Title
出席情報システムの開発と運用開始時期における利用状況
の分析( 本文(Fulltext) )
Author(s)
興戸, 律子; 加藤, 直樹
Citation
[岐阜大学カリキュラム開発研究] vol.[27] no.[1] p.[109]-
[117]
Issue Date
2009-11
Rights
Version
岐阜大学総合情報メディアセンター
URL
http://hdl.handle.net/20.500.12099/31047
出席情報システムの開発と運用開始時期における利用状況の分析
興戸律子
*1・加藤直樹
*1 岐阜大学は,平成16年度から学生証,教職員身分証にICカードを導入し,施設への入退出など各種の利 用環境を整備してきた.とくに学務情報の整備としては,履修登録,シラバスなど学習のマネージメントを 支援する教育情報支援システムを構築し,平成19年度には学生証(ICカード)を用いて授業等における入 退室の打刻情報を記録し,蓄積された打刻情報を用いて各授業の出欠情報を判定処理するための出席情報処 理機能を有するシステムを構築した. 試験運用として平成20年4月から全学共通教育棟に設置された出席情報記録装置の利用を開始している. 本報告では,出席情報システムの概要と運用開始時期における利用状況の分析結果を報告する. 〈キーワード〉 教育システム,eラーニング,高等教育,教育支援システム,調査1.はじめに 岐 阜 大 学 は , 中 期 目 標 ・ 中 期 計 画 に 掲 げ ら れ た , 「e-Learning技術による教育支援システムAIMS-Gifu の整備によりITを活用した教育の推進」,「電子シラバス 化」や様々な教育支援目標・計画を実現するために, AIMS-Gifuを中核とするe-Campusシステムを展開して きた. まず平成16年度から学生証,教職員の身分証に非接触 型のICカードを導入し,教育情報端末,図書館の入退室 時,図書の貸し出し等及び施設の入退室,証明書の発行 等の利用環境の整備を行ってきた.また,「学生中心の 教育改善」を全学的に推進するために,履修登録,出欠 管理,成績評価,授業評価・分析等の個別機能を追加し, 各機能間の有機的な連携機能を開発するとともに,LMS 支援授業を高度化するための情報メディア環境を整備 することとした. これを実現するために全学統合型教育支援システムと して,平成18年度は,学期当初に行う履修登録,シラバ スなど学習のマネージメントを支援する教育情報支援 システムを開発した.さらに,平成19年度には学生証 (ICカード)を用いた教室への入退室の打刻情報を記録す る出席情報システムを開発整備し,蓄積された打刻情報 を用いて各授業の出欠情報を判定処理するための出席 情報処理機能を有するシステムを構築した.この出席情 報システムの試験運用として平成20年4月から全学共通 教育棟に設置された出席情報記録装置(図2)を利用し 図2 出席情報記録装置による打刻の様子 2004 2005 2006 2007 2008 試験運用を4月から全学 共通教育で開始 図1 岐阜大学におけるITを活用した教育の推進状況 *1 岐阜大学総合情報メディアセンター 岐阜大学カリキュラム開発研究 2009.11, Vol.27 No.1, 109-117
て学生による授業開始前,終了後の打刻を開始した.試 験運用では,出席情報記録装置を各教室の出入り口に1 教室あたり2台を設置した. 2.教育情報支援システム 平成18年度に開発された教育情報支援システムは,こ れまでに稼動していた教務情報支援システムにおける 履修登録機能のWeb化を目的に開発された.従来は,履 修登録の確定作業が終了するまではAIMSの利用が制限 されていたが,この教育情報支援システムを利用し,学 期当初に各学生が履修登録をWeb上から個別に行うこ とにより,履修登録が確定するまでの期間の短縮や,学 生の円滑な履修計画や毎学期序盤の授業内容の充実に よる学習効果が期待されている.さらに平成19年度は, この機能に学生証を用いて入退出情報を記録し各授業 の出欠情報を判定処理するための出席情報処理システ ムを構築した.このシステムの主な特徴は,以下の点で ある. ①学生証(ICカード)を用いて入退室時刻を打刻して得 られた在室情報を授業情報と対応させながら出席情報 データベースに出席記録情報を蓄積する. ②学務情報システムに蓄積されている開講科目情報,履 修情報,個人情報等と連携して,授業担当者が得られ た打刻情報をもとに出席判定を実施する. ③本システムの学生向け機能は,教育情報支援システム から自分が受講している授業の出席状況の確認が可能 であり,教員向けの機能は,担当している授業の学生 の出席状況の確認および出席判定するための基準の操 作が可能である. ④収集された打刻情報を元に出欠を判定する際に必要 となる判定基準等を授業者が実情に応じて編集,管理 する機能がある. 以上の機能について,学生・教員を対象にして,試験 運用の感想,改善点などについて調査を実施した. 試験運用の打刻の条件は,図3 に示すとおり,打刻受 付時間は,授業開始,終了の前後 10 分間とし,打刻さ れた時刻から出席,遅刻,早退,遅刻早退,欠席,保留 の6パターンがあらかじめ設定されている判定基準に 従って判断され,その情報を授業後に教員が教育情報支 援システムを使って出欠の確定作業を行うこととした. 3.調査方法 平成 20 年 6 月中旬に,全学共通教育(1 年)の学生は 1,351 名,全学共通教育の講義を担当する教員は 175 名 を対象に,質問紙を配布してアンケートを実施した.学 生796 名(58.9%),教員 120 名(68.6%)の回収数が あった. 学生のアンケート内容は, ・ 試験運用での打刻の有無 ・ 多人数,少人数授業での打刻の状況 ・ 多人数・少人数授業での出席の状況 ・ AIMS での打刻情報の確認の有無 ・ AIMS での打刻情報を確認した感想 ・ システム運用の有無による授業へ出席することへ の気持ちの変化 ・ 自由記述(感想・改善点) 等を質問した.学生の調査用紙を資料1に示す. また,教員のアンケート内容は, ・ 試験運用での利用の有無 ・ 後期からの本格稼動での利用希望の有無 ・ 試験運用時での授業開始時等の支障の有無 ・ 学生の出席状況の変化の有無 ・ 自由記述(感想・改善点) 等を質問した.教員の調査用紙を資料2に示す. 4 月の新入生ガイダンスで使用方法の説明を行い,試 験運用を開始したが,4 月中旬から 5 月上旬までは出席 情報記録装置のトラブルが頻発し,システムの試用を一 時中断した.改修後1 ヶ月間ほど試用し,6 月中旬にア ンケート調査を実施した.以下にその結果を示す. 4.結果および考察 • 打刻受付時間 授業の開始時刻の前後10分間 終了時刻の前後10分間 • 打刻時刻から出席判定基準に従い 出席・遅刻・早退・遅早・欠席・保留の6パターン が自動的に判定される • 授業後に教員が出欠確定を行う 10分 10分 10分 10分 図3 打刻の条件
(1)学生の結果 ①毎回,全履修科目の開始・終了後の打刻の有無 授業の開始・終了時に毎回全履修科目で打刻をしたか について調査した。図4より71.3%が全履修科目で打刻 をし,28.7%がシステムを利用する科目のみで打刻した ことがわかった。学生には,試験運用前の説明ですべて の履修科目で打刻を行うように指示があったが,授業を する教員からシステムを使用しない等の指示があり,そ の授業については打刻をしなかったことがわかった。 ②休憩時間(10分間)で打刻ができたか 授業の開始・終了時の10分の休憩時間内に打刻 ができたかを少人数の授業(50人未満)と多人数の 授業(50人以上)で比較した.図5より,少人数の 授業では86.1%がたまに並んだ,スムーズにでき たなど,ほぼ順調に打刻ができているが,50人以 上の多人数の講義では,65.4%の学生が,打刻が 時間内にできなかった,よく並んだと答えており, その結果,次の授業に遅刻するなど運用上問題が あったと考えられる. この出席情報記録装置の能力は,1分間に60人のICカー ドの読み取りが可能であり,機能的には10分で100名程 度の打刻が可能であると考えていたが,実際の状況は, 1人当たりの打刻時間が,5月中旬に調査した時点では 平均で3.1秒,6月末に調査した時点では2.4秒と慣れに より速くなってきていることがわかるが,多人数の授業 では10分間の打刻時間では少ないことが明らかになっ た. ③授業への出席状況(遅刻・早退)の違い 授業への遅刻の状況を,システム 利用の有無で比較した.図6より,シ ステムを利用しない授業が18.5%,利 用する授業が48.8%とシステムを利 用する授業の方が,遅刻が多いこと が分かった.この原因として受講者 数が多い授業では打刻する際に時間 がかかり,授業開始前に入室してい るにもかかわらず遅刻となっている と考えられる.しかし,システム利 用とシステム利用なしの出席状況の 相関係数は0.478であり,やや強い相 関があるといえる. ④AIMS(教育情報支援システム)で打 刻情報の確認の有無 このシステムは授業後に自分の打 刻情報をAIMSで確認をすることが可 能であり,学生の授業後の確認の有 無を調査した。図7より,65.9%の学 生が授業後に自分の打刻に対して教 員が行なう出席確定を確認している ことが分かった。 71.3 28.7 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% ①全履修科目で打刻 ②利用の履修科目のみ 図4 毎回,全履修科目の開始・終了後の打刻の有無(n=731) 図5 休憩時間(10分間)の打刻について(n=731) 10.5 11.1 48.0 30.2 38.0 4.4 0.1 2.7 54.9 0% 20% 40% 60% 80% 100% 少人数講義 多人数講義 ①時間内にできなかった ②よく並んだ ③たまに並んだ ④スムーズにできた ⑤無答 18.3 4.4 30.5 14.1 27.6 32.0 23.1 49.0 0.4 0.5 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% システム利用 システム利用なし ①たびたびあった ②少しあった ③あまりなかった ④なかった ⑤無答 図6 授業への出席状況(遅刻・早退)の違い(n=731) 65.94 33.79 0.27 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% ①確認した ②確認していない ③無答 図7 AIMSで打刻情報の確認の有無(n=731)
⑤AIMSで打刻情報を確認した感想 打刻情報は,授業後にAIMS(教育情報支援システム) からいつでも確認することができる.今回授業後に自分 の打刻情報を確認した学生が全体の65.9%あり,その学 生について「親しみやすさ」・「安心感」・「手間」・「面白 さ」・「分かりやすさ」について4件法で調査した. 図8より,このシステムが親しみにくい,やや親しみ にくいと感じる学生は,66.4%であった.また,(2)より, 77.6%の学生がこのシステムにある程度不安を感じて いること,(3)より,システムを使うことが面倒であると 感じている学生が66.0%,65.5%がこのシステムを使う ことが面白くない,53.8%がこのシステムが分かりにく いと感じていることが分かった.これらのシステムに否 定的な感想は,打刻可能な時間の設定が短く実情とあっ ていなかったこと,教員側の準備不足のため出席の確定 がされていなかったこと等,システムの運用に問題点が 明らかになった.後期からの本格運用となり成績に反映 させるためには,機械の信頼性はもとより教員の配慮が 特に必要であると考える. ①システムの利用(試験運用と本格運用) 教員について試験運用での利用及び後学期からの本 格運用における利用の有無について,調査を行った。 図9より,試験運用では,33.3%の教員が利用したこと がわかる。学務からは教員に対してこのシステムの趣旨 を説明し試用を依頼している。また,使用運用後の本格 運用での利用希望では,44.2%と10%程度の増加があっ た。 試用運用で利用しなかった理由としては,少人数のた め口頭で出欠を取っているという回答が多く,座席が指 定してあるため不必要である,不正使用があるので口頭 のほうが正確である,学生が打刻を忘れることがある, 毎回レポート等別の方法で出席をとる,学生がシステム を理解していなかった,授業中に出欠の情報が確認でき ない等,受講者の数や授業方法によりこのシステムの利 用に差が出たことが考えられる。 次に少人数授業(50人未満)と多人数授業(50人以上)で システムの利用について比較した. 試験運用でシステムを利用した教員は,少人数授業で は10人,多人数授業は30人の合計40人であった. またシステムを利用しなかった教員は,少人数 授業で61人,多人数授業は19人の合計80人であ った. 図10より,少人数授業を担当している教員で は,試験運用で14.1%,本格運用で23.9%と利 用の希望が少ない.これは教員がこのシステム を使用して出席をとる方法より,直接顔を見な がら口頭での出席確認の方法を希望しており, このシステムを使う必要性が感じられないとい 24.3 37.3 27.6 34.4 24.3 42.1 40.2 38.4 31.1 29.5 27.0 19.7 23.0 26.6 29.5 6.6 2.5 11.0 7.9 16.8 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% (1)親しみやすさ (2)安心感 (3)手間 (4)面白さ (5)分かりやすさ 親しみにくい 親しみやすい 不安 ほっとする 面倒だ 面倒でない 面白くない 面白い 分かりにくい 分かりやすい 図8 AIMS(教育情報支援システム)で打刻情報を確認した感想(n=482) 図9 「ICカード出席情報システム」の利用(n=120) 「ICカード出席情報システム」利用 33.3 44.2 66.7 50.8 0.0 5.0 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 試験運用 本格運用 ① 利用する ② 利用しない ③無答 (2)教員
う意見が多いことからもわかる. それに対し多人数授業を担当している教員では,試験 運用では61.2%がこのシステムを利用し,本格運用では 73.5%が利用すると回答している.特に90人以上の授業 では75.9%が利用すると回答している.授業人数の多い 講義ほど出席確認にとられる時間が長く,授業に無駄な 時間があると感じていることがわかる. ②システムの利用による授業開始への支障について 次にシステムを利用することで授業の開 始時における支障の有無について調査を行 った。 その結果,図11より,試験運用でシステム を利用した多人数授業の教員の84.2%(30人) が授業の開始にはほぼ支障がなかったと回 答している. 支障があった状況は,入室・退室時にかな り混雑するので,授業を早めに終わるように した,多人数であったため混みあった,うま くリーダーが読み取れないケースがあった, カード忘れ,紛失,打刻忘れの学生がいる, 打刻開始・終了時間を変更し,混乱が生じな いようにした,開始時は学生の努力で講義そ のものに不都合は起きていないが,終了時は 大変渋滞している等,学生・教員にかなりの ストレスを与えている状況が現れている。 多人数の授業ではシステム利用の期待がある一方,学 生に使いやすいシステムに改修する必要があると考え られる. ③学生の授業への出席状況の変化について システムを利用よる授業への学生の出席状況の変化の 有無について調査を行った。 その結果,図12より学生の出席状況は,システムを利 用する方が多少の変化が見られると 40.8%が回答しており,打刻時間に間 にあうように意識するようになって いると考えられる. 変化があったとする意見として,遅 刻指導がしやすくなったため,遅刻・ 早退者が減少した,遅刻者が格段に減 った,入室が早くなった等のよい影響 の反面,授業の最初と最後の時間だけ きて,リーダーを打刻する等の不正を する学生が見られる,次の授業への移 動時間を心配する学生がある,学生の 管理強化につながる等のシステムに 対する問題点を指摘するものがあっ た。 6.1 6.1 38.8 22.4 26.5 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% ①よく支障があった ②時々支障があった ③ほとんど支障がなかった ④支障がなかった ⑤無答 図11 学生が打刻する上で授業開始に大きな支障は生じたか (試験運用で利用した教員) (n=30) 20.4 32.7 26.5 14.3 6.1 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% ①変化はない ②ほとんど変化が見られない ③少し変化が見られる ④変化が見られる ⑤無答 図12 学生の授業への出席状況等、昨年度と比較し変化が見られるか (遅刻、早退、欠席)(n=30) 図10 受講人数によるシステムの利用(少人数n=71,多人数n=49) 多人数授業における「ICカード出席情報システム」利用 73.5 38.8 24.5 2.0 61.2 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 試験運用 本格運用 ① 利用する ② 利用しない ③無答 少人数授業における「ICカード出席情報システム」利用 14.1 23.9 85.9 69.0 7.0 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 試験運用 本格運用 ① 利用する ② 利用しない ③無答
④口頭,レポート提出等による出席確認とシステムのデータ との整合性について 試用運用にあたって,教員に従来の口頭,レポート提 出等による出席確認を併用することを依頼し,システム のデータとの整合性を調査した。 その結果,システムのデータを確認していないという 意見が多くあったが,学生証を忘れた学生の処理,不正 打刻など,一部不一致があったという回答があった。ま た,形式上システムをつかっているが,実質的な出席確 認はレポート提出で行っている等,システムに対する信 頼性が低いことがわかる。 (3)自由記述 このシステムに対する学生および教員の感想,改善点 等の自由記述内容を示す. ①学生の意見・感想 ・打刻時間が短く大変である.1時限,3時限については 5分前ではなく時間を長くしてほしい. ・終了時間より早く終了し,打刻した授業は「早退」と なっているため不安である. ・入退室時に混み合うため機器を増設してほしい. ・時間が記録されるため,間に合わなければという気持 ちになる.出席回数を気にするようになった. ・不正を目の当たりにして嫌悪感がある. ・利用しない授業はAIMSの出欠の記録がないので残念 な気持ちになる.等 ②教員の意見・感想 ・出席者名を講義中に確認したいのでパソコンを教室に 設置してほしい. ・学生証を忘れた学生の処理に手間がかかる. ・授業が終わりに近づくと,学生が次の授業のために落 ち着きがなくなり,授業に集中できない. ・不正な打刻が見られる. ・直接顔を見て出席をとりたい.等 実際に使用したこれらの感想・要望により,今後の本 格運用に向けて修正点が明らかになった. 5.今後の課題 試験運用をした結果,出席情報記録装置をはじめとす る機器の信頼性の向上,多様な授業形態に対応するため 授業時間前の打刻時間の延長,現在は2台設置されてい る大教室の出席情報記録装置の増設,打刻情報の出席判 定基準の設定等教員側の運用方法等,改善すべき点が明 らかになってきた. これらの課題に対処する方策を学務担当者と協議を行 い,後期の本格運用に向けてシステムの修正および運用 規則を次のように変更した. ・打刻回数を2回から1回に変更する。 ・判定は,入室時の1回のみの打刻とし,試験運用で, 出席,遅刻,早退,遅刻早退,欠席,保留の6パター ンとしていた基本の標準判定基準を,出席,遅刻,欠 席の3パターンに変更する.このように打刻を授業開 始前のみの1回とすることで,混雑を避けることがで きる.しかし教員の選択でこれまでと同様に2回の打 刻で出席を判定することも可能である ・打刻の時間を変更する.授業の開始時刻の前後10分間, 終了時は,30分前から10分後とし,授業の終わり時刻 に弾力を持たせる.また,教員が打刻時刻を早める等 打刻時間の変更を可能にする.打刻を開始時1回とす る場合は,終了時は打刻しない. ・大教室には出席情報記録装置の台数を増やし,打刻時 の集中を分散させる. ・学生証を忘れた場合の申請用紙を教室に備える.また 不正な打刻(なりすまし,打刻のみ退室等)に対する 注意を喚起する指導を行う. ・詳細なマニュアルの作成し,講習会を開催して教員に 周知する.例えば,打刻した情報を授業中に確認した い等の要望に対して,ノートパソコン等の持ち込みに より,打刻情報のリアルタイムな活用を可能にするこ とを周知する. 試験運用の結果,これらの点について変更を行い,後 期からの出席情報システムの円滑な活用に向けてより 使いやすいシステムに改善を行い,今後の成績登録シス テムへ発展させていく予定である. 参考文献 1) 加藤直樹(2004):AIMS-Gifuを活用した授業方法の開 発と評価(1),岐阜大学カリキュラム開発研究 Vol.22, No.1,8-15.
2) 加藤直樹,益子典文,伊藤宗親,興戸律子,村瀬康一 郎(2006):AIMS-Gifuを活用した教育改善システムの 開発(1),岐阜大学カリキュラム開発研究 Vol.24, No.1,1-8. 3) 王文涌,加藤直樹(2006):岐阜大学におけるeラーニ ングの利用推移と統合型授業設計モデルの検討,岐阜 大学カリキュラム開発研究 Vol.24,No.1,9-17. 4) 興戸律子,加藤直樹,村瀬康一郎(2009):AIMS-Gifu の教育改善に関する調査分析(1)~利用初期の教員・ 学生の活用状況~,岐阜大学カリキュラム開発研究 Vol.26, No.1,138-145