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コーチング学習が看護学生に与えた影響 -EQI 行動特性検査とFGI の結果から-

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Academic year: 2021

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40 −  − 神戸常盤大学紀要  第 3 号 2011 41 −  − 【背景】近年、保健医療分野でコミュニケーションスキルとしてコーチングを用いた実践が取り組まれている が、コントロール群を用いた介入デザインによる実証研究は国内では報告されていない。 【目的】大学教育におけるコーチング学習の活用可能性を検討するパイロットスタディとして、コーチング学 習が看護学生に与えた影響を明らかにし示唆を得ることである。 【方法】2009年11月から2010年3月、A大学看護学科1年生を対象に、コントロール群を用いてコーチング介 入(1回90分のセッションを計6回)し、介入前後の EQI 行動特性検査(以下 EQI とする)と、介入群への 学習後のフォーカスグループインタビュー(以下 FGI とする)を行った。分析対象は介入群9人、コントロー ル群8人で、介入前の EQI の2群の差の検定には対応のないT検定、2群での EQI の変化の差の検定には対 応のある二元配置分散分析を用いた。FGI 内容は、「学習への期待」「学習前後の自分自身の変化」「コーチン グの生活・看護への活用」等で、録音して逐語録作成後コード化し意味内容に沿って第3カテゴリーまで抽象 化した。 【結果】EQI では、24素養のうち、気力充実度、柔軟性、対人問題解決力の3項目が介入群で有意に減少し、 それ以外の項目では有意差がなかった。FGI では、≪コミュニケーションの未熟さへの気づき≫≪知識とし てのコーチングスキルの習得≫≪日常生活における自ら意識したコーチングの実践≫≪コーチングの活用可能 性の実感≫≪コーチングを体得し実践することの難しさ≫≪ありのままの自分の発信と受容される安心感≫≪ 相手を尊重した関わり方の自覚≫≪考え方とふるまいの変化による自己成長≫≪相互に進む自己理解と他者理 解≫≪学習から得た充実感≫≪実施内容への要望≫の11の大カテゴリーと34の中カテゴリーが抽出された。 【考察】EQI のみではコーチング学習の有用性を証明できなかった。FGI では、介入群は日常生活の中でコー チングを意識的に実践し、学習が単なるコミュニケーションスキルの向上ではなく、≪ありのままの自分の発 信と受容される安心感≫を体感するものであり、自らも他者をありのままに理解しようとする姿勢へと意識的 に変化し、その変化を自ら認識し自己成長できたと捉えていた。介入群は、自ら決断し自ら行動を起こすコ ミュニケーションすなわちコーチングを体現していた。今後、対象数の増加を図り学習プログラムや評価尺度 の開発を検討していく予定である。  この研究は、野村美千江(愛媛県立医療技術大学)、川島美保(高知大学)、髙田和子((独)国立健康・栄 養研究所)、森谷満(北海道医療大学)と共同で行われた。

コーチング学習が看護学生に与えた影響

-EQI 行動特性検査とFGI の結果から-

井上 清美 

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