• 検索結果がありません。

CO2大排出源近傍に広く分布する地質への地中貯留可能性評価法の開発にむけて

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "CO2大排出源近傍に広く分布する地質への地中貯留可能性評価法の開発にむけて"

Copied!
2
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)主要な研究成果. CO2 大排出源近傍に広く分布する地質への地中貯留 可能性評価法の開発にむけて 背 景 CO2 の回収・貯留(CCS)のコストの低減には、CO2 の輸送距離の短縮が可能な、沿岸地域に広く分布する 緩く傾斜した地層からなる帯水層 * 1 への地中貯留が期待される。しかし、緩く傾斜した帯水層に貯留した CO2 は長期的には地層内を上方に移行することが予想されることから、貯留した CO2 の移行挙動を評価・モニ タリングすることや、環境への影響を評価することが必要である。そのため、信頼できる地中貯留の実現には、 緩く傾斜した帯水層への貯留メカニズムに適した貯留可能性評価法の開発が求められている(図 1)。. 目 的 緩く傾斜した帯水層への貯留メカニズムを整理し、そのメカニズムに従った貯留可能性評価法のために必要 な技術開発を行い、その方法と事例を取りまとめる。. 主な成果 1.貯留可能量評価法 わが国沿地域の地下深部に広く分布する、緩く傾斜した帯水層への貯留可能量評価法として、「貯留層・ 遮蔽層の設定」 、「貯留層・遮蔽層の性能評価」、「貯留可能量の算定」からなる評価フローを提示し、その評 価に必要な地質調査法を体系的に取りまとめた。 2.CO2 の地中移行評価法 地中貯留した CO2 の移行評価のための数値解析法を開発し、あわせて解析に必要な地盤データの取得方法 を取りまとめた。さらに,この解析手法を原位置 CO2 注入試験に適用し,現場試験への適用が可能であるこ とを示した。また、長期移行の解析事例として、貯留した CO2 の 1000 年間の地中挙動を評価し、1000 年後 においても貯留層よりも上位の地層にはほとんど移行せず、水平方向にも 1km 程度しか移行しないことを 示した(図 2)。 3.化学的影響評価手法 地中貯留した CO2 の岩石・地下水への化学的な影響を評価するために、CO2 溶存下において岩石から地下 水へ溶出する重金属や微量元素量を見積もる手法を開発し、事例実験の結果を示した(図 3)。 4.地中挙動モニタリング技術 地下に圧入した CO2 の移行範囲と移行挙動を地表から簡易にモニタリングするための技術としての電気探 査法と自然電位法の適用可能性を検証するために、孔井試料を用いた室内試験と深度約 1000m の孔井に CO2 を溶存する水 5m3 を注入し地表からモニタリングする原位置試験を行った。その結果、これらの手法を用い ることで、CO2 の地中挙動をモニタリングできる可能性を示した(図 4)。 本研究の一部は、経産省補助事業および(財)地球環境産業技術研究機構との共同研究の中で実施した。. 今後の展開 CO2 地中貯留の技術的信頼性をより確かなものにするために、CO2 地中移行評価法とモニタリング技術の現 場適応性の確認と、残留ガストラップ効果* 2 の定量的評価を目指す。 主担当者 関連報告書. 地球工学研究所 地圏科学領域 主任研究員 田中 姿郎 「大規模排出源近傍における CO2 地中貯留の可能性評価法─深部帯水層貯留にむけた研究開 発─」電力中央研究所報告: N07(2009 年). * 1 :水平または緩く傾斜した地層がほぼ平行に連続する地質構造からなる帯水層である。背斜構造のように構造的に CO2 の上方移行を遮蔽しないため、貯留した CO2 は長期的には浮力により上方移行すると考えられる。 * 2 :CO2 相および地下水相が存在する岩石中の間隙から CO2 が排出される際に、毛管圧と濡れ性により、ある分量の CO2 がトラップされる効果。構造トラップを示さない帯水層において、重要なトラップメカニズムと考えられる。. 42.

(2) 2.環境. 図1 CO2大排出源近傍の地下800m以深に広く分布する、緩く傾斜した帯水層への CO2地中貯留の概念と課題(RITEホームページ図を基に作図). 0. <解析条件> 注入量:60万トン/年 注入期間:25年間 注入圧力:30MPa 貯留層浸透率:14md. 溶解CO2質量割合(断面) 0.015 0.030 0.045 0.060. 2. CO2注入孔. 深度 Z (m) Y (m). CO2注入箇所. 図2 成層構造の地層に貯留したCO2の1000年間の移行評価事例 毎年60万トン、25年間の注入後におけるCO2の移行範囲を推定すると、1000年後においても貯留層より上位の 地層にはほとんど移行せず、水平方向の移行距離も1km程度であることが分かった。 圧力計. 圧力ゲージ. CO2 圧入用バルブ. 採水用 バルブ. CO2注入井から 50m. 高圧反応容器. 自然電位探査電極 熱電対. 岩石粉末 試料. 超純水. 採水 シリンジ. 攪拌子. マントル ヒーター. <実験条件> 常温状態で、 80 ℃ 、1MPa における飽和 濃度相当の CO2を圧入. CO2注入井から 55m. O3N N8. N7. 50m 55m 150m. 高粘度用 マグネテ ィックスターラー 濃度 (ppb). CO2移行による 自然電位の低下. CO2注入井から 150m. (砂岩) (砂岩). 深度1000m 温度約230℃. (石灰岩) (頁岩) (頁岩) (頁岩) -1100. CO2溶解水(5m3) を注入. m. (CO2=1wt%) CO2 注入直後. ヒ素. ホウ素. CO2注入約40分後. セレン. 図3 CO2-水-岩石加速実験装置と事例実験結果. 図4 CO2地中挙動モニタリング原位置試験結果 自然電位観測の結果、CO2注入井のごく近傍では、 わずかな自然電位の変化が観測された。. 14日間の溶出実験による重金属溶出量と地下水質 基準の比較(点線は定量下限値以下)の結果、溶 出量は基準値以下なった。. 43.

(3)

参照

関連したドキュメント

過水タンク並びに Sr 処理水貯槽のうち Sr 処理水貯槽(K2 エリア)及び Sr 処理水貯槽(K1 南エリア)の放射能濃度は,水分析結果を基に線源条件を設定する。RO

廃棄物の排出量 A 社会 交通量(工事車両) B [ 評価基準 ]GR ツールにて算出 ( 一部、定性的に評価 )

[r]

添付資料 4.1.1 使用済燃料貯蔵プールの水位低下と遮へい水位に関する評価について 添付資料 4.1.2 「水遮へい厚に対する貯蔵中の使用済燃料からの線量率」の算出について

添付資料 4.1.1 使用済燃料貯蔵プールの水位低下と遮へい水位に関する評価について 添付資料 4.1.2 「水遮へい厚に対する貯蔵中の使用済燃料からの線量率」の算出について

活断層の評価 中越沖地震の 知見の反映 地質調査.

添付資料 4.1.1 使用済燃料プールの水位低下と遮蔽水位に関する評価について 添付資料 4.1.2 「水遮蔽厚に対する貯蔵中の使用済燃料からの線量率」の算出について

取水路 設置地盤の支持性能について 3.4