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地球環境問題のなかの緑化技術

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Academic year: 2021

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(1)

地 球.環境 問.題のな かの緑 化技術

1小

泉..賢 吉郎.

Revegetation

Technology

in the

Context

of

Global

Environmental

Problems

Kenkichiro

Koizumi

Abstract

Historically, science and technology have tended to be viewed in two ways: 1) as something that controls the direction that society takes, as in the case of nuclear energy, space exploration, electronics, and computerization, and 2) as something that is society directed, where society controls it and uses it so as to solve specific problems, as for example, the case of pollution. This paper discusses the second type in the context of revegetation technology, which has come into prominence recently in response to rapidly encroaching man-made environments and the disappearing of natural environments.

This paper examines aspects of and reveals interesting parallels between pollution-prevention technology and revegetation technology, both of which have been employed by society to address specific environmental problems-the former to solve problems of harmful industrial waste and automobile emission pollution, and the latter to solve barren land instability caused by the cutting of highway networks through vast areas of the environment. Despite the fact that the two technologies have no direct relationship to each other, both pollution-prevention technology and revegetation technology, over time, can be demonstrated to have gone through almost the same stages of evolution, which strongly implies that despite their differences society has come to view them in a similar fashion.

As society becomes increasingly complex in its nature and functioning, it would be wise, therefore, to regard these two technologies not merely as independent useable tools to be applied to isolated problems, but rather as inherent social factors integrated into the very life functioning of society. They must be understood as inter-linking, as in the case of zero-waste integration of industry, that is possible only when both the problem.and the technology are viewed as being~ part of an interwoven fabric.

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科学技術の二つの姿

と く に第 二 次 大 戦 後 の こ と で あ る が 、 顕 著 に見 られ る よ うに な っ た の は 、 文 明 の 牽 引車 と して 科 学 技 術 の 姿 で あ る。 原 子 力 を は じめ 、 宇 宙 開発 、 エ レク トロニ ク ス 、 な か で も コ.ソピュー タの 目を見 は るば か りの発 展 は 、 社 会 を急 激 に変 化 させ る原 動 力 と な っ て きた し、 ま た そ うい う 目で も見 られ て い る・ しか し・ こ う した 牽 引 車 と して の科 学 拉 術 と 対 照 的 に ・ 科 学 技 術 の も う一 つ の 姿 と も い え る、 事後 的 な 、対 処 療 法 的 な姿 も観察 され る。 事 後 的 とは 、何 か 問題 が 生 じ、 ど う し ょ う もな い ほ ど深 刻 化 して 行 くな か で 社 会 か らの圧 力 が か か り、 は じめ て科 学 技 術 が 動 員 され る こ と を意 味 す る。 対 処 療 法 的 な面 は 、 と くに1960年 代 か ら70年 代 に 日本 全 国 で 深 刻 な 問 題 と な った 公 害 に お い て 顕 著 に現 れ た 。 一 方 は社 会 を引 っ張 って 行 く科 学 技 術 、 他 方 は社 会 に 引 っ張 られ て 行 く科 学技 術 。 い っ た い 、 ど ち らが 本 来 の 科 学 技 術 の 姿 な の か 。 お そ ら く、 ど ち らが ど うと い うよ り、 ど ち ら も科 学 技 術 の 姿 な の だ ろ う と思 われ る が 、 興 味 あ る点 は 、 い った い 、 社 会 に引 っ張 られ て 行 く科 学 技 術 は 、社 会 を引 っ張 る こ と は あ る の だ ろ うか 。 も しあ る とす れ ば 、 ど うい う状 況 で そ う した こ とが 起 こ る の だ ろ うか。 本 稿 で は、 は じめ に公 害 が深 刻 化 した と き、 科 学 技 術 は 社 会 的圧 力 を受 け て ど う対 処 した の か を 調 べ 、 次 に 、 地 球 環 境 問 題 の解 決 策 の 一 つ と して 近 年 注 目を浴 び つ つ あ る緑 化 技 術 に 焦 点 を 当 て 、 最 近 の 動 向 を 見 な が ら、 この 点 につ い て 考 え て み た い 。

近 年 、 公 害 とい う言 葉 は あ ま り聞 か れ な くな った。 現 在 で は 裁 判 等 で 公 害 訴 訟 と い うか た ち で 使 わ れ る く らい に な った が 、 か つ て は こ の言 葉 が マ ス コ ミに あ ふ れ て い た 。 と く に1960年 代 末 か ら70年 代 は じめ に か け て は新 聞 紙 上 で お 目に か か らな い 日は な か っ た くら い で あ る。1970年 頃 が 一 番 ひ どか っ た が、 この 年 は 、 多 くの 公 害 規 制 法 案 が 承 認 さ れ た 、 い わ ゆ る公 害 国 会 の年 で あ っ た し、 日本 の 河 川 が一 番 汚 れ て い た 年 で も あ っ た。(1) 公 害 に代 わ っ て 、近 年 で は環 境 問 題 、 環 境 破 壊 な ど 、 環 境 と い う言 葉 が ポ ピュ ラー に な って し ま っ た。 で は 、 い っ た い い つ頃 か ら こ の 「環 境 」 と い う言 葉 が使 わ れ 始 め た の だ ろ う。 あ る説 に よ る と 、1970年 代 は じめ 頃 か ら徐 々 に使 わ れ 始 め た よ うで あ る。 一 般 市 民 が 産 業 活 動 か ら排 出 さ れ る有 害 物 質 に よ っ て 被 害 を被 る とい う構 図 だ けで は な く、 自分 た ち も加 害 者 で あ る と い う構 図 が 徐 々 に明 らか に な っ て い った か らで あ った 。 つ ま り、 ゴ ミや 生 活 排 水 の 問 題 に見 られ る ご と く、 わ れ わ れ 自身 も環 境 を汚 染 す る要 素 の 一 つ で あ る こ と に気 づ い て い っ た か らで あ っ た 。(2) また 別 の説 で は 、1960年 代 後 半 か ら1970年 代 にか け て を 公 害 の 時 代 、1970年 代 後 半 か ら1980年 代 を 環 境 の 時 代 、 そ して1990年 以 降 を 地 球 環 境 の 時 代 と した 時 代 区 分 も あ る。 これ に よ る と、 「環 境 」 は 、70年 代 の 初 め で は な く、 む し ろ後 半 か ら と な るが 、 この 辺 りは か な り微 妙 で あ り、 時 期 を 正 確 に決 め る こ と は 無 理 で あ ろ う。 た だ 、 ど ち らの説 も環 境 が 出 て きた70年 代 に は 加 害 者 と 被 害 者 が オ ー バ ー ラ ップ す る よ うに な った と い う点 で は 一 致 して お り(3)それ 以 前 の よ うに 企 業 が一 方 的 に加 害 者 と な る単 純 な構 図 で は な く、状 況 は複 雑 化 の 様 相 を呈 す る よ うに な った 。 た だ し、 公 害 の被 害 者 と加 害 者 が オ ー バ ー ラ ップ す る よ うに な っ た とい っ て も、 こ の両 者 を分 離 し、 加 害 者 に適 切 な 措 置 を講 ず る よ うに説 得 す る努 力 も 同 時 に行 わ れ て い た。 た と え ば 、 世 界 一 厳 しい 自動 車 の排 ガ ス規 制 を 可 能 に した 過 程 を見 て み る と 、 公 害 の移 動 発 生 源 で あ る 自動 車 に

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つ い て は 、 受 苦 圏 と受 益 圏 の 区 別 が む ず か し く、 そ の た め一 口 に排 気 ガ ス 規 制 と い って もそ の 実 現 は 容 易 で は な か った。 しか し、 地 方 自治 体 に よ っ て つ く られ た 「七 大 都 市 自動 車 排 出 ガ ス規 制 問 題 調 査 団」 が 両 者 の分 離 に力 を注 ぎ、 厳 しい 排 ガ ス規 制 を可 能 とす る うえ で 大 き な影 響 を及 ぼ した の で あ る。(4) こ う した な か 、 と くに60年 代 の 終 わ り頃 か らで あ る が 、 悪 い の は 、 科 学 技 術 で あ り、 これ が 公 害 の 元 凶 で あ る と い う考 え方 が 現 れ て きた 。 な か で も、 い わ ゆ る理 工 系 の学 問 で あ る物 理 学 や化 学 等 が悪 者 の 筆 頭 と され 、逆 に 生 物 学 関 連 、 と くに生 態 学 は 救 世 主 的 な 存 在 と考 え られ た 。 この 傾 向 は 、 と くに ア メ リカ に お い て 著 し く、 ベ トナ ム戦 争 で 使 わ れ た生 物 化 学 兵 器 に 対 す る非 難 と 相 俟 って 科 学 技 術 は苦 しい立 場 に 立 た され た 。(5) しか し、 そ の 後 の歴 史 を見 る と、 公 害 は 目 に見 え る か た ちで 改 善 され 、 そ の過 程 で科 学 技 術 は 、 相 当 に重 要 な役 割 を演 じた。 国 も民 間 も公 害 防 止 技 術 の 開 発 に 力 を入 れ 、 現 在 で は技 術 水 準 か ら だ け い う と、 世 界 の トップ レベ ル に あ る と い わ れ て い る。(6)しか も、単 に 公 害 防 止 だ け に 成 功 し た の で は な く、 た と え ば、 自動 車 に 見 られ る ご と く、 厳 しい 排 ガ ス規 制 を ク リアす るだ け の技 術 開 発 を成 功 させ た た め に、 そ の後 、 と くに ア メ リカ で 貿 易摩 擦 の 原 因 の一 つ と な っ た ほ ど 自動 車 は よ く売 れ た 。 実 際 の と こ ろ 、 日本 の 社 会 が 自動 車 メ ー カ ー に課 した 排 ガ ス 基 準(53年 規 制)は 、 世 界 一 厳 し い も の で あ っ た。 こ う した厳 しい基 準 を設 定 す る よ うに な る ま で には 、 そ れ な りの 理 由 が あ った わ け で 、社 会 の な か の い ろ い ろ の要 因 が 複 雑 に相 互 作 用 した結 果 で あ っ た。 光 化 学 ス モ ッグや71 年 成 立 の マ ス キ ー 法(大 気 清 浄 法 改 正 法 案)を 背 景 に 、社 会 運 動 家 、 メデ ィ ア、 国(環 境 庁)、 地 方 自治 体 、 メー カー な どが 深 刻化 す る排 気 ガ スの 問 題 と取 り組 み 、互 い に影 響 を及 ぼ しな が ら、 解 決 策 を 見 出 そ うとす るな か か ら 出 て き た も の で あ った 。(7)特筆 す べ き は 、 メー カ ー の 技 術 者 た ち が こ の基 準 の 達 成 の た め に奮 闘 した こ と で あ っ た。 従 来 ま で の よ うに欧 米 か らの 技 術 導 入 で こ れ を達 成 した の で は な く、 彼 ら は独 自に 技 術 革 新 を行 い 、 こ の基 準 を ク リア した。 エ ン ジ ソ本 体 の 改 良 、 新 しい 触 媒 の 開 発 、 両 者 の組 み 合 わ せ 等 に よ って 解 決 して い った の で あ るが 、 世 界 一 厳 しい 基 準 を ク リア す る の は 、 容 易 な こ とで な か っ た。 と くにNOxの 排 出 量 を 減 らす こ と に 関 し て技 術 的 に大 き な 問題 が あ り、 メー カ ー側 は 、 この 厳 しい 基 準 を緩 和 す る よ うい ろ い ろ な方 面 に 働 きか け る な ど した ほ どで あ った 。(8) 現 在 で も デ ィー ゼ ル 車 の 排 ガ スが 大 き な問 題 とな って お り、 さ らに ハ イ ブ リ ッ ド車 や 電 気 自動 車 の 開 発 が急 ピ ッチ で進 ん で い る よ うに 、 公 害 発 生 源 と して の 自動 車 の 問 題 は、 解 決 した わ け で な い。 と は い う も の の 、53年 規 制 を ク リアで きた こ と は 、科 学 技 術 の 大 き な貢 献 で あ った と い わ な け れ ば な らな い だ ろ うご 科 学 技 術 は、 こ の よ うに 確 か に 強 力 な武 器 とな り うる が 、 問 題 は 排 ガ ス の 問題 を予 見 し、 深 刻 化 す る まで 未 然 に防 げ な か った こ とで あ る。 自動 車 メ ー カ ー は 排 ガ ス 問 題 を研 究 対 象 と して 研 究 は して い た が 、 社 会 か ら解 決 へ 向 け て の圧 力 が 高 ま る まで 真 剣 に取 り上 げ ず 、 大 問 題 とな る ま で具 体 的 に は 何 も しな か った 。 明 らか に 科 学 技 術 は 、 この 問 題 を 予 見 的 に 解 決 し よ うと した の で は な く、 対処 療 法 的 に解 決 しよ う と した の で あ る。 公 害 防 止 技 術 一一EOP技 術 実 際 の と こ ろ 、 日本 の産 業 公 害 防 止 技 術 は 、 ほ とん ど が事 後 処 理 的 な 性 格 を もつ とい わ れ て き た 。 産 業 活 動 を す る際 に 、 い か に した ら有 害 廃 棄 物 を 最 小 限 に で きる か を 考 え な い で モ ノ を つ く

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り、 そ の 結 果 、 出 て きた 廃 棄 物 を一 番 最 後 の と ころ で 処 理 す る と い うや り方 で あ る。 す な わ ち 、 産 業 活 動 の 過 程 か ら排 出 され る気 体 、 液 体 、 固 体 の有 害 廃 棄 物 を 効 果 的 に 処 理 す るた め に 発 達 し て きた 技 術 で あ り、 生 産 工 程 の 最 終 段 階 で 行 わ れ るの で 、 エ ソ ド ・オ ブ ・パ イ プ(EOP)、 あ る い は終 末 処 理 技 術 と か い わ れ て き た。(9)たと え ば 、 鉄 工 業 で も公 害 予 防 技 術 と して は エ ソ ド ・オ ブ ・パ イ プ技 術 が主 流 で あ った が 、 生 産 コ ス トに追 加 され る コス トと な るた め 、積 極 的 に実 施 さ れ な か った 。 しか し、 公 害 反 対 の社 会 的 圧 力 や 公 害 規 制 が厳 し くな る に つ れ て どん ど ん使 わ れ て 行 くよ うに な った 。(10) 一 般 的 に い っ て、 日本 の 環 境 政 策 そ れ 自体 が 対 処 療 法 的 で あ った 。 何 か 問 題 が発 生 した の ち に 事 後 的 に個 別 的 に そ の 問 題 の 解 決 に 取 り組 ん で き た 。(11)端的 に い う と、 生 産 工 程 か ら ど ん な有 害 物 質 が 排 出 され る の か に つ い て 何 も考 え ず に 生 産 し、 公 害 とい う問 題 が 発 生 し社 会 か ら非 難 の 声 が高 ま って は じめ て解 決 策 を 講 じた とい うの が 日本 の 公 害 対 策 だ っ た。 しか もそ の 際 、 生 産 方 法 た ま った く手 を付 けず 、 そ の ま ま に して 、 生 産 工 程 の 最 終 部 分 に お い て 有 害 物 質 を 除 去 す る方 法 を 用 い た の で あ る。 これ がEOPで あ る。 ク リー ナ ー プ ロ ダ ク シ ョン(CP)技 術 と こ ろ が 、 こ う したや り方 に 変 化 が現 れ る よ うに な った 。 そ の き っか け は 、1970年 代 に お け る 二 度 にわ た るエ ネ ル ギ ー危 機 で 、 と くに73年 の そ れ は厳 しい もの で あ った 。 日本 は 、省 エ ネル ギー ・ 省 資 源 の努 力 を 強 い られ る よ うに な り、 も し これ に 失 敗 した ら、 将 来 は な い だ ろ うと い わ れ た ほ どで あ っ た。 ζ う して 、 省 エ ネ ・省 資 源 の 観 点 か らの 生 産 工 程 の徹 底 的 な見 直 しが始 ま った の で あ った 。 そ して 、 一 連 の 騒 ぎが終 わ っ て み る と 、 公 害 防 止 の 観 点 か ら も優 れ た シ ス テ ム が 誕 生 し て い た が 、 これ が の ち に国 連 環 境 計 画(UNEP)に よ っ て体 系 化 され た ク リー ナー プ ロ ダ ク シ ョ ソ(CP)で あ っ た。CPと は 、1989年 にUNEPの よ って 唱 え られ た基 本 コ ソセニプ トに よ る と、 予 防 的 環 境 対 策 で あ るが 、 日本 は{CPを 確 立 す る意 識 な しに 、 そ の初 歩 的 な 段 階 を完 成 した の で あ る。(12) 公 害 防 止 の 観 点 か らい うと、 生 産 工 程 を 根 本 か ら見 直 し、 で き る だ け 無 駄 の な い シ ス テ ム を 作 り上 げ た の で あ る か ら、EOP技 術 よ りCP技 術 の ほ うが は る か に効 率 的 で あ る は ず で あ る。 実 際 の と こ ろ、 企 業 の排 水 問 題 に 目途 が 付 い た の は 、 このCPの 技 術 に各 企 業 が 熱 心 に取 り組 ん だ か らで あ る。(13)現在 、 各 産 業 に お い てCPの た め に研 究 開 発 が行 わ れ て お り、 生 産 の 全 工 程 に つ い て 見 直 しが行 われ る と同 時 に、 で き るだ け環 境 に優 しい 新 しい 生 産 技 術 が 誕 生 しつ つ あ る。(13) 地 球 サ ミ ッ ト 公 害 か ら環 境 の 時 代 へ の 移 行 に関 して は 、 内 容 的 に も時 期 的 に も正 確 に 決 め られ な か っ た が 、 環 境 の 時 代 か ら地 球 環 境 の 時 代 へ の移 行 に つ い て は、1992年 に ブ ラ ジル の リオ デ ジ ャネ イ ロで 開 催 され た 国 連 環 境 開 発 会 議(地 球 サ ミ ッ ト)の 影 響 が大 きい 。 この 辺 りか ら環 境 と い う と、 単 に わ れ わ れ の 周 りの 環 境 で は な く、 地 球 環 境 を指 す よ うに な った 。 そ して 、 と くに重 要 な の は 、 こ の地 球 サ ミ ッ トを契 機 と して 国 際 的 に も国 内的 に も具 体 的 な 行 動 が取 られ る よ うに な った こ と で あ る。 まず 、 第 一 に あ げ た い の は 、 国 際 標 準 化 機 構 が 中 心 と な って 、96年9月 か ら10月 に か け て環 境

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マ ネ ジ メ ソ トシ ス テ ム規 格 と環 境 監 査 規 格(ISO14000シ リー ズ)を ま とめ た こ と で あ る。 こ の 国 際 的 規 格 は 企 業 の グ リー ソパ ス ポ ー トと 呼 ば れ て い るが 、 そ の理 由 は、 これ を入 手 した 企 業 が 環 境 を重 視 す る企 業 と して 社 会 的 に認 め られ る こ と に な るか らで あ る。 逆 に、 こ の規 格 を 取 得 し な か った 企 業 の 製 品 は 、 市場 か ら閉 め 出 さ れ る可 能 性 が あ る こ と に な り、 と くに 環 境 意 識 の 強 い ヨー ロ ッパ で は 致 命 的 な こ とに な りか ね な い。 日本 も早 速 、1994年11月 に十 社 が 集 ま っ て 日本 環 境 認 証 機 構 を つ く り、 これ へ の対 応 に 乗 り 出 した 。(15)この結 果 、 環 境 に 配 慮 しな い で 企 業 活 動 を続 け て い く こ とが 不 可 能 に な りつ つ あ る。 二 番 目 に重 要 なの は、 地 球 サ ミ ッ トで 採 択 され た 「ア ジ ェ ソ ダ21」 で あ る。 各 国政 府 は これ に 基 づ い て 「ア ジ ェ ソ ダ21行 動 計 画 」 を策 定 す る こ と と な り、 各 省 庁 は これ を 具 体 的施 策 に翻 訳 し 政 策 に反 映 させ た の で あ る。 これ に つ い て は、 緑 化 技 術 の と こ ろ で も う少 し くわ し く見 た い 。 三 番 目 に、 国 連 大 学 の ゼ ロエ ミ ッシ ョ ソ研 究 構 想 を あ げ た い 。 これ が 国 連 大 学 独 自の も の だ っ た の か 、 そ れ と もベ ル ギ ー の起 業 家 の グ ソ タ ー ・パ ウ リが 国連 大 学 に働 きか け た もの か 、 そ の 辺 は は っ き り しな い が 、 各 種 の産 業 を 組 み 合 わ せ て 廃 棄 物 を ゼ ロ に しよ う とす る構 想 で あ る。(16) そ の基 本 的 な考 え方 は 、生 態 シ ス テ ム か ら きて い る。 す な わ ち、 自然 を よ く観 察 す る と、 あ る 生 物 種 の 排 出 物 が 別 の 生 物 種 の食 料 と な る と い うふ うに 無 駄 の もの は何 もな く、 基 本 的 に循 環 型 で あ るが 、 そ れ に 対 して 、産 業 シ ス テ ム は線 形 型 で あ り、 あ る産 業 が 吐 き出 した もの は捨 て る と い うシ ス テ ム を 作 って しま った 。 した が って 、持 続 可 能 性 の あ る産 業 シス テ ムを つ くる た め に は、 自然 の な か の 循 環 パ タ ー ソを真 似 る こ と で あ り、 あ 為産 業 の 廃 棄 物 が 別 の産 業 の 資 源 と な る よ う な シ ス テ ム を構 築 しな けれ ば な らな い こと に な る。(17) 第 一 回 の 世 界 会 議 は1995年4,月 に 開 催 され た。 会 議 の 席 上 、 国 連 大 学 は ビー ル 醸 造 と魚 の 養 殖 を 組 み合 わ せ る事 例 を紹 介 した。 ビー ル を つ くる工 程 か ら排 出 され る麦 芽 と大 量 の 水 を利 用 して 魚 を養 殖 す れ ば 、無 駄 の 少 な い シ ス テ ム が作 れ る と い うわ け で あ る。 一 方 、 民 間 企 業 か らは 、 と くに荏 原 と秩 父 小 野 田が 興 味 を示 した 。 荏 原 は 、 神 奈 川 県 藤 沢 市 に住 宅 、 工 場 、 農 園 な ど を 含 め た モ デ ル 地 区 を建 設 し、廃 棄 物 ゼ ロの 、 この ゼ ロエ ミッ シ ョソ構 想 が ど こま で 可能 か を 確 か め る。 (18)また秩 父 小 野 田 は 「エ コ ・セ メ ソ ト」 の 開 発 に成 功 した 。 こ の セ メ ン トは、 ごみ 焼 却 炉 か ら の 灰 と下 水 汚 泥 、 添 加 物 、 石 こ う を加 え て 作 ら れ る 。 こ の成 果 は5月 に 国 連 大 学 が ア メ リカ の テ ネ シ ー 州 で 開 い た 第 二 回 「ゼ ロエ ミ ッシ ョ ソ国 際 会 議 」 で 発 表 され 注 目され た 。(19)上記 以 外 に も、 日本 各 地 で ゼ ロエ ミ ッシ ョソ構 想 の 実 証 的研 究 が行 わ れ て い る。(20)

公害防止 と しての科学技術

要 す る に 、 は じめ に公 害 が あ り、 そ の 後 に科 学 技 術 が 要 請 され た と い うの が 最 初 に確 立 さ れ た パ タ ー ソで あ った。 科 学 技 術 は、 問 題 を事 後 的 に解 決 す るた め に動 員 され た の で あ る。 この パ ター ソで は 科 学 技 術 は、 工 場 等 の 廃 棄 物 か ら毒 性 を で き るだ け 除 去 す る だ け に用 い ら れ 、完 全 に受 け 身 的 な 役 割 を 演 じた だ け で あ った 。 公 害 に 主 導 権 を 握 られ た状 態 に あ った とい え る が 、 そ れ な り に強 力 な 武 器 と して 力 を 発揮 し、 公 害 防 止 の 効 果 は 確 か に あ った 。 次 に 、環 境 の 時 代 に な る と、 主 導 権 を 握 っ た の は公 害 で は な く、 省 エ ネ ・省 資 源 で あ っ た 。 科 学 技 術 は 、 この 目的 の た め に動 員 され 、 この 意 味 で は公 害 の時 代 と 同 じパ ター ソで あ っ た が 、相 当 に 異 な った 結 果 を も た ら した 。 科 学 技 術 は 公 害 の 時 代 の よ うに 生 産 工 程 の 終 末 部 を い じ く り回 した の で は な く、 生 産 工 程 そ れ 自 身 を修 正 した か らで あ り、 これ が の ち のCP技 術 の 確 立 へ と つ な が っ た か らで あ った。 公 害 の時

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代 と比 較 す る と、 科 学 技 術 は産 業 の 本 質 部 分 で 活 躍 す る よ うに な り、 そ の 意 味 で役 割 は増 加 した と も み な せ るが 、 省 エ ネ ・省 資 源 が 主 で あ り、 科 学 技 術 は あ くまで 従 で あ っ た。 しか し、 公 害 防 止 に は大 きな 役 割 を果 た した 。 地 球 環 境 の 時 代 に な る と 、CPの た め の 科 学 技 術 お よび ゼ ロエ ミ ッ シ ョ ソ構 想 が 登 場 し、 事 態 は か な り変 化 した よ うに見 え る。 しか し、 公 害 ・環 境 の た め に科 学 技 術 が 動員 され る とい うパ タ ー ソは 基 本的 に は 従 来 と変 わ って い な い。 た だ 、 従 来 と比 べ る と 、短 期 的 な 、 眼 前 の深 刻 な 問題 を 解 決 す る と い う、 従 来 型 の 社 会 的 圧 力 で は な く、 も っ と 中 ・長 期 を に らん だ 圧 力 が か か っ て きた とい う印象 が 強 い 。 こ う した 状 況 下 で は 科 学 技 術 も表 面 的 な傷 を 直 す の で は な く、 根 本 を直 す よ うに 期 待 され て お り、 そ れ だ け に科 学 技 術 の 与 え る影 響 は大 き くな って い る と いわ な け れ ば な ら な い 。 と くに ゼ ロ エ ミ ッ シ ョソ構 想 は 、 い ろ い ろ な産 業 の組 み 合 わ せ を求 め て くる の で 、 な か に は わ れ われ の住 宅 も含 ま れ る よ うな新 しい 産 業 ク ラ ス ター が 形 成 され る か も しれ な い 。 つ ま り、 廃 棄 物 ゼ ロを 目的 と した 、 い ろ い ろ な新 しい産 業 ク ラ ス ター を形 成 され る一 方 で 、 一 般 住 宅 を 含 ん だ産 業 ク ラ ス ター も形 成 さ れ る可 能 性 が あ り、社 会 シ ス テ ムに か な りの影 響 を 与 えそ うで あ る。 科 学 技 術 は、 ゼ ロエ ミ ッシ ョソに 至 っ て は じめ て 、 小 手 先 の 変 革 で は な く、社 会 を 根 本 的 な意 味 に お い て 変 革 す る段 階 まで 来 た よ うで あ る。

緑化技術

緑 化 技 術 は 、 公 害 防 止 技 術 と して 認 識 され た こ とは な い が 、近 年 、 地 球 環 境 問題 が 論 じ られ る 際 に は一 つ の 強 力 な武 器 と して語 られ る こ と が 多 くな っ た。 と くに、 砂 漠 緑 化 が そ うで あ るが 、 これ 以 外 に も環 境 庁 の エ コ ポ リス 、建 設 省 の エ コ シテ ィ、 運 輸 省 の エ コポ ー ト等 の快 適 空 間 づ く りに お い て 緑 化 は 重 要 な 位 置 を 占 め る よ うに な った 。(21)しか し、 一 口 に 緑 化 技 術 と い っ て も、 そ の 内容 は 多 岐 に わ た っ て お り、 と て も こ の よ うな小 論 で は そ の全 貌 を カ バ ー し きれ ない の で 、 こ こで は道 路 建 設 と法 面(の りめ ん)保 護 の 緑 化 技 術 に焦 点 を 当 て て 考 え て み た い。

法面緑化

住 宅 団 地 、 高速 道 路 、 新 幹 線 な ど、 大 規 模 な 土 木 工 事 が 行 わ れ る と、 そ の あ と に は必 ず 人 工 傾 斜 地 が 出 現 す る。 この 傾 斜 地 が 法 面 で 、 法 面 の 緑 化 と は この 人 工 的 に つ く られ た 傾 斜 地 を 緑 化 し て 保 護 す る こ とを い う。 第 二 次 大 戦 後 、復 興 が進 む た つ れ て 国 土 の 開 発 が始 ま った が 、 と くに19 55年 以 降 、 高 度 経 済 成 長 と と もに 開 発 の ス ピー ドは 速 ま り、 そ れ に伴 って 法 面 ス ペ ー ス も急 速 に 増 加 して い っ た。 何 もせ ず に放 置 して お く と浸 食 が 起 こ り、 崩 落 の 危 険 性 が あ るの で 、 緑 化 す る 必 要 が生 じた 。 大 量 の 法 面 が 出現 す る の で 、 手 っ取 り早 く行 わ な け れ ば な らな い が 、 そ の た め に 機 械 を使 って 成 長 の は や い 外 国産 の 牧 草 の 種 子 を散 布 す る工 法 が 開 発 され た。 当 時 の 緑 化 とは 、 防 災 の観 点 か らはや く安 価 に法 面 保 護 が で きれ ば 、 目的 は達 成 され た わ け で 、 自然 へ の 配 慮:など は ほ と ん ど な か っ た とい って よ い。 換 言 す る と、 緑 化 は、 こ れ を 緑 化 して ほ しい 、 とい う土 木 工 事 側 の 、 緑 化 の こ と を一 切 考 慮 しな い か た ち で 始 ま った わ け で 、 まず は じめ に法 面 あ りき の状 態 で あ った 。(22) そ の 結 果 、 材 料 、 工 法 の 均 一 化 、 施 工 の 容 易 性 等 が 求 め られ 、 この 分 野 の 技 術 は 植 物 に 関 す る知 識 が ゼ ロで も 施 工 が 可 能 と な る よ うな 方 向 へ と進 ん で い った 。(23)日本 全 国 、 ど こへ い って

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も同 じよ うな 法 面 風 景 が 見 られ る よ うに な り、 付 け焼 き刃 的 な 見 て くれ だ け の よ い 緑 が 大 量 に誕 生 した 。 しか し、 そ の後 、 公 害 が全 国 的 に大 き な問 題 と な りは じめ る と 、 無 制 限 の 開 発 に対 す る 非 難 の 声 が 高 ま り、 緑 化 技 術 は開 発 に よ っ て 破 壊 され た 自然 修 復 の た め の技 術 と して の 役 割 を 求 め られ 始 め た。(24)こう した 目的 の た め に新 しい工 法 が模 索 され た 。 従 来 の よ うに 軟 質 土 の 緑 化 だ け で な く、 硬 質 土 壌 や 岩 盤 な ど の無 土 壌 法 面 等 に対 して も緑 化 が要 求 され る よ うに な り、 い ろ い ろ な資 材 を組 み合 わ せ て植 物 生 育 基 盤 を つ く り、 これ を硬 質 土 に 吹 き付 げ る岩 盤 緑 化 工 法 が 開 発 さ れ た 。 この 工 法 は 、 比 較 的 厚 い植 物 生 育 基 盤 を 吹 き付 け るた め 、 厚 層 客 土 吹 付 工 法 と も呼 ば れ て い る。(25)こう し て 、 ど ん な場 所 で も ど ん な季 節 で も緑 化 で き る技 術 が 発 展 して い っ た わ け で あ る が 、 日本 の法 面 緑 化 技 術 は 、 この意 味 で世 界 的 レベ ル に あ る。(26) 70年 代 に な る と、 道 路 法 面 の 緑 化 は草 本 群 落 で は な く、 木 本 群 落 を 中 心 と した もの に す べ き で あ る と い う動 きが 現 れ た 。 草 本 群 落 は 、 根 系 の発 達 が 不 十 分 で 、 滑 落 しや す く、 ま た 衰 退 も しや す く、 再 び裸 地 と な っ て しま うか ら と い うの が そ の理 由で あ った 。 木 本 群 落 を 中心 に緑 化 を 図 る とい う、 新 しい 動 き は 、 そ の後 、 主 流 と な っ て行 くが 、 ア プ ロー チ に二 つ の 違 い が 出 て きた 。 一 つ は 、 種 子 に よ る緑 化 、 も う一 つ は 、 苗 木 に よ る緑 化 で あ り、 この 違 い は 現 在 も解 消 され て い な い 。 た と え ば 、 種 子 に よ る樹 林 化 を 主 張 す る説 に よ る と、 苗 木 に よ る方 法 は 根 系 の 発達 が種 子 に よ る もの と比 較 す る と 、 不 十 分 で あ り、 防 災 的 に問 題 が あ る と い う。 さ らに 、 は じめ か らい きな り潜 在 自然 植 生 を植 栽 す るた め に厚 い 客 土 が な され て きた が 、 これ も経 済 的 に 問 題 が あ る等 の批 判 も あ る。(27)これ に対 して 、 防 災 の 問 題 に つ い て は緑 化 の前 に す で に 土 木 的 な処 理 が 施 して あ る の で 、 問 題 な い と し、 逆 に 、 種 子 に よ る樹 林 化 の 場 合 、 い ろ い ろ な 種 類 の種 子 を入 手 す る こ と の 困 難 さが 指 摘 され 、 こち らの 問 題 の ほ うが 大 きい と の批 判 も あ る。(28)

自然保護技術

緑 化 を行 う際 に、 う え の よ うな ア プ ロー チ の違 い が 出 て きた こ と 自体 、 緑 化 す る こ と の 意 味 が 変 わ っ て きた と解 釈 す べ きで あ ろ う。 もは や50年 代 末 か ら60年 代 の よ う に大 量 に 発 生 した法 面 を 急 い で緑 化 す る こ と に 意 味 が あ っ た時 代 で は な くな り、 な ん の た め に緑 化 す る の か をは っ き りさ せ る必 要 が あ っ た か らに ち が い な い。70年 代 とい え ば 、 エ ネ ル ギ ー 危 機 の 時 代 で あ り、 公 害 に対 す る意 識 も変 化 して お り、 た と えば 、 自然 保 護 運 動 な ど を見 て も、 微 妙 に 変 化 して い る。 住 民 の 関 心 も、 公 害 か ら身 近 な 周 辺 の環 境 へ と移 っ て い った 時 代 で あ り、80年 代 に な る と 、 この 辺 りの 性 格 が は っ き り して く る。 か つ て 自然 保 護 運 動 は公 害 反 対 運 動 と区 別 で きた が 、 この境 界 が ぼ け 始 め 、 さ らに 専 門 家 主 導 で な くな り、 一 般 市 民 も参 加 で き る よ う に な っ た。 こ う した 変 化 に付 随 して 、 自然 保 護 運 動 は そ れ ま で の 主 要 関 心 事 で あ った 貴重 な絶 滅 種 を 保 護 す る と い うこ と か ら、 自分 た ち の周 辺 の 緑 、 自然 を守 る とい う方 向 転 換 を して い っ た 。 この な か に は 自然 を守 るだ け で な く、,失わ れ た 自然 環 境 を 自分 た ちで 復 活 し よ うと い う運 動 もあ り、 そ の代 表 的 な例 が ホ タ ル の 里 復 活 運 動 で あ った 。 復 活 され よ う と して い る 自然 は 、 か つ て ど こで も見 られ 、 い つ の 間 に か 消 滅 して しま っ た 市街 地 周 辺 の 平 凡 な 自然 で あ った 。(29) 一 般 市 民 の こ う した 環 境 に 対 す る意 識 の 変 化 は 、 科 学 技 術 に も影 響 を及 ぼ して い る。 公 害 が激 しか った 時 に社 会 が 科 学 技 術 に働 きか け た 圧 力 ほ どで な い が 、 た とえ ば 、 河 川工 事 のや り方 に影 響 を与 え た 。 ホ タル の 里 復 活 運 動 に続 い て 、 オ オ ム ラ サ キ や モ リア オ ガ エ ル な どの 復 活 運 動 も起 こ っ た が 、 こ の結 果 、 水 辺 の 復 権 が唱 え られ 始 め 、 これ を通 して河 川 修 復 技 術 が 変 化 し始 め た の

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で あ る。 一 般 的 に い う と、 自然 の 河 川 とい うもの は 蛇行 して い る。 流 れ が緩 や か だ った り、速 か っ た り して い る の で 、 い ろ い ろ な 生 物 が そ こに 棲 息 で き る の で あ る。 しか し、 問 題 は、 この よ うな 河 川 は こ の ま まに して お くと 、 洪 水 を起 こす 可 能 性 が あ る こ とで 、 河 川 の 周 辺 に住 む 人 た ち を悩 ま せ て き た。 明 治 以 降 、 政 府 は 、 こ う した 災 い を な くす た め に 、 主 と して 防 災 の 観 点 か ら水 が ス ム ー ズ に流 れ る よ うに河 川 を で き るだ け真 っ直 ぐに し、 か つ コ ソ ク リー トで か た め て しま った の で あ る。 河 川 を コ ソ ク リー ト化 す る こ と の利 点 は、 こ うす れ ば そ の後 の 管 理 費 が ほぼ ゼ ロ に抑 え られ る こ と だ った 。つ ま り、ひ と た び 工 事 して しま え ぱ 、半 永 久 的 に 何 も しな くて もよ か っ た。(30) しか し、 身 近 な 自然 の 復 活 と い う こ と が話 題 に な り始 め る と、 河 川 は 単 な る水 の 通 路 以 上 の 存 在 とな り、 わ れ わ れ が生 物 と接 触 す る こ と の で き る身 近 な 自然 の 一 部 と な っ た。 当 然 の こ とな が ら、従 来 型 の河 川 工 事 は 見 直 しが行 わ れ 、 親 水 護 岸 、 近 自然 工 法 、 多 自然 工 法 等 と呼 ば れ る技 術 の 開発 が主 要 関 心 事 と な った 。 これ は 、 自然 環 境 をで き る だ け 保 存 しな が らの治 水 技 術 で あ り、 従 来 の路 線 と は 明 ら か に 異 な っ て い る。 と くに 、 難 しい の は 、 洪 水 と の 関 係 で あ る。 生 物 が棲 息 しや す い よ うに す る と、 治 水 上 の問 題 が 起 こ る。 した が って 、 まず 安 全 性 を確 認 す る こと が重 要 で あ り、 そ の うえ で 自然 型 へ の 改 修 工 事 が は じめ て 可 能 と な る の で あ る。 す で に ス イ スや ドイ ツ で この方 面 の 技 術 が 発 達 して お り、80年 代 後 半 以 降 、 日本 は これ を 輸 入 して い る。(31) か つ て の 法 面 緑 化 技 術 が 全 国 ど こへ い って も同 じよ うな 法 面 風 景 を生 み 出 した よ う に、 従 来 の 河 川 技 術 は 、 全 国 の 河 川 を ど こ へ い って も画 一 的 な 姿 に して し ま った 。 と こ ろ が 、河 川 修 復 の た め の 新 しい技 術 は 、 そ れ ぞ れ の 河 川 の状 況 に応 じて い ろ い ろ な生 物 が 棲 め る河 川 に作 り替 え よ う と して お り、 そ の た め 、 も っ と多 様 な対 応 が 可 能 に な りつ つ あ る。 まだ さ さや か な レベ ル で 行 わ れ て い る に す ぎ な い が 、 市 民 の 自然 を求 め る要 求 が こ う して 変 化 を もた ら した と見 て も間 違 い な い 。 一 般 的 に技 術 は 、 同 じよ う な も の を ま るで 判 を押 した よ うに して 作 る こ と に お い て最 も得 意 で あ り、 一 つ一 つ 手 作 りの よ うな もの を作 る こ と は得 意 で な か っ た。 しか し、 い ま求 め られ て い る技 術 とは 、 多様 な対 応 を可 能 に す る もの で あ る。 今 後 、 科 学 技 術 が ど うい うか た ち濬 これ に 応 え て行 くの か 、結 論 で も う一 度 考 え て み た い。

地球環境問題

90年 代 に 入 る と、 地 球 環 境 問 題 が 大 き く ク ロー ズ ア ップ され るが 、 い ま 見 た よ うに 、 これ 以 前 にす で に わ れ わ れ の 自然 へ の ア プ ロー チ の 仕 方 は 、 変 わ って い た の で あ る。 とい う こ とは 、 各 国 にお い て状 況 は 異 な る が 、 こ う い う変 化 が あ っ た か ら こそ 、 ブ ラ ジル の地 球 サ ミ ッ トで の 話 し合 い が うま くい っ た と見 る べ きだ ろ う。 そ して 、 地 球 サ ミ ッ ト以 降 、 地 球 環 境 問 題 は世 界 的 な規 模 で 一 挙 に ク ロー ズ ア ッ プ され 、 具 体 的 な政 策 に反 映 して い った 。 国 内 的 に も、93年11月 に環 境 基 本 法 が 制 定 され た の を は じめ 、 そ の 後 、 環 境 政 策 大 綱 、 緑 の政 策 大 綱 、 グ リー ソ プ ラ ソ2000の 策 定 、生 物 多 様 性 国 家 戦 略 、 リサ イ クル 関 連 法 の 制 定 、環 境 影 響 評 価 法(ア セ ス 法)等 々 とい うふ うに 、 い ろ い ろ な 政 策 が 具 体 化 され て い っ た 。 さ らに審 議 会 レベ ル に お い て も、 た と え ば 、97年 6月 の 建 設 省 道 路 審 議 会 環 境 部 会 の 答 申 に も あ る よ うに 、 道 路 建 設 に お い て 環 境 へ の一 層 の 配 慮 が 強 調 さ れ た 。(32)次に 、 地 球 環 境 問 題 へ の 配 慮 が 、 道 路 建 設 に お 、・て 具 体 的 に ど うい うふ うに 行 わ れ て い っ た の か に つ い て 見 て み た い 。

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環境 に配慮 した道路建設

道 路 に植 え られ る樹 木 に して も二 酸 化 酸 素 の 固定 とい う観 点 か らの 検 討 が 行 わ れ る よ うに な り、 従 来 ま で の よ うに景 観 の 創 造 、 走 行 の安 全 性 ・快 適 性 だ け が課 題 と な る の で は な く、地 球 環 境 の 保 全 、 省 エ ネ 、 リサ イ クル 、 生 態 系 へ の配 慮 な ど が 中心 的 課 題 と な っ た。 道 路 建 設 に お い て もゼ ロ エ ミ ッ シ ョソ、 エ コ ロー ド、 ビオ トー プ な どが 検 討 の 対 象 と な り、実 際 の 現 場 で 実 施 に 移 され て い っ た。 た と えば 、道 路 建 設 に お け る ゼ ロエ ミ ッシ ョソで は 、 国連 大 学 の プ ロ ジ ェ ク トか ら も 想 像 で き る よ うに、 で き るだ け廃 棄 物 を 出 さな い よ うな シ ス テ ム作 りが 模 索 され て い る。 道 路 機 能 を 維 持 す るた め に は定 期 的 な草 刈 りな ど が行 わ れ る が 、 刈 り取 った 草 は廃 棄 処 分 にす る の で は な く、 堆 肥 化 して リサ イ クル す る な ど の 試 み が 行 わ れ て い る。 現 在 、 堆 肥 化 手 法 に は、 約1カ 月 で堆 肥 化 す る屋 内 方 式 と3-4カ 月 で堆 肥 化 す る屋 外 方 式 が あ り、 出来 上 が っ た もの は 、 植 物 生 育 基 盤 等 に 使 わ れ て い る。(33) 一 方、 生 態 系 に 配 慮 して の 道 路 建 設 、 す な わ ち エ コ ロー ドの 試 み で あ る が、 従 来 まで の よ うに 利 便 性 や快 適 性 だ け を追 求 した 道 路 建 設 で は な く、 自然 に も優 しい道 路 建 設 を 目指 して い る。 代 表 的 な 試 み と して は 、 宮 城 県 と秋 田県 を 結 ぶ 一 般 国 道108号 の、 鬼 首 峠 を 越 え る部 分 に 建 設 さ れ た13.7キ ロの 鬼 首 道 路(1979年 に着 工 され96年 に 開通)が あ げ られ る。 建 設 され た 部 分 は 、 い ろ い ろ な動 植 物 が 棲 息 す る栗 駒 国定 公 園 を通 過 す るの で 、 この 環 境 を壊 さ な い配 慮 を した道 路 作 りが 行 わ れ た の で あ る。1992∼3年 と二 年 に わ た って 鬼 首 道 路 エ コ ロ ー ド検 討 委 員 会 が設 置 され 、 生 態 系 へ の影 響 を 最 小 限 に す る た め に 方 策 が い ろい ろ検 討 され た 。 そ の 結 果 、 い ろい ろ な 工 夫 が提 案 され た。 トソ ネル 、 橋 梁 な ど を作 って 、 で き るだ け盛 土 や 切 土 を 少 な くす るが 、 や む な くで きた 法 面 に対 して は 、 周 囲 と 同 じ樹 種 を 植 え るな どで あ る。 また 、 そ の た め の試 験 植 栽 が行 わ れ た。 さ ら に、 小 動 物 の た め に 側 溝 か らの 脱 出 実 験 や 動 物 横 断道 路(け もの 道)の 確 保 な ど も行 わ れ た。 完 成 後 、検 討 委 員 会 は 、 鬼 首 道 路 追跡 調 査 委 員 会 と な り、 エ コ ロー ドと して の 有 効 性 を 調 査 し、 将 来 の た め に 資 料 収 集 に あ た って い る。 全 国 各 地 で エ コ ロー ド 建 設 の 動 き が 見 られ るが 、 鬼 首 道 路 の よ うに 生 態 系 全 体 を保 全 す る とい う本 格 的 な取 り組 み は 少 な い。(鋤 エ コロー ドの 取 り組 み の 多 くは まだ 部 分 的 とは い う もの の 、 道 路建 設 に際 して 、 生 態 系 へ の い ろ い ろな 配 慮 が され る よ うに な った こ と は否 め な い 。 法 面 緑 化 が行 わ れ る際 に も、 植 物 の種 類 や 法 面 の勾 配 、 さ ら に表 土 の保 存 な ど に対 して 、 新 しい取 り 組 み が な され て い る。 た と え ば、 従 来 、 現 地 に 自生 して い る植 物 を用 い る こ と は、少 な か っ た が 、 別 の 地 域 か らの植 物 を持 ち込 んだ 場 合 、 現 地 の 生 態 系 に影 響 を与 え る か も しれ ない の で 、 で き る だ け 現 地 の植 物 を 用 い て 緑 化 を 図 る こ と が試 み られ て い る。 また 、 法 面 の勾 配 につ い て も、 用 い る植 物 に よ って 勾 配 を緩 や か にす る な ど、 一 方 的 に 土 木 工 事 側 の都 合 だ けで 工 事 が 行 わ れ る とい う こ とが な くな りつ つ あ る 。 さ ら に 、 現地 の表 土 は 土 壌 生 物 、 植 物 種 子 、 動 物 の卵 な ど を 多 く含 ん で い るの で、 これ を保 存 して 、 工 事 後 の 緑 化 に用 い る な ど し、 工 事 前 の 自然 環 境 保 全 に努 め る こ と も行 わ れ る よ うに な っ た6(35) 以 上 は 、 現 在 、最 先 端 の緑 化 技 術 が ど うい う方 向 に 進 み つ つ あ る か に つ い て の概 略 で あ り、法 面 緑 化 工 事 の 実 態 の 説 明 で は な い 。 残 念 な が ら、 実 態 は 、上 述 の よ うな 高 度 な新 技 術 が 開 発 され て い る に もか か わ らず 、 い ま だ に30年 前 同 様 に主 に 外 来 草 を使 っ た緑 化 が 多 くの場 所 で 行 わ れ て い る よ うな次 第 で あ る。 そ の 理 由 と して 、業 者 の 環 境 ・景 観 に 対 す る認 識 不 足 、 技 術 の 普及 不 足 、 土 木 技 術 者 の 、 植 物 に 対 す る認 識 不 足 、 コ ソ サル タ ソ トの、 緑 化 技 術 に対 す る認 識 不足 な ど が あ

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げ られ て い る。(36) 確 か に、 一 方 で こ の よ うな 旧態 依 然 と した こ とが 行 わ れ て い るが 、 他 方 で 新 しい状 況 に対 応 し よ う と した動 き も あ る こ とは きち ん と認 識 して お くべ き で あ ろ う。 た とえ ば 注 目す べ きは 、1995 年10月 の第21回 日本 道 路 会 議 に お い て 行 わ れ た パ ネ ル デ ィス カ ッシ ョ ソで あ る。 こ の な か で 、 そ もそ も土 工 の計 画 、 設 計 の 段 階 か ら法 面 を少 な くす る 技 術 や 景 観 を 創 造 す る方 策 が必 要 な こ とが 話 し合 わ れ た。(37) 計 画 の段 階 か ら法 面 を 少 な くす る とい うこ と は 、 従 来 の や り方 と比 較 す る と、 画 期 的 と もい え る。 い ま ま で は 、 まず 土 木 工 事 が行 わ れ た 結 果 と して の 法 面 が は じめ に あ り、 これ を 緑 化 しな け れ ば な らな か っ た 。 設 計 の 段 階 で も実 際 の 工 事 の 段 階 で も、 その 後 に 出現 す る法 面 を ど うす る か に つ い て は何 も考 え ら れ な か っ た。 以 前 、 公 害 とそ の 対 策 に つ い て 見 た が 、 この 状 況 は 、 そ の時 と きわ め て よ く似 て い る。 つ ま り、 日本 の 公 害 対 策 とは 、 まず は じめ に 「公 害 あ りき」 で あ った 。 生 産 工 程 か らど ん な有 害 物 質 が 排 出 され るの か に つ い て 何 も考 え ず に生 産 し、 公 害 と い う問 題 が 発 生 し社 会 か ら非 難 の 声 が 高 ま っ て は じめ て 解 決 策 を講 じた の で あ る。 しか もそ の 際 の解 決 方 法 は 、 エ ソ ド ・オ ブ ・パ イ プ(EOP)で あ った 。 生 産 方 法 に ま っ た く手 を 付 けず 、 そ の ま ま に し て 、 生 産 工 程 の 最 終 部 分 に お い て有 害 物 質 を 除 去 す る 方 法 を用 い た の で あ る。 と こ ろ が 、 そ の後 、 生 産 工 程 そ れ 自体 か ら有 害 物 質 を最 小 限 に お さ え る と い う、 ク リー ナ ー プ ロ ダ ク シ ョソ(CP) の 考 え 方 が現 れ た 。 設 計 の 段 階 か ら法 面 を最 小 に す る、 あ るい は環 境 へ の イ ソ パ ク トを 最 小 に す る と い うの は 、 ま さ し くCPの 考 え 方 と 同 じで あ る。 緑 化 技 術 に お い て も、 公 害 防 止 技 術 と 同様 の 発 展 の パ ター ソ を た ど って い る の は 、 き わ め て 興 味 深 い。

エ コサ イクル緑化

一 般 的 に エ コサ イ クル 緑 化 工 法 と呼 ば れ て い る、 新 しい 試 み も、 ブ ラ ジ ル の地 球 サ ミ ッ トの 広 範 囲 に わ た る影 響 が な か っ た ら、 誕 生 しな か っ た だ ろ う。 この 新 しい 試 み と は 、廃 棄 物 の リサ イ クル と 自然 林 の 回復 と に よ っ て従 来 の厚 層基 材 吹 付 工 法 の 経 済 的 ・技 術 的 欠 点 を補 うもの で あ る。 この厚 層 基 材 吹 付 工 法 は 、70年 代 中 頃 に 開 発 され て 以 来 、 どん な 場 所 で も きわ め て 敏速 に緑 化 し、 しか も持 続 性 も あ った の で 、 当 時 の緑 化 目的 に 合 致 し、 重 宝 され て きた 。 しか し、 そ の 後 、 時 間 の経 過 と と も に、 次 の よ うな二 つ の 新 しい対 応 が 求 め られ る よ うに な った 。 一 つ は、 この 工 法 に 用 い られ る植 物 生 育 基 材 の 原 料 と な るバ ー ク(木 皮)や ピー トモ ス の 問 題 で あ る。 量 が 安 定 的 に 確 保 で きな か っ た り、 品 質 に ば らつ きが あ っ た り した 。 ま た養 分 過 多 に な りや す く、 導 入 した植 物 が衰 退 す る こ と な く、10年 以 上 も保 つ こ と で あ る。 と い う こ と は、 植 生 が 自然 界 の よ うに次 々 に遷 移 して 行 かず 、 か とい っ て 自然 林 構 成 樹 種 を 導 入 す る と、逆 に養 分 過 多 で うま く育 た な くな った しま い 、 地 球 サ ミ ッ ト以 降 の 緑 化 の 目的 で あ る 自然 林 の 回 復 が む ず か し くな る。 そ して 、二 つ 目 は、 コ ス トの問 題 で あ っ た 。 厚 層 基 材 吹 付 工 法 の 施 工 費 は 決 して 安 価 で な く、 そ の た め他 の 施 工 費 の安 い 工 法 へ と シ フ トす る傾 向 が あ り、 この 工 法 が競 争 力 を失 う可 能 性 が 出 て きた 。 ま た 土 木 工 事 の 国 際 標 準 へ の 対 応 が 求 め られ る よ うに な り、 市 場 単 価 制 が 導 入 され た 結 果 、 コ ス トダ ウ ソ の 必 要 性 が 生 じ、 よ り安 価 な 資 材 が求 め れ る よ うに な った こ とで あ る。(38) つ ま り、 単 純 に い え ば 、 バ ー ク堆 肥 等 に代 わ る 、 新 しい原 料 の 開 発 が 必 要 で あ る とい う こ とで 、

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全 面 的 な見 直 しが は じめ られ た わ けで あ る。 そ の 結 果 、 明 ら か にな った こ と は、 バー ク堆 肥 や ピー トモ ス の代 わ りと な る もの は 安 価 に は手 に入 らな い こ と で 、 コ ス ト面 か らだ け す れ ば 、 廃 棄 物 の 利 用 を考 え る しか他 に 有 効 な 方 法 が な い こ とで あ った 。 さ ら に、 地 球 サ ミ ッ ト以 降 、 リサ イ クル 社 会 が強 調 され る よ うに な っ た の で 、 廃 棄 物 の 再 利 用 が可 能 と な る と 、 い ろ い ろの利 点 が 生 じて くる。 第 一 、 社 会 を 味 方 に つ け る こと が で き る。 だ が、 は た して 廃 棄 物 は 、植 物 生 育 基 材 の 原 料 とな り得 るの だ ろ うか 。 実 は これ は 、 品 質 や 養 分 過 多 の 問 題 と結 び つ い て お り、 そ の 元 とな るい ろ い ろ な研 究 開 発 は す で に行 わ れ て い た 。 た と え ば 、 養 分 過 多 に な ら な い た め に は、 砂 質 土 の 多 い 材 料 を使 う必 要 が あ る こと もわ か り、 廃 棄 物 利 用 た め の 技 術 的 研 究 は、 こ う した 経 験 を も と に して 行 わ れ て い っ た。 現 在 ま で の研 究 の 結 果 、 再 利 用 で き る廃 棄 物 は 、 無 機 物 系 資 材 と して 廃 コ ソ ク リー ト ・ア ス フ ァル ト、現 場 発 生 土 、 浚 渫 ・ 無 機 ・浄 水 等 の 各 種 汚 泥 な ど 、 また 有 機 系 資 材 と して 、 刈 草 残 滓 、 伐 根 ・間 伐 材 ・解 体 材 等 の廃 木 材 、 下 水 な ど の各 種 有 機 汚 泥 な ど、 多 岐 に わ た る こ と が わ か って い るが 、 これ らの技 術 的 問 題 とは 別 に も う一 つ解 決 され な け れ ば な らな い 問 題 が あ っ た。 そ れ は、 原 料 と な る廃 棄 物 が バ ー ク 堆 肥 等 に と って 代 わ れ る た め に は 、 安 定 的 に 大 量 に供 給 さ れ る必 要 が あ る こ と で あ る。 97年1月 に は エ コ サ イ クル 緑 化 の材 料 提 供 を行 うた め に 日本 エ コサ イ クル 土 壌 協 会 が まず 創 設 され 、 さ らに 、 現 地 に お け る 施 工 の 実 施 部 門 と して エ コサ イ クル 緑 化 工 協 会 が 各 府 県 に設 置 さ れ る こ と とな った 。 同 年11月 に は 熊 本 県 に最 初 の エ コサ イ クル 緑 化工 協 会 が 設 け られ 、 そ の後 、 次 々 誕 生 して い って い る。 い ま ま で にい くつ か の場 所 で実 際 に廃 棄 物 を用 い た エ コサ イ クル緑 化 工 法 が 使 わ れ て お り、 一 応 、 初;期の 目的 を達 した と判 断 され て い る。 も ち ろ ん 、 最 終 的 な判 断 を 下 す ま で に は 、 まだ か な りの 時 間 を 要 す る もの の と思 わ れ る。(39) 法 面 緑 化 の 分 野 は 、 い ま ま で ほ ぼ完 全 に閉 じた 世 界 を形 成 して い た。 しか し、 法 面 緑 化 技 術 が 自 らの 分 野 と従 来 ま で あ ま り関 係 の な か っ た廃 棄 物 利 用 ま で手 を広 げ て 行 く様 子 を見 る と、 か つ て の 「は じめ に法 面 あ りき」 の 時 代 は過 ぎ去 った 感 が 強 い。

す で に示 唆 した こ とで あ る が 、 公 害 防 止 技 術 と緑 化 技 術 、 と くに法 面 緑 化 技 術 との問 に は 、 あ る種 の パ ラ レル 現 象 が 観 察 され た 。 す な わ ち 、 公 害 分 野 で は 、 まず は じめ に公 害 が あ り、 これ が 社 会 的 圧 力 と して働 き、 公 害 被 害 を防 ぐた め に防 止 技 術 が発 展 して い った 。 同 じ よ うに 、 法 面 分 野 で も、 は じめ に法 面 が あ っ た 。 この場 合 、 確 か に 公 害 の よ う に直 ぐに社 会 に大 きな被 害 を も た らす も の で は な か っ た が 、 放 置 して お く と、 崩 落 を 起 こ した り、 ま た 景観 的 に もマ イ ナ ス で あ る し、 で き る だ け もと の 状 態 に 戻 さ な けれ ば な ら な い と い う圧 力 が 働 い た 。 そ の 結 果 、緑 化 技 術 の 登 場 と な っ た わ け で 、 構 図 的 に は、 公 害 と防 止 技 術 と 同 じ関係 に あ る と解 釈 で き る。 二 つ の ま った く無 関 係 な分 野 に おい て、 奇 し く も同 じパ ター ソ が観 察 され る とい う こ とは 、 両 者 の 、 社 会 の な か に 置 かれ て い る状 況 が似 て い る こ と に よ る もの と考 え る ほ うが 自然 で あ る。 科 学 技 術 は両 分 野 に お い て 伝 統 的 に社 会 を引 っ張 っ て 行 く立 場 に あ っ た わ け で な い。 だ か ら、 初 期 の 反 応 に お い て 同 じ よ うな パ ター ソが観 測 され た わ け で あ るが 、 そ の後 の 反 応 に お い て も似 た パ ター ソ が見 られ る の は 、 さ らに 興 味 深 い。 ① 根 本 か ら公 害 の 根 を絶 と う とす る ク リー ナ ー プ ロ ダ ク シ ョ ソ(CP)の 考 え 方 に 対 して 、 法 面 そ れ 自体 を減 らそ う とす る こ とが 設 計 の 段 階 か ら考 慮 され は じめ た こと、 ② 産 業 ク ラ ス ター を組 み 替 え て 廃 棄 物 そ れ 自体 を な くそ う とす るゼ ロ エ ミ ッ

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シ ョ ソに対 して 、 植 物 生 育 基 材 の 原 料 と して 廃 棄 物 を 再 利 用 す る こ と に よ って 閉 ざ さ れ た 世 界 か ら脱 却 し、新 しい展 開 を模 索 しよ うとす る動 きを 見 せ て い る こ と な ど、 そ の後 にお い て も両 者 の 間 で パ ラ レル な現 象 が 認 識 され る。 この 現 象 を 、 科 学 技 術 か ら の 、社 会 へ の働 き か け と見 るか 、 そ れ と も社 会 か らの 、 科 学 技 術 へ の働 き か け な の か、 そ の判 断 はむ ず か しい。 む しろ 、 ど ち ら が ど ち ら と い う よ り、社 会 を 一 つ の シス テ ム と見 な して、 そ れ を うま く組 み 合 わ せ て弊 害 を少 しで も小 さ く して行 こ う と す る、 大 き な 流 れ の な か に あ る と考 えた ほ うが 自然 な よ うな思 わ れ る。 した が って 、 公 害 防 止 技 術 に して も 法 面 緑 化 技 術 に して も、社 会 の な か の い ろ い ろ な要 素 の一 つ に過 ぎず 、 一 方 的 に社 会 を 引 っ張 っ た り、 ま た引 っ張 られ た りす る こ と は な くな っ た と解 釈 した ほ うが よ さそ うで あ る。 つ ま り、 か つ て は 一 方 的 に 科 学 技 術 が社 会 か らの 圧 力 を 受 け る か た ち に な っ て い た が 、 そ の後 の 変 化 に よ っ て 、 上 述 の よ うな か た ち に 変化 した と 考 え るの で あ る 。 とい うこ と は 、 複 雑 な社 会 シ ス テ ム の な か で 多 様 な 状 況 に対 応 して行 く必 要 が あ る こと を 意 味 す る。 河 川 修 復 技 術 の と こ ろで す で に述 べ た よ うに 、 こ の技 術 は 、 か つ て の よ うに全 国 の河 川 を 一 律 に 同 じよ うな か た ち で 改修 す る の で は な く、 そ れ ぞ れ の河 川 の 多様 な 状 況 に対 応 す る よ うに 変 化 しつ つ あ る 。 法 面 緑 化 に して もす で に エ コ ロー ドの と ころ で 紹 介 した よ うに、 現 地 の状 況 に 応 じて 多 様 な対 応 を 迫 られ て い る。 個 別 的 な対 応 を可 能 にす るな 技 術 の発 展 が ます ま す 求 め られ る よ う に な る に ち が い な い が 、 す で に指i摘 した よ うに 、 一 般 的 に 技 術 と は 、 同 じよ うな も の を ま るで 判 を 押 した よ うに して作 る こ と に お い て 最 も得 意 で あ り、一 つ 一 つ手 作 りの よ うな も の を 作 る こ とは 得 意 で な か った 。 実 際 の と こ ろ 、 厚 層 基 材 吹 付 工 法 が法 面 緑 化 技 術 と して 主 流 と な った 大 き な理 由 の 一 つ は 、 これ が画 一 的 な工 法 だ っ た か ら で あ る。 植 物 の こ と に ま った く無 知 で も施 工 の 方 法 が マ ニ ュア ル 化 され た の で 、 機 械 や そ の他 の 資 材 を入 手 す れ ば、 極 端 な こ と を い え ば 、 誰 で も法 面 緑 化 で きた の で あ る。 そ の 結 果 、 全 国 の 法 面 が 同 じ よ うな緑 で お お わ れ た 。 今 後 も一 方 で は個 別 的 で 個 性 的 な 対 応 を 可 能 にす る手 作 りの 技 術 が 求 め られ て ゆ くだ ろ うが 、 も う一 方 で は 画 一 的 で均 一 化 を求 め る技 術 も求 め れ る に ち が い な い 。 た と え ば 、緑 化 コ ソ ク リー トな ど は 、技 術 の均 一 化 の 一 つ の可 能 性 と 思 わ れ る。 緑 化 コ ソ ク リー トと は、 コ ソ ク リー トに直 接 植 物 を生 育 させ る もの で あ る が、 従 来 、 緑 化 がむ ず か しか った 急 勾 配 の 法 面 や 建 築 物 の 内 外 壁 面 、 ま た 濁 流 水 の 直 撃 を 受 け る 箇 所 の 緑 化 も可 能 と な る。(40)もち ろ ん 、 生 態 系 を 回 復 させ るの に、 こ の技 術 が どれ だ け役 立 つ か 不 明 だ が 、 こ うい う コ ソ ク リー トの緑 化 機 能 が改 善 され れ ば 、 理 論 上 、 全 国 至 る箇 所 で使 用 が 可 能 と な る。 か つ て 公 害 産 業 が 興 隆 す る こ と に対 して 、 これ は お か しい と文 句 が 出 た 。 公 害 対 策 が 商 売 に な る こ とが お か しい し、 国 民 の健 康 を害 して も これ は国 民 所 得 の 増 大 とな るの も お か しい と い うわ け で あ る 。(41)また 、 技 術 と は 、 本 来 、 価 値 を 追 求 す る も の で 、 高 度 経 済 成 長 期 に は 生 産 性 の 向 上 が 価 値 の 一 つ とな り、 技 術 者 は 、 この価 値 の 追 求 に一 生 懸 命 と な って し まい 、 他 の こ と を省 み な か っ た。 そ の結 果 、 公 害 が 深 刻 と な った が 、 い ま や 公 害 を 出 さな い こ とが 価 値 と な りつ つ あ る。 技 術 者 は 、 こ の新 しい 価 値 に 向 か って 精 力 的 に取 り組 む の で 、 公 害 を な くな るだ ろ う。(42) 前 者 の見 方 に よ る と、 資 本 家 が 科 学 技 術 者 の意 見 に十 分 に耳 を 傾 け な か った か ら、 公 害 問 題 が 発 生 した の で あ り、、今 後 、科 学 技 術 者 の い う通 りにす れ ば 、 公 害 は 自然 とな くな る もの で あ った 。 同様 に、 後 者 も公 害 は な くせ る と み な した 。 しか し、 そ の後 の 経 過 を 見 る と、 公 害 は環 境 問 題 と な り、 さ らに 地 球 環 境 問 題 と変 貌 し、 な くな る ど ころ か 、 わ れ わ れ の 生 活 に影 の ご と くつ き ま と う存 在 と な った 。 影 は 、 わ れ わ れ に悪 影 響 を 及 ぼ さな い が 、環 境 問題 の ほ うは ま す ます 深 刻 度 を

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増 して い る。 こ の 問題 は 、 わ れ わ れ が想 像 す る以 上 に複 雑 な あ で あ る。 一 方 的 な解 決 策 な ど存 在 しな い と考 え た ほ うが よ さそ うで あ る。 確 か に科 学 技 術 は 、 一 方 的 に 社 会 を 変 え る こ とが で き る ほ ど 強 力 な 面 を もっ て お り、 社 会 か ら自律 して 、 そ して 社 会 の都 合 を 無 視 して 科 学 技 術 的 に都 合 の 良 い 方 法 で 問 題 解 決 を 図 ろ う と して き た。 そ して 、 確 か に成 功 を収 め た事 例 も多 い。 だ が 、 も う一 方 で は 環 境 問 題 の よ うに社 会 の な か に は科 学 技 術 の 力 だ け で は ど う し ょ うも な い 問題 も数 多 く存 在 し、 そ う した問 題 に対 して は、 科 学 技 術 単 独 で は ほ と ん ど無 力 で あ った 。 した が って 、 わ れ わ れ が 考 え な けれ ば な らな い の は、 社 会 と と もに 共 同 作 業 を行 え る 科 学 技 術 で あ る。 社 会 の 状 況 を無 視 し て 一 方 的 に均 一 的 な解 決 策 を提 案 す る科 学 技 術 で は な く、 社 会 の な か の そ れ ぞ れ の 状 況 に 合 わ せ て 、 い わ ば一 つ 一 つ手 作 りの か た ち で解 決 を 図 って 行 く科 学 技 術 で あ る。 そ うい う科 学 技 術 を 育 て る必 要 が あ る。 最 後 に、 社 会 の な か の 問 題 を解 決 す る こ と の複 雑 さ を示 す た め に 、 次 の 例 を あ げ て お き た い 。 あ る団 地 を つ くっ た際 の こ とで あ る。 法 面 緑 化 が 行 われ 、 オ オ バ ヤ シ ャ ブ シ を大 量 に 栽 培 した 。 しか し、20年 後 、 予 期 しない 問 題 に よ っ て 悩 ま され る こ と に な った。 この 団 地 で オ オ バ ヤ シ ャ ブ シの 花 粉 症 の 被 害 に悩 ま され る こ と に な った 。 ヤ シ ャ ブ シ ・ア レル ギ ー は ス ギ6ア レル ギ ー よ り 強 い と い わ れ る の で、 伐 採 した い の で あ るが 、20年 た つ と 、 直 径20セ ソ チ、 樹 高10メ ー トル に も な り、 伐 採 す る に は大 変 な費 用 が か か る の で あ る。(43) こ こで 考 え な けれ ば な ら ない 問 題 と は 、 法 面 安 定 の た め の 緑 化 は成 功 した が、 つ ま り技 術 と し て は 成 功 した の で あ るが 、 そ の た め に別 の 問 題 が の ち に発 生 した こ とで あ る。 しか も新 しい 問 題 解 決 に は か な りの コス トが 必 要 と な り、 頭 の 痛 い状 況 を つ く り出 した の で あ る。 この 問 題 は 、 一 見 す る と ころ 、 オ オ バ ヤ シ ャ ブ シ に つ い て 無 知 だ った こ と が 原 因 の よ うに見 え る が 、 必 ず し もそ う とは い え な い と ころ に この 問 題 の 複 雑 さ が あ る。 確 か に 、 こ の 問題 に 限 って い え ば 、 オ オ バ ヤ シ ャ ブ シ を植 えず 、 別 の 植 物 を用 いて い た ら、 問題 は起 こ ら な か った か も しれ な い。 しか し、 そ れ で億 問 題 の 本 質 を見 誤 っ て しま う。 こ こで 問 題 と な って い る の は 、 テ クニ カ ル ・ フ ィ ック ス の トレー ドオ フの 問 題 で あ る。 つ ま り、 頭 痛 が す る の で ア ス ピ リソ を飲 ん だ と ころ 、 胃痛 に 悩 ま さ乳 る結 果 と な った とい う問 題 で あ る。 科 学 技 術 的 な解 決 は 、 時 と して大 変 に強 力 で 効 果 的 で あ るが 、 結 果 的 に コ ス トが か か りす ぎ る こ と が あ る。 一 方 的 な 科 学 技 術 的 解 決 は 、 短 期 的 に は プ ラ ス の 効 果 を生 み 出 す か も しれ な い が 、長 期 的 に 見 る と 、必 ず しもそ うで あ る と は 限 ら な い。 この30∼40年 の 間 に経 験 的 に われ わ れ が学 ん だ こ と は 、 複 雑 な社 会 シ ス テ ム の な か の一 つ で あ る こ とを 自覚 す る科 学 技 術 を うま く使 って 、 時 間 を か けて 、 解 決 策 を見 つ け 出 して行 く しか 、 わ れ わ れ に は ベ タ ー な方 法 は な い こ と で あ る。 つ ま り、 わ れ わ れ に か され た 課題 と は 、科 学 技 術 を社 会 と別 個 の存 在 とみ な し、 そ れ ら を道 具 と して使 うの で は な く、社 会 を 構 成 す る重 要 な要 素 とみ な し、 科 学 技 術 の い か な る組 み 合 わ せ が わ れ わ れ の 社 会 に と っ て 一 番効 果 的 な選 択 肢 を提 供 して くれ る の か を 見 極 め る こと で あ る。

本 研 究 は 、 平 成10年 度 と11年 度 の 文 部 省 科 学 研 究 費 の助 成 を 受 け た 「基 盤 研 究 」(B)一2「 リ サ イ クル 化 社 会 に 対 す る 日本 企 業 の対 応 と技 術 開 発 一 一 環 境 保 全 型 「企 業 」 に 関 す る調 査 研 究 」 (代 表 小 坂 勝 昭 教 授)の 研 究成 果 の 一 部 で あ る。

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本 稿 を ま と め る にあ た って 、 ライ ト工 業 の 中野 裕 司 氏 に い ろい ろ お世 話 に な っ た。 こ こに記 し て 感 謝 の 意 を表 した い 。 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 中 西 準 子 、 『水 の 環 境 戦 略 』、 岩 波 書 店 、1994、p49。 若 松 征 男 、 「70年 代 公 害 環 境 報 道 」、r通 史 日 本 の 科 学 技 術1970-1979』(中 山 ・後 藤 ・吉 岡 編)、v4、1995、p108 永 田 勝 也 、 「地 球 環 境 時 代 に お け る技 術 の 役 割 り と 方 向 」、 『地 球 を 守 る 環 境 技 術100選`94』 、 公 害 対 策 技 術 同 友 会1994、p16 梶 田 孝 道 、 「紛 争 の 社 会 学:「 受 益 圏 」 と 「受 苦 圏 」 」、 『リー デ ィ ソ グ ス 日本 の 社 会 学:社 会 運 動 』、10巻 、 東 京 大 学 出 版 会 、1986、pp.256-275 中 山 茂 、 『科 学 と社 会 の 現 代 史 』、 岩 波 書 店 、1981、p21 『地 球 を 守 る 環 境 技 術100選`94』 、 公 害 対 策 技:術 同 友 会 、1994、p6 今 関 隆 志 、 「1970年 代 の 排 気 ガ ス 規 制 か ら見 た わ が 国 の 自 動 車 技 術 の 開 発 過 程 」、 『年 報:科 学 ・技 術 ・社 会 』6巻 、1997、pp59-83 出 水 力 、 「省 公 害 技 術 の 展 開 」、 『通 史 日本 の 科 学 技 術1970、979』 、 前 掲=書 、pp79-83 北 九 州 ク リー ナ ー プ ロ ダ ク シ ョ ソ ・テ ク ノ ロ ジ ー 編 集 委 員 会 、 『環 境 保 全 型 生 産 技 術 』、 日 刊 工 業 新 聞 社 、1998、pl Ibid.、p11 植 田 和 弘 等 、 『環 境 経 済 学 』、 有 斐 閣 、1991、p185 北 九 州 ク リー ナ ー プ ロ ダ ク シ ョ ソ ・テ ク ノ ロ ジ ー 編 集 委 員 会 、 前 掲 書 、pl 中 西 準 子 、 『水 の 環 境 戦 略 』、 岩 波 書 店 、1994、p58 北 九 州 ク リ ー ナ ー プ ロ ダ ク シ ョ ソ ・テ ク ノ ロ ジ ー 編 集 委 員 会 、 前 掲 書 を 参 照 三 橋 規 宏 、 『ゼ ロ エ ミ ッ シ ョ ソ と 日 本 経 済 』、 岩 波 書 店 、1997、pp80-84 碓 氷 尊 、G・ パ オ レ ッ ト編 、 『環 境 ジ ャ パ ソ1999』 、 ダ イ ア モ ソ ド社 、1999、pp143-146、 お よ び エ コ ビ ジ ネ ス ネ ッ ト ワ ー ク 編 、 『98環 境 ビ ジ ネ ス 最 新 キ ー ワ ー ド』、 双 葉 社 、 1998、pp31-34 F・ カ プ ラ 、G・ パ ウ リ、 『ゼ ロ ・ エ ミ ッ シ ョ ソ 』(赤 池 監 訳)、 ダ イ ヤ モ ソ ド社 、1996、 p10お よ びpl83 『日 本 経 済 新 聞 夕 刊 』、1996年5月27日 『日経 産 業 新 聞 』、1996年8月22日 三 橋 規 宏 、 前 掲 書 を 参 照 エ コ ビ ジ ネ ス ネ ッ トワ ー ク編 、 『地 球 環 境 ビ ジ ネ ス1998-1999』 、 二 期 出 版 、1997、p474 小 橋 澄 治 、 「21世 紀 へ の 緑 化 技 術 の 展 開 を 考 え よ う!」 、 『日 本 緑 化 工 学 会 誌 』、 巻22第2、 1996年 、p126 小 橋 澄 治 、 「の り 面 緑 化 の 現 状 と 展 望 」、 『緑 化 工 の あ ゆ み 』、 日 本 緑 化 技 工 協 会 、1995p4 小 橋 ・村 井 ・亀 山 、 『環 境 緑 化 工 学 』、 朝 倉 書 店 、1992、p2 中 野 裕 司 、 「法 面 緑 化 に お け る 家 畜 糞 尿 の 利 用 に つ い て 」、 『平 成10年 度 堆 き ゅ う肥 新 規 需 要 開 拓 促 進 調 査 分 析 事 業 報 告 書 』、 畜 産 環 境 整 備 機 構 、1999年3月 、p69 小 橋 澄 治 、 「の り面 緑 化 の 現 状 と 展 望 」、 『緑 化 工 の あ ゆ み 』、 前 掲 書 、p2 山 寺 喜 成 、 「法 面 緑 化 手 法 の 基 本 を 考 え る 」、 『緑 の 読 本 』、v44、1997年12月 、pp1-5

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28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 ラ イ ト工 業 の 中 野 裕 司 氏 と の イ ソ タ ビ ュ ー に よ る 杉 山 恵 一 ・進 士 五 十 八 編 、 『自 然 環 境 復 元 の 技 術 』、 朝 倉 書 店 、1992、pp}一3 1bid.、p89 1bid。 、p88 宮 下 修 一 、 「高 速 道 路 に お け る 環 境 保 全 と 緑 化 」、 『土 木 施 工 』、39巻2号 、1998年 、p27 1bid.、pp28-30 藤 木 修 、 小 野 寺 声 明 、 藤 田 公 典 、 「鬼 首 道 路 で の エ コ ロ ー ドの 取 り組 み 」、 『交 通 工 学 』、v32、 1997、pp47-53 石 田 稔 、 西 尾 崇 、 「自 然 環 境 に 調 和 した 道 路 整 備 」、 『土 木 技 術 資 料 』、v35、1993、pp51-55 安 保 昭 、 「法 面 緑 化 の あ り方 と 問 題 点 」、 『緑 の 読 本 』、v44、1997年12月 、p21 三 木 博 史 、 「道 路 土 工 に お け る 法 面 緑 化 の 最 新 事 情 」、 『緑 の 読 本 』、v44、1997年12月 、pp 9-10 中 野 裕 司 、 「法 面 緑 化 に:おけ る 家 畜 糞 尿 の 利 用 に つ い て 」、 前 掲 書 、pp72-94 中 野 裕 司 他 、 「建 設 副 産 物 の 緑 化 基 盤 材 再 利 用 シ ス テ ム の 開 発 と 自然 林 再 生 の 試 み 」、 『第28 回 日 本 緑 化 工 学 会 研 究 発 表 会 研 究 発 表 要 旨 集 』(日 本 緑 化 工 学 会)、1997年6月13∼14日 、 pp217-220 佐 久 間 護 、 「緑 化 コ ソ ク リ ー トー 開 発 内 容 と 施 工 例 」、 『緑 の 読 本 』、1997年3月 、pp 102-107 宮 本 憲 一 、 『日 本 の 環 境 問 題 』、 有 斐 閣 、1975、pp125-126 近 藤;次郎 、 『環 境 科 学 読 本 』、 東 洋 経 済 新 報 社 、1984、p160 小 橋 、 「21世 紀 へ の 緑 化 技 術 の 展 開 を 考 え よ う!」 、 前 掲 書 、p127

参照

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