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The Present State of Understanding English Pronouns in Japanese High Schools: Implications for Better Teaching

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Academic year: 2021

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The Present State ofUnderstanding English Pronouns in Japanese High Schools: Implications for Better Teaching 教科・領域教育専攻 言語系(英語)コース 田 所 寿 美 1.はじめに 日本人が6年間英語を学習しでも「英語を話 せなしリのは,中学校や高校での英語の授業が 全くの文法説明中心授業だ、ったからで、あると, Gramma

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anslation Methodが批判される ようになって久しい確かに日本の英語教育の 現場では「文法」の学習に多くの時間をとって きた事実がある。高島 (2000) は,問題は文法 知識が空欄補充や書き換え問題を解くために用 いられる「静的な知識」として捉えられている ことが多く,実際のコミュニケーションの場面 で利用される「動的な知識jとしての認識が十 分になされてこなかったことにあると指摘して いる。加えて,平成元年度の学習指導要領の改 訂により,外国語の目標に「コミュニケーショ ン」としづ用語が用いられるようになって以来, 英語の授業はこの10年余りで文法説明中心の ものからコミュニケーション活動中心のものへ と移行してきた。同時に授業で文法を説明する こと, とりわけ文法用語を多用することに対す る一種の罪悪感を覚えるようになった教師も少 なくない。しかしながら,楽しい授業が成功す る反面,生徒が話したり聞いたりするコミュニ ケーション能力の伸長は教師の期待や努力に反 して不十分であり 説明時間を減らした文法に ついては,年々生徒の文法力が低下してきてい ることに不安を感じている教師は多いのではな し、かと思われる。 指 導 教 官 薮 下 克 彦 文法説明中心の授業は批判されてはきたが, 実際には,多くの英語教師がコミュニケーショ ン活動中心の授業展開推進に賛同しながらも, 同時に,教科書のシラパスにしたがって新しい 文法事項や語葉の説明に多くの時間を費やして いる。しかしながら,英語学習の入門期に出て くる英語代名詞については,それを重要な文法 事項として捉え指導している教師は少ない。さ らに,学習者である生徒自身も,英語代名詞は 中学で学習する文法の中でも比較的簡単に理解 できたと感じている者が多い。そのため,英語 代名詞の指導については,これまでにほとんど 注意が向けられてこなかったO それは,第一に 英語教師自身が英語代名詞は多くの点において 日本語代名詞とされる語とは異なった性質や機 能を持っているということに対する認識が低い ことが原因であると忠われる。実際に,教科書 の中でも授業でも,“he"は「彼はJ,“she"は 「彼女は」等,一つひとつの英語代名詞に対し て一つひとつの日本語の標準的な訳語が与えら れることが習慣化されており,そのことに疑問 を感じている教師はきわめて少ない。したがっ て,ほとんどの学習者が,英語代名詞の標準的 な日本語の訳語さえ覚えれば英語代名詞は理解 できたと錯覚している事実がある。ましてや, 英語代名詞が文脈の中で理解されるものである とし、う認識度はかなり低し吃思われる。同時に, 学習者は英語代名詞の訳語として存在する日本

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-282-語の代名詞を英語の授業の中で学習することに よって,それまで自分の日本語の語葉の中には なかった日本語の代名詞の「にわか学習者J と なり,本来の日本語の代名詞が持つ意味や機能 を無視した,いわば英語文法に汚染された日本 語を使用していることに気づいていなし、。そし てまた,教師自身も知らず知らずに生徒の「悪 文」を許容していることに気づいていなし、。 本研究では, 日本の中学生や高校生の英語代 名詞への理解の現状を調査し,その現状に至っ た英語学習入門期である中学校での英語代名詞 の指導の現状と,これまでほとんど注意が向け られていなかった日本語と英語の代名詞の違い を提示することにより,その違いを理解した上 で英語代名詞を指導することの重要性を提案し ていくO 2.概要 第2章では,中学校における英語代名詞の指 導の現状を英語教師へのアンケートを実施した 結果とともに,教科書の中での代名詞の取り扱 われ方やワークブックやテストでの代名詞に関 する問題の傾向を提示して検証する。同時に, 中学生の英語学習に対する意識調査を実施した 結果,英語教育の理想、と現実の違いの問題点を 考察してし、くo また,これまでほとんど無視されてきた英語 代名詞指導における文脈の重要性に着目し,文 脈抜きの英語代名詞が学習者の母国語である日 本語へ与えている影響の問題点を提示する。 第3章では英語代名詞と日本語の代名詞の違 いを特徴と種類,指示性,省略現象の観点から 考察してし、くo 第 4章では,①文脈が生徒の英語代名詞の理 解度に与える効果,②日本語人称代名詞への理 解,③英語学習前の日本語代名詞の使用状況, ④英語学習後の日本語代名詞の使用状況につい ての調査を徳島県の中学校で,⑤未知情報代名 詞の使用状況についての調査を徳島県の高校で それぞれ実施した結果と問題点を提示する。 第4章での調査結果をもとに,第5章では英 語代名詞指導法改善のための提案として,文脈 や実際の英語の使用場面が設定されたテスト問 題を作成することの重要性を説明する。 3.おわりに 本研究の調査結果から,ほとんどの英語教師 は英語代名詞の指導において文脈の重要性を認 識していながらも 現状は一文での指導,また は単語単位での指導を続けていることが明らか になったO そのため学習者は提示された英文を 理解するために,一語一語日本語に訳さざるを えない状況にある。特に英語代名詞に関しては, 代名詞が指し示す先行詞が与えられていないた め,“he"を「彼はJ,“she"を「彼女はJ と1 対 1対応の語として暗記し,正確に直訳するこ とが理解できたことだと錯覚している。つまり, 学習者は母国語である日本語を英語を翻訳する ためのツールとして使用している現状があり, そしてそのことがさらには不自然な日本語の使 用の許容が続けられる原因となっていることが 問題点として浮き上がったO 本研究が,英語教師が英語代名詞と日本語代 名詞が多くの点で、異なった性質や働きを持って いることに気づき,英語代名詞の指導において 文脈の重要性を再考するきっかけになることを 希望している。また,英語教師は生徒の英語力 育成のためだけでなく,同時に生徒が母国語で ある日本語を本来の意味を失うことなく自然に 使うことができるよう励ます努力を惜しまない ことを願う。

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