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幼児期・児童期における情動表出の制御の発達に関する研究―みかけの情動理解と表情抑制の関係についての検討―

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(1)

する研究―みかけの情動理解と表情抑制の関係につ

いての検討―

著者

山本 信

雑誌名

東北大学大学院教育学研究科研究年報

68

1

ページ

95-109

発行年

2019-12-26

URL

http://hdl.handle.net/10097/00126989

(2)

 本研究は,みかけの情動理解と,実際の場面における情動表出の制御との関連を明らかにするこ とを目的とし,4歳児8名,5歳児7名,一年生17名を対象として,2つの課題を実施した。情動理解 課題は,みかけの情動理解として,表情理解(どのような表情をするか)と意図理解(なぜそのよう な表情をするか)に着目し,表情抑制課題は情動表出の制御を捉えるために,ババ抜きにおける表情 抑制に着目し,課題を作成・実施した。その結果,⑴みかけの情動理解と表情抑制との関連は見ら れず,表情抑制の発達には情動理解だけでなく他の要因についても考慮していくことの必要性が示 唆された。⑵みかけの情動理解における意図理解と表情抑制とが関連している可能性が示唆され, どのような「情動理解」が実際の場面における表情抑制の発達と関連しうるのかについて検討を重 ねることの必要性が示された。 キーワード 情動表出の制御,表情抑制,情動理解,幼児,児童

Ⅰ.問題と目的

 情動は,社会性を獲得する上で重要であり,特に,個体間に開かれて進行するプロセスは,情動表 出によるコミュニケーション・対人関係という側面において非常に重要視されている(Campos, Campos & Barrett, 1989; 遠藤 , 2013)。コミュニケーションの基盤となるのは,感情を理解し表現 する能力であり,一時的で一過性のものとしてある情動が,特に対人関係という側面において長期 的な意味での個体の適応度に寄与しうるということが多くの研究者によって指摘されている。近年, 保育・教育現場における様々な問題行動は,情動の過程と密接に結びついていると考えられるよう になってきており,情動発達におけるひずみが重要な因子の一つであると考えられている(Lemery, Esses & Smider, 2002)。その中でも,否定的な情動を抑制することの困難さは対人関係に大きな影 響を与えることから,多くの研究が行われてきた。  情動の「制御(regulation)」とは,喚起した情動のレベル(強度・持続時間)を「減少させる」「増加 させる」「維持する」というプロセスを指す(Thomson, 2014)。したがって,抑えることだけでなく, 正確に表現できるかどうかも重要であり,自分の情動や意図を明確に相手に伝える「主張的な情動

幼児期・児童期における情動表出の制御の発達に関する研究

-みかけの情動理解と表情抑制の関係についての検討-

山 本   信

* *教育学研究科 博士課程後期

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表出」に焦点を当てた研究も行われている(平川,2014;鈴木,2005)。Saarni et al.(2006)は,情動 表出の制御の方略として,強調,最小化,中立化,代用(本当の情動と異なる情動を表出する)を挙 げている。表出される行動は,それぞれの方略で異なるが,強調(喚起した情動を強調して表出する) や「みかけの情動表出」とも呼ばれる代用(喚起した情動とは異なる情動を表出する)においても, 喚起した情動やそれに伴う反応や行動について意図的な判断・選択を行う必要があり,これらの方 略には,みかけの情動を表出する前に「情動の喚起に伴う情動反応を抑制する」という段階があると 考えられる。近年,保育・教育現場においても,目的を達成するために自ら進んで行う「がまんする 力」のへの注目が高まっている。森口(2012)は,抑制機能の発達は,環境に適応していくという点 で社会的知性の獲得に寄与しているということ,また,抑制機能が発達することにより他者の影響 を受けにくくなり,自らの判断で行動することができるようになると述べている。幼児期の抑制の 発達に関して,柏木(1988)は,教師への質問紙調査を通して,自己抑制は3歳から6歳にかけて一貫 してなだらかに増加することを示した。また,実際に幼稚園において3,4,5歳児の自己調整行動の 観察を行った鈴木(2006)の研究では,年少児では,その時々の感情や気分がおもむくままに振る舞 うことも多く,仲間との間でトラブルが生じたり集団行動に入れなかったりすることがあるという こと,年中児になると,自己主張が増す反面,相手の立場や自分との関係性に応じて自己主張を控 える(自己抑制をする)という姿が見られ始めるということ,さらに年長児では,自己抑制できるの が当たり前になることで,自己抑制のエピソードが減り,自己抑制の行動が明確化されなくなると いう結果が得られている。しかし,幼児期・児童期における情動表出の抑制について,実際に子ど もがどのような場面でどのように抑制しているのかについて捉えた研究は多くなく,その発達プロ セスやメカニズムの解明が求められている。本研究では,喚起した情動の表出の「抑制」に焦点を当 て,幼児期後期から児童期初期にかけての情動表出の抑制の発達に関する要因についての検討を 行っていく。  本当の情動とは異なるみかけの情動の表出は,3,4歳頃から可能になり,例えば,子どもが期待外 れのプレゼントをもらう場面において,プレゼントの贈り主がいる状況ではネガティブな情動表出 を抑制することが示されている(Cole,1986)。しかし,内田 (1991)は,期待外れのプレゼントをも らう場面において,実際の情動とは異なる情動表出をする理由を調べ,相手の気持ちを推測した上 で自分の情動表出を決定する(表出を意図的に制御する)というような理由付けは,5歳後半から6 歳前半にかけて可能になることを示した。3,4歳児が行うみかけの情動の表出は「表示規則」と言わ れる無意図的なものであり,必ずしも理解して行っているわけではない(Joseph, 1994)。Harris, Donnelly, Guz, & Pit-Watson(1986)や溝川(2013)は,4,6歳児について「主人公がポジティブまた はネガティブな情動を感じていながらその表出を隠そうとしている場面」を仮想場面により設定し, 実際の情動とみかけの情動について表情図の選択およびその選択についての理由付けを求めた結 果,6歳児は4歳児とは異なり,みかけの情動と実際の情動を適切に区別し,適切な理由付けもでき ることを示している。5,6歳の時期に,情動の意図的な制御に関する理解ができるようになること は多くの先行研究によっても示されている(平川,2014;長濱・高井,2011;佐藤,2007)。さらに,

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意図的な制御の理解ができるようになるための要因として,平川(2009)は「情動表出の肯定的 / 否 定的影響の理解」を挙げている。さらに,平川は「否定的影響の理解」に関して,ネガティブな結果 の回避や相手への配慮が,情動表出を抑制する動機になると述べている。  しかし,理解課題におけるこれらの結果は「実際の場面で制御できる」ことを必ずしも示しておら ず「特定の状況で喚起する情動や,その際に取る行動について理解している」ということを示してい るにすぎない。「表出の制御に関する理解」と「実際の表出の制御」が必ずしも一致しない可能性が あることは枡田(2014)や鈴木(2005)の研究において指摘されていることからも,幼児・児童の「実 際の情動表出の制御」を捉えていくことは非常に重要である。また,このことは「ある場面での “ こ うするだろう ” という情動表出に関する理解と実際の情動表出が一致しているかしていないかを検 討するという視点」だけでなく,たとえば,情動コンピテンス(Saarni et al.,2006)の観点から「実際 の情動表出行動と情動理解との関連を明らかにするという視点」,すなわち,情動表出の制御の発達 の要因としての情動理解という視点を持つことの重要性も示している。  みかけの情動理解は,多くの先行研究において,仮想場面を提示後「主人公は本当はどんな気持 ちだったか(実際に喚起している情動の理解)」「主人公はどんな顔をしようとしていたか(みかけ の情動表出行動の理解)」「主人公はなぜそうしたのか(情動表出行動の他者への影響の理解・情動 表出を制御する意図の理解)」という質問をし,子どもから回答を得るという形で行われている。こ のうち,本当の情動の理解に関しては,隠そうとしているかどうかにかかわらず,その状況で起こ る情動を理解しているかどうかという課題であり,場面や状況に応じて喚起する情動は3,4歳頃か ら理解できることが知られている(Pons et al., 2004)。そこで,本研究では幼児期後期から児童期 初期の子どもを対象とし,「どのような顔をするか(表情理解)」「なぜそのような顔をしたか(意図 理解)」という2点に着目した上で,みかけの情動理解と実際の場面における表情表出の抑制との関 連について明らかにすることを目的とする。

Ⅱ . 方法

1. 対象: 仙台市内の保育所に通う4歳児8名(男児3名,女児5名。平均年齢5歳0 ヶ月,標準偏 差2.8 ヶ月)および5歳児7名(男児4名,女児3名。平均年齢6歳0 ヶ月,標準偏差3.6 ヶ月)および仙 台市内の児童館に通う小学一年生17名(男児9名,女児8名。平均年齢7歳4 ヶ月,標準偏差3.0 ヶ月)。 2. 調査時期:2017年10月〜 2018年3月 3. 調査内容および手続き: 情動理解課題 ① 表情理解課題(4問):「状況」を説明(図版1枚目)した上で,「情動が喚起するイベント」を提示し (図版2枚目),「喚起する情動」と「意図」を説明(図版3枚目)し,「表情」を推測させる課題。課題に おける問題番号はそれぞれ「表情1」「表情2」「表情3」「表情4」とした。 ② 意図理解課題(4問):「状況」を説明(図版1枚目)した上で,「情動が喚起するイベント」を提示し (図版2枚目),「喚起する情動」と「表情」を説明(図版3枚目)し,「意図」を推測させる課題。課題に

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おける問題番号はそれぞれ「意図1」「意図2」「意図3」「意図4」とした。  これまでの研究においては,「状況」と「主人公が気持ちを隠そうとしている」という情報が提示 され,その上で「本当の気持ち(喚起する情動)」「どんな顔をするか(表情)」「なぜそうしたか(意 図)」の3つを推測させる形式の課題が多く行われている(溝川・子安,2011; Pons et al, 2004)。しか し,与えられる情報が少ない中で3つの要素について推測・回答をすることは,幼児にとって難しさ があり,正答率を下げてしまう可能性がある。したがって,本研究では,「意図」と「表情」の理解を より明確に区別するという点も踏まえて課題を作成した。また,情動の言語表現に着目して研究を 行った本郷ら(2017)の結果から,情動が生じた背景や理由については言語による回答は5歳児でも 難しいということが明らかになっており,このことから「課題の言語的な難易度」や子どもの「言語 表現能力の程度」の影響を最小限にするために,本研究では,言語による回答ではなく,選択肢を提 示し,回答を求める形で課題を作成した。  表情理解課題および意図理解課題の図版の説明に用いた文言の一覧を表1に示す。また,「意図 理解課題」の選択肢の図版に用いた文言および選択肢に用いた文言の一覧を表2および表3に示す。 表1 表情理解課題の図版の説明に用いた文言の一覧 図版の説明 1枚目 (状況説明) (情動喚起イベント)2枚目 (本当の情動と意図の提示)3枚目 表情 1 プレゼント場面 じゅんくんが家に帰るとお 父さんが誕生日プレゼント を買ってきてくれました。 プレゼントを開けると,それ はじゅんくんが欲しかった ものではありませんでした。 じゅんくんは,欲しかったプ レゼントをもらえなかった ので,悲しい気持ちになりま した。でも,その気持ちを伝 えると,お父さんが悲しむと 思いました。 表情 2 積み木場面 ゆみちゃんは,一人で積木 で,おうちを作っています。 そこに,小さい子がやってきて,一緒にやりたいと言いま した。 ゆみちゃんは,自分がせっか く作ったおうちを壊されて しまわないかと心配になり ました。でも,ダメと言うと, 小さい子がかわいそうだと 思いました。 表情 3 かけっこ場面 じゅんくんは,運動会でか けっこをしています。 じゅんくんは一生懸命走ったのですが,転んでしまい, 負けてしまいました。 じゅんくんは,負けてとても 悲しい気持ちになりました。 でも,みんなの前で泣いてし まうのは恥ずかしいと思い ました。 表情 4 ブランコ場面 ゆみちゃんは,ブランコに並 んで順番を待っています。 そこに,身体の大きな小学生がやってきて,ゆみちゃんの 前に割り込んでしまいまし た。 ゆみちゃんは,「順番を抜か しちゃだめ」と怒りたくなり ました。でも,大きな小学生 にその気持ちを言うのはこ わいと思いました。

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 「表情理解課題」については,回答は4種類の情動の表情を示した「表情選択図版」(1枚)を用い,「う れしい」「おこった」「かなしい」「ふつう」の4つの表情のいずれか1つを選んでもらった(図1)。また, 「意図理解課題」については,3枚目のカードにおいて主人公がなぜその表情をしているかという意 図(理由)として,「意図選択図版」(4枚)を用い,「表出の抑制」「気持ちの切替」「もともとの気持ち」 「関係のない場面」の4つの選択肢から1つを選んでもらった(図2)。 表2 意図理解課題の図版の説明に用いた文言の一覧 図版の説明 1枚目 (状況説明) (情動喚起イベント)2枚目 (本当の情動と意図の提示)3枚目 意図 1 誕生日場面 じゅんくんの誕生日に,お父 さんが「カレーをつくってあ げよう」と言いました。 カレーができて,お皿を見る と,じゅんくんの嫌いなピー マンが入っていました。 じゅんくんは,ピーマンが 入っていたのでとても悲し い気持ちになりました。で も,うれしい顔でカレーを食 べました。 意図 2 散歩場面 ゆみちゃんは,保育園のみん なと散歩に出かけるところ です。先生が「お友達と手を つないでね」とみんなに言い ました。 ゆみちゃんは,仲良しのお友 達と手をつなごうとしまし たが,小さい子が「ゆみちゃ ん,つないで」とやってきま した。 ゆみちゃんは,仲良しの友達 とつなぎたかったので,悲し い気持ちになりました。で も,うれしい顔で小さい子と 手をつないであげました。 意図 3 折り紙場面 保育園で,先生が折り紙を 配っています。じゅんくん は,金色の折り紙がほしいと 思いました。 友達も金色が欲しいと言い, じゃんけんで決めることに なり,じゅんくんはじゃんけ んに負けてしまいました。 じゅんくんは,金色の折り紙 をもらえなかったのでとて も悲しい気持ちになりまし た。でも,ふつうの顔で赤い 折り紙を受け取りました。 意図 4 片付け場面 ゆみちゃんは,お友達とブ ロックでとても楽しく遊ん でいます。 もう少しで完成するという ところで,先生が来て「片付 けの時間ですよ」と言いまし た。 ゆみちゃんは「なんでもう片 付 け な の! も っ と 遊 び た い!」と怒りたくなりまし た。でも,ふつうの顔で,片 付けを始めました。 表3 意図理解課題の図版 ( 選択肢 ) の説明に用いた文言の一覧 図版(選択肢)の説明 表出の抑制 気持ちの切替 もともとの情動 関係のない場面 意図1 誕生日場面 悲しい顔をするとお父 さ ん が 悲 し む と 思ったから。 デザートが大好きな プリンだったから。 誕生日プレゼントをもらって嬉しい気持 ちだったから。 友達と遊ぶと楽しい から。 意図2 散歩 イヤと言うと,小さい子が泣いてしまう と思ったから。 公園に早く行きたい と思ったから。 朝,大好きなチョコパンを食べて来たか ら。 早起きしてお母さん にほめられるとうれ しいから。 意図3 折り紙場面 怒ったり泣いたりするのは恥ずかしいと 思ったから。 赤い折り紙もまあま あ好きだから。 もともと折り紙はそれほど好きではない から。 眠いとぼーっとする から。 意図4 片付け場面 先生に怒られるのは嫌だと思ったから。 片付けた後,お弁当の時間だったから。 もともとブロックはそれほど好きではな かったから。 たくさん走ると疲れ るから。

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図1 表情理解課題の例

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表情抑制課題  表情抑制課題は,保育室の一角にスペースを設置し,幼児3名で「ババ抜き」を行う場面を設定し た。ババ抜きは,ジョーカーを引いた際に,「引いたこと」を相手に悟られないように表情表出を抑 制する必要がある。渡邊(2015)では,ババ抜きにおいて,引いたカードに依存して動作や頭部の位 置変動に相違が生じることが示されており,情動表出の抑制を捉えることのできる「遊び場面」とし て設定することが可能であると考えられる。本研究では「ジョーカーを引いた時の表情」を360度カ メラ(PIXPRO SP360 4K)により撮影し,ジョーカーの動きがわかるように「子どもの手札」を別の ビデオカメラにより撮影した。  ババ抜きは,通常の枚数よりもカードの枚数を減らし(合計11枚),あらかじめカードを決めた セットを渡し,一人あたり3回行った。セットは3回の中で3人に均等に渡るようにした(図3)。 4. 倫理的配慮:本調査は東北大学大学院教育学研究科研究倫理審査委員会の承認を得て行われた。 研究の実施にあたっては,子どもたちの負担にならないよう配慮し,また,保護者に対しては,研究 内容を事前に文書により説明し,個別に同意書を得た。

Ⅲ . 結果

1. 情動理解課題  情動理解課題の回答については,以下のように点数をつけ得点化を行った。 なお,「情動理解得点」 は情動理解課題(表情理解課題と意図理解課題を合わせた8問)の得点,「表情理解得点」は表情理解 課題(4問)の得点,「意図理解得点」は意図理解課題(4問)の得点とする。 情動理解得点 =(表情理解得点 + 意図理解得点)/ 2 ⑴表情理解課題の得点化 ◯「表情1」「表情2」:「ポジティブな表情(うれしい)」を選択した場合1点(ネガティブ情動を抑制 し,ポジティブ情動を表出している),「ニュートラルな表情(ふつう)」を選択した場合(ネガティ ブ情動を抑制している)を0.5点,「ネガティブな表情(かなしい・おこった)」を選択した場合を0 点(ネガティブ情動を抑制していない)とした。 ◯「表情3」「表情4」:「ニュートラルな表情(ふつう)」を選択した場合1点(正解),「ポジティブな 表情(うれしい)」を選択した場合を0.5点,「ネガティブな表情(かなしい・おこった)」を選択した 場合を0点(ネガティブ情動を抑制していない)とした。 表情理解得点 = 表情理解課題の合計得点 / 問題数(4問) 図3 表情抑制課題(ババ抜き)で使用したトランプ

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⑵意図理解課題の得点化 回答の選択肢(表出の抑制,気持ちの切替,もともとの気持ち,関係のない場面)のうち,「表出の 抑制」を選択した場合に1点,それ以外を選択した場合に0点とした。 意図理解得点 = 意図理解課題の合計得点 / 問題数(4問)  情動理解課題における各得点の平均値を表4に示す。これらの得点について,年齢差の検討を行 うために一元配置分散分析を行った。その結果,情動理解得点,表情理解得点,意図理解得点のい ずれも得点差は有意ではなかった。 2.表情抑制課題  表情抑制課題(ババ抜き)について,「ジョーカーを引いた回数」と,「表情変化回数」(ジョーカー を引いた時に表情が変化した回数)を表5に示す。また,表情の変化があった場合でも表出の程度が 異なるため,「表情変化」があった場合の「表情変化の程度」を,表情変化「なし:0」,「変化小:0.5」「変 化大:1」の3段階に分けて評定を行い,以下の式により「表情抑制得点」を算出した。  表情抑制得点について,年齢差の検討を行うために,一元配置分散分析を行った結果,いずれも 有意な差ではなかった。 表4 情動理解課題における平均得点 4歳児(N=8) 5歳児(N=7) 一年生(N=17) 全体(N=32) 情動理解得点 (0.22)0.39 (0.14)0.52 (0.23)0.57 (0.22)0.52 表情理解得点 (0.24)0.25 (0.32)0.32 (0.33)0.40 (0.30)0.34 意図理解得点 (0.41)0.53 (0.24)0.71 (0.26)0.76 (0.30)0.70 注)括弧内は標準偏差 表情抑制得点 = 1 — [ ジョーカーを引いた際の表情変化程度得点(合計)] [ ジョーカーを引いた回数 ]

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3.情動理解と表情抑制との関連  情動理解得点と表情抑制得点との関連について検討するために,情動理解得点の平均値(0.52)を 基準として,平均値より低い得点群を「情動理解低群」,平均値より高い得点群を「情動理解高群」と し,表6にそれぞれの群の表情抑制得点の平均値を示した。なお,情動理解高群は13名(4歳児2名, 5歳児2名,一年生9名),情動理解低群は19名(4歳児6名,5歳児5名,一年生9名)であった。これ らの得点について,3(年齢群)×2(情動理解高低群)の2要因の分散分析を行った。その結果,主効果, 交互作用とも有意差は認められなかった。  次に,情動理解課題における表情理解得点および意図理解得点と表情抑制得点との関連について 検討を行った。  表情理解得点と表情抑制得点との関連について,表情理解得点の平均値(0.34)を基準として,平 均値より低い得点群を「表情理解低群」,平均値より高い得点群を「表情理解高群」とし,表7にそれ ぞれの群の表情抑制得点の平均値を示した。なお,表情理解高群は19名(4歳児4名,5歳児4名,一 年生9名),表情理解低群は13名(4歳児4名,5歳児3名,一年生6名)であった。これらの得点につ いて,3(年齢群)×2(表情理解高低群)の2要因の分散分析を行った結果,主効果,交互作用とも有 意差は認められなかった。 表5 表情抑制課題におけるジョーカーを引いた回数と表情変化回数および表情抑制得点 4歳児(N=8) 5歳児(N=7) 一年生(N=17) 全体(N=32) ジョーカーを 引いた回数 合計 21 20 65 106 平均値 2.63 2.86 3.82 3.31 標準偏差 1.19 1.01 1.29 1.31 表情変化回数 合計 18 16 24 82 平均値 2.25 2.29 1.41 2.56 標準偏差 1.58 1.25 1.42 2.38 表情抑制得点 0.35 0.37 0.58 0.48 標準偏差 0.37 0.27 0.27 0.31 表6 情動理解高低群の表情抑制得点 4歳児 5歳児 一年生 全体 情動理解高群 (0.53)0.38 (0.12)0.59 (0.17)0.57 (0.22)0.54 情動理解低群 (0.37)0.34 (0.27)0.29 (0.36)0.60 (0.35)0.44 注)括弧内は標準偏差

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 意図理解得点と表情抑制得点との関連については,意図理解得点の平均値(0.70)を基準として, 平均値より低い得点群を「意図理解低群」,平均値より高い得点群を「意図理解高群」とし,表8にそ れぞれの群の表情抑制得点の平均値を示した。なお,意図理解高群は21名(4歳児4名,5歳児4名, 一年生13名),意図理解低群は11名(4歳児4名,5歳児3名,一年生4名)であった。これらの得点に ついて,3(年齢群)×2(意図理解高低群)の2要因の分散分析を行った結果,意図理解得点高低群の 主効果が有意であり(F(1,26)=5.93, p<.05),年齢群の主効果および交互作用は認められなかった。

Ⅳ . 考察

1.情動理解課題について  情動理解得点に関しては,得点は,4歳児,5歳児,一年生と年齢が上がるにつれて高い値となっ たが,有意な差ではなく,情動理解得点と年齢との関連は見られなかった。この理由としては,第1 に本研究で対象とした年齢群の間では,みかけの情動理解については顕著な差が見られないという 可能性が考えられる。本研究では,4歳児・5歳児・一年生を対象としたが,それぞれの平均年齢は5 歳0 ヶ月,6歳0 ヶ月,7歳4 ヶ月であった。みかけの情動理解については,5,6歳の時期に理解が進 むとしている先行研究(平川,2014;長濱・高井,2011;佐藤,2007)が多く,対象とした4歳児でも 理解が進んでいた可能性がある。  第2に,情動理解課題の難易度や精度の問題が挙げられる。とくに,本研究においては,表情理解 得点が意図理解得点と比較すると低い値であり,表情理解低群においては床効果も見られた。幼児 は4歳頃から「本当の情動と異なるみかけの情動表出を行うことがある」ことを理解するようになる とする先行研究(Harris et al., 1986;溝川,2013)の結果を踏まえると,得点が低かったことについ ては,課題の難しさによる低得点化が考えられる。課題の難しさの一つの要因として,言語面での 表7 表情理解高低群の表情抑制得点 4歳児 5歳児 一年生 全体 表情理解高群 (0.40)0.29 (0.43)0.43 (0.17)0.54 (0.24)0.48 表情理解低群 (0.39)0.38 (0.29)0.33 (0.41)0.66 (0.38)0.48 注)括弧内は標準偏差 表8 意図理解高低群の表情抑制得点 4歳児 5歳児 一年生 全体 意図理解高群 (0.46)0.50 (0.28)0.41 (0.22)0.67 (0.29)0.59 意図理解低群 (0.22)0.19 (0.30)0.32 (0.18)0.29 (0.31)0.21 注)括弧内は標準偏差

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難しさがある。本郷ほか(2017)が示したように,情動が生起する背景や理由について,自分の言葉 で述べることは5歳児でも難しい。したがって,本研究においては,回答は口頭ではなく図版を使っ た選択肢を用いるなど,言語面の難しさに対する配慮を行った。しかし,状況の説明や,「本当の情 動」と「情動表出を抑制する意図」を説明する際に,図版での状況や情動について繰り返して確認を 行っていたため,幼児・児童が教示・説明を聞きながら情報を整理しきれなかった可能性,また,情 報量が多くなりすぎてしまったことにより,課題が意図している点が子どもに伝わらなかった可能 性がある。本研究で用いた表情理解課題について,使用する図版は変えずに,口頭での教示や説明 のみを変えた2種類の課題を作成し,4歳児・5歳児を対象に実施した山本(2018b)では,教示・説明 の仕方によって幼児の回答(得点)に影響が出ることが示されている。意図理解課題については,得 点が比較的高い値となったが,この結果についても,選択肢の提示において,4つの選択肢の中で「正 答」が選びやすかった(正答・不正答の判断をしやすい選択肢となっていた)可能性も考えられる。 情動理解課題については,言語理解・言語表現の問題も含めて,様々な要因を整理した上で,「何を 測定したいのか」「実際に何を測定しているのか」について,明確にしていく必要があると考えられ る。 2.表情抑制課題について  表情抑制得点に関しては,得点は,4歳児,5歳児と比較して一年生が比較的高い値となったが, 有意な差ではなく,表情抑制得点と年齢との関連は見られなかった。この理由としては,第1に,み かけの情動理解と同様に,4歳児でも平均年齢が5歳0 ヶ月であったことから,顕著な差が見られな かった可能性,また,本研究では調査人数が少なかったことにより,発達的変化を捉えきれていな い可能性が考えられる。したがって,たとえば,同じ4歳児でも調査時期を早めることや,調査人数 を増やすことなど,調査手続きを改善する必要があると考えられる。  第2に,表情抑制課題の妥当性・精度の問題が考えられる。すなわち,幼児・児童の情動表出の抑 制を測る「表情抑制課題」としてババ抜きが適切であったかどうかという問題である。ババ抜きに おいて,引いたカードに依存して動作に相違が生じることは示されている(渡邊,2015)ものの,バ バ抜きにおいては,勝敗が最後に決まるため,「いつジョーカーを引いたか(ゲームの前半か,終盤 か)」によって,ジョーカーを引いた時の情動の喚起の種類や程度が異なる可能性がある。また,「ルー ル自体の理解」や「ババ抜きに向かう姿勢(勝ちたいと思っているかどうか)」等によって,表情を抑 制する動機が異なることが考えられる。本研究における対象児のうち, 4,5歳児を対象として補足 分析を行った山本(2018a),Yamamoto(2019)では,行動指標(表情変化)に加え,心理指標(ジョー カーを引いた時にどのような気持ちになったか・どのような表情をしようとしたか)や生理指標(脈 拍数測定)を用いることにより,表情抑制得点と年齢との関連や,理解得点と表情抑制得点との関連 について,より詳細な検討を行うことができる可能性が示唆されている。したがって,今後,表情 抑制課題を作成・実施するにあたっては,行動指標(表情変化)に加えて,① 複数の指標を用いるこ とにより表情抑制課題の精度を高めること,また,② 課題自体を見直す(ババ抜き以外のものを検

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討する)とともに,③ 課題の実施に際して手続きや教示を改善することによって「ルールの理解」や 「情動の喚起」,「表情を抑制する動機」に関する精度を高めていくことが課題となる。 3.情動理解と表情抑制との関連について  本研究においては,情動理解得点と表情抑制得点との間には関連は見られなかった。この理由と しては,先に述べたように,情動理解課題および表情抑制課題に改良の余地があることを踏まえる と,課題や手続きを改善することにより,両者の間に関連が見られる可能性も考えられる。しかし, 情動理解と情動表出の制御との関連については,情動表出による影響の理解が情動表出を制御しよ うとする意図につながると考えられている(平川,2009)一方で,「表出を抑制しようという意図」 があったとしても,実際には表情の抑制ができない場合もある(Kromm et al., 2015)。したがって, 実際の場面における情動表出の制御については,今後,情動理解だけでなく,たとえば「抑制しよう とする意図」のもと「表出行動(表情表出)を制御する力」など,他の要因を考慮した発達のプロセス やメカニズムを想定し,検討を重ねていく必要があると考えられる。  また,「情動理解課題」に関しても,本研究では,みかけの情動理解に焦点を当てた課題を作成し たが,「情動理解」と言っても,様々な理解を測る課題があり(Pons, et al., 2004),情動表出の制御 の発達と関連する「情動理解」として,どのような「理解」に焦点を当てていくかも重要である。本 研究では,みかけの情動理解のうち,表情理解と意図理解の2種類の課題を作成し,それぞれの理解 と表情抑制との関連について検討した。その結果,5歳児では,意図理解高群と低群の表情抑制得 点には大きな差は見られなかったものの,4歳児と一年生において意図理解高群と低群の表情抑制 得点に比較的大きな差が見られた。このことは,意図理解の高さが実際の場面における表情抑制と 関連する可能性を示していると考えられる。今回は,調査人数が少なかったこともあるため,今後は, 調査人数を増やすとともに,意図理解課題の改善も踏まえて,どのような「情動理解」が実際の場面 における表情抑制の発達と関連しうるのかについて精査した上で情動理解課題を作成していく必要 があると考えられる。  幼児・児童の情動発達,とくに,情動表出の抑制の発達に関する研究については,「幼児・児童の 情動表出行動」を日常場面において捉えることの難しさによって,その発達プロセスには未だ不明 な点が多い。さらには,日常生活や遊びにおいて,幼児が「情動表出の抑制」をする場面は様々であ り,今後研究を進めていくにあたっては,様々な要因を整理した上で,課題を修正・改善し,行動指 標のみならず,情動の複数の側面を捉えながら,丁寧に検討していく必要があるだろう。さらに実 際の情動表出抑制場面で得られた結果が,先行研究で示されてきたような実験場面や,理解課題を 中心に検討されてきた仮想場面における結果とどのように関連しているのかを検証していくことが 必要である。これらの検証を重ねることにより,これまでの,「幼児・児童の情動表出の抑制」に関 する研究で得られた知見は,より豊かな意味を持つものになっていくだろう。

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The purpose of the present study was to examine the relation between children’s understanding of apparent emotion and emotional expression. Subjects were eight four-year-old and seven five-year-old in a nursery school and seventeen six-year-old children in an after school children’s center. The facial expression control task, “baba-nuki” (old maid), and emotional understanding tasks, facial expression understanding task and intention understanding task, were examined. The main results were as follows: (1) There were no significant differences between the scores on the facial expression control task and the emotion understanding task. (2) However, there was a significant difference between the scores on the facial expression control task and the intention understanding task.

Keywords: regulation of emotional expression, control of facial expression, emotional understanding, young children, elementary school children.

The Study of Regulation of Emotional Expression

in Preschool and Elementary School Children:

Focusing on the Relationship between Understanding of

Apparent Emotions and Facial Expressions

Makoto YAMAMOTO

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参照

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