抄録 目的:筋突起過形成症は,過形成した筋突起が頰骨後面および頰骨弓内面に干渉することで開口障害を引 き起こす疾患である。その詳細な成因は不明だが,小児での発症はまれである。今回われわれは,小児に発症した 両側筋突起過形成症に対し,手術療法を施行し,術後の開口訓練に難渋した症例を経験したのでその概要を報告す る。 症例:8 歳の女児で,開口障害を主訴に来院した。初診時の自力および強制最大開口時の上下中切歯間距離は 15 mm であった。パノラマエックス線,単純 CT にて両側筋突起の頰骨弓上縁を越える過形成を認め,両側筋突起過 形成症の診断にて全身麻酔下に両側筋突起切除術を施行した。口内法にて下顎第一大臼歯頰側歯肉部から下顎枝前 縁部分に切開を加え,側頭筋を筋突起から可及的に剝離した後,超音波切削器具にて筋突起を切除した。術後翌日 から徒手による閉口訓練を開始し,術後 6 日目からは徒手による開口訓練を開始,術後 8 日目からはヤセック開口 訓練器による開口訓練を開始した。術後 1 年 5 か月を経過し,自力最大開口は 38 mm である。病理組織学所見では, 腫瘍性病変や異常所見は認めず,正常な骨組織であると考えられたため,先天性もしくは幼少期に発症した筋突起 の過形成が開口障害の原因であると考えられた。 結論:今回われわれは,小児に発症した両側筋突起過形成症を経験した。小児の筋突起過形成による開口障害は まれな病態であり,開口域の後戻りを生じる可能性も否定できないため今後も厳重な経過観察が必要と思われる。 (日顎誌 2020;32:65−71) キーワード 筋突起過形成,筋突起切除,開口障害,小児
緒
言
筋突起過形成症は,過度に形成された筋突起が開口時 に頰骨後面および頰骨弓内面に干渉することで,開口障 害を引き起こす疾患である1,2)。 詳細な成因は不明だが, 思春期以降での発症が多くを占め,小児に発症すること はきわめてまれである3−5)。今回われわれは,小児に発症 した両側筋突起過形成症に対し,手術療法を施行し,術 後の開口訓練に難渋した症例を経験したのでその概要を 報告する。症
例
患 者:8 歳,女児。 初 診:2018 年 2 月。 主 訴:口が開かない。 既往歴:特記事項なし。 家族歴:特記事項なし。 現病歴:3 歳頃,母親が開口障害(最大開口一横指程 度)に気づいた。近在病院口腔外科にて顎関節症の診断 のもと,開口訓練を主とした治療を受けたが,その後も 症状が改善しないため,近在歯科医院を受診した。画像 検査で筋突起過形成症の疑いを指摘され,精査加療目的 に当科紹介受診となった。 1) 東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科顎顔面外科学分野(主任:依田哲也教授) 2) 医療法人 田口歯科医院(主任:田口 望) 受付日:2020 年 2 月 27 日╱受理日:2020 年 5 月 20 日 連絡先:和気 創,東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科顎顔面外科学分野(〒113−8549 東京都文京区湯島1−5−45)図 1 術前パノラマエックス線写真,CT 写真 a,b,c:両側筋突起の頰骨弓上縁を越える過形成を認め る。d,e:両側下顎頭の皮質骨形態は明瞭で,骨破壊や変 形,骨性癒着を疑う所見は認めない。 図 2 3D 模型 a,c:両側筋突起の前縁に陥凹を認める(赤矢印)。b,d: 開口位において両側筋突起と頰骨弓内面との干渉が確認でき る(赤矢印)。 現 症:全身所見;身長 125.8 cm,体重 25.6 kg。四肢 体幹に異常は認めなかった。 局所所見;顔貌は左右対称で,咬筋肥大は認めず, square mandible の所見も認めなかった。また,顎関節, 咀嚼筋の圧痛,運動時痛,関節雑音は認めず,側方運動 時の下顎頭滑走は良好であった。 強制最大開口および無痛最大開口時の上下中切歯切縁 間距離は 15 mm であった。開閉口時の切歯路に偏位は認 めなかった。咬合状態の異常は認めなかった。 画像所見;パノラマエックス線および単純 CT にて, 両側筋突起の頰骨弓上縁を越える過形成を認めた。両側 下顎頭の皮質骨形態は明瞭で骨破壊や骨性癒着を疑う所 見は認めなかった(図 1)。 3D 模型所見;両側筋突起の前縁に陥凹を認め,開口位 において両側筋突起と頰骨弓内面との干渉が確認できた (図 2)。 臨床診断:両側筋突起過形成症。 治療経過:患者および家族から,開口障害の早期改善 の希望が強かったため,全身麻酔下における両側筋突起 切除術と術後の開口訓練の治療方針を立案し,2018 年 7 月,全身麻酔下に両側筋突起切除術を施行した。口内法 にて下顎第一大臼歯部頰側歯肉から下顎枝前縁部分に粘 膜切開を加え,筋突起から下顎切痕部まで骨膜剝離を 行った。続いて,側頭筋を筋突起から可及的に剝離した。 側頭筋腱の筋突起への強固な結合や,腱質の著しい増加, 進入は認めなかった。超音波切削器具を用いて下顎枝前 縁から下顎切痕にかけて骨切りを行い,筋突起を切除し た。筋突起切除部の骨髄から出血を認めたため,サージ セルを塡入し,ペンローズドレーンを留置して閉創した。 術中の両側筋突起切除後の徒手による最大開口は 53 mm であった(図 3∼5)。 病理組織学的所見:表層に結合組織が付着した層板構 造を示す骨組織で,内部に骨髄と豊富な骨細胞を認めた。 また筋突起前方部の骨基質から線維組織に移行する部分 に軟骨基質を認めた。腫瘍性病変を疑う所見は認めな かった(図 6)。 病理組織学的診断:両側筋突起過形成症。 術後経過:術後翌日より開咬を認めたため,徒手によ るオトガイ挙上訓練(閉口訓練)を開始した。また,ペ ンローズドレーンからの滲出液が少量であったため,抜 去した。術後 6 日目(自力開口 13 mm)から,徒手によ る開口訓練を実施し,術後 8 日目(自力開口 16 mm)か ら,ヤセック開口訓練器を用いた下顎の前方滑走運動を 伴う開口訓練を実施した。開口訓練器は,下顎の前方滑 走誘導が 5 mm,最大開口が 20 mm となるように調整し た。訓練方法は,まず下顎の前方運動を 10 回行い,次に 下顎前方位から最大開口を 30 秒間維持した後閉口し,そ の後,再度下顎の前方運動を 10 回行うよう指導した。上
図 3 術中写真 a:麻酔導入後の徒手での開口状態,b:右側切開線,c:右側筋突起切除後,d:左側切開線,e:左側筋突起 切除後,f:両側筋突起切除後の徒手での開口状態 図 5 術後 3 日目の CT 写真 a:右側筋突起切除後,b:左側筋突起切除後 図 4 切除標本 a:右側筋突起外側面 側頭筋腱の強固な付着は認めない。 b:左側筋突起外側面 側頭筋腱の強固な付着は認めない。 記を 3 回繰り返すことを 1 セットとして,朝,昼,夕, 就寝前に 1 セットずつ,1 日合計 4 セットの開口訓練の 実施を指導した。また,開口訓練は家族もしくは歯科医 師,病棟看護師の支援下で実施したが,患者が疼痛を伴 う訓練を著しく忌避したため,適切な訓練の遂行に難渋 した。そのため,術後 10 日目から退院時まで,アセトア ミノフェン 600 mg/日を毎食後に投与し,開口訓練を実 施した。術後 10 日目(自力最大開口 14 mm)に,最大開 口が 30 mm になるように訓練器を調整した(図 7)。術後 14 日目で,自力最大開口が 10 mm であったため,朝と昼 の間,昼と夕方の間に訓練を追加し,1 日 6 セット実施し た。また,訓練時の啼泣などにより適切な訓練の実施が 困難なことがあったため,患者および家族に術後開口訓 練の重要性を再度説明するとともに,家族が開口訓練を 行う場合,必ず歯科医師もしくは看護師の監督下に開口 訓練を実施した。術後 23 日目(自力最大開口 18 mm)に, 最大開口が 40 mm になるように訓練器を調整した。ま た,居住地が遠方であったため,術後の頻回な通院が困 難なことが予測された。そのため,術後 25 日目から 26 日目にかけて,退院後の訓練継続が可能かどうかの判断 のために患者と家族だけでの外泊を実施した。帰院時の 自力最大開口は 20 mm であった。術後 31 日目,自力最大
図 6 病理組織像(HE 染色) a:Bar=1,000 μm;筋突起表層に線維組織の付着を認め,線維組織に隣接 して軟骨組織,骨組織の形成を認める。b:Bar=1,000 μm;内部に層板構造 と豊富な骨細胞を認める。 図 7 ヤセック開口訓練器を用いた開口訓練 歯科医師の介助下に開口訓練を実施している様子。前方滑 走の誘導量は 5 mm で,開口制限ピース(矢印)により,最 大開口量は 30 mm に調整している。 図 8 術後 1 年 7 か月経過時,パノラマエックス線写真 左側筋突起部に骨のリモデリングを認める。 開口は 27 mm となり,一定の開口域が確保され,家族の 支援下での退院後の開口訓練の継続が可能と判断し,退 院となった。退院後も家族およびかかりつけ歯科医院担 当医,学校担任,養護教員の支援下で 1 日 6 セットの開 口訓練を継続した。術後 1 年 5 か月を経過し,自力最大 開口は 38 mm で,疼痛や咬合異常は認めない(図 8)。 なお,画像写真や顔貌および口腔内写真の掲載につい ては患者および保護者の同意を得ている。
考
察
筋突起過形成症は,緩徐に進行する無痛性の開口障害 が主症状で,自覚症状が乏しいことから医療機関への受 診が遅れることがある6)。また,臨床症状が顎関節症と類 似していることや,開口障害を呈する疾患のうち筋突起 過形成症によるものは約 5% 程度と,比較的まれな疾患 であることから,適切な診断や治療が遅れることがあ る7)。自験例では,無痛性の開口障害を主訴としていた が,咬筋肥大や square mandible などの顔貌所見は認め ず,側方運動時の下顎頭滑走は可能であり,単純 CT にて 下顎頭の皮質骨形態は明瞭で,骨破壊は認めなかったこ とから,咀嚼筋腱・腱膜過形成症や顎関節の骨性癒着は 否定的であった。また,3D 模型で両側筋突起前縁の陥凹 と,開口位で両側筋突起の陥凹部と頰骨弓内面との機械 的な干渉が確認できたことが開口障害の原因の特定に有 用であった。 Mulder らの総説によれば,筋突起過形成症の好発年 齢は,診断時の平均年齢が 23 歳(0∼61 歳)であり,男 女比は 3.3:1 の比率で男性に多く,両側性と片側性の割 合は 4.1:1 で両側性に多かった2)。McLoughlin らの総説 においても,平均年齢は 25 歳で,性別は 5:1 の比率で 男性に多く,両側性と片側性の比率は約 3:1 の割合で両 側性に多かった8)。われわれが渉猟しえた最近 25 年間の 海外文献では,自験例のように症候群や全身性疾患を伴 わない 10 歳以下での報告は 8 例のみであり,きわめてま れな症例と考えられた(表 1)3,4,9−12)。 筋突起過形成症の成因は,発育異常,側頭筋の過活性, 遺伝,全身疾患や症候群に関連するものなどが挙げられ4 Jaskolka MS, et al.11) 2007 5 不明 不明 不明 筋突起切除術 5 Wenghoefer M, et al.12) 2008 2 不明 10 25 筋突起切除術 6 Wenghoefer M, et al.12) 2008 4 不明 不明 32 筋突起切除術 7 Wenghoefer M, et al.12) 2008 5 不明 4 不明 筋突起切除術 8 Monevska DP, et al.4) 2016 不明 3 2 25 筋突起切除術 9 自験例 2020 不明 8 15 38 筋突起切除術 ているが,詳細な発症機序は明らかにされていない1,2,8)。 また,好発年齢が思春期以降であることから,骨成長期 の内分泌異常との関連が指摘されている。小児に発症し た症例の報告は,顎顔面の奇形を呈する VACTERL―H 症候群や歌舞伎メーキャップ症候群,Moebius 症候群な どの先天性の症候群を合併した症例が多くを占めていた が5,13,14), 自験例は, 既往歴や家族歴から遺伝や症候群, 全身性疾患との関連は否定的であった。術中所見では側 頭筋腱の筋突起への強固な結合や,咀嚼筋腱・腱膜過形 成症で認めるような腱質の著しい増加や進入は認めず, 病理組織学的所見においては,検体は層板構造と骨髄お よび豊富な骨細胞を有する骨組織からなっており,骨軟 骨腫において呈する軟骨帽や,滑膜組織を伴う偽関節の 形成(Jacob disease)などは認めなかった。一方で,筋突 起表面に付着した線維組織直下に軟骨組織の形成を認め るとともに,軟骨組織に隣接して骨組織の形成を認めた。 これらの所見より,先天性,もしくは幼少期に腱組織の 軟骨・骨化生が生じたことで筋突起の過形成を呈したこ とが推測された6,15)。 筋突起過形成症の根本的な治療法は外科的治療のみで あり,介入時期は,顎運動に機能的な問題がなければ術 後の筋突起再形成や顎発育異常を避けるために骨成長期 完了まで待機して手術を行うことが推奨される16,17)。一 方で,顎運動障害や運動時痛が日常生活に支障をきたす 場合や,患者および家族の希望がある場合には早期に行 うことが推奨される3,4)。自験例においては,開口障害が 長期に及び,日常生活での身体的な支障とともに,心理 的なストレスを強く感じていたため,患者および家族か ら開口障害の早期改善の希望があった。また,思春期終 了まで長期間待機することで,咀嚼筋や舌骨上筋群など の線維化や廃用,開口障害の進行に伴う顎関節の癒着や 顎関節強直症の発症,成長期の顎関節強直症に継発した 顎顔面の変形や下顎後退症などのリスクがあると考えら れた。そのため,これらの点を踏まえて早期の手術を施 行した。 外科的治療の術式は筋突起切除術と筋突起切離術があ る。筋突起切離術は,侵襲が小さい一方で,切離した筋 突起の再癒合の可能性や,病理組織学的所見を得られな いなどの欠点があることから,開口障害が著しく,十分 な術野を確保できない場合に限局して適用される傾向に あり,現在のところ,筋突起切除術が第一選択である2,18)。 また,筋突起切除術の術式には口内法と口外法があり, 口外法は術野を明示しやすいが,瘢痕形成や顔面神経麻 痺などの合併症のリスクがある2)。自験例は,小児である ことから,顎骨発育が未成熟であり口腔内の視野が狭く, また著しい開口障害のため,通常の切削器具を用いるた めの術野の確保は困難であったが,超音波切削器具を用 いることで周囲の脈管を損傷することなく安全に筋突起 を切除することが可能であった。超音波切削器具の積極 的な活用により,著しい開口障害があり従来であれば口 外法が実施されていた症例に対しても口内法の適用とな る可能性が示唆された。また,長期にわたる顎運動制限 により,咬筋の萎縮や線維化を生じている症例では咬筋 付着部の剝離などの追加処置が必要な場合があるが2), 自験例においては,筋突起切除後の徒手による開口は 53 mm で,開口障害の改善を認めたことから咬筋に対する 処置は行わなかった。 筋突起切除後の開口訓練は,開口量の後戻りの防止や 開口量の維持のために重要な役割をもつ。しかし,現在 のところ術後の開口訓練の開始時期や術式,継続期間な
ウスピース部に歯列を印記して使用するため,小児に対 しても良好な適合状態を維持して適切な訓練を行うこと ができることや,術後の治癒状態に合わせて開口域の目 標値を調節することが可能なこと,患者および家族など の介助者が規格性のある訓練を実施することができるこ となどから自験例において有用と考えられた19)。開口訓 練の継続により,訓練器による最大開口は術後 10 日目で 30 mm,術後 23 日目で 40 mm まで増大したが,自力最大 開口の改善に時間を要した。その理由として,歯科医師 や看護師不在時の本人,家族による訓練の励行が不十分 であった可能性があり,自験例のように患者が小児であ る場合,患者および家族が術後の開口訓練の意義や重要 性を十分に理解することや,コンプライアンスの遵守, 疼痛管理,行動調整などに関して,より徹底した術後管 理を行うことが必要であったと思われる。 一定の自力開口の確保に時間を要したことに加えて, 居住地が遠方であることから退院後の頻回な経過観察が 困難であると考えられたため,入院期間中に短期外泊を 実施して外泊時にも家族の支援下に訓練の実施を計画す ることで帰宅後の家族による管理の可否について評価を 行った。その結果,訓練回数の遵守が可能であることを 確認できたことから退院にいたった。退院後,就学時の 開口訓練は養護教員の支援下に実施した。この際も開口 訓練器の使用による規格化した訓練が,管理をより容易 かつ確実にするために有用であったと考えられる。 現在自力最大開口は 38 mm であり,日常生活における 支障はないものの,術中の開口域と比較すると満足のい く結果ではなく,小児の術後管理の困難さもうかがえる 事例となった。不十分な訓練による開口域の後戻りなど の報告もあることから17),今後も家族,学校担任,養護教 員,かかりつけ歯科医院との連携による支援体制のもと での開口訓練の継続と,厳重な経過観察が必要と考えら れた。
結
語
小児に発症した両側筋突起過形成症を経験したので報 告した。術後の適切な開口訓練の励行のために,本人お よび家族に開口訓練の意義を十分に理解させ,厳重な管 理を行うことが重要であると思われた。drome:literature review and clinical management. Maxillo-fac Plast Reconstr Surg 2017;39:11.
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A case of bilateral coronoid hyperplasia in a child
So WAKE1) , Hiroyuki YOSHITAKE1) , Nozomu TAGUCHI2) , Yoshihiro YAMAGUCHI2) , Namiaki TAKAHARA1) , Fumiaki SATO1)
and Tetsuya YODA1)
1)
Department of Maxillofacial Surgery, Graduate School, Tokyo Medical and Dental University (Chief:Prof. Tetsuya YODA)
2)Medical Corporation, Taguchi Dental Clinic (Chief:Nozomu TAGUCHI)
Abstract Objective:Hyperplasia of the coronoid process leads to restriction of mouth-opening consequent to contact of the coronoid process with the posterior surface of the body of the zygomatic bone and medial surface of the zygomatic arch. This paper describes a case of bilateral coronoid hyperplasia treated by bilateral coronoi-dectomies and the difficulty of postoperative management including mouth-opening exercises in a child.
Patient:An eight-year old girl consulted our department with a complaint of restricted mouth-opening. Maxi-mum mouth-opening (MMO) was 15 mm. Computer tomography (CT) showed bilateral hyperplasia of the coronoid process which extended above the zygomatic arch. We diagnosed bilateral coronoid process hyperpla-sia and performed bilateral coronoidectomies under general anesthehyperpla-sia. The coronoidectomies were carried out through an intraoral incision, which is similar to the incision of the surgical approach for sagittal split osteotomy. After releasing the temporalis muscles, coronoidectomies were performed with an ultrasonic cutting instrument. Mouth-closing exercises were begun on the first postoperative day. On the sixth postoperative day, mouth-opening exercises using her fingers were begun. On the eighth postoperative day, passive exercises including mouth-opening and protrusion were begun using the Yasec mouth-opening exercise device. One year after the surgery, MMO remains at 37 mm. Histopathological examinations showed normal bone tissue without any other lesions. It is suggested that neonatal or postnatal bilateral coronoid process hyperplasia may lead to the restric-tion of mouth-opening.
Conclusion:We report a case of bilateral coronoid hyperplasia in a child. Trismus secondary to coronoid hy-perplasia in a child is rare. Long-term follow-up is needed to observe the clinical outcome.
( J. Jpn. Soc. TMJ 2020;32:65−71 ) Key words coronoid process hyperplasia, coronoidectomy, trismus, child