• 検索結果がありません。

β-カロテンによるヒト子宮異形成由来細胞株の増殖抑制に関する研究 特にEGFリセプターのダウンレギュレーションを介して

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "β-カロテンによるヒト子宮異形成由来細胞株の増殖抑制に関する研究 特にEGFリセプターのダウンレギュレーションを介して"

Copied!
3
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

Title

β-カロテンによるヒト子宮異形成由来細胞株の増殖抑制に

関する研究 特にEGFリセプターのダウンレギュレーション

を介して( 内容の要旨(Summary) )

Author(s)

藤井, 淳

Report No.(Doctoral

Degree)

博士(医学)乙 第1075号

Issue Date

1996-09-11

Type

博士論文

Version

URL

http://hdl.handle.net/20.500.12099/15199

※この資料の著作権は、各資料の著者・学協会・出版社等に帰属します。

(2)

氏名 (本籍) 学位の種類 学位授与番号 学位授与日付 学位授与の要件 学位論文題目 審 査 委 員 藤 井 淳(岐阜県) 博 士(医学) 乙第1075 号 平成 8 年 9 月11日 学位規則第4条第2項該当 β一力ロテンによるヒト子宮異形成由来細胞株の増殖抑制に関する研究

特にEGFリセブターのダウンレギュレーションを介して

(主査)教授 武 藤 泰 敏 (副査)教授 岡◆野 幸 雄 教授 野 間 昭 夫 論 文 内 容 の 旨 β-カロテンは多くの種類の野菜や果物に含まれているオレンジ色をした色素であり,体内でどタミンAに転換される, いわゆるプロビタミンAである0レチノイド(ビタミンA類縁化合物の総称)の抗発癌作用が分子レベル,細胞レベルで精 力的に研究されており,それを背景に・プロビタミンAであるβ-カロテンにも,その抗発癌効果が期待されるようになっ た0しかし・疫学的調査を詳細に解析すると,1980年代初頭から,レチノイドよりもβ一カロテンそのものが.癌の予防的 効果を発揮しているのではないか,と考えられるようになった0緑黄色野菜を多く摂取したり血中β-カロテン濃度が高い 人は癌になりにくいこと・特に,肺癌,食道嵐子宮頸癌に冒されるリスクが低いことが知られている。β一カロテンの抗 発癌作用に関する研究はt疫学的解析によるものが主で,細胞生物学的実験に基づくものは意外と少ない。 そこで申請者はt疫学的にβ-カロテンの摂取と発癌のリスクが逆相関するといわれている癌の中から子宮頸癌を選んで, β-カロテンによる発癌予防機序の研究を細胞生物学的実験によって行うことにした。 対象および方法 細胞培養‥癌研究会癌研究所で新しく樹立されたCICCN-2(CIN(cervicalintraepithelialneoplasia)Ⅰ由来),CICCN-3(CINⅢ由来)・CICCN-4(CINⅢ由来)はt KGMを基本培地とし,これに5FLg/P EGF,ITS(5mg/Bインシュリ ン,5喝/ゼトランスフェリン・5〟g/ゼセレニウム)・20喝/ゼ牛胎仔下垂体抽出物を加え,37℃で5%CO2存在下 で培養し,培養液は2日に一度交換した。 CICCN-6とCICCN-18は・同じく癌研究所で子宮頸癌部より新しく樹立された細胞株であり,6052培地を基本培地とし, これに10〟g/P EGF・ITS,1%透析済み牛胎仔血清・DM-160アミノ酸・ビタミン混合物を加え,培養した。ヒト・パ ピローマ・ウイルス16型(HPV-16)は三っの異形成細胞すべてとCICCN-6に陽性であった。 細胞処理‥6ウェルのプラスチックプレート(Falcon)に1ウェルあたり2万偶の細胞を播種し,翌日,培養液をβ-カロ テン・リポソーム(培養液中で10抽Ⅰ)またはリポソームのみを含んだ培養液と交換した0培養液は2日に一度交換した。 生細胞数はtトリバンプルー排除法または,DNA測定法によってカウントした。 培養細胞からのRNA抽出:酸性グアニジンチオシアネート(AGPC)法を用いて抽出した10pgのRNAを,ノーザンプ ロット・ハイプリグイゼーション法により・解析を行い,EGFレセプターのmRNAレベルをDIG蛍光検出法で測定した。 ウェスタンプロット解析‥ヒトEGFレセブタ,ポリクローナル抗体ならびに熱ショック蛋白(HSP-70)に対するモノクロー ナル抗体を剛、て・化学発光法(ECL法)により蛋白レベルを解析した。 l訪I-EGF結合活性:24ウェルのプラスチックプL/一卜上でほぼ単層になったCICCN-3とCICCN-4に対し,EGFを含まない 培地中でtlO〃Mのβ-カロテンにて16時間処理をした0その後,その培地に125トEGFを加え,4℃で6時間培養した後, 細胞に結合した放射性物質活性を測定した。 クロマチン染色‥β-カロテン10pM処理後1日目にCICCN-4をへキスト33258で30分間染色し,蛍光写真を.撮影した。 結 果 1)異形成由来細胞株の増殖の倍加時間は,CICCN-2が17・6日,CICCN-3が11・1日,CICCN-4が7.3日であった。β-カロ テン(10〟M)処理により倍加時間はそれぞれ,CICCN-2が31・8日・CICCN-3が16・2日,CICCN-4が8.2E]と有意に延長 した0コントロール群に対するコントか-ル群とβ一カロテン添加群の差の割合(増殖抑制率)札時間経過とともに著明 になり,また異形成程度の弱い細胞の方がより強く抑制された。 2)子岩頸癌由来刺胞株であるCICCN-6とCICCN-18の増殖の倍加時間は・CICCN-6が2.2日,CICCN-18が2.3日であった。

(3)

-69-ミクロシスチンーLRによる形態変化を・β-カロテンおよびルティンは100nMから10FLMの濃度で濃度依存的 に抑制した0その50%抑制濃度は・β-カロテンおよびルティンで各々0・9〟Mと2.1〟Mであった。β-カロテン はt ミクロシステンーLRのみでなくオカグ酸に対しても形態変化を抑制した○ミクロンスチンーLRに対する形態 変化の抑制は-その他のカロテノイドでも認められ・10pMDunariella由来β-カロテンによる形態変化の抑制 率を1とした時・10〟Mの各カロテノイドによる形態変化の抑制は,血那型の共役二重結合が13個であるalト 亡ん几ぶβ-如テンの誘導体で1・07-1・17-共役二重結合が10であるα-カロテンの誘導体で0.64-0.81であった。更 に・れ几ぶ型の共役二重結合が9個しかない9-Cよぶβ-カロテンでは0・73であった0加几ぶ型の共役二重結合の長 さと肝細胞形態変化の抑制にはt相関係数0・9589と強い相関が認められた(P<0.001)。 2)初代培養肝細胞内蛋白質のリン酸化 ミクロシスチンーLR添加群ではt肝細胞内の様々な蛋白質のリン酸化の元進が認められたのに対し,100nMか ら100〟Mのβ-カロテンを同時に添加した群では▼濃度依存性にリン酸化元進の抑制が革められた。特に54およ び49kDaのリン酸化蛋白質において著明であった0一方・β-カロテンのみを添加した群では,100〟Mの添加群 でも細胞内蛋白質リン酸化レベルはt化合物を添加していないコントい-ル群のト細胞内蛋白質リン酸化レベル と同等であった。 3)間接蛍光抗体法によるサイトケラチン18の染色 100nMミクロシスチンーLRは肝細胞内のサイトケラチン18の脱重合を誘導し,フィラメントの顕著な崩壊,凝 縮を引き起こした。これに対し・10〟Mβ-カロテンを同時添加した群ではサイトケラチンの脱重合が抑制され, 細胞内でのネットワークが保たれていた。 考 察 カロテノイドは肝細胞におけるオカグ酸クラスの発がんプロモーターの作用を抑制することが,本研究によっ て初めて明らかにされた0細胞内中間径フィラメントも・細胞内蛋白質のリン酸化冗進を誘導するオカグ酸クラ スの発がんプロモーターの標的の一つであり・このリン酸化冗進は中間径フィラメントの脱重合を誘導し,細胞 形態変化の原因となる0ここで検討したカロテノイドはすべて・ミクロンスチンーLRによる肝細胞形態変化を抑 制した0これはt肝細胞の中間径フィラメントであるサイトケラチン8(54kDa)および18(49kDa)のリン酸 化元進による脱重合の抑制によるものであることが・β-カロテンでの検討により示唆された。この形態変化や 細胞内蛋白質リン酸化元進の抑制はt膜脂質の強力な酸化防止剤であるα一トコフェい-ルや,ビタミンA活性 を持っレチノイドでは認められなかったことから▼カロチノイドの抗酸化作用や,プロビタミンA活性に由来す るものではないと考えられた。 細胞周期調節因子であるp53やRb遺伝子産物もオカグ酸クラスの発がんプロトクーによるリン酸化の標的で ある0一方・β-カロテンは・がん細胞で細胞周期をGo/GlまたはG2で停止することが最近幸臆されている。β-カロテンが誘導前の蛋白質リン酸化には影響せずに・発がんプロトーク一により誘導された蛋白質リン酸化冗進 の抑制を示したことはtカロテノイドによる細胞周期の抑制に・細胞周期調節因子のリン酸化冗進の抑制が何ら かの関与をしている可能性も示唆された0以上の結果は・カロテノイドの抗発がん作用の新しいメカニズムを解 明する上で重要な糸口となろう。 論文審査の結果の要旨 申請者西脇理英はtカロ≠ノイドが・強力な肝発がんプロモートであるミクロシスチンーLRの誘導する肝 細胞の形態変化および一組臓内蛋白質のリン酸化元進を抑制することを見いだした。この抑制作月拙いままで に知られている・カロテノイドの抗酸化作用やプロビタミンA活性等の生理作用以外のメカニズムによるもので あることを示した0これらの新知見は腫瘍学及びどタミン学の進歩に少なからず寄与するものと認める。 [主論文公表誌] Suppressionbycarotenoidsofmicrocystin-inducedmorphologicalchangesinmousehepatocytes Lipids 30:1029∼1034,1995

参照

関連したドキュメント

糸速度が急激に変化するフィリング巻にお いて,制御張力がどのような影響を受けるかを

このうち糸球体上皮細胞は高度に分化した終末 分化細胞であり,糸球体基底膜を外側から覆い かぶさるように存在する.

 第1報Dでは,環境汚染の場合に食品中にみられる

第四章では、APNP による OATP2B1 発現抑制における、高分子の関与を示す事を目 的とした。APNP による OATP2B1 発現抑制は OATP2B1 遺伝子の 3’UTR

このように、このWの姿を捉えることを通して、「子どもが生き、自ら願いを形成し実現しよう

同研究グループは以前に、電位依存性カリウムチャネル Kv4.2 をコードする KCND2 遺伝子の 分断変異 10) を、側頭葉てんかんの患者から同定し報告しています

告—欧米豪の法制度と対比においてー』 , 知的財産の適切な保護に関する調査研究 ,2008,II-1 頁による。.. え ,

タンクの形状をモデル化する。濃縮廃液貯槽(D