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鉄棒運動における前方支持回転の回転能率

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(1)Title. 鉄棒運動における前方支持回転の回転能率. Author(s). 中島, 武文. Citation. 北海道教育大学紀要. 第二部. C, 家庭,体育編, 24(2): 38-47. Issue Date. 1974-01. URL. http://s-ir.sap.hokkyodai.ac.jp/dspace/handle/123456789/6559. Rights. Hokkaido University of Education.

(2) . VO I .24 , No ,2. l of Hokka do Univer i i i IC) Journa i ty of Educa t t s on(Sec onl. January l974. 鉄棒運動における前方支持回転の回転能率 中. 島. 武. 文. 北海道教育大学岩見沢分校体育研究室. Exper imentaI S l i i tud e ng E伍ciency s on the Rol. l l on the HorizontaI Bar of Front Ro fumi NAKAZIMA Take ’ Depar f Phys i i tment o i ido Uni i t ty of fEduca caI Educat on zawa Branch s on ver ,lwami , Hokka. Summary As i ti fugal force the front rol l on the hor i i s not easy to get large cent zontal bar has r , been recogni f 王 i ia1 for the l Therefore idered to be essent i i zed as be t ti cu1 ng f s cons a r y di ・ ,i f l l l t ron r l l t as e伍c i i o to get as arge rol ng power as possible and to use i ent y as possible. on. thi ing s i ions o f a certain angle variation between the upper s point of view, atte .npt cat ome app. fthe body and the head part o ,and another angle variation of the trunk, the following four iment exper ted. s were conduc ing the Front rol A: Start h l ight and the back i s upr s bendihg三backward, then , t e head i. f l l l i ol i owsthero th the back bend ng over the head wi ng forward.. B: Start ing i ing over as t wi i th bo th head and back bend ng forward, then follows the roll they are ・ C: Start ing i l t wi l i th both head and back bend ing forward, then fol th ng over wi owstherol h h h i t e ead upr g t and the back bendi ng backwa rd . D: Start ing i he head upright and the back bending・backward, then follows the roll tt ing over as they are . These processes of mot ion were comparat ively invest i iga ted according to di agrammed loc i ions i ions and phases of movement ty var so to di agrams・of angle var at at , and al , veloci , and ion var iat ions of each par accelerat fthe body to he A experiment was f ound to . As a result , t. bethe mos i i ial get intenance of ion power and the later ma ing of mot t t el生 t c ent as to the ini l b i he power operated f ing in t he earl i l ve octy f er ha ar from the axis of roll , ecause t , thenthe f gravi he moment of inert he axis of roll ty coming nearer to t ing b i center o t a ecame l ess in ,. l f the later ha .. 1 .. 緒. 言. 鉄棒運動に おける前方支持回転は, 脚かけ回転や後方支持回転などとともに小回転技の系統に属 するものである. この小回転技の特色は, 技のスケールが小さいので技術的には容易であり, 危険 (38).

(3) . 第24巻 第2号. 北海道教育大学紀要 (第2部 C). 9年1月 昭和4. 度も少ないが, 大きい遠心力を得る事が難しいので回転しにくいといえる. それゆえに小回転技を 行なう際には, できるだけ大きい回転力を得ることと, その得た回転力を殺さないよ うにすること が必要であると考える.. この二点が, 前方支持回転の技術的要点と して, 以前から多くの論議がなされてきている , 196 1 石田 ( ) はこの回転力を得るための要点を 「背中を伸ばし胸を張り頭を起こ していなければ ならない」 としており, その理由を 「頭を十分に起しておれば, 前転の始動力をつけることに役立. てることができる. 即ち前転の場合, 上体と同時に頭を前に倒せばより強い回転の始動力を得るこ と が で き る. こ の こ と は 前 転 は ス ピ ー ドを 得 に く い 技 であ る か ら 技の 成 立 に 大 い に 役 立 つ こ と に な ) と して い る る.」1 ,. 968 1 一方畑岡 ( ) は「この運動は, 前半で得た回転力を後半に利用して回転する運動であるため,. 最 も 重 要 な ポイ ン トは, 前 半 に お け る 上 体 の 振 り お ろ しに よ っ て 回 転 力 を つ け る こ と で あ る こ の ,. 回転力をつけるためには, 腕立て姿勢であごをつきだ し, 胸を反らすようにして上体を伸ばし, 両 腕でバ ーをつっぱるようにして重心をバーか らはなす, 回転の後半では, バーの鉛直線下を過ぎた 2 )と している 金子( あたりから背中をややまるめ, 回転半径を短く して回転しやすくする.」 1970 ) . も, 第一のポイ ントとして 「開始の体勢は胸を張 って肩を前の方へ乗 り出すように して, できるだ け大きな半径で回転を始めます.」 第二のポイ ントと して 「体が下を通過してからは頭を 前屈 し背 ) と 解 説 して い る 中を 丸 く して 体 を 二 つ に た た み ま す.」3 ,. もちろんこの技の場合も, 回転力の問題だけではなく, 手の握り換えや, 腰のバ ーへの固定 肘 , の曲がりなど種々の要点はあるが, いずれも回転力と関係があり, そのために論点が回転力の問題. に集中するものと考えられる. またこの回転力を得るための方法として, いずれも頭を起こすこと と前屈すること, 背中を伸ばすこととまるめることなど, 上体と頭のなす角度や胴体角度の変 化に 絞 られ て い る.. 著者は, この上体と頭のなす角度, および胴体角度を有効に変化させることによって 大きい回 , 転力を得ると共に, その回転力を維持することを目的と して, 前方支持回転の回転能 率について , 実験的研究を行なった, 1 1 。 実 / ′. ず. も ‘ ′. ず. 構. 成. 頭 と 上 体 の な す 角 度 の変 化, お よ び胴 体 角 度 の 変 化 に と も. r、 、. 、 ; \ 、 } ; \ … ノ ・ \ . . 、 , .L,′ 、. .. 験. . 、 、 i ノ ,. /. なう前方支持回転の身体回転能率を明らかにするために 次 , の 諸 点 に つ い て 実 験 的 研 究 を 行 な う必 要 を 認 め た . な お, こ の 頭 と 上 体 の な す 角 度 を 頭 角 度 と 称 した .. 1 ) 頭角度の変化および胴体角度の変化と運動軌跡 との関 係 に つ い て,. 2 ) 頚角度の変化および胴体角度の変 化と頭 肩 胴体 , , , 膝それぞれの速度変化との 関係について .. 3 ) 頭角度の変化および胴体角度の変化が 前方支持回転 , の身体回転能率上, どのような 機能的意味を有するの 図 1 未熟練者の運動軌跡図. 圃園頭, -”-肩,-”-胴体 F --腰 --膝, --頭の S 時点と 鉄棒を 半径とした円, のそれぞれを示す.. か.,. 以上の諸点を実験, 処理するために, 16mm 撮影機で撮 影 し, フ ィ ル モ ー シ ョ ン・ ア ナ ライ ザ ー と デ ー タ ・ プ ロ セ ッ (39).

(4) . . f Hokka IC) ido Univer i ion (Sec i Journalo ty of Educat t s onl ,. l Vo .24 , No .2. January l974. 64 コマでの運動軌跡図と運動局面図を作成 した 13 と 1/ 39 サ ー に よ り, 縮 尺 1/ , 秒 間 3/ .. 被験者には, 道内体操競技選手で技術的にす ぐれた者 6名を熟練者として選定 し, 未熟練者とし て, 空知管内高校生52名を選定 した.. , - . ′ . ′ . ′ . ′. . ・ ′ . ′ . ′ . ′ . / . . ′ , ′ . ′. . ・ . 、 . ・ . 、 . 、 ,. . . (A). . , / 彰一. ′ ′. . ′ . ′. . (B). 、 . 、 . , ・ .. ノ. / ′. ・ ,叫,” , , ・ i .. . ‐ , .〆 ノ い、 ・ 、 、 ・ ・ . . 、 . ′ ノ . . . 、 、. .,. イ. . ・ ′ ・. . . ー も メ 、ぐち . \ ′ . . .、 , . 、. . .. ′ ノ. / . ′. (D). (C). 1 課題 A, B, C, D の運動軌跡図 (グラフの区別は図 1 と同様である) 図1. 未熟練者には自由に試技させ, 熟練者には次の四つの課題を与えて実験を試みた. 課題 A: 頭を起こし, 背中を反 らして運動を開始する. 後半は頭を前屈し, 背中をまる め て 回. 転する. 課題 B: 頭を前屈 し, 背中をまるめたまま回転する. 課題 C: 頭を前屈し背中をまるめて運動を開始する. 後半は反 って回転する. 課題 D: 頭を起こし, 背中を反らしたまま回転する.. 以上の課題に対する運動経過を, 運動軌跡図および運動局面図と額, 胴体, 腰それぞれの角度変 化 グラフ, 頭, 肩, 胴体, 膝それぞれの角速度変化 グラフ, 角加速度変化 グラフなどに よ り 処 理 し, 比較研究を行なった.. (40).

(5) . 第24巻 第2号. 北海道教育大学紀要 (第2部 C). 昭和49年1月. 64コマずつの平均角速度, 平均角加速度を現わ し / なお, 角速度変化と角加速度の変化グラフは6 64コマずつの角度と主要な時点での角度を現わしたものである, / たものであり, 角度変化グラフは6. 1 1 1 . 実験結 果と考察. P. S. Q. R K. O 1 4 9 6 1 0 8(コマ) 4 3 6 4 0 7 2 8 2 2 8 6. (未熟練者). S. P. Q. R. LG. 8 6 0 7 2 8 4 % 1 〇 1 4 3 6 4 0 8(コマ) 2 2 (A). 4 9 6(コマ 0 7 2 8 2 2 8 6 4 3 6 4 0 1 (C). 4 9 6(コマ) 2 8 O 1 2 2 4 3 6 4 8 6 0 7 (B). 〇 7 2 8 4(コマ) 8 6 6 4 4 3 0 1 2 2 (D). 1 1 角度変化グラフ (●-頚, △-胴体, 0-腰のそれぞれを示す) 図1. 6名の熟練者によって, 各課題について数回の実験が行なわれた. その結果, 課題 A では6名.

(6) . I VO .24 , No .2. l of Hokka ido Univer i i i IC) journa t ty of Educa t s on(Sec onl. January l974. とも確実に腕立支持になることができ, 課題 C , 課題 D においては1 回も腕立支持になることが できなかっ た. 課題 B では何回か腕立支持になれそうな体勢になるが, 完全な腕立支持 になるこ とはできなか った. 6名とも筋力が強いのでどのような体勢になっても無理をすれば腕立支持 にな れる はずであるが,課題に対して忠実に行なったがためにこのような結果になっ たものと思われる. 未熟練者に対しては, 課題を与えず自由に行なわせ たが, 一人も腕立支持になることができなか っ た. また, 形態的にはほとんどの者が課題 B に近い方法で行なっていた.. 工 図1 1 1 , 図工 , 図 工V, 図 V に お け る A, B, C, D, は 課 題 A, B, C, D を 示 し, 図 中 の S, P, 9, R, K, L, G はそれぞれ次の時点を示す . S: 運動開始の時点 P:. . 回転前半 で肩と腰が水平にな った時点.. 9: 鉄棒の下で肩と腰が垂直になった時点 . R: 回転後半で肩と腰が水 平になった時点 . K: 回転後半 において腕立 支持になることができず肩が落下 し始める時点 . L: 回転後半で肩と腰が床に対 して垂直になっ た時点 . G: 回転終末で腕立支持体勢となり肩が鉄棒と垂直になった時点 . 各試技を同一条件で比較するために 運動開始の時点を脚の予備振りが終わり 頭か肩が回転し , , 始めた時点と した なお, 以下文中においても S, P, 9, R, K, L, G の各時点を S 時 点 P 時, . , 点 9 時点, R 時点, K 時点, L 時点, G 時点という . 考 察 1 頭角度の変 化および胴体角度の変化と運動軌跡との関係について , 頭の運動軌跡 と して 課題 A では S 時点か ら 9 時点通過後まで回転弧が非常に大きく 後半 , , は小さく なっている このような傾向は未熟練者をのぞく他の三課題にもみられる しかし この . , . 前半 における回転孤の大 きさと 後半における回転弧の小さくなる 過程に差異がみとめられる , . 前半の回転弧の大 きさでは 前半において 頭角度および胴体角度の大きい課題 A 課題 D が角 , , 度の小さい課題 B 課題 C よ り も 大 き い 特 に S 時点か ら P 時点までが大きく 課題 A にあ , . , っ て は, 9 時点まででも非常に大きく, 四課題中最も大きい軌跡であっ た,この大きさを S 時点 , での頭の点か ら鉄棒までを半径と し 鉄棒を中心と した円を基準として考えてみると 課題 A D , , , のように頭を起こ し 背中を反らした状態では 運動開始時よりも前半の回転ではさらに遠くへ , , . つまりこの基準の円よりも外側へ乗りだすことによって回転半径を大きくすることができたのでは ないかと考え られる .. また, 後半における回転弧の小さくなる過程をみると 前途の鉄棒を中心と した円を基準とした , 場合, 前半 においてこの 円の外側にあった軌跡が各課題とも 後半では内側に入ってきている こ , . の入る過程 に差異があ り 後半で頚角度および胴体角度の小さい課題 A B では 高い上昇角度で , , , 内側に入るが, 角度の大きい課題 C, D では この上昇角度が課題 A, B に比較して低い , . 前方支持 回転の運動構造上, R 時点頃か ら鉄棒をささえているのは手だけとなり, 上体の回転が 止まると落下せ ざるを 得なくなる そのために 上体を鉄棒に寄せ 鉄棒か‐ ら離されないようにす , , . る必要がある.この必要性か ら,課題 A, B では後半に頭を前屈 し 背中をまるめ, 鉄棒に被さるよ , うに した問題解決の方法をとっているわけである このことは 後半において頭角度および胴体角 , . 度の大きい課題 C , D よりも上昇角度の高い回 転弧が小さくなる過程を示したものと考え られる.. 四課題中, 課題 A が最もこの方向が上向きであ っ た これは 課題 A においては前半 にで き , . るだけ回転弧を大きく し, 頭が鉄棒の垂直下にくる直前に回転半径を最大とし そこから急激に頭 ,. を前屈し, 背中をま るめるためにこのような方向になったものと考えられる . (42).

(7) . 2 4巻 第2号. 北海道教育大学紀要 (第2部 C). 昭和49年1月. 肩および胴体の運動軌跡においても, 頭の軌跡とほぼ同様の傾向がみられ た. 胴体の軌跡におい 課題 A では, 円運動を続け, 終末部分で上昇運動を行なうといった運動過程であ った, それに して, 課題 D では終末の上昇運動に至 らず, 課題 B では, 後半の円運動が非常 にゆがん でい. 腰の運動軌跡では, 円運動を行なっているのは課題 A のみであり, 課題 B, C, D ともに 9 時 を通過 した頃から落下の方向をたどっている. これらのことは, 身体の鉄棒への固定, 特に腰の 定がなされていないためと考え られる, この腰の鉄棒への固定ができない理由は, 後途する上体 回転速度との関係が深いためと思われる.. p R K Q 0 税 4 9 6 1 0 8 0 7 2 8 (コマ) 4 3 6 4 8 6 0 1 2 2. (未熟練者). 蹴. 卿. 4 0 0 3 5 0 3 0 0 2 5 0 0 0 2 1 5 0 1 0 0 P. 5 0. Q. R. K. 6(コマ) 2 8 4 9 0 7 8 6 6 4 4 3 2 2 O 1 (B). R LG 0 4 3 0 1 2 2 8 6 0 7 6 4 2 8 0 8(コマ) 4 9 6 1 (A). (ンs ) e c. (ンs ) e c. 3 0 0. 0 0 3. 0 2 5. 2 50. 2 0 0. 2 0 0. 1 5 0. 1 0 5. 1 0 0. 1 0 0. 3 5 0. 3 50. 5 0. P R Q , K . 0 4(コマ) 4 3 8 6 2 8 2 2 6 4 0 7 0 1 (D). P Q R K o o 1 2 2 4 3 6 4 8 6 0 7 2 8 4 9 6(コマ) (C). 図 IV 角速度変化グラフ (◎-頭, 0-肩, △-胴体, □-膝のそれぞれを示す) (43).

(8) . l Vo .24 , No .2. january l974. ion(Sec i IC) f Hokka i lo ido Unive t t t journa r s Qnl y of Educa. 6 1 0 8Lコマ) 2 8 4 9 0 7 4 3 6 48 6 2 2 0 1. (未熟練者). R. -1 0 5 〇. LG. (コマ) 4 9 6 1 4 3 6 4 8 6 0 7 2 8 Q 8 1 2 2 . (A). ,. 。. P. R. K. 6(コマ) 4 9 0 7 2 8 8 6 1 4 3 6 4 2,2 (B). (ンs e cり. -1 0 0 0. -1 0 0 0. 一 一 1 0 5 0. - - 1 0 5 0. P. Q. R K. P Q R K , 0 1 2 2 4 3 6 48 6 2 8 4 9 6(コマ) 0 7 , (D). 4 9 6(コマ) 0 7 2 8 6 4 8 6 O 1 4 3 2 2 (C). 図 V 角加速度変化グラフ (グラフの区別は図 IV と同様である) . 膝の運動軌跡において, 課題 A では前半回転半径 が小さく, 後半大きい. 頭, 肩, 胴体の軌跡 と逆の円運動を行なっている. これは上体と脚との相対的な関係である. しかし, 課題 B ,C ,D では, 膝の S 時点と鉄棒を半径と した円よりも運動軌跡が内側で小さいが, 後半 になっても この 円 よ り 内 側 で 小 さ い. こ の こ と は, 課 題 B, C, D の後半における腰の落下運動 と関係があり, 腰 の位置が非常に低く, 鉄棒に固定されていないために後半大きな円運動ができないものと考え られ る.. 未熟練者の場合, 運動を開始するとす ぐ頭, 肩, 胴体の運動軌跡はともに, この頭, 肩, 胴体そ れぞれの S 時点と鉄棒までを半径と し, 鉄棒を中心と した円よりも内側に入り, その後 も この円 より非常に小さい円運動にな っている. また後半になっても上昇運動をともなっていない. 腰の軌. 跡では, 9 時点より真下方向への落下運動がみられる. 同じく, 未熟練者の膝の軌跡 では, 課 題 A と逆で前半大きく, 後半小さい円軌である, この膝の軌跡は 後半において上体が鉄棒 か ら離 1 れていることを意味する. (図 1 ,1 ,1口 参照) 考. 察 2. 額角度の変化および胴体角度の変化と頭, 肩, 胴体, 膝それぞれの速度変化との関 (44).

(9) . 第24巻 第2号. 北海道教育大学紀要 (第2部 C). 昭和49年1月. 係について. 頭の速度変化において, S 時点より P 時点まででは大きな差異はみられなかった. しかし, 課 題 C と未熟練者がこの間における平均速度で比 較的大きな値を示した. P 時点と. Q 時点の間において, 頚角度および胴体角度の小さい課題と B 課題 C では大きな速. 度を得ること ができなかった. また, この角度では同様に小さい未熟練者が大きな加速を示した. これは未熟練者の運動開始時の頭の位置が非常に高く, そこか ら急激に下方へ倒したためと考えら れ る.. 間では, 四課題中, 課題 A の速度が最も大きか った, そ して, 頭角度および胴体角 度が課題 A と同じく大きい課題 D に お い て も 大 き な 速 度 を 示 した, ま た, こ の 課 題 D で は こ の間に, 課題 D における最高の速度, 加速度の伸びを示した, この P ,Q. 490 / sec という大きな値が Q 時点と R時点の間では, 課題 Aにおいて 9, R 間平均角速度 441. 示された, また, 角加速度においても非常に大きな伸びがみられた,. 190 060 / / sec sec 前途した Q,R 間の平均角速度は, 課題 B では 342, , , 課 題 D, , 課 題 C, 312. 600 190/ 303 / sec と い っ た 値 を 示 した. sec . , , ま た 未 熟 練 者 で は 276. 未熟練者においては, Q 時点をやや過ぎたあたりから速度は減少 しは じめ, R 時点まで急激な 減 速 を 示 して い る. こ の Q 時点か ら R 時点の間というのは, 後半における最も 重要な 運動部分. と考えられよう. 前半で速度を増 してきて, 9 時点, すなわち上体が鉄棒の真下を通過する頃か ら さらに加速 しなけれ ば, R 時点を経て腕立支持になるまでの回転速度を維持することができなくな る か ら で あ る,. 頭の速度においては, 課題 D や未熟練者のように, P 時点と Q 時点の間に最大の加速を して も, 9 時点か らの加速がなければ, R 時点以後の速度を維持することができなくなるものと考え られ る.. 肩の速度においては, ほぼ頭と同様の傾向がみられた. 課題 C, D のように後半に頭を起こし, 背中を反 らして回転する方法では, 頭が最高の速度を示し, 引き続いて肩が最高速度を 示 し て い. た. そ して課題 C に お い て は, Q, R 間の平均速度は肩が頭よりも大であった, これは課題 C で は, 9 時点か ら頭角度が急激に大となり, 肩が先行するからであろう, また, 課題 A に お い て, R 時点直前に頭を追うようにして, 肩の加速度の大きな伸びがみられる. これは, Q 時点 から の. 頭の急加速に, 肩が引っぱられているためであろう. 胴体の速度においては, 課題 A 以外の方法では肩の速度増加とほぼ同様の傾向を示すが, 課題 A では R 時点を過ぎてもなお急上昇を続ける, そ して頭, 肩が減速を始めた R 時点以後に, 最 260 / 高速 度 404 sec を 示 して い る. .. これは課題 A における, 頭角度の最小の時期よりも胴体角度の最小の時期が遅い た め で も あ る, また, この方法の特徴である前半で上体を反 らして肩と胴体を先行させ, 9 時点から頭角度を. 急激に減少し回転半径を小さく して加速する方法をとるためでもある, このために, 後半は頭が先 行し, 肩, 胴体を上昇方向へ引っぱるといった運動過程がみられる,. また, 未熟練者においては, 胴体速度が R 時点以後ほとんど停止しているのに 頭は速度を増す という現象がみ られる, これは回転の中心が, 腰から肩の方へ移動 したためであ ろう, こ の た め に, 上体は上昇をともなう回転ができなくなって しまう.. 膝の速度において, 課題 A では S時点 から P 時点と Q 時点のやや中間まで, かなり 急 激 な 速度の増加をみせる. そこから R 時点までほとんど速度に変化はないが, R 時点か ら R 時点 と. L 時点の中間まで再び急加速を している このことは, 上体の回転速度が急上昇している間は脚 の . (45).

(10) . l Vo ,24 , No .2. lo f Hokka ido Univer Journa i i IC) ionl t t t s on(Sec y of Educa. january l974. 速度を増加せず, 腰角度を小さく して支持能率を高め, 上体の回転加速を助けているものと考えら れ る.. 課題 B で は, P 時点までほとんど加速をせず, P 時点か ら 9 時点まで急激な加 速 が み ら れ る. そ して 9 時点からは再びほとんど加速はみ, られないが速度を維持 し, K 時点に至 っている. 課題 B の場合 この Q 時点か らの速度が上体の速度に比べ大きすぎ 脚が回転外側へ振ら れ や , , すく, 腰の鉄棒への固定を困難にしてるものと考えられ る. 課題 C で は, P 時点の直前 までほと んど加速のない低速 であるが, そこか ら 9 時点と R 時点の中間まで加速 し, 速度の急上昇 を 続. け る. こ れ も課 題 B と同様に脚の速度が上体に比べて大きすぎ 腰の鉄棒への固定を困難に して , いる, 課題 D に お い て は, P 時点からR 時点と K 時点の中間まで速度は急上昇を続けている . このように膝の回転速度が大きく 上昇すると, 上体, 特に頭および肩と脚との角大度がきくなり, 回転後半に脚が回転外側に振 られやすくなる. こうなると, 腰を鉄棒に固定しにくいだ け で は な く, 回転の中心が腰から肩へ移り, 上体の上昇をともなう回転を望めなくなるものと考えられる . 工 1 1 (図 1 ,1 ,工 ,IV, V. 考. 参照). 察 3. 頭角度の変化および胴体角度の変化が, 前方支持回転の身体回転能率上, どのよう な機能的意味を有するのか.. 課題 A においては, 前半における上体の回転半径が非常に大きく, 重心が鉄棒か ら離れた位置. にある. 前半での上体の加速もなめらかで, 速度の増加も非常に大で/ あ った. また, 頭が鉄棒の真 下にくる直前か ら頚角度を急激に小さく し, 回転半径を小さく したために, 重心が支点である鉄棒 に近 づき, 慣性能率が急に小となった. このために急激な上体の加速がなされ, 後半における速度. の上昇, 維持がなされたものと考えられる. 課題 B においては, 運動開始時か ら上体がまるまっており, 全過程を通 じて回転半径が小さい。 後半における運動構造は課題 A と同じであるが, 回転速度とその維持はともに低い値 であった. これは前半においても重心が鉄棒に近く, 慣性能率の変化が少ない ためと考えられる.. 課題. C においては, 前半で上体がまるまっており, 回転半径が小さい 後半では上体を 反 らす .. ために回転半径は小さくならず, 慣性能率も小さくならない. このために後半での上体の速度増加 が伸びず, 速度維持もなされなかった. 特に後半における頭の加速が小さく, ヘッ ド・アッ プ して 落下することになっ たものと考えられる.. 課題. D においては, 頭角度および胴体角度が終始大きく 上体の回転半径も大きかった そ し , ,. て P 時点と 9 時点の間には, 大きな速度の増加が認められた しか し 後半での慣性能率が大 , . きい状態のままであるために, 加速, ならびに速度の維持がなされなか った. また, 後半に上体を反 らして回転する課題 C , 課題 D では, 後半での膝の速度が頭, 肩, 胴体 べ の速度と比 て, その比率と して大きすぎる. このために脚が回転外側へ振 られてしまうことにな. り, 腰の落下をまねくものと考え られる, IV.. 結. 語. 回転の前半における始動力といっ た点では, 上体の回転半径の大きい課題 A と課題 D に お い て, 優位な回転速度を得ることができた. これは物体を回転させる場合, 回転軸から離れた点で回 転軸に垂直方向に力を働かすと小さい力で客易に回転するか らである.. 回転後半における加速, 速度の維持とい った点では, 後半に上体の回転半径が小さい課題 A と 課題 B による方法が優位であった. これは回転している物体は, 重心のまわりに質量が集中する (46).

(11) . 第24巻 第2号. 北海道教育大学紀要 (第2部 C). 9年1月 昭和4. ほ ど, また回転の中心が近いほど慣性能率は小さくなり, 回転しやすく, 回転が速くなるからであ る.. 以上の点か ら前半では上体の回転半径が大きく重心が鉄棒から離れていて, 後半には回転軸であ る鉄棒に重心が接近する課題 A による方法が, 前方支持回転の回転能率上, 最も有利な方法 であ. ると考える. 稿を結ぶにあたり, 御指導, 御助言をいただいた本学栗林教授, 諏訪助教授, 北河助教授, 古川 講師に感謝の意を表する, 文. 献. 1 1 1 ) 石田保之. 196 0 95 ‐ , 器械運動. 不味堂書店, 東京, p .18 . 968 2 ) 畑岡正夫,.1 キネシオロジーによる体育・ スポーツ選書8 , 徒手体操と器械運動 1 , , 学芸出 版 社, 京 都, p ,117‐120 .. 3 0 1 ) 金子明友, 197 0 ‐5 . 体操競技教本 1 , 鉄棒編, 不味堂書店, 東京. p ,47 , 4 965 ) 小林一敏, 1 , スポーツ科学講座8 , スポーツとキネシオロジー, 大修館書店, 東京, p.328一331 ,. (47).

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たとえば、市町村の計画冊子に載せられているアンケート内容をみると、 「朝食を摂っています か 」 「睡眠時間は十分とっていますか」

AC100Vの供給開始/供給停止を行います。 動作の緊急停止を行います。

ハンドルを回し、チョウセツバネをたわ ませるとダイヤフラムが湾曲し、Pベン