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学校教育における学生ボランティアの効果的な活動を促進するモデル検討:活動者側と教員側の双方に視点を置いて

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Academic year: 2021

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(1)学校教育における学生ボランティアの効果的な活動を促進するモデル検討 一活動者側と教師側の双方に視点を置いて一  学校教育学専攻 臨床心理学コース.    M09056H    重森文香 市は人口5万人前後の市)の各市教育委員会担当. 1.はじめに  現代の学校教育の現場において、学校教育の役 割の拡大や財政難による教員増配の困難、地域教 育力の衰退などの問題が増加している。このよう. 部署であった。. 調査手続き:学生ボランティアの制度を統括して いる指導主事から、日的に該当する資料の閲覧を 依頼し、指導主事とのインタビューによって詳細. な問題から教職員以外の人材が非常勤やボラン ティアとして多数用いられている。学校における ボランティア活動の中でも、特に学生が行うボラ ンティアは、これらの問題の軽減だけでなく、学 生が得られる教育的効果も高いということから. を記録した。. 調査時期:2009年9月から2010年2月に行った。 インタビュー時間は各市につき1回、平均1時間 であった。. 注目されている(武田・村瀬,2009)。.  学生ボランティアに関する研究はまだ少なく、.. 実践報告(たとえば太田・山本・野嶋,2007)や 調査研究(たとえば阪根,2006)にそのほとんど が留まっているのが現状である。つまり、活動の 実態については明らかになされつつあるが、教員 とボランティアでの人間関係やそれぞれの役割 の位置づけ・捉え方に関する研究はなされていな い。.  そこで本研究では実際の活動場面において、学 生ボランティアがどのように活用されていくの か、どのように活動が捉えられ、どのような位置 づけをされていくのかを、活動者側と受け入れ側 の双方に対して質的研究を用い、探索的に明らか にした。そして、双方にとって満足度の高い活動 とするためのモデルを検討した。これらが明らか となった上で、教育委員会・教員・学生の3者の 立場から、学生ボランティアを効果的に活用する モデル提言をすることを本論の日的とした。.  結果:各市教育委員会に対するインタビューの 結果、授業や学校行事などでの学習補助や特別な 支援を要する児童・生徒への学習補助であること が共通していることが明らかになった。つまり、 人口の相違によって活動内容は変化しないとい える。学生ボランティアヘの介入としては、A市 において年度始めに活動予定者を対象に研修を 行っていた。B市においては年に3回ほどの学生 ボランティアに対する研修が行なわれていた。ま たB市では、活動中の学生が何か問題を感じた時 には、個別に面談を行っていた。D市では学生を 対象とした研修ではないが、市内にある学校を対 象とした学力向上をテーマとする研修が行われ、. 学生ボランティアの参加も認められていること が明らかとなった。. 3.研究1 目的:学生ボランティアに参加している学生は、 どのように活動を捉えていくのかを明らかにす ることを目的とした。. 2.予備調査 目的:人口の相違によって、活動内容が変化する のかを調べた。また学生ボランティアに対し、ど のような介入がなされているかを調べた。 調査対象市町村:A市、B市、C市、D市、E市、. 調査対象者:児童・生徒の学習補助を行う学生ボ ランティアを現在、あるいは過去に経験した学生. F市(A市・B市は人口100万人以上の大都市、 C市・D市は人口50万人前後の中都市、E市・F. 質問項目:学年、専攻、所属校種、継続年数、教 員志望の有無をフェイスシートで回答してもら. 14名であった。. 調査手続き:調査対象者に対し、半構造化面接を 行った。. 一1ユ4一.

(2) い、面接では、活動に参加しての感想、活動内容 とその詳細、活動時期(開始前・開始直後・中頃・ 終了時期)別に考えたこと・思ったことなどを質 問項目とした。なお、順序は話される内容に応じ て適宜入れ替えた。. 分析方法:木下(1999)による修正版クラウンデ ッド・セオリー・アプローチ(以下、M’GTA)を 用い、面接で得られた逐語録をもとに分析した。 分析テーマは「学生ボランティアは学生ボランテ ィアの活動をどのように捉えているのか」であっ た。. 結果:M・GTAによって分析した結果、22の概念 と7つのカテゴリーが生成された。活動者にとっ て『子どもとの具体的な関わり』と『子どもの理 解』が活動者の中心概念であったことから、活動 者の活動の中心は、子どもとの実際の関わりと子 どもに関する情報を収集するための活動が同時 に並行的に行われていることが明らかとなった。. 4.研究2 目的:学生ボランティアを受け入れている教員は、 実際に活用した際に、どのように学生ボランティ. アを捉えているのかを明らかにすることを目的 とした。. 調査対象者:児童・生徒の学習補助を行う学生ボ ランティアを活用したことのある教職員8名であ. の双方にとってよい経験となるような介入の仕 方を試みることが可能となることが分かった。. 5.総合考察  研究1と研究2から、①学生ボランティアの活 動者は子どもとより深く関わっていけるように、. 積極的に子どもと関わっていく必要があること ②このために教員が適宜、情報を伝えること③ 学生ボランティアの活動者が活動に対しての目 的をなるべく明確に持って参加することが考え られた。これらは、生成されたカテゴリーの関係 図から、教員が学生に対して、あるいは学生が教 員に対して関係図のどこに介入することにより、 効果的な活動を促進できるかを述べたものであ る。.  また、教育委員会・教員・学生の3者からみた 効果的な活用を促進する方法として、教育委員会 が主催する研修が挙げられる。学生ボランティア に対しては役割意識の強化と子どもへの対応の 柔軟性を得ることに焦点を当てた研修が効果的 なのではないかと考えられる。また、学生ボラン ティアを受け入れている学校や教員に対しては 学生ボランティア自体を考える時間の確保と目 的の明確化、活用内容の柔軟性に焦点を当てた研 修が、後の学生ボランティア活動が有効に活用さ れるのではないかと考えられる。. った。. 打つだ。. 5.今後の課題  まず、教員側の分析(研究2)が理論的飽和状. 質問項目:職種、勤務年数をフェイスシートで回 答してもらい、続いての面接において学生ボラン ティアを受け入れての感想、実際の活用の仕方と その具体例、活動の評価などを質問項目とした。 なお、順序は話される内容に応じて適宜入れ替え. 態に至っていないことが挙げられる。このことは、 本研究で提示したモデルは未完成であり、修正の 余地を充分に残していることを示す。さらに、市 町村の規模によるモデルの比較や学校規模によ るモデルの比較も今後の課題として考えられる。. た。.  本論はM・GTAを用いた質的研究であり、本論 において提示したモデルは全て仮説生成された ものといえる。このことは研究2に限らず、全て のモデルにおいて今後の検証により修正や訂正 が可能であることを示す。実際の学校現場におけ. 調査手続き:調査対象者に対し、半構造化面接を. 分析方法:M・GTAを用い、面接で得られた逐語 録をもとに分析した。分析テーマは「教員はどの ようにして学生ボランティアを活用していくの か」であった。. 結果:M’GTAによって分析した結果、19の概念 と6のカテゴリーが生成された。カテゴリー間の 関係図から、学生ボランティアに対する教員の主 な活動は、学生ボランティアの活用内容を考える ことと子どもと学生ボランティア関係へ介入を 行うことの2つであることが明らかとなった。さ らに、実際に活用したことによってより活用内容 を充実させることや、子どもと学生ボランティア. る学生ボランティアの活用のされ方を踏まえて、 今後も検証していく必要があると考える。さらに 今後の研究課題として、生成された図のどのカテ ゴリーがより重要であるかなど、数量的な研究と して根拠づけされることも挙げられる.           主任指導教員 有園博子             指導教員 有園博子. ■115一.

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参照

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