• 検索結果がありません。

諸種要約下急死の生前経過に伴う血液性状の変化について : 3) 血液pHの変化について

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "諸種要約下急死の生前経過に伴う血液性状の変化について : 3) 血液pHの変化について"

Copied!
7
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

(東京女医大誌第27巻第2号頁97−103昭和32年2月)

諸種要約下急死の生前経過に伴う塩液

性状の変化について

3) 血液pHの変化について

緒 東京女子医科大学法医学教室(主任吉成京子教授) 言

サカ 根 ネ 猪 イノ 井 イ 熊 クマ

モト 節 セツ テ 子 コ 永 ナガシ イ

(受付 昭和32年1月9日)

動物が生を維持する為に環境の変化に対し複雑 にして巧妙なる機構のもとに調節と適応とが行わ れていることは周到なる先学者の業績から知れる ところである。之等の適応と調節とが結果すると ころは内部恒常性維持ということにある。 しかし私共は急速にして激烈なる外因は,しば しば数分にして動物体の生活機能を全く消失せし め,死を到らしめることを知り,又経験してい る。 かかる事態に動物体内部環境にいちじるしい変 化の惹起するであろうことは最早や疑問ではな い。 動物の急死を招来せしめる外因は,或いは有害 毒物の輸入により,或いは体内必須物質の輸入遮 断1こより?又は体内有要物質の欠損により,ある ときは機械的に生命臓器に外力が及んだ二合等々 種々である。 之等各種の外因による急死動物体のとりわけ体 液環境について,私共は一連の研究を試み,急死 をもたらす如き各種の外因と死に到る経過の体液 環境の変化との間における関係を検索して考察を 行った次第である。 第1報においては血液水分含有量の消長を検索 し,第2報においては血液沃度酸値の変化を観察 して急死時の蛋白中間代謝に考察を及ぼした。第 3報では血液p耳の変化を観察して以下の如き所 見を得たので報告する。

実験方法

血液pH測定法はキンヒドロン電極を用い島津電位 差計によるものである。、 実験動物,急死手段,採血の方法は竃湯におけると 全く同一である。 即ち実験項目をあげれば, 1)青酸中毒死’ 2)窒息死 3)失血死 4) ガス中毒死 5)火傷死 6)エeテル麻酔死 以上の六項目につき4∼5匹つつをもって’群とし た。 ‘実験成績と考察 第1表は各種急死時における処置前及び処置1 分毎の血液pH測定値一覧表である。 処置前におけるウサギ血液pH測定値の最小は 7.10,最大7.49であった。したがって本実験にお

Setsuko SAKAI, Nagashi NEMOTO, Tei INOKUMA (Dep. of Legal’Med. Tokyo Women’s Medical

College) : Blood findings of rabbits due to various intoxication and asphyxia which caused sudden

death 3) F]uctuation of blood pH..

(2)

いてはウサギの血液pH正常範囲は7.10から7.50 として考察を進めた。 第2表は各実験例において処置前」血液pH値を 100とした際の処置後の変化率を一覧表とした。 第3表は各実験群の平均変化率である。 1) 青酸中毒死 青酸注射後1分においてpH値の増加するもの 2例,減少2例を認め,2分では3例に増’加を1 例に減少をみとめた。3分及び4分では各2例づ っ増加と減少を示した。5分では2例増加,1例 は術前値に復し,減少1例であった。 ,総じて平均変化率をみると処置後増加の傾向を 示し,処置後3分において最大を示した。

2)窒息死

処置後1分において実験5例中全例減少を示 し,2分目は3例に減少を示し,2例は術前値に 復した。3分では4例減少し1例増加を示し4分

第1表血液pH

前・234・1・(分)

青 酸 窒 7. 25 7. 30 7. 12 7. 39 7. 17 7. 41 7. 43 7. 35 7. 49 7. 66 7. 54 7. 03 7. 35 6. 98 7. 28 7. 38 7. 34 7. 39 7. 59 7. 62 7. 04 7. 64 6. 96 7. 36 7. 43 7. 35 7. 36 7. 95 7. 95 6. 98 7. 35 7. 09 7. 25 7. 29 7. 34 7. 64 7. 63 7. 43 7. 03 7. 38 7. 12 7. 05 7. 06 7. 35 7. 65 7. 33 7. 32 」 7. 03 7. 39 6. 99 7. 05 7. 11 7. 40 7. 45

第2表変化面

前 ・1231・

・1・(分) 青 酸 窒 息 失 血 ガ ス 息 火 傷 麻 酔 100. 00 100. 00 100. 00 199’99ileq9?l194・9elig’gpm, iios・241ioi.io 100. 00 100. 00 100. 00 100. 00 100. 00 103. 28,104. 38ilO8. 90 6g174] bglgel−6g165 99. 46 103.381 99. 46

1

1,{,”1: ;g gglgg 97. 21 98. 25 99.32 99. 86 98. 66 97. 07 99. 33 100. 00 100. 00 98. 26 98.88 97. 84 98.1ユ. 99. 86 109“.OO 100. 27 98. 74 100. 00 99.30 97.49 1 95.14 95.14 1 95.02 95.69 1 100.00100.68 1 102.14199.47 1 }gg・gg[?g・{ieli.gi・?gligi・?gllgE・zgllo一?・gz 98. 481 103.87] 99.86100. 00 102. 49 101. 94 i 199:器:ll購[191:ll障:瓢:;1 失 血 酸 化 炭 素 火 傷 工 ! 7T 麻 酔 7. 12 7. 23 7. 24 7. 22 7. 25 7. 39 7. 27 7. 41 7. 10 7. 34 7. 26 7. 31 7. 24 7. 21 7. 27 7. 24 7. 09 7. 12 7. 20 7. 31 7. 49 7. 51 7. 33 7. 40 7. 10 7. 22 7. 48 7. 51 7. 39 7. 05 7. 14 7. 13 7. 40 7. 51 7. 46 7. 41 7. 61 7. 65 7. 31 7. 44 6. 86 7. 36 7. 42 7. 37 7. 52 7. 46 7. 20 7. 34 7. 35 7. 22 7. 32 7. 34 7. 80 7. 81 7. 24 7. 35 6. 78 7. 16 7. 27 7. 22 7. 66 7. 32 7. 16 7. 24. 7. 39 7. 41 7. 36 7. 33 7. 71 7. 70 7. 25 7. 33 6. 77 7. 37 7. 21 7. 23 7. 69 7. 79 7. 18 7. 38 7. 31 7. 37 7. 33 7. 24 7. 65 7. 51 7. 27 7. 41 6. 95 7. 39 7. 23 7. 24 7. 98 7. 83 7. 54 7. 46 7. 26 7.34 7. 54 7. 25 7. 38 7. 12 7. 40 7. 18 7. 16

I

loe. oo,lo3. 31

1

100. 00,101. 62

i

100. 00,100. 82 i661661’55[gE 104. 97 103.52 100. 55 100. 40 100. 00 100. 00 100. 00 100. 00 11oo. ool g6.62 9S・g71199・?7 103. 03i 102. 20 16>1 iZl 100. 82 ru一”1 1o7. 59 105. 68 99. 56 99. 19 95. 49 97. 55 100. 14 98. 77 11o6. 34. 104. 19 99. 72 98. 92 95. 35 100. 41 99.31 98. 91 100. 00 100. 00 100. 00 100. 00 ’81:111i器 98.21 99.04 98・48ilO1・ 38 105. 80 101. 53 98. 49 100. 00 IIO6. 21 108. 04 98.76 101. 93 10a51P101・24 101.621102.02 100.ool 99. 72 100.00 99.59 97. 89 100. 68 99. 58 99. 04 110. 22 108. 60 103.71 103. 03 100. 28 100. 82 98.89 97. 95 第3表 変化率平均値

前 ・ 21・1・

・i・(分) 青酸i・・・・….・…78・…83・・4・・…1・・・・・・…

xg [loo. eol gs. 66i gs. g31 gg. 341 gs. 32i g7. 6g

ftnt lloo. ool gg. 6gllo3. 371101. 461102. 371101, s31

ガス100・00101・41102・36103・01102・29101・78i100・ 64

」Lcslioo.oolioi.04F gg.gsi g7.ggl gs.sol g9.301 gg.4g 麻酔1・・・…1・9・・4・・・…1・…46・・3・ 741・… 3gl では3例減少,1例術前値に復し,1例増加を示 した。5分では4例減少し1例増加を示した。総 じて平均変化率をみると処理後全期中減少を示 し,窒息後5分で最低値を示した。・

3)失血死

失血開始後1分では4例中3例減少し,1例の

み増加した。2分では4例共に増加を示し3分で

一98一

(3)

は3例に増加を示し1例のみ減少した。再び4分 及び5分では全例において増加を示した。総じて 平均変化率をみると処置後1分で減少し2分では 急激に増加がみとめられついで次第に減少を示し たが5分における変化率は猶処置前に比して1.5 %の増加を示していた。 4)ガス中毒死 処置後1分では4例中1例のみ減少し他は増加 を示し,2分では全例増加した。3分では増加2 例,減少盆例,4分では増加2例,減少2例,5 分では増加2例,術前値に恢復2例で減少は1例 もなかった。6分では2例に増加を2例に減少を みとめた。平均変化率をみると処置後次第に増高 し3分において最高,以後次第に減少した。 5)火傷死 処置後1分及び2分において減少を示したのは

4例中1例のみである。3分4分では増加1例の

みで他は減少した。平均変化率を見ると処置後1 分においてやや増加せるのみで他は減少を示し, 3分において最:小値を示した。

6)麻酔死

処置後1分では1例にのみ増加をみとめ,他は 減少した。2分3分4分では1例のみ減少し他は 増加した。5分では4例巾全例に増加を示した。 平均変化率をみると処置後1分において減少,2 分以後増加を続け5分における増加は著明であっ た。 以上各実験項目における平均変化率を図示した ものが第1図である。 以上述べた増加及び減少とは処置前における1血 液pH値に対する謂である。したがって増加はア ルカロージスを,減少はアチドージスを直ちに意 照するものではない。 斎藤(1953)1)によれば,体温37。Cにおける中 性は6.75で,体内においてはpHが之よりも小さ ければ酸性,大きければ塩基性であると。しかし てウサギの血液pH正常値は種市(1928)2)によれ ば,7.28∼7。48であると。三酉(1930)5)によれば 平tts 7. 9であるという。血液pH:の酸性側への移 動を代償性アチドージス,更に正常範囲をはつれ た場合を非代償性アチドージスといい,血液pH の歯性側移動を代償性アルカU一一ジス,更に正常 範囲をはつれて傾けば歴代無性アルカロージスと いうと吉川(1949)は述べている。 e/o ・叫 lc4 [o tO. 1 ioo 98 96 第1図 ど ミ む 〆ノ/\・一凝∠

、/ガ 』

一ぐ、4\

、・。/ \_一、 \__一一一’一.L、 \ \ 変化率平均値 !麻酔 “/ e/ o/ x/ 一’?r.:x, 失皿\・\, CN 舷 /!’一 火傷

xv”

一tt LL一一 1レ・’ 、 、、・窒息

藤二訴㌶募

本実験の結果より,処置前血液pH 7.10乃至 7.50を正常範囲として第1表を通覧すると,青酸 中毒死においては,実験No.3においてのみ全経 過中非代償性アチドージスを呈し,他は殊に処置 後2及び3分において非代償性アルレロージスを 示した。 窒息死については実験No.1については明らか な非代償性アチドーージスの状態を示し,No.2, NO.3では,4分5分の末期において非代償性ア チドージスを呈した。しかしNo.5では3分4分 においては却って非代償性アルカロージスの状態 を示している。 失血死ではあまり顕著な変化はみとめられなか った。 ガス中毒死では実験No.1及び:No.2において 非代償性アルカlt ・一ジスをみとめた。 火傷死では実験No, 1にのみ強い非代償性アチ ドージスの状態を示した他顕著な変化はみとめら れない。 エーテル麻酔死では実験No.1及び2に非代償 性アルカロージスをみとめた。 さて血液pHに関する丈献は多数あるけれども 頻死における動物の血液pH値変化の推移をその 経過にしたがって連続的に観察したものはあまり 見出せなかった。 先学者の業績を拾えば次の様である。 浅海(1943)4)は急性中毒時における1血液水素イ オン濃度について検索を行い,黄燐及び昇乗にお いて,毒物量中等量では初期アルカPt・一ジスを呈 し,後にアチドf・一一ジスに終ると。i猶毒物量大量な ny c99 m’r

(4)

れば,初期アルカV 一一ジスのまま即死すると報告 した。前田(1943)5)はウサギに超短波照射せると き照射中止後30分目はpHO。1程度酸性側へ傾い たと。之は超短波照射により,血液緩衝能が著し く減弱せる結果であると述べている。 桐田(192⑪)6)は薦一血後の一血液水素イオン濃度増 加の原因の一つに,血中乳酸量増加があると結論し ている。 窒息死の場合については僅か数分の間に血液 pH:が生理的の7.5内外から一躍して6.5位迄も下 降する事を山上(1919)7・は認めている。 叉交感神経緊張は血液アチドージスに,副交感 神経緊張は血液アルカロージスに関係していると Hoff, MUIIerはつとに指摘した。外信(1954)8)も 間脳交感帯刺戦は血液PH酸性側へ,副交感帯刺 戟はアルカリ側へ移行することを認めている。 宇高(1952)9)は種々自律神経剤を動物に与えて 血液pH値の変化を検べて次の如く述べた。塩酸 エピレナミンはアルカPt 一ジスを招来し,ヒスタ ミンによってはアルカロージスを,塩:酸ピロカル ピンによってはアチドーージスを来し,アセチルコ リンにより一一過性の強いアルカP 一一ジスを招く と。 佐藤(エ949)ユ。)はウサギの頸動脈毬を捌出するこ とによって血液pH:は酸性側へ移行しかかる動物 はアドレナリン感受性を減弱したと述べている。 山本(1943)ユ1)は運動神経刺戟による筋運動時の 血液水素イオン濃度について検索を行い,血液 pH値が運動末期に低下してゆくものと,反対に 上昇を示すものとがあったと報告した。しかして 運動時における血液pH変化の機序に考察を廻ら した結果,体内におけるCO汲び乳酸の産生が関 与するが,三等は運動の初期に増量し末期には却 って減少することを示す実験より,運動の経過と 共に1血液pH:の減少してゆく例は,未だ上昇を示 すまでの時期に到っていないと推定した。 Schultz等(1935)12)も犬に運動を課して運動開 始後15分目においては2例に』腸液pH値の低下を みとめたが,4例には却って同程度の上昇を示し た事を報告している。 吉川.によれば低酸素空気中叉は高山においては 呼吸性アルカローージスの状態になるが酸素欠乏が いちぢるしくなって窒息の状態になると乳酸の産 生が始り,代償性アチドージスの状態になり死の 直前では乳酸の潴溜と呼吸の停止によるCO2の潴 溜とがおこってpHは極度に低下してくると述べ ているし又発熱,暑熱,温浴等はいつれも呼吸増 大によるアルカロージスを呈すると。叉急激な運 動はおびたしい乳酸の発生,CO2の欝積の結果 pH値は甚だ低下してくると。猶麻酔剤の影響に ついては重炭酸塩の減少とpH値の低下を来すが その原因については確められていないと述べてい る。更に癩滴,インシュリン,疫痢時の激しい痙 攣のあとには運動の丁合と同様の機序でアチドー ジスを呈するものであると述べている。 しかし福田(ユ949)13)によれば運動性迷走神経緊 張者においては,運動性アルカロージスを想わし める値を呈したことを報告して血液pHと運動に よる疲労度との相関々係は目下のところ明らかで はないと述べている。 その他臨床方面における.血液pHに関する文献 は枚挙にいとまがない。 しかし総じて見ると三等の報告は多くの縞合ヒ ト又は動物の代償機能期叉は恢復期におけるもの で経過に伴って連続的に,しかも死まで観察を続 けたものは点く少数のみである。 た も ロ ロ コヘ ソ ゐオム む ほ ラ きユヨェえ ユヲ も レ7こカ〉つ丸本天腰冒〔ノリボ百未刃〉り小の符1一アー2・一 は:先学の業績と毎常一致するというわけにはゆか なかったし,又相当すべき先学者の業績と比較検 討することの出来得なかったものもある。此の事 は動物に加えた負荷条件の強度及び観察方法の相 異に依存するものと思われる。そこで本実験の結 果から各実験群に対する1血液pHの変化の機序に まで考察を及ぼすことは早計であると判断する。 よって本実験の結果にしたがってその所見をもつ て総括とすべきものと考える。 実験成績の総括 1)青酸中毒死においては青酸注射後血液pH 値は次第に増大し最苦悶期に最高値を示したが, 再び漸減して死点においては処置前値にまで戻っ て終った。 2)窒息死では窒息開始後次第に血液pH値は 減少,死に接して極めて強度のアチドージスの状 態を示した。 3)失血死においては失1血醐二丁2分では最大 値を示し,全経過屯血液pHはアルカリ側に偏し た。 4) ガス中毒死では初期よリアルカリ側偏在, 一 100 一

(5)

中間期に最高,以後減少を示したが死に到るまで アルカリ側偏在を維持した。 5)火傷死においては初期アルカロージスの 後,極めて著明なアチドージスの状態を呈して死 んだ。 6)エーテル麻酔死について見ると初期には酸性 側偏在を示したか,ついで急激なる血液pH値上 昇を示し,極めて強度のアルカU一ジスの状態で 死亡した。 全篇の総括(第1,2,3報) 第2図は,血液水分含有量,一血液ヨード酸内野 {!/o 120 目0 IOO 9Q 80 70

青酢

レ・一 dジで璽。畠、。一一k.一.。.一tsC 響’ 、 ノ 前浩, 1 2 3’ 1 びに血液:pH値の変化について,処置前を1⑪0と した際の変化率について3者を比較したものであ る。本図を通覧すると各実験三共前者2に比し, 血液pH値の動揺範囲が極めて小さいことが肯け る。 各実験毎に3者の比較を行うと次の様である。 1)青酸中毒死では処置後比較的初期には血液 水分含有量の変動が大きいが末期においては血液 ヨード酸値の変動が極めて大きい。したがって青 酸中毒時には水分の分配と蛋白中間代謝に比絞的 大なる変化がもたらきれることが知られる。一血液 第 2 図 O/ci 1 t ’

% 介 介 分 介 介 i50 p40 P3σ P2σ 月0 100

\π

」L一一__よ . L 前 后

1 2 3 4− 5

分 介 分 分 分 火傷

4 rJ 6

介 i20 目0 1ee 90 自 一 水窒 昌じ、 一一一一一ヨード猷廼 ヘ 一。一 PH .i Ssx t x 〆 \,一卵闇 一 r層冒,闘へ、 ノ sce s e一 e L一..一一

6

・か %12σ ほO 狽盾n 90 、 ! AV!

荊辱23456

分 介 分 』分 分 分・

w一一__

陣,23。ら6

浩贈介申分分

’” 、、 ノ へ 目0 / ・ ! 、 ノ へ

髄珠二二∼

90 \

80 \

菩葡驚蓉

C/D 120 目o Ioo ge

80

ワ0

麻辮

ハ ドン ピ へ ロノ _之証♂』モ玉。予丁〆 ! \ t’ 、 戸 一

前乍23456

分 分 介 介 今 分 一/01 一

(6)

水分含有量,」血液ヨーード高値,」匿夜p翼の3細砂 にはみとめるべき相関々孫は見出せない。 2)窒息死亡では処置後極く初期において」n鞭 ヨード捨値のやや著しい上昇がみとめられたが後 半においてはあまり顕著ではなかった。.血液水分 含有量の変動は血液ll 一一ド酸値曲線と略類似する か,血液pH曲線は,」血液水分含有量曲線とは全 経過中対照的変化方向を示しており,3曲線の内 最も大きな変動を示したのは血液ヨード酸値曲線 で,蛋白中聞代謝に比較的大なる影響がみとめら れた。 3):失」血死においては血液沃度酸値の変化は他 の2曲線に比し極めて大なる変化を示した。又血 液pH曲線も他の実験群にくらべ比較的大なる変 動を示した。そしてその変化方向は略同一であ る。しかし血液水分含有量曲線の変化は前2者と 対脈的であった。即ち失血死においてはその経過 中,蛋白質中間代謝に,殊にその初期において極 めて大なる異変がみとめられた。 4)ガス中毒死においては,tin.液pH曲線と 水分含有量曲線とは,一thL液ヨード卸値曲線に比し て小なる変化を示している。 ヨード要田曲線は処置後前半において極めて上 昇したにも拘らず,後半では極めて急激に減少し た。 5)火傷死では3曲線中最大の変化を示したの は一血液水分:量曲線である。しかしてその変化方向 は,1虚エ液:pH曲線と相似し,ヨード酸値曲線とは 相:対峙した。 6)麻酔死においては,他の実験群にくらべて 3曲線とも変化が小さいが中でもヨード酸値曲線 は他の2曲線に比して大なる変化を示した。3曲 線共に処置後の後半における変化は略同一方向を 示した。 以上を総じてみると急死時には・一一A般に並L液ヨー ド酸値の変動即ち蛋白中間代謝に最:も大なる影響 がみとめられ,次いで!頗夜水分々配に変化がみと められ,血液pHの変化は極めて小さい事が知ら れる。しかして之等3曲線の相関々係は急死とい う同一結果に帰着するにも拘らず,急死を招来す べき外因によって区々異った感がある。 しかし第2図において血液水分含有量曲線と1血 液pH曲線との間に全経過中交叉を示すものをあ げると,窒息死,失血死,麻酔死である。即ち変 化方向相反する現象をみとめるものである。しか して窒息,:失一血,麻酔等は,体内Oz需要に対し て02欠乏状態を呈している。そこで之等をアノ キシア群と仮に名づけた。 次に第2図のうち此の交叉のみられないものは 青酸中毒死ガス中毒死,火傷死であった。 青酸は細胞毒であって細胞の酸化酵素を侵し, 組織のOz摂取力を失くする。その為青酸中毒死 は広義の窒息死であるといわれる。同時に呼吸中 枢, 痙攣中枢, 迷走宇多経中枢, 血管運動中本区に1直 接働いて瞬間興奮せしめるが直ちに麻痺に陥らし める働きをもっているといわれる。したがって青 酸中毒死は広義の窒息死であると同時に中毒死で あると考えられる。猶火傷死については,熱傷シ ョックの本:態に関して,中毒説,神経説,血液濃 縮説がある。Cannon(1919)14)によれば,傷害を うけた皮膚,組織,筋等に藁囲の化学物質が出 来,之が毛細上加管の拡張と共に透過性を増加せし めて血漿の水分及び塩分を組織内に移行せしめる という。したがって血液濃縮,神経障害は2次的 のものと説明されている。 そこで並幅水分含有量曲線とpH血液曲線との 交叉のみとめられなかった青酸中毒,ガス中毒, 火傷死を中毒群と仮に命名した。 次に一血液水分含有量曲線とpH,血液ヨード酸 値曲線とが交叉するものは,青酸中毒死,火傷死, ガス中毒死,麻酔死で,.交叉を示さないものは窒 息死,失血死であった。そこで前者を中毒群,後 者をアノキシア群とした。 そこで血液水分量曲線とp}1曲線との交叉,血 液水分:量曲線とヨード酸値曲線との交叉の両者に 属するものは麻酔死であった。したがって之はア ノキシア・中毒混合群と考えた。 即ち』丘神水秀含有量曲線(即ちth1液濃度)を中 心とする血液pH及び血液ヨード酸値(即ち蛋白 中間代謝の変動)との関係から無選択に選んだ六 種類の急死をアノキシア群,中毒群,両者混合群 に分ける事を試みた。 しかし二等の3曲線の相関性と,之等の急死の メカニズムとの聞に因果関係を論ずることは出来 ない。何故ならば,私共は今回少数例の実験にお いて得たデーターよりかくの如く分類を試みたに すぎないからである。 一/02一

(7)

む ナ び ウサギを用いて行った青酸中毒,窒息,:失.血, ガス中毒,火傷,麻酔の六種類の急死時において その経過中,血液水分含有量,血液ヨ・・一ド酸値, 血液pHの変化の模様を観察し,之等の変化率曲 線の相互の関係から,アノキシア群,中毒群,両 者混合群を分類することを試みた。 即ち血液水分量曲線に対して一血腋pH曲線のみ が交叉するものは窒、息死と失血死であって,之を アノキシア群と命名した○ .血液水分量曲線に対してヨード酸値曲線のみが 交叉するものは,青酸中毒死,ガス中毒死,火傷 死であって之を中毒群と仮に命名した。 .血液:水分量曲線に対して,pH曲線,ヨード酸 値曲線の両者が交叉するものは,麻酔死で,之を 両者混合群1とした。 しかし此の様な分類の試みは,直ちに急死のメ カニズムと結びつける事はあまりにも早急であ る。他の手段による急死時においては之等の曲線 聞に如何なる関係が見出し得るであろうか,又之 等の曲線の相互の関係は何を意味するものであろ うかは今後の研究によって解明すべき問題である と考える。 終に臨み,終始御懇篤な御指導と御校閲を賜った吉 成京子教授に心からの謝意を捧げます。 重要:文敏 1)齊藤幸一郎:血液のpH,1953.

2)種市蔓春:The Tohoku Journal of Exp. Med.

33, 5, 430 (1933) 3)吉]Ii春壽;臨床医化学互,臨床編,254(昭24) 4)浅海孝男:日本病理学会々誌,33,155(昭18) 5)前田信忠:北海道医学雑誌,21年下,133⑪(昭 18) 6)桐田健罠郎:中外医事新報,/109,623(大15)

7) Yamakami, K.:Amer. Journal of Physiol.

50, 2, 178 (1919) 8)外賀遙}男:Lymphato】o錘a.1,4,120(昭27) 日本解剖学条佐言志,愛9,2,].8」「(昭29) 9) 字高英良; 日ンに薬理学象整誌, 4$, 3, 234(口召27) 10)佐藤 修,小藪俊塊:日本薬理学雑誌,鱒,3, 23(昭24) 11)山本尚恵:十全会雑誌,49,7,廻61(1943) 12)Sch湿訟, H鵬重i臨奮象雌腋erse:Am.∫。 Ph・ ysiol. sc 1, 622 (193iH)) 五3)謡田律寓:臼本生理学雑誌,鯛,8,23翫昭24)

14)Canon,碑.醗識蕪W.麗. Ba.ylis:Med. Res. Comm. 26, f,9 (191i 9)

参照

関連したドキュメント

少子化と独立行政法人化という二つのうね りが,今,大学に大きな変革を迫ってきてい

 末期腎不全により血液浄化療法を余儀なくされる方々は約

混合液について同様の凝固試験を行った.もし患者血

注:一般品についての機種型名は、その部品が最初に使用された機種型名を示します。

「A 生活を支えるための感染対策」とその下の「チェックテスト」が一つのセットになってい ます。まず、「

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しない こと。動物実験(ウサギ)で催奇形性及び胚・胎児死亡 が報告されている 1) 。また、動物実験(ウサギ

(2)特定死因を除去した場合の平均余命の延び

それでは資料 2 ご覧いただきまして、1 の要旨でございます。前回皆様にお集まりいただ きました、昨年 11