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乳がん ~早期発見をめざして~

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Academic year: 2021

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第 664 回健康教育講座

「乳がん」 -早期発見をめざして-

開催日 平成19 年 8 月 3 日(金) 講 師 名古屋市立大学病院 乳腺内分泌外科部長 山下 啓子 日本人女性の乳がんの患者さんは近年、増加の一途をたどっており、現在では 1 年間に 約4 万人の新たな患者さんがみつかっています。日本人女性の乳がんの発症のピークは 40 歳代にありますが、20 歳代の女性の乳がんの患者さんもめずらしくなく、また 80 歳を過ぎ ても多くの女性が乳がんに罹患します。一方、乳がんの死亡率は欧米諸国では1990 年頃よ り低下しています。この背景には、乳がん検診の普及による早期発見と適切な治療法の開 発が考えられています。残念ながら、日本人女性の乳がんの死亡率は現在なお増加してい ます。 「乳がん」は乳房のなかの「乳腺」から発生し、何年もかかって徐々に進行します。主 な症状として、乳房のしこり、乳房皮膚や乳頭のひきつれ、乳頭からの分泌物などがあげ られますが、これらの症状は自分で気づくことができるものです。最近では、自覚症状が なく乳がん検診によって発見される非常に早期の乳がんも見かけるようになりました。 現在、早期の乳がんは、適切な治療を行うことにより多くの場合、治癒が期待できます。 乳がんの治療は、手術、放射線療法、薬物療法(くすりの治療)を状況に応じて組み合わ せて行います。手術の進歩も著しく、2005 年の日本乳癌学会の全国の統計では、乳房温存 手術(乳房を全部切除しないで、がんの部分のみ切除する手術)を受ける患者さんの割合 が約 6 割でした。以前とくらべると乳がんの手術は著しく縮小化されています。さらに、 特に最近著しい進歩をとげている薬物療法(くすりの治療)を行うことにより、乳がんを 完治させることが可能となってきました。 少なくとも月1 回の自己検診と 1-2 年に 1 度の乳がん検診を行うことにより、早期に乳 がんを発見することが可能と考えられています。早期の乳がんの治癒率は 9 割以上と推定 されています。自己検診、乳がん検診の普及が強く望まれています。

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