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(1)

ファイナンス応用研究

第7回 2014年8月16日

畠田

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資本支出予算における実

際の問題

文献

BMA第10章

Berk J., and DeMarzo, P., Corporate Finance, Ch 8,Pearson, 2013, (久保田,芹田,竹原,徳永,山内訳,「コーポレートファイナンス:入門 編」,第7章,丸善,2014年)

砂川,川北,杉浦,「日本企業のコーポレートファイナンス」,第2章,第3 章,第4章,第5章,日本経済新聞出版社,2009年

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7.1 はじめに

• 将来のCFに影響する外生的な要因(顧客の需要,原材料の価格など)の 多くは,現時点では不確実である。それ故,外生的な要因がどのような値 になるかに応じて,将来のCFが影響され,さらに,現在価値が影響され, そして,最終的には,企業の投資決定が影響されうるかもしれない。 • 今回は,投資決定に影響を与える決定的な要因とは何かを特定化するた めの分析手法を提示する。 • CFの予測に影響する外生的な要因(企業自らコントロールできない要因) に着目し,それらが投資決定にどう影響を与えるかを分析する。 • 分析手法は4つある。 ①感応度分析(Sensitivity Analysis) ②シナリオ分析(Scenario Analysis) ③シミュレーション分析(Simulation Analysis) ④損益分岐点分析(Break Even Analysis)

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7.1 はじめに

• 感応度分析(Sensitivity Analysis)とは,ある1つの外生的な要因に対して 特別な状況(値)を設定することで,将来のCFや投資決定がどうなるかを分 析する手法である。 • シナリオ分析(Scenario Analysis)とは,感応度分析の一種で,ある外生的 な要因に注目するのではなく,いくつかの外生的な要因の特別な状況 (値)によって作成されたシナリオの下で,将来のCFや投資決定がどうな るかを分析する手法である。 • シミュレーション分析(Simulation Analysis)とは,ある外生的な要因に対し て確定的な状況(値)を想定する感応度分析とは異なり,まず,ある外生的 な要因の確率分布を,シミュレーションによって計算する。すなわち,外生 的な要因の状況(値)そのものではなく,その起こりやすさが,将来のCFや 投資決定へどう影響するかを分析する手法である(具体的な手法の解説 は,BMAの10.2を参照せよ)。

• 損益分岐点分析(Break Even Analysis)とは,投資決定が無差別となる状

況[NPV=0]で,ある外生的な要因がどのような値をとるのかを分析する手 法である。

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7.2 感応度分析

例1:BMA第10章10.1のケース 資本支出(億円) 150 資本コスト 10% 法人税率 50% (CF予測に対する)外生的要因 期間 10 会計上の処分価値(最終期の残存価値) 0 市場有占度(%) 10% 市場規模(万台) 100 単価(万円) 37.5 単価当たり変動費(万円) 30 固定費(億円) 30 FCFの計算 2013年度 2014年度-2023年度 資本支出(億円) 150 売上高(億円) 375 販売費用[減価償却費を含まない](億円) 330 減価償却費(億円) 15 税引前利益(億円) 30 税金(億円) 15 税引後利益(億円) 15 FCF -150 30 PV of FCF (NPV) 34.34 販売費用= 販売台数 × 変動費 + 固定費 = 市場占有度 × 市場規模 × 変動費 + 固定費 PV of FCF (NPV) = −150 + 𝑡=110 1+0.130 𝑡 = 34.34 FCF = 1 − 法人税率 ×税引前利益 +減価償却費-資本支出 売上高= 販売台数 × 価格 = 市場占有度 × 市場規模 × 価格

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7.2 感応度分析

例1:BMA第10章10.1のケース • 市場占有度,単価,変動費において,悲観的な見通しが予想される場合, PV of FCF (NPV)がマイナスになる。 • 悲観的な見通しの下で,PV of FCF (NPV)がマイナスになることは避けら れないか? 例えば,変動費の不確実性に着目する。 資本支出(億円) 150 資本コスト 10% 法人税率 50% 期間 10 会計上の処分価値(最終期の残存価値) 0 (CF予測に対する)外生的要因 変動幅 PV of FCF (NPV) 悲観値 期待値 楽観値 悲観値 期待値 楽観値 市場有占度(%) 4% 10% 16% -103.92 34.34 172.59 市場規模(万台) 90.0 100.0 110.0 11.29 34.34 57.38 単価(万円) 35.0 37.5 38.0 -42.47 34.34 49.70 単価当たり変動費(万円) 36.0 30.0 27.5 -150.00 34.34 111.14 固定費(億円) 40.0 30.0 20.0 3.61 34.34 65.06

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7.2 感応度分析

例1:BMA第10章10.1のケース 事前的に変動費の不確実性を除去する方法があるかどうか? • 例えば,変動費の不確実性の原因の一部として,製造部門での機械がう まく作動しないという悲観的な状況になった場合,1単位あたり2万円の追 加的な変動費が発生してしまうとする。但し,この発生確率は10%とする。 機械が作動しないことで発生する追加費用の現在価値[税引き後ベース]: 𝑃𝑉 = 𝑡=110 1−0.5 ×2万円 ×10万台 1+0.1 10 = 61.45 • ここで,1000万円の事前投資を実施することで,こうした事象を除去できる とする(BMAでは試運転)。この事前投資のPV of FCF𝑝 (𝑁𝑃𝑉𝑝)は 𝑁𝑃𝑉𝑝 = −0.1 + 𝑡=110 0.1× 1−0.5 ×2万円 ×10万台1+0.1+0.9× 1−0.5 ×010 万円 ×10万台 = 6.04 > 0 • よって,この事前投資は不確実性を除去し,事業価値は40.38に上昇する。 事前投資を実施することで節約で きる費用の現在価値の期待値 事前投資を実施すること で発生する費用

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7.3 シナリオ分析

感応度分析では,1つの外生的な要因のみを変化させたときの将来のCFや NPVの変化に着目したが,シナリオ分析では,あるシナリオの下で,複数の 外生的な要因を変化させることによって,それらがどうなるかを分析する。 例2:BMA第10章10.1のケース 基本ケース 原油価格高騰,景気後退 資本支出(億円) 150 150 資本コスト 10% 10% 法人税率 50% 50% (CF予測に対する)外生的要因 期間 10 10 会計上の処分価値(最終期の残存価値) 0 0 市場有占度(%) 10% 13% 市場規模(万台) 100 80 単価(万円) 37.5 43.13 単価当たり変動費(万円) 30 34.5 固定費(億円) 30 35 2013年度 2014年度-2023年度 2013年度 2014年度-2023年度 資本支出(億円) 150 150 売上高(億円) 375.00 448.55 販売費用[減価償却費を含まない](億円) 330.00 393.80 減価償却費(億円) 15.00 15.00 税引き前利益(億円) 30.00 39.75 税金(億円) 15.00 19.88 税引き後利益(億円) 15.00 19.88 FCF -150.00 30.00 -150.00 34.88 PV of FCF (NPV) 34.34 64.30

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7.4 損益分岐点分析

損益分岐点分析とは,投資決定が無差別となる状況[PV of FCF(NPV)=0]

では,ある外生的な要因がどのような値をとるのかを分析する手法である。

• ファイナンスでは,現在価値の概念の重視していることもあり,会計学で使

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7.4 損益分岐点分析

例3:販売台数に対する損益分岐点 販売台数=市場占有度× 市場規模(万台) PV of FCF (NPV) 0 -196.08 1 -173.04 2 -150.00 3 -126.96 4 -103.92 5 -80.87 6 -57.83 7 -34.79 8 -11.75 9 11.29 10 34.34 11 57.38 12 80.42 13 103.46 14 126.51 15 149.55 16 172.59 17 195.63 18 218.67 19 241.72 20 264.76 -300.00 -200.00 -100.00 0.00 100.00 200.00 300.00 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 PV of FCF (NPV)

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7.5 リアルオプション

• 今までの投資決定問題は,𝑡 = 0時点での決定に着目し,それ以降の投資決 定については明示的に考慮していなかった。 • 例えば,ある資産(事業)の投資決定を行った後,企業はある意味黙々とその 資産(事業)を運用する。すなわち,将来のCFやNPVの変動をもたらす要因 は,外生的である。 • CFOは,事前に外生的な要因を識別し,その起こりやすさを吟味する(感応 度分析,シナリオ分析,損益分岐点分析など)ことで,正確な意思決定につな げることができる。 しかしながら, • 将来のCFやNPVは,外生的な要因だけでなく,投資決定を行った後の企業 自らの追加的な投資決定(計画を修正する意思決定)によっても変動する。 • 例えば,消費者の高い需要を確認したとき,企業は生産ラインを拡張する投 資や事業買収を行い,逆のケースでは,生産ラインを縮小したり,事業売却・ 清算を行う。 「JR大阪三越伊勢丹の早すぎる撤退」は,リアルオプションの文脈で説明できるかもしれない。

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7.5 リアルオプション

• 将来のCFやNPVを予測する際,外生的な要因だけでなく,企業自ら計画 を修正する追加的な決定も考慮する必要がある。この内生的な要因は,リ アルオプションと呼ばれる。 • ここでは,リアルオプションの存在が将来のCFやNPVにどのような影響を もたらすか,すなわち,リアルオプションの価値を説明する。 • 留意すべきことは,追加的な意思決定が行われるのは,外生的な要因の 1つが判明した-不確実性が解消された-後である。

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7.5 リアルオプション

• 内生的な要因を考慮した場合,NPVがどのように修正されるかを,ディシ ジョンツリー(decision tree)を使って見てみよう。 例4:拡張オプション(BMA第10章10.3) ■は企業の決定手番 ●は自然の決定手番(●が■より先にある場合,■の決定には不確実性が 存在する)

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7.5 リアルオプション

例5:マグチャーター社 (BMA第10章10.3) 第0期 𝑡 = 0 第1期 𝑡 = 1 第2期 𝑡 = 2 1 1 意思決定① ターボプロペラ機の購入 or ピストン機の購入 意思決定② ピストン機の購入を決定後,需要大の下で 事業拡張(リアルオプションを行使) or 事業拡張せず(リアルオプションを行使せず)

(15)

7.5 リアルオプション

例5:マグチャーター社 (BMA第10章10.3) 第0期 𝑡 = 0 第1期 𝑡 = 1 第2期 𝑡 = 2 ③事業拡張するかどうかの意思決定を考える。 ⇔ 事業拡張したときのNPVと事業拡張しなかったと きのNPVの比較 1 1 ②需要大が実現 ①ピストン機を導入 リアルオプションの評価と意思決 定を考える。

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7.5 リアルオプション

ピストン機の購入においては,1年目の 需要大の状況が明らかになって(𝑡 = 1 の需要に関する不確実性の解消を受け て),企業は事業修正の意思決定(𝑡 = 1) を行う。 ⇔リアルオプションが存在 事業拡張したときの期待𝐶𝐹𝑒,2𝑝 = 0.8 × 800 + 0.2 × 100 = 660 𝑁𝑃𝑉𝑒,1𝑝 = −150 + 6601.1 = 450 事業拡張しないときの期待𝐶𝐹𝑢,2𝑝 = 0.8 × 410 + 0.2 × 180 = 364 𝑁𝑃𝑉𝑢,1𝑝 = 0 + 3641.1 = 331 𝑁𝑃𝑉𝑒,1𝑝 > 𝑁𝑃𝑉𝑢,1𝑝 より,ピストン機の購入においては,1年目の需要大の状況 を知ると,企業は事業の拡張を行う。 CFの予測値としてCF の期待値を用いる。 CFの予測値としてCFの 期待値を用いる。

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7.5 リアルオプション

ピストン機の購入においては,1年目の 需要大の状況が明らかになって(𝑡 = 1 の需要に関する不確実性の解消を受け て),企業は事業修正の意思決定(𝑡 = 1) を行う。 ⇔リアルオプションが存在 事業拡張したときの期待𝐶𝐹𝑒,2𝑝 = 0.8 × 800 + 0.2 × 100 = 660 事業拡張したときの𝑁𝑃𝑉𝑒,1𝑝 = −150 + 660 1.1 = 450 事業拡張しないときの期待𝐶𝐹𝑢,2𝑝 = 0.8 × 410 + 0.2 × 180 = 364 事業拡張しないときの𝑁𝑃𝑉𝑢,1𝑝 = 0 + 364 1.1 = 331 𝑁𝑃𝑉𝑒,1𝑝 > 𝑁𝑃𝑉𝑢,1𝑝 より,ピストン機の購入においては,1年目の需要大の状 況を知ると,『企業は事業の拡張を行う。』 期待𝐶𝐹𝑒,2𝑝 660 期待𝐶𝐹𝑢,2𝑝 364 0 𝑁𝑃𝑉𝑒,1𝑝 = −150 +660 1.1 = 450 𝑁𝑃𝑉𝑢,1𝑝 = 0 +364 1.1 = 331

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7.5 リアルオプション

例5:マグチャーター社 (BMA第10章10.3) 第0期 𝑡 = 0 第1期 𝑡 = 1 第2期 𝑡 = 2 1 1 ①ピストン機を導入 ③事業拡張する ②需要大が実現

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7.5 リアルオプション

第1期 𝑡 = 1

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7.5 リアルオプション

期待𝐶𝐹𝑙,2𝑝 = 0.8 × 800 + 0.2 × 100 = 660 期待𝐶𝐹𝑠,2𝑝 = 0.4 × 220 + 0.6 × 100 = 148 第1期 𝑡 = 1 第0期 𝑡 = 0 第2期 𝑡 = 2 𝐶𝐹𝑙,1𝑝 = 100 − 150 𝐶𝐹𝑠,1𝑝 = 50

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7.5 リアルオプション

ピストン機を購入するとき(𝑡 =0)の期待𝐹𝑉1𝑝 = 需要大のとき(𝑡 = 1)の確率 0.6 × 需要大のとき(𝑡 = 1)の期待𝐹𝑉𝑙,1𝑝 +需要小のとき(𝑡 = 1)の確率(0.4) × 需要小のとき(𝑡 = 1)の期待𝐹𝑉𝑠,1𝑝 需要大のとき(𝑡 = 1)の期待𝐹𝑉𝑙,1𝑝 = 100 − 150 𝐶𝐹𝑙,1𝑝 + 期待𝐶𝐹𝑙,2𝑝 1.1 = −50 + 660 1.1 = 550 需要小のとき(𝑡 = 1)の期待𝐹𝑉𝑠,1𝑝 = 50 𝐶𝐹𝑠,1𝑝 + 期待𝐶𝐹𝑠,2𝑝 1.1 = 50 + 148 1.1 = 185

(22)

7.5 リアルオプション

期待𝐶𝐹𝑙,2𝑝 = 0.8 × 800 + 0.2 × 100 = 660 期待𝐶𝐹𝑠,2𝑝 = 0.4 × 220 + 0.6 × 100 = 148 期待𝐹𝑉𝑙,1𝑝 = 550 期待𝐹𝑉𝑠,1𝑝 = 185 第1期 𝑡 = 1 第0期 𝑡 = 0 第2期 𝑡 = 2

(23)

7.5 リアルオプション

ピストン機を購入するとき(𝑡 =0)の期待𝐹𝑉1𝑝 期待𝐹𝑉1𝑝 = 0.6 × 期待𝐹𝑉𝑙,1𝑝 + 0.4 × 期待𝐹𝑉𝑠,1𝑝 = 0.6 × 550 + 0.4 × 185 = 404 ピストン機を購入に関する𝑁𝑃𝑉0𝑝 𝑁𝑃𝑉0𝑝 = 𝐶𝐹0𝑝 + 期待𝐹𝑉1𝑝 1.1 = −250 + 404 1.1 = 117

(24)

7.5 リアルオプション

期待𝐶𝐹𝑙,2𝑝 = 0.8 × 800 + 0.2 × 100 = 660 期待𝐶𝐹𝑠,2𝑝 = 0.4 × 220 + 0.6 × 100 = 148 期待𝐹𝑉𝑙,1𝑝 = 100 − 150 𝐶𝐹𝑙,1𝑝 +期待𝐶𝐹𝑙,2 𝑝 1.1 = 550 期待𝐹𝑉𝑠,1𝑝 = 50 𝐶𝐹𝑠,1𝑝 +期待𝐶𝐹𝑠,2 𝑝 1.1 = 185 期待𝐹𝑉1𝑝 = 0.6 × 550 + 0.4 × 185 = 404 𝑁𝑃𝑉0𝑝 = 𝐶𝐹0𝑝+期待𝐹𝑉1 𝑝 1.1 = −250 +4041.1 = 117 > 0 第0期 𝑡 = 0 第1期 𝑡 = 1 第2期 𝑡 = 2

(25)

7.5 リアルオプション

例5:マグチャーター社 (BMA第10章10.3) 第0期 𝑡 = 0 第1期 𝑡 = 1 第2期 𝑡 = 2 1 1

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7.5 リアルオプション

ターボプロペラ機を購入するとき(𝑡 =0)の期待𝐹𝑉1𝑡 = 需要大のとき(𝑡 = 1)の確率(0.6) × 需要大のとき(𝑡 = 1) の期待𝐹𝑉𝑙,1𝑡 +需要小のとき(𝑡 = 1)の確率(0.4) × 需要小のとき(𝑡 = 1)の期待𝐹𝑉𝑠,1𝑡 需要大のとき(𝑡 = 1)の期待𝐹𝑙,1𝑡 = 𝐶𝐹𝑙,1𝑡 + 期待𝐶𝐹𝑙,2 𝑝 1.1 = 150 + 0.8×960+0.2×2201.1 = 888 需要小のとき(𝑡 = 1)の期待𝐹𝑠,1𝑡 = 𝐶𝐹𝑠,1𝑡 + 期待𝐶𝐹𝑠,2 𝑝 1.1 = 30 + 0.4×930+0.6×1401.1 = 444

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7.5 リアルオプション

𝐹𝑉 = 100−150 + 0.8 × 800 + 0.2 × 100 1.1 𝑁𝑃𝑉𝑢.1 = 550 期待𝐹𝑉𝑙,1𝑡 = 150 +812 1.1 = 888 期待𝐹𝑉𝑠,1𝑡 = 30 + 456 1.1 = 444 第0期 𝑡 = 0 第1期 𝑡 = 1 第2期 𝑡 = 2 期待𝐶𝐹𝑠,2𝑡 = 0.4 × 930 + 0.6 × 140 = 456 期待𝐶𝐹𝑙,2𝑡 = 0.8 × 960 + 0.2 × 220 = 812

(28)

7.5 リアルオプション

ターボプロペラ機を購入するとき(𝑡 =0)の期待𝐹𝑉1𝑡 期待𝐹𝑉1𝑡 = 0.6 × 期待𝐹𝑉𝑙,1𝑡 + 0.4 × 期待𝐹𝑉𝑠,1𝑡 = 0.6 × 888 + 0.4 × 444 = 710 ターボプロペラ機を購入に関する𝑁𝑃𝑉0𝑡 𝑁𝑃𝑉0𝑡 = 𝐶𝐹0𝑡 + 期待𝐹𝑉1𝑡 1.1 = −550 + 710 1.1 = 96

(29)

7.5 リアルオプション

𝐹𝑉 = 100−150 + 0.8 × 800 + 0.2 × 100 1.1 𝑁𝑃𝑉𝑢.1 = 550 𝐹𝑉 = 100−150 + 0.8 × 800 + 0.2 × 100 1.1 𝑁𝑃𝑉𝑢.1 = 550 𝐹𝑉 = 100−150 + 0.8 × 800 + 0.2 × 100 1.1 𝑁𝑃𝑉𝑢.1 = 550 𝐹𝑉 = 100−150 + 0.8 × 800 + 0.2 × 100 1.1 𝑁𝑃𝑉𝑢.1 = 550 期待𝐹𝑉𝑙,1𝑡 = 150 + 0.8 × 960 + 0.2 × 220 1.1 = 888 期待𝐹𝑉𝑠,1𝑡 = 30 + 0.4 × 930 + 0.6 × 140 1.1 = 445 𝑁𝑃𝑉0𝑡 = 𝐶𝐹 0𝑡+ 期待𝐹𝑉1𝑡 1.1 = −550 +0.6×888+0.4×4451.1 = 96 𝐹𝑉 = 100−150 + 0.8 × 800 + 0.2 × 100 1.1 𝑁𝑃𝑉𝑢.1 = 550 期待𝐹𝑉1𝑡 = 0.6 × 888 + 0.4 × 445 = 710 第0期 𝑡 = 0 第1期 𝑡 = 1 第2期 𝑡 = 2

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7.5 リアルオプション

例5:マグチャーター社 (BMA第10章10.3) 第0期 𝑡 = 0 1 1 意思決定① ターボプロペラ機の購入 or ピストン機の購入 𝐹𝑉 = 100−150 + 0.8 × 800 + 0.2 × 100 1.1 𝑁𝑃𝑉𝑢.1 = 550 𝑁𝑃𝑉0𝑡 = 𝐶𝐹 0𝑡+ 期待𝐹𝑉1𝑡 1.1 = −550 +0.6×888+0.4×4451.1 = 96 𝑁𝑃𝑉0𝑝 = 𝐶𝐹0𝑝+期待𝐹𝑉1𝑝 1.1 = −250 +4041.1 = 117 > 0 結論: 𝑁𝑃𝑉0𝑝 > 𝑁𝑃𝑉0𝑡 ⇔ ピストン機を購入すべきである。 第1期 𝑡 = 1

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7.5 リアルオプション

補足:オプションを行使しない,オプションが存在しない場合 ピストン機を購入するとき(𝑡 =0)の期待𝐹𝑉1𝑝,𝑛 = 需要大のとき(𝑡 = 1)の確率 0.6 × 需要大のとき(𝑡 = 1)の期待𝐹𝑉𝑙,1𝑝,𝑛 +需要小のとき(𝑡 = 1)の確率(0.4) × 需要小のとき(𝑡 = 1)の期待𝐹𝑉𝑠,1𝑝,𝑛 需要大のとき(𝑡 = 1)の期待𝐹𝑉𝑙,1𝑝,𝑛 = 100 + 0.8×410+0.2×180 1.1 = 431 需要小のとき(𝑡 = 1)の期待𝐹𝑉𝑠,1𝑝,𝑛 = 50 + 0.4×220+0.6×100 1.1 = 185 • ピストン機を購入するとき(𝑡 =0)の期待𝐹𝑉1𝑝,𝑛 𝐹𝑉1𝑝,𝑛 = 0.6 × 431 + 0.4 × 185 = 332 • ピストン機購入に関する𝑁𝑃𝑉 𝑁𝑃𝑉0𝑝,𝑛 = −250 + 332 1.1 = 52 < 96 ⇔ターボプロペラ機を購入すべきである。 • 事業を拡張するというオプションの価値:117 − 52 = 65

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7.5 リアルオプション

例5:マグチャーター社 (BMA第10章10.3) 第0期 𝑡 = 0 第1期 𝑡 = 1 第2期 𝑡 = 2 1 1 意思決定 ターボプロペラ機の購入 or ピストン機の購入 需要大(60%) 100

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7.5 リアルオプション

期待𝐶𝐹𝑠,2𝑝 = 0.4 × 220 + 0.6 × 100 = 185 期待𝐶𝐹𝑙,2𝑝 = 0.8 × 410 + 0.2 × 180 = 431 需要大(60%) 100 第0期 𝑡 = 0 第1期 𝑡 = 1 第2期 𝑡 = 2

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7.5 リアルオプション

期待𝐶𝐹𝑙,2𝑝 = 0.8 × 800 + 0.2 × 100 = 660 期待𝐶𝐹𝑠,2𝑝 = 0.4 × 220 + 0.6 × 100 = 148 期待𝐹𝑉𝑙,1𝑝 = 100 − 150 𝐶𝐹𝑙,1𝑝 +期待𝐶𝐹𝑙,2 𝑝 1.1 = 550 期待𝐹𝑉𝑠,1𝑝 = 50 𝐶𝐹𝑠,1𝑝 +期待𝐶𝐹𝑠,2 𝑝 1.1 = 185 𝑁𝑃𝑉0𝑝,𝑛 = 𝐶𝐹0𝑝+期待𝐹𝑉1 𝑝,𝑛 1.1 = −250 +3321.1 = 52 > 0 第0期 𝑡 = 0 第1期 𝑡 = 1 第2期 𝑡 = 2 𝐹𝑉1𝑝,𝑛 = 0.6 × 431 + 0.4 × 185 = 332

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7.5 リアルオプション

例5:マグチャーター社 (BMA第10章10.3) 第0期 𝑡 = 0 1 1 意思決定① ターボプロペラ機の購入 or ピストン機の購入 𝐹𝑉 = 100−150 + 0.8 × 800 + 0.2 × 100 1.1 𝑁𝑃𝑉𝑢.1 = 550 𝑁𝑃𝑉0𝑡 = 𝐶𝐹 0𝑡+ 期待𝐹𝑉1𝑡 1.1 = −550 +0.6×888+0.4×4451.1 = 96 結論: 𝑁𝑃𝑉0𝑝,𝑛 < 𝑁𝑃𝑉0𝑡 ⇔ ターボプロペラ機を購入すべきである。 𝑁𝑃𝑉0𝑝,𝑛 = 𝐶𝐹0𝑝+期待𝐹𝑉1 𝑝,𝑛 1.1 = −250 +3321.1 = 52 > 0 第1期 𝑡 = 1

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7.6 まとめ

• 不確実性の事前的な対応としては,感応分析・シナリオ分析を活用。

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