実に対応することが問しん し 題解決の第一歩となります。

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思い込み② 要求や苦情を主張する保護者は、“モンスターペアレント”で、やっかいな 存在です。 考え方 “モンスターペアレント”というものは存在しません。要求や苦情があった 場合、何らかの原因が必ず存在します。要求や苦情を真摯に受け止め、その原 因を追究し、対応することが大切です。要求や苦情の背後にあるものを見極め、 その上で、要求や苦情が正当なものであるのか、不当なものであるのかを判断 し対応します。 思い込み③ 学校や教職員は、要求や苦情に対して速やかに対応する必要があります。 考え方 何事もできるだけ速やかに対応することが大切です。しかし、十分に検討せ ず対応した結果、問題を一層長引かせることがあります。1人の教員の対応で あっても、保護者には学校の代表としての対応とみなされます。そのため、速 やかな対応が難しい場合には、相手の要求等をしっかり受け止め、「承りました。 学校で検討した後、回答します」と伝えることが大事です。 なお、回答する際には、学校で「できること」と「できないこと」を整理し て示します。「できること」は、期限等を具体的に示し、「できないこと」は、 その理由を明確に示すことが大切です。 思い込み④ 学校で、児童生徒への指導を十分にしていれば、毎日の記録をする必要はあ りません。 考え方 日々の指導をしっかりとすることはとても大切です。しかし、指導内容をメ モとして記録し、記録を保存することも大切です。必ずしも、きれいにパソコ ンで整理しなくても、ダイアリー等に、「誰が○をした」「誰に□を指導した」「□ と△がけんかをした」等、日々の事実を記録するだけでもよいのです。これら の記録は、後日貴重な参考資料として役に立つ場合があります。 思い込み⑤ 要求や苦情が学校の慣例と違う場合、「本校では○○することになってい ます」と慣例を基本として対応すべきです。 考え方 学校を取り巻く環境が大きく変わってきているため、すべてを学校の慣例に 当てはめて考えることには無理があります。相手の要求に理があり、学校の慣 例自体が不適切であるなら、要求や苦情を検討することが必要です。学校の慣 例や論理だけが真実とは限らないので、一般常識を踏まえた対応を検討します。

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思い込み⑥ 学校教育の一環である部活動や体育の授業で音が発生するのは当然であり、 学校で発生する音の大きさは以前と変わりません。それにもかかわらず、学 校の近隣住民から要求や苦情が寄せられるのは、相手側が常識に欠けます。 考え方 今も昔も学校で発生する音の大きさは変わりません。しかし、音の大きさは当 事者の精神状態や体調により違って聞こえることがあります。学校側の論理だけ で、物事を判断しないことが大切です。 また、当事者の立場に立って、受忍限度の範囲内かどうか客観的事実に基づき 判断することも必要です。 思い込み⑦ 保護者や地域住民からの要求や苦情に対しては、学校だけで対応すべきです。 考え方 学校だけで対応すべき要求や苦情かどうかを適切に判断することが大切です。 対応すべき要求や苦情であれば、必ず複数の職員で臨み組織として対応します。 1人は進行、1人は記録等、職員間で役割分担することで、確実に証拠を記録で き、後に誤解が生じにくくなります。 また、学校だけでは対応できない問題であれば、教育委員会や支援チームに相 談します。場合によっては、警察等の関係機関にも相談します。 思い込み⑧ 保護者や地域住民との話し合いがこじれるのは、相手側の責任であって、学 校側に責任はありません。 考え方 話し合いがこじれる背景には、両者にそれぞれ何らかの原因が必ずあると考え、 初期の対応で不十分な点がなかったか等についても、十分に確認します。 例えば、「対応者が変わり、何度も同じことを説明させることになっていませ んか」「対応の中で、管理職や教職員から不適切な言動がありませんでしたか」「学 校内での報告、連絡、相談を徹底していますか」「時系列できちんと記録してい ますか」「学校特有の専門用語を使って相手を苛立たせていませんか」等が考え い ら だ られます。

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3 対応のチェック 学校が保護者や地域住民の信頼を得るために、また問題を早期解決するために、適切な 初期対応と組織的対応は大切なことです。不適切な初期対応が原因となり、単なる要求や 苦情が解決することが困難な問題へと発展するケースがありますので、特に注意が必要で す。「初期対応」「事実確認」「組織的対応」に関するチェックリストを作成しました。学 校問題解決対応能力について、以下のリストで確認してください。 初期対応 □ 相手の名前・所属・連絡先をしっかり確認していますか。 □ 当事者の立場に立ち、親身になって傾聴していますか。 □ 丁寧な言葉遣いをしていますか。 □ 相手との信頼関係を築こうとしていますか。 □ 相手の立場に立った肯定的な言葉遣いをしていますか。 □ 連絡を受けた後、速やかに対応していますか。 基本 □ 不愉快な思いや不安を抱かせたことに対して、謝罪していますか。 □ 不適切な発言をした際、その場で速やかに訂正していますか。 □ 学校特有の専門用語を使わないように注意していますか。 □ きちんとした身なりで対応していますか。 □ メールや電話ではなく、直接会って対応していますか。 □ 電話する際に、目の前に相手がいると想定して話していますか。 □ 相手が受話器を置いた後、電話を切っていますか。 □ 先に電話を切る時、指でフックを静かに押さえて受話器を置いていますか。 事実確認 □ 必ず要求や苦情はあるという前提で話を聴いていますか。 □ 常に子どもの利益を念頭に聴いていますか。 □ 要求や苦情をしっかりと最後まで聴いていますか。 □ 多忙を理由に、相手の話を遮っていませんか。 □ 正当な要求と不当な要求とを整理して考えていますか。 対応 □ 相手の主張や思いを冷静に適切に理解していますか。 □ 聞き取り調査をする際、保護者の同席を求めていますか。 □ 曖昧な情報については、事実確認をしていますか。 □ 電話での対応では、メモをとりながら聴いていますか。 □ 電話での対応では、日時、場所、名前、数字等は、内容を復唱し相手に確 認していますか。 □ 日時や人数等の事実を具体的に記録していますか。 □ 日常的に時系列で記録を蓄積していますか。 →必ずしもパソコンデータである必要はありません。 □ 問題発生時、対応や指導の経過を客観的に正確に記録していますか。 記録 □ 不当な要求に対しては、ICレコーダー等で話し合いを記録していますか。 □ ICレコーダー等を用いる場合は、情報管理を徹底していますか。 □ 個人情報を適切に管理し、プライバシーに配慮していますか。 □ 推測を含めず、把握した事実のみを記録していますか。 □ 対応する度に相手の主張や発言が変わる場合、記録方法を工夫しています か。

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組織的対応 □ 校内にいつでも相談できる雰囲気がありますか。 □ 要求や苦情を1人で抱え込まず、教頭や校長等に報告していますか。 報告 □ 要求や苦情を教頭や校長等に連絡していますか。 連絡 □ 要求や苦情を教頭や校長等に相談していますか。 相談 □ 保護者や地域住民に対して、日頃から学校の情報を発信していますか。 □ 必要に応じ関係機関と連携を図っていますか。 □ 市町村教育委員会に相談していますか。 □ 県教育委員会に相談していますか。 □ 日常的に記録する習慣を身につけていますか。 □ 要求や苦情等のヒヤリハット事例を校内で蓄積していますか。 □ ヒヤリハット事例を踏まえて、校内研修をしていますか。 □ 要求や苦情等を学校改善に役立てる工夫をしていますか。 □ 要求や苦情等に対応するための体制やマニュアル等を整備していますか。 □ 「学校の規則です」と学校の慣例にとらわれず、社会の一般常識を十分に 危機管理 踏まえて柔軟に対応していますか。 □ 学校には「できること」と「できないこと」があることと、その理由を丁 寧に説明し、理解を求めていますか。 □ 職員を含む関係者全員の発言について、十分に事実確認をしていますか。 □ 学校の代表という意識で対応していますか。 □ 学校の判断が必要な場合、個人的発言を控えていますか。 □ 即答できないことは、後日回答する旨を伝えていますか。 □ 窓口は1本化していますか。 □ マスコミとの窓口は決まっていますか。 □ 学校だけで対応できるかどうか判断していますか。 □ 1人で対応せず、複数で対応していますか。 □ 1人は進行、1人は記録等、職員間で役割分担をしていますか。 □ 職員間で共通理解だけでなく、共通行動を意識していますか。 複数対応 □ 対応前に、職員間で対応方法及び話の内容について、しっかり打合せをし ていますか。 □ 既に対応したことは、「既に対応済みです」等、毅然と対応していますか。 □ 大切な情報は、職員間で共有し、対応する人をサポートしていますか。

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4 参考資料 以下に「文部科学省のホームページ」及び「他都道府県の関連ホームページ」を紹介し ます。校内研修等で役立ててください。 文部科学省(保護者や地域等からの要望等に関する教育委員会における取組) http://202.232.86.81/a_menu/shotou/uneishien/detail/1297348.htm 北海道(保護者等との良好な関係づくりのための事例集~要望等への適切な対応のために ~) http://www.dokyoi.pref.hokkaido.lg.jp/NR/rdonlyres/FA854BA6-D7F9-47FB-A870-5D090B09DE F5/0/hogoshatoutonoryoukounakankeidukurinotamenojireishuu.pdf 岩手県(苦情等対応マニュアル(学校版)) http://www.pref.iwate.jp/~hp0902/manual/manual_s.pdf 福島県(保護者や地域からの学校への要望等対応ハンドブック) http://www.keiei.fks.ed.jp/other/handbook/top_handbook.html 茨城県(信頼される学校づくりをめざして~保護者との適切なかかわりのために~) http://www.edu.pref.ibaraki.jp/board/gakkou/gimu/shinrai/index.htm 東京都(学校問題解決のための手引 ~保護者との対話を活かすために~) http://www.kyoiku.metro.tokyo.jp/press/pr100128g.htm 京都府 (信頼ある学校を創る -学校に対する苦情への対応-) http://www1.kyoto-be.ne.jp/ed-center/gakko/zen_sinraiaru.htm (学校に対する苦情の争点と教職員の心構え-) http://www1.kyoto-be.ne.jp/ed-center/gakko/sinrai2/zen_sinraiaru2.htm 大阪府(学校・家庭・地域をつなぐ保護者等連携の手引き~子どもたちの健やかな成長の ために~) http://www.pref.osaka.jp/attach/6340/00000000/renkeitebiki.pdf 岡山県(学校に対する苦情・不当な要求等への対応) http://www.pref.okayama.jp/soshiki/detail.html?lif_id=29294 山口県(問題行動等対応マニュアル― 児童生徒・保護者との信頼関係の一層の構築を目 指して―) http://www.pref.yamaguchi.lg.jp/cms/a50500/manual/manual.html 徳島県(信頼される学校づくりのために -保護者や地域からの要望等への対応マニュアル -) http://www.tokushima-ec.ed.jp/education_document/student_guidance/pdf/shinrai.pdf 沖縄県(信頼される学校づくりをめざして~双方向による対話で心をつなぐ~) http://www-edu.pref.okinawa.jp/gimu/manual/h2103manual.pdf

参照

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