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時間 への時差対策 現地で多くの競技が行われる時間帯となる午前 9 時から午後 9 時は, 日本時間では翌日の午前 2 時から午後 2 時にあたる 深夜から昼過ぎにかけて進行する 時間 の時差は日本の視聴者にとっては決して条件の良い大会とは言えなかった 今回の調査のポイン

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18  MAY 2010

はじめに

ことし2月にカナダのバンクーバーで開催され た冬季オリンピックは,日本と-17 時間の時差 があり,現地での競技は日本の翌日未明から 昼過ぎの時間帯が中心となった。 日本の放送・通信メディアは,フィギュアス ケート,スキーフリースタイルのモーグル,そし てカーリングなどの人気種目をはじめ,世界最 高峰のアスリートの技を楽しみにしている視聴 者のために,いわば“時差に包まれた玉手箱” を見やすい時間帯に並べることに腐心すると共 に,“好時間帯”とは言えない深夜や昼に行わ れる主要種目の生中継に視聴者の関心をどれ だけ惹きつけられるかが勝負どころとなった。 一方の視聴者サイドではデジタル化の進展に 伴い,地デジ対応のテレビ,デジタル録画機や 録画機能付きのパソコン,ワンセグ放送の他, パソコンや携帯電話によるインターネットなど, 情報入手のためのツールが一層の多様化を見せ た。これらの機器の利用動向にはどのような変 化が見られるのだろうか。 2008 年 8月に行われた北京オリンピックの 際,メディア接触行動に関するインターネット調 査を実施した1) その結果は,時差がほとんどなかった事もあ り,「テレビ」が最も強かった。 今回も同様にインターネット調査を行ってい る。果たして「-17 時間の時差」と「メディア 環境の変化」は,視聴者の意識や行動に明ら かな差異を生むのか。 “バンクーバー冬季オリンピック”を題材に ビッグイベントに関する新たな情報の入手傾向 を探ると共に,今後の本格的なデジタル化・多 メディア時代に望まれるメディアの情報提供の あり方について考察する。

バンクーバーオリンピックはこう見られた

~時差対策にみるメディア活用術~

メディア研究部(メディア動向)

荒川信治 

調査の概要 ● 調査時期:2010 年 2 月19 日(大会 7 日目), 26 日(14 日目),3 月1 日(最終日)の 3 回 *日付は日本時間〔以下同様〕 ● 調査対象:400 人(20 歳代~ 50 歳代の各 層男女 50 人ずつ)× 3 回。合計 1,200 人。 ● 対象条件:ネット調査会社に登録している モニターで,地上デジタル放送,BS デジタ ル放送,デジタル録画機,ワンセグ放送, パソコンの全てを利用している人。 ● 調査形式:インターネットアンケート調査 (項目選択と自由記述)

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19 MAY 2010

1.“- 17 時間”への時差対策

現地で多くの競技が行われる時間帯となる午 前 9 時から午後 9 時は,日本時間では翌日の午 前 2 時から午後 2 時にあたる。深夜から昼過ぎ にかけて進行する“-17 時間”の時差は日本の 視聴者にとっては決して条件の良い大会とは言 えなかった。 今回の調査のポイントの一つは,様々なデジ タル機器が各家庭や個人の生活の中にこれま で以上に浸透しつつある状況において,オリン ピックを実際にどのように視聴したのか。“ナマ” で見たのか“録画”で見たのか。また,“ナマ” で見たとしたらどのような“ツール”で見たのか を分析することである。 その手段として今回はインターネットによるア ンケート調査を3回に分けて実施した。   対象者は①地上デジタル放送,② BSデジタ ル放送,③デジタル録画機,④ワンセグ放送, ⑤パソコンによるインターネット,の全ての利用 を必要条件とし,人数はそれぞれ20 歳代から 50 歳代まで男女 200人ずつ400人の合計1,200 人とした。また,対象者にはできる限り放送や 通信に関して先進的な人を取り込むため,必要 条件以外にも現在普及が進むデータ放送やイン ターネットなどに関連した質問について,ある 程度理解可能な人や,現在そうした先端機器 を利用している人を選定し,その経験などから の知見や感想も求めた。 まずは今大会関係の番組を視聴したり,情 報を得るためにどのメディアをどの程度使用し たかを尋ねたアンケートの結果から見てみる。 実 施日の1回目はフィギュアスケート男子 フリーやカーリング女子が行われた2月19日 (金),2回目はフィギュアスケート女子フリーや ノルディック複合個人ジャンプなどが行われた 26日(金),そして3回目はアイスホッケー男子 決勝や閉会式が行われた最終日の3月1日(月) である。 情報取得の経路(方法)としては,ほぼ同じ     図 1 オリンピック関係の番組・情報の取得経路 *は動画系メディア 毎日2回以上 ほぼ毎日 週 1 ∼ 2 日 ほとんどなし 週3∼4日 データ放送 (ワンセグ) ラジオ *ネット(動画) *デジタル録画機 *ワンセグ放送 データ放送 (TV) ネット(携帯) ネット(PC) *BS デジタル 新聞 *地上デジタル 34% 45 8 5 12 57 5 5 21 18 35 11 11 25 19 32 10 7 32 7 11 6 7 70 12 5 5 8 70 10 6 8 18 58 5 8 5 8 75 3 8 5 9 75 3 7 7 9 74 3 53 6 83 9 毎日2回以上 ほぼ毎日 週 1 ∼ 2 日 ほとんどなし 週3∼4日 0 20 40 60 80 100%  データ放送 (ワンセグ) ラジオ *ネット(動画) *デジタル録画機 *ワンセグ放送 データ放送 (TV) ネット(携帯) ネット(PC) *BS デジタル 新聞 *地上デジタル 34 45 8 5 12 57 5 5 21 18 35 11 11 25 19 32 10 7 32 7 11 6 7 70 12 5 5 8 70 10 6 8 18 58 5 8 5 8 75 3 8 5 9 75 3 7 7 9 74 3 53 6 83 9 毎日2回以上 ほぼ毎日 週 1 ∼ 2 日 ほとんどなし + なし 週3∼4日 データ放送(ワンセグ) ラジオ放送 インターネットの動画配信 録画機(ブルーレイレコーダー、HDD レコーダーなど) ワンセグ放送(携帯電話) データ放送(テレビ) インターネット(携帯電話) インターネット(パソコン) BSデジタル放送 新聞 地上デジタル放送(チューナー内蔵、及び外付けチューナー PC 含む) 34% 40 11 7 16 45 7 6 27 16 24 12 13 36 23 29 10 11 27 8 11 5 9 67 7 4 6 10 73 7 4 8 22 60 5 8 9 15 64 2 55 11 77 4 7 4 8 79 3 1 1 4 2 86 93 3 5 2 9 毎日2回以上 ほぼ毎日 週 1 ∼ 2 日 ほとんどなし 週3∼4日 0 20 40 60 80 100%  データ放送 (ワンセグ) インターネットテレビ (アクトビラ・ビデオなど) ラジオ *ネット(動画) *デジタル録画機 *ワンセグ放送 データ放送 (TV) ネット(携帯) ネット(PC) *BS デジタル 新聞 *地上デジタル 34 45 8 5 12 57 5 5 21 18 35 11 11 25 19 32 10 7 32 7 11 6 7 70 12 5 5 8 70 10 6 8 18 58 5 8 5 8 75 3 8 5 9 75 3 7 7 9 74 3 53 6 83 9 (参考) 〔北京オリンピック〕 〔バンクーバーオリンピック〕 (出典:「北京オリンピックはどう見られたか」放送研究と調査 2008 年 11 月号)

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20  MAY 2010 パターンが結果として得られたので,この3回 の平均値を北京オリンピックの場合と比較しな がら図1で紹介する。 図1で*印をつけた「地上デジタル放送(以 降:地デジ)」,「BSデジタル放送(以降:Bデ ジ)」,「ワンセグ放送(以降:ワンセグ)」,「デジ タル録画機」,そして「インターネット動画(以降: ネット(動画)」などが動画系のメディアである。 今回も利用者が最も多かったのはやはり地デ ジであった。しかし,パソコンによるインター ネットの利用者が増加したこと,BSの視聴者, 新聞の読者が減少したことが変化として読み取 れる。 このような変化をもたらした要因は何か。短 期間でパソコンが情報取得ツールとして社会的 優位性を高めたということもあるが,今大会の 特質でもある“-17 時間”の時差がパソコンの 速報性を要求した結果と考えられる。 では,それぞれのメディア別に視聴傾向の 特徴や反響などを検証しながら,今大会が視 聴者にどのように見られたのかを具体的に考察 してみる。

2. テレビ視聴の特徴

図1に見るように,オリンピック関連の情報を 入手する手段として最も多いのは地デジである。 表 1 は㈱ビデオリサーチが発表している関東 地区の世帯視聴率2)の高かった種目5 位までを まとめたものである(5 位は同率で 2 種目)。 トップは浅田真央選手が銀メダルを獲得し た「フィギュアスケート・女子シングルフリー」。 平日の金曜日,午後 1時30 分過ぎに平均視聴 率 36.3%,瞬間最高 46.2%というスケート競技 としても,冬季オリンピックとしても同社の調査 では過去最高の視聴率を記録したのである。 そしてよく見られた競技の多くが平日の午前 から昼過ぎにかけて放送された番組であったと いうのも特徴的である。 あらためて今回の調査を見てみると,図1に あるように「週に1日~ 2日」以上地デジでオリ ンピックを見たという回答は 90%を超え,「ほ ぼ毎日」と「毎日2 回以上」の“固定的視聴者” の割合は 74%となっている。 しかし,この数値は「北京オリンピック」の際 の同様の調査と比較すると5ポイント低い。 北京オリンピックの時には「週に1日~ 2日」 以上は 90%を超えていたが,「ほぼ毎日」と 「毎日2 回以上」の合計は 79%に達していたの である。 この落差の要因は何か。視聴形態が変容し たのか。時差の影響なのか。 そこで,今大会ではどのような番組が多く見 られたのかを調査結果から分析を試みる。調 査ではオリンピック関連番組を5つの形態に分 類し,それぞれについてどの程度視聴したか を尋ねた(図2)。 3回実施した調査全てで「ニュース・スポーツ ニュース」や「ハイライト・ダイジェスト番組」が, 競技中継のライブや録画番組よりも多くの視聴 表 1 今大会 世帯視聴率トップ 5 順位 競技名・種目 視聴率 最高値 1 フィギュアスケート女子シングルフリー 36.3% 46.2% 2 開会式 25.4% 31.1% 3 フィギュアスケート男子シングル ショートプログラム(午後) 20.6% 24.7% 4 スピードスケート団体パシュート女子・決勝 (NHK ニュースおはよう日本&オリンピック) 20.5% 27.3% 5 フィギュアスケート男子シングル ショートプログラム 18.3% 27.7% 5 フィギュアスケート女子シングル ショートプログラム(午前) 18.3% 32.6% (出典:㈱ビデオリサーチ社の発表を基に作成)

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者に見られた事が分かる。 中継番組は「全く視聴していない」に「あま り視聴していない」を加えた割合のほとんどが 30%近くに達していた。 また,図 3 に見るように「オリンピックの情報 を得るためにどのような工夫をしたか」との問 いに対して,深夜・早朝に視聴したり,録画, ネット,ワンセグの多用などで対応した人が多 い半面,「工夫はしていない/オリンピックは見 ていない」と回答した人が各日とも30%程度と なっていた。深夜のためにライブ映像を見るこ とをあきらめてしまった人,関心が薄れてしまっ た視聴者も少なくはなかったことが窺える。 “-17 時間の時差”の影 響により主となる 中継番組が見やすい時間帯でなかったことが “視聴者離れ”の原因の一つとも考えられる。 このように時差のために関心が希薄になって しまうような人たちに向け,どのような方策を講 じるのが効果的なのか。今後とも引き続き検証 していく事は,重要な課題である。 次に,ここからはテレビ視聴以外のサービ スに関して紹介しながら問題点を見ていきた い。

3.インターネット利用

今大会の情報収集の手段で,やはり特徴的 なのはインターネットの活用である。 NHKのバンクーバーオリンピックサイトへの アクセス数の約2,801万ページビューと携帯サ イト約289万ページビューを合わせた3,090万 ページビューは北京大会の1.3 倍になった3) こうしたインターネットの利用実態をアンケー ト調査から見てみる。 図 2 番組形態別視聴状況 図 3 情報取得のための工夫 よく視聴した 多少は視聴した 全く視聴していない あまり 視聴していない ● 2 月 26 日(金)大会 14 日目 ● 2 月 19 日(金)大会 7 日目 ● 3 月 1 日(月)大会最終日 0 20 40 60 80 100 情報番組・ ワイドショーなど ニュース・ スポーツニュース ハイライト・ ダイジェスト番組 競技の中継番組 (録画) 競技の中継番組 (ライブ) 情報番組・ ワイドショーなど ニュース・ スポーツニュース ハイライト・ ダイジェスト番組 競技の中継番組 (録画) 競技の中継番組 (ライブ) 情報番組・ ワイドショーなど ニュース・ スポーツニュース ハイライト・ ダイジェスト番組 競技の中継番組 (録画) 競技の中継番組 (ライブ) 30 46 17 8 29 44 17 11 41 38 16 6 48 39 11 3 25 37 24 14 %  0 20 40 60 80 100 27 44 21 8 23 49 16 13 33 48 14 5 43 43 12 3 19 39 27 15 %  0 20 40 60 80 100 33 45 18 5 30 44 17 10 38 42 16 5 46 42 9 3 25 41 25 10 %  31 24 2 6 25 22 28 0 10 20 30 40% 工夫はしていない/ オリンピックは見ていない データ放送で随時結果を 確認した 外出先,勤務先等でも ワンセグ放送を視聴した 外出先,勤務先等でも インターネットで 情報をたびたび確認した 録画した映像をコピーして 通勤途中など外出先でも見た 録画を多用して自宅で 集中的に見た テレビの放送時間に合わせて 深夜や早朝もなるべくナマで見た

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22  MAY 2010 今大会を視聴する際に複数のメディアを同時 に利用する事があるかを尋ねた結果が図 4 で ある。 図 5 は図4の「まったくなかった」を除く対象 者にそのメディアの組み合わせを尋ねたもので ある。 結果はそのうち9 割近くの人が「テレビとイン ターネット」の組み合わせを挙げている。 では,テレビでオリンピックの番組を見なが らインターネットで何をしていたのか。複数回答 で選んでもらった結果が図6である。 やはりオリンピック関係の情報を見ていた人 が多いが,テレビとは無関係に日常的なインター ネットの使い方をしている人も結構いる事が分 かる。テレビで競技を見ながらオリンピック情 報を検索し,競技が一段落した時にオリンピッ ク以外の情報も検索するというパターンが多 かったと思われる。 ▽インターネットの動画配信 3回の調査でインターネットによる動画配信を 利用可能な人は対象者の67%,800人であった。 これらの人にオリンピック関係の動画配信を どの程度使用したかと尋ねたところ,「まったく 使用していない」,「ほとんど使用していない」と 答えた人がおよそ4分の3を占めた(図1参照)。 その理由としては,オリンピックに関する動 画配信サービスの実施が十分認知されていな い事,また,利用者側に“動画サービス”その ものを利用する習慣がまだ浸透していない事が 考えられる。 一方で「週 1日以上」実際に動画配信を利 用した人は 23%,271人である。その利用者 を対象にNHKと民放のどちらの“動画配信” を視聴したのか(図 7)。並びにその理由は何 かを尋ねた。 図 7 “動画配信”の視聴傾向 図 6 オリンピック番組とネット利用 図 4 複数メディアの同時利用 図 5 同時利用のメディア まったくなかった 少しあった 半分ぐらいあった 多かった ほとんど毎回のようにあった ほとんど 毎回のようにあった 多かった 少しあった 半分ぐらいあった まったくなかった 7% 13 10 29 40 まったくなかった 少しあった 半分ぐらいあった 多かった ほとんど毎回のようにあった ほとんど 毎回のようにあった 多かった 少しあった 半分ぐらいあった まったくなかった 7% 13 10 29 40 87 29 19 8 5 2 0 20 40 60 80 100% インターネットと ラジオ インターネットと データ放送 インターネットと ワンセグ テレビと データ放送 テレビと 雑誌・新聞 テレビと インターネット 87 29 19 8 5 2 0 0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100% その他 インターネットと ラジオ インターネットと データ放送 インターネットと ワンセグ テレビと データ放送 テレビと雑誌・新聞 テレビと インターネット (N=718) 66 63 3 10 10 12 16 0 20 40 60 80% ショッピングやオークション 他の番組のホームページを 見ていた ブログ・個人のホームページを 利用していた チャット・SNS(交流サイト)や 掲示板を利用していた 大会関係のメールを利用していた 当日行われたいろいろな競技の 情報や今後の予定を見ていた テレビで行われている 競技の情報を見ていた (N=622) NHK,民放いずれも 民放 NHK NHK, 民放いずれも 民放 NHK 35% 民放 27% NHK, 民放いずれも 38% (N=271)

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〔NHK を選択した主な理由〕 ▲「安心して,落ち着いて見られるから」 ▲「解説が分かり易いから」 ▲「CMがないから」 ▲「NHK サイトにアクセスし易かったから」 ▲「何回でも見られるから」 〔民放を選択した主な理由〕 ▲「無料で動画が豊富だから」 ▲「NHK でやっているのは知らなかった」 ▲「見たいコンテンツがあったから」 ▲「いつも見ているから」 ▲「情報が分かり易いから」 〔“いずれも”を選択した主な理由〕 ▲「見たい競技があるから」 ▲「検索で出てきた順に見た」 ▲「特にこだわりはない」 ▲「Live 放送が見たいから」 ▲「試合速報を求めて」 今大会期間中にNHKの“競技動画”の再生 回数が多かったトップ 3は次のとおり4) ① スノーボード男子ハーフパイプ決勝 S . ホワイト 107,640 ② フィギュア男子シングルフリー 高橋大輔 78,913 ③ フィギュア女子シングルSP 浅田真央 72,523 この数値からも“動画配信”は一定の支持を 得ていることが分かる。しかし,現状では動画 配信そのものの周知普及が十分とは言い難い。 “動画配信”への抵抗感を払拭するための具 体策を如何に進めるか。今後のビッグイベント へ向けての喫緊の課題である。 ▽ライブストリーミング 今大会期間中,NHKは国内で生放送され ない競技を中心に,実況・解説のない国際映 像を「インターネット」によってライブで伝える “ライブストリーミング”を初めて実施した。 このサービスに関する認知度・利用度につい て尋ねた(図 8)。   およそ半数の人がこのサービスを「知らな かった」と答え,3 分の1以上の人が「聞いた事 はあるが利用しなかった」と言う。 しかし,実際に配信した種目はアイスホッ ケー,ボブスレー,バイアスロンなど 58 試合に 及び,アクセス数のトップ 3は以下のように膨大 な数であった5) ① アイスホッケー男子予選  カナダ×ノルウェー 10,210 ② カーリング男子準決勝 カナダ×スウェーデン 7,490 ③ アイスホッケー男子準々決勝 ロシア×カナダ 5,670 今回は最大で3つのストリームを視聴できる 構成にも成功し,利用者からは好評を得た。こ うした経験を活かし,次のビッグイベントへ向 けては更なるライブストリーミングの認知度,利 用度アップを図りたいものである。そのために は今後より積極的,戦略的なPRが肝要である。

4.ワンセグ放送サービスについて

今回の調査対象者は全てワンセグ放送を受 信できる携帯電話を所有している人たちである が,このうちおよそ4割強の人が実際にワンセ グを利用してオリンピックの番組を視聴したり, 図 8 ライブストリーミング 6回以上利用している 4∼5回利用している 2∼3回利用している 一度利用してやめた 聞いた事はあるが、利用しなかった 知らなかった ほとんど 毎回のようにあった 多かった 少しあった 半分ぐらいあった まったくなかった 7% 13 10 29 40 まったくなかった 少しあった 半分ぐらいあった 多かった ほとんど毎回のようにあった ほとんど 毎回のようにあった 多かった 少しあった 半分ぐらいあった まったくなかった 7% 13 10 29 40 まったくなかった 少しあった 半分ぐらいあった 多かった ほとんど毎回のようにあった ほとんど 毎回のようにあった 多かった 少しあった 半分ぐらいあった まったくなかった 7% 13 10 29 40 6回以上利用している 4∼5回利用している 2∼3回利用している 一度利用してやめた 聞いた事はあるが,利用しなかった 知らなかった 知らなかった 聞いた事はあるが, 利用しなかった 一度利用してやめた 6回以上利用 4∼5回利用 2∼3回利用 49% 35 3 0 4 9 (N=198)

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24  MAY 2010 何らかの関連情報を入手していた(図1参照)。 先の北京オリンピックにおける調査では,ワン セグの利用者は42%であり,今回はわずかにそ れを下回ったことになる。 また,使用頻度と利用者の数を見ると,使う 回数の多い人は明らかに人数が少なく,利用者 数が最も多かったのは「週1~2日」であった。 また,ワンセグで今大会関連番組を視聴した 場所を複数回答で尋ねたところ,図9のような結 果となった。「学校・勤務先」という回答が際立っ て多いのが特徴であり,以下「通勤・通学時」 や「自分の部屋」を多くの人が挙げている。や はり朝から昼にかけての競技の経過や結果の チェックに多くの人が利用したようである。 現在のワンセグ放送は基本的にはNHKも民 放各局もそれぞれが地デジのサイマル放送がメ インであり,今大会も同様である。 NHKと民放を分けてどちらを選択したかを 尋ねた結果が図10である。NHKを見た人は 民放を見た人を大きく上回るが,いずれも見た 人はNHKを見た人とほぼ同数となった。 以下にそれぞれの主な理由を紹介する。 〔NHK を選択した主な理由〕 ▲ 「CMがないから」 ▲ 「生中継をしていたから」 ▲ 「見たい競技を放送していたから」 ▲ 「放送時間が多かったから」 〔民放を選択した主な理由〕 ▲ 「ちょうど見たい競技をやっていたから」 ▲ 「電波の入りがいいから」 ▲ 「解説が硬くない」 ▲ 「普段見慣れているチャンネルだから」 〔両方を選択した主な理由〕 ▲「見たい競技をやっていたから」 ▲「ワンセグで見るしかなかったから」 ▲「時間帯によって見分けた」 ▲「NHK はCMがなく,民放はいろいろな切り口 で競技をみせるから」 ワンセグ放送の視聴者は年々増加し,ワン セグを受信できる環境も以前より整備されてい る。しかし,この先ワンセグがどこまで普及し, 視聴者を獲得できるかどうかは不透明な状況で ある。 図11はNHK放送文化研究所の世論調査部 が行った2007年から3 年間のワンセグ視聴に関 する意向調査の推移をまとめたグラフである6) 「すでに見ている」は21%にまで増加している が,「しばらく様子をみた後で」までを含めた数 図 10 ワンセグ視聴 局比率 図 11 ワンセグ視聴意向 (出典:NHK 文研・デジタル放送調査) 図 9 ワンセグ視聴場所 3 回合計分 NHK,民放いずれも 民放 NHK NHK 民放 NHK,民放いずれも 41% 19 40 NHK 197 41.0 民放 93 19.3 NHK,民放いずれも 191 39.7 (N=481) 48 30 29 29 20 20 9 0 10 20 30 40 50 60% その他 喫茶店や食堂 自宅の居間など 朝の通勤・通学時 自宅の自分の部屋 帰りの通勤・通学時 学校・勤務先 (N=481) すでに見ている ワンセグが何かわからない 無回答 ワンセグが何かわからない あまり見たいと思わない しばらく様子をみた後で見たい できるだけ早くみたい あまり見たいと思わない すでに見ている 2009 年 2008 年 2007 年 7% 6 18 16 6 15 40 22 4 21 9 43 23 47 22 1 1 1

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値は3 年間でほとんど変わっていない。 多くの人がワンセグ放送を見られる環境にあ りながら,有効に活用されていない実態。そし てあまり必要性を感じていない現実。ワンセグ 放送のあり方が“地デジのサイマル放送中心主 義”だけでは魅力に乏しく,視聴者の期待値と もはやズレが生じているのではないか。 現状のままではこうした状況を打破する要素 は見当たらず,ワンセグ市場も数量的には飽和 状態に近いという見方もある。 このため,ワンセグ放送としては新たな活路 と利用者拡大の道を拓くために抜本的対策を 講じる事が早急の課題と言えよう。 

5. データ放送

データ放送は今や“地デジ”,“Bデジ”,“ワン セグ”などを使用してNHKと民放各社が様々な “放送”を行っている。 データ放送利用者322人を対象に,今大会 で行われたデータ放送を「NHK」と「民放」と いう区分で,どちらのデータ放送を利用したか を尋ねたのが図12である。 地上波が最も多く利用されているが,その次 が BS,ワンセグという順番であり,NHKと民 放との比較では大きな差異は見られなかった。

6. デジタル録画機

“-17時間”の時差に対応する視聴手段とし て,今回はデジタル録画機の多用が予想された。 そこで今大会に関する録画機の利用状況 (図13)と録画目的(図14)を調べてみた。 調査対象者は全員が録画機を所有している が,「全く使用していない」が 48%,「ほとんど 使用していない」が 16%と使用状況は低い傾向 にあった。 そして多く使用する人ほど人数は少なく,「ほ ぼ毎日」以上使用した人はおよそ13%であった。 録画の目的としては「関心のある競技映像を 見たり,保存したりするため」以外に,「時差や 仕事・学校の都合で見られなかった競技を見る ため」という項目を選択した人が多いのが今回 の特徴として挙げられる。 図 12 データ放送 図 13 録画機使用頻度 平均 毎日 2 回以上 ほぼ毎日 ほとんどなし なし 週3∼4 日 週1∼2 日 ほとんど使用していない 週1∼2 日使用した 週3∼4 日使用した ほぼ毎日使用した 毎日 2 回以上使用した 5 8 9 15 16 48% 図 14 録画目的 49 49 46 24 16 10 10 5 1 0 10 20 30 40 50% 60 その他 特定の時間帯のダイジェストを 必ず録画して視聴した 見たい競技が同じ時間帯に重なり, 異なるチャンネルで放送されたため 友人や家族と話題になりそうな 選手の活躍を見るため 大好きな選手や,とても関心のある 競技を繰り返し見たいため 見るかどうかわからないが,ナマで 見られないので取りあえず録画しておいた 個人的に関心が高い競技を見るため 関心ある競技の映像を保存するため 時差や仕事・学校などの都合で, ナマで見られなかった競技を見るため 49 49 46 24 16 10 10 5 1 0 10 20 30 40 50% 60 その他 特定の時間帯のダイジェストを 必ず録画して視聴した 見たい競技が同じ時間帯に重なり, 異なるチャンネルで放送されたため 友人や家族と話題になりそうな 選手の活躍を見るため 大好きな選手や,とても関心のある 競技を繰り返し見たいため 見るかどうかわからないが,ナマで 見られないので取りあえず録画しておいた 個人的に関心が高い競技を見るため 関心ある競技の映像を保存するため 時差や仕事・学校などの都合で, ナマで見られなかった競技を見るため (N=433) 73 64 17 16 12 10 0 10 20 30 40 50 60 70 80% 民放ワンセグ NHK ワンセグ総合 BS 民放 (BS-TBS など) BShi 民放地上波 (フジテレビなど) NHK 総合 (N=322)

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26  MAY 2010

7. 情報入手手段の評価 

次に今大会の放送予定など番組情報を知り たい場合に,何から情報を得たかを複数回答 で尋ねたのが図15である。 対象者は全員がデジタル化された様々なメ ディアを所有しているのだが,未だに“新聞”と いう活字メディアが他を大きく引き離して1位と いう結果であった。そして次に「インターネット (テレビ局以外)」,「EPG(電子番組表)」と続 き,そのあとが「チャンネルを切り替えながら」 となるところが興味深い。 そのほかの情報入手に関しては,あまり積極 的動機がないのが特徴的であり,「PR番組を見 て」や「とりあえず NHKをつけた」などが続く。

8. 手段別視聴時間の特徴

最後に紹介するのはどの機器で,それぞれど のくらいの時間を視聴したのかを尋ねた「手段 別の視聴時間」(図16)である。大会期間中に 行った2回の調査の合計数を比率で示した。 「テレビ同時」,「録画再生」は「1 ~ 2 時間」 から「3 ~ 4 時間」と長時間を選択した人が多 い一方で,「ワンセグ」は「30 分未満」や「30 分~ 1時間」と短時間が多い。 インターネットについては,携帯電話による 利用者は「1 ~ 2 時間」以下がほとんどである が,配信系や収録系では「2 ~ 3 時間」を中心 に全体として長時間視聴する傾向が明らかに 見える。 今回,テレビ視聴と録画再生で際立った違 いが出たのが視聴時間量「1 ~ 2 時間」の割合 であった。「テレビ」よりも「録画再生」を選択 した人がおよそ1.5 倍多かったのである。 では,録画した映像をその後どのように再生 したのかについて尋ねてみた(図17)。 なるべく短い時間で自分の関心のある部分 だけを速やかに確認するという視聴方法が主 図 17 録画映像の見方 図 16 手段別視聴時間 図 15 オリンピックの情報入手 61 35 28 26 20 17 11 7 5 5 2 0 10 20 30 40 50 60 70% その他 オリンピック特集の雑誌を見て 人に聞いて テレビ局のホームページを見て テレビ番組の情報誌を見て とりあえず五輪関連番組が 多い NHK をつけた テレビの PR 番組を見て テレビチャンネルを切り替えながら EPG(電子番組表)を見て インターネット (テレビ局以外のホームページ)を見て 新聞のテレビ欄を見て 61 35 28 26 20 17 11 7 5 5 2 0 10 20 30 40 50 60 70% その他 オリンピック特集の雑誌を見て 人に聞いて テレビ局のホームページを見て テレビ番組の情報誌を見て とりあえず五輪関連番組が 多い NHK をつけた テレビの PR 番組を見て テレビチャンネルを切り替えながら EPG(電子番組表)を見て インターネット (テレビ局以外のホームページ)を見て 新聞のテレビ欄を見て すでに見ている ワンセグが何かわからない 無回答 ワンセグが何かわからない あまり見たいと思わない しばらく様子をみた後で見たい できるだけ早くみたい 4 時間以上 30 分未満 3 ∼ 4 時間 1 ∼ 2 時間 2 ∼ 3 時間 30 分∼1時間 あまり見たいと思わない すでに見ている 2009 年 2008 年 2007 年 7% 6 18 16 6 15 40 22 4 21 9 43 23 47 22 1 1 1 インターネット (携帯電話視聴) インターネット (動画再生サイト・オンデマンド など収録配信系) インターネット (ネット中継,テレビ同時通信 など Live 配信系) ワンセグ 録画再生 (ブルーレイレコーダー, HDD レコーダーなど) テレビ同時 16% 18 19 23 15 9 18 15 11 2 4 6 17 32 38 3 13 23 19 15 36 8 39 23 8 23 8 8 23 23 0 0 39 3 33 21 N=754 N=165 N=131 N=40 N=18 N=14 4 時間以上 30 分未満 3 ∼ 4 時間 1 ∼ 2 時間 2 ∼ 3 時間 30 分∼1時間 インターネット (携帯電話視聴) インターネット (動画再生サイト・オンデマンド など収録配信系) インターネット (ネット中継,テレビ同時通信 など Live 配信系) ワンセグ 録画再生 (ブルーレイレコーダー, HDD レコーダーなど) テレビ同時 16% 18 19 23 15 9 18 15 11 2 4 6 17 32 38 3 13 23 19 7 36 8 39 23 8 23 8 8 23 23 0 0 39 3 33 21 N=754 N=165 N=131 N=40 N=18 N=14 49 49 46 24 16 10 10 5 1 63 3 1 1 12 23 37 44 1 9 1 16 0 20 40 60 80% ショッピングやオークション 他の番組のホームページを 見ていた ブログ・個人のホームページを 利用していた チャット・SNS(交流サイト)や 掲示板を利用していた 大会関係のメールを利用していた 当日行われたいろいろな競技の 情報や今後の予定を見ていた テレビで行われている 競技の情報を見ていた 0 10 20 30 40 50% 60 その他 特定の時間帯のダイジェストを 必ず録画して視聴した 見たい競技が同じ時間帯に重なり, 異なるチャンネルで放送されたため 友人や家族と話題になりそうな 選手の活躍を見るため 大好きな選手や,とても関心のある 競技を繰り返し見たいため 見るかどうかわからないが,ナマで 見られないので取りあえず録画しておいた 個人的に関心が高い競技を見るため 関心ある競技の映像を保存するため 時差や仕事・学校などの都合で, ナマで見られなかった競技を見るため 0 10 20 30 40 50% その他 録画したが, 当日は見る時間がなかった 最初から最後までのほとんどを, 音声が聞き取れない「早回し」で見た 関心のある部分だけ普通に再生し,他は 音声が聞き取れないほどの「早回し」で見た 普通の速度と,音声が聞き取れる 程度の「早回し」を組み合わせて再生した 最初から最後まで 普通の速度で再生した (N=126) 2/19・26 調査より

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流である。 しかし,“録画”を中心に楽しむ視聴者にとって, 今回は深夜から早朝の試合も多かったことから 収録時間は膨大な時間量となったことは確実で あり,視聴時間の数倍ということも考えられる。 “-17 時間”という時差で送られて来る大量 の情報の中から自分の必要とする部分を如何に 効率よく取得し,チェックするか。 “録画”中心の視聴者はそうした観点で番組 を楽しむと考えられる。 しかもこれからの技術革新で録画機の高画 質化,簡便化は更に進展し,家庭用デジタル 録画機の機能が様変わりする可能性もある。 先端技術の動向,革新とあわせて注視して いかなければならない。

まとめ

視聴者の情報入手やメディアの活用は,単に 受け身の状態から主体的に「取得」し,更に「発 信」する部分の比重が高まりつつあることは確 実である。 今回のバンクーバーオリンピックに関しては3 回に分けてアンケート調査を実施した。 いずれの調査でも,インターネットの利用数が 北京オリンピックより増加すると共に,データ放 送,動画配信,デジタル録画機の利用者も割 合はまだ少ないが,数としては確実に増加をし, 広がりを見せている。 一方,地上デジタル放送は,NHK 総合テレ ビでは合計で約167 時間(ニュースを含む),民 放では合計約114 時間もの関連放送を行った。 また,BSデジタルはNHKのBS-1が専門的 な編成で持ち味を十分発揮して合計320 時間41 分の放送を実施,ワンセグ放送も若い世代を中 心に支持を得たほか,民放も50 時間近い放送 でサービスを実施した7)ことで,今大会の放送は 視聴者から一定の評価を得られたと思われる。 今大会では“-17 時間”の時差が日本の視 聴者にとってはかなり難しい条件になると予想 されたが,実態は午前中から昼過ぎにかけての 生中継でも高い視聴率を得た番組が多かった。 視聴者が極めて高い関心を寄せるスポーツ 中継番組は,どの時間帯であれ“ナマ”で見る 事に一義的意味があることをあらためて痛感さ せられた17日間であった。 スポーツのビッグイベント放送の成否は勝負 の醍醐味を余すところなく描くと共に,如何に ドラマチックな選手の情報を事前からフォロー し,決定的瞬間までの道程を見る者に提供す るかであろう。 次のオリンピックに向けてはメディアとメディ アの融合,交流が更に進み,インターネットを 利用する人数も年齢層も一段と広がりを見せる に違いない。 だからこそ,それぞれのメディアは“多メディ ア”をトータルに見据えた戦略の中で,一層オ リジナリティーのある情報の発信・強化に今か ら努めなければならないと言えるだろう。 (あらかわ しんじ) 注: 1)荒川信治「北京オリンピックはどう見られたか~ 先進的視聴者のメディア接触状況~」NHK 放送 文化研究所「放送研究と調査」2008 年 11 月号 2)「世帯視聴率」は地上デジタル放送とアナログ 放送を合わせた数値を㈱ビデオリサーチが発表 3) NHK 編成局・デジタルサービス部 2010 年 3 月まとめ 4)同上 5)同上 6)小林利行/吉藤昌代「多様化するメディア利用の実 態と意識~『デジタル放送調査 2009』から~」NHK 放送文化研究所「放送研究と調査」2010 年 3 月号 7)NHK 編成局・編成センター 2010 年 3 月まとめ

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28  MAY 2010 ●あなたはバンクーバーオリンピックが始まってからこれまで,オリンピック関係の番組を視聴したり,情報を得るために以下のメディア や機器をどの程度使いましたか。以下の項目についてどの程度使用したか,それぞれ一つずつお選びください。 ─参考データ─ 2008 年 8 月実施ネット調査より ●北京オリンピック関係の番組を視聴したり,情報を取得するために以下のメディアや機器をどの程度使いましたか。それぞれの項目に ついてどの程度使用したか,以下の中から1つだけお選び下さい。 「バンクーバーオリンピックはこう見られた」 ネット調査 単純集計結果 調査時期: 2010 年 2 月 19 日(大会 7 日目),26 日(14 日目),3 月 1 日(最終日) 調査対象: 400 人(20 歳代~ 50 歳代の各層男女 50 人ずつ)× 3 回。合計 1,200 人。 対象条件: ネット調査会社に登録しているモニターで,地上デジタル放送,BS デジタル放送,デジタル録画機,ワンセグ放送, パソコンの全てを利用している人。 調査形式: インターネットアンケート調査(項目選択と自由記述) (%)毎日 2 回以上 ほぼ毎日 週 3 ~ 4 日 週 1 ~ 2 日 ほとんどなし 地上デジタル放送 33.5 44.5 8.1 5.1 8.8 BS デジタル放送 17.9 35.0 11.0 11.1 25.0 ワンセグ放送 5.5 10.3 8.1 18.0 58.1 デジタル録画機 4.5 7.9 4.5 8.4 74.8 インターネットの動画配信 3.1 7.6 4.9 9.0 75.4 データ放送(テレビ) 4.8 11.8 5.4 8.3 69.9 データ放送(ワンセグ) 2.6 5.1 3.4 5.9 83.0 インターネット(パソコン) 19.4 31.9 9.5 6.9 32.4 インターネット(携帯電話) 6.5 11.3 5.8 6.6 69.9 ラジオ放送 2.9 7.4 6.6 8.9 74.3 新聞 11.6 56.8 5.3 5.4 21.0 (%)毎日 2 回以上 ほぼ毎日 週 3 ~ 4 日 週 1 ~ 2 日 ほとんどなし 全くなし 地上デジタル放送 34.3 39.8 11.1 7.0 4.7 3.8 BSデジタル放送 15.7 23.9 11.8 13.1 16.2 19.3 ワンセグ放送(携帯電話) 3.7 6.6 7.5 22.3 20.6 39.3 デジタル録画機 4.7 8.1 8.6 14.8 16.3 47.6 インターネットの動画配信 2.0 5.3 4.5 10.8 18.6 58.8 データ放送(テレビ) 4.0 7.4 5.8 9.7 16.2 57.0 データ放送(ワンセグ) 2.6 3.9 2.6 5.1 17.1 68.8 インターネット(パソコン) 23.3 28.5 9.8 11.2 6.8 20.3 インターネット(携帯電話) 8.3 10.9 5.3 9.1 15.2 51.3 インターネットテレビ (アクトビラ・ビデオなど) 1.3 2.3 1.3 1.9 10.3 82.8 ラジオ放送 3.5 7.1 3.8 7.5 11.3 67.9 新聞 16.1 44.9 6.7 5.6 4.9 21.8

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●Q 1 の「ワンセグ放送」について,視聴した場所はどこです か。以下の中からいくつでもお選びください。 N=481 N=322 N=481 N=433 N=198 N=271 ●今大会,NHK では日本国内でナマ放送されない競技を中 心に,インターネットで国際映像をライブで伝える“ライブス トリーミング”を行っています。あなたはこのサービスをご 存知でしたか,あるいはご利用されましたか。下記の中から あてはまるものをお選びください。 ●今大会に関する「データ放送」では,以下のどのデータ放 送を利用しましたか。利用したメディアをいくつでもお選び ください。 ●あなたはどのような目的で今大会の模様を「録画」しました か。以下からいくつでもお選びください。 ●今大会では NHK,民放ともにオリンピック関連のワンセグ 放送を行いましたが,あなたはどちらの放送を視聴しました か。以下からお選びいただき,その理由をお書きください。 ●今大会では NHK,民放ともにオリンピック関連の動画配信 を行いましたが,あなたはどちらの動画配信を視聴しました か。以下からお選びいただき,その理由をお書きください。 (%) 自宅の自分の部屋 29.3 自宅の居間など 20.0 朝の通勤・通学時 29.1 帰りの通勤・通学時 29.7 学校・勤務先 48.2 喫茶店や食堂 19.8 その他 9.4 (%) 知らなかった 49.0 聞いた事はあるが,利用しなかった 35.4 一度利用してやめた 4.0 2 ~ 3 回利用している 8.6 4 ~ 5 回利用している 0.0 6 回以上利用している 3.1 (%) NHK 総合 72.7 民放地上波(フジテレビなど) 64.3 BShi 16.5 BS 民放(BS-TBS など) 15.8 NHK ワンセグ総合 12.4 民放ワンセグ 10.2 その他 0.0 (%) NHK 41.0 民放 19.3 NHK,民放いずれも 39.7 (%) NHK 35.1 民放 26.9 NHK,民放いずれも 38.0 (%) 関心ある競技の映像を保存するため 49.0 個人的に関心が高い競技を見るため 46.2 友人や家族と話題になりそうな選手の活躍を見るため 10.4 時差や仕事・学校などの都合で, ナマで見られなかった競技を見るため 49.2 見るかどうかわからないが,ナマで見られないので取 りあえず録画しておいた 24.2 特定の時間帯のダイジェストを必ず録画して視聴した 4.8 大好きな選手や,とても関心のある競技を 繰り返し見たいため 16.2 見たい競技が同じ時間帯に重なり, 異なるチャンネルで放送されたため 10.2 その他 0.9

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30  MAY 2010 ●今回のオリンピックは現地と日本で- 17 時間の時差がありました。自分が関心のある競技を視聴したり,その情報を得るためにどの ような工夫をしましたか。あてはまるものをいくつでもお選びください。 ●あなたは今大会の情報を得る際に,テレビを見ながらイン ターネットのデータも見るなど,複数のメディアを同時に利 用することがありましたか。 ●今大会の模様を複数のメディアで同時に利用した人にお尋 ねします。どのメディアとどのメディアを同時に利用しました か。該当する組み合わせをいくつでもお選びください。 (%) ほとんど毎回のようにあった 7.3 多かった 13.3 半分ぐらいあった 9.8 少しあった 29.3 まったくなかった 40.2 (%) テレビとインターネット 86.6 テレビとデータ放送 18.5 テレビと雑誌・新聞 28.9 インターネットとデータ放送 4.5 インターネットとラジオ 1.9 インターネットとワンセグ 8.2 その他 0.3 (%) テレビの放送時間に合わせて深夜や早朝もなるべくナマで見た 31.1 録画を多用して自宅で集中的に見た 24.4 録画した映像をコピーして通勤途中など外出先でも見た 1.9 外出先,勤務先等でもインターネットで情報をたびたび確認した 25.3 外出先,勤務先等でもワンセグ放送を視聴した 22.4 データ放送で随時結果を確認した 6.4 その他 3.2 工夫はしていない/オリンピックは見ていない 28.3 ●あなたは今大会のオリンピック関連のテレビ番組や情報を,これまでどの程度視聴しましたか。番組形態を以下のように分けた場合に あてはまる視聴状況をお選びください。  (%) よく視聴した 多少は視聴した あまり視聴していない 全く視聴していない 競技の中継番組(ライブ) 26.8 44.3 20.8 8.3 競技の中継番組(録画) 22.5 48.5 16.0 13.0 ハイライト・ダイジェスト番組 32.8 48.3 13.8 5.3 ニュース・スポーツニュース 42.5 42.5 12.3 2.8 情報番組・ワイドショーなど 18.8 39.0 27.3 15.0  (%) よく視聴した 多少は視聴した あまり視聴していない 全く視聴していない 競技の中継番組(ライブ) 29.5 45.8 16.8 8.0 競技の中継番組(録画) 28.5 43.5 17.0 11.0 ハイライト・ダイジェスト番組 40.5 37.8 16.0 5.8 ニュース・スポーツニュース 47.5 39.3 10.5 2.8 情報番組・ワイドショーなど 24.8 37.3 24.3 13.8  (%) よく視聴した 多少は視聴した あまり視聴していない 全く視聴していない 競技の中継番組(ライブ) 33.3 44.5 17.5 4.8 競技の中継番組(録画) 29.8 44.0 16.8 9.5 ハイライト・ダイジェスト番組 38.3 41.5 15.5 4.8 ニュース・スポーツニュース 46.0 42.0 9.3 2.8 情報番組・ワイドショーなど 24.8 40.5 25.0 9.8 2 月 19 日(金) 大会 7 日目 2 月 26 日(金) 大会 14 日目 3 月 1 日(月) 大会最終日 N=718

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●テレビを見ながらインターネットで何をしていましたか。いく つでもお選びください。 ●あなたはオリンピックの放送予定などの番組情報を知りたい 時,何から情報を得ましたか。あてはまるものをすべてお選 びください。 ● 今大会を録画した映像は当日どのように視聴しましたか。以下からお選びください。 (%) テレビで行われている競技の情報を見ていた 65.9 当日行われたいろいろな競技の情報や 今後の予定を見ていた 63.0 大会関係のメールを利用していた 3.4 チャット・SNS(交流サイト)や掲示板を 利用していた 10.0 ブログ・個人のホームページを利用していた 12.1 他の番組のホームページを見ていた 10.0 ショッピングやオークション 16.2 その他 1.1 (%) 新聞のテレビ欄を見て 61.3 テレビの PR 番組を見て 20.0 テレビ番組の情報誌を見て 11.3 オリンピック特集の雑誌を見て 4.5 テレビ局のホームページを見て 7.0 インターネット (テレビ局以外のホームページ)を見て 34.8 EPG(電子番組表)を見て 28.3 とりあえず五輪関連番組が多い NHK をつけた 17.4 テレビチャンネルを切り替えながら 26.0 人に聞いて 4.8 その他 1.7 (%) 最初から最後まで普通の速度で再生した 23.0 普通の速度と,音声が聞き取れる程度の「早回し」を組み合わせて再生した 36.5 関心のある部分だけ普通に再生し,他は音声が聞き取れないほどの「早回し」で見た 43.7 最初から最後までのほとんどを,音声が聞き取れない「早回し」で見た 0.8 録画したが,当日は見る時間がなかった 8.7 その他 0.8 ● あなたが当日視聴したオリンピック関連番組や情報の“手段別の視聴時間”を以下からお選びください。〔19(金)・26(金)調査〕 (%)4 時間以上 3 ~ 4 時間 2 ~ 3 時間 1 ~ 2 時間 30 分~ 1 時間 30 分未満 テレビ同時 16.3 18.1 19.3 22.8 14.8 8.7 録画再生 (ブルーレイレコーダー,HDD レコーダーなど) 15.1 18.3 20.6 33.3 11.1 1.6 ワンセグ 3.6 2.7 6.3 17.1 32.4 37.8 インターネット (ネット中継,テレビ同時通信など Live 配信系) 3.2 12.9 22.6 19.4 6.5 35.5 インターネット (動画再生サイト・オンデマンドなど収録配信系) 0.0 7.7 38.5 23.1 7.7 23.1 インターネット(携帯電話視聴) 7.7 0.0 7.7 23.1 23.1 38.5 N=126 N=622

参照

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