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小規模閉鎖会社と定款自治 ―代表取締役選定権と定款規定― 利用統計を見る

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(1)

定款規定―

著者

藤村 知己

雑誌名

白山法学

14

ページ

131-149

発行年

2018-03-20

URL

http://id.nii.ac.jp/1060/00010189/

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小規模閉鎖会社と定款自治

―代表取締役選定権と定款規定―



藤 村 知 己

はじめに  小規模閉鎖会社においては、株式会社の理念である所有と経営が未分離 であり、本来目的とするはずの株主の利得である利益配当請求権を必ずし も前提としていない現状がある。小規模閉鎖会社は、基本的には機能資本 家により組織されるが、所有者たる株主は、専ら役員としての報酬や幹部 従業員としての給与を受けることにより実質的な利得を得ることが多いの が現状である(注 1 )。ここでは、役員に選任あるいは幹部従業員に雇用され ることが必要条件となることから、人事権の源泉である支配権を保持する ことが前提となり、経営権・人事権を巡る株主間紛争が生じる。  経営権は、取締役会設置会社である株式会社においては取締役会に委ね られるとともに、その基礎となる支配権は資本多数決によることから、株 主総会における争いとなる。現行会社法は、基本設定が旧有限会社法を ルーツとする非取締役会設置会社とされ、いわばこれに各種機関・制度が 定款自治のもとでトッピングされる形で多様化に対応している。そこで、 強行法たる会社法の規定とこれを修正する定款自治の関係が問題となって きた。株式会社制度を選択する企業の多くが取締役会設置会社制度を選択 している状況にある。これは、多くの会社が取締役会を必置条件とする旧 商法下の会社法時代に設立されているところからのものでもある。そこ で、取締役会設置会社では取締役会の権限とされる代表取締役の選定権を 会社支配権者たる株主総会が、法本来の規定と異なる定款規定の下で、自 ら代表取締役を選定しうるかを検討する。

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1  定款自治  定款自治とは、会社法が強行規定であることを前提として(注 2 )、法令と 異なる定款の定めを行うことおよび法令に具体的な定めがない事項に関す る定款の定めを行うことであり、これらについての有効性あるいは制約と して把握される(注 3 )。もともと、定款自治は、強行法規制を基本とする株 式会社法制に対して、任意性を基本とする有限会社の基本を表現すること と把握されていた。  そこで、このことが問われる一局面として、現行会社法が取締役会の権 限と規定する代表取締役の選定権を上位機関たる株主総会が決定できるか が問題となる。会社法が定款自治による運営を基本とする旧有限会社を取 り込んだことに伴い、会社法の基本設定が非取締役会設置会社となったこ とから、従来の商法下の取締役会を巡る機関権限と定款自治の解釈も変わ る可能性があると思われるのである。 2  旧有限会社の総会と定款変更 1 )機関構造  旧有限会社法は、相互に信頼関係を持つ少数の者が共同事業を企画出資 し、利益を受領する一方で有限責任の恩恵を受ける制度である。その機関 については、組織の簡易性に基づき柔軟かつ弾力性ある対応を基本として いた。一方、旧商法下の会社法は、強行法規として厳格な適用を求めてき た。  旧有限会社においては、基本的には定款自治に委ねられていたといえ る。法定される必要的機関は、取締役と社員総会であり、業務執行の決定 にかかる機関としての取締役会や監督機関たる監査役ほかの機関は強制さ れなかった(有限42条 1 項)。  その社員総会も、実際の招集・開催は必須ではなく、社員の同意により 書面による決議を総会開催と同旨のものとし、同一の効力を有するものと

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された(有限42条 3 項)。  旧商法下の会社法と旧有限会社の差異は組織の簡易性と柔軟かつ弾力性 ある対応の具体化であるといえる。このことは、結局、有限会社の社員数 が原則50名以内に限定され、その間に若干の人的信用があることに基づく ものにあるとされる(注 4 ) 2 )取締役  取締役は、旧商法下の会社法とは異なり、有限会社の業務執行機関であ るとともに会社を代表する。有限会社の取締役は、 1 名ないし数名とされ ており(有限25条)、任期は法定されていなかった。  取締役の選任には、社員総会を必ずしも必要とせず、定款において規定 することも可能とされていた(有限11条 1 項)(注 5 )  有限会社において取締役を定款により規定し選任が認められることは、 取締役の解任にについて、議論を巻き起こすこととなる。取締役の解任に ついて、とりわけ、原始定款の下で選任されている場合に、定款変更が必 要か、あるいは社員総会の決議で可能かという問題として見解が分かれる こととなる。判例は、社員総会で解任が可能とする立場を取る(福岡高判 昭和36・ 9 ・28)。  取締役の代表権は、現行会社法の基本設定の規定と同様、代表権を持 ち、複数の取締役が選任されている場合には、定款に別段の規定を置かな い限り、基本的には全員が代表権を有し(有限27条)、業務執行権も当然 に、各取締役の権限となるものであった(有限26条)。 3 )社員総会  社員総会は、基本的には株式会社における株主総会と同様の地位である が、旧商法下の会社法と異なる面もあった。それは、いかなる事項につい ても決議できることであり、取締役会を設置していない結果として、社員 総会が万能機関性を有していたことにあるが、さらに臨時総会の招集権に

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ついて取締役以外に当然に少数社員による招集権を認めているとともに、 定款でこのことについて別段の定めを設け、この権利を制約することも可 能としていた(有限37条 1 項、 3 項)(会295条第 1 項)。招集手続きは、 現行会社法の非取締役会設置会社と同様である。 4 )定款変更  有限会社法においては、定款変更手続きは、基本的には旧商法下の会社 法と同様であり、特別決議(有限47条)とされていたが、旧商法下の会社 法と異なり、議案の要領を招集通知に記載することを求めておらず、従っ て、いつでも可能であり、旧商法下の会社法に比べて容易になし得るもの であった。いわば、少数社員に対して不意打ちの定款変更を可能とするも ので、少数社員の保護に欠けるとされるもので立法的な解決を求められて いたものであった(注 6 )。なお、このほか、特別決議の要件は、総社員の半 数以上にして総社員の議決権の 4 分の 3 以上の同意としていた(有限48条 1 項)。 3  小規模閉鎖株式会社  株式会社においては、経営権は具体的には取締役に委ね、株主総会は、 取締役を選任する権限とその取締役が適正な経営を行っているかを監視・ 監督し、株主の期待に応えない場合には解任する権限を持つものである。 株主は、支配者として、この権限を行使することにより会社から配当等の 利得を得ることを期待するものである。 1 )小規模閉鎖会社の特徴  小規模閉鎖会社において株主は、現実として、本来、株式会社の出資者 が期待するキャピタルゲインはもちろん、必ずしもインカムゲインを受け ることを期待していない状況がある。法人税にかかる節税対策等の対応の ためなども陰を落としているのが現状であろう。戦後史的に見れば、いわ

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ゆる法人成りなどがこのことを表現している(注 7 )。ここでは、会社法が求 める本来の目的や規定を遵守する意思や運用能力に疑問を持たれるような 状況が起こっている。  本来の株式会社は、所有と経営の分離を唱えるが、小規模閉鎖会社にお いては、機能資本家により組織されることになり、出資者たる株主は、役 員としての報酬や幹部従業員としての給与を受けることが実質的な利益と して評価されている点がある(注 8 )。そこでは、役員に選任あるいは幹部従 業員に雇用されることが必要条件となることから、人事権を持つ側に立つ ことが必要で、つまりは会社の支配権を保持することが前提となり、取締 役の選任を巡る株主総会における争いとなる。  会社の役員・幹部従業員の利得にかかる人事権は、株主平等原則が必ず しも機能しない。このような視点から見ると、株主平等原則は、利益配当 において機能するものであって、とりわけ、幹部従業員の雇用は、専ら代 表取締役の業務執行上の権限の問題となる。従って、株主・社員相互間の 信頼と協調が保たれている間は株主間の利害が一致するが、時間的経過や 相続問題が信頼と協調関係に微妙な影響を与えることとなる。これが崩れ て資本多数決で決定される状況となると、多数派はこれらの地位と利得を 独占することとなる(注 9 )。この状況では、少数派となった側の株主は、排 除され、株主平等原則のもとで配分を得られるはずの利得を享受し得ない こととなる。株式の譲渡制限から株主の変動も容易でなく、もちろんキャ ピタルゲインは期待できない。かかる会社の少数派は絶対的な少数派を意 味する(注10)。それどころか、配当が期待できない状況では会社から排除さ れ実質的になにも得られない状況といえるであろう。従って、小規模閉鎖 会社においては、各株主への経営参加権の確保、とりわけ、少数株主の取 締役の選任権を保障する法的仕組みが重要である(注11)  皮肉なことであるが、小規模閉鎖会社における所有と経営の一致の現状 は、大規模公開会社が会社法の理念である所有と経営の分離の建前が崩壊 し、経営者支配の状況を作り出されていることに対して、資本多数決の下

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で所有者支配が機能していることでもある。  この状況は、株主総会の場の紛争として、多数派と少数派株主の対立と なる。取締役会設置会社では、多数派は、株主総会での取締役選任権を通 じて経営機関たる取締役会を支配し、利益を独占することとなる。  会社法は、取締役会設置会社においては、経営権を与えられた取締役会 と支配権を前提とする株主総会の権限を明確に分離し、相互の関係を機能 的に調整している。ここに、支配者が直接関与できない部分が生じてくる こととなる。取締役会が実質的な経営権を独占することから、利得を独占 し、株主の利益を顧みない状況が生じてくる。やがては、取締役会は、建 前とは異なり代表取締役に実質的支配権を与え、代表取締役が独裁的地位 を確保することとなる。本来持つべき取締役会の代表取締役への監視・監 督権限は剥奪されることとなる。この状況が、さらには経営権を独占する 代表取締役と株主の対立といった状況すら生じる。  会社法は、代表取締役の選定権限を取締役会の互選の下に置いている。 本来、取締役会は、代表取締役を選定し経営を委任し、代表取締役に対し て監視・監督権を行使するとともに、不適当な場合には解職権限を有して いるはずである。一方では、株主総会は、代表取締役を選定・解職する権 限を有しないこととなり、代表取締役と株主総会の関係が問題となる。  そもそも、社団の最高意思決定機関は社員総会であり、このことは総会 が社団の万能機関であることを意味する。旧民法は、社員総会を定款に よって他の機関の権限に属するものとされた事項でないかぎり、法人の一 切の事務を決議の形式によって決定する権限を有するとする。定款変更の ごとき法人の基本に関する事項は、定款をもってもこれを他の機関の権限 事項とすることはできないとしており(注12)、定款変更権が総会の専決事項 であることから、社員総会が万能機関であることを理論的に示したもので ある(注13)  しかし、株式会社においては、この原則を修正し、相互の機関の権限を 法定し、株主総会は万能機関ではない。そこで、現行会社法では、株主総

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会の権限と取締役会の権限の間のにじみが問題となる。  有限会社・株式会社においても、閉鎖会社の場合、定款上取締役を選任 せず株主・社員が自ら業務執行を行うこと、自己機関(注14)を許容すること は、制度として考え得るとする主張もなされており(注15)、定款自治の問題 となるとする。 2 )旧商法下の取締役会  取締役会制度を強制する昭和25年の旧商法上の会社法では、株式会社の 機関として、運営・管理機構として、全ての会社について、株主総会と取 締役会の設置を要求していた(旧商261条)。一方で、有限会社においては 社員総会と取締役のみ法定し、後は定款自治に任され、両者は異なる法規 として峻別化されていた。  昭和25年改正商法以前においては、原則、取締役は各自単独の代表制を 原則としており、例外として、「定款若シクハ株主総会ノ決議ニ基ヅキ取 締役ノ互選ヲ以ッテ会社ヲ代表スベキ取締役(特定代表)ヲ定メめ、…… 又ハ定款ノ規定ニ基ヅキ取締役(互選代表)ヲ定ムルコトヲ妨ゲズ」(昭 和13年改正商法361条 2 項)としていた(注16)  現行会社法以前においては、取締役会の設置が強制されることから、代 表取締役の選任(選定)権は取締役会の専決事項とされ、代表取締役を株 主総会で選任・解任することはできないと解されていた(注17)  現行会社法は、旧有限会社を包摂したことから、取締役会の設置を強制 せず、取締役会の設置を前提とする旧商法下の会社法の機関権限分配の原 則が揺らぐこととなった。従来、取締役会による取締役の互選により代表 取締役の選定が法定されていたが、そのことが前提とされ、権限の分配問 題は顕在化しなかった。しかし、非取締役会設置会社が株式会社において 基本設定として認められたことから、拡大された定款自治の下で代表取締 役の選任(選定)権が株主総会に委ね得るかが問題となった。  現行会社法は、取締役会設置会社(会 2 条 7 号)について、定款で取締

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役会設置を規定し、この場合 3 名以上の全取締役により構成される取締役 会の設置を求めている。そして、その取締役会たる機関の決議により業務 執行が決定され、取締役会により互選された代表取締役が決定された業務 施行の方針を執行する。とともに取締役会は、代表取締役の業務執行を監 視・監督する(会362条第 2 項、363条第 1 項)ものとなっている。  取締役会設置会社においては、株主総会の権限は限定され(会295条 2 ・ 3 項)、多くの会社の業務執行の決定権が取締役会の権限とされてい る(会362条 2 項)。  取締役の選任は、株主総会の決議によって選任される(会329条 1 項)。 普通決議とされるが、定足数に特則がある。また、 2 名以上の取締役を選 任する場合には、株主は、定款に別段の定めがない限り累積投票を求めう るが、一般には定款で累積投票を認めない旨の規定を置く。また、あわせ て法は、補欠取締役の選任も可能とする(会329条 3 項)。  一方、代表取締役の選任(選定)は、取締役会の権限とされる(会 三六二条 2 項 3 号、 3 項)。  株主総会の権限とされる事項については、株主総会以外の機関による決 定に委ねることができるかが問題となる。  取締役会設置会社においては、株主総会の法定権限を他の機関に委ねる ことを定款に定めることは条文から解釈すると原則無効とされる(会295 条 3 項)はずである。  現行会社法の立法者は、機関相互間の権限委譲に関して、取締役会の決 定事項を定款で定めることにより、株主総会の決議事項とすることは可能 とする。取締役会設置会社の株主総会は法律に規定するほか、定款で定め る事項を決議することができるとされているとする。しかし、この場合、 定款によっても、法に明文の規定がない限り、取締役会の権限を奪うこと ができないから、株主総会と取締役会の権限が重なりうるとなるとす る(注18)

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4  代表取締役の選定  取締役会設置会社の業務執行権は、代表取締役にある(会363条)。代表 取締役の選定は、取締役会のメンバーである取締役の互選により選定され る(会362条 3 項)。とともに、代表取締役は、取締役の互選であるから当 然に取締役でなければならない。一方で代表取締役の代表としての職位の 変動は取締役としての地位自体には影響ないこととなる。取締役会決議に よる解職は、直ちに代表取締役としての地位のみが剥奪されることとな る。  従業員の人事に関する事項は、業務執行の一環であり、幹部従業員の人 事に関しては、重要な業務執行に当たるとして法定されており、支配人そ の他の重要な使用人の選任・解任にかかる事項として取締役会の決議で決 定しなければならない(会362条 4 項 3 号)。定款の定めによっても下位の 機関に委ねることはできないとされる。 5  取締役会の権限事項  現行会社法では取締役会の法的権限事項をより上位の機関である株主総 会の決議事項とすることは可能とされる(会295条 2 項)。従って、定款自 治の下で定款に「代表取締役は株主総会の決議によって代表取締役を選定 することができる。」旨の定めを置くことが考えられ、この場合には株主 総会の決議によっても代表取締役を選定できると考えられるであろう。さ らに、取締役会の法定権限事項を株主あるいは株主が指名した者に委ねる ことも可能とされる。事業全部の経営委任をした場合には、重要な業務執 行の決定をふくむ権限を受任者である第三者に委任できるとする。このほ か、特別取締役による取締役会決議なども法定されている(会373条)。  閉鎖会社において固有のものとして認められるものは、全株主が取締役 会の法定権限事項に同意している場合に取締役会の決議を欠いている場合 である(注19)。株主の利益保護に欠けるところがないとされる(注20)

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 このような状況を前提として、定款自治の下で、代表取締役の選定を株 主総会の決議事項とすることができるか否かがが問題となる。 この点については、従来から議論があり、肯定的立場と否定的な立場があ る。  肯定する立場は、定款自治の立場に立つもので、否定的な立場は、会社 法362条 3 項の規定からは、文言上、代表取締役の選定権は取締役会の権 限と法定されており、これを奪うことができないとする(注21)。旧商法下に おいては、取締役会制度が導入・法定された当初は権限の分配の観点から 否定説が採られたようであるが(注22)、やがて、学説は肯定説が多数説へと 変わっていった(注23)  従来の議論は、取締役会と代表取締役の権限をどう理解するかにより判 断が分かれるものであった。それは、並立機関説と派生機関説である。  並列機関説によれば、会社の業務執行に関する決定権は全て取締役会に 専属するとする。従って、その決定に基づき業務が執行される。代表取締 役は、法令または定款により委任された場合にのみ権限を有するとす る(注24)。この立場では、株主総会はどちらの機関も直属の機関となり、定 款で株主総会の権限とすることは可能となる(注24)  一方、派生機関説は、本来、取締役は全員で業務執行に当たる役割を 負って選任されており、全ての取締役によって取締役会は構成され、取締 役全員で業務執行すべきであるが、実行までも全員が共同してなすことは 近代企業に不可欠な機動性かつ能率的な経営の要求にそぐわず、現実的で はないことから法が実際の便宜を考慮して代表取締役の選定を要するとす る。代表取締役は、取締役会の下位機関であり、取締役会の権限と監視の 下に置かれるものであるから、取締役会に代表取締役の選定権限が専属さ れるとする。  現在では、並列機関説が通説と思われる(注25)が、取締役会の法定決議事 項のうち、いずれが取締役会において専決事項とされるかは、結局はその 事項が会社の業務執行にとって持つ意味とか、役割とかを考慮したうえ

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で、会社の規模や行為の性質において個別具体的に決定するほかはな い(注26)  ということであるならば、取締役会が代表取締役の業務執行を監視・監 督する機関であり、取締役会の担うべき代表取締役の業務執行に対する監 視・監督権限が代表取締役を選定する権限を失うことにより阻害されるか 否かにあるといえる。もっとも、代表取締役の解職は、選定権限がある者 が同じ手続きで行うことが原則とする(注27)のであれば、選定権を定款で株 主総会の権限とする場合には解職権だけが取締役会に留保される形とな り、バランスを欠く(注28)。会社法の規定からは監視・監督権は最終的には 解任権を有することによって実現されるものであるとすれば、これを取締 役会が奪われない限り、監視・監督権を行使する阻害要因と考えられない こととなるものであろう(注29)  現行会社法の立法者は、機関相互間の権限委譲に関して、取締役会の決 定事項を定款で定めることにより、決議できるとすることは可能とする が、この場合定款によっても法定された取締役会の権限を奪うことができ ないから、株主総会と取締役会の権限が重なりうるとなるとする(注30) 6  最高裁判決  従来、取締役会設置会社の代表取締役選定権を定款で株主総会とするこ とに関する判例はなかった。昭和25年商法改正で取締役会制度が導入され て以来、代表取締役の選定権限が取締役会にあることが当然に強制される もので有り、実務的に周知され、運用されてきたからである。しかし、旧 有限会社法を包含した現行会社法は、非取締役会設置会社を基本設定とし て規定したことから状況が変わった。定款で代表取締役の選定権を株主総 会とする定款規定の是非が争われることとなった。これについて、最高裁 は平成29年 2 月21日第三小法廷決定で初めて判断を示した。平成29年 2 月 21日第三小法廷決定(平成28年(許)第24号職務執行停止、代行者選任仮 処分命令申し立て却下決定に対する抗告棄却決定に対する許可抗告事件) 

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民集71巻 2 号195頁)である。  事実は以下の通りである。  Y 1 株式会社(以下「Y 1 会社」という。)は、定款で全ての株式に譲渡 制限を規定する会社で取締役会設置会社であるが、同時に同会社の定款に は、「当会社に代表取締役 1 人以上を置き、取締役会の決議によって定め るものとする。ただし、必要に応じ株主総会の決議によってこれを定める ことができるものとする。」旨の規定(以下「本件規定」)が置かれてい た。この前提の上で、Y 1 会社において平成27年 9 月30日に定時株主総会 (以下、「本件総会」という。)が開催された。その場で、本件規定に基づ き代表取締役に Y 2 が選定された。X はこの定時総会をもって代表取締役 の任期を満了するとともに、翌月10月24日の Y 1 会社臨時株主総会におい て取締役も解任されていた。これに対して、X は、この 9 月30日の株主総 会における代表取締役選定手続き前まで代表取締役であったが、本件代表 取締役選定手続きは、法令に違反し無効であるとして、Y 2 の職務執行停 止と代表取締役職務執行者の選任の仮処分を求める申し立てを行ったもの である。  本件は、代表取締役の選定を、会社法の規定に基づき取締役会に限定さ れるのか、あるいは定款の定めにより株主総会で選定しうるのかとの二者 択一の点に加えて、取締役会において選定するばかりでなく株主総会でも 選定しうるとするものである。二つの局面での選択的な代表取締役の選定 手続きの運用を認めうるのかという新たな論点を提供するものとなった。  X は、上記、代表取締役の選定にかかる本件株主総会による選定に際し て根拠とされる定款には(Y 1 会社が平成25年に認証を受けたとする定款 (信用金庫から融資を受けるために同金庫に提出するため初めて作成した とされる定款))には上記の株主総会で選定しうる旨の規定は置かれてお らず、従って、Y 1 を代表取締役に選定した株主総会決議には法令違反が あり無効であると主張した。これに対して、Y 等は、平成20年に認証を受 けた定款および平成27年に認証を受けた定款には、本件規定が置かれてい

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るとし、平成25年定款の存在を否定した。  最高裁は、株式会社において、非公開会社で取締役会設置会社である場 合、定款で代表取締役を基本的には会社法の規定に基づき取締役会で選定 する旨の規定を持ちつつも、株主総会にいても選定しうる旨の規定を合わ せ置くことを認めた判断を示したものである。 2 )下級審の判断  第一審、千葉地方裁判所木更津支部平成27年(ヨ)第11号平成28年 1 月 13日決定(金融・商事判例1514号13頁)は、X が主張する代表取締役の選 定を株主総会で行ったことについての違法性およびこの定款規定の有効性 については、原告が主張しなかったが、平成20年および27年定款を有効な 定款とし、25年定款を認めず、却下とした。  そこで、Xは、株主総会での代表取締役の選定を認める定款は、代表取 締役に対する取締役会の監督権限を弱めることとなるとして、無効な規定 であるとして控告した。 東京高等裁判所(平成28年(ラ)第265号)平成28年 3 月10日第11民事部 決定(金融・商事判例1514号12頁)はこれを却下した。  X は、高裁への控訴理由として、「 1 )しかし、仮に平成27年変更定款 が有効な定款であったとしても、以下のとおり、平成27年変更定款第22条 但書は無効である。 ( 2 )すなわち、平成27年変更定款第22条は、以下のとおり定める。  「当会社に代表取締役 1 人以上を置き、取締役会の決議によって定める ものとする。ただし、必要に応じ株主総会の決議によってこれを定めるこ とができるものとする。」 ( 3 )相手方会社は取締役会設置会社であるところ、平成27年変更定款第 22条但書は、取締役会に帰属するべき代表取締役の選解任権限(会社法 362条 2 項 3 号)を制限し、株主総会に留保することを内容としている。  この点、取締役会設置会社において代表取締役の選解任権限(会社法

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362条 2 項 3 号)を株主総会に留保する旨の定款の定めについては、実務 上も学説上も無効と解されている。なぜなら、取締役会は代表取締役に対 する命令監督権限を有するところ、当該権限を基礎づけるのはまさに代表 取締役の解職権限であるから、当該権限を株主総会に留保することはでき ないからである(江頭憲治郎、中村直人編著『論点体系会社法 2 ―株式会 社〈 2 〉株式( 2 )・新株予約権・株主総会【第171条~第328条】』405頁 以下〔松井秀征〕(第一法規、平成24年))。 ( 4 )以上より、平成27年変更定款第22条但書は無効である。  したがって、これに基づく本件定時株主総会も無効である(会社法830 条 2 項)。」と主張した。 X の主張が却下されたため、Y は、定款の有効性と株主総会において代表 取締役を選定すること是非を問うべく上告した。 3 )最高裁決定  最高裁は、X の主張を認めなかった。  最高裁判所第三小法廷平成28年(許)第24号(職務執行停止、代行者選 任仮処分命令申立て却下決定に対する抗告棄却決定に対する許可抗告事 件)平成29年 2 月21日決定(最高裁判所民事判例集71巻 2 号195頁) 理   由 「 X の抗告理由について 1  本件は、相手方 Y 1 (以下「相手方会社」という。)の代表取締役で あった抗告人 X が、平成27年 9 月30日に開催された相手方 Y 1 会社の株 主総会における相手方 Y 2 を相手方会社の取締役に選任する旨の決議及び 代表取締役に定める旨の決議は無効であるなどと主張して、相手方らに対 し、相手方 Y 2 の取締役兼代表取締役の職務執行停止及び職務代行者選任 の仮処分命令の申立てをした事案である。相手方会社は、取締役会設置会 社で、会社法(以下「法」という。) 2 条 5 号所定の公開会社でない株式 会社(以下「非公開会社」という。)である。相手方会社の定款には、代

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表取締役は取締役会の決議によって定めるものとするが、必要に応じ株主 総会の決議によって定めることができる旨の定め(以下「本件定め」とい う。)があり、これが有効か否かが争われている。 2  所論は、取締役会設置会社において、定款で株主総会の決議によって も代表取締役を定めることができるものとすることは、代表取締役の職務 執行に対する取締役会の監督権限を弱めるから、本件定めは無効であると いうものである。 3  取締役会を置くことを当然に義務付けられているものではない非公開 会社(法327条 1 項 1 号参照)が、その判断に基づき取締役会を置いた場 合、株主総会は、法に規定する事項及び定款で定めた事項に限り決議をす ることができることとなるが(法295条 2 項)、法において、この定款で定 める事項の内容を制限する明文の規定はない。そして、法は取締役会を もって代表取締役の職務執行を監督する機関と位置付けていると解される が、取締役会設置会社である非公開会社において、取締役会の決議による ほか株主総会の決議によっても代表取締役を定めることができることとし ても、代表取締役の選定及び解職に関する取締役会の権限(法362条 2 項 3 号)が否定されるものではなく、取締役会の監督権限の実効性を失わせ るとはいえない。  以上によれば、取締役会設置会社である非公開会社における、取締役会 の決議によるほか株主総会の決議によっても代表取締役を定めることがで きる旨の定款の定めは有効であると解するのが相当である。 4  所論の点に関する原審の判断は、以上の趣旨をいうものとして、是認 することができる。論旨は採用することができない。」 7  最高裁決定の検討  注目すべきは、本事件が従来の議論とは異なるところがあることであ る。それは、本件で問題とする定款が、代表取締役の選定について決定機 関を株主総会と取締役会の選択的なものとして権限が重複していることで

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ある。そもそも、会社法上株主総会と取締役会は階層的な機関として位置 づけられており、それぞれの機関権限は明確に区分されている。にもかか わらず、本件の定款は、状況でどちらの機関でも定めうるとするのであ る。  現行会社法の立法者は、機関相互間の権限委譲に関して、取締役会の決 定事項を定款で定めることにより、株主総会で決議できるとすることは可 能とするが、この場合定款によっても、法定の取締役会の権限を奪うこと ができないから、株主総会と取締役会の権限が重なりうるとなるとす る(注31)。本件定款が重複的規定としていることが、最高裁決定において取 締役会の権限を奪っていないと解している理由であろうか。  本件の事実を読む際、最高裁は、取締役会と株主総会の関係を基に、株 主総会で決議により選定されれば、そして、この決定の下で取締役会が代 表取締役として認め、その代表取締役が業務執行を行っていることは、取 締役会が選任を定款に基づき実質的に承認していることであることが背景 にあるのであろう(注32)。本件定款のような規定のした方をした場合に、株 主総会と取締役会が異なる決定をした場合には、最高裁は異なる判断と なった可能性があるであろう。ここでは、これと異なり上位機関の決定を 取締役会が追認している状況であると解されたのであろう。  本件においては、上位機関である株主総会の決議を前提に取締役会が機 能している状況であること、そして、本件定款の規定は、株主総会が取締 役会の法定権限を剥奪しているものではなく、選定権を株主総会が持った としても、解任権が取締役会には留保されており、取締役会の監視・監督 機能を害する恐れはないものと解される状況とするものである。  従って、取締役会の法定権限を剥奪する形となる代表取締役の選定権限 を株主総会の専決事項とした場合には、異なる判断がさせる余地があるで あろう。

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まとめ  会社法上、取締役会の決議を要件と規定する代表取締役の選定につい て、定款で代表取締役の選定を株主総会の決議とする旨の規定を最高裁が 適法として、これに基づく株主総会による代表取締役の選定を認めた背景 は、現行会社法が打ち出した会社法制の柔軟化と具体化としての定款自治 の流れに沿った背景の下で判断をしたものである。  本来、強行法規たる会社法においては、運用は厳格に適用してきてお り、定款は強行法規の枠内において自治が認められるはずである。従っ て、旧商法下の会社法の原則の下で本件判断が求められていたら、同様な 判断が出されなかったであろう。  取締役会の決議事項を法定する現行会社法295条 2 項の規定は、旧商法 230条ノ10と同様の規定であり、強行法規たる取締役会決議事項を自治規 則である定款で異なる規定を置くことは許されないはずである。旧商法の 下で会社法295条 2 項を従前と同様に解釈するのであれば、やはり、強行 法規に反しない限りにおいて自治規則たる定款で規定し運用することが認 められると解釈すべきであろう(注33)  かつての学説の多数説は、代表取締役を監視し監督する取締役会の実質 的権限を阻害することとなるとして、これを認めて来なかったはずであ る。近年、既に会社法改正以前から、柔軟に解釈されてきている。  柔軟化と定款自治をうたう現行会社法の趣旨から見れば、会社法の解 釈、とりわけ小規模閉鎖会社においては、株主の利益の最大化と、その意 思の尊重を図るべきであるということになる。また、定款自治をうたう旧 有限会社を包含し、会社法の基本設定としたことからも、現行会社法の解 釈はより柔軟かつ合目的なものとされるはずで、自治規則たる定款で上位 の機関たる株主総会の決議による株主の意思の反映こそ会社法の理念であ ると考えることは当然のことと思われる。非取締役会設置会社において株 主総会は、万能機関として位置づけられており(会295条 1 項)、いわば有

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注 1 :この点についての実態調査は数多いが、このことを明らかにした最近のものは 「検証・会社法改正―実態調査」日本私法学会シンポジウム(平成15年10月12 日)資料、旬刊商法法務1674号(平成15年 9 月25日号) 注 2 :神昨裕之 「コーポレートガバナンスと会社法の強行法規制」ジュリスト1050 号 注 3 :江頭憲治朗 『株式会社法第 6 版』55頁 有斐閣 2015年 注 4 :田中誠二『再全訂会社法詳論下』1280頁 昭和57年 勁草書房、江頭憲治朗 『株式会社法第 6 版』55頁 2015年 注 5 :社員は当然に取締役となることができる旨を定款に定めることができるとされ ていた。江頭憲治郎『株式会社・有限会社法第 4 版』339頁 有斐閣 2005年 注 6 :田中 前掲1195頁 注 7 :昭和40年代以前は法人化が税法上大きな利点を有していた。金子宏「企業形態 と法」『現代法 9 』40頁以下 昭和41年 岩波書店 注 8 :この点についての実態調査として明らかにした最初のものは「小規模株式会社 の法的実態(一)」神戸13巻 4 号180頁以下神戸大学 注 9 :平出慶道『基本法学 7 企業』66頁1983年 岩波書店 注10:青竹正一『現代企業法講座 2 』46頁 竹内・龍田編1985年東京大学出版会 注11:江頭 前掲 『株式会社法・有限会社法第 4 版』280頁 有斐閣 2005年 注12:藤原弘道 『注釈民法 2 』238頁 有斐閣 昭和49年 注13:もっとも、理事の選任権を現在の理事長の専決事項とする定款は違法とするこ とはできないとする。東京高裁昭和34・ 7 ・23下民集10・ 7 ・1549 注14:社員自ら業務執行を行うことで、合名会社(旧商70条)社員が業務執行権を持 限会社の理念が譲渡制限会社法に包括承継されたともいえるわけで、この 判決の射程距離は、非公開会社にかかる会社法全てにおよぶものであろ う。もはや、会社法は、実質的に任意法規化されてきているともいえる。 現行会社法では定款自治の下で任意に機関構造を選択することが可能と なっていることから、会社法においていかなる機関構造を選択するかの ルール間競争が行われるものとなっているといえる(注34)。この意味では、 閉鎖会社の株主総会が万能機関に復帰したことを宣言したものともいえる ものである。

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つことである。株式会社では株主自らが経営することを言う。 注15:江頭 前掲『株式会社・有限会社法第 4 版』339頁 注16:山口幸五郎『新版注釈会社法⑹)』130頁 上柳ほか編 有斐閣 昭和62年 注17:河本一郎『現代社会法 新訂第 9 刷』388頁商事法務 平成16年 5 月 注18:相沢哲・葉玉匡美・郡谷大輔『論点解説 新・会社法』265頁商事法務 2006 年 注19:最判平成 5 ・ 3 ・30 民集47巻 4 号3439頁 注20:江頭 前掲『株式会社第 6 版』411頁 注21:相沢 前掲『論点解説』262頁 注22:昭和26年10・12民事甲1983号通達は消極説の立場 注23:鈴木竹男・竹内昭夫「会社法 第三版」276頁有斐閣 1994年 注24:大隅健一郎・今井宏『会社法論・中巻 第三版』146頁以下 注25:泉田栄一『会社法論』451頁信山社2009年 平成21年 注26:酒巻俊男「取締役会と代表取締役神尾権限配分」『現代企業法講座 3 』 250頁  竹内昭夫・龍田節編 1985年 注27:泉田 前掲 『会社法論』152頁 注28:但し、代表取締役は取締役であることが前提であり、株主総会が取締役を解任 することは、自動的に代表取締役としての就任条件を欠くこととなり、代表取締 役としての地位を剥奪されるから、結局は解任権も株主総会に由来することとい える。 注29:落合誠一『会社法コンメンタール 8  機関 2 』221頁 江頭・森本編 商事法 務 2009年 注30:相沢・葉玉・郡谷 前掲『論点解説 新・会社法』265頁 注31:相沢・葉玉・郡谷 前掲『論点解説 新・会社法』265頁 注32:従来から、常務会・経営会議等の名称の実質的意思決定機関が決定したことを 取締役会が形式的に追認する形で法的体裁を取るケースが少なくないことは周知 のことで、これを是正すべく、現行会社法が指名委員会等設置会社や監査等委員 会設置会社を認めるなど新たな機関設計を規定したことは、取締役会の機能を実 質的な機関とすることを目的としているものである。 注33:相沢・葉玉・郡谷 前掲『論点解説新・会社法』262頁。 注34:黒沼悦郎「会社法ルールの任意法規化と競争」旬刊商法法務1603号 47頁  2001年

参照

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