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土木施工法変遷の考察と工学的評価に基づく合理的選定法に関する研究

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Academic year: 2021

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Title

土木施工法変遷の考察と工学的評価に基づく合理的選定法

に関する研究( 内容の要旨(Summary) )

Author(s)

新美, 孝之介

Report No.(Doctoral

Degree)

博士(工学) 甲第208号

Issue Date

2003-06-18

Type

博士論文

Version

publisher

URL

http://hdl.handle.net/20.500.12099/1929

※この資料の著作権は、各資料の著者・学協会・出版社等に帰属します。

(2)

氏 名(本籍) 学 位 の 学位授与番号 学位授与日付 専 攻 学位論文題目 新 美 孝之介(愛知県) 博 士(工学) 甲第 208 号 平成15 年 6 月18 日 生産開発システム工学専攻 土木施工法変遷の考察と工学的評価に基づく合理的選定法に関する研究 (ExaminationintoHistoricalChangeofConstructionMethodofCivil

Engineering Works and Proposalfor RationalDetermination Procedures Of Construction Method Based on Engineering Assessment)

学位論文審査委員 (主査)教 授 森 本 博 由 (副査)一教 授 六 郷 恵 哲 教 授 奈 良 敬 助教授 内 田 裕 市

論文内容の要旨

現在わが国は、国内外の諸条件により社会的転換期を迎えている.国内における少子高齢化 や財政問題、地球規模での取り組みが必須となった環境問題等により、従来の消費型社会から 循環型社会への転換ゐ必要性が顕在化している.社会わ変化やその要請の呼応して社会、経済 を支えてきた社会資本整備の方向性は、その変化に応じたパラダイムシフトが求められている. 新たなパラダイムによる建設産業の目指すべき方向性を展望することを目的に、土木施工法の 体系化と変遷、社会経済の要請、構造物の調査事例、および価値観の変化などの視点から分析 を行った.社会資本の整備に関わる本質的課題の一つが「コンクリートの高品質化、高性能化、 長寿命化」にあるとの結論を導いた.その課題への対応として、従来の施工システムが経験的、 定性的選択手法であるのに対して工学的評価による合理的選定手法を提案した.本論文の内容 と成呆は、以下の5項目となる. (1)土木施工法の特性による工学的定量化 施工法を体系化することで建設産業の生産システムの特性を明らかにした.土木施工法(施工 システム)を構成する基本作業は、一般的な生産活動の目的(効率と経済性向上)と異なり要求性 能に対応する施工目的(工学的位置付け)があること指摘して,工学的定量化と評価の必要性を 明らかにした. 生産システムを構成する施工システムは,その経時的構成(工程による施工順序)や施工目的 である要求性能,機能の多くが「コンクリート工」に収束化されているとする根拠を体系的に 明らかにした.以上の点から土木施工法の選定に関する工学的評価の必要性とコンクリート施 工の重要性を明らかにした. (2)建設産業の変遷の検証と評価 建設産業の変遷に関わる要因を年代別に明らかにし,その生産手段である施工法の変遷との 関連を明らかにした.社会経済,生活環境,国勢からの要因が要社会的請となり,要請は社会 的価値観として施工法の方向性や評価に影響することを検証し,社会的価値観の動向の把握が 施工法の将来展望に必要であること指摘した.施工不良の要因に「社会的要請による省力,経 済性からの分業化,専業化」現象があったことを検証し,施工法の持つ工学的目的が一般的生

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産産業の作業目的と異なる点を明らかにすることで本研究の必要性を導いた. (3)体系的分類による施工法の変遷検証と施工事例の評価 目的対象物から基本作業,施工材料に至る5項目の変速検証より,機械化による効率作業ア) 優先システムの問題点,コンクリート′計材の品質管理と生産管理の検証から施工法の前提条件 に対する評価の重要性,コンクリート工の工学的位置付けによる評価の重要性を指摘した.施 工法の将来的な裸題として環境,省力化が評価項目であることと今後,本来機能とは関係のな い付加価値的要請が施工法の目的として付加される傾向を明らかにし施工法の評価基準の展望 を明らかにした.またコンクリート構造物の不具合現象の多くが施工要因によるひび割れを起 因とする早期劣化であることおよび施工環境(施工に対する社会的条件)が設計にフィードバッ クされていない施工実態の問題点を施工事例の検証より指摘し,施工要因による早期劣化の抑 制策を検討する上で基本作業のデータ化(工学的定量化)が必要となることを明らかにした. (4)施工法の方向性検証 将来の価値観として「安全性,信頼性、快適性」が確保される将来の社会を構築するために 建設産業・建設技術に求められるキーワーtドが「長寿創ヒ」であると・の結論を導いた.今後の 建設産業は,本質と異なる価値観評価に適応する説明責任,情報公開,施工執行システムの確 立等ソフト面でのヒューマンマネージメントが重要な課題となることを検証した. (5)施工法の工学的評価に基づく合理的選定法の提案 施工法の既存定量化に関しては設計段階での耐久性が主眼であり,評価に関しては,建設事 業の執行過程における全体評価、施工システムの全体評価で,本研究が目的とする施工基本作 業の工学的定量評価と異なる.(1)∼(4)の検証結果より将来の社会資本の価値観「長寿命化」 を実現するために施工法に求められる工学的評価に基づく合理的選定法の提案を行った.早期 劣化の原因を「コンクリートひび割れ」に特定し,■その因子と施工法を熱特性に着目したデー タにより工学的数量化を行った.温度応力ひび割れに関連する6因子3水準による寒中,暑中 コンクリートケースの解析に実験計画法を適用して行った.解析結果からひび割れ指数に有意 となった因子水準の組み合せによる工程平均(特性値)から施工法が選定できる手法を提案した. この手法は、施工の最適組合せが容易に選択できるとともに特性値の変動が因子水準により比 較できるので要求性能に適応した経済的施工法の選定も可能となる.また施工環境の変化に適 応する施工法の事前検討が容易であり工事へのフィードバックが可能である.本研究の提案は、 従来からの経験的,感性による選定を工学的評価による合理的選定とするものである.施工要 因による「温度応力ひび割れ」抑制に有効な手法であることを実施工のダム工事事例により実 証した.

論文審査結果の要旨

本論文は、近年のわが国_にける社会経済および価値観の急激な変化などから,社会資本の整 備における本質的課題の一つが「コンクリートの高品質化,高性能化,長寿剣ヒ」にあるとの 結論を導き・その課題への対応として・工学的評価による施工システ.ムの合理的選定手法を提 案している・特に,実験計画法を導入した施工システムの定量的評価軌 ならびに最適施工シ ステムの選定手法は,土木施工の発展に寄与するところ大であり,その成果は高く評価される. このことより,本論文を学位論文に値するものと判定した. 以下に、本論文の主な研究成果を示す. (1)土木施工法の特性と工学的定量化 土木施工法(施工システム)を構成する基本作業は,一般的な生産活動の目的(効率と経済性向 上)と異なり要求性能に対応する施工目的(工学的位置付け)があること指摘して,工学的定量化 と評価の必要性を明らかにしている. 生産システムを構成する施工システムは,その経時的構成(工程による施工順序)や施工目的

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である要求性能,機能の多くが「コンクリート工」に収束化されていることを体系的に明らか にしている. (2)建設産業の変遷の検証と評価 社会の要請は,社会的価値観として施工法の方向性や評価に影響することを検証し,社会的 価値観の動向の把握が施工法の将来展望に必要であること指摘している.施工不良の要因に「社 会的要請による省力,経済性からの分業化,専業化」現象があったことを明らかにしている. 土木施工法の持つ工学的目的が,一般的生産産業の作業目的と異なる点を明らかにして土木 施工に対する工学的評価の必要性を導いている. (3)体系的分類による施工法の変遷検証と施工事例の評価 目的対象物から基本作業,施工材料に至る5項目の変遷検証より,機械化による効率作業の 優先システムの問題点,コンクリート骨材の品質管理と生産管理の検証から施工法の前提条件 に対する評価の重要性,コンクリート工の工学的位置付けによる評価の重要性を指摘している. コンクリート構造物の不具合現象の多くが施工要因によるひび割れを起因とする早期劣化で あることおよび施工環境(施工に対する社会的条件)が設計にフィードバックされていない施工 実態の問題点を施工事例の検証より指摘し,施工要因による早期劣化の抑制策を検討する上で 基本作業のデータ化(工学的定量化)が必要となることを明らかにしている. (4)施工法の方向性検証 建設産業・建設技術に求められるキーワードは「長寿命化」であり,このためには今後の建 設産業は,本質と異なる価値観評価に適応する説明贅任,情報公開,施工執行システムの確立 等ソフト面でのヒューマンマネージメントが重要な課題となることを指摘している.・ (5)施工法の工学的評価に基づく合理的選定法の提案 構造物の「長寿命化」を実現するためにの工学的評価に基づく施工法の合理的選定法の提案 を行っている.早期射ヒの原因を「コンクリートひび割れ」に特定し,これに関する施工因子 の工学的数量化を行ない温度応力ひび割れに関連する6因子3水準による寒中,暑中コンクリ ートケースの解析を,実験計画法を適用して実施している.解析結果からひび割れ指数に有意 となった因子水準の組み合せによる工程平均(特性値)から施工法を選定する手法を提案してい る.この手法により、施工の最適組合せが容易に選択できるとともに,特性値の変動が因子水 準により比較できるので要求性能に適応した経済的施工法の選定も可能となる.また,施工環 境の変化に適応する施工法の事前検討と実工事へのフィードバックも容易である.本手法の有 用性を実施工のダム工事事例により実証している.

最終試験結果の要旨

(1)公表論文 本論文は学位論文として完成された内容を有することを確認した. 本論文の主要部分は,論文として既に発表済み(審査付き論文5編,国際会議論文1編)で ある. (2)修得単位 指定された単位を修得していることを確認した. (3)公聴会 公聴会を開催して審査を行なった.学位審査委員会で審議の結鼠最終試験に合格と判定 した。

参照

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