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(シンポジウム 注目すべき感染症とその対策)移植と感染

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シンポジウム 〔東女医大誌 第62巻 第4号頁 366∼376平成4年4月〕

注目すべき感染症とその対策

東京女子医科大学       響       同

移植と感染

腎臓病総合医療センター 泌尿器科  ハシ     コウ    タ

橋  公 太

(受付 平成3年12月24B) Transplantadon and Infection

         Kota TAKAHASHl

Department of Urology, Kidney Center, Tokyo Women’s Medical College   Ciclosporin(CYA)is now recognised as an effective immunosuppressive agent leading to a marked improvement in graft survival in organ transplant recipient, The incidence of inf㏄tions in the CYA group has been decreased, compared with that in the azathioprine group. However, infections have been in many cases, one of causes of fatal complications of this treatment. In the present paper, severai topics of the infectious diseases in prevalent in organ transplant recipients are discussed.          はじめに  臓器移植は,臓器不全の根治的な治療であり, 最近では免疫抑制法の進歩により,その成績は飛 躍的に向上している.一方,これらに伴う合併症 は以前に比べて減少してきているが,決して無視 できないものがあり,そのなかでも特に感染症が 最大の合併症である.  今回は,われわれが行ってきた腎移植の経験か ら,移植患者の感染症Dについて述べたい.  1.免疫抑制法の歴史と感染  フランスのCarrelは,今世紀の初頭,動物実験 で腎移植を行い,技術的には成功するが,同種移 植においては自家移植と異なって,終局的に移植 腎の機能が廃絶してしまうことに気がついたが, その現象が免疫応答によるものとは考えていな かった.今日では,この現象が正に一言で拒絶反 応であることは,周知のとうりである.拒絶反応 とは,移植片により放出されたdonor抗原(HLA 抗原)をrecipientのリンパ球が非自己の外来抗 原として認識し,その結果生じる免疫学的反応と 考えられるが,この結論に至るまでにWilliam,

Holman, BurnnetおよびMedawarらの著名な

先人の努力がなされている.  現在,腎移植は臓器移植のなかで最も普及して おり,これが基本となって他の臓器移植が発展し てきた.1950年代に入り,この腎移植はMurray らにより免疫反応を無視できる一卵性双生児間で 開始されたが,それ以外の同種移植では,悲惨な 成績に終わった.当時はまだ組織適合抗原や拒絶 反応の発生メカニズムなどがなかなか解明されな かったので,この頃の免疫抑制法は,拒絶反応を 抑制するためX線などの全身照射が用いられた. しかしその結果,宿主の生体防御機能は著しく破 壊されるため移植腎がたとえ生着しても,移植患 者のほとんどは感染症で死亡した.  1964年,Rifkindら2)の腎移植患者の感染症に関 する最初の報告によれば,30例中26例に感染症の 合併が見られ,死亡12例のうち8例が感染症によ るものであった.  このような意味から,移植手術は無菌室で行い, 術後,免疫抑制剤を服用している移植患者は他の 患者と厳重に隔離し管理しなけれぽならないと考

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Host defense生体防御機能 lmmunocompromised host易感染性宿主 Opportunistic infection日和見感染 感染症 100%健康   腎・肝・心移植の初期 50%骨髄移植の初期   A旧S末期 0月目

  腎  拒絶反応

  移

  植

図1 生体防御機能と日和見感染の関係 えられたが,移植患者をいくら隔離しても必ずし も感染の頻度は低下しなかった.その理由は,1962 年頃よりopportunistic infection,すなわち日和 見感染3)という言葉が流行してきたように,感染 に対する抵抗力が低下した宿主,immunocom− promised host(易感染性宿主)において弱毒菌, 平素無害菌,日和見菌,およびウイルスなどによ る感染が多かったからである.すなわち主に宿主 が保持している常在菌やウイルスが感染症の主な 原因であった.また,術後感染の予防から長期的 に大量の抗菌薬が使用され,これによる菌交代現 象もある意味では感染症を助長させた.  一方,免疫抑制剤の開発は,1958年Schwartzお

よびDameshekらがウサギの実験で6・

mercaptoprineが抗体産生を抑制することを発見 したことに始まり,さらにこれよりも副作用が少 ない誘導体azathioprine(Imuran③)をCalneら4) が使用することにより,腎移植が慢性腎不全の根 治的な治療として脚光を浴びることになった.  その後,免疫抑制法は移植の成績を向上させる ため,より特異的な抑制法をめざし,1967年に Starzlらの努力により拒絶反応の主な担い手で あるリンパ球の働きを抑制する抗リンパ球血清が 臨床応用されたが,成績を飛躍的に高めるには至 らなかった.  1970年代に入り,透析療法の進歩は目をみはる ものがあり,移植患者における術前後の管理が充 分になされたことや,組織適合性検査も確立され, 拒絶反応の発現の機会を少なくするため,適合性 のあった症例を選択する努力がなされ成績は向上 した.また,貴重な臨床体験の積み重ねにより, 免疫不全に伴う感染症の傾向もある程度つかむこ とができ早期診断,治療が可能になった.  さらに腎移植の世界統計もなされるようにな り,1973年にはOpelzら5)が移植前輸血が移植腎 の試着を高める重要な因子であることを発表し た.1979年にはCalneらが特異性の高い免疫抑制 剤としてhelper T cellを抑制するciclosporin (Sandimmun⑪)6)7)を臨床応用し,良好な成績を 報告して以来,腎移植を始めとして,肝,膵,心, 心肺および骨髄移植の成績は向上して,臓器移植 は大きく変貌した.わが国でも肝毒性および骨髄 抑制の副作用の少ないmizoribine(Bredinin⑭) が同じ頃臨床応用され,多剤併用療法の1剤とし

て広く使用されている.さらに最近ではci−

closporinの免疫抑制よりも強いFK506が臨床治 験されている.拒絶反応の治療薬としてTce11を 選択的に抑制するOKT3モノクローナル抗体8), BMAO31, B cell系を抑制するdeoxyspergualin9) などが使用され,拒絶反応の寛解率も高くなって いる.  一方,これらの免疫抑制剤による免疫不全に密 接に関係する感染症の治療も数段進歩しウイルス

感染にはinterferonlo), aciclovir,

ganciclovirlo)11),カリニ肺炎にはST合剤, pentamidineなどの特効薬が次々に登場してい る.  しかし,このように免疫抑制法が進歩してきた が,移植片に対する免疫反応のみを抑制するので はないので,移植患者にとって,感染症は患者の 予後を左右する重大な合併症であることは,今後 変わりがないと考えられる.  2.移植患者の易感染性と感染症  臓器不全はその臓器機能の低下により,究極的 に基礎疾患によるさまざまな病像を呈してくる.  これらの症状は代用人工臓器のあるものはある 程度回復してくるが,満足すべきものではなく, 移植によりこれが生着した場合のみ,問題が解決 される.

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轡囎騰:購譜

生体防御機能の低下    ↓一保乱騰手術 免疫抑制法 (免疫抑制剤) 臓器移植 副作用

、∠

腎移植,肝移植,心移植 膵腎同時移植,心肺同時移植 骨髄移植 ←合併症  宿主抵抗諸因子の低下      ↓   生体防御機能不全    (免疫不全)         感染症

社会復帰 図2 臓器移植患老が免疫不全に至る過程と諸因子 mg/d’王500   1400   1300   1200   1100   1000   900   800   700   600   500   400   300   200    100    0 T 女 ⊥’ 、 、 IgG T 賃ΣAl・〈・,… 嗣レー一一一●陰Ciclosporin君羊 〔目=17) O__っAzathiopri轟e群 〔n=10) M±SD  正gA 賃ΣAl・〉・.。・  

・腫

 IgM 気差A}NS T 500 400 300 200 100       前  後    前  後    前   後   図3 腎移植前後の血清免疫グロブリン値 IgG値, IgA値で両群に有意差あり. 2.0 1.0 * *  移植を受ける患者は,術直前より免疫抑制剤を 投与され,移植後,日数の経過に従って漸減され るものの,移植片が生着している限り,原則とし て終生,免疫抑制剤を服用することになる.この・ ため移植患者の生体防御機能は低下している.図 3,4は,腎移植前と移植後の血清免疫グロブリ Leu3a÷/Leu2a+(M土SD)   *P<0.01     Pre 2W  3M 6M        Post 図4 腎移植前後のLeu3a+/Leu2a+比 ン値と末梢リンパ球サブセットのLeu3a/2aをみ たものであるが,移植後数ヵ月以内,すなわち免 疫抑制剤が維持量になるまでは,著しく低下して おり,この面からみても移植患者はimmunocom− promised host(易感染性宿主)といえる.  移植患者がimlnunocompromised hostである ならぽ,一体どのような感染症が発生してくるの であろうか.患者はあらかじめ感染症を併発して

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100% 臓器移植患者の生体防御機能 ウイルス感染症 真 菌 症 呼吸器感染症 尿路感染症 敗血症・菌m1症 腎移植 図5 臓器移植患者の生体防御機能と移植後における主な感染症の好発時期 いないことを前提として移植されるが,移植後早 期の一般状態は,まだその臓器の基礎疾患の病態 が十分に改善されていない.このような状況下で 免疫抑制を受け,ひとたび感染症が発生すれぽ opportunistic infection(日和見感染)の形態をと ることが多い.このような理由から移植患者の重 篤な感染症は,生体防御機能が著しく低下した移 植後数ヵ月以内に発生し易い.また,腎機能が安 定した時期になると,皮膚真菌症などがしぼしば 患者を悩ますことになる.図5は,腎移植後にお ける主な感染症の好発時期を示した.  3.移植における感染の変遷  移植患者の感染症は日和見感染の傾向をとるの で,ほとんどの微生物がその病原体となるが,こ の感染症を全体から眺めると,host・parasite・ drug・environment relationship,すなわち,宿主 の基礎疾患による病態に加え生体防御機能のどこ の部分がどの程度破壊されているか,病原体の病 原性の相違,免疫抑制剤,抗菌薬などのinterac− tion,内部および外部環境の相互関係によって規 定される.このなかで一番重い比重を占めるのは, やはり免疫抑制剤の働きであろう.この薬剤が生 体防御機能のどこの部分にどの程度低下さぜるか によって感染の形態や重症度が違ってくる.例え ば,従来から使用してきたazathioprineは,骨髄 機能全体を抑制するため,患者は,しぼしぼpan− cytopeniaとなり,生体防御機能は著しく破壊さ れる.このため感染症の形態は,細菌感染が70% を占め,しかもその程度は重篤になり易い.一方, 臓器移植を飛躍的に向上させたciclosporinをみ ると,本薬剤の作用機序の特徴としてhelper T ce11を選択的に抑制するので,過剰投与しなけれ ば,機能は別として末梢血の二二球数は,むしろ 健常人に比べて多い.おそらくこのような理由か ら細菌感染の頻度は少なくなり,相対的にウイル ス感染が50%と主流をなしてきたのであろう.  次に腎移植患者に多くみられる感染症について 述べたい.  4.腎移植患者の感染症  1)尿路感染症

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 尿路感染は,腎移植後,比較的頻度の高い感染 症であるが,ほとんどの症例は臨床的に問題にな ることはない.しかし,腎移植後の敗血症の60%. の原発巣が尿路であることも事実である.  移植後の尿路感染は,移植前の尿路感染の有無, 尿路合併症,移植後カテーテル留置,移植後の化 学療法による菌交代現象などが複:雑に重なって起 こるが,カテーテル留置による逆行性感染が主な 原因と考えられる.Walterらは25例中20例がこれ によるものであったと報告している.  細菌尿の病原体は,gram陰性菌が大半を占め, また弱毒菌が多い.細菌尿に膿尿を伴う場合は症 候性感染症になり易いので適切な化学療法が必要 であるが,膿尿を伴わない細菌尿だけでは症候性 感染症にはなりにくいので,むやみに抗菌薬を使 うべきではない.このような場合には,むしろ飲 水量,輸液量を多くし,尿量を増加させ,自然の 洗浄にまかせることによってかなり効果を上げる ことができる12).また,免疫抑制療法を再検討し, 過剰な免疫抑制剤を減量することにより,生体防 御機能が回復して自然に細菌尿が消失することも ある.ともかく細菌尿をたたく目的で抗菌薬の長 期投与や大量投与を続けると,菌交代現象を惹ぎ 起こし,深部真菌症など思わぬ感染症を併発させ ることになる.  また,移植後繰り返し尿路感染を起こす患者に は,自己腎の腎孟腎炎,移植腎の尿管膀胱吻合部 の狭窄,膀胱尿管逆流現象(VUR),神経因性膀胱 などが原因となっている場合もあるので,その原 因の追求が大切である.  2)敗血症  一般に透析患者の敗血症はアクセスにより感染 することが多く,StaphylococcusやStreptococ− cusなどgram陽性菌が起炎菌となることぶ多い が,移植患者ではあらかじめ,化膿性細菌感染が ないことを確認してから移植するので,移植後の

敗血症もgram陰性菌が起炎菌となることが多

い.その原発は,尿路感染が第1位で,次いで肺 感染症,創感染および急性胃腸炎などの順である.  敗血症の診断には起炎菌を同定するため,でき る限り早期に動静脈血培養を施行し,感受性の高 い抗菌薬やγ・globulinを投与することが大切で あるが,動静脈血培養の結果がなかなか判明しな い場合はいたずらに待つよりも,前に述べたよう に尿路感染が原発になることが多いので,移植三 品培養を定期的に行えば事前に起炎菌を判定する ことが可能である.移植患者の敗血症は死に至る こともあるので,治療に専念する必要がある.  3)肺感染症  腎移植における肺感染症は,細菌,真菌,ウイ ルス13)およびPη6勿窺。の∼s跳。π擁漉(Pc)14)15)など が病原体となる.最近は,ciclosporinの使用によ り細菌性感染が減少しウイルス性肺炎が相対的に 多くなった.  細菌性肺感染症の起炎菌としては,gram陽性 菌が陰性菌よりも多い傾向があるので,適切な抗 菌薬を早期に投与すれぽ治癒しやすい.発生頻度 は,高くないが,移植乱しばらく経過してから紛ω一 ろα6勿二一伽66κ協osおや助ooろα6齢勿彿血ηsαs露 などのMycobacterium感染がみられる.  移植後のPc肺炎はかなり報告され,われわれ も経験している.最近ではPc肺炎の好発時期で

ある移植後4ヵ月目までST合剤の投与と

pentamidineの吸入療法を施行している.Pc肺炎 が疑おしい場合は,診断よりも治療を先行させる. この時期を失すると肺炎は,急激に進行するので, 診断はできても患者の救命が難しくなる.Pc肺炎 はsteroid剤を減量した時期に多く,原虫の単位 当たりの数と免疫学的機序が複雑にからんでいる と考えられる.吉田はPc肺炎の診断には喀疾集 シスト法が患者に負担を与えず有効な方法である ことを報告している.最近では血清学的方法も開 発されつつある.  4)ウイルス感染症  新しい免疫抑制剤ciclosporinの使用によりウ イルス感染が感染症の主流をなしてきたことと, 治療がより困難であるという点から,今後は細菌 感染よりもウイルス感染の方が問題になってきて いる16).  われおれの施設では,移植後の早期診断の目的 で,移植患者のCF抗体価を定期的に測定してい る.1980年に検討したazathioprine使用53例の二

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Herpes Simplex Vi悶s Hl− PP HL 蹴瓢!:買 HL 9 ・…lcase・4・・<と撫」耀71   Hし       HL   3     ε Cytornegalovi四s Varice冊a Zoster Virus Adenovirus 1  :  1 HL  HL  HI一

PP

P PPF CR 1: ! ↓↓旦 : ! 1 :: F P PP HZ HZ CP HZHZ  HZ CP HZ HZ HZ HZ HZ 1:賀瓢 買瓢 賀!1:: ↓ : :! 1 3 :買 : !  1 : 1 : 1

n

HZ  HZ HZ HZ HZ HZ HZ : :旦 1 : !: Hemorrhagic cystiti6& Nephropathy HL=Herpes labialis n=16 P=Pneumonitis十HL F=Fever n=11 P:Pneumonitis CR=Chorioretinitis HZ:Herpes Zoster n=38 CP:Chickenpox n=7      0  奪M  2M  3M  4M  5M  6M    IY    2Y    3Y    4Y 図6 Ciclosporin使用腎移植症例におけるウイルス感染症の好発時期(生体腎移植:329例,死体  腎移植71イ 旺) 果をみると,36例(68%)に抗体価の上昇を認め ているが,脳炎,肺炎,出血性膀胱炎,帯状温品

および肝障害などの症状が現れたものは18例

(50%)であり,残りの50%は不顕性感染と考えら れる.この事実は宿主の感染防御機能がさらに低 下すれぽ,いつでも顕性感染を起こす可能性を秘 めている17).  移植後のウイルス感染ではCytomegalovirus (CMV)が51例中27例(53%)と最も頻度が高く, 次いでHerpes simplex virus(HSV)32%, Adenovirus 28%の順である.  ヒトに病原性を待つHerpesvirus科のウイル スは,HSV 1型と2型, Varicella zoster virus (VZV), CMV, Epstein−Barr virus(EBV)およ びHuman herpesvirus−6の6つに分類されてい る.これらのウイルスは移植後頻度の差はあるも のの,いずれも感染症を惹き起こすことが報告さ れている.このなかでもCMVI8)による感染症は, 移植後咲も頻度が高いので,まずこれについて触 れたい.  (1)Herpesvirus科の感染症

 ①Cytomegalovirus感染症

 CMVは胎児が経胎盤感染すると,全身性巨細 胞封入体症を起こし死亡することはよく知られて いるがわが国で稀である.なぜならわが国の妊婦

の80∼90%は妊娠前にCMV感染に罹患してお

り,一般に新生児の60%が産道で感染を受け,不 顕性感染を経験する.従って移植患者のCMV感 染は回帰感染(reactivation)によるものが大半で ある.

 臓器移植患者のCMV感染の最初の報告は,

1964年Hi11ら19)が腎移植患者32例の剖検例のう ち15例の肺組織に封入体を発見したことに始ま る.当初は肺感染症に注目されていたが,その翌

年,Hedley−Whyteら20)がCMV肝障害を報告

表1 腎移植患者のサイトメガロウイルス感染症 ●躍蜀egalovi「US ●肺感染症 ●肝障害 ●発熱 ●GuillainBarr6様 の神経症状 ●CMV単核症 ●白血球減少症 ●消化管潰瘍 ●網膜炎 ●膵炎 ●腎障害 Simithら,1956年 Hillら,1964年 Hedley・Whyteら,1965年 Simmonsら,1974年 Petersonsら,1981年 Baleら,1980年 Armstrongら,1971年 Si㎜onsら,1974年 Armstrongら,1971年 Pressら,1980年 間llenら,1981年 Franzinら,1981年 Foucarら,1981年 Egbertら,1980年 Parhamら,1981年 Richardsonら,1981年

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し,その後SirnmonsらもCMV感染について詳

細に述べており,移植後の不明熱の原因の第一に 挙げている.肺および肝障害以外にもGuillan −Barre様神経症状, CMV単核症,白血球減少症, 血小板減少症,消化管潰瘍,網膜炎,膵炎および 腎障害など多彩な症状,所見が次々と紹介され, 全身感染症として注目されている.  次にこれらの感染症のうち臓器移植患者や AIDS患者においてしぼしぼ致命的になる肺炎に ついて述べたい.  a.Cytomegalovirus肺炎  移植患者のCMV肺炎21)22)は,免疫抑制剤が維 持量になるまでの移植後4ヵ月目までに発症し易 い.初発症状は発熱であり,それ以外の症状はほ とんどみられない.最近ではこの時期に治療を開 始するので,肺炎に至る例は少ないか,この時期 を過ぎると発熱が1週間前後続いた後に乾性咳 漱,呼吸促迫,呼吸困難 ときにチアノーゼなど の症状が出現する.現在のところ早期診断で一番 役立つのは肺のcomputed tomography(CT)で あり,病巣が肺の一部に限局しているときから発 見できる.この時点では胸部X線所見ではほとん ど変化がみられない.次に動脈血のガス濃度を測 定してみると,異常な低酸素濃度に気がつく.さ らに病変が進行すると,CMV肺炎は他のウイル ス肺炎と同様に間質性肺炎の型をとりやすいの 胸部CT所見 異常陰影

鷺撃墜

 胸部X線所見   スリガラス状陰影    ウイルス血清抗体価↑    ウイルス ぴ

恥ぬ一町「爾璽

…{ii論1瓢灘

良  図8 Cytomegalovirus肺炎の胸部単純写真 両側butterny shadowを示すことが多く間質性肺炎 の像を呈する.胸部単純写真に比べて聴診所見は乏し い. 良 全身状態 不良 Pulsetherapy Clclo5porln, Azathl。prlne, Mlz。rb旧e中止 再開 ST合剤 ときにPentamrdlne  中止 γ一クロブリノ 中止 ガンンクロヒル 中止 卜β型インターフェロン    中止  図7 移植患者におけるサイトメガロウイルスおよび   カリニ肺炎の症状,診断およびその治療 で,両肺野にびまん性にスリガラス状ないし網状 小結節状(reticulonodular lesion)陰影が現れる. 胸部X線所見,呼吸困難に比べて胸部聴診所見が 乏しいのが特徴である.呼吸音が少し粗いがラ音 がほとんど聴取されないことが多い.  さらに重篤になると,肺胞壁の上皮細胞が脱落 し,分泌物が貯留するので,肺胞性パターンの陰 影がみられ,ラ音も聴取されてくる.この時点ま でに積極的な治療を施さないと,患者は呼吸不全 で死亡する.

 次にCMV感染症の予防と治療について述べ

る.

 b.CMV感染症の予防

 一般に健常人がCMVの顕性感染に罹患するこ とはほとんどない.言いかえれば宿主の生体防御 機能が著しく低下した状態の時に顕性感染が発生 する.すなわち,ほとんどの症例が基礎疾患を持っ ているimmunocompromised hostである.その ためには基礎疾患の治療を行い生体防御機能を高 めることが予防と治療につながる.特に腎移植患 者では免疫抑制剤が過剰に投与されていないか検 討することが大切である.具体的な方法としてそ の投与量,末梢白血球数,血清免疫グロブリン値 および末梢リンパ球サブセットなどの検査成績を

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元にどの程度宿主の生体防御機能が低下している か定期的に検討する必要がある.  移植後における顕性感染の原因として初感染と 回帰感染があることは前にも述べたが,初感染を 予防することは現実には難しいことである.まず 第一に病原体の伝播経路(CMVに汚染された唾 液,血液,精液,移植片など)を絶つことである. 第二に宿主に能動または受動免疫をつけることで ある.能動免疫としてワクチンが考えられ欧米の 施設では開発されつつあるが,実用化されていな い.受動免疫としてはhyperimmune globulinが あげられるが,現在使用されているものはpoly− clonalなものであり, CMV抗体価が高いものを 選んで使用している.その有効性についてドイツ の施設で腎移植患者を対象に治験した成績をみる と,初感染および回帰感染の発生率を減少させる ことができなかったが,その症状を減少させるこ とができたことを報告している23)24).今後期待さ れるものとしてはpolyclonalの数百倍の力価を 持つとされるmonoclonal antibodyで,骨髄移植 では治験が開始されている.また,H:irshら25>は, 腎移植後の患者に予防的にhuman interferon一α を使用して,その有効性を報告しているが,副作 用として発熱がみられ,また大量に使用すると拒 絶反応を惹起させる可能性がある.

 さらに最近aciclovir25)の誘導体である

ganciclovirll)がCMV感染の特効薬として用い られ,良好な成績をあげている.

 c.CMV感染症の治療

 CMV感染症の治療薬として現在または近い将 来臨床応用されるものを図9にあげ,その効果, 特徴および副作用について示した.  これらめ薬剤をどのような時期に使用するのが 適切であるかを考えてみよう.移植後問題になる

CMV感染症の好発時期は4ヵ月目までがほとん

どあり,臨床的には急性感染症の形態をとる.ま ず初発症状としてviremiaのため発熱で始まり さらに進行すれぽ,CMV単核症,白血球減少症な どをへて胃十二指腸潰瘍,肝障害,』 x炎などの臓 器感染症に移行する.  4ヵ月以降になると慢性感染症の形態をとり, 薬  剤  名 効果およびその特徴 副 作 用 ①human lnterfer・n・β 急性CMV感染症でウィルス血症 ィよび問質性肺炎などに有効 発熱ときに蛋自尿 柱結?ク少症 ②gancicl。vir 急性,慢性CMV感染症に有効 ≠ficl。vir.フ誘導体 白血球減少症 件ャ板減少症 ③P。lycl。nal hyρerimmune @gl。burin 予防的効果,治療に臨床応用され トいるが,力価が低いので効果は 繧「 まれに血清病 ④m。n。cl。nal hyperimmune @gl。bulin 力価が高いので予防的効果,治療 ノおおいに期待できる 不明 臓器移植 ↓  急性CMV感染症    ①②④    ↓ 慢性CMV感染症 @網膜症    など 腎症 ②④ ウイルス血症 bMV単核症 ↓   問質性肺炎 B↑  肝障害 予防的効果 4ヵ月        ②③④ 図9 Cytomegalovirus感染症に対する薬剤の効果  と副作用 まれに腎症や網膜症を一部の患者に惹き起こす.

 CMV感染症で一番重症になるのは肺炎であ

り,その問題点をあげると,第1にPc肺炎(カリ ニ肺炎)を合併しやすい.第2に治療が遅れると acute respiratory distress syndromeの形態をと り,薬剤がきいてもCMVが消失しても最終的に は呼吸不全で死亡してしまう点である.  このような知識を前提にしてCMV肺炎の治療 について述べたい.CMV肺炎にひとたび罹患し たら,早期に診断して治療することが最も重要で ある.胸部X線所見が現れる前,すなわち胸部 CT検査上異常所見が得られ,動脈血の酸素濃度 が低下する時期に治療を開始することが望まし い.CMV肺炎は経過が早いので,速効性の薬剤を 使用する.現在,速効性で効果がみられるものは, ganciclovirとhuman interferon(HulFN)10)22》で ある.その他,補充療法としてγ一globulin製剤を 追加する.また,しぼしばカリニ肺炎を合併する

のでST合剤(‡rimethoprim sulfamethox−

azole), pentamidineを使用することは絶対に必 要である.確かにCMVは肺炎の引き金を引くが, それをさらにacute respiratory distress syn・ dromeに進行させる機転には自己免疫の機序が 関与しているといわれるので,最近では肺胞内の 浸出物の産生を抑制するため早期にステロイド剤 が併用される.

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 慢性感染症としてみられる網膜炎,腎症の治療 に対してはganciclovirが有効であるが,再発が 多くみられるので,しばらく維持療法が必要であ る.  次にこれらの薬剤の副作用について簡単に触れ るとinterferonには発熱,白血球減少症, ganci− clovirには骨髄抑制がみられる.また, ganci− clovirは腎排泄性なので腎機能に応じて投与量を 設定することが大切である.  ②Herpes simplex virus感染症  Herpes simplex virus(HSV)は1型と2型が あり,別名1型は口唇型,2型は陰部型といわれ るが,移植後,両者ともに散見されるが,口唇型 が圧倒的に多い.一般には皮膚粘膜病変で留まる ことが多いが,ときに肺炎や角膜炎を発症する場 合もある.また,まれにdisseminated herpes sim− plex infectionの型をとり,DIC,劇症肝炎で死亡

する例も報告されている.HSV感染には,

aciclovir26)が非常に有効であるが,腎排泄性であ るので,腎移植患者に使用する場合には,十分な 配慮が必要である.  ③ChickenpoxとVarice11a zoster virus感染  Varicella zoster virus(VZV)は,一般に幼少 時に全身性の水痘症という形で初感染を受け,数 日の経過で症状も軽快する.小児例を除いて移植 後に帯状癒疹の型をとることが多いが,幼少時に 初感染を受けていない症例や,免疫抑制剤が過剰 に投与された例では,脳炎,髄膜炎,肺炎,肝障 害,消化管の出血性水痘疹などの症状を示し,重 篤な経過をとる場合がある.治療にはaciclovir やzoster immunoglobulin(ZIG)が有効である. また,予防には免疫抑制剤を受けている患者やこ れから受ける患者に対しても水痘ワクチンが有効 とされている.  ④Epstein−Barr virus感染  Epstein−Barr virus(VZV)は一般にBurkittリ ンパ腫,鼻,咽頭腫瘍の原因ウイルスと考えられ ているが,移植後では伝染性単核症の型をとるこ とが多い,免疫抑制下ではTリンパ球の機能が抑 えられているため,単核症の後に1ymphoproli− ferative disorderやmalignant lymphomaが発 生することがある.  ⑤Human herpes virus・6感染  移植後に拒絶反応を起こすことが最近報告され ているが,詳細についてはまだ不明である.  (2)Adenovirus感染症  臓器移植後にヘルペスウイルス科のウイルスの 次に問題になるそれはAdenovirusである.特に 骨髄移植患者では肺炎などで死亡することが報告 されている.腎移植後では出血性膀胱炎やさらに 腎症を起こすことが報告され,われわれも経験し ている27).治療には特効薬はないが,経験的にグリ チルリチンが有効である.  5)真菌症  腎移植後の真菌症は,免疫抑制剤が過剰投与さ れた時代,かなり頻度の高い感染症であったが, 最:近はむしろ細菌感染などにより抗菌薬が長期に 使用された症例に菌交代現象として発生してくる 場合と移植後数年して稀に肺真菌症などの深部真 菌症として発症する場合がある.また,移植後, 腎機能が良好な例でも晩期合併症としてしばしぼ 皮膚真菌症がみられる.  移植後の真菌症で頻度の高い菌は,Cryptococ− cus, Candida, Aspergillusなどであり,ときに Phycomycetes, Phialophora, Histoplasmaなど の感染も報告されている.  移植後比較的早期にみられ,患者の生命を脅か

す肺感染などの深部真菌症に対しては5−

nuorocytosine, ketoconazoleなどが有効である. ketoconazoleは,免疫抑制剤ciclosporinの血中 濃度を上げるので使用時には,この点を考慮すべ きである.また,腎毒性はあるが,有効性の高い amphotericin Bなどは咳漱水や吸入療法として 使用すれぽ安全である.  また,晩期合併症としてはしぼしぼみられる乙 鳥などの皮膚真菌症もさらに生体防御機能が低下 すれぽ,菌血症を起こすことが報告されているの で,血清免疫グロブリン値やリンパ球サブセット などを定期的に測定し,免疫抑制がいきすぎてい ないかチェックすることが大切である.  6)Donor腎からの感染  生体腎移植では,あらかじめdonorに感染症,

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特に尿路感染がないことを確認してから腎賦し, 移植するのでこれらの感染は少ないが,死体腎移 植では注意を払うものの,さまざまな条件がある ため,生体腎移植ほど十分な配慮がゆき「とどかな い場合がある.死体摘出腎の感染には,施設によ り開きがあり,0∼23.9%に及んでいる.また, これがrecipientに直接及ぼした合併症の率は, 0∼7%である.伝染する微生物は,細菌,ウイ ルス,トキソプラズマ,マラリア,糞線虫など多 彩である.  Donorの死戦期には,その治療としてsteroid

剤が大量に使用されることが多く,もともと

donorでは不顕性であったものが, Steroid剤の 大量投与がきっかけとなり微生物が血中に放出さ れ,腎が感染を受ける場合があったり,わが国で は種々の事情によりdonorの死戦期が比較的長 いため,この時期に大量の抗菌薬が投与され,菌 交代現象が起こり,尿路に真菌感染を併発してい る場合があるので注意が必要である.また,死体 腎摘出時に消毒が不十分なため皮膚の常在菌が入 り込む機会があるので,死体腎移植を施行する際 には,常にこれらの点を念頭におかなけれぽなら ない.また,今後メチシリン耐性ブドウ球菌,す

なわちMRSAなどの感染には特に注意をしなけ

ればならな:い.  一般に感染を受けた腎は,移植しないのが原則 であるが,gram陽性菌の場合は,抗菌薬を投与す れぽ,必ずしも禁忌とはならないとの報告もある. ともかく腎を単純保存した場合は,その浸漬液を, また乱流保存では灌流液を早急に培養し,微生物 が検出されたときは早目に適切な処置をしなけれ ばならない.  7)その他の感染症  その他の感染症として比較的多いものは,創感 染である.創感染の頻度は,各施設によりまちま ちであるが,われわれの施設の発生率は約2%と 低い.その原因は,皮下の血腫形成やリンパ漏に S島国♂00066πS α勿Z6循, S勿勿ZO600α6S 吻46処 初山Sなどの皮膚常在菌が迷遇することが多く, ときに尿浸潤なども原因となる.その予防には, より丁寧で注意深い手術することはもちろんのこ と,手術終了閉腹時に術野を抗菌薬入りの洗浄液 でよく洗うことや,ドレインを挿入するなどきめ 細かい配慮が大切である.  その他,嫌気性菌による感染や珍しいものとし て糞線虫,トキソプラズマ,マラリア,疹鮮など の感染症が報告されている.  5.感染症の予防  移植患者にとってちょっとしたつまずぎが大き な合併症に結びつくので,移植の手術は正確に, また患者の術後管理は慎重に行わなければならな い.感染症をひとたび合併すると,多くの場合は, 免疫抑制剤を減量せざるをえないので,その結果, 拒絶反応が発現して移植腎機能を失い,不幸な経 過を辿ることになる.  このような点から,感染症を予防することが第 一に大切である.われわれは患者が入院したら毎 日回診し患者の全身状態を把握し,定期的に検査 して,感染の早期発見に努めている.  以上,腎移植後の感染症とその治療法について 述べた.          文  献  1)高橋公太,八木沢隆,太田和夫:腎移植と感染.1   感染症誌 74:213−225,1983  2)Rifkind I), Marchioro T■, Waddell WR:   Infectious diseases associated with renal   homotransplantation.1. Incidence, types and   predisposing factors. II. Differential diagnosis   and management. JAMA 189:397−407,1964  3)池本秀雄:日和見感染とは.治療学 13:   447−454, 1984  4)Calne R, Murray JE:Inhibition of the relec−   tion of the renal homografts in dogs by Bur・   roughs Wellcome 57−322. Surgical Forum:118   −120,1961  5)Opelz G, Terasaki PI: Effect of blood trans・   fusion  on subsequent kidney transplants.   Transplant Proc 5:253−259,1973  6)White DJG:Cyclosporin A. Elsevier, Amster−   dam(1982)  7)高橋公太,東間 紘,太田和夫:腎移植57例にお   けるcyclosporin Aの使用経験.腎と透析 17:   57−65, 1984  8)太田和夫監修,高橋公太編集:新しい免疫抑制剤   一群リンパ球モノクローナル抗体一.医歯薬出版,   東京(1991)  9)Takahashi K, Ota K, Tanabe K:Effect of a

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   novel immunosupPressive agent. Deoxysper−    gualin, on rej6ction in kidney transplant recipi−    ents. Transplant Proc 22:1606−1612,1989 10)Takahashi K, Teraoka S, Yagisawa T:    Treatment of cytomegalovirus infections in    kidney transplant patients with human    interferon一βand ganciclovir. The Biology of    Interferon System 1988(Kawabe Y, Kobayashi    Seds),1989 Local Organizing Committee of the    5th Annual Meeting of Interferon Research.    pp103−107(!989) 11)Erice A, Jordan MC, Cha¢e BA: Ganciclovir    treatment of cytomegalovirus disease in trans−    plant recipients and other immunocompromis−    ed hosts. JAMA 257:3066−3.082,1987 12)合谷信行,高橋公太,田辺一成:腎移植患者にお    ける細菌尿の.臨床的検証一膿尿および症候性尿路    性器感染症との関係について一.臼泌尿会誌    82:.947−954, 199.1       。 13)高橋公太,寺岡 慧,東.間 紘:腎移植患者ci・    closporin使用例におけるウイルス感染症の分    析.移植 20.:490−500,1985 14)吉田幸雄:ニューモシスチスカリニ肺炎.南山.堂,    東京(1981) 15)Huhges WT, Feldeman S,.Sanyal SK:Treat−    ment of pneumocystis carinni pneumonitis with    trimethoprim−sulfamethoxazole. CMAJ 112:    47S−50S, 1975 16)高橋公太:臓器移植と感染一別移植を中心に一.    「外科領域感染.症」(酒.井克治編).,pp249−273,医    薬ジャーナル社,大阪(1986) 17)鳴海福星,東間 紘,高橋公太:腎移植後のウイ    ルス感染症について.移植 16:121−123,1981 18).Rubin RH, Tolko任・Rubin NE:The problem    of cytomegalovirus infection in transplanta−    tion. Progress in Transplantation(Moriss PJ    ed)pp89−114, ChurChil正 Livingstone, London 19) 20) ・21) 22) 23) 24.) 25) .26) 27) (!984) Hill RB, Rowland D.T, Rifkind D:Infectious pulmonary dlseases in patlents receiving im− munosupPressive therapy for organ transplan− tation. N Engl J Med 271:1021−1.027,1964 Hedley−Whyte.ET, Craighead JE:General・ ized cytornegalic inclusion disease after renal homotransplantation. N Engl J Med 272: 473−475, 1965 高橋公太:サイトメガロウイルス肺炎 抗生物質 から化療の領域 2:202−210,1986 Takahashi K, Teraoka Yagisawa T:Effect of human interfeでon・βon life−threatening viral pneumonitis. Transplant Proc 19:4089−4095, 1987 Brown CB, Nicholls AJ, Edward N:Hyper− immune immunoglobulin therap.y for cytomegalovirus infections in renal transplant patients.. EDTA 20:271−279,1983 Fasbinder W:Cytomealovirus−infections after renal transplantation. Effect of prophy・ lactic hyperimmuneglobulin, European Society for Organ Transplantation.2nd Congress Abstracts:p120,1985 Hirsch MS, Schooley RT, Cosimi AB: Effects of interferon一α on cytomegalovirus .reactivation syndromes in renal・transplant recipients. N Engl J Med 308:1489−1493,1983 Heaton A, Arge RS, Ward MK:Acyclovir for life−threatening herpes simplex virus infec− tion after renal transplantation. Lancet 2:875, 1981 Yagisawa T, Takahashi K, Yamaguchi K: Adenovirus induced nephropathy in kidney transplant recipients. Transplant Proc 21: 2097−2099, 1989

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