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第2学年○組 社会科学習指導案
1 単元名 近畿地方 「古都奈良・京都と歴史的景観の保全」 2 指導観 ○ 本単元は、中学校学習指導要領の「地理的分野 C 日本の様々な地域(3)日本の諸地域」に 基づいている。この中項目は「幾つかに区分した日本のそれぞれの地域について、その地域的特 色や地域の課題を理解」し、「日本の諸地域において、それぞれ①~⑤までで扱う中核となる事 象の成立条件を、地域の広がりや地域内の結び付き、人々の対応などに着目して、他の事象やそ こで生じる課題と有機的に関連付けて多面的・多角的に考察し、表現すること」を主なねらいと している。(3)の取り扱いについては「(ウ)地域の考察に当たっては、そこに暮らす人々の 生活・文化、地域の伝統や歴史的な背景、地域の持続可能な社会づくりを踏まえた視点に留意す ること」となっている。今回は近畿地方を取り上げ、「⑤その他の事象を中核とした考察(地域 の環境問題や環境保全の取組を中核とした考察)」によって近畿地方の地域的特色をとらえさせ ることが有効であると考えた。 近畿地方は古くから日本の政治、文化の中心地として栄え、歴史的に形成されてきた町並みや 文化財を多く見ることができる地域である。また、この地域に残る文化財は、歴史的分野の学習 でも取り上げられるため、分野間の学習を相互に関連付ける学習をおこなうことができる。 ○ 本学級の生徒は、男子○○名、女子○○名、計○○名で構成されている。本単元での学習を進 めるにあたり、単元に対する興味・関心、既存知識を把握するために自由記述形式で事前アンケ ート調査を実施した。まず、「奈良・京都に興味があるか」との問いに対し、「ある」と答えた 生徒は61%だった。また、「近畿地方にある府県をすべて選びなさい」の問いには71%の生 徒が正しく選ぶことができた。次に「奈良・京都のことで知っていることを書いてください」と の問いには86%の生徒が何らかの記述をすることができた。主な回答として「奈良の大仏」や 「金閣」「今でも昔の建物が残っている」といった内容を記述していた。アンケート調査から奈 良・京都に対する興味・関心は高いが、既存知識も断片的であり、あまりないこと、奈良・京都 ついても知識が偏っていることがわかった。そこで本単元の指導にあたっては、視聴覚教材を用 いたり、生徒の生活と結びつく教材を用意したりするなど、学習への意欲を喚起させる工夫が必 要である。そして、近畿地方についての基礎的・基本的な知識や技能の習得を図るとともに生徒 の生活に結びついた地理的事象を取り上げて学習に取り組んでいきたい。 ○ 本単元の指導にあたっては「環境問題や歴史的な町並みの保全問題など、環境保全の視点から 近畿地方の特色を追究していこう」を主題として設定し、学習する。第一次では、映像資料・写 真資料・地図・雨温図を用いて、近畿地方の自然環境について大観させる。そこからわかったこ とや疑問に思ったことを生徒から引き出し、近畿地方の学習主題として「環境問題や歴史的な町 並みの保全問題など、環境保全の視点から近畿地方の特色を追究していこう」を提示する。第二 次では、まず京阪神大都市圏の発達が琵琶湖の水によって支えられてきたことを知らせ、環境保 全の取組とその重要性をつかませる。次に、阪神工業地帯の特色と課題を環境保全と関連付けて とらえ、課題克服の取組についてまとめさせる。また、資料の読み取りと班での交流活動を通し て京都市の歴史的景観を保全する取組や課題を考えさせる。さらに、グラフや写真から林業・漁 業の課題を読み取り、環境保全の取組についてまとめさせる。第三次では、近畿地方のまとめと して、今まで学習してきた内容や語句を使って、レポートにまとめさせる。このような学習を通 して、近畿地方の地域的特色を捉えることができるようにする。 3 目 標 (1)近畿地方に対する興味・関心を持ち、学習課題に意欲的に取り組もうとしている。 【社会的事象への関心・意欲・態度】 (2)環境保全の視点を中核として、そこに住む人々の生活や産業の変化などとの関係について原因 と対策、目的の面から考察し、文章で適切に表現することができる。 【社会的な思考・判断・表現】 (3)地図や様々な資料から環境問題や環境保全について適切に読み取ったり、分かった内容を文章 や図表などにまとめたりすることができる。 【資料活用の技能】 (4)環境保全の視点を中核とした考察を通して、近畿地方の地域的特色を的確にとらえ、その知識 を身につけている。 【社会的事象についての知識・理解】- 2 - 4 本単元で身に付けさせたい資質・能力 ア 知識及び技能 (ア)近畿地方の地域的特色を環境保全の取組と関連づけて理解すること。 (イ)阪神工業地帯の環境問題や環境保全の取組を理解し、その知識を説明や論述のときなどに 正しく使うこと。 (ウ)様々な資料から琵琶湖の水質悪化の状況や環境保全の取組について適切に読み取ること。 (エ)適切に選択した資料を基に、近畿地方の地域的特色について読み取ったり、図表にまとめた りすること。 イ 思考力、判断力、表現力等 (ア)資料の読み取りと班での交流活動を通して、歴史的景観を保全する町づくりが行われてい る理由を説明できること。 (イ)林業・漁業と保全活動との関連や持続発展に向けての取組について考察し、自分の意見を根 拠を示しながら具体的に説明できること。 5 指導計画 次 時 主な学習活動 主体的・対話的で深い学びの視点に立った手立て 一 1 ○写真資料や地図帳を基に近畿地方の特色を大観し 近畿地方の学習主題を確認する。 資料の提示や体験活動等を取り入れ、 驚きや疑問等を生み出し、課題につな ぐ場の設定 《主体的な学び③》 二 5 ○京阪神大都市圏との関係から琵琶湖が重要な水源 であることを知り、環境保全の取組とその重要性 をつかむ。 ○阪神工業地帯で発生した環境問題の現状と課題、 環境保全の取組について知る。 ○資料と交流活動から、歴史的景観を保全するために どのように町づくりが行われているかについて、自分 の考えを書いて、まとめる。 ○交流活動で出された意見をもとに、京都の人々・ 行政・観光客への影響についてまとめる。 ○各資料から近畿地方の林業や漁業の特色と課題を 読み取り、環境保全の取組についてまとめる。 互いの考えを持ちより、協働して課題を 解決する場の設定 《対話的な学び②》 三 2 ○近畿地方のまとめとして、今まで学習してきた内容 や語句を使って、環境保全の視点で地域的特色をレ ポートにまとめる。 ○レポート交流会をおこなう。 授業のまとめとして白地図を用いる ことで思考の可視化。 《深い学び⑤》 6 本時 (4/8) (1)主眼 ○ 京都市の歴史的景観を保全する町づくりの特色について、行政や住民の取組と関連付け、話 合う活動を通して説明することができるようにする。 (2)本時の主たる見方・考え方 生徒が働かせる 本時の主たる 見方・考え方 生徒が、【見方】京都市の歴史的景観に着目して、【考え方】環境保全の取組と 関連付けて考察する。
- 3 - (3)準備 教科書 地図帳 ワークシート 資料プリント ファイル 拡大した資料 ホワイトボード・ペン(各班に1つずつ) (4)展開 過 程 学 習 活 動 学習 形態 ●指導上の留意点 ◇評価規準 配 時 導 入 1 京都市の観光客数の変化について知る。 ○資料を見て、最近は少し減少傾向にある が、日本の人口の約半分が訪問している ことに気づく。 2 めあてを確認する。 全体 ●京都の観光客数の中には修学旅行 生も含まれていることを伝え、人数 を予想させるなど興味を持たせる。 ・95万3千人(修学旅行生数) 《主体的な学び③興味や関心を高める》 5 展 開 3 資料を見て、わかったことを書く。 資料A 京都市の魅力(京都訪問の目的) 資料B 景観を守る市の政策 資料C 地域の努力 4 各班でA~Cのテーマで考えた内容を説明 し、その後、班員で意見交流しながらめあ てについて考える。 (1)まとまったらホワイトボードに記入。 (2)班ごとに発表し、全体で交流する。 個人 班 ↓ 全体 ●自分の考えを書かせるために左の 3つの資料を準備し、そのうちの 1枚を各生徒に選択させる。 ●資料を見る視点を書いた「アシスト カード」を配付する。 ●考えをまとめていく手順を説明す るために拡大したワークシートを 黒板に貼る。 ●それぞれの意見を反映させるため に班内で順に発表させ、その後、 班でどのように町づくりが行われ ているかについて考えさせる。 《対話的な学び②協働して課題解決する》 ●各班の発表内容の違いに気づかせ ながら、市と人々がどのように町 づくりに取り組んでいるか、考え させる。 13 20 終 末 5 各班の発表を参考に、各自で「京都では どのように町づくりが行われているか」に ついてワークシートに書く。 個人 ●各自、全体交流を振り返らせ、自 分の意見を見直させる。 《深い学び⑥自分の考えを形成する》 12 <評価規準>資料と交流活動から、どのように歴史的景観を保全する町 づくりが行われているのかを「京都の人々」「京都市」「観 光客」という言葉を使って適切に表現している。 <まとめ> 京都の人々は、市とともに古い町並みを保存し、観光客にとって世界遺産 をはじめ、古都の歴史的景観や雰囲気を味わうことができる町づくりを行 っている。 京都では、どのように町づくりが行われているのか、考えよう。 (書く活動)どのように町づくりが行われて いるのか、資料からわかったこ とをワークシートに書く。 (書く活動)班と全体での交流を通して キーワードをもとに、めあてに ついての自分の考えを書く。