情
報
公
開
意
思
形
成
過
程
・
行
政
執
行
情
報
を
め
ぐ
る
司
法
消
極
主
義
と
積
極
主
義
(二
)
中
谷
実
﹄ ロ 貸 o 冨 一 男 霧 巴 ≦ 。陰 日 o 口 q b o 自 ≦ ω 巨 8 目 o o 3 一 ロ αq 国 器 o ユ o ヨ o h 巨 h o 同 旨 暮 一 〇 口 h o 8 ω ヨ oq o ロ .d Φ o 一 ω 一〇 昌 日 勤 匹 コ σq b 8 8 ω ω 一 三 〇 同 旨 単 一 〇 眺 . き α .. p α ヨ 一 巳 ω 爲 讐 幽 く o 日 9 昌 鋤 σq ① ∋ Φ 暮 一 巳 o 門 ヨ 讐 一 〇 昌 、. ζ ぎ O ﹃ = Z > 内 ﹀ ↓ > Z 一 150 一 は じ め に 一 一 消 極 主 義 の テ ク 一一 ッ ク ︽ 消 極 主 義 1 ︾ ( 一 ) ﹁ 知 る 権 利 不 言 及 / 法 律 上 の 争 訟 / ( 公 開 ) ﹂ テ ク ニ ッ ク ( 二 ) 知 る 権 利 不 言 及 / 著 し い 支 障 の お そ れ / 非 公 開 ﹂ テ ク ニ ッ ク A テ ク ニ ッ ク の 概 要 B テ ク ニ ッ ク の 具 体 例 -以 上 、 ﹃ ( 榎 原 猛 先 生 古 稀 記 念 論 集 ) 現 代 国 家 の 制 度 と 人 権 ﹄ ( 法 律 文 化 社 、 一 九 九 七 、 二 六 〇 頁 ) 所 収 一 C テ ク ニ ッ ク を 支 え る 思 想 ω 公 開 へ の 弱 い コ ミ ッ ト ㈲ 情 報 公 開 請 求 権 の 性 格 に つ い て 言 及 な し ︿ 大 阪 府 知 事 交 際 費 / 形 成 ・ 執 行 ﹀ 最 一 判 平 成 六 年 一 月 二 七 日 、 ︿ 栃 木 県 知 事 交 際 費 / 執 行 ﹀ 最 一 判 平 成 六 年 一 月 二 七 日 は 、 情 報 公 開 請 求 権 の 性 格 に つ い て 一 切 、 言 及 し な い 。 ω 非 公 開 へ の 強 い コ ミ ッ ト ㈲ 交 際 の 相 手 方 と の 問 の 信 頼 関 係 ・ 友 好 関 係 を 損 な う お そ れ ︿ 大 阪 府 知 事 交 際 費 / 形 成 ・ 執 行 ﹀ 最 一 判 平 成 六 年 一 月 二 七 日 ﹀ は 、 ﹁ 知 事 の 交 際 事 務 に は 、 懇 談 、 慶 弔 、 見 舞 い 、 賛 助 、 協 賛 、 餞 別 な ど の よ ヶ に 様 々 な も の が あ る と 考 え ら れ る が ﹂ 、 ﹁ こ れ ら は 、 相 手 と の 間 の 信 頼 関 係 な い し 友 好 関 係 の 維 持 増 進 を 目 的 と し て 行 わ れ る ﹂ 、 ﹁ 相 手 方 の 氏 滋 賀 大 学 教 育 学 部 紀 要 人 文 科 学 ・ 社 会 科 学 第 四 十 七 号 一 一 -五 二 一 九 九 七 年名 等 の 公 表 、 披 露 が 当 然 予 定 さ れ て い る よ う な 場 合 等 は 別 と し て 、 相 手 方 を 識 別 し 得 る よ う な 前 記 文 書 の 公 開 に よ っ て 相 手 方 の 氏 名 等 が 明 ら か に さ れ る こ と に な れ ば 、 懇 談 に つ い て は 、 相 手 方 に 不 快 、 不 信 の 感 情 を 抱 か せ 、 今 後 府 の 行 う こ の 種 の 会 合 へ の 出 席 を 避 け る な ど の 事 態 が 生 ず る こ と も 考 え ら れ 、 ま た 、 一 般 に 、 交 際 費 の 支 出 の 要 否 、 内 容 等 は 、 府 の 相 手 方 と の か か わ り 等 を し ん 酌 し て 個 別 に 決 定 さ れ る と い う 性 質 を 有 す る も の で あ る こ と か ら 、 不 満 や 不 快 の 念 を 抱 く 者 が 出 る こ と が 容 易 に 予 想 さ れ る 。 そ の よ う な 事 態 は 、 交 際 の 相 手 方 と の 問 の 信 頼 関 係 あ る い は 友 好 関 係 を 損 な う お そ れ が あ り 、 交 際 そ れ 自 体 の 目 的 に 反 し 、 ひ い て は 交 際 事 務 の 目 的 が 達 成 で き な く な る お そ れ が あ る ﹂ と い う 。 ︿ 栃 木 県 知 事 交 際 費 / 執 行 ﹀ 最 一 判 平 成 六 年 一 月 二 七 日 も 同 旨 。 ω 司 法 哲 学 積 極 的 な 司 法 観 は 、 窺 わ れ な い 。 D テ ク ニ ッ ク へ の 補 足 ω ﹁ 著 し い 支 障 の お そ れ / 非 公 開 ﹂ テ ク ニ ッ ク ︿ 警 視 庁 個 人 情 報 さ フ ァ イ ル / 執 行 ﹀ 東 京 地 判 地 判 平 成 三 年 三 月 一 日 ( 判 時 一 三 八 三 号 一 二 な 七 頁 ) 、 ︿ リ ゾ ー ト 開 発 計 画 / 形 成 ﹀ 徳 島 地 判 平 成 五 年 七 月 一 六 日 (判 タ ハリ 八 五 四 号 一 〇 八 頁 ) 、 ︿ 校 長 所 見 / 執 行 ﹀ 名 古 屋 地 判 平 成 五 年 九 月 = 二 日 (判 地 目 一 二 一 号 四 八 頁 ) 、 ︿徳 島 市 長 交 際 費 / 執 行 ﹀ 徳 島 地 判 平 成 七 年 バど 六 月 二 日 ( 判 地 白 一 四 三 号 = 二 頁 ) 等 で は 、 知 る 権 利 や 憲 法 上 の 論 点 は 争 点 と な っ て い な い が 、 著 し い 支 障 の お そ れ が あ る と し て 、 非 公 開 と し て い る 。 E テ ク ニ ッ ク を め ぐ っ て ﹁ 知 る 権 利 不 言 及 / 著 し い 支 障 の お そ れ / 非 公 開 ﹂ テ ク ニ ッ ク を 用 い た 両 最 高 裁 判 決 に つ い て は 、 多 く の コ メ ン ト が あ る 。 ︿ 大 阪 府 知 事 交 際 費 / 形 成 ・ 執 行 ﹀ 最 一 判 平 成 六 年 一 月 二 七 日 に 焦 点 を 当 て て 見 て い こ う 。 ω 好 意 的 立 場 積 極 的 に こ の テ ク ニ ッ ク を 支 持 す る 立 場 は 、 あ ま り 見 ら れ な い が 、 後 述 の ︽ 積 1 ︾ の テ ク ニ ッ ク 、 特 に 、 ﹁ 知 る 権 利 具 体 化 説 / 総 合 的 衡 量 / 公 開 ﹂ テ ク ニ ッ ク に 批 判 的 な 立 場 は 、 比 較 的 好 意 的 な よ う に 思 わ れ る 。 ω 批 判 的 立 場 批 判 的 コ メ ン ト は 多 い 。 ω 知 る 権 利 に つ い て 不 言 及 下 級 審 判 決 が 、 知 る 権 利 を ベ ー ス に 処 理 し た の に 対 し 、 ︿大 阪 府 知 事 交 際 費 / 形 成 ・ 執 行 ﹀ 最 一 判 平 成 六 年 一 月 二 七 日 が 、 も っ ぱ ら 条 例 の 解 釈 問 題 と し て 事 件 を 処 理 し た こ と に つ い て 、 ﹁ 本 件 条 例 に は 、 前 文 に お い て ﹃ 知 る 権 利 ﹄ を 保 障 す る た め に 制 定 さ れ た こ と が 明 文 で 規 定 さ れ て お り 、 原 審 判 決 は 、 こ の 理 念 に 基 づ い て 本 件 条 例 を 解 釈 し た 。 し か し 、 第 一 小 法 廷 判 決 で は 、 本 件 条 例 を ど の よ う な 理 念 に 基 づ い て 解 釈 し た の か が 、 一 切 明 ら か に さ れ て い な い 。 本 件 文 書 を 公 開 す る こ と に よ っ て 弊 害 が 生 ず る 抽 象 的 危 険 を 理 由 に 、 原 審 判 決 を 覆 し た 以 上 、 原 審 判 決 と 異 な っ た 解 釈 が 、 ど の よ う な 理 念 か ら 導 か れ た の か を 明 ら か に す る こ と が 、 そ の 解 釈 を 基 づ け る た め に 必 要 で は な ア か っ た か ﹂ と い う 批 判 が あ る 。 ω 一 括 処 理 し 、 個 別 文 書 ご と に 具 体 的 立 証 を し な い ︿大 阪 府 知 事 交 際 費 / 形 成 ・ 執 行 ﹀ 最 印 判 平 成 六 年 一 月 二 七 日 が 、 相 手 方 識 別 可 能 性 と い う 基 準 を 用 い 、 意 思 形 成 過 程 情 報 、 行 政 執 行 情 報 該 当 性 の ﹁ 実 質 的 要 件 に つ き 一 括 処 理 し 、 ﹃ 相 手 と の 信 頼 関 係 ・ 友 好 関 係 を 損 な う お そ れ が あ る か 否 か ﹄ 、 ﹃ 知 事 の 裁 量 権 行 使 に 著 し い 支 障 を 及 ぼ す か 否 か ﹄ ﹃ 公 表 が 予 定 さ れ て い る か 否 か ﹄ を 基 準 と し て 用 い た 。 し か し 前 二 者 の 基 準 は な お 曖 昧 で あ り 、 公 開 に よ っ て 生 じ る 支 障 ・ 弊 害 の 具 体 性 ・ 特 定 性 の 程 度 、 そ の 発 生 の 蓋 然 性 の 程 度 に つ い て 、 事 案 の 特 殊 性 お よ び 行 政 け の 実 態 を 踏 ま え て 、 よ り 詳 細 な 基 準 を 構 築 し て い く 必 要 が あ ろ う ﹂ と い う 批 判 、 ﹁ 知 事 の 交 際 事 務 に は 、 懇 談 、 慶 弔 、 見 舞 、 賛 助 、 協 賛 、 餞 別 な ど 様 々 な も の が あ る が 、 第 一 小 法 廷 判 決 は ﹂ 、 知 事 ﹁ の 行 っ た 分 類 に 基 づ き 、 懇 談 は 本 件 条 例 第 八 条 第 四 号 又 は 第 五 号 に 該 当 し 、 そ の 余 の 慶 弔 等 は 第 五 号 に 該 当 す る と 概 括 的 に 認 定 し た 上 で 、 そ れ ぞ れ に つ い て ﹃ 支 障 を 及 ぼ す お そ れ ﹄ 該 当 性 を 判 断 し て い る 。 し か し 、 適 用 除 外 該 当 性 を 、 項 目 毎 で は な く 、 こ の よ う な 概 括 的 な 分 類 に 基 づ い て 判 断 す る こ と に 、 問 題 は な い で あ ろ う か ﹂ 、 ﹁ 第 一 小 法 廷 判 決 は 、 適 用 除 外 を 規 定 し
をあ ぐる司法消極主義 と積極主義(二) 意思形成過程 ・行政執行情報 情報公開 148 た 第 八 条 第 四 号 と 第 五 号 が 、 ど の よ う な 基 準 に 基 づ い て 区 分 さ れ て い る の か に つ い て は 、 検 討 し て い な い ﹂ 、 第 一 小 法 廷 は 、 知 事 が ﹁ 行 っ た 分 類 に 基 づ き 、 懇 談 は 第 四 号 と 第 五 号 か の 何 れ か に 該 当 す る と 判 断 し た が 、 個 別 の 交 際 費 目 は 、 第 四 号 か 第 五 号 か の 何 れ か に 該 当 す る の で あ っ て 、 そ れ を 特 定 す る こ と に よ っ て は じ あ て 、 個 々 の 交 際 費 目 が 、 ど の 適 用 除 外 に 該 当 す る か し な い か を 正 確 に 判 断 で き る の で は な い か と 思 わ れ 、 こ り れ を 特 定 す る 労 力 を 惜 し ん だ 判 決 は 、 理 由 不 備 の 疑 い が あ る ﹂ と い う 批 判 、 地 方 自 治 体 に お い て 会 計 監 査 制 度 が 十 分 に 機 能 し て い な い こ と を 前 提 に 考 え る と 、 ﹁ 調 整 交 渉 的 な 部 分 に 関 し て は 、 懇 談 の 機 密 性 お よ び 交 際 費 全 体 に 占 め る 割 合 に 鑑 み て 、 最 高 裁 の よ う に 一 般 的 な 裁 量 統 制 に 服 せ し め る に 留 め る の も 不 合 理 と ま で は い え な い で あ ろ う 。 し か し 、 慶 弔 費 の 儀 礼 的 な 交 際 に 係 る 部 分 に つ い て は 別 の 判 断 枠 組 も あ っ た の で は な い か ﹂ 、 ﹁ 府 知 事 、 県 知 事 レ ベ ル の 交 際 で 信 頼 関 係 が 損 な わ れ る と い う 経 験 則 が 一 般 的 に 成 立 し て い る と も 思 え な い し 、 儀 礼 の 多 様 性 も 考 慮 し て 、 実 施 機 関 側 に 何 ら か の 工 夫 を と も な っ た あ る 程 度 の 主 張 、 立 証 の 努 力 を 求 め て も よ か っ た の で は な い か ﹂ 、 ﹁ 最 高 裁 は 、 相 手 方 の 氏 名 等 を 公 表 す る こ と に よ る 弊 害 の お そ れ の な い 場 合 と い う 例 外 を 認 あ て い る ﹂ が 、 り ﹁ 例 外 を 原 則 に 近 付 け る こ と は 考 え ら れ な い で あ ろ う か ﹂ 等 の 批 判 が あ る 。 ω そ の 他 ︿ 栃 木 県 知 事 交 際 費 / 執 行 ﹀ 最 一 判 平 成 六 年 一 月 二 七 日 も 含 め た コ メ ン ト と し て 、 ﹁ 請 求 者 達 が 本 件 の よ う な 開 示 請 求 を す る 正 当 性 は 、 交 際 費 の 支 出 先 の 相 手 方 を 知 る と い う こ と よ り も 、 長 等 が 、 住 民 税 を 用 い て 、 交 際 費 を 適 正 に 費 消 し て い る か を チ ェ ッ ク す る 財 政 的 適 法 性 の 要 求 に あ る 。 と す れ ば 、 相 手 先 部 分 を 単 に マ ス ク し て 部 分 開 示 を す る こ と に よ り 、 金 額 ・ 使 途 等 を よ り 細 部 に わ た っ て 公 開 す る と い う 方 式 を と る こ と が 、 今 後 の 交 際 費 情 報 に か ん す る 情 報 公 開 制 度 活 用 の 望 ま け ね し い 在 り 方 で は な い で あ ろ う か ﹂ と い う コ メ ン ト が あ る 。 ( 1 ) 大 阪 府 の 住 民 が 、 大 阪 府 公 文 書 公 開 等 条 例 に 基 づ い て 、 大 阪 府 知 事 に 対 し 、 ( 2 ) ( 3 ) 昭 和 六 〇 年 一 月 か ら 三 月 に 知 事 の 支 出 し た 交 際 費 に 関 す る 会 計 帳 簿 類 の 公 開 を 求 あ た と こ ろ 、 知 事 は 、 交 際 費 支 出 の 概 要 を 示 す 文 書 は 公 開 し た が 、 債 権 者 の 請 求 書 及 び 領 収 書 、 歳 出 額 現 金 出 納 簿 及 び 支 出 証 明 書 に つ い て は 、 意 思 形 成 過 程 情 報 (条 例 八 条 四 号 ) 、 行 政 執 行 情 報 ( 同 五 号 ) 、 個 人 情 報 (九 条 一 号 ) 、 法 人 情 報 (八 条 一 号 ) に 該 当 す る と し 、 非 公 開 処 分 と な っ た た あ 、 そ の 取 消 し を 求 め た 。 本 判 決 は 、 ︿警 視 庁 個 人 情 報 フ ァ イ ル / 執 行 ﹀ 最 一 判 平 成 四 年 一 二 月 一 〇 日 に 次 ぐ 最 高 裁 判 決 で あ る 。 上 告 理 由 に お け る 知 事 側 の 情 報 公 開 請 求 権 の 捉 え 方 は 、 ︽ ( リ ン ク 型 ) 条 例 創 設 権 説 ← 限 定 解 釈 否 定 タ イ プ ︾ で あ る 。 知 る 権 利 の 抽 象 的 権 利 性 を 認 め て お り 、 リ ン ク の さ せ 方 は 、 か な り 強 い 。 本 件 評 釈 と し て 、 千 葉 勝 美 ﹁ 時 の 判 例 ﹂ ジ ュ リ ー 〇 四 五 号 六 二 頁 ( 一 九 九 四 ) 、 堀 部 政 男 ﹁大 阪 府 ・ 栃 木 県 知 事 交 際 費 最 高 裁 判 決 を 読 ん で ﹂ 地 方 財 務 四 七 九 号 二 一 頁 ( 一 九 九 四 ) 等 参 照 。 栃 木 県 の 住 民 が 、 公 文 書 の 開 示 に 関 す る 条 例 に 基 づ い て 、 昭 和 六 〇 年 度 の 栃 木 県 知 事 の 交 際 費 の 金 額 及 び 内 容 を 知 り 得 る 公 文 書 の 公 開 請 求 を し た と こ ろ 、 県 知 事 は 一 部 を 公 開 し た が 、 交 際 費 の 一 件 ご と の 具 体 的 な 支 出 金 額 及 び 内 容 を 示 す 現 金 出 納 簿 に 関 す る 情 報 は 、 個 人 情 報 (条 例 六 条 一 号 ) 、 法 人 情 報 (同 二 号 ) 、 意 思 形 成 過 程 情 報 (同 四 号 ) 、 行 政 執 行 情 報 ( 同 五 号 ) に 該 当 す る と し て 非 公 開 と な っ た の で 、 そ の 取 消 し を 求 め た 。 知 事 側 の 上 告 理 由 に は 知 る 権 利 を 根 拠 と す る 主 張 は 見 ら れ な い 。 東 京 都 公 文 書 の 開 示 等 に 関 す る 条 例 に 基 づ い て 、 都 が 警 視 庁 か ら 提 供 さ れ た 個 人 情 報 の フ ァ イ ル 件 数 等 が 記 載 さ れ て い る ﹁個 人 情 報 保 護 対 策 の 検 討 に つ い て ﹂ と 題 す る 文 書 の 公 開 請 求 が 求 あ ら れ た が 、 行 政 執 行 情 報 (条 例 九 条 八 号 ) で あ る と し て 非 開 示 決 定 と な り 、 そ の 取 消 し が 求 め ら れ た 。 本 件 の 非 開 示 決 定 通 知 書 の 理 由 の 記 載 が ﹁ 本 条 例 九 条 八 号 に 該 当 ﹂ と 簡 略 で あ り 、 理 由 付 記 の 不 備 が あ り 、 違 法 だ と す る 住 民 側 の 主 張 に 対 し 、 本 判 決 は 、 ﹁ 文 書 非 開 示 決 定 に 付 さ れ た 理 由 に 不 備 が あ る こ と 自 体 が 右 決 定 の 違 法 理 由 と な る こ と が 一 般 論 と し て は あ り 得 る と し て も 、 本 件 処 分 に 付 さ れ た 理 由 に つ い て は 、 そ の 記 載 に 本 件 処 分 を 違 法 な ら し あ る よ う な 不 備 が あ っ た も の と す る こ と は 困 難 ﹂ 、 ﹁ 本 件 文 書 に 記 録 さ れ て い る 情 報 は 、 も と も と は 本 条 例 に よ る 開 示 の 対 象 か ら 除 外 さ れ て い る も の で あ る が 、 被 告 の 行 う 事 務 事 業 の た あ の 資 料 に 供 す る 目 的 で 、 こ れ を 外 部 に 公 表 し な い と の 了 解 の も と に 、 警 視 庁 か ら 本 条 例 に よ る 公 文 書 開 示 の 実 施 機 関 と さ れ て い る 被 告 の も と に 送 付 さ れ た ﹂ 、 開 示 に な る と 、 ﹁被 告 と 警 視 庁 と の 間 の 信 頼 関 係 を 損 な う と と も に 、 今 後 の 類 似 の 調 査 等 に 対 す る 警 視 庁 側 の 協 力 を も 困 難 に し 、 被 告 の 行 う 事 務 事 業 の 円 滑 な 執 行 に 支 障 を も た ら す お そ れ が あ る ﹂ と い う 。 本 判 決 に つ い て 、 ﹁ 本
件 は 、 警 察 の 秘 密 体 質 に 迫 ろ う と し た 試 み で あ っ た ﹂ 、 ﹁ 国 民 の 知 る 権 利 に 関 わ り 、 条 例 上 も 開 示 が 原 則 で 非 開 示 は 例 外 で あ る こ と 、 さ ら に 該 当 す る 条 項 も 相 当 に 長 大 で 明 確 と は い え な い こ と 等 か ら し て 、 基 礎 と な る 事 実 を 踏 ま え た 具 体 的 根 拠 の 記 載 が 当 然 必 要 で あ っ た ﹂ 、 ﹁ ま し て や 、 判 決 が 通 知 後 の 係 官 と の や り 取 り ま で 援 用 す る の は 論 外 ﹂ 、 ﹁ 判 決 が 、 本 条 例 全 体 の 目 的 ・ 構 造 や 、 あ く ま で も 情 報 公 開 の 例 外 で あ る 九 条 八 号 の 規 定 を 吟 味 す る こ と な く 、 極 あ て 大 ま か に 、 非 実 施 機 関 か ら 非 公 表 を 条 件 に 提 供 さ れ た 情 報 を ま る ご と 同 号 所 定 の 文 書 に 当 た る と し た の は 問 題 ﹂ 、 ﹁ 行 政 の 及 び 腰 と 、 情 報 公 開 に 対 す る 裁 判 所 の 消 極 性 を 示 す 事 例 で あ る ﹂ (松 井 幸 夫 ﹁ 警 察 情 報 と 情 報 公 開 ﹂ 法 セ ミ 四 四 四 号 一 二 二 頁 ( 一 九 九 一 ) ) と い う 批 判 の 他 、 藤 原 淳 一 郎 ﹁ 公 文 書 非 開 示 決 定 の 理 由 付 記 の 程 度 ﹂ 法 セ ミ 四 四 三 号 一 四 六 頁 ( 一 九 九 一 ) ) 参 照 。 ( 4 ) 徳 島 県 鳴 門 市 瀬 戸 町 の 住 民 が 、 徳 島 県 情 報 公 開 条 例 に 基 づ き 、 知 事 に 対 し 同 町 日 出 湾 周 辺 の リ ゾ ー ト 開 発 計 画 に 係 る 公 文 書 の 公 開 を 請 求 し た と こ ろ 、 意 思 形 成 過 程 情 報 ( 条 例 六 条 一 項 三 号 ) と し て 非 公 開 と な っ た た あ 、 そ の 取 消 し が 求 あ ら れ た 。 本 判 決 は 、 ﹁ 本 件 開 発 は 、 未 だ 開 発 許 可 前 の 事 前 協 議 が 始 ま っ た ば か り で 、 そ の 計 画 内 容 に つ き 相 当 な 変 更 も 予 想 さ れ る も の で あ る か ら 、 こ の よ う な 段 階 で 作 成 さ れ た 本 件 公 文 書 は 未 だ 未 成 熟 か つ 不 確 定 な も の で あ っ て 、 こ れ ら の 公 文 書 を も す べ て 公 開 の 対 象 と す る と き は 、 そ の 公 文 書 の 性 質 、 内 容 か ら し て 、 当 該 審 議 も し く は 将 来 の 同 種 の 審 議 等 に か か る 意 思 形 成 自 体 に 著 し い 支 障 を 生 じ 、 ま た 、 こ れ を 公 開 す る と 、 県 民 に 対 し て 事 業 計 画 が 既 に 確 定 し た か の よ う な 無 用 な 混 乱 、 誤 解 を 招 く お そ れ が あ る ﹂ と い う 。 ( 5 ) 名 古 屋 市 の 市 立 小 学 校 に 勤 務 す る 者 が 、 教 育 委 員 会 に 対 し 、 同 市 公 文 書 公 開 条 例 に 基 づ い て 、 同 市 の 市 立 小 学 校 の 教 務 主 任 で あ る 者 に 係 る 教 務 主 任 候 補 者 推 薦 書 中 の ﹁ 校 長 所 見 ﹂ 欄 部 分 の 公 開 請 求 を し た と こ ろ 、 右 所 見 欄 は 、 個 人 情 報 (条 例 九 条 一 項 一 号 ) で あ り 、 行 政 執 行 情 報 (同 六 号 ) に 該 当 す る と し て 非 公 開 処 分 を 受 け 、 そ の 取 消 し を 求 あ た 。 本 判 決 は 、 個 人 情 報 に は 該 当 し な い と し た が 、 ﹁ 仮 に 本 件 所 見 欄 が 公 開 さ れ る と す れ ば 、 今 後 、 校 長 は 、 推 薦 書 の 所 見 欄 が 関 係 職 員 等 の 目 に 触 れ 、 場 合 に よ っ て は 、 そ の 記 載 の 当 否 に つ い て 批 判 を 受 け る こ と を 前 提 と し て 、 同 欄 の 記 載 を せ ざ る を 得 な く な り 、 そ の 結 果 、 教 務 主 任 選 考 の た め に 必 要 な 意 見 な い し 評 価 を 率 直 に 記 載 す る こ と を 差 し 控 え 、 ひ い て は 、 候 補 者 の 教 職 実 績 及 び 人 物 に つ い て 適 切 な 評 価 を し 得 る 者 の 意 見 が 選 考 事 務 担 当 者 に 的 確 に 伝 え ら れ な い 事 態 が 生 ず る お そ れ が あ る ﹂ と し 、 行 政 執 行 情 報 該 当 性 を 肯 定 す る 。 (6 ) 徳 島 市 民 が 、 徳 島 市 公 文 書 の 公 開 等 に 関 す る 条 例 に 基 づ き 、 市 長 に 対 し 、 市 長 交 際 費 の 支 出 命 令 書 等 の 公 開 を 求 あ た と こ ろ 、 交 際 相 手 の 氏 名 、 債 権 者 の 印 影 、 債 権 者 の 振 込 先 、 購 読 料 ・ 広 告 料 に 関 す る 債 権 者 の 住 所 、 氏 名 に つ い て 、 個 人 情 報 (同 条 例 六 条 二 号 )、 法 人 情 報 (同 三 号 ) 、 行 政 執 行 情 報 (同 九 号 ) に 該 当 す る と し て 非 公 開 と さ れ た の で 、 処 分 の 取 消 し を 求 め た 。 本 判 決 は 、 個 人 情 報 、 法 人 情 報 該 当 性 を 否 定 し た が 、 ﹁ 市 長 の 交 際 事 務 は 相 手 方 と の 間 の 信 頼 関 係 な い し 友 好 関 係 の 維 持 増 進 を 目 的 と し て 行 わ れ る も の で あ る か ら 、 相 手 方 の 氏 名 等 の 公 表 、 披 露 が 当 然 予 定 さ れ て い る よ う な 場 合 等 は 別 と し て 、 相 手 方 を 識 別 し 得 る よ う な 文 書 の 公 開 に よ っ て 相 手 方 の 氏 名 等 が 朗 ら か に さ れ る こ と に な れ ば 、 相 手 方 に 不 快 、 不 信 の 感 情 を 抱 か せ 、 ま た 、 不 満 や 不 快 の 念 を 抱 く 者 が 出 る こ と か 容 易 に 予 想 さ れ ﹂ 、 ﹁交 際 そ れ 自 体 の 目 的 に 反 し 、 ひ い て は 交 際 事 務 の 目 的 が 達 成 で き な く な る お そ れ が あ る ﹂ と し 、 行 政 執 行 情 報 該 当 性 を 肯 定 す る 。 購 読 料 、 広 告 料 等 に 関 す る 債 権 者 の 住 所 、 氏 名 に つ い て は 、 ﹁ そ の よ う な 支 出 が 相 手 方 と の 間 の 信 頼 関 係 な い し 友 好 関 係 の 維 持 増 選 を 目 的 と し て 行 わ れ る も の と 認 あ ら れ な い ﹂ と し 、 該 当 性 を 否 定 す る 。 ( 7 ) 平 松 毅 ﹁大 阪 府 知 事 交 際 費 文 書 の 相 手 方 の 識 別 性 と 公 開 の 可 否 ﹂ 民 商 = 一 巻 三 号 九 八 頁 ( 一 九 九 四 ) 。 ( 8 ) 渋 谷 秀 樹 ﹁七 八 情 報 公 開 と 知 る 権 利 ﹂ 別 冊 ジ ュ リ = 二 〇 号 一 五 九 頁 ( 一 九 九 四 ) 。 ( 9 ) 平 松 ・ 前 出 注 ( 7 ) 九 九 頁 以 下 。 ま た 、 同 コ メ ン ト は 、 ﹁ 第 一 審 判 決 は 、 一 般 人 の 感 受 性 を 基 準 に し て 、 知 事 交 際 費 の 具 体 的 費 目 の 開 示 は 、 当 該 私 人 の 立 場 に た っ た 場 合 、 公 開 を 欲 し な い 事 柄 で は な い と 認 定 し 、 原 審 も 、 知 事 で あ る 被 告 と の 交 際 の 事 実 が 、 社 会 通 念 上 、 公 開 を 欲 し な い 事 柄 で あ る と は 認 め ら れ な い と 認 定 し て い る の に 対 し 、 第 一 小 法 廷 判 決 は 、 全 く 同 一 の 事 実 に 対 し 、 ﹃ 不 満 や 不 快 の 念 を 抱 く 者 が で る こ と が 容 易 に 予 想 さ れ る ﹄ と 全 く 逆 の 判 断 を 行 っ て い る が 、 こ の よ う な 判 断 を し た 理 由 も 基 準 も 明 ら か に し て い な い ﹂ 、 ﹁ 知 事 と の 交 際 を 明 ら か に し た 文 書 が 開 示 さ れ る こ と に よ っ て 、 不 備 や 不 快 の 念 を 抱 く 者 が あ る と す れ ば 、 考 え ら れ る の は 、 府 と 契 約 関 係 に あ る 業 者 、 賛 助 金 を 髪 け て い る 右 翼 団 体 、 知 事 と 選 挙 地 盤 を 共 通 に す る 議 員 、 知 事 の 親 族 や 同 窓 、 そ の 他 不 正 な 支 出 を 受 け た 者 な ど が 、 知 事 と の 特 別 な 関 係 を 維 持 す る た あ に 、 そ の 事 実 を 秘 密 と す る こ と を 希 望 す る こ と が あ り う る 。 し か し 、 こ の よ う な 特 別 の 関 係 を 維 持 す る た め に 、 交 際 費 の 支 出 を 非 公 開 に す る と す れ ば ﹂ 、 ﹁ そ れ は ⋮ ⋮ 公 益 と 私 益 と の 利 益 抵 触 に 該 当 す る で あ ろ う ﹂ 、 ﹁ 本 件 条 例 は 、 そ の 前 文 に 明 ら か に さ れ て い る よ う に 、 公 文 書 を 公 開 す る こ と に よ る 公 益 を 前 提 し て い る 。 従 っ て 、 知 事 交 際 費 の 公 開 に よ り 公 益 が 害 さ
をあ ぐる司法消極主義 と積極主 義(二) 意思形成過程 ・行政 執行情報 ﹁ 情報公開 146 ( 10 ) ( 11 ) れ る か ど う か が 、 判 断 基 準 の 一 つ と な ら な け れ ば な ら な い で あ ろ う 。 具 体 的 に は 、 知 事 と の 交 際 の 事 実 が 明 ら か に な る こ と に よ っ て 、 知 事 と 交 際 し た 者 の う ち の 数 % の 人 に 不 満 や 不 快 が 生 ず る こ と が あ る と し て も 、 そ れ が 法 律 上 保 護 に 値 す る も の か ど う か を 判 断 す る 必 要 が あ る で あ ろ う 。 更 に 、 知 事 交 際 費 の 具 体 的 費 目 の 公 開 に よ る 不 満 や 不 快 が 保 護 に 値 す る と し て も 、 そ れ に よ り 事 務 事 業 の 公 正 か つ 適 切 な 執 行 に 著 し い 支 障 が 生 ず る 具 体 的 な 蓋 然 性 を 明 ら か に す る こ と が 必 要 で あ ろ う 。 し か し 、 こ の 判 決 は 、 こ れ ら の 事 情 に は 一 切 触 れ て い な い ﹂ と 批 判 す る 。 平 松 ・ 前 出 注 ( 7 ) 一 〇 一 頁 以 下 。 そ の 他 、 ︿ 大 阪 府 知 事 交 際 費 / 形 成 ・ 執 行 ﹀ 最 一 判 平 成 六 年 一 月 二 七 日 が 、 ﹁公 文 書 開 示 の 結 果 、 自 分 が 他 人 よ り 低 く 評 価 さ れ て い た 者 の 不 快 や 不 信 の 感 情 、 不 満 や 不 快 の 念 と い っ た 、 否 定 は で き ぬ も の の 自 己 嫌 悪 に 陥 っ て し ま う よ う な 人 間 の マ イ ナ ス 面 を 支 障 要 件 の 根 拠 と し て い る の で 、 非 公 開 と す る こ と に よ り 保 護 さ れ る 利 益 が 実 質 的 に 保 護 に 値 す る 正 当 な も の で あ る こ と と い う 実 質 的 保 護 利 益 論 の 見 地 か ら す る 批 判 を 免 れ る こ と は で き な い ﹂ と い う コ メ ン ト が あ る 。 比 山 節 男 ﹁ 最 高 裁 判 決 と 交 際 費 開 示 請 求 の 動 向 ﹂ ひ ろ ば 四 七 巻 五 号 三 九 頁 ( 一 九 九 四 ) 。 藤 原 静 雄 ﹁ 最 新 判 例 批 評 一 〇 八 ﹂ 判 時 一 五 〇 三 号 (判 評 四 二 九 号 ) 一 九 九 頁 ( 一 九 九 四 ) 。 多 賀 谷 一 照 ﹁ 交 際 費 情 報 公 開 請 求 を 巡 る 三 つ の 最 高 裁 判 決 ﹂ 法 数 一 六 六 号 五 七 頁 ( 一 九 九 四 ) 。 そ の 他 、 佐 藤 英 世 ﹁大 阪 府 水 道 部 接 待 費 訴 訟 上 告 審 判 決 ﹂ ジ ュ リ 臨 時 増 刊 一 〇 六 八 号 四 九 頁 ( 一 九 九 五 ) ) 参 照 。 ( 三 ) ﹁ 知 る 権 利 不 言 及 / 著 し い 支 障 の お そ れ の 具 体 的 立 証 / 公 開 ﹂ ク ニ ッ ク ア A テ ク ニ ッ ク の 概 要 こ れ は 、 情 報 公 開 請 求 権 の 性 格 に つ い て 言 及 せ ず 、 著 し い 支 障 の お そ れ の 具 体 的 な 事 実 の 主 張 、 立 証 が な い と し て 、 す な わ ち 、 非 公 開 事 由 該 当 性 の 立 証 責 任 を 実 施 機 関 に 負 わ せ 、 主 張 ・ 立 証 責 任 の 段 階 で 処 理 す る テ ク ニ ッ ク で あ る 。 公 開 へ の あ る 程 度 の コ ミ ッ ト と 非 公 開 へ の 弱 い コ ミ ッ ト に 支 え ら れ る 。 最 高 裁 に 二 例 、 下 級 審 に 二 例 見 ら れ る 。 B テ ク ニ ッ ク の 具 体 例 ハユ ω ︿ 東 京 都 知 事 交 際 費 / 執 行 ﹀ 東 京 地 判 平 成 四 年 一 〇 月 一 五 日 (判 時 一 四 三 六 号 六 頁 ) は 、 個 人 情 報 該 当 性 に つ い て 、 特 定 の 個 人 を 識 別 で き る 情 報 は 基 本 的 に 非 公 開 と し 、 部 分 公 開 し た が 、 行 政 執 行 情 報 該 当 性 に つ い て 、 ﹁ 被 告 は 、 個 々 の ケ ー ス 毎 に 、 支 障 の 程 度 を 立 証 す る こ と は 不 可 能 で あ る か ら 、 実 施 機 関 が 、 そ の お そ れ が あ る と 判 断 し た こ と に 一 応 の 合 理 性 が あ る と 認 あ ら れ る こ と を も っ て 足 り る と 解 す べ き で あ る と 主 張 す る が 、 本 件 条 例 に は ﹂ 、 ﹁ そ の 解 釈 及 び 運 用 に 当 た り 、 公 文 書 の 開 示 を 請 求 す る 都 民 の 権 利 を 十 分 に 尊 重 し な け れ ば な ら な い と の 規 定 が あ る の で あ っ て 、 そ の 規 定 の 趣 旨 に 鑑 み れ ば 、 お よ そ 、 交 際 費 の 情 報 に 関 し て は 、 そ の 開 示 ・ 非 開 示 の 決 定 を 、 あ げ て 実 施 機 関 の 裁 量 に 委 ね る 結 果 と な る 被 告 の 右 主 張 を 採 用 す る こ と は 、 本 件 条 例 の 趣 旨 と す る と こ ろ に 反 す る ﹂ 、 ﹁ 被 告 は 、 右 の よ う な 立 場 に 立 っ て 、 本 件 公 文 書 が 本 件 条 例 九 条 八 号 後 段 に 該 当 す る こ と に つ い て 、 具 体 的 な 立 証 を し な か っ た ﹂ 、 ﹁ 右 の 点 に つ い て は 具 体 的 な 主 張 ・ 立 証 が な い 限 り 、 こ れ に 該 当 す る と 認 あ る こ と は で き な い ﹂ と し 、 ﹁ 本 件 公 文 書 の う ち 、 本 件 条 例 九 条 八 号 の み に 該 当 す る と さ れ た も の に つ い て は 、 右 に 該 当 す る こ と を 認 あ る に 足 り る 証 拠 が 存 し な い と い わ ざ る を 得 な い か ら 、 被 告 は こ れ を 開 示 し な け れ ば な ら な い ﹂ と い う 。 吻 ︿ 大 阪 府 水 道 部 懇 談 会 議 費 / 形 成 ・ 執 行 ﹀ 最 三 判 平 成 六 年 二 月 八 日 ( 判 時 一 四 八 八 号 三 頁 、 ① ← ︽ 積 1 ︾ ( 六 ) ω 、 ② ← ︽ 積 1 ︾ ( 二 ) ω ) は 、 ま ず 、 法 人 情 報 に 該 当 し な い と い う 。 そ し て 、 本 件 文 書 に 記 録 さ れ て い る 情 報 は 、 ﹁ 懇 談 会 等 の 開 催 場 所 、 開 催 日 、 人 数 等 の い わ ば 外 形 的 事 実 に 関 す る も の で あ り 、 し か も 、 そ こ に は 懇 談 の 相 手 方 の 氏 名 は 含 ま れ て い な い の が ほ と ん ど で あ る 。 こ の よ う な 会 合 の 外 形 的 事 実 に 関 す る 情 報 か ら は 、 通 常 、 当 該 懇 談 会 等 の 個 別 、 具 体 的 な 開 催 目 的 や 、 そ こ で 話 し 合 わ れ た 事 項 等 の 内 容 が 明 ら か に な る も の で は な く 、 こ の 情 報 が 公 開 さ れ る こ と に よ り 、 直 ち に 、 当 該 若 し く は 同 種 の 事 務 の 目 的 が 達 成 で き な く な り 、 又 は こ れ ら の 事 務 の 公 正 か つ 適 切 な 執 行 に 著 し い 支 障 を 及 ぼ す お そ れ が あ る と は 断 じ 難 い ﹂ と す る が 、 ﹁ 懇 談 会 等 に 関 す る 外 形 的
事 実 し か 記 録 さ れ て い な く て も 、 一 般 人 が 通 常 入 手 し 得 る 新 聞 等 か ら の 他 の 関 連 情 報 と 照 合 す る こ と に よ り 、 懇 談 の 相 手 方 や 懇 談 の 具 体 的 な 目 的 、 内 容 が 分 か る 場 合 も あ る と 考 え ら れ 、 ま た ﹂ 、 ﹁ 本 件 文 書 の 開 催 目 的 欄 等 に 懇 談 会 等 の 相 手 方 が 記 録 さ れ て い る も の も 含 ま れ て い る ﹂ と い う 。 そ し て 、 懇 談 会 に 関 す る 情 報 を 、 ﹁ ω 事 業 の 施 行 の た あ に 必 要 な 事 項 に つ い て の 関 係 者 と の 内 密 の 協 議 を 目 的 と し て 行 わ れ た も の ( 例 え ば 、 水 道 事 業 の た あ の 買 収 予 定 地 の 個 々 の 地 権 者 等 に 対 す る 事 前 の 意 向 打 診 、 個 別 折 衝 等 を 目 的 と す る 会 合 ) ﹂ と 、 ﹁ ω そ れ 以 外 の 事 務 を 目 的 と し て 行 わ れ た も の (例 え ば 、 府 水 道 部 内 部 や 国 等 の 関 係 行 政 庁 と の 単 純 な 事 務 打 合 せ の た め の 会 合 ) ﹂ に 分 け る 。 ω の 場 合 、 公 開 す る と 、 ﹁ そ の 記 録 内 容 等 か ら 懇 談 会 等 の 相 手 方 等 が 明 ら か に な る と 、 相 手 方 に お い て 、 不 快 、 不 信 の 念 を 抱 き 、 ま た 、 会 合 の 内 容 等 に つ き 様 々 な 憶 測 等 が さ れ る こ と を 危 惧 す る こ と も 考 え ら れ 、 そ の 結 果 、 以 後 会 合 へ の 参 加 を 拒 否 し た り 、 率 直 な 意 見 表 明 を 控 え た り す る こ と も 予 想 さ れ ﹂ 、 ﹁ こ の よ う な 文 書 を 公 開 す る こ と に よ り 当 該 又 は 同 種 の 事 務 の 公 正 か つ 適 切 な 執 行 に 著 し い 支 障 を 及 ぼ す お そ れ が あ る こ と は 否 定 で き な い ﹂ と い う 。 他 方 、 ω の 場 合 、 公 開 し て も 、 当 該 又 は 同 種 の 事 務 の 公 正 か つ 適 切 な 執 行 に 著 し い 支 障 を 及 ぼ す お そ れ が あ る と い う こ と は で き な い と い う 。 か く し て 、 公 開 す る こ と に よ り 、 著 し い 支 障 を 及 ぼ す お そ れ が あ る と い う た あ に は 、 ﹁ 上 告 人 の 側 で 、 当 該 懇 談 会 等 が 企 画 調 整 等 事 務 又 は 交 渉 等 事 務 に 当 た り 、 し か も 、 そ れ が 事 業 の 施 行 の た あ に 必 要 な 事 項 に つ い て の 関 係 者 と の 内 密 の 協 議 を 目 的 と し て 行 わ れ た も の で あ り 、 か つ 、 本 件 文 書 に 記 録 さ れ た 情 報 に つ い て 、 そ の 記 録 内 容 自 体 か ら 、 あ る い は 他 の 関 連 情 報 と 照 合 す る こ と に よ り 、 懇 談 会 等 の 相 手 方 等 が 了 知 さ れ る 可 能 性 が あ る こ と を 主 張 、 立 証 す る 必 要 が あ る ﹂ と し 、 ﹁ 右 に 示 し た 各 点 に つ い て の 判 断 を 可 能 と す る 程 度 に 具 体 的 な 事 実 を 主 張 、 立 証 し な い 限 り 、 本 件 文 書 の 公 開 に よ る 前 記 の よ う な お そ れ が あ る と 断 ず る こ と は で き な い ﹂ と い う 。 結 局 、 本 件 に お い て 、 具 体 的 に 主 張 す る と こ ろ が な い の で 、 ﹁ 本 件 文 書 の す べ て に つ い て ﹂ 、 意 思 形 成 過 程 情 報 、 行 政 執 行 情 報 ﹁ 該 当 性 を 否 定 し た 原 審 の 認 定 判 断 は 、 結 論 に お い て 正 当 ﹂ と す る 。 ロ 固 ︿ ダ ム サ イ ト 調 査 資 料 / 形 成 ﹀ 大 阪 高 判 平 成 六 年 六 月 二 九 日 (判 タ 八 九 〇 号 八 五 頁 、 ① ← ︽ 消 H ︾ ( 四 ) ω 、 ③ ← ω ) は 、 ﹁ 本 件 各 文 書 が 全 体 調 査 の 途 中 に お け る 調 査 結 果 で あ る こ と か ら 、 本 件 非 公 開 情 報 を 公 開 す る こ と に よ る 誤 解 が 生 じ る も の と は 認 め 難 い 。 本 件 各 文 書 の 中 に は 、 調 査 地 域 の 本 件 ダ ム サ イ ト 予 定 地 と し て の 適 格 性 に つ い て の 比 較 検 討 、 調 査 地 域 の ダ ム サ イ ト 予 定 地 と し て の 問 題 点 の 整 理 と 今 後 の 調 査 指 針 も 記 載 さ れ て い る 部 分 が あ る よ う で あ る が ﹂ 、 ﹁ こ の 部 分 の 公 開 が 、 い か な る 態 様 で 安 威 川 ダ ム 建 設 に 伴 う 調 査 研 究 、 企 画 な ど に 著 し い 支 障 を 及 ぼ . す お そ れ が あ る か に つ い て の 主 張 立 証 は な い ﹂ と し 、 意 思 形 成 過 程 情 報 に 該 当 し な い と 結 論 す る 。 ま た 、 個 人 情 報 該 当 性 に つ い て も 否 定 す る 。 ω ︿ ダ ム サ イ ト 調 査 資 料 / 形 成 ﹀ 最 一 判 平 成 七 年 四 月 二 七 日 ( 判 例 集 未 る り 登 載 、 ① ← ︽ 消 H ︾ ( 四 ) ω 、 ② ← 團 ) は 、 ご く 簡 単 に 本 件 非 公 開 情 報 が 条 例 所 定 の ﹁ 公 文 書 の 非 公 開 事 由 と な る 情 報 の い ず れ に も 当 た ら な い と し た 原 審 の 判 断 は 、 是 認 す る こ と が で き る ﹂ と い う 。 C テ ク 一一 ッ ク を 支 え る 思 想 ω 公 開 へ の あ る 程 度 の コ ミ ッ ト ω 情 報 公 開 請 求 権 の 性 格 に つ い て 不 言 及 ︿東 京 都 知 事 交 際 費 ・ 執 行 ﹀ 東 京 地 判 平 成 四 年 一 〇 月 一 五 日 は 、 ﹁ 本 件 条 例 が 、 東 京 都 の 区 域 内 に 住 所 を 有 す る 者 そ の 他 一 定 の 者 に 公 文 書 の 開 示 を 請 求 で き る 権 利 が あ る も の と し て 、 そ の た め の 手 続 き を 設 け 、 開 示 の 請 求 に 対 す る 決 定 に 対 し て 、 行 政 不 服 審 査 法 に よ る 不 服 申 立 て が で き る こ と を 前 提 と し た 規 定 を 置 い た こ と に よ れ ば 、 右 の 一 定 の 者 は 、 本 件 条 例 に よ っ て 、 そ の 条 例 が 規 定 す る 条 件 の 下 に お け る 限 り に お い て 、 実 施 機 関 に 対 し 、 条 例 所 定 の 公 文 書 の 開 示 を 請 求 す る こ と の で き る 権 利 を 付 与 さ れ 、 そ の 拒 否 に 対 し て は 、 取 消 訴 訟 を も っ て 争 う こ と が で き る も の と さ れ た ﹂ と い う の み で 、 原 告 の 知 る 権 利 の 主 張 に 対 し 正 面 か ら 答 え な い 。 ︿ 大 阪 府 水 道 部 懇 談 会 議 費 / 形 成 ・ 執 行 ﹀ 最 三 判 平 成 六 年 二 月 八 日 、 ︿ ダ ム サ イ ト 調 査 資 料 / 形 成 ﹀ 大 阪 高 判 平 成 六 年 六 月 二 九 日 、 ︿ ダ ム
をあ ぐる司法消極主義 と積 極主義(二) 意思形成過程 ・行政執行情報 情報公開 144 サ イ ト 調 査 資 料 / 形 成 ﹀ 最 一 判 平 成 七 年 四 月 二 七 日 も 、 情 報 公 開 請 求 権 の 性 格 に つ い て 言 及 し な い 。 も っ と も 、 既 に 見 た よ う に 、 ︿ 大 阪 府 水 道 部 懇 談 会 議 費 / 形 成 ・ 執 行 ﹀ 最 判 平 成 六 年 二 月 八 日 は 、 懇 談 会 等 に 関 す る 外 形 的 事 実 し か 記 録 さ れ て い な い 情 報 に も 、 著 し い 支 障 を 及 ぼ す お そ れ の な い 情 報 と あ る 情 報 が あ る と 述 べ て い る よ う に 、 情 報 公 開 に あ る 程 度 コ ミ ッ ト し ょ う と し て い る こ と が 窺 え る 。 ω 非 公 開 へ の 弱 い コ ミ ッ ト ω 信 頼 関 係 が 失 わ れ る と は 限 ら な い ︿ 東 京 都 知 事 交 際 費 ・ 執 行 ﹀ 東 京 地 判 平 成 四 年 一 〇 月 一 五 日 は 、 ﹁ 被 告 が 交 際 費 に 関 す る 情 報 を 開 示 す る の は 、 本 件 条 例 に よ っ て 課 せ ら れ た 義 務 の 履 行 と し て す る の で あ り 、 自 ら の 発 意 で こ れ を す る も の で は な い の で あ る か ら 、 そ の 支 出 を 受 け た 相 手 方 が 、 こ れ を 開 示 し た こ と 自 体 に つ い て 、 被 告 に 対 し 、 不 信 の 念 を 抱 く と は 考 え ら れ な い ﹂ 、 ﹁ 困 惑 や 不 快 の 念 に つ い て は 、 あ る い は 、 自 ら が 受 け た 知 事 の 支 出 等 を 公 開 さ れ る こ と に 関 し 、 そ の よ う な 感 情 を 抱 く こ と と な る 者 も あ る か も 知 れ な い が 、 そ れ が 、 ど の 程 度 の も の で あ る か は 、 事 案 や 、 相 手 方 に よ っ て 、 様 々 に 異 な る で あ ろ う と 考 え ら れ る の で あ っ て 、 そ の い ず れ の 場 合 で あ っ て も 、 そ の 公 開 に よ っ て 、 必 ず 当 事 者 間 の 信 頼 関 係 が 失 わ れ る 事 態 に な る と か 、 当 該 事 務 事 業 の 若 し く は 将 来 の 同 種 の 事 務 事 業 の 公 正 若 し く は 円 滑 な 執 行 に 支 障 が 生 ず る お そ れ が 必 ず 生 ず る と ま で 言 う こ と の で き な い こ と は 明 ら か ﹂ だ と い う 。 ω ダ ム 建 設 に 伴 う 調 査 研 究 ・ 企 画 な ど を 遂 行 す る の に 誤 解 が 生 じ な い ︿ ダ ム サ イ ト 調 査 資 料 / 形 成 ﹀ 大 阪 高 判 平 成 六 年 六 月 二 九 日 は 、 ﹁ 本 件 非 公 開 情 報 は 、 専 門 家 が 調 査 し た 自 然 界 の 客 観 的 、 科 学 的 な 事 実 、 及 び こ れ に つ い て の 客 観 的 、 科 学 的 な 分 析 で あ る と 推 認 さ れ る の で あ り 、 そ の 情 報 自 体 に お い て 、 安 威 川 ダ ム 建 設 に 伴 う 調 査 研 究 、 企 画 な ど を 遂 行 す る の に 誤 解 が 生 じ る も の と は 考 え ら れ な い 。 被 控 訴 人 は 、 一 部 の 限 定 さ れ た 調 査 結 果 の み か ら 全 体 が 推 測 さ れ 、 誤 解 を 招 く お そ れ が あ る と 主 張 す る 。 な る ほ ど 本 件 処 分 時 に あ っ て は 、 安 威 川 ダ ム 建 設 の 調 査 の 途 中 で は あ っ た 。 し か し な が ら 、 本 件 非 公 開 情 報 は 、 外 部 の 地 質 調 査 専 門 会 社 に 外 注 し て 得 ら れ た の で あ っ て 、 そ れ 自 体 と し て は 完 結 し た 地 質 調 査 結 果 で あ り 、 大 阪 府 の 純 粋 な 内 部 文 書 で は な い 。 た と え そ の 調 査 結 果 が ダ ム 建 設 の た あ の も の と し て は 一 部 の も の で あ る と し て も 、 そ の 調 査 報 告 書 は 、 そ の こ と を 前 提 に し て 評 価 さ れ る べ き も の で あ る し 、 ま た そ の よ う に し か 評 価 で き な い も の で あ る ﹂ と い う 。 紛 司 法 哲 学 若 干 、 積 極 的 な 司 法 観 が 窺 わ れ る 。 D テ ク ニ ッ ク へ の 補 足 ω 知 る 権 利 は 争 点 と な っ て い な い .が ︿ 監 査 委 員 の 事 情 聴 取 内 容 / ハら ね 形 成 ・ 執 行 ﹀ 横 浜 地 判 平 成 六 年 八 月 八 日 (判 地 白 = 二 八 号 二 一二 頁 ) で は 、 知 る 権 利 は 争 点 と な っ て い な い が 、 行 政 執 行 情 報 該 当 性 に 関 し 、 各 文 書 の 公 開 に よ り 、 ﹁ 弊 害 が 生 ず る お そ れ が あ る こ と を う か が わ せ る 具 体 的 事 実 関 係 に つ い て の 主 張 ・ 立 証 も な い ﹂ と し 、 非 公 開 と す る 。 意 思 形 成 過 程 情 報 該 当 性 に つ い て も 、 ﹁ 的 確 な 立 証 が あ る と は い い 得 な い ﹂ と い う 。 E テ ク ニ ッ ク を め ぐ っ て ω ︿ 東 京 都 知 事 交 際 費 ・ 執 行 ﹀ 東 京 地 判 平 成 四 年 一 〇 月 一 五 日 に つ い て 、 ﹁ 個 別 的 に 被 告 に 立 証 責 任 が あ る と い う 見 解 は 、 ほ ぼ 判 例 に お い て 落 ち つ き を 見 せ て い る ﹂ 、 本 判 決 が 、 ﹁ ﹁ 相 手 方 氏 名 、 役 職 名 又 は 肩 書 ﹄ あ る い は ﹃ 物 故 者 名 お よ び 葬 儀 の 場 所 ﹄ の 削 除 で 足 り る と し た 点 が 、 知 さ る 権 利 へ の 前 進 と し て 注 目 さ れ る ﹂ 、 知 事 に ﹁ ﹃ 具 体 的 な 主 張 ・ 立 証 ﹄ の 責 任 を 課 し て い る こ と 、 お よ び 支 障 発 生 に か か る 実 施 機 関 の 判 断 に ﹃ 一 応 の 合 理 性 が あ る と 認 め ら れ る こ と を も っ て 足 り る ﹄ と の ﹂ 知 事 ﹁ の 主 張 を 公 開 ・ 非 公 開 の 決 定 を ﹃ あ げ て 実 施 機 関 の 裁 量 に 委 ね る ﹄ も の と し て 明 確 に 排 斥 し て い る こ と が 、 本 判 決 の 特 徴 で あ る ﹂ 、 ﹁ 本 判 決 の 考 え 方 は 基 本 的 に 賛 同 さ れ て よ い も の と 見 ら れ 、 ま た 今 後 の 判 例 も 同 様 の 扱 い ハす を し て い く の で は な い か ﹂ 等 の 好 意 的 コ メ ン ト が 見 ら れ る 。 と と も に 、 ﹁ 交 際 費 関 係 文 書 が 非 公 開 情 報 と し て の 事 務 事 業 情 報 ( ま た は 意 思 形 成
過 程 情 報 ) に 該 当 す る 余 地 の あ る こ と を 一 切 否 定 す る こ と は で き な い で あ ろ う 。 い わ ゆ る イ ン ・ カ メ ラ 審 理 は と り 難 い た あ に 限 界 は あ る が 、 具 ヒ ね 体 的 な 主 張 ・ 立 証 の 仕 方 に つ い て 実 施 機 関 側 に 工 夫 が 求 め ら れ る ﹂ 、 ﹁ 本 判 決 は 、 行 政 運 営 支 障 の ﹃ お そ れ ﹄ に つ い て ど の 程 度 の 具 体 的 立 証 を 愛 す る か に つ い て 明 示 的 に は 判 示 し て お ら ず 、 こ の 点 が 今 後 の 検 討 課 題 と な る 。 ま た 、 こ の か か わ り で 、 今 後 、 裁 判 所 に お け る 非 公 開 審 理 ( 冒 8 ∋ ① 冨 ﹁ o ≦ Φ ≦ ) の 手 法 の 可 否 が 検 討 さ れ な け れ ば な ら な い ﹂ 、 ﹁ ま た 、 非 公 開 審 理 の 手 法 を 用 い る こ と が で き る 情 報 公 開 審 査 会 ( 非 司 法 的 救 済 り 方 法 ) の 適 切 な 位 置 づ け が な さ れ る べ き で あ ろ う ﹂ と い う よ う に 、 具 体 的 立 証 の 困 難 さ が 指 摘 さ れ る 。 ω ︿大 阪 府 水 道 部 懇 談 会 議 費 / 形 成 ・ 執 行 ﹀ 最 三 判 平 成 六 年 二 月 八 日 が 、 ﹁ 事 務 の 内 密 性 ﹂ 、 ﹁ 相 手 方 識 別 性 ﹂ の 観 点 か ら 、 行 政 執 行 情 報 該 当 性 に つ い て 一 定 の 絞 り 込 み を 行 い 、 さ ら に そ の 具 体 的 な 立 証 責 任 を 行 政 に 課 し て い る こ と に つ い て 、 ﹁今 日 の 学 説 で は 、 行 政 処 分 の 適 法 性 の 立 証 責 任 は 処 分 庁 に あ る と す る の が 通 説 的 見 解 で あ る ﹂ 、 ﹁ す で に 下 級 審 に お い て も こ の よ う な 判 断 が 示 さ れ ﹂ ﹁ 関 心 が 持 た れ て き た と こ ろ で あ る が 、 そ れ が 最 高 裁 で 支 持 さ れ た 意 義 は 少 な く な い ﹂ 、 ﹁ 自 治 体 に お け る 公 金 の 支 出 を チ ェ ッ ク す る 方 法 と し て 、 議 会 や 監 査 委 員 に よ る 統 制 の ほ か 、 住 民 監 査 請 求 ・ 住 民 訴 訟 と い っ た 住 民 に よ る 統 制 な ど が あ る が 、 い ず れ も 一 定 の 限 界 が あ る 。 そ の よ う な 状 況 の 中 で 、 本 判 決 が 、 接 待 費 等 に 関 す る 文 書 に つ い て 住 民 の 開 示 請 求 を 原 則 的 に 認 あ た 意 義 は 大 き く 、 実 務 り に も か な り の 影 響 を 及 ぼ す こ と に な る ﹂ と い う 評 価 が あ る 。 な お 、 ﹁ 知 る 権 利 不 言 及 / 著 し い 支 障 の お そ れ / 非 公 開 ﹂ テ ク ニ ッ ク を 用 い た ︿ 大 阪 府 知 事 交 際 費 / 形 成 ・ 執 行 ﹀ 最 一 判 平 成 六 年 一 月 二 七 日 、 な ら び に 、 ︿ 栃 木 県 知 事 交 際 費 / 執 行 ﹀ 最 一 判 平 成 六 年 一 月 二 七 日 と 、 本 判 決 と の 整 合 性 に つ い て は 、 終 章 で 検 討 す る 。 紛 ︿ ダ ム サ イ ト 調 査 資 料 / 形 成 ﹀ 大 阪 高 判 平 成 六 年 六 月 二 九 日 に つ い て 、 ﹁ 本 件 判 決 は 、 本 件 の よ う な 事 業 の 計 画 実 施 段 階 に 置 け る 自 然 的 、 科 学 的 調 査 結 果 に つ い て は 、 た と え そ れ が 地 元 住 民 と の 交 渉 に 影 響 が あ る と し て も 、 そ れ を 公 開 し な け れ ば な ら な い と し た こ と に 意 義 が あ る 。 ま た 、 本 件 判 決 に お い て 、 本 件 非 公 開 情 報 が 自 然 的 調 査 で あ る こ と に 重 点 が 置 か れ て い る の で 、 本 件 判 決 が こ れ 以 外 の ど の よ う な 調 査 資 料 に ま で 射 程 範 囲 と し て 及 ぶ の か は 難 し い 点 も あ る 。 し か し 基 本 的 に は 、 自 然 的 調 査 と 同 様 と 認 め ら れ る 客 観 的 調 査 結 果 に つ い て は 、 そ の 射 程 は 及 ぶ り も の と 解 し て よ い の で は な い だ ろ う か ﹂ と い う コ メ ン ト が あ る 。 ( 1 ) ( 2 ) ( 3 ) ( 4 ) 東 京 都 の 住 民 が 、 東 京 都 公 文 書 の 開 示 等 に 関 す る 条 例 に 基 づ き 、 知 事 に 対 し 、 知 事 の 交 際 費 に 関 す る 現 金 出 納 簿 及 び ﹁ 交 際 費 の 支 出 に つ い て ﹂ と 題 す る 書 面 の 公 開 を 請 求 し た と こ ろ 、 個 人 情 報 ( 条 例 九 条 二 号 ) 、 行 政 執 行 情 報 (同 八 号 ) に 該 当 す る と し 、 一 部 非 公 開 と さ れ た た め 、 そ の 取 消 し が 求 め ら れ た 。 情 報 公 開 請 求 権 に つ い て の 住 民 側 の 主 張 は 、 ︽ 知 る 権 利 ← 限 定 解 釈 タ イ プ ︾ で あ る 。 憲 法 の 知 る 権 利 の 他 、 地 方 自 治 の 本 旨 、 国 際 人 権 規 約 } 九 条 二 項 も 援 用 し 、 ﹁非 開 示 と な る 情 報 が 必 要 最 小 限 に な る よ う に 厳 格 に 解 釈 し な け れ ば な ら な い ﹂ と い う 。 知 事 側 の 主 張 は 、 ︽ ( リ ン ク 型 ) 条 例 創 設 権 説 ← 限 定 解 釈 否 定 タ イ プ ︾ で あ る 。 リ ン ク の さ せ 方 は 弱 い 。 大 阪 府 の 住 民 が 、 大 阪 府 公 文 書 公 開 等 条 例 に 基 づ き 、 大 阪 府 水 道 部 が 昭 和 五 九 年 一 二 月 に 支 出 し た 会 議 接 待 費 及 び 懇 談 会 費 に 関 す る 公 文 書 の 公 開 を 請 求 し た が 、 水 道 企 業 管 理 者 は 、 本 件 請 求 に 対 応 す る 公 文 書 を 支 出 伝 票 及 び こ れ に 添 付 さ れ た 債 権 者 請 求 書 と 経 費 支 出 伺 を 指 す も の と 解 し 、 法 人 情 報 (条 例 八 条 一 号 ) 、 意 思 形 成 過 程 情 報 (同 四 号 ) 、 行 政 執 行 情 報 (同 五 号 ) に 該 当 す る と し 非 公 開 と し た の で 、 処 分 の 取 消 し を 求 あ た 。 府 側 の 情 報 公 開 請 求 権 の 捉 え 方 は 、 ︽ (リ ン ク 型 ) 条 例 創 設 権 説 ← 限 定 解 釈 否 定 タ イ プ ︾ で あ る が 、 知 る 権 利 は 抽 象 的 権 利 で あ る こ と を 認 め て お り 、 リ ン ク の さ せ 方 は 比 較 的 強 い 。 大 阪 府 の 住 民 が 、 大 阪 府 公 文 書 公 開 等 条 例 に 基 づ き 、 知 事 に 対 し 、 茨 木 市 に 建 設 計 画 中 の 安 威 川 ダ ム の ダ ム サ イ ト 調 査 資 料 の 公 開 を 請 求 し た と こ ろ 、 意 思 形 成 過 程 情 報 ( 条 例 八 条 四 号 ) と し て 、 調 査 の 担 当 者 名 及 び 調 査 の 実 質 的 内 容 を 記 載 し た 部 分 が 非 公 開 と な っ た た あ 、 そ の 取 消 し が 求 め ら れ た 。 判 文 か ら は 、 控 訴 審 に お け る 住 民 側 と 知 事 側 の 情 報 公 開 請 求 権 の 捉 え 方 は 明 ら か で は な い が 、 一 審 と 変 わ ら な い で あ ろ う (︽ 消 n ︾ ( 四 ) 注 ( 1 ) 参 照 ) 。 川 上 宏 二 郎 ﹁計 画 段 階 に お け る ダ ム 建 設 予 定 地 地 質 調 査 資 料 (報 告 書 ) の 公 開 ﹂ 法 数 一 八 一 号 一 二 四 頁 ( 一 九 九 五 ) 参 照 。 本 判 決 は 、 原 審 ︿ ダ ム サ イ ト 調 査 資 料 / 形 成 ﹀ 大 阪 高 判 平 成 六 年 六 月 二 九 日 の 判 断 を 肯 定 す る だ け で 、
意思形成過程 ・行政執行情報 一 をめ ぐる司法消極主義 と積極主義(二) 情報公開 142 ( 5 ) ( 6 ) ( 7 ) (( 98 )) (( 1110 )) 積 極 的 に ﹁知 る 権 利 不 言 及 / 著 し い 支 障 の お そ れ の 具 体 的 立 証 / 公 開 ﹂ テ ク ニ ッ ク を 論 じ て い る の で は な い が 、 こ こ に 分 類 し て お く 。 逗 子 市 民 が 同 市 池 子 米 軍 住 宅 建 設 に 伴 う 建 設 用 地 所 有 権 移 転 登 記 に 関 し 、 住 民 監 査 請 求 に 関 す る 記 録 (監 査 委 員 が 判 断 資 料 に す る た め に 関 係 人 お よ び 関 係 機 関 か ら 職 権 で 事 情 聴 取 し た 際 の 発 言 内 容 ) の 公 開 を 監 査 委 員 に 請 求 し た と こ ろ 、 行 政 執 行 情 報 (条 例 五 条 ω ウ ) 、 意 思 形 成 過 程 情 報 (同 ω ア ) に 該 当 す る と し て 、 公 開 拒 否 処 分 を 行 っ た た め 、 処 分 の 取 消 し が 求 め ら れ た 。 本 判 決 に つ い て 、 ﹁判 決 が 非 開 示 事 由 に 該 当 す る こ と を 認 め る に 足 る 資 料 を 要 求 す る の は 妥 当 で あ ろ う 。 し か し 、 そ の 立 証 に お け る 資 料 が 具 体 的 に ど の よ う な も の か 、 判 決 が い う 、 ﹃ 弊 害 が 生 ず る お そ れ を う か が わ せ る 具 体 的 事 実 関 係 に つ い て の 主 張 立 証 ﹄ の 程 度 に つ い て 判 決 は 言 及 す る と こ ろ は な い 。 非 公 開 事 由 該 当 性 が 将 来 の 予 測 で あ る こ と か ら し て も 実 施 機 関 に は 厳 し い 判 断 方 法 で あ る ﹂ 、 コ 般 に 、 立 証 責 任 が 、 実 施 機 関 に あ る と し て 、 そ の 立 証 の 範 囲 ・ 程 度 を ど の よ う な も の と す る か 、 ま た 、 立 証 方 法 そ の も の が 検 討 さ れ ね ば な ら な い ﹂ と い う コ メ ン ト が あ る 。 平 田 和 一 コ 逗 子 市 池 子 米 軍 住 宅 建 設 公 文 書 非 公 開 処 分 取 消 請 求 事 件 ﹂ ジ ュ リ ー 〇 六 〇 号 七 四 頁 ( 一 九 九 五 ) 。 そ の 他 、 仲 江 利 政 ﹁ 住 民 監 査 請 求 一 件 記 録 一 部 公 開 拒 否 処 分 取 消 請 求 事 件 ﹂ 判 地 自 一 四 四 号 = 二 頁 ( 一 九 九 六 ) 参 照 。 中 富 公 一 ﹁ 東 京 都 知 事 交 際 費 開 示 請 求 と 個 人 情 報 ﹂ 法 セ ミ 四 五 九 号 一 = 二 頁 ( 一 九 九 三 ) 。 平 岡 久 ﹁都 知 事 の 交 際 費 支 出 に 関 す る 現 金 出 納 簿 等 の 開 示 請 求 に 対 す る 非 開 示 決 定 が 個 人 情 報 に 該 当 す る 部 分 を 除 い て 一 部 取 消 さ れ た 事 例 ﹂ 法 数 一 四 九 号 七 七 頁 ( 一 九 九 三 ) 。 平 岡 ・ 前 出 注 ( 7 ) 七 七 頁 。 竹 中 勲 ﹁ 東 京 都 知 事 交 際 費 情 報 公 開 請 求 事 件 ﹂ ジ ュ リ 臨 増 一 〇 二 四 号 二 七 頁 ( 一 九 九 三 ) 。 佐 藤 ・ 前 出 ︽ 消 1 ︾ (二 ) 注 ( 11 ) 四 八 頁 。 井 口 博 ﹁ 安 威 川 ダ ム 情 報 公 開 訴 訟 事 件 ﹂ 判 地 白 一 四 三 号 八 九 頁 ( 一 九 九 六 ) 。 ︽ 消 極 主 義 H ︾ ( 一 ) ﹁ 知 る 権 利 不 言 及 開 ﹂ テ ク ニ ッ ク ( 憲 法 判 断 あ り ) / 著 し い 支 障 の お そ れ / 非 公 A テ ク ニ ッ ク の 概 要 こ れ は 、 情 報 公 開 請 求 権 の 性 格 に 触 れ な い が 、 条 例 の 非 公 閑 条 項 は 違 憲 で な い と 判 断 し 、 著 し い 支 障 の お そ れ が あ る と し て 非 公 開 と す る テ ク ニ ッ ク で あ る 。 公 開 へ の 弱 い コ ミ ッ ト と 非 公 開 へ の 強 い コ ミ ッ ト が 内 在 す る よ う に 思 わ れ る 。 最 高 裁 に 一 例 見 ら れ る 。 B テ ク 一 一 ッ ク の 具 体 例 ロ ω ︿ ダ ム 候 補 地 位 置 図 / 形 成 ﹀ 最 二 判 平 成 六 年 三 月 二 五 日 ( 判 時 一 五 一 二 号 二 二 頁 、 ① ← ︽ 積 1 ︾ ( 五 ) ω 、 ② ← ︽ 消 H ︾ ( 三 ) 吻 ) は 、 ﹁ 本 件 文 書 を 公 開 し な い 旨 の 決 定 が 適 法 で あ る と し た 原 審 の 判 断 は 、 正 当 ﹂ と し 、 ﹁ 府 又 は 国 等 の 意 思 形 成 の 過 程 に お け る 情 報 で あ っ て 、 公 開 す る こ と に よ り 、 当 該 又 は 同 様 の 意 思 形 成 を 公 正 か つ 適 切 に 行 う こ と に 著 し い 支 障 が 生 じ る お そ れ の あ る も の が 記 録 さ れ て い る 公 文 書 の 公 開 を し な い こ と が で き る 旨 を 定 あ た 右 条 例 の 規 定 が 憲 法 二 一 条 一 項 そ の 他 所 論 の 憲 法 の 各 規 定 に 違 反 す る も の で な い こ と は ﹂ 、 最 大 判 昭 和 五 八 年 六 月 二 二 日 ( よ ど 号 事 件 、 民 集 三 七 巻 五 号 七 九 三 頁 ) 、 最 大 判 昭 和 五 九 年 一 二 月 一 二 日 ( 民 集 三 八 巻 一 二 号 = 二 〇 八 頁 、 税 関 検 閲 訴 訟 ) 、 最 大 判 平 成 一 年 三 月 八 日 ( 法 廷 内 メ モ 事 件 、 民 集 四 三 巻 二 号 八 九 頁 ) の 趣 旨 に 徴 し て 明 ら か で あ る と い う 。 C テ ク ニ ッ ク を 支 え る 思 想 ω 公 開 へ の 弱 い コ ミ ッ ト ︿ ダ ム 候 補 地 位 置 図 / 形 成 ﹀ 最 二 判 平 成 六 年 三 月 二 五 日 は 、 情 報 公 開 請 求 権 の 性 格 に 言 及 し な い 。 ま た 、 非 公 開 条 項 の 合 憲 性 を 肯 定 し て お り 、 公 開 へ の コ ミ ッ ト は 弱 い と 思 わ れ る 。 ω 非 公 開 へ の 強 い コ ミ ッ ト
︿ ダ ム 候 補 地 位 置 図 / 形 成 ﹀ 最 二 判 平 成 六 年 三 月 二 五 日 は 、 具 体 的 に 言 及 し な い が 、 原 審 の 判 断 を 見 て も 、 非 公 開 へ の コ ミ ッ ト は 強 い と 思 わ れ る 。 ω 司 法 哲 学 積 極 的 な 司 法 観 は 、 窺 わ れ な い 。 D テ ク ニ ッ ク を め ぐ っ て ω ︿ ダ ム 候 補 地 位 置 図 / 形 成 ﹀ 最 二 判 平 成 六 年 三 月 二 五 日 に つ い て 、 ﹁ 意 思 形 成 過 程 の 情 報 と し て 本 来 保 護 に 値 す る の は 、 ﹃ 意 見 ﹄ に 関 わ る も の で あ る 。 意 見 と は 異 な る ﹁ 事 実 ﹄ に つ い て 非 公 開 と す る こ と が 認 あ ら れ 得 る の は 、 事 実 の 公 開 が 一 部 の も の に 不 当 な 利 益 を 与 え る 結 果 に な る と か 、 公 表 す る こ と に よ り 今 後 必 要 な 資 料 の 提 供 を 求 あ る こ と が で き な く な る な ど の 例 外 的 な 場 合 で あ る 。 本 件 は 、 あ く ま で 地 質 な ど の 自 然 条 件 を 全 く 考 慮 せ ず に 地 形 図 だ け に 基 づ い て 作 成 し た も の で あ る こ と 、 ダ ム 建 設 の 可 能 性 を 検 討 す る た あ の 資 料 で あ っ て 、 ダ ム 建 設 を 決 定 し た も の で も ダ ム 建 設 を 前 提 と す る も の で も な い こ と を 明 示 す れ ば 、 こ の 図 面 を 公 開 し て も 、 何 ら 意 思 形 成 に 支 障 を 生 じ さ せ る お そ れ は な い よ う に 思 わ れ る ﹂ 、 本 判 決 は 、 ︿ ダ ム サ イ ト 調 査 資 料 / 形 成 ﹀ 最 一 判 平 成 七 年 四 月 コ 二 七 日 と は ﹁ 大 き く 異 な っ て お り 、 疑 問 が 残 る ﹂ と い う 批 判 が あ る 。 ( 1 ) 京 都 市 に 事 務 所 を 置 く 権 利 能 力 な き 社 団 が 、 京 都 府 情 報 公 開 条 例 に 基 づ い て 、 鴨 川 改 修 協 議 会 (鴨 川 改 修 計 画 の 意 思 形 成 の 一 環 と し て 学 識 経 験 者 等 の 意 見 を 幅 広 く 聞 く 目 的 で 鴨 川 の 河 川 管 理 者 で あ る 京 都 府 知 事 に よ り 設 置 さ れ た 非 公 開 の 協 議 会 ) に 提 出 さ れ た ダ ム サ イ ト 候 補 地 点 選 定 位 置 図 の 公 開 を 請 求 し た と こ ろ 、 意 思 形 成 過 程 情 報 (条 例 五 条 六 号 ) に 該 当 す る と し て 非 公 開 と な っ た の で 、 処 分 の 取 消 し を 求 あ た 。 社 団 の 上 告 理 由 は 、 情 報 公 開 請 求 権 は 、 憲 法 上 の 知 る 権 利 、 世 界 人 権 宣 言 一 九 条 、 国 際 人 権 規 約 B 規 約 一 九 条 二 項 、 国 民 主 権 、 参 政 権 、 住 民 自 治 の 原 理 に 基 礎 づ け ら れ 、 意 思 形 成 過 程 情 報 を 非 公 開 と し う る 条 例 五 条 六 号 は 、 違 憲 無 効 で あ り 、 適 用 も 違 憲 だ と い う 。 強 い ︽ 知 る 権 利 ← 法 令 違 憲 ← 限 定 解 釈 タ イ プ ︾ で あ る 。 原 審 で あ る く ダ ム 候 補 地 位 置 図 / 形 成 ﹀ 大 阪 高 判 平 成 五 年 三 月 二 三 日 は 、 ﹁ ( リ ン ク 型 ) 条 例 創 設 権 説 / 著 し い 支 障 の お そ れ / 非 公 開 ﹂ テ ク ニ ッ ク で あ る が 、 最 高 裁 が 、 ( リ ( 2 ) ン ク 型 ) 条 例 創 設 権 説 を と っ た と は 思 え な い 。 松 井 茂 記 ﹁意 思 形 成 過 程 情 報 と 非 公 開 事 由 の 該 当 性 ﹂ 民 商 一 = 二 巻 二 号 一 五 六 、 一 五 七 頁 ( 一 九 九 五 ) 。 同 コ メ ン ト は 、 判 決 が 引 用 し た 三 つ の 先 例 は 事 案 を 異 に し 、 先 例 と は な ら な い と し 、 ﹁ こ の よ う な 杜 撰 な 先 例 の 引 用 の 仕 方 に は 、 司 法 権 行 使 の あ り 方 と し て 重 大 な 疑 問 が な げ か け ら れ ﹂ る 、 と 批 判 す る 。 一 五 八 頁 。 ( 二 ) ﹁ ( 純 粋 型 ) 条 例 創 設 権 説 / 著 し い 支 障 の お そ れ / 非 公 開 ﹂ テ ク ニ ッ ク A テ ク ニ ッ ク の 概 要 こ れ は 、 情 報 公 開 請 求 権 に つ い て 、 い っ さ い 知 る 権 利 と リ ン ク さ せ ず 、 条 例 の 創 設 し た 権 利 で あ る こ と を 明 言 し 、 著 し い 支 障 の お そ れ が あ る と し て 、 非 公 開 と す る テ ク ニ ッ ク で あ る 。 公 開 へ の 弱 い コ ミ ッ ト と 非 公 開 へ の 強 い コ ミ ッ ト に 支 え ら れ て い る 。 下 級 審 に 二 例 見 ら れ る 。 B テ ク 一一 ッ ク の 具 体 例 ユ ω ︿ 指 導 要 録 / 執 行 ﹀ 東 京 地 判 平 成 六 年 一 月 三 一 日 (判 時 一 五 二 三 号 五 八 頁 ) は 、 個 人 情 報 該 当 性 を 否 定 す る 。 し か し 、 行 政 執 行 情 報 該 当 性 に 関 し て 、 ﹁ 本 件 指 導 要 録 の 様 式 や 記 載 内 容 及 び そ の 取 扱 い に 関 す る 事 務 は も と よ り 、 東 久 留 米 市 の 教 育 行 政 に 関 す る 事 務 事 業 は 、 東 久 留 米 市 教 育 委 員 会 が 実 施 機 関 と な っ て 行 う 事 務 事 業 で あ り 、 指 導 要 録 は 教 育 行 政 と い う 市 政 執 行 に 関 す る 情 報 が 記 載 さ れ た 公 文 書 ﹂ と し 、 ﹁ 指 導 要 録 の 本 件 非 公 開 部 分 該 当 部 分 が 公 開 さ れ た 場 合 に は ﹂ 、 ﹁ 弊 害 を 生 ず る こ と が あ り 、 そ う し た 弊 害 が 生 ず る こ と に よ っ て 、 現 在 又 は 将 来 の 指 導 要 録 に 関 す る 事 務 自 体 に 影 響 を 及 ぼ し 、 ひ い て は 、 こ れ を 資 料 と し た 適 切 な 指 導 教 育 等 の 公 正 又 は 円 滑 な 執 行 に 支 障 が 生 ず る お そ れ が あ る ﹂ と し で 非 公 開 と し 、 損 害 賠 償 請 求 も 斥 け る 。 ② ︿ リ ゾ ー ト 開 発 計 画 / 形 成 ﹀ 高 松 高 判 平 成 六 年 五 月 三 一 日 (判 タ 八 五 四 号 一 〇 五 頁 、 ① ← ︽ 消 1 ︾ ( 二 ) 注 ( 4 ) 参 照 ) は 、 基 本 的 に 非 公 開 と し た 一 審 判 決 を 肯 定 す る 。
をめ ぐる司法消極主義 と積極主義(二) 意思形成過 程 。行政執行情報 情報公開 140 C テ ク ニ ッ ク を 支 え る 思 想 ω 公 開 へ の 弱 い コ ミ ッ ト ω 情 報 公 開 請 求 権 は 条 例 の 創 設 し た 権 利 ︿ 指 導 要 録 / 執 行 ﹀ 東 京 地 判 平 成 六 年 一 月 三 一 日 は 、 ﹁ 本 件 条 例 の 規 定 に 照 ら せ ば 、 公 文 書 の 公 開 を 請 求 す る 市 民 の 権 利 は 、 本 件 条 例 に よ っ て 創 設 さ れ た 権 利 で あ る ﹂ 、 ﹁ 公 開 除 外 情 報 を 規 定 し た 本 件 条 例 九 条 に つ い て は 、 そ の 規 定 に 即 し て 忠 実 に 解 釈 さ れ る べ き ﹂ と い う 。 ︿ リ ゾ ー ト 開 発 計 画 / 執 行 ﹀ 高 松 高 判 平 成 六 年 五 月 三 一 日 は 、 ﹁ 公 文 書 を 非 公 開 に す る か 否 か に つ い て は 、 公 開 を 求 め る 当 該 県 民 の 立 場 ・ 必 要 性 を も 斟 酌 し た 公 開 す べ き 必 要 性 ・ 利 益 性 と 非 公 開 に す べ き 必 要 性 と を 比 較 考 量 し て 判 断 す べ き で あ る ﹂ と す る 控 訴 人 の 主 張 に 対 し 、 ﹁ 徳 島 県 の 公 文 書 に 対 す る 県 民 の 公 開 請 求 権 は 、 条 例 に よ っ て 認 め ら れ た 権 利 で あ る か ら 、 そ の 権 利 の 内 容 は 条 例 に よ っ て 定 あ ら れ る ﹂ 、 ﹁ い か な る 範 囲 の 公 文 書 を 公 開 し 、 あ る い は 非 公 開 と す る か は 、 県 民 に 対 す る 正 当 な 知 る 権 利 の 確 保 と い う 条 例 の も つ 立 法 政 策 に よ る も の で あ る か ら 、 条 例 は 、 県 民 全 体 を 対 象 と し 、 県 民 一 般 の 利 害 を 踏 ま え て 、 当 該 公 文 書 公 開 の 必 要 性 と 非 公 開 の 必 要 性 ・ 公 益 性 と を 比 較 考 量 し た う え で 、 非 公 開 文 書 の 範 囲 を 定 め て い る ﹂ 、 ﹁ 条 例 は 、 同 項 各 号 に 該 当 す る 公 文 書 で あ っ て も 、 個 々 の 県 民 に つ き 公 開 す べ き 利 害 な い し 必 要 性 を も 個 別 に 比 較 考 量 し て 公 開 ・ 非 公 開 を 決 定 す べ き 旨 の 規 定 を 置 い て い る も の で は な い ﹂ と 反 論 す る 。 ω 非 公 開 へ の 強 い コ ミ ッ ト ㈲ 指 導 要 緑 の 内 容 が 形 骸 化 ・ 空 洞 化 す る ︿ 指 導 要 録 / 執 行 ﹀ 東 京 地 判 平 成 六 年 一 月 三 一 日 は 、 ﹁ 指 導 要 録 の 本 件 非 公 開 部 分 該 当 部 分 に は 、 単 な る 計 数 的 な 成 績 評 価 に と ど ま ら な い 全 体 的 な 評 価 あ る い は 児 童 の 人 物 評 価 と も い い 得 る 評 価 等 が 、 公 開 さ れ る こ と を 予 定 せ ず 、 し た が っ て 、 こ う し た 評 価 等 を 本 人 又 は 保 護 者 に 伝 え る 場 合 の 配 慮 等 も な さ れ ず に 、 マ イ ナ ス 面 に つ い て も あ り の ま ま に 記 載 さ れ て い る の で あ る か ら 、 こ れ を 公 開 す る と す れ ば 、 場 合 に よ っ て は 、 児 童 が 自 尊 心 を 傷 つ け ら れ 、 意 欲 や 向 上 心 を 失 い 、 あ る い は 教 師 や 学 校 に 対 す る 不 信 感 を 抱 い て 、 そ の 後 の 指 導 に 支 障 を 来 す 可 能 性 が あ り 、 ま た 、 児 童 が 家 庭 と 学 校 で 現 す 様 子 が 必 ず し も 同 じ も の で は な く 、 通 信 簿 等 の 記 載 と 指 導 要 録 の 記 載 と が 必 ず し も 一 致 し て い な い こ と か ら す れ ば 、 保 護 者 又 は 児 童 本 人 が 、 右 評 価 等 に 対 し て 反 発 や 誤 解 を し た り 、 あ る い は 感 情 的 に な っ て 、 教 師 や 学 校 と の 信 頼 関 係 を 損 な う 場 合 が あ り 得 る と こ ろ で あ り 、 さ ら に 、 こ う し た 誤 解 や 感 情 的 反 発 に よ り 、 場 合 に よ っ て は 、 教 師 に 対 す る 逆 恨 み を 抱 い た り す る 可 能 性 も あ り 得 る ﹂ 、 ﹁ 指 導 要 録 の 本 人 等 へ の 全 面 的 な 公 開 を 前 提 と し た 場 合 に は 、 教 師 が 右 の よ う な 弊 害 を 慮 っ て 、 マ イ ナ ス 面 に つ い て の あ り の ま ま の 記 載 を し な く な り 、 あ る い は 、 あ え て 特 記 事 項 を 記 載 し な い よ う に な っ て 、 指 導 要 録 の 内 容 が 形 骸 化 、 空 洞 化 し 、 児 童 の 指 導 教 育 の た あ の 信 頼 で き る 資 料 と な ら な く な る お そ れ が あ る こ と も 否 定 で き な い ﹂ と す る 。 ω 司 法 哲 学 極 あ て 消 極 的 な 司 法 観 が 窺 え る 。 D テ ク 一 一 ッ ク を め ぐ っ て ω ︿ 指 導 要 録 / 執 行 ﹀ 東 京 地 判 平 成 六 年 一 月 三 一 日 に つ い て 、 ﹁ 被 告 教 育 長 は 、 ﹃ 本 来 、 教 育 行 政 文 書 は 、 心 身 の 発 展 途 上 に あ る 児 童 の 学 力 や 知 識 、 健 全 な 人 格 的 成 長 を 図 る 目 的 の も と に 、 様 々 な 教 育 的 配 慮 を 施 す 必 要 か ら 作 成 さ れ る も の ﹄ で あ り 、 一 般 行 政 文 書 と は 異 な っ た 性 質 の も の で 、 ﹃ 公 文 書 公 開 制 度 の 趣 旨 に な じ ま な い 性 質 の 文 書 ﹄ で あ る と 主 張 し た が 、 本 判 決 は こ の 点 に つ い て は 触 れ る と こ ろ が な い 。 教 育 行 政 文 書 を 一 律 に ﹃ 公 文 書 公 開 制 度 の 趣 旨 に な じ ま な い 性 質 の 文 書 ﹄ と し て 公 開 の 対 象 か ら 排 除 し よ う と い う の は 、 市 民 の ﹃ 知 る 権 利 ﹄ か ら し で い か に も 乱 暴 の よ う で あ る 。 し か し 、 教 育 行 政 文 書 の 中 に 、 本 人 ま た は 保 護 者 に 対 す る 公 開 に つ い て 、 教 育 的 見 地 か ら 一 定 の デ メ リ ッ ト が 予 想 さ れ る も の が あ る こ と は 否 定 し が た い 。 だ と す れ ば 、 そ の メ リ ッ ト 、 デ メ リ ッ ト に 関 し て は 、 法 律 的 見 地 よ り も 、 む し ろ 教 育 的 見 地 か ら の 検 討 を 要 す る 。 一 般 行 政 文 書 と 教 育 行 政 文 書 の 違 い を ど う と ら え 、 ど う 対 応 す る か