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一般高校生にみられた解離現象 : 連続体仮説からの検討

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(1)平成17年度 学位論文. 一一. 高校生にみられた解離現象.   一連続体仮説からの検討一. 兵庫教育大学大学院.  学校教育専攻 教育臨床心理コース.  MO4097H 大西 ゆみこ.

(2)               目  次 はじめに     ・・・・…  9・・・・・・・・・・・・・・・・・・・…  1. 第1章 問題と目的      ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・…  3  第1節 解離の定義       ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・…  3.  第2節 解離の症状と機能      ・・・・・・・・・・・・・・・・…  5  第3節 解離連続体仮説      ・・・・・・・・・・・・・・・・・…  6  第4節 解離の心理学的測定      ・・・・・・・・・・・・・・・…  6  第5節 本研究の目的       ・・・・・・・・・・・・・・・・・・…  7. 第2章方法   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・… ....8  第1節 対象         ・…  D・・・・・・・・・・・・・・・…  8  第2節 質問紙の内容      ・・・・・・・・・・・・・・・・・・…  9.  第3節 質問紙の配布と回収     ・・・・・・・・・・・・…  9・・12 第3章 結果    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・…  14.  第1節DES    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・…  14.  第2節GEQとDES  ・・・・… 9・・・・・・・・・・・・…  20  第3節  「心的外傷体験とされる出来事や体験」リスト(「ケスラーのリスト」).     とDES         ・・・・・・・・・・・・・・・・・・…   25  第4節  「想像上の友人」とDES  ・・・・・・・・・・・・・・・・…  28.  第5節 自己の位置づけ      ・・・・・・・・・・・・・・・…  28  第6節その他    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・…  33 第4章考察   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・…  34  第1節 解離の特徴   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・…  34.  第2節外傷体験と解離 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・…  38  第3節 自己の位置づけと解離  ・・・・・・・・・・・・・・・・・…  39 おわりに     ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・…  40. 引用・参考文献 資料. 謝辞.

(3) はじめに.  いまや「解離」が時代を示すキーワードとなっている。未成年者が突発的 に起こす動機なき犯罪、「キレる」という現象、自傷行為、「おたく」、カル. トなど、さまざまな個人病理や社会現象に、さまざまなレヴェルで解離のメ. カニズムが関わっていると言われる(斎藤,2004)。社会的に注目を集めた. 犯罪の報道の中で「解離jや「多重人格(解離性同一性障害)」という言葉. を目にすることもある。福島(2001)はr近年、特に精神鑑定の多くのケ ースにおいて、『解離』という心理機制、解離性症状の数々、解離性障害と. いう診断などに直面することが多くなり、この概念を避けて通ることができ. ないことを認めざるを得なくなった」と述べ、その例の一つとして、バスジ ャック少年の事件を挙げている。また、臨床的な立場から、近年、「病気」. とr健康」、r異常」とr正常」の境界が曖昧、もしくは無意味になりつつあ り、r解離的」な傾向をしめす若者たちの不安や生きづらさ、苦しさの訴え. が増加しているとの指摘がなされている(香山,2002;2004)。若者たちが. 解離によって時間や自己の連続性を認識しにくくなっていることが、フリー. ターや二一ト増加の原因の一つにあげられることもあり、そこでは彼らに 「自己責任」を問えるのか、といった議論がなされている。このような指摘. にはその真偽が定かではないものも多いが、「解離」といわれる現象が特に. 現代の若者について語られる時、社会的な不安を引き起こしていることは確 かなようである。テレビなどの映像メディアやインターネットなどの電子メ. ディアが現実や自己を多層化し、それが解離を促進すると言われれば、さら に不安は募る。.  一方、「人の経験において意味を持つ最小の単位は個人ではなく対人関係 の場である」とするSullivan,H.S.(1953)の見解に従うなら、自己とは. 一1一.

(4) そもそも多重的で不連続なものであり、人格の単一性自体が幻想ということ. になる(Stem,D.B.2003)。彼は「個々人の個性が人それぞれに独自であ る」という考えを「妄想」として斥け、一個の人格が対人関係と切り離して. 考えられることができない以上、個人の人格は対人関係の数だけの多面性を 持ち、対人関係をとおしてしか論じ得ないと考えた(岩井,2003)。同様の. 立場から鈴木(2003)は、「固有名のもとに人格の同一性を構成し必然視す る後方視的な人格観」に対して、「自己と人格の結びつきを偶然とみなして. 可能性感覚を尊重し、同一性を重視しない人格観jが存在すると述べ、「時 間を通じた人格の同一性jよりむしろ「空間における多焦点的な自己」とい う視点を説いている。ここでは、一般的に言われるような自己の連続性や同. 一性の意味は薄れ、物事や出来事との関わり、とりわけ対人関係のあり様こ. そが問題となっている。メディアはここでも、願顔性、偽親和性といった特 徴を通じて若者の対人関係に影響を与えていると思われる(武田,2001)。.  いったい、われわれは現代の若者のr解離」をどのように理解すれば、こ れらの不安と向き合うことができるのだろうか?. 一2一.

(5) 第1章 問題と目的. 第1節 解離の定義.  r解離dissociation」とは、思考・感情・経験が意識や記憶へ統合されな いために、一時的に、あるいは持続的に人格の統合性が失われる状態である. とされている。「精神障害の診断と統計の手引き」(Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders:DSM,American Psychiatric. Association)の第4版(DSM−IV,1994)においては「通常はよく統合され ている意識、記憶、同一性、または環境の知覚の機能の破綻」と定義され、 「解離性障害」の概念のもとに、①解離性健忘、②解離性遁走、③解離性同. 一性障害、④離人性障害、⑤特定不能の解離性障害、という下位分類が設け られている。「国際疾病分類」(lntemation&l ClassificationofDiseases. ICD,WHO)の第10版(ICD・10,1992)では、「過去の記憶、同一性と直 観的感覚の意識、そして身体的運動のコントロールの間の正常な統合が部分. 的にあるいは完全に失われること」とされている。ICD−10とDSM・IVの解 離性障害の分類を表1に示す。. 一3一.

(6) 表11CD−10とDSM・IVの解離性障害の分類(中村、1997). ICD・10. DSM−IV. F44解離性(転換性)障害. 解離性障害/身体表現性障害. .0解離性健忘. 解離性健忘. .1解離性遁走. 解離性遁走. .2解離性昏迷. NOS NOS. .3 トランスおよび懸依障害. 運動および感覚の解離性障害 .4 解離性運動障害. 転換性障害. .5 解離性けいれん. 転換性障害. .6 解離性感覚麻痺および感覚脱失. 転換性障害. .7 混合性解離性(転換性)障害. 転換性障害. .8 他の解離性(転換性)障害. 0 ガンサー症候群. NOS. 1多重人格障害. 解離性同一性障害. 2 小児期あるいは青年期にみられる一過性. NOS. 解離性(転換性)障害. 3 他の特定の解離性(転換性)障害. NOS NOS. .9 解離性(転換性)障害、特定不能. F45 身体表現性障害. F46 他の神経症性障害 .0 神経衰弱 。1 離人・現実感喪失症候群. 離人性障害. .8 他の特定の神経症性障害 .9 神経症性障害、特定不能. NOS:他には特定されない. 一4一.

(7) 第2節 解離の症状と機能.  解離の症状には、目常的に体験されるものから、DSM−IVやICD−10にお いてr解離性障害」としてとりあげられる病的な症状まで、さまざまなもの がある。具体的には、高速道路催眠(高速道路で車を運転中、その一部、あ るいは全部において起こったことを思い出せない)、自動化された行動(電. 話中に落書きをする、考えごとをしながら車を運転する等)、空想や物語へ の没入体験、離人体験、現実感の喪失体験、苦痛の無視、記憶の脱落、同一 性の変容、解離性トランス状態、さらには、催眠状態、懸依状態、夢遊状態、. 体外離脱体験、臨死体験などがある。.  Janet,1λは、解離が不安と心的葛藤に対して「無意識的」防衛的心理機 能を持つとした(Putnam,F。W,1997)。 Ludwig,A.M.(1983)はこの機. 能を再定義し、解離を「さまざまな形の意識変容を基底に持っ基本的な心理 生物学的メカニズム」と位置づけ、「個人及び種の生存のために非常に有利 なものである」と述べた。彼は解離の機能として、(1)行動の自動化、(2). 労力の節約と能率向上、(3)和解できない葛藤の解消、(4)現実の制約か らの逃避、(5)破局的体験の切り離し、(6)ある種の感情のカタルシス的. 排泄、(7)群れ感覚の強化、を挙げた。また、Putnam,F。W.(1997)は 発見論的に解離の防衛機能を3つのカテゴリーに分類した。すなわち、(1) 行動の自動化、(2)情報と感情の水密区画化compartmentalization,(3) 同一性の変更と自己からの疎外、である。.  このように解離とは本来、日常生活において、また、葛藤場面や困難な局 面において、自我を防衛するために機能するものなのである。. 一5一.

(8) 第3節 解離連続体仮説.  前節において述べたような解離の適応的な機能を、理論的に支持する試み の一っが解離連続体仮説である。連続体仮説においては、解離は没入体験の ような目常的で正常な形態のものから、解離性同一性障害(多重人格)を典. 型とする病理的で重篤なものまで、連続性を持つ幅の広いスペクトルを形成 する。ここでは解離はその強度や頻度がある限界を超える時、または、不適 切な状況で出現するときにのみ、不適応が生じると考えられる。.  一方、解離には類型学的な仮説も存在する。類型学的仮説では解離には画 然と区別される複数のカテゴリーが存在し、病的解離は健常者が目常におい て体験する解離とは全く異なる解離状態をさすことになる。.  今のところ、どちらの仮説が正しいかは明らかではない。しかし、いずれ にせよ、解離には正常な解離と病的な解離の二形態が存在することに異論は ない。Putnam,F。W.(1989)は、「正常な解離」という言葉で「不適応的. な反応との連合が一切存在しない解離」を指すこととし、「病的解離」を rDSMの解離性障害を含めて不適応を増大させる解離」と定義した。. 第4節 解離の心理学的測定.  Bemstein&Putnam(1986)は、解離連続体仮説に基づき、解離性体験 を測定する質問紙としてDES(DissociativeExperiencesScale)を開発し た。正常成人および青年から、解離性同一性障害患者にいたる一連の対象群. にDESを用いて調査を行ったところ、それぞれの対象群の中央値が段階的 に増加していた。それは、解離性体験が不安や抑うつ感と同様に、ある精神. 一6一.

(9) 障害に特有のものではなく、健常者も含め広く一般に認められる現象である ことを裏づけた。また、一般母集団においては解離体験の頻度は年齢に逆相 関することが明らかになった。.  その後、DESを用いた研究は、解離性同一性障害を筆頭に、PTSD、強迫 性障害、境界性人格障害、摂食障害などの精神障害との関連において広く行 われてきた。また、催眠感受性や不安、ファンタジー傾向などとの関連につ. いては、一般母集団も対象に含み、横断的な研究がなされてきた(Putnam, Carlson, Ross, Anderson, Clark, Torem, Bowmen, Coons, Chu,. Loewenstein,&Braun,1996)。なかでも、Janet,P.の頃より指摘されて. いた心的外傷との関係については、児童虐待や非道処遇maltreatmentと いった児童期の心的外傷が解離と強く関連することが一貫して示されてき た(Barbra&Marina,199110gata,Silk,Goodrich,Lohr,Western&Rill, 1990;chu&Jill,1990)。その説明として、児童が心的外傷場面における. 圧倒的な感情や記憶に対処するために、防衛機制としての解離を利用して自. 己から隔離しcompartmentalize、それが長期的戦略化するというモデルが 使われている。児童・青年の解離体験を測定・診断する必要性から、「児童 解離チェックリストChildDissociative Checklist:CDC」や「青年解離体. 験尺度AdolescentDissocitativeExperienceScale:A−DES」などが新たに 作成されている。. 第5節 本研究の目的.  先行研究において、解離性体験は健常者を含め広く一般に認められること、. また、成人に比べ青年期に多く、その頻度は年齢と逆相関を示すことが明ら. 一7一.

(10) かになった(Putnam,F.W.1996)。しかし、DESを用いた多くの解離研究. は、青年期の対象を20歳前後の大学生、もしくは大学院生としており、10 代の高校生を対象としたものは少なく、特に目本では今のところ見当たらな. い。その理由としては、DESで問われる内容を理解するにはある程度の年 齢的発達が必要であること、先行研究において妥当性・信頼性が検証されて. いるのがおおむね18歳以上であること、などが考えられる(Carlson& Putnam,1993)。しかしPutnam,F.W.(1997)はDESを12,3歳からの 適応が可能と述べており、また、成人との比較を行うにはDESを用いるし かない。.  本研究では、年齢的な配慮をした上で10代後半の高校生を対象にDES を実施することは可能であると考え、解離連続体仮説の立場から、一般高校 生にみられた解離現象を理解することを第一の目的とする。また、高校生の. 解離現象の特徴について、成人との比較を交えて明らかにしたい。さらに、 空間的・時間的な自己の位置づけや対人関係のあり様が解離と何らかの関係 があるのかどうか、探索的に調査したいと考えている。. 第2章 方法. 第1節 対象.  調査1として、A県立B高等学校にて質問紙による調査を実施した。B高 等学校は地方都市の辺縁部に位置し、全校3学年17クラスからなる全目制 普通高校である。調査対象は第2学年6クラス(225名)とした。質問紙を 回収した225名(回収率100%)のうち、回答に不備のあった2名を除き、 一8一.

(11) 223名(男子102名、女子121名、有効回答率99%)を分析対象とした。 年齢は16歳、もしくは17歳で、平均年齢17。0(標準偏差0.2)であった。.  次に調査2として、A県立B高等学校教員50名、及びC大学大学院に在 籍している現職教諭168名に、調査1と同様の質問紙を配布した。回答の あった107名(高等学校教員41名、大学院生66名、全体の回収率49%). のうち、不備のある2名を除く105名(男性54名、女性51名、有効回答 率48%)を分析対象とした。年齢は27歳から68歳で、平均年齢42.1(標 準偏差8.4)、男女別・年齢別の内訳は表2に示す。なお、本稿では、調査. 1の対象「高校生」に対して、調査2の対象を「成人」と表記することにす る。. 表2 調査2における対象者の男女別・年齢別内訳. 20代. 30代. 40代. 50代. 60代. 不明. 計. 男性. 2人. 19人. 17人. 11人. 3人. 2人. 54人. 女性. 3人. 18人. 25人. 5人. 0人. 0人. 51人. 合計. 5人. 37人. 42人. 16人. 3人. 2人. 105人. 第2節 質問紙の内容.  質問紙には以下のものを使用した。.  ①Calson&Putnamが作成したDES・H(DissociativeExperiencesScale H、解離体験尺度)の日本語版(田辺・小川,1994);DESの簡易版で、解. 離性体験の頻度を0∼100%までの10%刻みで点数化し、28項目の平均点. をDES得点とした。スクリーニングの目的には、30点以上をもってhigh 一9一.

(12) dissoci&torとみなすのが一般的である(Carlson&Putnam,1993)。さら. に病的解離を測定するため、DES8項目からなるDES−T(Waller,Putnam &Carlson,1996)を本研究でも病的解離のサブスケールとして用いた(表 3)Q. 表3 DES・Tを構成するDES項目. 3 5. 自分がある場所にいるのに、どうやってたどりついたのかわからない。.  自分の持ち物の中に、買った覚えのない新しいものがふえていること に気がっいた。.  まるで自分が自分自身のすぐそばに立っているかのように感じたり、. 7. 自分が何かしているのを見ているかのように感じる、あるいは、まるで 他人を見ているみたいに、実際に自分自身を眺めているように感じる。. 8.  よく知っている人(友達や家族)なのに、それが誰かわからないとき がある(あるいはそのことを人から指摘されたことがある)。. 12. 13. 周囲の人や物や世界が現実ではないように感じられる。.  自分の体が自分のものではないように感じられる、あるいは、自分に 属したものではないように感じられる。. 22.  状況によって全く違ったふうに自分が振舞うので、自分がまるで2人 の別の人間のように感じられる。. 27.  何かをするように促したり、自分のしていることに意見を言ったりす る声が頭の中に聞こえる。. また、解離傾向の諸側面を検討するため、DESより因子分析的に抽出され た3つの下位尺度、「没入」absorptionandimaginativeinvolvement,「離 人」depersonalizationandderealization,「健忘j amnesticdissociaもion、. 一10一.

(13) (Carlson,Putnam,Ross,An(1erson,Clark,Torem,Coons,Bowman,Chu,. Dill,Loemenstein&Braun,1991)について、それぞれの項目の平均点を もって尺度得点とした。なお、3つの下位尺度のDES項目番号はそれぞれ、 「没入」が2,14,15,16,17,18,20,22,23,「離人」が7,11,12,13,27,28, 「健忘」が3,4,5,6,8,10,25,26である。.  ②目本語版GH:Q30(Goldberg,D.P.,中川・大坊);神経症、心身症を中. 心とする非器質性、非精神病性の症状把握やスクリーニング・テストとして 開発されたもので、全般的な精神健康度の指標として用いた。  ③「心的外傷体験とされる出来事や体験」リスト(:Kessler,R.C.1995);. Kessler,R.C.がPTSDの有病率の調査に際して、PTSDを起こしうる心的 外傷体験を面接上で拾い上げるために作成したものである。リスト12項目 より10項目を採用し、心的外傷体験の有無をたずねた。体験がある場合は、. その時期についても回答を求めた。本稿では「ケスラーのリスト」と表記す る。.  ④「想像上の友人」の経験の有無とその時期;調査1の「高校生」に対し ては、以下のような説明を口頭で付け加えた。.  「『想像上の友人』というのは、想像の世界の中だけにいる友達のことです。. 自分の想像の中だけだから、実際に形のあるものを友達にするのは含まれま せん。例えば、大好きな人形に「リカちゃん」と名前を付けて話しかける、. というのはだめです。自分の自転車を「ハヤト」と呼んで相棒にする、とか. いうのもだめです。自分の想像の中だけにいる友達で、いつも決まった名前 で呼んでいるかもしれないし、困った時に相談したりするかもしれないし、. 寝る前に話しかけたりするかもしれない。そんな友達を『想像上の友人』と 言います」. 一ll一.

(14)  ⑤調査対象者が自己をどのように時間的・空間的に位置づけるかを探索的 に調査するため、以下のように「一人称の個数」と「距離感」についての質問 を独自に作成した。.  まず、会話や文章の中でr自分」のことを一人称で語るとき、どのような 言葉を使うかをたずねた。そして、家庭、学校、インターネットという3っ の環境での対人関係を示し、そこで相手に対して使う「自分」を表す一人称 と、その人物をどれくらい身近に感じるか、その距離感をたずねた。調査対. 象者は0を「あなた自身」、10を「全く関係のない人」として、0∼10の1 点刻みで相手を位置づけた。その得点を平均し、それぞれ「家族距離」「学 校距離」「ネット距離」とした。次に、同様の距離感を、対人場面ではなく、. 社会的な出来事との関係においてたずね、同様に得点化し、「出来事距離」. とした。最後に、過去と未来のある時点を示し、その時の自分をどれくらい. 身近に感じるかを、0を「今のあなた自身」、10を「全く想像できないこと」 として回答を求め、平均して「自分距離」とした。. 第3節 質問紙の配布と回収.  高校生対象の調査1は、X年3月上旬に2目間にわたって行った。50分 の授業時間を使い、筆者がクラスごとに集団で実施した。DESについては 記入に当たっての注意事項を筆者が読み上げ、記入例について説明をした。. 回答所要時間は30分程度で、この時、項目内容や回答方法についての質問 があれば受け付けた。質問紙回収後も、調査対象者からの質問に答え、感想 に対応した。また、質問紙の内容に関しての不安や心配には個別にも応じる 旨を伝えた。. 一12一.

(15)  調査2では、大学においては講義の前後の時間を利用して個々に質問紙を. 配布し、学内に設けた回収箱への投函を依頼した。配布後、約2週間で回収 を終了した。高校においては、職員室の机上に配布し、朝礼で一斉に協力を 呼びかけた。回収箱は職員室に設置し、一週間後に回収した。. 一13一.

(16) 第3章 結果. 第1節 DES 1 基礎統計  DES得点(0−100)は、調査1の「高校生」では平均17.6(標準偏差12.3)、. 調査2の「成人」では平均8.8(標準偏差9.4)であった。得点分布には大 きな偏りが見られた(図1−1,1−2〉。中央値はr高校生」が14.3、r成人」. が6.1であった。3つの下位尺度のなかではr没入」の得点がr高校生」r成 人」ともに最も高く、r高校生」で見ると、r離人」r健忘jの平均点11.8、 11.2に対して28.0、中央値では、それぞれ6.7、8。8に対して26.7という. 結果であった(表4)。. 表4 調査別DESの得点分布 調査. Median. 高 校 生. 尺度. Mean±SD. Min,. DES. 17.6±12.3. 0. 7.5. 14.3. 24.6. 53.2. DES・T. 13.1土13.8. 0. 1.3. 10.0. 21.5. 63.8. r没入」. 28.0±17.4. 13.3. 26.7. 40.0. 73.3. .7. 6.7. 3.3. .8. 6.3. 2.5. 25%ile. 75%ile. Max.. 成    人. 離人」. 1.8土14.4. 健忘j. 1.2士10.6. DES. 8.8±9.4. 0. 3.6. 6.1. 10.4. 52.9. DES・T. 6.6士10.3. 0. 0.0. 2.5. 8.8. 52.5. 4.4. 8.9. 16.7. 76.7. r没入」. .7. .5. 13.0±13.7. 離人」. .9土10.9. .0. .7. .7. 1.7. 健忘」. .3士7.5. .3. .5. .3. 2.5. 一14一.

(17)

(18)   DES得点を項目別に見ると、ここにもかなりの偏りがあった(図2−1,. 2−2)。調査1の「高校生jでは、中央値はすべて50点以下(項目2で最高 40点)であり、中来値が0になるものが15項目あった。項目別平均点は、 最小値2.6(項目4)から最大値45.3(項目2)の範囲にあった。調査2の 「成人jにおいてはさらに低く、中央値の最高が20点(項目2)、中央値が 0になるものが21項目、項目別平均点は、最小値1.0(項目4)、最高値28.1 (項目2)であった。.  スクリーニングにおけるカットオフのポイントをみると、DES得点が30 点以上の者は、r高校生」で33人(14.8%)、r成人jでは4人(3。8%)で あった。. 2 相関.  D:ESとDES−Tとの間でSpearmanの順位相関係数を求めたところ、調査 1、2ともに強い相関がみられた(「高校生」rs=.87 p<。001,「成人」 rsニ.83 p〈.001)。下位尺度の「没入」「離人」「健忘」においても、DES と強い相関があった(「高校生」 「没入」rsニ.94 「離人」rs=.82 「健 忘」rsニ.81, 「成人」 「没入」rs=。93 「離人」rs=.71 「健忘j rs=.73. すべてp<.001)。また、3つの下位尺度のうち病的サブスケールのDES・T と最も強い相関を示すのは、「離人」(「高校生」 rsニ.93,「成人」 rsニ.83. いずれもp<.001)であった。.  DESと年齢との順位相関をみると、rsニー.35,p<.001であり、年齢と. DESは弱い逆相関を示した。. 一16一.

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(20) 28 27. 26 25 24 23. 22 21. 20 19 18 17 (. nl. 16 15. Cl). UJ 14 O 13. 12 11 9. 10. 8 7. 6 5. 4 3 2 1. 5. O. 15. 10. 20 25 30. 35. 40. 45. :F 1 f' =,. l 2-2. 1. 2. ( j A) q) DES 1 :. -. 8 -. lj Zt. , :. 50.

(21) 3 検定および分析.  DES得点における性差の検定をMann−WhitneyのU検定を用いて行っ たところ、調査1の「高校生」では、男子に対して女子が統計的に有意に高 かった(Z=3.O p<.005)。「成人」では有意な差はなかった。.  次にDES得点を年齢別に検討した(表5)。年齢を10代から60代の6 群に分類したところ、それぞれのDES得点の中央値は、14.3、8.6、5.4、 7.o、5.2、3.6、であり、:Kruskal wallis検定によって、統計的に有意な差. があることがわかった(冗2=52.0αfニ5p<.001)。そこでさらにU検 定を行った結果、10代の高校生に対して、30代(Z=4.7 p<.001)、40代 (Z=4。2P<.001)、50代(Z=4.3P<.001)、60代(Z=2.1P<.05) に有意な差が認められた(図3)。. 表5 年齢別DESの得点分布 Median. 人数. Mean±SD. Min.. 10代. 223. 17.6±12.3. 0. 14.3. 53.2. 20代. 5. 8.9± 3.3. 0. 8.6. 13.9. 30代. 37. 8.8± 9.5. 0. 5.4. 49.3. 40代. 42. 10.1±11.2. 0. 7.0. 52.9. 50代. 16. 6。1± 5.2. 0. 5.2. 21.4. 60代. 3. 4.8± 5。5. 0. 3.6. 10.7. Max..  DESの結果について因子分析(主因子法、バリマックス回転)を行ったとこ. ろ、調査1,2とも6因子を抽出した。第1因子から第3因子はCarlsonら (1991)が抽出したものとほぼ一致した。. 一19一.

(22) *. **. **.   一r   ヒ. ∩乙 1 1 1 ’ー −.      嵯翼降の]O. 0864208642. **. ト. F. 0. 10f      20f      30{      40{ . 50代  60代.          年代 歯士. <.01 衷p<。05. 図3 年代別DES平均点. 第2節 GHQとDES  GHQの得点は調査1の「高校生」では平均10.3(標準偏差5.8)、調査2. の「成人」では平均9.3(標準偏差6。4)であった。調査1,2間に有意な 差はなかった。.  GHQとDESとの間には、Spearman順位相関で「高校生」に有意な、弱 い相関がみられた(rs=.40 p<.001)。しかし「成人」では、ほとんど相関 を示さなかった(rs=.18 .05<p〈。10)。Pearsonの相関係数は「高校生」. r=.40 p<.001, 「成人」r=.20 p<.05 であり、この相関の様子を図 4・1および4−2に示した。. 一20一.

(23)  l  350  ﹁. 60 r r=.40                    ◆ トー. ◆  :◆◆◆◆◎:◆◆    1喧ω30﹂I    IO    l 20.  40.         ◆◆◆  ◆◆    ◆  ◆  ◆  ◆               ◆. ◆◆:…3…◆参◆8◆◆◆. 1◆ 零◆. ◆◆. ◆◆3◆◆馨::◆…葦◆◆◆◆. 10. 難i…馨2◆零◆ ◆                   一. ◆◆.   ◆ ◆. 0        5       10       15       20       25       30.            GHQ得点. 図4−1 「高校生」のDESとGHQの相関図. 02一一r.  60. ◆.  50  40 饗 霧3・. ◆ ◆ ◆. 岩 ◆◆◆◆.  20. 蓼. 5. ◆. ◆ ◆. ◆. ◆. 馨. ◆. ◆◆. 0. 3◆.   0. ◆. ◆. ◆. 参. ◆ ◆. ◆◆.  10. ◆. 参● ◆. ◆ ◆. ◆. 10   15   20. ◆. 25.   GHQ得点 図4−2 「成人」のDESとGHQの相関図. 一21一. 30.

(24)  GHQとD:ES・Tとでは、「高校生」「成人」ともに弱い相関を示した(「高 校生」rs=.37 p〈.001,r成人」rsニ.21 p<.05)。3つの下位尺度をみ ると、「高校生」はいずれもGHQと弱い相関を示した(「没入」rs=・.40 「離. 人」rsニ.33 「健忘」rsニ.32 いずれもp<.001)。しかし「成人」におい. てはほとんど相関を示さず、なかでも「没入」とGHQとの相関が低かった (「没入」rs=。16 「離人」rs=.19p<.05 「健忘」rs=.22 p<.05)。.  GHQとの順位相関をDESの項目ごとに調べたところ、「高校生」では28 項目中26項目が5%有意の水準で相関した。相関係数の高い上位10項目 (項目番号3,8,10,12,14,18,19,20,22,24)のなかにDES・Tは4っ含ま. れていた。「成人」では同様の水準で相関するのは7項目(項目番号2,4,8,. 10,12,13,14)あり、その中にDES−Tは3つ含まれていた(表6)。. 表6GHQと相関の高いDES・丁項目と順位相関係数(Spearman) 勅p〈.01*p〈.05 相関 DES−丁項目 数. 高  校  生. 12. 周囲の人や物や世界が現実ではないように感じられる。. 。33士*. 8. よく知っている人なのに、それが誰かわからないときがある。. 。27糟. 22. 状況によって全く違ったふうに自分が振舞うので、自分がま 。26勅. で2人の別の人間のように感じられる。. 3. 自分がある場所にいるのに、そこにどうやってたどりついた .25*史. かわからない。 成  人. 8. よく知っている人なのに、それが誰かわからないときがある。. 12. 周囲の人や物や世界が現実ではないように感じられる。. 。24*. 13. 自分の体が自分のものではないように感じられる。. .20密. 一22一. .26*士.

(25)  次に、DESとGH:Qの得点を中央値によってそれぞれ高群、低群に分割し、. それをもとに3つの下位尺度得点を従属変数として2要因の分散分析を行っ た。表7は、従属変数とした「没入」「離人」「健忘」の得点の基礎データを. 示したものである。分散分析の結果(表8)、「健忘」にのみ交互作用が認め られた(F[1,2191ニ7。19p<.001)。そこで単純主効果をみたところ、DES. の高群においてはGHQの高群と低群の間に1%水準で有意な差がみられた が、DES低群においてはGHQの群間に有意な差はみられなかった(図5)。. 表7 3つの下位尺度の基礎データ. DES高群. DES低群. GH:Q. GH:Q. GH:Q. 群. 群. 群. GHQ 群. 72. 39. 43. 平均. 41.9. 38.4. 17.3. 13.4. 標準偏差. 1.4. 1.8. 1.8. 1.4. 平均. 22.6. 17.9. 3.3. 1.9. 標準偏差. 1.3. 1.7. 1.7. 1.3. 平均. 20.4. 13.8. 4.7. 3.9. 標準偏差. 0.9. 1.2. 0.9. 人数. 69. r没入」. r離人」. 1.2. r健忘」. 一23一.

(26) 表8 3っの下位尺度の分散分析表 変動因. r没入」. SS. df. MS. F 5.3歯. GHQ分類. 705.9. 1. 705.9. DES分類. 31802.4. 1. 31802.4. 交互作用. 1.00. 1. 1.00. 誤差. 29192.9. 219. 133.3. GHQ分類. 488.4. 1. 488.4. DES分類. 16214.1. 1. 16214.1. 交互作用. 146.1. 1. 146.1. 26414.1. 219. 120.6. 1. 701.3. 238.6魁 .00. 4.1索. 134.4触. r離人」. 誤差 GHQ分類. 701.3. DES分類. 8444.2. 1. 交互作用. 4333.4. 1. 13198.1. 219. 8444.2. 1.2. 11.6肉*. 140.1鰍. r健忘」. 誤差. 433.4. 7.2触. 60.3 **. <.01   密p<.05.  25.  20 饗. +DES分類. 嘩. r15 慎.   低群. 越. +DES分類   高群. 一10 の 国. 0.   5 吉同.   0 低群. 群. GHQ分類. 図5 GHQ分類×DES分類の「健忘」得点平均値           一24。.

(27) 第3節  r心的外傷体験とされる出来事や体験」 リスト(「ケスラ.  一のリスト」)とDES  「ケスラーのリスト」において外傷体験「あり」と答えた者ののべ人数を. 表9に示す。なお、調査対象となったA県立B高等学校は、近年、大規模な 地震・洪水等の自然災害による深刻な被害を直接には受けていない地域にある。. 表9 「ケスラーのリスト」における外傷体験者数 「高校生」. r成人j. 項   目 数(%). 数(%). 1 危うく死にかけるような事故にあった。. 65(29。1). 36(34.3). 2 火事や水害などの自然災害にまきこまれた。. 16(7.2). 26(24.8). 3 誰かが大けがをしたり、殺されたりするのを 37(16.6). 9(8.6). 目撃した。. 4 性行為を強要された。. 11(4.9). 3(2.9). 5 身体的な暴行を受けた。. 21(9.4). 8(7.6). 6 子どもの頃、身体的な虐待を受けていた。. 10(4.5). 3(2.9). 7 子どもの頃、ひどく無視されていた。. 15(6.7). 11(10。5). 8 武器で脅されたり、監禁されたり、誘拐され 2(0.9). 1(1.0). たりした。. 9 そのほか、ほとんどの人が体験しないような 10(4.5). 5(4.8)*. ろしいめにあった。. 10 上に挙げたようなことが、身近な人物に起こ 29(13.0). 9(8.7)*. って大きなショックを受けた。. *未回答者が2名いたため、%が他の欄と異なっている。        一25一.

(28)  外傷体験の有無によるDES得点の差をみるため、Mann−WhitneyのU 検定を行った。リストの外傷体験項目ごとに検定した結果、r高校生」で6 項目において有意な差が認められた。その6項目とは項目1(Z=2.7p<。01)、 項目3(Z=2.3p<.05)、項目6(Z=2.O p<.05)、項目7(Z=2.7p<.01)、. 項目8(Z=2.2p<.05)、項目9(Z=3.O pく.001)であった。.  一方、「成人」ではどの項目においてもDES得点に有意な差はみられなか. った。そこで調査1の「高校生」の年齢(17歳)にあわせ、外傷を受けた 時期を考慮して、「17歳以前に外傷のある者j、「18歳以降に外傷のある者」、. 「外傷のない者」、の3群に分けてKruskal Wallis検定を行ったが、どの項. 目においても3群の問に有意な差はなかった。「成人」の群別、項目別、外 傷体験者の人数は表10に示した。         表10 3群における項目別外傷体験者の数 18歳以降に. 17歳以前に. 外傷を受けた. 外傷のない者 傷のある者. 傷のある者. 齢が不明の者. 1. 69. 12. 24. 0. 2. 79. 7. 19. 0. 3. 1. 6. 2. 4. 101 102. 0. 3. 0. 5. 97. 4. 4. 0. 6. 102. 3. 0. 0. 7. 94. 11. 0. 0. 8. 0. 1. 0. 9. 104 100. 2. 3. 0. 10. 96. 0. 9. 0. 一26一.

(29)  次に、調査対象者ごとに、外傷体験が「ある」と答えた項目の合計数(0− 10)を算出し、表11にまとめた。外傷体験項目数の平均は「高校生」で平均 1.0(標準偏差1.4)、「成人」で平均1.1(標準偏差1.1)であった。「高校生」. では、外傷体験項目のすべてに「ない」と答えた者が110人(49.3%)おり、. 約半数が外傷を体験していないと回答していた。しかし、外傷体験の多くの. 項目において重複してrある」と答えた者が多かった。.  外傷体験項目の合計数とDES得点との相関をSpearmanの順位相関係数 でみたところ、「高校生」において有意な相関がみられ(rs=.34 p<.001)、. 外傷体験が「ある」と答えた項目が多いほど、DESの得点が高いという結果 が得られた。一方、「成人」では相関はみられなかった。.          表11 外傷体験項目合計数と人数 外傷体験 目合計数. 0. 「高校生」. 数(%) 110(49.3). r成人」. 数(%) 34(32.4). 1. 60(26.9). 45(42.9). 2. 30(13.5). 18(17.1). 3. 10(4.5). 4. 7(3.1). 5(4.8). 0. 5. 2(0.9). 6. 2(0.9). 0. 7. 1(0.4). 0. 8 9. 10. 0 1(0.4). 0. 一27一. 3(2.9〉. 0 0. 0.

(30) 第4節  「想像上の友人」とDE S.  「想像上の友人」を持った経験のあるものは調査1の「高校生」では22 名(男子7名、女子15名、全体の約10%)で、うち、13名が現在も持ってい ると答えた。「成人」では9名(男性4名、女性5名、全体の約8.6%)が「あ る」と答えたが、現在持っているものはいなかった。.  想像上の友人の有無とDES得点には、U検定の結果、両調査とも有意な 差が見られた(r高校生」 Z=2.7 p<.01,r成人」 Z=2.4 p<.05)。. 第5節 自己の位置づけ.  会話や文章の中で「自分」のことを一人称で語るとき、どのような言葉を. 使うかをたずねた結果が表12である(複数回答)。一人称として自分の名前 およびその一部を使う(例「けいこは」「けいは」「けいちゃんは」)のは高 校生女子によくみられた。.  同じ資料から、調査対象者が使う一人称の個数をまとめたものが図6であ る。一人称の個数は、調査1の「高校生」で平均1.9(標準偏差L3)、調査 2の「成人」で平均3.2(標準偏差1.5)であり、およそ「高校生」で2個、. 「成人」で3個の呼び名を使っていた。「高校生」の一人称個数の最頻値は. 1個(43.1%)であるのに対して、r成人」は4個以上の呼び名を使うもの の割合が多くなっていた(39%)。. 一28一.

(31) 表12 一人称で使われる言葉と人数. 1. 2. 3. 4. 5. 6. 7. 8. 9. 10. 11. 12. わ. 自. ぽ. お. わ. ︸ワ. 自. 自. 自. 二. 家. そ. た. 分. く. れ. し. ち. 分. 分. 分. ツ. 族. の. の. の. の. ク. の. 他. 名. 名. 名. ネ. 続. し. 並目II. の一. のち. ム. 柄. 名●. ユ目lj. −目u. 部. 卜. や. 役. ん. 割. づけ. 名. 一局. 男. 8. 33. 53. 92. 14. 3. 8. 3. 4. 5. 9. 5. 校. 女. 92. 28. 4. 9. 3. 28. 70. 16. 8. 15. 22. 9. 生. 計. 100. 61. 57. 101. 17. 31. 78. 19. 12. 20. 31. 14. 成. 男. 41. 29. 44. 33. 18. 0. 5. 1. 0. 1. 35. 5. 女. 51. 18. 2. 1. 1. 4. 4. 0. 1. 2. 31. 4. 計. 92. 47. 46. 34. 19. 4. 9. 1. 1. 3. 66. 9. 人. 一29一.

(32)  70. ロ高校生男子 高校生女子. 60 50. 40. 巨. 一. 吻成人男性 成人女性. く30 ⋮iii⋮言i. 20 10  0. 韓.        艶、. 需9℃. 』.    2   3   4   5   6   7   8   9.      一人称の個数 図6 調査対象者別にみた一人称の個数と人数.  次に、距離感(0−10)についてまとめたものが表13である。「家族距離」 r学校距離」rネット距離」はそれぞれ、r家庭」、r学校」、rインターネット」. という3つの環境において対人関係を設定し、その人物との距離感をたずね、 その結果を平均した。インターネット上での対人距離感をあらわす「ネット 距離」は、インターネットで対人関係を経験したものが少なく、調査対象と. なる人数が減少した。また、調査2の「成人」では大学院生のみを「学校距 離」の調査対象としため、人数が少なくなった。「自分距離」は、「過去」お. よび「未来」の自分が今の自分から見てどれほど近く(遠く)感じるかを、 「出来事距離」は出来事をどれほど近く(遠く)感じるかを示す指標として 用いた。. 一30一.

(33) 表13 r家族」r学校」rインターネット」r出来事」r自分」との距離感 家族距離. 高 校 生. 平均. 3.8. 学校距離. .9. .7. 数. 15. 13. 成 人. 3.1. 6.7. 4.8. 準偏差. 平均. ネット距離. .5. 6 6.2. 4.8. 出来事距離 5.7. 自分距離 5.2. .8. .3. 21. 21. 4.7. 4.3. 準偏差. .9. .1. .1. .7. .2. 数. 3. 5. 1. 05. 05.  同じ資料をもとに、各距離感の相関を求めたものが表14−1、14−2である。. 相関係数にはSpearmanの順位相関係数を用い、「一人称の個数」とGHQ、 DES、DES・Tとの相関も加えて示した。.  調査1の「高校生」においては「家族距離」が「学校距離」および「自分. 距離」と相関を示し、同時にGHQとも、わずか5%有意ながら、相関して いた。このr自分距離」はr出来事距離」とも弱い相関を示していた。また、. 病的解離のサブスケールであるDES・Tと「一人称の個数」が、かなり弱く ではあるが5%の有意水準で相関していた。一方、表に示した「成人」の結 果を見ると、「距離感」のいくつかに相関関係が見られるものの、DES、DES−T、. GHQといった尺度とは相関してはいなかった。. 一31一.

(34) 表14−1 r高校生」の距離感および一人称個数の順位相関行列(Spearman) 家族. 距離. 学校距離. 学校 距離. ネット. 出来事. 距離. 距離. 自分. 距離. 一人称 個数. .41献. ネット距離. 一.19. .08. 出来事距離. 一.10. .11. .02. 自分距離. .19鼎. .14. .22. 一人称個数. .05. .09. .03. 一.03. 一.07. GHQ. .16禽. .14虎. 一.14. 一.11. .06. .13. DES. .02. .03. 一.17. 一.03. .09. .09. DES−T. .02. .09. 一.21. 一.02. .09. .14歯. .20勅. 表14−2 「成人」の距離感および一人称個数の順位相関行列(Spearman) 家族 距離. 学校距離. .50蝋. ネット距離. .51. 出来事距離. .22*. 学校. ネット. 出来事. 自分. 一人称. 距離. 距離. 距離. 個数. 距離. .87★*. .23. .25. 自分距離. 一.13. 一.07. .25. 一人称個数. 一.13. 一。13. 一。23. 一.06. 一.04. GHQ. 一.12. 一.20. 一.35. 一.18. .13. 一.08. DES. .09. .22. 一.28. .11. .09. .15. DES・T. .06. 。24. 一.27. .18. .05. .12. 一32一. .25肉.

(35)  そこで、r高校生」の解離傾向にこれらの距離感がどのように関わってい. るのかを分析するため、DESを従属変数とする重回帰分析を行った。独立 変数としたのは、「ネット距離」を除く4っの「距離感」とG且Q、および、. r一人称の個数」であった。ステップワイズ法を用いたところ、5%の有意 水準で選択された独立変数はGHQのみであり(R2ニ.16β=・.40t=6。27 p<.001){分散分析の結果はF(1,209)ニ39。3 p<.001であった。. 第6節 その他  高校生対象の調査1で質問紙を回収した直後、一部でrこんなこと、ある はずないで」rこんなの、おかしい」という感想が語られた。また、放課間. 近になって、1名の生徒が筆者のところにやってきて、自己の解離体験につ いて質問をした。. 一33一.

(36) 第4章 考察. 第1節 解離の特徴.  本研究において、DES得点の比較から「高校生」の解離性体験の頻度は r成人」よりも高く、年齢とは逆相関を示すことが明らかになった。先行研. 究との比較のため、大学生および大学院生を対象とした解離性体験の研究か. ら、DESの中央値を書き出したものが表15である。. 表15先行研究におけるDESの中央値 梅末(Umesue,1996)が作成した目本版   11.8(大学生対象 平均年齢18.6 Nニ199 Umesue、 1996)   15.0(大学生・大学院生対象 平均年齢20.4 N=121. 中西・福島、2001). 田辺・小川の作成した目本版   19.5(大学生対象 平均年齢19.9. N=442. 田辺・小川、1992).   18.2(大学生対象 平均年齢19.8. N=444. 田辺、1994).   19.8(大学生対象 平均年齢19。7. N=107. 田辺・笠井、1993). その他(独自に目本語に訳したもの).   9.5(短期大学一年生対象 Nニ57. 笹野・塚原、1998).  この表で見る限り、調査に用いる日本版によって中央値が大きく異なって. いる。田辺・小川の作成した目本版で比較すると、本研究の「高校生」の DES中央値14.3は、先行研究の「大学生」の中央値、19.5、18.2、19.8よ りかなり低い。したがって、本研究では「一般高校生の解離傾向は成人より. も高い」ことは明らかになったが、20代前後の一般大学生と比べても高い                 一34一.

(37) といえるのかどうかにっいては、先行研究との比較からではわからなかった。.  この一般高校生の解離傾向が先行研究ほど高くなかった理由を、中西・福. 島(2001)の研究をもとに考察したい。彼らは心理学科の学生12名(平均. 年齢20.9歳)と、心理学専攻の大学院生20名(平均年齢25.0歳)を対象 にDESを行い、それぞれの中央値に、25.5 と8.0という結果を得ている。. この大学院生の中央値8.0は本研究の20代後半の中央値である8.6に近. い。この学生と大学院生のDESの中央値に大きな差がある原因として、① 大学院生には青年後期を脱して成人期に入っている人が含まれていること、. また、②将来的な展望が定まり、青年期の特徴である自我同一性の拡散状態. から一つの自我を選び出す作業が終了していること、という2点が考察され ている。自我同一性の危機が解離状態に影響を与えるとする仮説は、高校生 の解離傾向が成人に比べては高いが、大学生ほどには高くないことを一部、. 説明することができる。本研究で高校生に調査を行い、質問紙を回収した直 後、rこんなこと、あるはずないで」rこんなの、おかしい」という感想が語 られた。そこには、いまだ自己の体験や感覚の世界がゆるぎないものとして. 存在し、彼らがその体験の主体としての自己に疑いを抱いていないことを感 じさせた。外傷体験がなく、かつ、深刻な自我同一性の危機に直面する以前. の高校生が、本人にとって深刻な解離を経験していないという可能性はある かもしれない。.  DESによる解離性体験と全般的な精神健康との関連を見るため、本調査 ではGHQを用いた。GHQの得点は「成人」「高校生」ともに高く、平均で すでにカットオフポイントの6/7、ないし、7/8をうわまわっており、健康. 度は全般にともに低い集団であった。r高校生」ではDESとGEQに弱い相 関がみられたが、「成人」ではほとんど相関はみられなかった。そこで「高. 校生」の解離性体験は、その時々の精神的健康度との関連が強いことがわか. 一35一.

(38) った。一方「成人」の解離性体験は、全般的な精神的健康というよりむしろ、. inαividualityの問題として捉えることができる。解離連続体仮説において は、病的解離が起こる原因として、①解離が時とともに年齢に比例した正常 な減少を示さない場合、っまり、当人の解離度が同年齢の人たちの解離度を. 大きく引き離した場合、と ②当人の解離水準がおそらく人生経験の積算効 果によって、発達とともに高まり、ついに文化が許容する範囲を超える場合、 と説明されている(Putnam,F。W.1997)。とすれば、「高校生」の解離度は. 年齢に比例した正常な減少の途上にあり、病的解離との淘汰がおこなわれて いるさなかで精神的健康との関連をもちやすいが、「成人」では全体として. は年齢による減少傾向が収束する一方で解離経験の積算が高まる個人が存 在し、DESに解離傾向の個人的要素が強く反映されるということであろう。.  そもそもDESは解離性障害のスクリーニングのため、状態stateではな. く特性traitを測定するものとして開発されたが(Carlson&Putnam, 1993)、一般母集団においてはMMPIやGH:Q、BDIなどと強い相関を示す ことがあり、解離性障害の症状のみならず、一般的な心理的苦痛distress を予見すると指摘されている(Levin&Spei,2003)。同様に、病的解離の. サブスケールであるDES−Tについても、母集団が臨床群でない場合は、弁 別機能の妥当性が疑わしいとも言われている(Levin&Spei,2003)。本研. 究でも、DES・丁得点はDES得点との相関が強く、他のDES項目に比べて GHQとの関連が特に高いというわけではなく、また、「高校生」が自分に用. いる一人称の数と有意な相関を示す、といった結果から考えると、DES−T は内容的妥当性は高いと考えられるものの、統計的妥当性はさほど高くない のではないかと推察される。.  DESの3つの下位尺度より得られた結果からは、「没入」が比較的一般的 な解離性体験であり、「離人」や「健忘」が稀な体験であることが示された。. 一36一.

(39) これらは先行研究とほぼ一致している(田辺,1993)。なかでもr健忘」は、. 解離が起こっていることに対して自覚がなく、コントロールがきかない解離 症状であるがゆえに最も「病的」と主張されてきたが(Levin&Spei,2003)、. 本研究において、解離傾向が低い集団にあっては全般的な精神健康度との関 連が低く、稀にしかおこらない経験であり、一方、解離傾向が高い集団にお いては、精神健康の悪化と解離症状の増加が関連を持つことが示された。.  解離傾向の性差に関しては、先行研究においてはいずれもDESに男女差 はないのに対して、本研究のr高校生」では男子に比べて女子が有意に高い. という結果が得られた。本研究でDES以外に「高校生」に男女差がみられ たのは、自分に用いる一人称として自分の名前を用いる女子が多かったこと. であった。自分の名前を一人称に使う傾向はおそらく年齢とともに減少する. ため、この点に関して、先行研究の対象となった大学生や大学院生、あるい. は成人との問にも大きな違いあることが予想される。とすれば、自分の名前 を場面に応じて一人称に用いる際、なんらかの一時的な意識変容が伴われて. いる場合も含まれているのかもしれない。先に述べたように、DES−Tをふ. くむDESはこのような意識変容を多重人格と親和性を持つものとして拾い 上げた可能性はある。もちろん、これが即、解離性同一性障害に結びっくも. のではないが、解離傾向の強い高校生にとってこのような一定程度以上の意 識変容が「没入」となっていることは十分に考えられる。時に「深い解離」. に対してr浅い解離」といった言葉で表現され、マスメディアや環境の影響 が問題にされるのは(大原・林・市橋・中谷,1997)、このような没入をさ しているのかもしれない。.  「想像上の友人」については、病的解離の前段階という見解も一部にある. が、本調査の結果からは「想像上の友人」が一般母集団において広くみられ る解離現象であることが示された。. 一37一.

(40) 第2節 外傷体験と解離.  本研究において「高校生」における外傷体験と解離性体験との関係にっい て、第一に外傷体験の有無が解離性体験と強く関連している点、第二に、外. 傷体験の多さが解離性体験と関連している点が明らかになった。臨床群を対 象とした先行研究においては、虐待などの外傷体験の程度が解離症状のレベ. ルに関係するとする結果(chu&Di11,1990)が得られているが、一般高校 生においても同様の結果が得られたことになる。一方、有職で、社会適応が. できていると思われる「成人」のグループにおいては、このような関連は全 く見られなかった。子ども時代のトラウマと大人の解離症状との関連にっい. ては、さまざまな要因が絡み合い、複雑になっているといわれているが (Merckelbach,Horselenberg&Schmidt,2002)、本研究で「成人」のDES. の結果が外傷体験となんら有意な関係を示さなかったことは、一般成人集団 が年齢を重ねるにつれて、トラウマと解離とを結び付ける要因を減少、ある いは複雑にさせているものと推察できる。r高校生」はこのような回路がさ ほど複雑でなく、外傷体験と解離症状との結びつきが強いものと考えられる。.  もっとも、本研究のように質問紙によって直接本人から過去の外傷体験を 聞き出す方法については多くの問題がある。回顧的な自己報告と客観的な事 実との一致度は必ずしも高くなく(He皿y,Moffitt,Langley&Silva,1994)、. 回答時の精神状態や回顧的に知覚された家族環境が報告の内容に影響を与 えるといった指摘がなされており(Merckelbach,et aL,2002)、これを心. 理社会的な変数とするには注意を要する。そもそも解離を起こしている人物 がその解離している体験について正確に想起できるのかという問題もある。. 本調査の「高校生」についても、どの程度の体験を「外傷」としたのかにつ いての客観的な基準はなく、実際の外傷体験の有無にっいて確証を得ること. 一38一.

(41) はできない。.  この点を考察するには、従来の「外傷一解離」モデルとともに「解離一外 傷」モデルを検討することが有意味であると思われる。一般によく知られる 「外傷一解離」モデルでは、子ども時代の外傷が解離に先行し、外傷のもた. らす圧倒的な記憶や感情を自己から隔離して対処するために解離機制が用 いられるとされている。一方の「解離一外傷」モデルは、これとは逆に、. DESとの強い相関によって示唆されるファンタジー傾向の強さや放心状態 の高まりが外傷の認識に影響を与えるというものであり、高い解離傾向を示 す者は、子ども時代の経験をネガティヴに誇張する傾向があると考えられて いる(Merckelbach,et a1。,2002)。本研究の「高校生」においても、解離. 傾向が高いゆえに自己の体験をネガティヴに報告した可能性がある。そこで、. 本研究において言えることは、外傷を多く体験したと感じている「高校生」 ほど解離傾向が強いということであり、あるいは、解離傾向が強い「高校生」. ほど体験を外傷的と感じるということであろう。. 第3節 自己の位置づけと解離.  「高校生」の「学校距離」「家族距離」および「自分距離」は相関してい たことから、高校生は場面選択的な対人距離感を持っているというよりも、. 全体的に人を近く感じる傾向、あるいは、遠く感じる傾向を持っているので. はないかと推測される。それが全般的な精神健康をあらわすGHQと関連が あるということは、他者と距離感が適応的な生活と関連があることを示して. いる。もっとも、個人にとって意味を持つのは特定の対象との関係であるい う観点からすれば、場面ごとに対人関係を示してその距離感を平均する分析. 一39一.

(42) 方法には限界があると思われる。.  以上、解離連続体仮説に基づき、一般高校生の解離現象について考察した ところ、r高校生」の解離性体験は、全般的な精神的健康との関連が強く、. さらにこれらの関係に、自我同一性危機の体験、広範囲にわたるr没入」体 験、対人距離感などが何からの関わりを持つのではないかと考えられた。ま. た、r高校生」は外傷体験と解離との関連が強く、外傷を多く体験したと感. じているr高校生」ほど解離傾向が強い、あるいは、解離傾向が強いr高校 生」ほど体験を外傷的に感じると考えられた。. おわりに.  笠原(1977)は、青年期前半の人たちが夢想や架空の物語に没頭する様 子をさして、これを「内的外的に嵐の時代に人格的統合のタガを閉め直すた めにドック入りする船」に例えている。自我同一性の危機をひかえ、精神的. 健康度との関連が強い解離傾向をもち、また、心的外傷を感じやすい高校生 にとって、解離によって引きこもれる自己の世界を持つことは、必要なこと と言えるかもしれない。同時に、現実の中で自己を位置づけるためには適当. な対人関係が不可欠であり、鈴木(2003)が言うように、「多焦点的な空間 の中で発せられる他者の言葉に出会うこと」に意味があるのではないだろう か。. 一40一.

(43) 引用・参考文献.

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(48)

(49) 高校生の現実感覚に関する調査.  この調査は、高校生の現実感覚に関する意識調査です。次のぺ一ジからの質問に、お答えくだ さい。結果は統計的に処理し、あなた一人の回答のみを問題にしたり、公表することは決してあ りませんので、ご協力をお願いします。. 下記の欄にご記入ください。. 性別. 1 男. 2 女. (○をつけてください ). 年齢. 兵庫教育大学大学院      教育臨床心理コース 大西ゆみこ 教育臨床講座 教授 岩井 圭司.

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