日本文学研究会
平成二十年二月能阿『集百句之連歌』とその背景
教授 岸田依子 室町時代中期に活躍した能阿は、北野連歌会所宗匠をも務めた連歌師で、連歌 七賢の一人でもある。また一方、幕府の唐物奉行として唐物の美術品の管理や鑑 識、座敷飾りなどに携わるほか、みずから絵筆をとった水墨画の作品も数点現存 しており、室町文化を代表する文芸 美術の領域において多彩な才能を発揮した 人であった。 『集百句之連歌』 (天理大学附属天理図書館綿屋文庫蔵) は、能阿が晩年の文明元年 八月に、欽命によって若き後土御門天皇に進献した自筆による現存唯一の自選句 集である。後に『新 菟玖波集』の準勅 の綸旨を下すに至る後土御門天皇にお いて、また贈呈者である能阿の文芸および文化活動において、本句集はどのよう な意味があったのか、室町中期の歴史的 文化的背景をも視野に入れつつ、本句 集の意義について多面的な考察を試みた。『左傳』の婦女観
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悪女驪姫像
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教授 尾﨑 保子 中国の春秋時代、晋の献公夫人驪姫は、わが子を太子に立てようと画策し、晋 国五代にわたる内訌を齎した元凶として知られる。 『春秋左氏傳』 には驪姫を巡 る二つの逸話が比較的詳細に記録されており、女性のことは記さない当時の記録 の慣習を考えると、 特異な現象を呈している。 これは姉妹 ともいわれる 『國語』 の「晉語」における詳細な驪姫への言及を反映したものと考えられるが、後の史 書『 記』や、女訓書『列女傳』にもその名は記されて、悪女としての評価付け は歴史的に確定されていった。しかしながら、これらの書における驪姫の記述に はそれぞれ微妙な違いも見られ、そこには時代や作者意識が投影されているもの と考えられる。ここではそうした点について考察を試みた。平成二十年度
大学院
日本文学専攻
修士論文題目
○ 「堤中納言物語」について 志賀さゆり ○ 「和泉式部」論 下重 沙 織 ○ 「 源 氏物語」論 高橋 幸 子 ○ 『 平家 物語』の 研究 門多 宏恵 ○ 芥川龍 之 介研究 林 紗 織 ○ 中 島 敦 研究 比 田井麻里 ○ 『御 伽草 子』の語 法小 元 聡 子 ○ 『 捷 解 新語』の語 彙 と語 法 三上 裕 恵 ○ テクニカルライティング と 日 本語文 法 論 星 野 初枝平成二十年度
大学院
言語教育
コミュニケーション専攻
(日本語教育)
修士論文題目
○ 「かもしれない」の意味と語 用山 藤 美 貴 ○ 想起 の「 タ 」発見の「 タ 」の意味 用 法 とその 過去 性 塩 沢玉 青 ○ 談 話における「 ア 」 系指示詞 の特 徴杉 山 将丈 ○ 条件節 の文 末 制限 谷口真樹 子平成二十年度
日本語日本文学科
卒業論文題目
○ 日 本の ヒット曲 に見る一人 称 の 使 い方について 笠間 恵 実 ― 101―○ 韓国人上級日本語学習者の終助詞の使用 賀戸 聖 ○ 電子メール文体の特徴 ― 携帯メールから読み解く 現代コミュニケーション ― 糀 加奈子 ○ 川端康成論 ―「伊豆の踊り子」と「古都」を中心に ― 青 木 彩 ○ 日韓対照研究 ― 受身文 ― 李 銀敬 ○ 『玉水物語』の研究 石井 茜 ○ 御伽草子『付喪神』の研究 和泉 沙織 ○ 中上健次における「路地」― 坂口安吾『文学のふるさと』 との関連から ― 宇津木彩乃 ○ 御伽草子における 異郷訪問 大和田美帆 ○ 三島由紀夫『豊饒の海』論 ― 本多繁邦が見た「転生」― 岡部 夕子 ○ 日本語と中国語のあいさつ表現について 金子 真弓 ○ 朧月夜論 ― 朧月夜に似るものぞなき ― 菅野紗耶加 ○ 安房直子「天の鹿」論 ―「天の鹿」の存在を探る ― 熊 谷 眸 ○ 西行歌の研究 古河 明子 ○ 遠藤周作研究 ― その宗教的世界観 ― 古 賀 智 子 ○ 『ささやき竹』研究 近藤 綾香 ○ 日中対照 ― 日本語と中国語の感情表現 ― 崔 丹 ○ よしもとばなな論 ― 初期作品を中心に― 酒井 里恵 ○ 天草本平家物語の語法 篠原 美春 ○ 二つの「魔女の宅急便」― 児童文学とアニメーション ― 清 水 奈 帆 ○ 日本人の敬語論 清水 理沙 ○ 『平家物語』の研究 鈴木沙祐里 ○ 稲生物怪録 研究 瀬川初津子 ○ 子どもの日本語教育 髙 ひとみ ○ 非断定の表現について 高柳 明奈 ○ 広介童話にみるアンデルセンの影響 田島 香 ○ 金沢方言の終助詞について 谷田 彩香 ○ 談話における「だ っ て」の 機 能冨 田由 布 子 ○ 芥 川 龍之 介「 藪 の中」論 ― その真 実 ― 長尾 恵里香 ○ 御伽草子「 鉄輪 」の研究 庭山 祐 嘉 ○ 幸せ を 願 っ て― 宮澤賢治 の 目指 したもの ― 林 由香 利 ○ 源氏 物語における和歌表現 比 田井 恵 ○ 三島由紀夫論 ― 『春の 雪 』を中心として ― 福 田 こ のみ ○ ビジネス コミュニケーションと日本語教育 藤岡 淑 恵 ○ 『平家物語』の研究 古 山 久 美 江 ○ 司馬 遼太郎 『 竜 馬 が ゆ く』論 本 庄 美 映 子 ○ 芥 川 龍之 介「地 獄変 」論 増渕 尚 美 ○ 江 戸川 乱歩 の ユ ー トピ ア論 松 井香 織 ○ とりか へ ばや物語論 松 井 麻 美 ○ 御伽草子『 落窪 の草子』の研究 水野 朋 子 ○ 二 十四 の 瞳 論安 田 朱 里 ○ 三島由紀夫「 潮騒 」論 山 岡 ゆ り ○ 日本人の 説得 表現 杠め ぐ み ○ 志 賀直 哉 「 小僧 の神 様 」論 渡邊英 美子 ○ 那須正幹 『 ズッ コケ三人 組 』― 平和な 町 の子ども 像 ― 相 田奈津子 ○ 異文 化間 コミュニケーション ― パ ー ソナ ル ス ペ ー ス に 視点 をおいて ― 浅 田美 那 ○ 太 宰 治 『人 間失格 』論 淺 見 早緒 理 ○ 逆接 の 性質 をもつ 接続 表現について 伊藤美和子 ○ 誓約 神話の 考察 ― 珠 の 性質 を中心に ― 江 川 侑 希 ○ 狂 言の 笑 いについて 江 良未 来 子 ― 102―
○ 源氏物語のかいま見 大石可奈子 ○ 口一葉「たけくらべ」研究 貝瀬 伶利 ○ 中島敦研究 ― その人物像について ― 勝 杏子 ○ 視線と理解度の関連性 川崎真由美 ○ 『秩父順禮之縁起』について 鯨井 みほ ○ 泉鏡花「外科室」論 ― その恋愛観 ― 桑 原 優 花 ○ 未明童話の母親の役割 小松田早紀 ○ 坂口安吾『青鬼の褌を洗う女』論 齋藤 智子 ○ 日本語学習者のための日本語の婉曲表現 車 海 燕 ○ 三島由紀夫『近代能楽集』論 白石めぐみ ○ 太宰治「ヴィヨンの妻」論 ― その女性観を中心に ― 杉 本 優 ○ 夏目漱石論 ― 三四郎の青春 ― 鈴 木 雅 子 ○ 地域社会における外国人支援活動の実態 鈴木 庸子 ○ 志ん朝落語の江戸語 駿河 麻貴 ○ 茨城方言の研究 髙橋 恵美 ○ 芥川龍之介論 ― 初期作品における人間性の問題 ― 髙 橋 里 奈 ○ 卜部兼好の世界 竹内麻里絵 ○ 秋成の女性観 武田 光代 ○ 「源氏物語」からみる女性の出家 田中志保 ○ 安房直子論 ― 幼年童話と「大人のメルヘン」― 田中弥世依 ○ 台湾における日本語教育の諸事情 陳 雨 禾 ○ 『御伽草子』における異類物の研究 塚原ひとみ ○ 『ちょんまげ手まり歌』― 「知ること」の意味について ― 寉 岡 慧 弥 ○ 太宰治「斜陽」論 中畑 百 惠 ○ 木梨軽太子 軽大郎女 伝承 の 文 学性について 永 島絵梨子 ○ 遠 藤 周 作 文 学における 聖 女 西万 里 菜 ○ 記 紀 神 話における 天照 大御 神 像 忽滑谷久 美子 ○ 源氏物語と国 宝 源氏物語絵 巻根 岸 七 菜 ○ 白 居易 の 諷諭詩 について 牧 原 紗 花 ○ 国 宝 源氏物語絵 巻 の表現研究 松 村瞳 美 ○ 程 度を表 す副詞 について 松本 友 里 ○ 子 ども のうたの 身体 性― わ らべうたを中心に ― 八 木 裕 子 ○ 現代小 説 の 冒頭 表現 矢 口奈 穂 子 ○ 言葉の 響き 安川由美子 ○ 飲料パッケージ の キャッチコピー 安 永 絵梨 ○ 『 東 海 道 中 膝 栗毛 』研究 結 城 彩 ○ 落 窪 物語論 湯 原麻 衣 ○ 村 上 春 樹 「 ねじ ま き 鳥クロニク ル」論 吉 田敦 子 ○ C S ル イス 「 ナ ル ニ ア 国 も の が たり」 シ リ ー ズ ― ナ ル ニ ア に 招 か れ た子 ども たち ― 青 野礼 ○ ケー タ イ メ ー ルと日 常 会話の言葉の 違 いについて 穴澤 優 季 ○ 夏目漱石「 行 人」論 石 倉 明奈 ○ 宮 本 輝 「 泥 の河」論 石 野さ おり ○ 太宰治『人間 失格 』論 石橋 麻 衣 ○ 谷 崎 潤 一郎「春 琴抄 」について 井 上 裕 代 ○ 小川 洋 子 論―「 曖昧さ 」と 幻想 性を中心に ― 今 村 夕佳 ○ 向 田 邦 子「 阿修羅 の ご とく」論 入 江安 美 ○ 「海と 毒薬 」論 岩 澤 枝 理子 ○ 副 助 詞 「 ば かり」について 海 瀨は るか ○ 『 宇 治 拾遺 物語』の研究 大塚 美 沙 ○ 配慮 に関 わ る表現について 大類 亜 弥 ○ 山 中 恒 『 ぼ く が ぼ く で あ ること』― 自己 の 発 見― 金 澤 奈保子 ― 103―
○ 吉屋信子「花物語」における少女達の友情 神谷 唯 ○ 『酒呑童子』の研究 栗田千里 ○ 川端康成『古都』論 小泉 絵理 ○ 大国主神の神話について 小峰 真澄 ○ 山田詠美論 佐藤 麻美 ○ 芸術家としての芥川龍之介 ― 「地獄変」を中心に ― 佐 野 由 佳 ○ 古事記における雄略天皇像 山藤 奏子 ○ 日本語学習者の日本語アクセント 申 恩 ○ 『好色五人女』作品論 杉浦由真菜 ○ 日本語における女性語の意識について 孫 ○ きっかけは猫 ― セロ弾きのゴーシュ ― 髙 橋 文 佳 ○ 太宰治『人間失格』論 髙橋 舞子 ○ 「夢十夜」― 「第一夜」の女とは ― 武内美由紀 ○ 須佐之男命の考察 田中 裕 子 ○ 中島敦研究 ― 史実と「自我の苦悩」― 津田彩子 ○ 「赤ひげ診療譚」論 角川 莉奈 ○ 安部公房『砂の女』論 中川ひとみ ○ 御伽草子『付喪神』の研究 中村 優子 ○ 森 外論 ― 「舞姫」を中心に ― 長浦絵里香 ○ 狂言「鏡男」の研究 沼澤 明子 ○ 『ピーター パンとウェンディ』における 悪 ― フック船長の存在 ― 花 村 佳 恵 ○ 鹿児島市の方言について 牧 麻 未 ○ 遠藤周作「わたしが 棄てた 女」論 宮澤 佳恵 ○ 天草本平家物語の表現 虫生 結季 ○ 「深い河」における母なるもの 望月 綾乃 ○ 『豊饒の海』論 谷萩理栄子 ○ 日本語の省略における法則 野麻里恵 ○ 遠藤周作の「沈黙」における信仰心について 渡辺 文香 ○ 友人同士の会話における婉曲表現について 渡 絵理子 ○ 『平家物語』の研究 渡邊 千穂 ― 104―