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移動体向けデータ配信方式の提案

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Academic year: 2021

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(1)情報処理学会第 79 回全国大会. 7C-03. 移動体向けデータ配信方式の提案 森. 郁海†. 塚本 良太†. 田村 孝之†. 三菱電機株式会社 情報技術総合研究所† 1. はじめに 近年、我が国のデータ通信を中心とした移動 通信トラヒックは、移動通信事業社の LTE 加入 者数の増加や、動画等の大容量コンテンツの利 用増加等を受け、年間 1.6 倍のペースで増加し ている[1]。今後も移動通信トラヒックは増加傾 向が続くと予想され、特にトラヒック増加によ る大容量コンテンツ利用者へのサービス品質の 低下が懸念される。 本稿では、移動体向けコンテンツ配信におけ る課題と必要なデータ配信方式を提案する。 2. 従来技術と課題 移動体に大容量データを配信するため、広域 網上に設置したセンターサーバが、移動体の移 動予定経路情報を取得し、移動体と通信を行う 基地局に予めデータを配置することで、高効率 化を実現する方式が提案されている(図 1)[2]。. 挙動を変えないために、キャッシュノードを配 置してデータをプルする(図 2⑥)。また、N/W 監 視サーバで、通信性能の履歴を蓄積しデータ配 信時のネットワーク性能を予測する(図 2②)。 移動体は、この予測値と移動体自身で収集可能 な情報を使用することで、高精度な配信計画を 策定する。 ②ネットワーク性能情報. ⑥キャッシング(プル). N/W監視 ノード キャッシュ キャッシュ コンテンツ ノードB サーバ サーバ リゾルバ ノードA. ⑤キャッシュ指示 ③ペアリスト. 基地局A ①経路情報. 基地局B. 基地局C. 基地局D. ⑦データ断片. ④配信計画. センターサーバ ②配信計画 ①経路情報. 基地局A. 図 2 キャッシュノードによるデータ配信. ③キャッシング (プッシュ). 基地局B. 以下に、本方式のデータ配信手順を示す。. 基地局C. ④データ断片. 図 1 センターサーバによるデータ配信 しかしながら従来の方法では、移動予定経路 情報に基づいてデータ配置を最適化する事業者 がコンテンツを提供する必要があり、ユーザが 在宅時に利用するコンテンツ配信サービスとの 一貫性が失われてしまう。本稿では、既存のコ ンテンツ配信サービスと組み合わせて提供可能 なデータ配信方式について議論する。 3. キャッシュノードによるデータ配信方式 本データ配信方式では、コンテンツサーバの. ①移動体は移動予定経路をノードリゾルバに送 信する ②ノードリゾルバは、移動予定経路から接続す る基地局を割り出し、その基地局を管理する キャッシュノードを特定する。N/W 監視サーバ に、特定したキャッシュノードと移動位置間 の通信速度の予測値を問い合わせる ③ノードリゾルバは、基地局とキャッシュノー ドの対応と通信速度の予測値を記載したペア リスト(表 1)を移動体に返送する ④移動体は、ペアリストからキャッシュノード がダウンロードすべきコンテンツデータの断 片を算出する ⑤移動体はキャッシュノードにデータ断片のキ ャッシングを指示する ⑥キャッシュノードはコンテンツサーバからデ ータ断片をダウンロードする ⑦キャッシュノードは、移動体から要求を受け. Proposal of Data Delivery System for Mobile Devices † Ikumi MORI, Ryota TSUKAMOTO, Takayuki TAMURA Information Technology R&D Center, Mitsubishi Electric Corporation. 3-17. Copyright 2017 Information Processing Society of Japan. All Rights Reserved..

(2) 情報処理学会第 79 回全国大会. ると、要求度合いに基づきデータ断片を送信 する 表 1 ペアリスト構成例 キャッシュノード ID 基地局 ID 通信速度(予測値) A B 50Mbps A C 30Mbps B D 100Mbps. なお、キャッシュノードは複数の基地局を管 理する(図 2 では、キャッシュノード A は基地局 B、C、キャッシュノード B は基地局 D を管理す る)。原理的に基地局は複数のキャッシュノード によって管理されてもよいので、その対応は N:M となる。このことから、ある基地局を経由する 通信が増加した場合でも、特定のキャッシュノ ードに負荷が偏ることを防止できる。 3.1. データ配信計画 本方式の手順④では、移動体は数式(1)により データ断片を算出する。なお、式中の記号の説 明は、表 2 に示すとおりである。移動体は、 時々刻々と変化する通信状況やアプリケーショ ンのデータ要求を監視し、キャッシュノードで のキャッシング処理時間を加味して、事前にキ ャッシュノードへキャッシングを指示すること で、適応的なキャッシングを実現する。 𝑫𝑫𝒊𝒊 = 𝑾𝑾𝑾𝑾𝒊𝒊 ∙ 𝑪𝑪𝑪𝑪𝒊𝒊 ∙ 𝑾𝑾𝑾𝑾𝒊𝒊 ∙ 𝑻𝑻𝒊𝒊 + 𝑫𝑫(𝒊𝒊−𝟏𝟏)∩𝒊𝒊 + 𝑫𝑫𝒊𝒊∩(𝒊𝒊+𝟏𝟏) …(1). 表 2 記号の説明. ・i 番目のキャッシュノードがキャッシュす Di るデータ断片のサイズ ・移動体が i 番目のキャッシュノードの通 CSi 信エリア(※)を移動するときの通信速度 の予測値(N/W 監視サーバから取得) ・移動体が i 番目のキャッシュノードの通 Ti 信エリア(※)に滞在する時間の予測値 ・CSi に関する重み(0<WCi) WCi ・CSi に移動体の周辺の移動体数といった影 響を考慮した補正係数 ・Ti に関する重み(0<WTi) WTi ・渋滞や交通規制といった影響を考慮した 補正係数 ・i-1 番目のキャッシュノードがキャッシュ D(i-1)∩i しているデータ断片とオーバラップさせ るサイズ ・i+1 番目のキャッシュノードがキャッシュ Di∩(i+1) しているデータ断片とオーバラップさせ るサイズ. 3.2. データ配信制御 本方式の手順⑦では、キャッシュノードは移 動体のデータの要求度合いに応じた配信を行う (図 3)。データの要求度合いは、例えば動画の 残バッファ量やデータの種別(プログラム、動画 等)により決定する。この処理により、移動体数 増加時のコンテンツ提供のサービス品質の低下 を抑制できる。 8. 1 2 3. 1. 2. 3. 4. 5. 6. 7. 9. 11 10. 12. 13. 送信待ち状態. キャッシュノード. 1. 2. 3. 要求度合い 小 中 大 2 5 7 送信時間. 基地局A 基地局B 基地局C 1. 2. 3. 図 3 移動体のデータ要求度合いに応じた配信 4. まとめと今後の課題 従来の方法では、データ分割処理のため、必 ずセンターサーバを経由させる必要があり、か つ、キャッシングをプッシュ型で行うため、既 存のコンテンツ配信サービスと組み合わせて提 供することが困難であった。 一方、本方式ではキャッシュノードがコンテ ンツ配信サービスに対するクライアント動作を するので、既存のコンテンツ配信サービスと組 み合わせて提供可能なことを示した。 今後は、本方式の定量的な評価を実施し、有 効性の検証に取り組む。 参考文献 [1] 情報通信統計データベース: 我が国の移動 通信トラヒックの現状, 総務省, < http://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/ field/data/gt010602.pptx>(2016 年 9 月) [2] 株式会社トヨタIT開発センター:移動端末 向 け デ ー タ 配 信 シ ス テ ム , 特 開 200520376(2005). ※キャッシュノードが管理する基地局の通信範囲. 3-18. Copyright 2017 Information Processing Society of Japan. All Rights Reserved..

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