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性能設計概念に基づく既設構造物の合理的な液状化対策の設計に関する研究

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Academic year: 2021

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Title

性能設計概念に基づく既設構造物の合理的な液状化対策の

設計に関する研究( 内容の要旨(Summary) )

Author(s)

加藤, 智雄

Report No.(Doctoral

Degree)

博士(工学) 甲第378号

Issue Date

2009-12-09

Type

博士論文

Version

URL

http://hdl.handle.net/20.500.12099/33539

※この資料の著作権は、各資料の著者・学協会・出版社等に帰属します。

(2)

氏′名(本籍) 学 位 の 学位授与番号 学位授与日付 専 攻 学位論文題 目 学位論文審査委員 加 藤 智 雄(兵庫県) 博 士(工学) 甲第 378 号 平成 21年12 月 9 生産開発システム工学専攻 性能設計概念に基づく既設構造物の合理的な液状化対策の設計に関する研究 (ApplicationofperformanCebaseddesign(PBD)concepttodesignofareasonable liquefhctioncountermeaSlⅣeforexistingstruCtureS) (主査)本 城 勇 介 (副査)八 嶋 厚 沢 田 和 秀

論文内容の要旨

近い将来発生が懸念されている東海地震および東南海地震,さらには両者の連動地震は,国民生活へ与 える影響規模・範囲が大きく,甚大な被害が想定されており,液状化の発生が懸念される地域ではさらな る被害の拡大が懸念される。特に,水道やその水源などライフラインとなっている施設については,その 役割の重要性から早期の耐震対策が望まれている。一方では,対策の重要性もさることながら,大規模施 設では対策費用も膨大となることから「合理的で経済的な耐震対策」が重要課題となっている。 近年わが国では,構造物設計にかかる大きな転換期を迎えており,従来の仕様設計から性能を規定した 設計へ移行しつつある。これは,1990年代の貿易不均衡に関する協議(WTO,TBT)に端を発した国際社 会の要求とともに,1995年に発生した兵庫県南部地震での甚大な被害の発生により,国民への構造物設計 の安全性に関する説明責任が求められたことによる。今後性能設計では,構造物の性能と,どのような状 況(荷重とその組合せ)でどのような状態にとどめておく構造物を目指すのかといった性能を満足する構 造物の状態を明確にし,これに基づいて構造物を設計することとなる。このような性能設計化の流れは, 対象とする性能に対し,最新の研究や技術開発の成果を活用して必要最小限の構造物を設計できるといっ た観点で,先に述べた「合理的で経済的な耐震対策」を実現するために有効な手段であると考える。 そこで本論文では,性能設計の概念を用いて「既設構造物の合理的な液状化対策の設計」の具休的な適 用を目指すこととした。研究にあたっては,これまで ・性能設計の合理性を明らかとする研究が十分になされていないこと ・既設構造物を対象とした性能規定化について不明確なこと ・東海/東南海地震を対象とした構造物の挙動予測方法の研究が不十分なこと ・これらを総合的に用いた性能設計のプロセスを明らかとした研究が少ないこと などから,これらについて実構造物を対象とした具体的な検討を行い,最終的に特定構造物に対する性能 設計概念を用いた耐震対策設計を適用し,そのプロセスを明らかにするとともに本研究成果の実用性を示 すことを目的とし次の手順で研究をした。 まず,本論文が対象としている「性能設計概念の既設構造物の液状化対策への適用」について,盛土構 造物,暗渠構造物および杭基礎構造物の実構造物を対象とした試算により,性能設計概念の適用効果と本 研究の実用性について示した。具体的には,性能設計のプロセスを示すとともに,各種構造物の性能とこ れを照査するための工学的指標を設定し,定量的な挙動予測手法により,各種構造物の耐震性照査と対策 工設計を実施した。この結果において,これまで多く用いられてきた液状化を防止する設計と比較するこ とにより,経済性の観点から有効性を確認した。 次に,これまで液状化時の挙動予測手法の研究が不十分な大規模杭基礎構造物に対し,動的遠心載荷模 型実験とシミュレーションにより,挙動予測手法を検討し提案した。具体的には,挙動予測手法のプロセ スを示すとともに,実験概要と実験結果,シミュレーションの再現性について示し,ここで提案する挙動 予測手法の妥当性に?いて述べた。 -15・

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最後に,実在する大規模揚水機場施設について,本研究成果を実現することを目的に性能設計概念によ る耐震性照査と対策工の設計を実施した成果について示した。具体的には,対象施設と地盤状況の概要を 述べるとともに,性能と照査のための工学的指標を設定し、先に提案した挙動予測手法を用いて耐震性を 照査し対策工の設計を行った。対策工として,液状化抑制工法の排水矢板による対策を用いることで,こ れまで液状化を防止する対策として多く用いられてきた薬液注入工法と比較して大幅なコスト縮減が可能 となり,本研究(性能設計概念を用いた耐震対策設計)の具体的な経済性を示すことができた。以上の研 究から,ここで示した手順や性能規定方法,挙動予測の提案方法を用いることで,既設の大規模杭基礎構 造物に対して合理的で経済性に優れる耐震対策を設計できることを確認し,本研究成果の実用性を示すこ とができた。

論文書査結果の要旨

近い将来発生が懸念されている東海地震および東南海地震,さらには両者の連動地震は,国民生活へ与 える影響規模・範囲が大きく,甚大な被害が想定されており,液状化の発生が懸念される地域ではさらな る被害の拡大が懸念される。特に,水道やその水源などライフラインとなっている施設については,その 役割の重要性から早期の耐震対策が望まれている。一方では,対策の重要性もさることながら,大規模施 設では対策費用も膨大となることから「合理的で経済的な耐震対策」が重要課題となっている。 そこで本論文では,性能設計の概念を用いて「既設構造物の合理的な液状化対策の設計」の具体的な適 用を目指した。まず,「性能設計概念の既設構造物の液状化対策への適用」について,盛土構造物,暗渠構 造物および杭基礎構造物の実構造物を対象とした試算により,性能設計概念の適用効果と本研究の実用性 について示した。具体的には,性能設計のプロセスを示すとともに,各種構造物の性能とこれを照査する ための工学的指標を設定し,定量的な挙動予測手法により,各種構造物の耐震性照査と対策工設計を実施 した。この結果において,これまで多く用いられてきた液状化を防止する設計と比較することにより,経 済性の観点から有効性を確課した。 次に,これまで液状化時の挙動予測手法の研究が不十分な大規模杭基礎構造物に対し,動的遠心載荷模 型実験とシミュレーションにより,挙動予測手法を検討し提案した。具体的には,挙動予測手法のプロセ スを示すとともに,実験概要と実験結果,シミュレーションの再現性について示し,ここで提案する挙動 予測手法の妥当性について述べた。 最後に,実在する大規模揚水機場施設について,本研究成果を実現することを目的に性能設計概念によ る耐震性照査と対策工の設計を実施した成果について示した。具体的には,対象施設と地盤状況の概要を 述べるとともに,性能と照査のための工学的指標を設定し、先に提案した挙動予測手法を用いて耐震性を 照査し対策工の設計を行った。対策工として,液状化抑制工法の排水矢板による対策を用いることで,こ れまで液状化を防止する対策として多く用いられてきた薬液注入工法と比較して大幅なコスト縮減が可能 となり,本研究(性能設計概念を用いた耐震対策設計)の具体的な経済性を示すことができた。以上の研 究から,ここで示した手順や性能規定方法,挙動予測の提案方法を用いることで,既設の大規模杭基礎構 造物に対して合理的で経済性に優れる耐震対策を設計できることを確落し,本研究成果の実用性を示すこ とができた。

最終試儀鰯果の要旨

本城勇介,八嶋 厚,および沢田和秀で構成する審査委貞会は,本論文および別刷りなどを慎重に検討 した。本論文は学位論文として十分完成された内容を有していること,提出された学位論文および査読付 き発表論文6編は,申請者により書かれていることを確認した。また最終試験(公聴会)を平成21年11 月12日に開催し,審査委員会での審査の結果,合格と判定した。 -16・

参照

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