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家計の資産形成行動に居住用不動産が及ぼす影響

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Academic year: 2021

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(1)個人投資家の資産形成行動とその背景. 家計の資産形成行動に居住用不動産が及ぼす影響 祝 迫 得 夫 小 野 有 人 目 1.はじめに 2.家計の株式保有:理論と基礎的事実. 次 3.居 住 用 不 動 産 と 株 式 保 有:Iwaisako et al. [2019] 4.終わりに. 日本の家計の資産形成において、株式などの金融リスク資産の保有割合は米欧諸国よりも低水準にとどまって いる。本稿では、実物リスク資産である居住用不動産が日本の家計の株式保有をクラウドアウトしている可能性 について、筆者らの最近の論稿(Iwaisako et al .[2019] )に基づき考察する。分析結果からは、日本では居住 用不動産にかかるリスクは株式保有に有意な影響を及ぼしておらず、むしろ住宅ローンの返済を促している可能 性が示唆された。. 対する関心はかつてない高まりを見せている。そ. 1.はじめに. の一方で、日本の家計の保有する金融資産に占め. 21世紀に入り先進各国は、高齢化社会の到来. るリスク資産の比率は、株式に加えて債券や投資. に伴う財政負担の拡大に対応するため、退職後に. 信託を全てリスク資産だとみなしても15%にすぎ. 備える資産形成の自助努力を家計に求める政策・. ない。これに対し米国では、株式だけで34%、債. 制度改革を進めてきた。わが国でも、2019年6. 券・投信も合わせると53%がリスク資産であり、. 月に発表された金融庁の報告書に端を発する「老. ユーロエリアでもそれぞれ19%と30%となって. 後資金2000万円問題」以降、人々の資産形成に. いる。一方、現預金の比率は、日本53%、米国. 祝迫 得夫(いわいさこ とくお) 一橋大学経済研究所教授。1990年一橋大学卒業、97年ハーバード大学Ph.D.取得。筑波 大学講師、一橋大学准教授、財務総合政策研究所総括主任研究官などを経て、2012年よ り現職。日本ファイナンス学会会長(18 ~ 20年) 。. 小野 有人(おの ありと) 中央大学商学部教授。1991年東京大学卒業、2001年ブラウン大学Ph.D.取得。91年富士 総合研究所入社。日本銀行金融研究所シニア・エコノミスト、みずほ総合研究所主席研究 員などを経て、15年より現職。. ©日本証券アナリスト協会 2020. 17.

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