• 検索結果がありません。

<研究論文>意思決定モデルの存在定理 利用統計を見る

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "<研究論文>意思決定モデルの存在定理 利用統計を見る"

Copied!
12
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

著者

旭 貴朗

著者別名

Asahi Takao

雑誌名

経営論集

35

ページ

11-21

発行年

1990-03-30

URL

http://id.nii.ac.jp/1060/00005723/

Creative Commons : 表示 - 非営利 - 改変禁止 http://creativecommons.org/licenses/by-nc-nd/3.0/deed.ja

(2)

意 思 決定 モ デ ルの 存 在 定 理

旭 貴 朗 11 1. はじめに 本稿で はシステム行動を説明する ための数理 モデル( システ ム・ モデル) につ いて考察 する。システ ム・ モデルには, 少な くともっ ぎの2 種類があ る。 第↓の システム・ モデルは, 入力と出力 の関係を方程式(とくに関数 の組) に よってモデル化 したもので, これにより システ ム行動を説明することがで きる。 この場合 は方程式 を満足 する変 数の値 が システム行動 あるいはシステ ムの状態をあ らわしている。 これを入力 出力 型 のモデルと呼ぶことにする。 このモデルを利用 したシステム行動 の説明 において は, 入力, 出力,状態と い う概念が重要であ る。 このタイプの モデルに関 しては, オ ートマト ン, 微 分(差分)方程式 モデルなど, システ ム研究 に日常的 に利用 されており,分 類 もなされて いる1)。 一方,第2 のシステム・ モデルは最適化 モデルに代表 されるもので, ある 制約条件 の範囲のなかで目的関数を最大化す るようにシステムは行動すると い った説明をすることができる。 この場合 は, 目的関数 がある値以上であ れ ばよいとする意味 の満足化 モデルも含む ものと し,両者を含 む総称として目 標追求型のモデルと呼ぶことにす る。 この モデ ルを利用 した システム行動の 説明 において は,制約条件(代替案),目的関数,最大( 極大)イヒ/最小(極 小)イヒ/満足化 という概念 が重要である。 このようなモ デルは, 経済学や経 営学において は人 間の意思決定を モデル化 すると きに利 用される。 またオペ レーショ ンズ・ リサ ーチにおいて も,意思決定 のための モデルとして利用 さ れる。 しかしながら個々 の研究にお いて モデルが作成 さ れることが多いとし て も, さまざまな目 標追求型 のモデルの間 の関係 につい て研究がなされるこ と は少ない。 そこで ここで は目標追求型 のモデルの一種 としでの意思決定 の モデルを中心 に考え る。 本稿では, 意思決定にお ける選択活動の モデルを提案する。 その際にまず 一般的なモデルを先に定式化 し, その後で特殊 なモデルとして パラメータ選

(3)

択モデルと行動 選択 モデ ルを定式化する。さらに, ふたっ のモデルの適用範 囲について述 べる。 2 。諸定義

↓D=(M,P,g)

Ψ

↓meΨ(D)P(m)

⊂UXY

決定問題 選択活動 決定解 行動 図1 意思決定における選択活動 意思決定と は,なん らか の対象( システム)を観察 す ることにより自分の 直面 する問題を明か にし, 問題解決 のための代替案を設計 し, そ の代替案 の なかか らふさわしい ものを選択し, しかるのち選択さ れた代替案 を対 象に対 して実行する(作用 させる)一連 の過程であ る。H.A. サイモ ンは,これを│青 報活動,設計活動,選択活動,実行活動に分類した2)。以 下 ではこの一連 の過 程の中から,選択 活動の部分(図1 )を定義する。ここで いう選択 活動とは, 意思決定者 が直面 して いる決定問題から何 らかの方法で決定解を求 め, それ を対象 に作用さ せるという活動 のことであ る。 [行動 システ ムP (m )] まず注意すべ きことは, 本稿で対象 とす るシステ ムの行動が 数学 的意味の 「関係」として表現さ れ,さ らにこれが代替案 によってパ ラメ ータづけ られて いることである。ある代替案m を対象 に作用させることによって,対 象 はP (m )という行動 をと るとす る。ここで行動P (m )は,P (m )⊂UxY と記 述さ れる。 これは数学的意味 の「関係」であ る。 U y 図2 行動 システム すなわち人力u に対してy を出力 する システ ムをP (m ) と記述 するのであ

(4)

意思決定モデルの存在定理13 る。この シス テ ムが 代替 案m によ って,そ の構造( 入 出力 の 範 囲 や,入 出力 の関 係) を変 化 さ せ る こと も可 能 で あ る。 こ のよ うな 定 式 化 の目 的 は, 諸理 論 にお け る モ デ ル の比 較 を す る ため にあ る。 定 義1 選 択 的 意 思 決 定 モデ ル つ ぎの7 項 目 の組 を 選 択 的 意思 決定 シス テ ムと呼 ぶ。(M,U,Y,P,V,G, \)。 − ただし,M,U,Y は代 替案 集 合,外 乱集 合,出力 の集 合 と呼 ぶ。集 合P ={P−(m) ⊂UXYmeM} は意 思 決定 と行 動 を結 び付 け る関 数 の集 合 で,各 々 のP(m) は代 替 案m に対 す る行動 と 呼 ぶ。V は評 価値 の集 合 で あ る が, 本稿 で は実数 の集 合 であ る と す る。関 数G :MxP →V は行 動P(m) を 評 価 す るた め の評価関 数 で あ る。 合 成 関数g =GP:M →Vs.t.g(m) =G(m,P(m)) を 特 に目的 関 数 と呼 び評 価 関 数 と区 別 す る。 ま たD =(M,P,g) と 書 き, こ れを 一 決 定問題 と呼 ぶ。Ψ を決 定 原 理 と 呼 ぶ。Ψ は代 替 案 集 合M の な か か ら評 価関 数 に もとづ い て解 を もと め る アル ゴ リズ ムであ る。 たと え ば最 適 化 や満 足化 を 想定 し て い る。Ψ(D) ⊂M を 決定 解 と呼 ぶ3)。 , この定義1 によって規定さ れる意思決定構造に対して,必 ず次のような集 合 が定まる。 ト 定義2 行動 制約, 決定行動 次のふたつの集 合,P ==UP(m) −P(M) 。 − meM S =UP(m) =P(Ψ(D)) 。me Ψ(D) をそれぞ れ行動制約およ び決定行動 と呼ぶ。 3. 選択的意思 決定モデ ルの存在定理 ここで は意思決定 と行動 の関 係について考察す る。 選択的意思 決定 モデル (定義1 )によ って規定される意思決定構造が与え られたと き,かな らず行動 制約P と決定行動S が定まる。 このとき,一般 にS ⊂P であ る。一方,次の 命題はその逆 のことを考えてい る。 つまり任意 に行動制約 と決 定行動 が与え

(5)

られたとき, そのような行動を導 くような選択的意思決定 モデルが定式化可 能であることを示している。 命題1 任意の2 集合P ⊂UXY とS ⊂UXY に対して,もしS ⊂P ならばごあ る選 択的意思決定 モデルが存在 し,P =P(M) ,S=P( \(D)) であ る。 この命題 は,あ る行動 パ ターンを もって行動 するシス テムに は, その行動 の源泉としての意思決定構造を想定 で きるということを示 している。 もちろ ん,そのような意思決定構造 は仮説的 な ものであり,実 体として存在するか ど うか は実証 できるとは限 らない。 しかしながら機能 として, そのような も のを考えることには理論上 の意 味かおる。 意思決定 と行動を結び付 ける もの はP(m) であ る。一 般に はP(m) をど のように定式化 するかは,研究対象 と研究 者の興味によって異 なることにな る。 そこで,以下で は選択的意思 決定 システ ムを特殊化 して考え る。 まずパ ラメ ータ選 択 の選択 モデルを 提示 す る。 す なわち各 要素 が自身 の行動 パ ラ メータを選択 するものであ る。 定義3( パ ラメ ータ選択 モデル) 定義↓において, 関数P :MxU →Y が存在 し, 意思 決定 と行動 の間の関

係 がP(m) ={(u,y 川y =P(m ,u)} で与 えられるような選択 モデルをパ ラ メータ選択 モデルであると呼ぶ。

決定理論 を例にとって説明を加え る。2 つの関数y=P(m,u) ,v=G(y)

が与え られたとする。 このと き結合関数v =GP(m ,u) は利 得表を 表わして

いる。通常m は代替案,u は自然 の状態,y は意思決定 の結果 と呼 ばれてい

る。定義3 にしたがうとP(m)

こ{(u ,y川y =P(m ,u)}

g(m) ニMin{G(y)I(u,y) £P(m)} =MinGP(m ,u)

Ψ(D) ={m *│g(m *) =Maxg(m)}.

と表現す ることができる。 ただし,決定原理 がミニマッ クス原理の場 合を定 式化 した。 決定理論 はパ ラメ ータ選択 モデルを用いていると考え ることがで

(6)

意思決 定 モデルの存在定理15 次の命題 は,命題1 と同 様に,行動制約 と意思 決定行 動が与 えられたとき, そのような行動を取るようなパ ラメータ選択 モデルが定式化可能であ ること を示してい る。 命題2 任意の集合S,P ⊂UXY に対 して, 次を仮定す る。S ⊂P,U =D(S) =D(P) 。 − − このと き, これを説明するパ ラメ ータ選択 モデルが存在 し,P こP(M),S =P

(Ψ(D ))で あ る。 た だ し,D (S) こ{u│ ( ∃y )((u,y )£S)}で あ り , こ れ を ド メ

ー イ ン と 呼 ぶ 。 命 題2 が 示 す よ う に , こ の モ デ ル は 行 動 制 約 と 実 際 の 行 動 の ド メ イ ン が 同 じ 場 合 に だ け 適 用 可 能 な モ デ ル で あ る 。 制 御 理 論 や サ イ バ ネ テ ィ ク ス に 関 連 す る 理 論 に お け る シ ス テ ム ・ モ デ ル は こ の よ う な 場 合 が 多 い 。 た と え ば ブ ロ ッ ク 線 図 の よ う に , 要 素 の 入 力 出 力 関 係 が 規 定 さ れ て お り , そ れ ら 複 数 の 要 素 の 間 の 結 合 の 仕 方 と 全 体 の 行 動 の 間 の 関 係 を 問 題 に す る と き に は こ の モ デ ル で 十 分 で あ る 。 実 際 シ ス テ ム 設 計 と い う も の は ま さ に こ の よ う な シ ス テ ム を 取 り 扱 う こ と に な る 。 つ ま り 要 素 を 組 み 合 わ せ て 全 体 を 構 成 す る よ う な 場 合 で あ る 。 七 か し な が ら , 経 営 学 に お け る 組 織 の 行 動 を 問 題 に す る と き に は 「 要 素 シ ス テ ム ( こ こ で は 組 織 成 員 ) の 行 動Si そ の も の が 変 化 し , 場 合 に よ っ て は ド メ イ ン の 変 化 も 伴 い , そ の 結 果 組 織 全 体 の 行 動S が 変 化 す る 」 と い っ た モ デ ル が 必 要 に な る 。 次 の モ デ ル は シ ス テ ム が 自 身 の 行 動 そ の も の を 選 択 す る も の で あ り , 定 義1 に お い てP (m ) =ニ {m } と 定 式 化 さ れ る モ デ ル で あ る 。 定 義4 ( 行 動 選 択 モ デ ル ) 定 義1 に お い て 意 思 決 定 と 行 動 の 間 にP (m ) = {m } な る 関 係 か お る と き , 行 動 選 択 モ デ ル で あ る と 呼 ぶ 。 このと きもちろんmeUxY,M ⊂UxY である。また決定行動 に関 して は,S =P(Ψ(D)) コF(D) ⊂P =M が成 り立 つ。 す なわ ち行動 制約P が代 替案M であり, 決定 行動S とはまさに意思決定 の解 \(D) で あるような場合であ る 。 命題1 およ び命題2 と同様に次が成 り立つ。 命題3

(7)

任意 の2 集 合P ⊂UXY とS ⊂UXY に対して,もしS ⊂P ならば,ある行 動選択 モデ ルが存在し,P こP(M) こM,S =P(Ψ(D)) =Ψ(D) であ る。 サイモンは組織におけ る人間 行動を誘因 と貢献の間 の関 係に注目して論じ た4)。いま意思決定者 は,自分の意思 決定状況を把握し,自分の取 るべき行動 の代替案をM =UXY と知 覚 してい る ものとす る。 こ こでU はあ らゆる誘 因 の実現値を集 めた集合で,同 様にY はあら ゆる貢 献 の実現値 を集 めた集 合 であ る。 さて,各々の代替案m =(u,y)eM は,サイモンの定式化 によ るとg(u,y) =φ(u)寸(y) と評 価さ れる。 ただし φ は誘因u の効用を定 める関数 で,φ は 貢 献y の効用 を 定 め る関 数 で あ る。 このと き意思 決定 者 の 行動S ⊂UXY は, 満足化原理 に もとづ く ものであり,S ニ{(u,y)Ig(u ,y)=φ(u)-φ(y) ≧0) と書 くことがで きる。 この場合 の決定原理 は満足化原理であ るが,経済学 などで は最適化原理 も 用いられる場合 もあ る。 もしも必 要であ れば次のよ うに定義す ることも可能 であろう。1) 満足原理 は,me Ψ(D) ← →・g(m) ≧0,2) 最適原理 は,me Ψ(D) ←一一( ∀m')(g(m') ≧g(m) →m' =m) このように規定 される意思決定構造 に対して, 必ず決定解集 合 \(D) ⊂M ⊂UXY が定 まる。 すな わち与え られた システ ムS ⊂UXY がなぜそうであ るかという問い に対 して,(M,U,Y,g, Ψ) という説明変数 によ ってS =Ψ(D) であ ると説明するモデ ルが行動選択 モデルなのであ る。 また意思決定構造を規定 する( 一 種の) パ ラメ ータ(M,g, Ψ) が変化 する ことによって, システ ム行動S も変化 することに注意しよう。S =S(M,g, Ψ)。それは同 じ人間 であ って も,代替案の知覚 の程度 や評価の しか たによっ て行動 が異 なることに相当 する。 このように行動選択 モデル は, 内部構造 が 変化す るような システ ムを目 標追求 という概念 によ って表現 してい るのであ る。 4. お わりに 以上, 選択的 意思 決定モデ ルを定義 し,その特殊例として, パ ラメータ選 択 モデルと行動 選択 モデ ルの2 つを区別し た。 その他に も特殊 モデルを考え

(8)

意思決定 モデルの存在定 理17 ることは可能であ ろうが,本稿で はふたつのモデルに焦点をあて だ。 パ ラメータ選択 モデ ル 行動 選択 モ デル 図3 選択的意思決定 モデルにおける特殊 モデ ル パラメータ選択 モデルと行動 選択 モデ ルの違い は命題2 と命題3 で明 らか にされてい る。すな わち,パ ラメータ選択モデルは行動 制約P と実際 の行動S のドメイ ンは等 しい。 一 方行動 選択 モデルで はド メ イ ンが変 化 して もよ い。後者 は関数 で は扱え ない意思決定行動 を考察対象と する場合 に有効 であ ろ う。 本稿では,数理的意思決定論を展開するための準備と して, 基礎的な作業 を行なったことになる。命題3 の下の説明に もあ るよう に, 誘因と貢献 の効 用を もとにした意思決定 の モデルは行動 選択 モデルを利 用してい る。 もし も 経営組織とい うものが意思 決定を要素とする複雑な システ ムであ るならば, その理論構造 の分析のために はこのよ うなモデルを もつ 統一 的 な システ ム理 論が必要であ る。 そこで は従来の人力出力 とい う概念で はなく,目 標追求 と いう概念が重 要であろうと推察される。 注 1 )高 原 [4 ] 第3 章 で は, こ れ ら の モ デ ル の特 徴 づ け と 同 等 性 を 証 明 し て い る 。2 ) サ イ モ ン [5 ]p.59.3 )こ の定 義 は, 高 原 [1 ][3 ][4 ]に お け る 目 標 追 求 シ ス テ ム の 概 念 を 拡 張 し た もの で あ る。 目 標 追 求 シ ス テ ム は 後 述 す る パ ラ メ ー タ モ デ ル に 相 当 す る 概 念 で あ る。 目 標 追 求 シ ス テ ムを 特 殊 例 と し て 含 む と い う 意 味 で , こ の 選 択 的 意 思 決 定 モ デル は拡 張 概 念 に な/つ て い る 。4 ) サ イ モ ン [2 ]p.170 −182.5 ) 広 重 ほ か [6 ]p.9.

(9)

参考文献

[1 ] 宮沢光一編『経営意思決定』現代経営学全集6, ダイヤモンド社(1983)の第2 章 高原康彦「階層的組織におけ る意思決定」

[2 ]H.A.Simon,ModelsofMan,JohnWiley&Sons (1957)

[3 ]M.D.Mesarovic&Y.Takahara.GeneralSystemsTheory :AMath むmat-icalFoundation,AcademicPress (1975)

[4 ] 高原康彦『 システム工学の理論』日刊工業新聞(1974)

[5 ]H.A.Simon,TheNew ノScienceofManagementDecision (Rev.Ed う ,Prentice-Hall (1977): 稲葉元吉, 倉井武夫訳 『意思決定の科学』 産能大出版 (1979) [6 ] 広重 徹,水戸巌訳『ランダウ=リプ シッツ理論物理学教程:力学(第3 版)』 東京図書(1974) 付録1 (定理 の証明) 命 題1 の 証 明P をP ⊂UxY の 部 分 集 合 族 と す る 。 ま たP={P(m)ImeM} と 書 く 。 − − − −(_(_ にM はP の部分集合のインデックスである。 つまり任意のm に対してP(m) ⊂Pである。あきらかにP =P(M) で ある。目的関数を difP(m) ⊂Sg(m)=rotherwise と定義 する。決定問題 はD =(M,g) であ る。決定原理 はme Ψ(D)・←→g(m) =1 と定義する。 このとき,P( Ψ(D))={m £MIP(m) ⊂S} =PnS =S . 証明終り 補助定理1u か らY への関数の全体 の集合をF とす る。F ={f:U→Y} 。任意 の集合R ⊂UxY に対 し て, 関数 の集 合α(R) ⊂F をa(R) ={feF│( ∀u)((u,f(u))eR)}

と定義す る。 このと き次が成 り立つ。(u ,y)£R‥( ヨf£α(R))(y =f(u)) 。 証明R(u)

={yI( ヨu)((u,y) £R)}とす る。R が空集合 でない限り,R(u) は 要素を もっ。選択公理より,あ る関数f が存在 し,ieα(R) 。すな わちa(R)

は空集合で はない。必要十分条件 の証明 は容易 である。

(10)

意思決定モデルの存在定理19 補 助定 理2

任意 の関 数 の集 合F °={f:U パY} に対 し て 関 係 β(F ゜)C二UXY を次 で定 義 す る。β(F ゜)こ{(u,y)I( ヨfeF ゜)(y=f(u))} 。こ の と き,つ ぎ が成 立 つ。

② βa (R ) =RS

⊂R →a (S )⊂a (R ) 証明省略

命題2 の証明F

こ{m :U →Y} をU からY へのあ らゆる関数 の集 合 とす る。 代替案集合

をM =α(R) とす る。 プロセスモテ ルP:MxU →Y をy こm(u) で定義 する。P(m) ={(u,y)Iy =P(m,u)} であ る。 目的関数g :M →R を ー,1ifP(m) ⊂SG(m)={Jotherwise で定義する。 決定問題はD=(M,g) である。 決定原理 Ψ をm £\(D)←・G(m)=1 と定義す る。 ここで, 補 助定 理2, ② よりa(S) ⊂α(R) 。よ ってg の定義 か らΨ(D)={m £Mこα(R)I(u)((u,mu) £S}=α(R) ∩α(S) =α(S)で あ る。 再 び補助 定理2 よ りC ―βa(S) こβ(Ψ(D))=P( \(D)),R こβα(R) こβ(M) コP(M) 。証 明終り 命題3 の証 明M こP ⊂UxY ,またP(m)={m} とする。 目的関数を 1ifP(m) こ{m} ⊂Sg( 面)=rotherwise と定義す る。 決定問題はD こ(M ,g)であ る。 決定原理 はm £Ψ(D) 一g(m) こl と定義 する。 このと き,P( \(D))=\(D)={m =(u,y)eP =M│(u,y)eS} =PnS ニ=S. 付録2 (行 動 選 択 モデ ル の一 般 性 ) 証 明 終 り 行動選択 モデルの場合,代替案m に対 する行動P (m ) は単位集合{m} であり単純であ るために説明力 の不足 が心配さ れる。 ところ が次の物理学の 例を見 れば, 行動選択 モデルの適用可能 な領域が広 いことが分かる。 解析力学 においては,力学系 の状態 は位置と速度によ って表現さ れる5 )。

(11)

また位置ベ クトルX と速度^゛クト ルV との間 の関係 け なわち状態 の軌跡) は,積分 JでL(x,v,t)dt を極小 にす るように与え ら れる,としている( ハ ミルトンの原理)。ここに関 数L はラグランシアンと呼ば れる もので,たとえば自由落下する1 質点系で は,L =mv2/2-mg であ る。 また初期条件としてx(tl) =xl,x(t2) =x2 が与 えら れて い るものと す る。 ハ ミルト ン原理を 定義1 のよ うに表現 す れ ば,M ={m =(x,v)Ix(tl) =xl,x(t2) =x2} ⊂XXVP(m) ニ{m},g(m) =g(x,v) =JL(x,v,t)dt,D ニ(M,P,g) ,− m *εΨ(D)−g(m *)D =(M,P,g) − ↓ Ψ ←y ニinfg(m) {m *}XxV 図4 ハ ミルト ン原理 の図式 と書くことがで きる。 また決定 解m *=(x,v) はx

=v2/2g −(B −A)2/2g(t2 −t1)2−(t2A −t1B)/(t1 −t2).whereA =xl −gtl/2g ,B=x2 −gt2/2g 。 特に座標変 換を施 して,tl=O ,xl=O とすると,x=v/2g −B/t2' 。 であ る。 すなわち,可能 な軌跡 の全体M で はなく,g(m) を極小 にするような軌跡 \(D) ⊂M が選択さ れたと考え る原理である。 この事情( ハミルト ンの原理) は,1 質点 の場 合と同様に, 相互作用のあ る複数の質点 からなる力 学系 に もあて はまる。 いま,n 個の質点 に添え字i を付して積分 ∫L(xL …,xn ,vL …,vn ,t)dt を考え れば, これを極小 にす るよ うに力 学系 は運動 す る。 たとえば孤 立 した力 学系 の と きはL =Σ

(12)

意思決定モデルの存在定理21mivi/2 一U(xL …,xn )とな る。 こ こにΣ はi に関 す る和 を と る。 第1 項 は 運 動 エ ネ ル ギ ーと 呼 ば れ, 第2 項 の関 数U は ポ テ ン シ ャル ・ エ ネ ル ギ ーと 呼ば れ る。 物理 学 に お い て は, ハ ミル ト ン原理 を もと に, 統 一 的 に力 学 体 系 が再 構 成 さ れた。 そ の た め見 通 しの良 い理 論 構成 に な っ た と い え よ う。 こ のよ う に行 動 選択 モ デ ル の適 用 範 囲 は十 分 に広 い もの と考 え ら れ る。

参照

関連したドキュメント

そこで本解説では,X線CT画像から患者別に骨の有限 要素モデルを作成することが可能な,画像処理と力学解析 の統合ソフトウェアである

いかなる使用の文脈においても「知る」が同じ意味論的値を持つことを認め、(2)によって

私たちの行動には 5W1H

の点を 明 らか にす るに は処 理 後の 細菌 内DNA合... に存 在す る

本節では本研究で実際にスレッドのトレースを行うた めに用いた Linux ftrace 及び ftrace を利用する Android Systrace について説明する.. 2.1

実際, クラス C の多様体については, ここでは 詳細には述べないが, 代数 reduction をはじめ類似のいくつかの方法を 組み合わせてその構造を組織的に研究することができる

Instagram 等 Flickr 以外にも多くの画像共有サイトがあるにも 関わらず, Flickr を利用する研究が多いことには, 大きく分けて 2

これはつまり十進法ではなく、一進法を用いて自然数を表記するということである。とは いえ数が大きくなると見にくくなるので、.. 0, 1,