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甘木郵便局鉄筋コンクリート造円筒シェル屋根の載荷破壊実験

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(1)

甘木郵便局鉄筋コンクリート造円筒シェル屋根の載

荷破壊実験

著者

皆川 洋一, 倉田 勝弘, 土井 義則, 足立 宏和

雑誌名

鹿児島大学工学部研究報告

32

ページ

119-130

別言語のタイトル

A LOADING TEST OF 3 BARRELS OF REINFORCED

CONCRETE SHELL ROOF OF THE AMAGI POST OFFICE

URL

http://hdl.handle.net/10232/12440

(2)

甘木郵便局鉄筋コンクリート造円筒シェル屋根の載

荷破壊実験

著者

皆川 洋一, 倉田 勝弘, 土井 義則, 足立 宏和

雑誌名

鹿児島大学工学部研究報告

32

ページ

119-130

別言語のタイトル

A LOADING TEST OF 3 BARRELS OF REINFORCED

CONCRETE SHELL ROOF OF THE AMAGI POST OFFICE

URL

http://hdl.handle.net/10232/00002237

(3)

甘木郵便局鉄筋コンクリート造円筒シェル屋根の

載荷破壊実験

皆川洋一・倉田勝弘*・土井義則**・足立宏和***

ALOADINGTESTOF3BARRELSOFREINFORCEDCONCRETESHELLROOF

・OFTHEAMAGIPOSTOFFICE YouichiMINAKAWA,KatsuhiroKURATA,YoshinoriDOI andHirokazuADACHI

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序 弾性解析に基づいて設計されている鉄筋コンクリー ト造円筒シェルの応力分布や破壊機構を明らかにする ための実験的研究は過去50年にわたって行なわれてき ている')∼'0)。単一の円筒シェルを用いてこれらの挙

動を追究した加藤渉グループ2)7)8)や実物の円筒シェ

ル屋根及びその模型を利用してこのシェルの実用化を

図る上での問題点を検証した坪井善勝グループ4)6)の

研究はこの分野の礎を構成している。実物の鉄筋コン クリート造円筒シェル屋根へ載荷実験から得られた応力

や変位分布はENR')や谷等5)によって報告されている。

鉄筋コンクリート造円筒シェルもほかのシェルと同 様,境界条件に依存して挙動が大きく変化する。縁を 支持されず母線方向に長い,いわゆるロングシェルは 端部を支持された梁の挙動に類似することが知られて

いる。本岡9)は単一の円筒ロングシェルに生起する梁

*郵政省 **フジタエ業株式会社 ***鹿児島市役所

の曲げ破壊型と分類される崩壊形の降伏荷重の算定式

を示している。これらの結果から,多連の円筒ロング

シェルの降伏荷重は梁の曲げ破壊の降伏荷重に基づい て予測することができるものと判断される。

昭和31年に建設され,30年間郵便局の屋根として利

用されてきた3連の鉄筋コンクリート造円筒シェル屋

根を用いた載荷破壊実験12)13)を行なったので,その

結果を報告する。この円筒シェル屋根は巨視的に見る

と,ライズとスパンの比が小さいので,載荷された鉛

直荷重を主に曲げモーメントのかたちで伝達している

ものと判断される。しかしながら,この屋根は3連の

円筒シェルから構成されているので,端部シェルの支

持効果をも無視できないものと予測される。故に,平

板の崩壊形を仮定し,降伏線理論を適用して降伏荷

重,4)を検討する。このとき,円筒シェルの母線と傾

きを持つ降伏面に関する降伏モーメントを評価する必

要が出現する。実物の鉄筋コンクリート造円筒シェル

(4)

星⑰ZIi rJ到陪 屋根の終局時までの載荷実験の既往の報告は著者の知 る範囲で存在しないようである。 本論文で利用した主な記号を付録に記赦した。 頂部3個所のモルタルを含まない平均板厚124mm,端 部4個所のモルタルを含まない平均板厚132mmであった。 1 . 2 材 料 の 機 械 的 性 質 南側建物の壁体から採取した直径150mm,高さ約 280mmの3本のコンクリートコアの圧縮試験を行ない,

ヤング率睡=2.1×105k9/Cl,f,ポアソン比0.21,圧

1 . 建 物 概 要 と 実 験 概 要 甘木郵便局は福岡県甘木市に所在し,昭和30年に熊 本郵政局(現九州郵政局)によって設計され,翌年竣 工された。敷地の南側に鉄筋コンクリート造2階建 ラーメン構造6×2スパンの建物(以下南側建物と略 記)が位置し,北側2階の3スパンの腰壁を一方の妻 壁とする3連の鉄筋コンクリート造円筒シェル屋根が 配置されていた。この郵便局の設計図書が保存されて いる。このシェル屋根の載荷破壊実験は昭和61年11月 9∼11日に行なわれた。

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IOrthE上aVat1oI1 5 0 0 0 5 0 0 0 1 一一1 1 . 1 円 筒 シ ェ ル 屋 根 の 平 面 図 ・ 寸 法 ・ 配 筋 この円筒シェル屋根は曲率半経5m,半開角30., 母線方向スパン14mの円筒シェルが3つ並列した形状 を持ち,巾1.7mの庇が両端の緑梁とシェルとの境界 に取り付けられていた。庇の南東の端部は南側建物の 腰壁と一体に打設され,鉄筋は床スラブ,及び腰壁に アンカーきれていた。庇の南西の端部は柱位置で切れ ていた。シェル屋根を有する建物と南側建物の一部の 平面をFig.1に,シェル屋根を有する建物の立面を Fig.2に示す。シェル屋根はAA'(Fig.1)に関して対 称形であった。設計図書に記載されているシェル屋根 の配筋図の一部をFig.3に示す。中央の円筒シェル 10個所で測定したシェルの平均モルタル厚は24.4mm, 15000 − 1 EaSとElavaヒユon Fig.2SouthandEastElevation 0 。 ③ Z 、

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(5)

B’ 一 V B 戸 縮強度此=305k9/cnfを得た。シェル屋根のコンクリー トも同程度の材料定数を有していたものと思われる。 実‘験終了後にシェル屋根から採取した9#'13#’16 #’19#,22#'25#の鉄筋それぞれ3本の引張試験 を行ない,降伏点強度,引張強度,ヤング率を測定し た。これらの平均値をTablelに示す。 実験後,シェルの6個所でフェノールフタレインを 用いたコンクリートの中性化試験を行ったが,中性比 は全く観測されなかった。 TablelMechanicalPropertiesofSteelBars 砂 敷 1 . 4 積 載 荷 重 の 算 定 載荷に用いたH形鋼は山止め用のものであり,各形 鋼が上記6m,及び7mの長さを有していた訳ではな い。例えば,3mの形鋼を2本繋いで6mのものとし て利用した。このため,単位長さ当りの重量は一定で はない。ここでは,H形鋼の重量は100k9/mと評価し た。1層の重量は19.5tonとなる。 砂敷きをした時の大梁中央の変位増分は4.4mmで あった。足場板を敷いた時の変位増分は0.3mmであっ た。1層目のH形鋼を積載した時のこの変位増分は 1.9mmであった。この間の荷重・変位曲線(2−1に 示す)はほぼ線形であったものと判断されるので,砂 の重量45ton,及び足場板の重量3.1tonと算定した。 栽荷荷重45ton,及び145.6tonにおいて,それぞれ 一晩放置した。後述する荷重・変位曲線,荷重・歪曲 線にこの時間経過のクリープに起因する変位,及び歪 の増加が観測された。 PhotolSandingforLevel Fig.4LoadingofH-shapeSteels

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皆 川 ・ 倉 田 ・ 土 井 ・ 足 立 : 甘 木 郵 便 局 鉄 筋 コ ン ク リ ー ト 造 円 筒 シ ェ ル 屋 根 の 載 荷 破 壊 実 験 1 2 1 1 . 3 試 験 体 及 び 載 荷 方 法 中央の円筒シェルの母線中央部のリブを(まつり,試 験体とした。この試験体には次のような方法で戦荷し た 。 3 連 の シ ェ ル 屋 根 の 2 個 所 の 凹 部 に 砂 を 敷 き (Photol),中央の円筒シェル上を平らにし,ここに 足場板を2層に敷いた。1層目は母線方向,2層目は それに垂直方向であった。次に,下記の要領でH形鋼 (H-300×300×10×15)を重ね積みした。1.長さ 6mのH形鋼5本の両端の木口をみぞ形鋼に固定した コンポーネントを組んだ。長さ7mのH形鋼5本も同 様なコンポーネントに組んだ。2.長さ6,,7mの コンポーネントそれぞれ3個を0.25mの相互間隔で敷 き並べる。これをl層の積載荷重とした。コンポーネ ントはFig.4に示すLi(i=1∼6)の添字の番号順に 積載した。3.層を重ねる時,同一のコンポーネント を相互に重ねた。 屋根に設置後,各コンポーネントの木口のみぞ形鋼 とH形鋼とを接合していたボルトを緩めた。シェル屋 根の変形に起因する荷重分布の変動を小さくするため の配慮である。また,上下のH形鋼のフランジのボル ト穴が通じた個所に,ナットを付けずにボルトだけを 差し込み荷崩れ防止とした。

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(6)

250 (to、) 1 . 5 変 位 及 び 歪 の 測 定 シェル屋根の変位はシェル下面の鉛直23個所,梁間 の水平方向9個所,梁下の鉛直方向10個所,計42個所 で測定した。これらの点をFig.5に示す。シェル下 面の鉛直変位,及び梁間の水平変位はFig.6に示す ような単純支持梁を設置して相対量として測定した。 梁下の鉛直変位は土間から束を立てて絶対量として測 定した。大梁下の束及び6本の柱(C12,C42,Ci3(i =1∼4))の不同沈下は柱C11,C21に隣接した南側 建物に設置したトランシットから観測した。終局直前 に柱C23,C33の沈下量の最大値は1.5mmであり,大梁 中央の鉛直変位の数十分の1程度であった。このため 柱や土間に沈下はなかったものとして屋根の釦直変位 を算定した。 コンクリートの歪はシェル面に150個所,大梁に6 個所,妻壁に15個所に歪ゲージを貼付して測定した。 主筋の歪は16個所で測定した。ゲージは1ゲージ法を 用い・3線平行線を利用してスイッチボックスまで結 線し,温度変化に起因する平行線コードの抵抗値の変 化を相殺した。 2.実験結果の概要 この節では実験時に得られた荷重・変位曲線,荷 重・歪曲線,及び亀裂図を示す。縦軸は積載荷重を表 し,横軸は変位あるいは歪である。鉛直方向変位は鉛 直方向を正とし,水平方向変位は各シェル縁梁間の距 離が拡大する方向を正とした。歪は引張を正とした。 また,Fig.5の柱C11,C12,C13に配置された大梁を beaml,柱C21,C23間に位置すると大梁をbeam2と する。同様に,柱C31,C33,及び柱C41,C42,C43間 に位置する大梁をそれぞれbeam3,及びbeam4とす る。さらに,柱C12,C42を結ぶ直線をBB'軸とする。 5 0 0 0 5 0 0 0 5 0 0 0

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2.1荷重一梁鉛直方向変位曲線 2本の大梁beam2,及びbeam3の梁下で得られた 荷重一変位曲線をそれぞれFigs、7,及び8に示す。 大梁の変位は屋根の対称軸AA'軸に関してほぼ対称 200 刀・−−−−−−−.−JI rq I‘

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鹿 児 島 大 学 工 学 部 研 究 報 告 第 3 2 号 ( 1 9 9 0 )

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0 A, 一 一 一 一 一 一 一 』 R, − − − − − − − J 0 4 0 8 0 1 2 0 (m、) Fig.7Load-DisplacementCurvesofBeam2 フ ー 一 一 弓 一 一 30 29 一 ・ 一 ・ − 3 1 _‐‐‐‐‐‐‐−−−−−−−A‐‐‐‐‐ I 8 1 A 一一一 冒可 0 ■ ● ‐B │ ー '31

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(7)

画 0 1 0 2 0 3 0 4 0 (、、) Fig.11Load-Displacementsof CentralShe11(Y2-Y2') (to、) 250F---..---……-.-……….一一−−−..−了 皆川・倉田・土井・足立:甘木郵便局鉄筋コンクリート造円筒シェル屋根の載荷破壊実験123 となった。さらにBB'軸に関してもほぼ対称な変位 を示した。 beam2の中点の梁下から9.5cm鮭及び24.9cmに位置 する主筋に貼付した歪ゲージの番号はそれぞれ45,及 び53であった。これらのゲージから得られた荷重・歪 曲線をFig.18に示す。beam3の中点の梁下から 6.0cm,及び11.0cmに貼付されたそれぞれ番号50,及 び54のゲージから得られた荷重・歪曲線をFig.19に 示す。積載荷重185ton程度の時,大梁の主筋が降伏 した。 、 2.2荷重一円筒シェル鉛直方向変位曲線 中央の円筒シェルの母線の2等分線,すなわちBB′ (orY3Y3'軸)軸上のシェル相対変位(beam2,及び beam3を結ぶ線分から測定したシェル相対変位)を Fig.9に示す。同様に,中央の円筒シェルの線Y4Y4', 及び線Y2Y2'上のシェル相対変位をそれぞれFig.10, Fig.11に示す。これらの変位図から中央の円筒シェ ルもAA',及びBB'軸に関してほぼ対称に変位して いる。次に,両端の円筒シェルにおいて,ふたつの軸 AA',BB'に関して対称な位置を占める4点の変位を 示す。Figs、12,13,14に各図中に示した位置の荷重・ 鉛直方向変位曲線を示す。両端の円筒シェルは上方(負 の鉛直方向)に変位し,BB'軸の両側のシェルの方が 北側より大きな変位を示す。 2 . 5 亀 裂 図 実験終了後に描いた屋根上面,及び下面の亀裂図を それぞれFigs、20,21に示す。これらの図は観察で きた部分の亀裂である。上面の砂敷き,及び下面の足 場を完全に撤去する時間が確保できなかったためであ る。亀裂図から短形の屋根の隅角部に三角形を残すよ うな8角形の崩壊形を形成していることが分る。 2 . 6 円 筒 シ ェ ル 屋 根 の 実 験 時 の 弾 塑 性 挙 動 弾性時の挙動において,中央の円筒シェル,及び大 梁の鉛直変位はAA'軸,及びBB'軸に関してほぼ対 称であった。両端の円筒シェルの鉛直変位,及び水平 変位ともBB'軸の南側が北側より大きかった。この 原因はふたつ考えられる。ひとつは庇の南西の端部が どこにもアンカーされていないこと。他方は南側建物 とシェル屋根の接合部に30年の間に亀裂が入っていた 2 . 3 荷 重 一 水 平 方 向 変 位 曲 線 中央の円筒シェルの3個所で得られた荷重・水平方 向変位をFig.15に示す。両端の円筒シェルの荷重・ 水平方向変位をFigs、16,17に示す。BB'軸の南側 のシェルの方が北側より大きな水平方向変位を示す。 2 . 4 荷 重 ・ 主 筋 歪 曲 線 Ito

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11J FL こと。これらは南側の円筒シェルの水平剛性を北側の それより低下させていた。 積載荷重約185ton時に大梁中央部の主筋が降伏し, 積載荷重224ton時に屋根は崩壊した。終局時のシェ ル屋根をPhoto2に示す。 梁下からの距離,横軸は歪量である。大梁内部の歪は 主筋から,それ以外の歪はシェル面に貼付したコンク リートから得た。引張りコンクリートから得られた歪 は信頼できないので省略した。歪は直線分布をしてい る訳ではないが,上記の積載荷重におけるシェル頂部 のシェル上下面の平均歪と主筋の平均歪とを直線で結 び,それぞれ実線及び破線を用いて示した。この図か ら終局時に中立軸は梁下から94∼96cmの位置に上昇し たことが分る。圧縮コンクリートの合力の中心はシェ 2 . 7 実 験 に お け る 中 立 軸 の 位 置 積載荷重126ton,及び171.5ton時のY3Y3'断面の 歪を鉛直面に射影した図をFig.22に示す。縦軸は大 ( t a 1 ) I t o 、 ) −−−−−…-.T250T一一一一一-一一----.---…--.……--.……3250『. 』、onl ?5C 跡0 .も(〃 11J IL 15 00000−910000−100009−00900,−00.9

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llll﹂ 5り 50 − − ‘ . − - 一 一 一 一 一 一 一 』 一 一 一 一 一 一 一 一 一 ー 4 0 ‐ 3 C − 2 C − 1 0 0 (”) Fig.15Load-HorizontalDisplace‐ mentsofCentralShell ‐ 0 3 6 9 (画) Fig.16Load-HorizontalDisplace‐ mentsofWestSideShell (to、) (to 25 20

000

25 20 50 0 鹿 児 島 大 学 工 学 部 研 究 報 告 第 3 2 号 ( 1 9 9 0 ) Fig.20CrackPatternofTopSurfaceofRoof Fig.21CrackPatternofUnderSurfaceofRoof 一二O0II81当 一一一

一一

一一

I圭一11141坐 一一一 一一一

一一

一一

15

」 − − − − − − − 遍 多 - - - 』 − − − − − − − − − − - 一 一 一 一 一 一 L − − − − − − − − − − − 一 一 一 一 一 』

−1二

50 0

云忍

旋隅

50.−−一一一一』I 0 一 一 一 一 一 一 5 4 ー 0 1 0 0 0 2 0 0 0 3 0 0 0 (X10A-6) Fig.18Load-StrainofReinforcementatCenterof Beam2 ‐ 0 1 0 0 0 2 0 0 0 3 0 0 0 (X10A−6) Fig.19Load-StrainofReinforcementatCenterof Beam3 0 ,

−0000000090, 弓900069●00808060■88■0000880■

Z

J

§

; ’ 1 8 = = = = 一 一 c 一 一 口 ⑤ . 合 一 = = . ■ し< 〆 づ q

一一一一

一﹃一一

一一

j − L O O I I l 0 ーー 45 53

(9)

L = 一 一 一 = − 皆 川 ・ 倉 田 ・ 土 井 ・ 足 立 : 甘 木 郵 便 局 鉄 筋 コ ン ク リ ー ト 造 円 筒 シ ェ ル 屋 根 の 蔽 荷 破 壊 実 験 1 2 5 IJII1111J1 3456744444 (c、) 100 80 60 40 20 L 一 一 一 一 一 画 - 4 0 0 0 4 0 0 8 0 0 1 2 0 0 1 6 0 0 (X10A-6) Fig.22VerticalDistributionofStrainatCenter ofCentralShellandBeam2 Photo2ViewatFailure 【toI-I) ル圧縮領域の中心にあると仮定し,大梁の鉄筋の重心 の位置は下端から16.2cmにあることを考慮すると,曲 線断面を有する梁としたときの応力中心間距離jは 91.3∼91.8cmと算定される。鉄筋の重心からシェル頂 部(板厚12cmを仮定)までの高さdは101.8cmと評価 されるので,ノー0.90.となる。 250 200 150 100 50 ⅡI 一Il−IlllIl−I 版鼓︲︲L︲ 一一.一 一一.一

一琴

F 一 一 一 L 一 一 一 一 一 一 ,0﹄

0

-

1

3.シェル屋根の降伏荷重の算定 3連のシェル屋根であり,大梁を含めたシェルのラ イズはスパンと比較して小さいので,シェル屋根を平 板とみなし,曲げ変形のみの塑性仕事を算定して,こ の 屋 根 の 降 伏 荷 重 を 検 討 す る 。 、 3 . 1 シ ェ ル 屋 根 の 崩 壊 形 屋根の崩壊はFig.24に示すC,C',D,D',…,G, G'のうちD,D'のみが6(6は屋根の他の寸法と比 較すると微少量)下方に変位する中央円筒シェルの中 心に関して左右対称形を仮定する。線分CDと線分 CFのなす角をa(|α|<汀/2)とする。破線, 及び一点鎖線はそれぞれ屋根の下側,及び上側引張の 降伏ヒンジのライン(降伏面の水平射影)を表す。線 分CC',EE'での曲げ降伏モーメントをMとする。 同様に,DD',CD,DF,CF,FGでの曲げ降伏モー メント,及び2本の対称軸に関して対応する位置の線 分が形成する曲げ降伏モーメントをそれぞれ雌,雌, M4,Mも,雌とする。 3 . 2 降 伏 モ ー メ ン ト の 算 定 内力仕事を算定するため,上記曲げ降伏モーメント Mi(i=1∼6)を定める。モデルを簡略化するため, (X10人−6】 Fig23StrainofSteelbars(beam2) 0 0 0 0 1 0 0 0 2 0 0 0 3 0 0 圧縮コンクリートに関する歪の限界値を考慮しない。 また,圧縮コンクリートに含まれる鉄筋の負担する圧 縮力,及びコンクリートの引張応力を無視する。 1)平板及び梁の曲げ降伏モーメント 曲げ降伏モーメントM§は梁の曲げ降伏モーメント を表す次式に基いて算定する。

M§=0.9×p12f'syt2L(1−1)

雌は上式を利用して得られるFG間のシェル板の 曲げ降伏モーメントとリブ端部の梁としての曲げ降伏 モーメントの和として評価した。

×

f

'

s

y

j

2

(

L

-

a

t

a

n

α

)

4

γ

d

(1−2) 2)縁梁付き円筒シェル(シェル引張)縁梁の上端か ら曲げモーメントの中立軸までの距離をy"とすると, Fig.25に示す降伏面における母線方向の力,及び中 立軸まわりのモーメントのつりあいは次式のように表 される。

認jL

B6

雰一

(10)

.'C

L

H

)

!

x

ハ01

等=./r;"‘岬-州伽

十〃1M州-cos州

(6) Eg EC

ト E α、.︿別川 / ’ 〆 . I

権'I

0 , 、 I

|、、、I

DI! (5)

.f、上

夕 B ID〃

+ZAiん│γ(COS蝿一COS。+ワi|

これら2式から中立軸の位置,および曲げ降伏モー メントM2を定めることができる。 4)降伏面と円筒シェルの母線との為す角がαの時 円筒シェル頂部から測定した#の増分。#に対応 する降伏面上のシェル線素(Fig.26)は次式で表され る。 グ 〃 グ

。 ′

'

、 CU 鹿 児 島 大 学 工 学 部 研 究 報 告 第 3 2 号 ( 1 9 9 0 ) (8)

Js〃=(1+COS2#tan2α)1/2.#

同様に,シェル頂部が引張領域の時,つりあいはそ れぞれ次式のように表される。

,

c

o

s

α

+

,

2

s

M

S

(9)

=〃噸‘(…+s…鋤脚

Fig.24FailureMechanismofRoof シェル頂部が圧縮領域の時,曲げモーメントの中立 軸までの角を#”とすると,Fig.27に示す降伏面に おける母線方向の力,及び中立軸まわりのモーメント のつりあいは(6)式を用いて次式のように表される。

A

=

斯 く 如

B

(

H

-

)

=

'

(

c

o

s

-

c

o

s

yi<”

A

-

(

H

-

'

)

z

)

B

(2)

.

(

"

(

c

o

s

α

+

s

M

o

s

=

1

c

o

s

α

+

,

s

M

o

s

等=ハ(…伽州岬-."州

+〃い‘+此加州州-‘.s帆

(3) (7) これら2式から中立軸の位置,および曲げ降伏モー メントMiを定めることができる。 3)縁梁付き円筒シェル(シェル圧縮) 曲げモーメントの中立軸までの角を#”とすると, Fig.26に示す降伏面における母線方向の力,及び中 立軸まわりのモーメントのつりあいは次式のように表 される。 半岨寸

.

/

(

.

;

:

=

(4) ﹃﹄ Fig.25NeutralLineofShellwithBeaml Fig.26NeutralLineofShellwithBeam2 PC

(11)

皆川・倉田・土井・足立:甘木郵便局鉄筋コンクリート造円筒シェル屋根の載荷破壊実験127

号=伽ぃs‘+岬Ⅲ州…,仙

十ノ‘1W"伽伽‘州叫-州伽,0)

しかしながら,(7)∼(10)式はJ雪を含むので, 初等関数を用いて原始関数を表すことはできない。 (6)式のJsを近似することを試みる。Jsは次式の ように変形される。

=

[

'

+

s

i

n

2

"

(

c

o

s

-

,

)

'

+Sin2aCOS2α(COS紗−1)2]1/2(11)

故に,|α|<'r/2,M|<'r/2に関して次式 が成立する。 Jmax≧Js≧Jmin (12) ここに,Jmax=1/COSα (12-a)

Jmin='1+sin2α(cCs‘−1)|/cosa(12-b)

(7)∼(10)式のJsの代わりに(12-a,b)式 のJmax,Jminを利用すれば,これらの式の積分を陽に 表現できる。Jminを用いた時(7),(8)式はそれぞ れ次式のように表される。 Mn+tan‘siIlA,+

i

m

2

'

"

,

-

+

'

+

+

+

i

I

l

2

0J'り

=

p

(

0

-

A

)

+

M

a

n

(

s

i

n

o

-

s

i

n

h

)

+

$

2

{

,

(

$

i

'

'

'

0

-

$

j

I

I

+

"

-

o

+

,

+

+

+

(

$

i

,

'

2

,

J

-

s

i

n

A

+

s

i

m

A

(13)

M

=

[

'

,

-

(

-

,

'

/

s

+

i

,

f

α

-

+

a

l

-

÷

s

-÷('+‘"洲十÷州+('+‘岬,J州M'”

+ハ,│(’0−A)cosA-(sinlo-sinA)|+Man‘lcosA(sin‘0

−州)-会M−士伽‘.-血2’川imM州

(

0

-

,

J

-

(

0

-

,

J

-

+

(

,

0

-

,

,

)

-

÷

(

-

+

i

,

(

'

+

"

A

)

'

2

+

(

-

-

2

(

0

-

+

÷

(

i

m

3

o

-

i

(14) ここに,下線を付した項を省略すると,Jminの代 Fig.27LineElement わりにJmaxを採用した積分表現式となる。 (7),(8)式,あるいは(13),(14)式を利用 すれば,M4を定めることができる。 同様に,(9),(10)式から雌を定められる。ま た,これらの式から得られる降伏モーメントの精度 は4−1で検討する。 3 . 3 仮 想 仕 事 1)塑性ヒンジの回転角 降伏面の水平射影CC',DD',CD,DF,CF, FGでの微小回転角をそれぞれ81,82,83,84, 85,86とする。81,82,86は容易に定められる。 81=6/L,82=26/L,86=6/α (15−1,2,3) → 次に,84を定める。崩壊形におけるベクトルFD, → 及びFGを定め,これらの外積をつくり,△FDG の法線ベクトルを定める。同様に,△CDFの法線 ベクトルを定める。2つの法線ベクトルからsin84 を求め,84は微小量であると仮定すると,次式を得 る。

=

(

f

+

r

c

o

s

2

-

2

L

s

i

n

C

O

S

)

'

/

2

6

/

(

L

o

c

o

s

1

6

同様にして,83及び85も次式のように定められ る。 83=6tanα/L,85=6/(Lcosα)(17−1,2) 2)内力仕事及び外力仕事 内力仕事W)は曲げ降伏モーメント及び回転角を 用いて,次式のように表される。 Ⅸ=2(MiOl+MsO6)+lM2+4(脇03+Mj4+Mb65)(18) シェルの水平射影面当りの自重を”d,大梁及びリ

(12)

鹿 児 島 大 学 工 学 部 研 究 報 告 第 3 2 号 ( 1 9 9 0 ) ブ2本の総重量をそれぞれFb及びFrと表現する。 実験時の載荷領域はCC'E'Eにおける等分布荷重を

"Lとすると,実験での外力仕事肌xPは次式のよう

に表される。

x

,

=

(

"

L

+

J

L

+

(

F

b

+

F

)

/

2

+

2

(

t

α

)

/

3

1

9

実験は中央円筒シェルの母線中央に位置したリブを 撤去して行なわれた。このリブを有する甘木郵便局円 筒シェル屋根本来の降伏荷重を算定する。屋根の外周 縁梁内に等分布荷重が作用すると仮定し,水平射影面 当りの自重及び積載荷重の和を”とすると,外力仕 事wbとして次式を得る。 既=["OL+(Fb+Fr)/2+2抑(2L-0tanα)a/3]6(20) このとき,B,B'点でのリブの塑性仕事を内力仕事 へ追加しなければならない。すなわち,MbにB点の 曲げ降伏モーメントを加えた新なM3を用いて(18) 式の内力仕事を評価する。 4 . 数 値 解 析 4.1降伏モーメントにおける線素の定義式の影 響 降伏面と円筒シェル母線との為す角がαであると き,中立軸,および降伏モーメントを定める(7),(8) 式および(9),(10)式はJsを含むので,初等関数

を用いて積分することはできない。Jsの代わりに

Jmax,Jminを導入して,(7),(8)式を近似的に(13),

(14)式へ誘導する方法を示した。これらJmax,Jmm

を導入して得られる近似的な降伏モーメントと(7), (10)式を数値積分して得られる降伏モーメントとの

比較を行う。ぴCu/ソ'”=0.05714,p‘,=0.2271×10-2,

pt2=0.1479×10-2として,シェル頂部が圧縮,およ

び引張となる2ケースの降伏モーメントを算定する。 1)シェル頂部が圧縮領域の時 このときの降伏モーメントM1を次式のように表す。

L

/

'

y

(21) α=1.5として半開角#0が,r/6∼'r/2の4種類の

円筒シェルのM1に対応する係数ル,をTable、2に示

す。(7),(8)式から得たM1を厳密解(Strict),

JminおよびJ…を導入して得られるM1をそれぞれ近

似解1(Approximationl)および近似解2(Approx-imation2)と表現する。これら3解は中立軸の位置を 定めるとき,非線形方程式を解析しなければならない。 JminあるいはJmaxを導入した降伏面でのつりあい式 Table2Coefficienth,ofYieldMomentMlunderα=1.5 ウo=汀/6 ウ0=汀/4 ウ0=汀/3 ‘0= 汀/2 StriCt 0.991XlO-3 2.523XlO‐3 4.358XlO-3 5.997X10-3 Approximationl 0.991XlO-3 2.522XlO-3 4.356XlO-3 5.953XlO‐3 Approximation2 1.00lx10-3 3.040X10-3 6.070XlO-3 11.534XlO‐3 RoughApprox. 1.00lx10‐3 3.O40XlO-3 6.070XlO‐3 11.536XlO‐3 でsinウー#,COS#=lを仮定すると,この非線形方 程式の解析を避けることができる。これらの仮定を導

入して得られるM1を簡略解(RoughApprox.)と表す。

2)シェル頂部が引張領域の時 このときの降伏モーメント脈を次式のように表す。

I

N

2

A

'

y

'

t

(22) α=1.5として半開角#0が前項の4種類の円筒

シェルのに〃対応する係数A2をTable、3に示す。

Table中で利用した記号はTable、2と同一である。 Table、2および3の結果において,近似解1は厳密 解と良く一致する。近似解1に用いた線素Jmmと厳 密解に用いた線素J2との間には(12)式が成立する ので,同一のウロに対して(8),(10)式から算定さ れる近似解lの降伏モーメントは厳密解より小さくな る。ところが,中立軸までの角#。を定める降伏面に おける法線方向のつりあい式においてもそれぞれの線

素を利用しているので,近似解1と厳密解では#ロの

値にわずかの差異が生ずる。このため,Table、3の半 開角j0が'r/4および汀/3のA2において近似解1 は厳密解よりわずかに大きな係数を与えている。一方, 半開角#o大きくなると,近似解2や簡略解は誤差の 大ききい降伏モーメントを与えることが分る。また, 計算例を省略するが,αが小さくなると各近似解の精 度は向上する。 Table3Coefficient力20fYieldMomentM2underα=1.5 ‘o=汀/6 ウo='r/4 ‘o=汀/3 ウ0='T/2 StriCt 1.955XlO-3 5.933XlO-3 12.04XlO-3 21.68lx10-3 Approximationl 1.955XlO‐3 5.935XlO‐3 12.07XlO-3 21.67lx10-3 Approximation2 2.014XlO‐3 6.345X10-3 13.62XlO-3 32.O48XlO-3 RoughApprox. 2.015XlO‐3 6.356X10-3 13.71XlO-3 35.411XlO-3 4 . 2 実 験 に お け る 降 伏 荷 重 (18)式で表現される内力仕事および(19)式の外 力仕事を算定し,それらを等置して実験における降伏 荷重を算定する。シェル板厚t=0.14m,γ=5m,L

(13)

皆川・倉田・土井・足立:甘木郵便局鉄筋コンクリート造円筒シェル屋根の載荷破壊実験129

=7m,α=5m(#o=汀/6),ノ's,,=3.5×104t/m2’

2

.

8

×

1

0

4

t

/

m

c

"

×

1

0

3

t

/

m

,

0

.

2

2

7

×

10-2,pt2=0.314×10-2シェル自重(射影面当り)wd

=0.31t/m2,Fb=12.4t,Fr=2.4tを導入し,角α

を変化させながら等分布積載荷重wの最小値として” =2.83t/m2(α=0.21)を得た。このとき,積載荷 重の総量は198tonとなる。実験時に大梁中央の主筋 が初めて降伏した積載荷重は185ton,最大積載荷重 は224tonであった。 もし,両側のシェルを無視し,中央の円筒シェルと 大梁で構成される馬蹄形断面を有する両端固定梁とみ なしたときの降伏荷重は139tonと算定される。故に, 実験時のシェル屋根において両側のシェルは59ton, 降伏積載荷重198tonの約30%の耐力を有していたも のと評価される。 4.3甘木郵便局円筒シェル屋根の降伏荷重 中央の円筒シェルにリブが付いていた甘木郵便局円 筒シェル屋根が有していた鉛直方向降伏荷重を算定す る。この屋根の崩壊形は角αを未定係数としたFig. 23で表されるものと仮定すれば,外力仕事は(20) 式で表される。内力仕事を(18)式で評価し,αに関 する最小値を算定して”=1.51t/m2(α=0)を得た。 この解析において,B点におけるリブの降伏モーメン トをも考慮した。この円筒シェル屋根の設計荷重は 0.35t/m2であったものと予測されるので,設計荷重 の約4.3倍の降伏耐力を保有していたと算定される。 4.4曲線断面梁としての降伏モーメント シェル屋根の降伏荷重を算定するために,6個の降 伏モーメント(Mi:i=1∼6)を導入した。このうち Miを構成する降伏面での歪分布を2−7で検討した。 2本の大梁に配筋されている鉄筋の断面積は86.68cnf である。この歪分布から推定した応力中心間距離jを 用いると,Miは222t、と算定される。 (2),(3)式から算定されるMiはシェル厚を12cm および14cmとした時それぞれ233t、および234tmで ある。 円筒シェルに縁梁が取り付き,縁梁側が引張となる 降伏モーメントに対して,2−7で示した梁と同様な 応力中心間距離が採れるものと思われる。 5 ま と め 甘木郵便局の3連円筒シェル屋根へ積載荷重を作用 させる破壊実験を行ない,検討を加え,次の結果を得 た。 1周辺を支持され,水平推力を負担する耐力のある 庇を有するライズの小さい多連円筒ロングシェル屋 根は鉛直荷重の下で,終局時に平面板のような崩壊 形を形成する。このときの崩壊形は梁やリブの配置, および載荷荷重の分布の影響を受ける。 2 甘 木 郵 便 局 の 3 連 円 筒 シ ェ ル 屋 根 の 終 局 荷 重 は 曲 げモーメントのみの塑性仕事を考慮した降伏線理論 を適用して得られる降伏荷重と良く一致した。 3縁梁を有する円筒シェルにおいて,シェル頂部が 圧縮領域となりシェル母線と垂直となる降伏面を形 成するとき,応力中心間距離jは0.9.(。:縁梁 を有する円筒シェルを曲線断面を持つ梁とみた時の 有効せい)で近似できる。 4甘木郵便局の3連円筒シェル屋根(構造計算書は 残っていないものの,ASCEコードに基づいて設 計されたものと確信できる。このシェル屋根が設計 される1年前に同じ熊本郵便局が設計した鹿屋市古 江郵便局円筒シェル屋根に対するASCEコードに 基づく構造計算書は残っている。)は設計荷重の4 倍強の鉛直方向耐力”=1.5t/m2を有していた。 5降伏面がシェル母線と角αで交わる時,換言すれ ば,円筒シェルが2方向曲げモーメントを受ける時, シェル中心角#の微小増分。#に対応する線素は (11)式で表される。しかしながら,この線素を用 いると降伏面における法線方向の応力やモーメント のつりあい式を陽に積分することはできない。 6線素を(11)式の代りに(12-b)式を利用して 近似的に定義すれば,上記のつりあい式を初等関数 の範囲で積分することができる。この時,αとウの 絶対値が,r/2の一般の円筒シェルにおいて,(12-b)式の線素を用いた降伏モーメントは厳密な降伏 モーメントと極めて良く一致する。 謝 辞 この実験は郵政省,フジタエ業,鹿児島大学の関係 者,学生が各部門で重責を全うして下さったために無 事遂行できました。また,測定装置多数を融通して下 さった近幾大学九州工学部の小野正行先生に深く感謝 いたします。

(14)

130 鹿 児 島 大 学 工 学 部 研 究 報 告 第 3 2 号 ( 1 9 9 0 ) 付 録 本 論 文 で 利 用 し た 主 な 記 号 γ:円筒シェルの半径,L:円筒シェル母線方向スパ ンの1/2,t:シェル板厚 ぴc趣:コンクリート圧縮応力 /sy:シェル鉄筋の降伏応力,ノSy:梁,リブの鉄筋の 降伏応力

ph:母線に垂直方向のシェル断面の単位面積当りの

鉄 筋 比

p吃:シェル母線方向の断面の単位面積当りの鉄筋比

Aj:梁の鉄筋断面積,Aγ:リブの鉄筋断面積 B:縁梁の幅,H:縁梁のせい,。γ:リブの有効せい 参 考 文 献 1)EngineeringNews-Record,November7,1935, p635-636. 2)日置興一郎:梁として働く鉄筋コンクリートシリ ンダーシャーレ,建築学会研究報告,No.23,p、49 3)加藤渉:シャーレン(曲板)屋根の破壊実験に就 いて,建築雑誌,昭和29年11月,p、12∼16 4)坪井善勝・森央二・青木繁・加藤静夫:Saw‐ ToothShellRoofの構造と施工,建築雑誌,昭和 29年12月,p、4∼19 5)谷資信・大塚仁志・高田十治:無窓訪績工場の連 続円筒形シャーレの載荷及び水平加力試験,建築 学会研究報告,No.31(1),p、207∼208 6)坪井善勝・青木繁・酒井康・川口衛:水平力を受 ける円筒殻の実験的研究,建築学会論文報告集, No.54,p、345∼348 7)加藤渉・榎並昭・ほか:シャーレン(曲板)屋根 の終局荷重設計法に関する実験的研究,建築学会 論文報告集,No.54,p、329∼336 8)加藤渉:長形曲板屋根の破壊機構に関する実験的 研究,建築学会論文報告集,No.58,p、63∼70 9)本岡順二郎:円筒形長形曲板の破壊機構に関する 実験的研究,建築学会論文報告書,No.69,p、 377∼380 10)伊藤茂徳・大築和夫・小幡守:円筒型シェルの模 型実験及び有限要素法による解析について,建築 学会大会,昭和53年,p,1029∼1030 11)V・Gioncu:ThinReinforcedConcreteShells, JohnWiley&Sons l2)倉田勝弘・土井義則・皆川洋一・足立宏和:甘木 郵便局の鉄筋コンクリート造円筒シェル屋根の載 荷破壊実験,建築学会中国・九州支部研究報告, 第7号1,昭和62年3月,p,209∼212 13)皆川洋一・足立宏和・倉田勝弘・土井義則:甘木 郵便局の鉄筋コンクリート造円筒シェル屋根の載 荷破壊実験,建築学会大会,構造Ⅱ,昭和62年10 月,p、1263∼1264 14)皆川洋一:甘木郵便局の鉄筋コンクリート造円筒 シェル屋根の降伏荷重,建築学会大会,昭和63年 10月,p、1325∼1326 15)皆川洋一,倉田勝弘,土井義則:鉄筋コンクリー ト造円筒シェル屋根の破壊実験,建築技術,No. 439,1988年3月,p、155∼158

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