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鹿児島大学歯学部学生海外研修報告

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Academic year: 2021

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鹿児島大学歯学部学生海外研修報告

著者

西谷 佳浩

雑誌名

鹿児島大学歯学部紀要

39

ページ

15-16

発行年

2019-03-31

URL

http://hdl.handle.net/10232/00030761

(2)

鹿児島大学歯学部学生海外研修報告  鹿歯紀要 39:15~16,2019 15

鹿児島大学歯学部学生海外研修報告

西谷 佳浩 歯科保存学分野 はじめに  鹿児島大学歯学部のディプロマポリシー(学位授与 方針)の1つに,「離島を含めた地域および国際社会 における歯科医療の多様性を理解し,地域,国際社会 において幅広く活動する素養を身につけるとともに, 歯科医学,医療の社会的役割を理解することが出来る 能力」があります。鹿児島大学歯学部では,これに関 連する授業として「海外歯科研修プログラム」を開講 しています。具体的には,鹿児島大学歯学部と部局間 協定(学術交流協定)を締結した海外の歯学部を中心 に,学部学生が双方向で短期間の海外研修を行ってい ます。現在研修可能な大学は北米,東南アジア,東ア ジアにおいて6校であり(表1),2016年9月のカナ ダ・ブリティッシュコロンビア大学での研修を皮切り に,これまでに4年生または5年生の20数名が参加し ています(表2)。また2019年の1月には台湾・高雄 医学大学の5年生3名が鹿児島大学歯学部において海 外研修を行いました。  研修を終えた全ての学生から,非常に有意義な研修 であったことが報告されています。  高雄医学大学の海外研修担当教員および学生から も,鹿児島大学での海外研修に対して感謝されまし た。 表1.2018年度に研修可能な大学 国 大学名 カナダ ブリティッシュコロンビア大学 インドネシア アイルランガ大学 インドネシア大学 台湾 高雄医学大学 陽明大学 中国 香港大学 表2.鹿児島大学歯学部学生の海外研修実績 年度 研修先 参加人数 研修時期 2016 ブリティッシュコロン ビア大学 4 2016年 9 月 アイルランガ大学 2 2017年 3 月 2017 アイルランガ大学 3 2017年 9 月 高雄医学大学 7 2018年 3 月 香港大学 2 2018年 3 月 2018 ブリティッシュコロン ビア大学 3 2018年 9 月 アイルランガ大学 1 2018年11月 高雄医学大学 2 2019年 3 月 研修報告について  2019年3月に高雄医学大学での研修プログラム(表 3),研修を終えた学生の報告書(一部抜粋)を示し ます。 <歯学部4年生 上床咲貴>  高雄医学大学の講義では英語のみで,全員が英語で 会話したり英語でカルテを書いたりすることができ, 同じ歯学部の学生として努力の差を感じた。また,台 湾では日本語を学ぶのが人気で,学生の1~2割が日 本語を話すことができ,三か国語を話せることに強く 感心した。一方で診療中の身なりについては自由で, 基本的にプロフェッションと身なりは関係ないという のが彼らの考えとのことだった。さらに日本では治療 中に私語は慎むよう教育されている一方で,治療中で 表3.台湾・高雄医学大学(KMU)での研修プログラム

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西谷 佳浩 16 も治療に関係のない話を医療者内でしていることも あったが,歯科医療に限らず街の人々も同様に自由に 会話しながら働いていたこともあり,国の文化の違い であるのだろうと感じた。その他,問診票に宗教や学 歴についての欄があったり,未だ歯科衛生士の制度が なく,スケーリングなども歯科医師の仕事であること を知ることができた。三年生の時の地域医療学実習で 開業医の診療の様子は見たことがあったが,大学病院 での治療は今回の研修が初めてで,興味深い症例をい くつも見ることができ,多くの知識を得ることができ たとともに,これからも研鑽に努めたいと思った。 <歯学部4年生 伊地知南海>  ポリクリが始まっていなかったのでこの台湾の研修 は一足早く臨床実習を経験できたような気がして,と てもいい経験になりました。また,授業がすべて終 わった後でわかる部分も多く,台湾の先生方も日本語 を話すことが出来る方もちらほらといて下さったおか げで理解も深まったし,英語の単語知識を増やすこと もできました。台湾の学生でも日本語を話すことが出 来る方が多くいることには,とてもびっくりしまし た。さらにみんな独学だと聞いて,世界に進出してい けるようにと大きな夢を持っていることに尊敬しまし た。今現在,歯学部の授業の中で国際医療人育成学と いうもので英語を学んでいますが,台湾にきて英語が わからないと理解することもできないと少し感じたの で,しっかり学習して身に付けていこうと思いまし た。この研修はすごく自分の意識を高めることが出来 るものでもあったし,日本ではない国の歯科医師の姿 を見ることはとても勉強になることばかりで楽しかっ たです。 おわりに  「海外歯科研修プログラム」については,2019年度 も海外研修先が増える予定となっており,今後ますま す海外研修の機会が増える予定です。同時に海外から の学生受入れについても継続して行う予定です。海外 研修プログラムが,国際社会において幅広く活動する 素養の修得に貢献することが期待されます。  最後に,学生が海外研修を行うにあたっては,複数 の委員会が関わり,多数の教員・事務担当者のサポー トによって研修が成り立っています。関係者の皆様に 厚く御礼申し上げます。 図1.高雄医学大学の先生方 左から陳教授、王教授、李院長、伊地知さん、上床さん、西谷

参照

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