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4 情報教育に関する研究 4 情報教育に関する研究 研究の概要 プログラミング教育の指導方法 指導計画の開発 プログラミング的思考の育成 学校現場では 2020 年度の小学校新学習指導要領全面実施に向けて プログラミング教育の準備を進めていく必要 がある しかし 外国語科 外国語活動 特別の教科道徳

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4情報教育に関する研究

プログラミング教育の指導方法・指導計画の開発

―プログラミング的思考の育成― ≪研究の概要≫ 学校現場では 2020 年度の小学校新学習指導要領全面実施に向けて、プログラミング教育の準備を進めていく必要 がある。しかし、「外国語科」「外国語活動」「特別の教科道徳」などへの対応もあり、取組を進めていく上での課題 が山積している中で、プログラミング教育については多くの教員が不安を感じているのが現状である。 本研究は、市立小学校においてプログラミング教育を円滑にスタートできるようにしていくことを目的として、 2年計画でスタートした。本年度は各教科のねらいに沿ったプログラミング教育の授業の具現化を目指して授業づ くりを行った結果、小学校1年から6年の児童たちが、試行錯誤をしながら楽しく学習をすることができた。また、 次年度に向けて授業モデルを増やし、指導計画モデルを提案する準備をすることができた。 1 問題の所在 近年、人工知能(AI) やビッグデータ、IoT 等の 情報技術が急速に発展し続けている。これからの社会 を生きていく児童たちにとって、コンピュータの働き を理解し適切に活用していく力を身に付けることは将 来どのような職業に就くにしても重要である。その中 で、新学習指導要領総則では、情報活用能力の中の 1 つとしてプログラミングの体験を取り入れた学習活動 の必要性が示された。諸外国でも初等教育段階のプロ グラミング教育導入の動きは既に始まっている。 学校現場では様々な課題を抱えており、その対応に 追われる一方で、新たにプログラミング教育に取り組 まなければならない。[図1・2]からも分かるように、 多くの教員が不安を感じている。 本センターではこれまでも小学校プログラミング教 育の専門研修や夜間講座を開講し、さらに今年度より 指定研修を行ってきたが、学習指導案や指導計画につ いては提示できていない。そこで、全ての市立小学校 で授業実践に活用できる授業モデルを作成するため本 研究を進めることとした。 2 研究の目的と方法 (1)研究の目的 本研究は2年計画で行う。1年次は教科のねらいを 中心に、プログラミング的思考育成の場面を想定した 授業づくりと実践を行う。2年次には授業モデルと学 習指導案を増やし、各学年で実施できる指導計画モデ ルと共に、市内全市立小中学校に web 配信する。 (2)研究の方法 ①プログラミング教育について理解を深める。 ②教科のねらいとプログラミングの内容を検討する。 ③学習指導案を作成し、授業を実践する。 ④授業実践による、教育効果を検証する。 ⑤学習指導案を見直し、指導計画モデルを作成する。 3 研究内容 (1)プログラミング教育について ①文部科学省のねらい 文部科学省が目指すプログラミング教育のねらいは 新学習指導要領総則にもあるが、「小学校プログラミン グ教育の手引き」や「未来の学びコンソーシアム」注1) [図 1]プログラミング教育の教材を開発できますか [図2]プログラミング教育の年間指導計画を作成できますか (2018 小学校プログラミング教育研修アンケートより)

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[資料2]本研究におけるプログラミングに必要な要素 ①課題を明確にする。 「課題設定」 ②作業を順序立てる。 「順次」 ③条件によって作業を切り替える。 「分岐」 ④繰り返して実行する。 「反復」 ⑤修正しながら作業する。 「修正」 [図3]プログラミング教育の授業設定イメージ 教科・領域のねらい プログラミング的思考 プログラミング教育の学習内容 では次の3つのねらいが示されている。 ○ プログラミング的思考を育むこと。 ○ プログラムの働きやよさ、情報社会がコンピュー タ等の情報技術によって支えられていることに気付 くとともに、コンピュータ等を上手に活用して身近 な問題を解決したり、よりよい社会を築いたりしよ うとする態度を育むこと。 ○ 各教科等での学びをより確実なものにすること。 また、「プログラミング的思考」については「自分が意 図する一連の活動を実現するために、どのような動き の組合せが必要であり、一つ一つの動きに対応した記 号を、どのように組み合わせたらいいのか、記号の組 合せをどのように改善していけば、より意図した活動 に近付くのか、といったことを論理的に考えていく力」 と定義している。そして、学習内容については[表1] のカテゴリーに分類されている。 ②本研究が目指すプログラミング教育 ア 授業づくりの配慮事項 プログラミング教育では教科の学習をより確かなも のにすることや、教科のねらいに沿った授業づくりを することが重要である。プログラミング言語の習得や プログラミング技能を身に付けるのが目的ではない。 [表1]のA~Ⅾは教育課程に関わる内容である。 Aは学習指導要領に例示があり、教科書や指導書にも 記載される内容なので、[資料1]や[図3]を基にB・ Cを中心とした授業づくりを行う。 なお、児童にとってコンピュータは魅力的であるが、 技能や知識には個人差があり、操作や学習内容に難し さを感じてしまうと学習効果は期待できない。 イ プログラミング的思考 論理的思考力の1つである「プログラミング的思考」 を育成するためにはプログラミングに必要な要素[資 料2]を明確にし、児童の実態に応じて要素の質と量を 調整したり、学習内容を吟味したりすることが大切で ある。 一般的にコンピュータを使用して作業をする際は、 意図したことや思考した経過について紙面に記録を書 くことは少ない。例えば、コンピュータを使って文章 を作成するときに、原稿用紙に書き、それを見てコン ピュータで入力することは稀である。キーボードで入 力しながら考え、修正を繰り返して作成することが多 い。コンピュータを使うメリットは、書く手間が省け 時間が短縮できることである。また[資料2]の要素を 思考しながら円滑に行える。デメリットとして、試行 錯誤している間の思考が作業をしている間に素早く行 われ分かりづらい。コンピュータを使った「プログラ ミング的思考」をどのような方法で見取るかを検討す ることも、学習の必要性を考える上での課題となる。 本研究ではワークシートを使用し学習の効果を検証す るが、実態に応じて、プログラミングの構造を明確に することや思考したことを可視化するために簡易的な フローチャート[資料3]に取り組むことにした。フ ローチャートには[資料2]の②「順次」③「分岐」 ④「反復」を書き込むことができ、また⑤「修正」す る場合は消したり、上書きしたりすることができる。 [表1]小学校段階のプログラミングに関する学習活動の分類 A 学習指導要領に例示されている単元等で実施するもの B 学習指導要領に例示されてはいないが、学習指導要領に示 される各教科等の内容を指導する中で実施するもの C 各学校の裁量により実施するもの(A・B及びⅮ以外で、 教育課程内で実施するもの) Ⅾ クラブ活動など、特定の児童を対象として、教育課程で実 施するもの E 学校を会場とするが、教育課程外のもの F 学校外でのプログラミングの学習機会 [資料1]授業づくりの配慮事項 ①楽しさ、面白さ、達成感を味わえるか。 ②人が作業するには難しかったり、手間がかかったりするが、 コンピュータなら容易にできることが児童に伝わるか。 ③体験だけではなく、感性や学習意欲に働きかけ、教科のね らいを十分に達成しているか。

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[資料3]簡易的なフローチャートについて 【簡易的なフローチャートの例】 修正は消したり、上書きしたりする。 [資料5]Cabinet で利用できるプログラミングソフト (ア)スクラッチ 1.4 マサチューセッツ工科大学メディアラボが開発したビジ ュアルプログラミング言語ソフトウエア。世界中で利用さ れている。 (イ)スクラッチ 2.0 オフラインエディタ版 スクラッチ 1.4 を改良したソフトウエア。本来はインター ネット環境が必要だが、Cabinet では利用できる。 (ウ)Squeak Etoys 「パーソナルコンピュータの父」と言われたアラン=ケイ 博士が開発した。小学生でも使える教育用のソフトウエ ア。 (エ)ドリトル キーボードで教育用オブジェクト指向言語を入力してプ ログラムを作成できるソフトウエア。 一般的にはコンピュータでプログラムを作成の際に はアクテビティ図注2)が用いられ、中学校技術科では 適切に指導することが新学習指導要領で示されている。 (2)ICT の活用 プログラミング教育を実施するには、[資料4]に示 した3つの方法がある。①~③をバランスよく実施す ることで、プログラミング教育を効果的に進めること ができると考える。 ①については、Cabinet 注3)に整備されているソフ トウエア[資料5]を利用して学習を進めることがで きる。児童にとっては、(ア)~(ウ)のようなビジュ アルプログラミング言語注 4)が取り組みやすい。②に ついては、現段階で各学校に整備されておらず今後の 課題である。③については、コンピュータを使わずに プログラミング的思考やコンピュータの仕組を学ぶ。 本研究では、新学習指導要領総則で「プログラミン グを体験しながら、コンピュータに意図した処理を行 わせるために必要な論理的思考力を身に付けるための 学習活動」を各教科の特質に応じて計画的に実施する と記されていることから、体験を重視し、プログラミ ング教育をコンピュータに触れずに終えることのない ように①を中心に取り組むことにした。 (3)授業実践の概要 ①実践事例1(小学校1年 算数科) ア 単元名 ひきざん(2) イ 学習課題 「ひき算(十何)-(1位数)のお話を作ろう」 ウ プログラミング教育との関連 文章問題のお話を作るのに絵を描くことがあるが、 絵を描くことが苦手な児童がいたり、時間がかかった りすることがある。そこでソフトウエア既存のスプラ イト(キャラクター)を使用し、複製(スタンプ機能) を活用することで、絵を描くよりも効率的に作成でき る。また、プログラミングしたスプライトが動くこと により、文章問題の意味をよりイメージしやすくなる。 処理すること (順次) 判断すること (分岐) 繰り返すこと (反復) 作業の流れ はじめ おわり 学 習 場 所:コンピュータ教室 利用ソフト等:スクラッチ 1.4 【プログラミングの場面】 ・スプライトを選ぶ。 ・文章問題に合うプログラム(10 歩動かす)を作る。 ・スプライトを複製(スタンプ機能)する。 ・動かさないスプライトのプログラムを作る。 【児童作成プログラム】 【児童の反応】 児童はプログラミングに興味を持って取り組めた。文章問 題のお話が1つ完成したペアは、スプライトを変えたり、 複製したりする操作が容易なため、いくつも文章問題を作 成することができた。 [資料4]プログラミング教育の学習方法 ①コンピュータソフトウエアを使って学習する。 ②ロボット等の教材を使って学習する。 ③コンピュータを使わずに学習する。(アンプラグド) 「果物を買いにスーパーに行 く。リンゴかみかんのうち安い 方を買うことにする。ただし、 スーパーが休みなら家に帰る」

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エ 考察 アニメーションのように絵が動くので、児童は意欲 的に学習に取り組めた。また、ペアで作業をするので、 話し合いながら協力して学ぶことができた。複製の数 や値を変更すると違う文章問題を作成できることから、 プログラムを少し変えるだけで問題がアレンジできる ことにも気付くことができた。 ②実践事例2(小学校2年 生活科) ア 単元名 安全に学区探検をしよう イ 学習課題 「一番安全で早く行けるルートを考えよう」 ウ プログラミング教育との関連 学区探検に主体的に取り組ませるために、探検ルー トを児童が考えることにした。地図上を指で辿ったり、 ペンで書き込んだりするよりも、画面上をスプライト が移動することによって、児童が道順をイメージしや すくなる。また、いくつかのルートを試行錯誤する際 の修正が容易にできる。 学 習 場 所:コンピュータ教室 利用ソフト等:スクラッチ 2.0 【プログラミングの場面】 ・教師が店舗等のプログラムを準備する。 ・役割(操作する人・助言する人)を決める。 ・児童が探検する順番のプログラムを作る。 【児童作成プログラム】 【準備したプログラム】 【児童の反応】 友達と話し合い、試行錯誤しながら道順を選択した。道 順の修正が容易にでき、スプライトが動くことで視覚的 に道順を辿るので、探検ルートを理解することができた。 エ 考察 視覚的に道順をシミュレーションすることや、プロ グラムの要素を「順次」に絞ったことで効果的に学習 することができた。画面上の道順を表す色など、ユニ バーサルデザインも含めて見る人にも分かりやすい配 色を工夫する必要があった。 ③実践事例3(小学校3年 算数科) ア 単元名 三角形 イ 学習課題 「三角形の仲間分けの方法を考えよう」 ウ プログラミング教育との関連 コンピュータでプログラムを作成する前に、フロー チャートを書く。思考したことを、友達と共有したり、 コンピュータの入力事項を明確にしたりすることがで き、三角形の分類を論理的に考えることできる。 学 習 場 所:コンピュータ教室 利用ソフト等:スクラッチ 2.0 【プログラミングの場面】 ・教師が三角形の性質のプログラムを準備する。 ・児童が三角形を分類するフローチャートを書く。 ・友達のフローチャートと比較検討し、プログラムを 作成する。 【児童作成プログラム】 【フローチャート】 【準備した正三角形のプログラム】 【児童の反応】 フローチャートを書くことが難しいと感じた児童もい たが、友達と確認して進め、それを基にプログラミン グを作成することができた。また、各三角形の性質の 違いなどを理解することができた。

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エ 考察 フローチャートを書くことで思考したことを可視化 することができた。また、フローチャートとプログラ ムを比較することによって修正が必要な箇所に気付く ことができた。フローチャートを書くことに時間を多 く費やすので、選択式にするなど書き方を工夫する必 要がある。 ④実践事例4(小学校5年 算数科) ア 単元名 整数 イ 学習課題 「倍数と公倍数について考えよう」 ウ プログラミング教育との関連 児童にとって、かけ算九九で求められる公倍数を見 つけることはできるが、それ以上の大きい数を求める には時間がかかってしまう。倍数・公倍数は無限にあ るため、数の弁別をするプログラムを作成すれば、短 時間で多くの公倍数を見つけられる。そのことから人 間では時間がかかる作業はコンピュータを利用するこ とで、解決が可能なことに気付くことができる。 学 習 場 所:コンピュータ教室 利用ソフト等:スクラッチ 2.0 【プログラミングの場面】 ・教師が演算ブロックで倍数と公倍数のプログラムを準 備する。 ・作成者と助言者の役割を分担する。 ・準備されたプログラムを友達と相談しながら組み立 てる。 ・「繰り返し」の機能を使うことで、求めたい値をいく つでも変えられる。 【準備したものに児童が組み立てたプログラム】 【児童の反応】 ペアの役割が明確で、意欲的に取り組むことができた。 求めたい値までの倍数や公倍数が見付けられるので、計 算の苦手な児童にとっても、倍数や公倍数の数の量が見 えて分かりやすい。 エ 考察 プログラムをコンパクトにするために「繰り返し」 の機能を利用することに気付くことができた。使用す るスクリプト(命令ブロックの組み合わせ)を限定し たことで指示が分かりやすくなり、主体的に学習に取 り組めた。 ⑤実践事例5(小学校6年 総合的な学習) ア 単元名 未来の自分 どんなお仕事 イ 学習課題 「プログラムされた機械について考えよう」 ウ プログラミング教育との関連 探究的な学習の過程に位置付くよう、キャリア教育 の単元の導入として扱う。将来、様々な職業がAI等 によって機械化されることが予想されている。身近な スーパーマーケットのセルフレジの仕組を考えながら、 プログラムによって社会が支えられていることを理解 する。また、人間にしかできないこととコンピュータ が得意とすることを考え、これからの生き方や目指す 職業に生かすことができる。 学 習 場 所:コンピュータ教室 利用ソフト等:スクラッチ 2.0 【プログラミングの場面】 ・教師がレジのプログラムを準備する。 ・プログラムに必要な条件を考える。 ・プログラムが複雑なので、友達と相談しながら値の変 更と一部をプログラムする。 ・どのようにレジの機能が動くのか検証する。 【準備したものに児童が値を変更したプログラム】

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[資料6]学習指導案の記入例① エ 考察 身近な場所で情報技術が進んでいることが分かった。 プログラム作りに慣れていない場合、数値を変えたり、 一部だけを作成したりするだけでも児童は充実感を味 わえた。小学校6年になるまでにコンピュータを使っ た学習を計画的に行うことが重要である。 ⑥実践事例6(小学校6年 理科) ア 単元名 電気の性質とその利用 イ 学習課題 「電気の使い方について考えよう」 ウ プログラミング教育との関連 [表1]のA、[資料4]の②の内容を実施した。 学 習 場 所:コンピュータ教室 利用ソフト等:micro:bit(教育用小型コンピュータボード) 【プログラミングの場面】 ・インターネットでmicro:bit のページを開く。 ・プログラムに必要な条件をワークシートに記入する。 ・友達と相談しながらプログラムを作成する。 ・どのように動くか検証する。 【エディタ画面とmicro:bit】【フローチャート】 【児童の反応】 プログラミングしたものが実際に動くことに感動した。電 気を節約するためには、センサーを使って明るさを調節す ればよいことに気付くことができた。 エ 考察 今回試験的に micro:bit を借用して授業実践を行っ た。児童はコンピュータの画面だけでなく、物理的な 用具を使うことによってプログラミングを楽しみなが ら環境を含めて省エネについて学ぶことができた。 (4)指導案モデルについて 協力員は授業づくりの目的や児童の実態、授業の展 開や手立て、プログラミング教育に必須な学習環境や、 教科のねらいとプログラミングとの関連について、学 習指導案の記入例[資料6・7]を基に学習指導案を 作成し授業実践した。今後は実践した授業の指導案を web 配信していく予定である。 【児童の反応】 プログラミングは 指示を細かくしな いと思い通りに動 かないことや、機 械は便利ではある が、人間にしかで きないことが今後 大切になることに 気付くことができ た。

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[資料7]学習指導案の記入例② 4月 5月 6月 7月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月 1年 2年 3年 4年 5年 6年 算数科 「ひきざん」 計算の式にふさわしい、文章問題 (お話づくり)をする。 <PC スクラッチ> 【指導案・学習資料】 生活科 「町たんけん」 町探険を安全に、効率よく行う計画 を立て、道順のプログラムを作る。 <PC:スクラッチ1.4> 【学習指導案・学習資料】 算数科 「三角形」 三角形の性質を理解し、分類す るプログラムを作る。 <PC:スクラッチ2.0> 【学習指導案・学習資料】 算数科 「整数」 倍数・公倍数の仕組を理解し、倍数・ 公倍数を調べるプログラムを作る。 <PC:スクラッチ2.0> 【学習指導案・学習資料】 理科 「電気の利用」 省エネについて考え、センサーの働きを利用し たプログラムを作る。 <PC:プログラミングソフトウエア センサー内 臓学習用具> 【学習指導案・学習資料】 総合的な学習 「キャリア教育」 AIが進歩する未来の職業と自分の生き方につ いて考える。セルフレジの仕組からプログラム 一部を作成する。 <PC:スクラッチ2.0> 【学習指導案・学習資料】 学級活動 「役割や活動を考 える」 話合い ・朝・帰りの会 ・日直の役割 ・そうじ ・係活動等 <アンプラグド> どの仕事を組み合 わせ、どのような順 序で、行うのか、フ ローチャートの考え 方を基に話し合う。 【学習指導案・学習 資料】 <その他> ・コンピュータ教室 の使い方 ・情報モラル教育 Cabinet学習資料 【ネットトラブルにあ わないために】 【情報モラルカリキュ ラム】 【情報モラルコンテ ンツ】 算数科 「多角形や正多角形」 正多角形の性質を理解し、作図の プログラムを作る。 <PC:スクラッチ2.0> 【学習指導案・学習資料】 社会科 「ごみとすみよい暮らし」 廃棄物の処理の仕組を理解し、ごみの 分別をするプログラムを作る。 <PC:スクラッチ2.0> 【学習指導案・学習資料】 算数科 「ながさくらべ」 どのようにすると長さが比べられ るか考える。長さ比べのプログラ ムを作る。 <PC スクラッチ> 【学習指導案・学習資料】 (5)指導計画モデル作成に向けて 中学校の授業実践から、最近はスマートフォンやタ ブレット PC が身近にあるため、キーボード入力が苦手 な生徒が少なくないことや、プログラミングに慣れ親 しんでいる生徒とそうでない生徒との二極化傾向にあ ること、小学校段階でプログラミングに親しむことで、 中学校での授業がより充実できること等が分かった。 中学校と小学校とのスムーズな接続のために、小学校 の各教科でコンピュータを使用したプログラミング教 育を、どの学年でも1年間に1回以上は取り組むこと を目標に[資料8]に沿って指導計画モデル[資料9] を次年度に向けて作成していく。 [資料8]指導計画作成の留意点 ①教師自らがプログラミングを体験する。 ②プログラミングが「おもしろい」ということを教師が実感 し、授業のアイデアを創出する。 ③学習内容にプログラミング的思考育成の場面を取り入れ る。 ④プログラミング的思考を含む資質・能力を想定する。 ⑤育てたい力や指導内容を明確にして、カリキュラムを見直 す。 ※①・②は必要な時に戻る。③~⑤を繰り返す。 [資料9]指導計画モデルの一部(完成イメージ) 小学校プログラミング教育年間指導計画モデル 4月 5月 6月 7月 9月 10月 11月 12月 1月 1年 2年 3年 4年 5年 6年 算数科 「ひきざん」 計算の式にふさわしい、文章問題 (お話づくり)をする。 <PC スクラッチ> 【指導案・学習資料】 生活科 「町たんけん」 町探険を安全に、効率よく行う計画 を立て、道順のプログラムを作る。 <PC:スクラッチ1.4> 【学習指導案・学習資料】 算数科 「三角形」 三角形の性質を理解し、分類す るプログラムを作る。 <PC:スクラッチ2.0> 【学習指導案・学習資料】 算数科 「整数」 倍数・公倍数の仕組を理解し、倍数・ 公倍数を調べるプログラムを作る。 <PC:スクラッチ2.0> 【学習指導案・学習資料】 理科 「電気の利用」 省エネについて考え、センサーの働きを利用し たプログラムを作る。 <PC:プログラミングソフトウエア センサー内 臓学習用具> 【学習指導案・学習資料】 総合的な学習 「キャリア教育」 AIが進歩する未来の職業と自分の生き方につ いて考える。セルフレジの仕組からプログラム 一部を作成する。 <PC:スクラッチ2.0> 【学習指導案・学習資料】 学級活動 「役割や活動を考 える」 話合い ・朝・帰りの会 ・日直の役割 ・そうじ ・係活動等 <アンプラグド> どの仕事を組み合 わせ、どのような順 序で、行うのか、フ ローチャートの考え 方を基に話し合う。 【学習指導案・学習 資料】 <その他> ・コンピュータ教室 の使い方 ・情報モラル教育 Cabinet学習資料 【ネットトラブルにあ わないために】 【情報モラルカリキュ ラム】 【情報モラルコンテ ンツ】 算数科 「多角形や正多角形」 正多角形の性質を理解し、作図の プログラムを作る。 <PC:スクラッチ2.0> 【学習指導案・学習資料】 社会科 「ごみとすみよい暮らし」 廃棄物の処理の仕組を理解し、ごみの 分別をするプログラムを作る。 <PC:スクラッチ2.0> 【学習指導案・学習資料】 算数科 「ながさくらべ」 どのようにすると長さが比べられ るか考える。長さ比べのプログラ ムを作る。 <PC スクラッチ> 【学習指導案・学習資料】

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【脚注】

注1)文部科学省、総務省、経済産業省が連携して、教育IT関連の企業・団体と共に設立(2017 年 3 月)したコンソーシアム。 https://miraino-manabi.jp/

注2)UML(Unified Modeling Language:統一モデリング言語)で定義された図および作図法の一つで、業務や処理の実行手順 を表したもの。

注3)千葉市教育情報ネットワーク(Chiba-city Abundant Information Net-work for Education and Training の略称) 注4)コンピュータのプログラムをテキスト(文字データ)で記述するのではなく、視覚的なオブジェクト(ブロック等)でプログ ラミングするプログラミング言語のこと。 4 研究のまとめ (1)成果 ①授業づくりの視点の構築 普段の授業や行事にプログラミングを活用する機会 は多く存在する。今年度の研究ではプログラミングに 必要な要素を明確にし、身に付けさせたい要素を焦点 化することで児童の実態に合わせた授業づくりができ た。具体例として、小学校1年で[資料2]の「順次」 に絞った授業を行い、低学年でもコンピュータソフト ウエアを利用した授業ができることを実証できた。 プログラミング教育の授業は教員が一人で作るので はなく、学校全体で取り組み、まずは授業を実践して 検証することが大切であることが分かった。 ②学習方法 中・高学年では、フローチャートを書く活動を取り 入れた。書いた内容をプログラミングして画面で確認 しながら、修正を繰り返し、課題を達成したときはど の児童も充実感を味わうことができた。フローチャー トを書くことにより意図したことが明確になり、思考 したことを明らかにする一つの手立てとして有効であ ることが分かった。日常的にプログラミング的思考を 育成するためには、コンピュータを利用した学習だけ ではなく、朝の会や係り活動等の内容をフローチャー トに書かせたり、板書を工夫したりするなどプログラ ミングに必要な要素を様々な場面で取り入れ、計画的 に指導することが重要である。 コンピュータを一人1台使用できない場合は、操作 する児童と画面を見てアドバイスする児童など、役割 を決めて学習を進めると、話し合いを通して課題を解 決しようとする姿が見られ、対話的な学習のツールと して成立することが分かった。 (2)課題 ①思考力の見取り方 プログラミング教育で身に付けた思考力を見取るこ とで、指導の改善を図り、よりよい授業としていくこ とができる。思考力の見取り方については今後も検討 を重ねていく必要がある。 ②コンピュータ操作に慣れる時間の確保 操作方法の説明や操作に慣れるまでに多くの時間を 費やした。プログラミング教育を充実させ、情報リテ ラシーを育成するためにも、児童がコンピュータに触 れ、操作に慣れる時間を、教師が計画的に確保してい く必要がある。 ○研究名:プログラミング教育の指導計画・指導方法の開発 ○研究対象:小学校 ○研究領域:教育内容・教育方法 ○分類番号:プログラミング教育F10-04 ○研究内容キーワード:プログラミング教育、プログラミング的思考 千葉市教育センター 研究紀要第 27 号 【研究組織】 ○通年講師 千葉大学教育学部 副学部長/教授/附属中学校長 藤川 大祐 ○所内担当 情報教育・広報班 【主な引用/参考文献等】 ・文部科学省「小学校学習指導要領」(平成 29 年告示)・文部科学省「プログラミング教育の手引き第2版」2018 ・文部科学省「小学校段階におけるプログラミング教育の在り方について(議論のまとめ)」2016 ・未来の学びコンソーシアム「小学校プログラミング教育必修に向けて」2018 ・一般社団法人 ICT CONNECT21「小学校プログラミング教育導入支援ハンドブック 2018」 ・堀田龍也「総合教育技術 11 月号増刊『新学習指導要領時代の間違えないプログラミング教育』」小学館 2018 ・ベネッセ「プログラミングで育成する資質・能力の評価規準(試行版)ver2.0」2018

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