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観光客と居住者からみた商店街の魅力に関する研究 ~「熱海銀座通り商店街」を対象として~

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Academic year: 2021

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(1)観 光 客 と 居 住 者 か ら み た 商 店 街 の 魅 力 に 関 す る 研 究 〜 「 熱 海 銀 座 通 り 商 店 街 」 を 対 象 と し て 〜 . 1563211 新 保 卓 己 指 導 教 員 江 口 亨 准 教 授 1.研究背景と目的 近年、商店街の衰退とともに全国で様々な取り組. 表 2 アンケート調査質問項目 . みが行われているが、有効的な解決策がまだ見えて いないのが現状である。 そんな中、熱海銀座通り商店街は一度空き店舗が 増加し衰退するも、現在では多くの人が訪れており、 これを分析することは商店街活性化の解決策の糸口 になると考えた。本研究では商店街に訪れる人が感 じる魅力に着目し、要因を探ることを目的とする。 2.研究概要 (1) 研究方法 本研究では熱海銀座通り商店街に訪れる観光客と. . 居住者を対象とし、商店街の魅力に関するアンケー. 3.商店街の魅力等に関するアンケート調査結果分析 . ト調査を行った。アンケート調査概要は表1,質問項. アンケート調査の結果を分析したところ、観光客. 目については表 2 に示す。またアンケート調査は自. であれば商店街へ来たことがある回数が 2 回以下と. 由記入の回答形式とした。なお観光要素を取り入れ. 3 回以上、居住者であれば移住者と地元住民でそれ. た商店街の活性化や商店街の魅力に関する主な既往. ぞれ違う傾向が見られた。 . 研究には佐藤快信ら. 1). による研究や佐藤敦ら. 2). によ. 3.1 商店街の店舗について . る研究があるが、観光客と居住者の双方の視点から. 図1でよく行く店舗や気になる店舗の理由より、店舗. 魅力を探ったものはまだ見られない。 . に求める要素を示す。商店街へ来るのが2回以下の観光. (2) 研究対象地 . 客は主に店舗のデザインや賑わいなど、視覚的に感じ. 本研究で対象とする熱海銀座通り商店街は全長約. ることの出来る要素を店舗に求めているのに対し、3. 200︎mで総店舗数は現在 39 店舗になる。かつて熱海. 回以上来ている人は店主との交流に着目していた。 . 市の中心市街地の商店街として盛えたが、観光客数. 居住者に関しては全体的に知り合いや店主との交流. の減少などにより空き店舗が増加した。その後は熱 海市や地元業者の取り組みによる観光客数の増加と、 民間のまちづくり会社による取り組みを経て、現在 は新規店舗が参入してきており、賑わいを徐々に取. を店舗に求めており、その中でも移住者は落ち着きや ゆっくりできることにも着目していた。 . り戻しつつある。2011 年に 10 店舗あった空き店舗. 2回以下(14) . も改修中の店舗を含め、現在では 9 店舗埋まり、そ. 3回以上(6) . の内まちづくり会社によるリノベーション物件は 3. デザイン(15) 入りやすさ(2) 味が美味しい(3) . (4) . 美味しい(2) . 移住者(8) . 店舗である。 表1 アンケート調査概要 . 賑わい(5) . 地元住民(12) . 落ち着き(4) . (8) . 入りやすさ(1) . (8) . 美味しい(5) デザイン(1) 品揃えがいい(3) 入りやすい(1) . 0% 商品(13) . 20% . 40% . 空間(20) . ・美味しい(10) ・デザイン(16) ・品揃えのよさ(3) ・入りやすさ(4) . 落ち着き(3) . 60% . 80% . 人との交流(20) . 100% . 雰囲気(12) ・落ち着き(7) •賑わい(5) . 図1 店舗に求める要素 .

(2) 3.2 今以上の商店街の賑わいの必要性について 2回以下(14) . 商店街へ来るのが2回以下の観光客は賑わいによる. 新旧店舗の並び(5) レトロさ(2) . (2) . 賑わい(7) . (2) . (5) . レトロさ(1) 落ち着ける(1) . 楽しさ、入りやすさ、活気等を求めており、落ち着け. 3回以上(6) . る雰囲気を求める、商店街へ3回以上来ている観光客に. (3) . 安全性(1) 落ち着ける(4). 移住者(8) . 比べ賑わいを今以上に必要と感じていた。 . 安全性(1) . 居住者に関して、地元住民は賑わいに商店街の将来. 地元住民(12) . 性や街全体への活気の広がりを期待しており、落ち着. 0% . きを求め、人が増えることで生じる乱雑さ、安全性の. 空間(10) . (5) . 賑わい(4) . (4) . (6) . 20% . 雰囲気(16) . (1) . 40% . 人との交流(16) . (1) . 60% 店舗の種類(11) . (4) . 80% . 100% . 商店街の将来性(6) . ・新旧店舗の ・落ち着ける(5) 並び(5) ・賑わい(12) ・レトロさ(3) ・安全性(2) . 低下を危惧している移住者に比べ今以上の賑わいを必 要と感じていた。 . . 図4 商店街の魅力の評価に影響する要因 2回以下(14) . (11) . 3回以上(6) (2) . 観光客の内、20人中15人から商店街へまた来たいと いう回答が得られた。その理由としてお店の人と話し. 4 (4) . (4) . 地元住民(12) . 3.4 観光客の商店街への再来要因 . 2 (2) . (2) . (3) . 移住者(8) . (2) . たい、地元の人からもっといろんな話を聞きたいとい. (1) 1 . (9) . った人との交流が、商店街へ来た回数が2回以下の人か 0% . 20% . もっとほしい . 40% . 60% . もう少しだけほしい . 80% . 100% . このままでいいと思う . . ら多く挙げられ、観光客が商店街へまた訪れるように なる要因に影響していると考えられた。 . 図2 賑わいの必要性 商店街の変化を見にきたい 2回以下(14) 3回以上(6) 移住者(8) . 入りやすさ(6) 活気(3) 乱雑さ(1) . 楽しさ(4) 落ち着き(1) 寒い感じ(1) . ゆっくりできる場所がある (1) . (1) . 食べ物がおいしい . 楽しさ(2) 落ち着き(3) 寒い感じ(1) . 入りやすさ(1) 活気(1) 乱雑さ(1) 安全性(2) 乱雑さ(2) . 地元住民(12) 歩きにくさ(1) 0% 空間(18) . 20% 雰囲気(16) . 40% . (2) . 60% . 商店街なので(10) . ・入りやすさ(7) ・安全性(3) ・楽しさ(6) ・歩きにくさ(1) ・落ち着き(8) ・寒い感じ(2) ・活気(4) ・乱雑さ(4) . 80% . (1) (1) . (2) . 人との交流 店舗の並びが非日常的 . (8) . (1) . 地域限定のお店がある (2) . 落ち着き(4) . (1) . (1) . 3.3 商店街の魅力の評価基準 図4は商店街の魅力を判断する際、何を基準としてい るかをまとめたものである。 商店街に来るのが2回以下の観光客は店舗の種類の 多さ、賑わいや新旧店舗の並びの珍しさや非日常性と いった視覚的な印象が魅力に影響しているのに対し、 商店街に来るのが3回以上のおよそ半数もの観光客は 店主との交流に着目していた。 居住者は全体的に知り合いや店主との交流が魅力に 影響していた。その中でも移住者は店舗の種類の多さ. (1) . (2) . 2回以下(9件) . ・交流の増加(2) ・購買意欲(1) . 図3 賑わいの必要性の有無に対する理由 . (1) . 0 . 100% . (2) . (5) . 海から近い . その他(3) . (2) . 2 . 4 . 6 . 3回以上(6件) . 図5 商店街への再来要因 . . 4.まとめ . 本研究では居住者と観光客にとっての商店街の魅 力に着目し、観光客では商店街に来る回数が2回以下か 3回以上、居住者では移住者か地元住民で差異があるこ とを明らかにすることができた。また全体の共通する 魅力の要因として人との交流が挙げられた。 今後の方針としてこれらの魅力要因が商店街のどの ような要素から起因しているのかを調査していくこと が必要である。 ________________________ 参考文献 1) 佐藤快信、藤崎亮一:商店街の活性化と観光地化に関する一考. や落ち着きを商店街に求めていたのに対し、地元住民. 察、地域総研紀要、9巻1号、7-14,2011 . は賑わいや今後の商店街への期待や不安といった将来. 2) 佐藤敦、有馬隆文、萩島晢、坂井猛:店舗の構えの特徴と商店. 性が魅力に影響していた。 . 8 . 街の魅力に関する研究、日本建築学会計画系論文集、第582号、 87-93、2004年8月))) .

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