• 検索結果がありません。

所有者抵当の構成について--ドイツ民法を中心とする一考察 利用統計を見る

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "所有者抵当の構成について--ドイツ民法を中心とする一考察 利用統計を見る"

Copied!
30
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

所有者抵当の構成について--ドイツ民法を中心とす

る一考察

著者

三和 一博

雑誌名

東洋法学

2

1

ページ

117-145

発行年

1958-05

URL

http://id.nii.ac.jp/1060/00007765/

Creative Commons : 表示 - 非営利 - 改変禁止 http://creativecommons.org/licenses/by-nc-nd/3.0/deed.ja

(2)

./)

ー l ドイツ民法を中心とすと一考・祭││

目 次 はピめに ドイツ民法における所有者抵当の理論構成 ドイツ民法における所有者抵当の取扱い 四 わが民法における所有者抵当の取扱い 五 むすび

i

め に 所有者抵当とは、所有者自らが自己の所有物上に抵当権をもつことである。それは、抵当権が従来の債権担保的 機能から投資を媒介する機能ヘ移る上に大きな意味をもっており、財貨の交換価値を把握し、それを金融市場に流通 させるという目的にもっとも適合する制度である。 ローマ法以来の担保物権法ひいては物権法全般の理論に大きな転回を惹起するものであり、理論上も大きな かっこの制度は、 抵当権の価値権たることを明瞭に一示すととも に ( l ﹀ 、 所有者抵当の構成について 一 一 七

(3)

東 洋 法 学 一 一 八 問題を含んでいる。 かかる所有者抵当の観念は、抵当権の順位の問題と関連し永い一歴史の末に認められたものである。 ローマ法におい ては抵当権は厳格に債権に附従しており、 ただ例外の場合に被担保債権の消滅によって抵当権は消滅せずと解する学 説を生じたす)。それに対し、ヂルマ y 法では土地を各価値部分に分割し、その各部分に特別の権利を設定しうるとい う増えが行われたハム。かかる脅えが抵当権の順位確定の原則を導き、ローマ法継受後もかかる考えは消滅せず、かか る基礎の上に所有者抵当が認められたのであり ( 4 ) 、 それが更に発達した形で現行ドイツ民法にうけつがれている。 しかし所有者抵当が各国の法制で認められるためには、 激しくかっ長い争いが生じなければならなかった?﹀。 そ うして結局は、実際上の考量 1 1 偶然の事情によって後順位担保権者がその担保価値内容増大の利益をうけることの 不合理

!l

や物的信用の促進に対する顧慮

1l

価値権としての抵当権の独自性の承認

l

i

が理論上の疑惑に打勝って つぎつぎと所有者抵当を認めてゆかねばならなかった。しかし、その際それを矛盾なく採入れるために生ずる数々の 困難に対してはほとんど何らの用意もなされなかったのであり、 この問題をはじめて周到な方法でかつ正しい基礎に おいて取扱ったのがドイツ民法であるハ 4 0 註 -我妻教授は﹁債権の優越的地位﹂の中で、所布者抵当について次のように述べられている。

ll

﹁ 我 々 の 立 場 か ら い へ ば 近 代 経 済 社 会 に お い て 不 動 産 が 者 向 可 ゅ の 伊 丹 と し て そ の

ω

5

2

8

RZ

以外に重要な作用を営むことは、遂に法律の形 式にも現はれたものであると見ることが出来るのである﹂ハ一 O 八 頁 ) 。 ローマ法に於ても、同一不動産上に多くの抵当権が競存する場合は、先順位抵当権と担保物の所有権とが混同しても、所 有者は抵当権の訴権

2

n

t

。 ど 句 。 岱 R R U ) を 布 し て い た Q ・

8

抑 HU ・ 主 w N 。 │ 詳 細 は 、 回 一

g

n

F

口 問 。 回

m

g

z

g

l

2

(4)

3

RZ

旬 。 仲

v o

w

-5 3

w ω

・ ∞ 民

-w

および石田文次郎・投資抵当権の研究、二六 O 頁以下参照 0 4 也 ・ 当 。

5

・ 問 巳

8

F

E

n

F

g

H

ゅ の 伊 丹

w

巴 町 ア

m

-S N

w

価値部分(巧

R

G

R

8

5

ロ)とは当

2

2

5

5

8

0

a

o

g

で は な い 。 ド イ γ 法 に お け る 所 有 者 抵 当 の 歴 史 は 、 ・ 遠 く 中 世 の レ ン テ

ν

カ ウ ブ

(

m

g

古 田

w g

- 6

の制度と結びついているといわれて いる。レシテシカウフでは、人的債務から切離された物的責任のみが存し、かかるドイヲ法の物的責任の原則から所有者 抵 当 は 発 達 し た と い わ れ て い る 。 4 巴 ・ 回

g n

w w

釦 ・ ω ・ 0 ・

w

m

・ ω・ 石 田 ・ 前 掲 曹 、 二 六 五 ・ 二 六 六 頁 。 所有者抵当の発展および各国の制度については、国

g n

w u

M W

・ 州

W

O - w

印 印 ・ 。

I H

S

-お よ び 石 田 ・ 前 掲 曹 、 二 六

Ol

三七二頁参照 回

E H

n

︼ ? " ・ 州

W

O - w

ω

・ 一 戸 ( ) ω ・ であって当

2

寸 4 5 6 ドイツ民法においては所有者抵当(明日向

g

S

E

R

F

否 。

p o

w )

を広く認め、これは土地債務をも含んだ広い意味の 抵当権が担保物の所有者に帰属する一切の場合を指し、被担保債権が春在すると否と、また同一物上に多くの抵当権 が競存すると否とを問わないものとしている。かかる広義の所有者抵当は、抵当権が一旦有効に成立してから後に混 同その他の事由によってその抵当権が抵当物の所有者に帰属する場合すなわち後発的所有者抵当 ( ロ 釦 の F 片 岡

関 戸 向 。 F O 何 日

m

g

S

E

R

H

M

M

占 。

p o

w )

と、抵当物の所有者が自己の名において抵当権の設定をするとか又は成立しない債権のため に抵当権を設定するとかいうように抵当権が最初から所有者に帰属している場合即ち原始的所有者抵当 ( ロ 円 ω 匂 吋 ロ ロ

m

︼山内

M H H

ゆ 明 日 問 。 ロ

S

E

R

F

M

1

唱 。

p o

w )

とにわけることができるハ 1 v o 記をもって物権の成立要件としないのみならず債権なき担保権を認めていないから、原始的所有者抵当は春在せず、 しかも所有者抵当の成立する原因は混同の場合のみに限られておりハる、 しかし わが民法においては、 ドイツ民法のごとく登 i すべて後発的所有者抵当の場合である。 所有者抵当の構成について ド 一 一 九

(5)

東 洋 法 学

O イツ民法におけるように弁済・弛棄等の原因によっては成立しない。しかし後順位抵当権者の昇進によって生ずる不 公平は、混同によると弁済によるとまた弛棄によると何らの差異はないのみならず、混同のごとき稀に起る場合より も弁済または弛棄の場合の方が問題なのである。今日の発達した金融資本主義の下においては、担保権は金銭投資と いう点から観察しなければならず、従って抵当権は債務者すなわち所有者の立場から構成されねばならない。広く所 有者抵当を認めて所有者にその処分の自由を許すことは、土地信用の上に多大の便宜を与えるものである。 2 石 田 ・ 前 掲 書 、 ニ コ 二 頁 参 照 。 そ れ も 例 外 的 に 認 め ら れ る に す ぎ な い 。 詳 細 は 後 述 四 を 参 照 。 註 1 かように所有者抵当の経済的目的は明らかであるが、しかしその法的理論については、 分の原則・附従性の原則等に重大な問題を提起するとともに、自己の物に対し所有権以外の権利を認めることができ るかという困難な問題を惹き起す。従ってその理論構成は非常な困難に遭遇する訳であり、この問題はハ lpy の著 殊に所有者抵当が所有権に吸 ローマ法的な担保権不可 作 ( 出 向 指

g

b

目 。 同 志 。

s

o

r

a

g

E

m

g

g

B

R

P

H

ω

∞)以来決して落着いていない︿ 1 ﹀ 。 収せられざる独立の地位であるとしても、その本質は一体何であるかの問題については非常に説が岐れており、抵当 権(土地債務﹀とするもの、所有権とするもの、またその中間的な形態とするもの等、多種帯する状態である?)。 所有者抵当の理論構成に関して主張せられてきた学説は、大体これを三つのグループに分類することができるであ ろ う ︿

a

y

第 一 は 、 ﹄

F

R

宮間および回

m w

w w

q

より発するもので、所有権の消極的効力ないし所有権の客観的存立であるとす る説である?Y

(6)

第 二 は 、 プ ロ イ セ ン 法 に お け る 価 値 説 よ り 生 じ 。

σ o

s o

n

-内 等の唱える説である。所有者抵当を抵当物の価値の一 部に対する所有者の優先的取得権であり、所有者の権能が抵当権の形で独立している場合だとする。 第三は、回同品目および﹀田町内戸より発し司ロロ宮内法

ω

立を代表とする説で、 いわゆる﹁債務﹂と﹁責任﹂ を 分 離 し 、 所有者抵当を将来の債務に対する責任であるとする︽ふ。 註 -4 也 ・ 君 。 毘 B 岡 弘

ω o

p ω

・ 州 W ・

O

-w m

w

8

P

﹀ ロ

B

-H

・すなわち、﹁自己の物の上の権利﹂の問題の出発点であり、それは、し ばしば、﹁奇怪な

(

g

。 ロ 巴

8

ω

)

﹂ ( 司

c

n

v

g

﹀ ﹁ 構 成 不 可 能 な ( ロ ロ

r g

ω

E

R

V

R

とあるいは﹁不合理な

(

d

a

a

R

a

ロ ロ 首 ﹀ ﹂ ( 回

S

S

R

-岡 、 。 。 ロ

M

g

a

ゲ ロ ・ MW ・ ) も の と 呼 ば れ た 概 念 で あ る 。 所有者抵当の理論構成に関する学説につき詳細に考察したいのであるが、紙幅の関係等のため割愛せざるをえない。詳細 に つ い て は 、 国 吋

c n

F ω

ω

0

w m w ω

5 ω

l H

ω

w

および石田、前掲書、二七三頁以下参照 0 4 巴 ・ 回 同 ロ

n

F

M

凶 ・ 削 W ・

O

-w m

- H

N N

・これ以外に次のこに述べるところの﹁所有権説﹂とでも名付けるべき学説がある。 なお以下の考察は、主としてプルックの著書(回

g

n

W

ゆ ロ 向 。 思

m

o

s

S

E

R

M

M

W

旬 。

p

o

M

門 司

H S

ω )

に拠ったものであることを いお断りしておく。この薯書は、時代的には古いものであるが、所有者抵当に関する研究としては、もっともまとまってお り、今なお重要な文献であると思われる。わが国では、石田博士の立派な論文がある(前掲書・第四章所有者抵当権論)。 このグループに属するものとしては、国

ω

BS

ロ 団 出 向

w n

v g

M M

R m

w

冨 州 W 2 F U 伊国 O F 5 ・ 国

Rgg

ロ等がある。 国

ω

m

o

P

P

M

n

z

w

ω

宮 ロ 内 出 目 的 O F 5 4 ﹃ ・ ・ 但 し 、 こ の 説 は ド イ ヅ 普 通 法 時 代 の 価 値 部 分 説 ( 者

R

G

R

s

z

g

p

g

z

o

)

と 同 一 ではない。││石田・前掲書、二七八頁以下参照。 句 。 ロ

M M

M c

n v

m n

v d

宮 内 デ ロ

ω d q

:

2 3 4 5 6 所有者抵当の構成について

(7)

東 洋 法 学

ドイツ民法における所有者抵当の珂論構成

所有者抵当の法律的構成を見出すためには、まず、自己の物の上のすべての権利について、それが所有権と並ん で論理上一般にどの程度まで所有権のように考えることができるかという問題を解決しなければならない。 所有権には二つの特性、すなわち全体性(吋。

S

E

似件)と弾力性(思

g

t

N

S

C

とがある。全体性について現行法に 従えば、所有権は物に対する制限なき権利だといいうる

(

0

8

3

0

従って所有者は、その所有権に属せざる自己の物 の上の権利というものは持つことができない。また弾力性の下では、所有権がある権利を負担している場合、その負 担がなくなれば所有権はその自由を回復するということが理解できる。従って所有者が負担がなくなることによって 得る自由は、彼の権利である。つまり自己の物の上の権利は、所有者がその所有権に属せざるものを附加されるので はなくて、もともと所有権に属したものを回復するものなのである。それ故に所有者抵当は、実は負担から解放され た所有権以外の何物でもないということができる。所有者がその所有者抵当を荘続せしめるか、あるいは所有権の中 へ消滅せしめるかは所有者の地位を v 少しも変えるものでなく、 いずれにせよ所有者は制限なき所有者であり、その人 格の中で所有者の役割と抵当権者および抵当義務者の役割とが混同しているものではない。 土地の負担と土地の上の所有権との混同がいっ生ずるか、すなわち、所有者抵当が抵当権におけるように時の経過 においてはじめて起るのか

li

いわゆる後発的所有者抵当 l ーーそれとも土地債務におけるようにはじめから存在しう るのか 111 いわゆる原始的所有者抵当ーーーは、自己の物の上の権利の構成にとっては重要なことではない。所有者土 地債務または所有者定期土地債務の登記(噸口忠)は、所有者の法的地位を少しも弱めるものではない。丁度自身で

(8)

署名し自己の許に保持している手形用紙のごとくに、所有者は自己の下で形式的な存在のみを有する価値をその所有 権力によって土地登記簿の下で分離するのである?﹀。 註 1 ︿

m

-・ 回 同

c n

w

-M W

・ 削

W

・ O -w

-H ω A H ・ 土地のかかる分割に際しては、土地が事実的に分割されると考えるべきではなくて、観念的に分割されていると 考えるべきである。つまり各担保権者の権利は、土地の全部に及ぶのみでなく負担からなお自由な土地の部分に対し ても及ぶのであるが、各担保権者は他の担保権者の間で占める地位に応じてうけるべき売得金の価値部分に対しての み請求権をもつのである?Y 先順位担保権の負担からなお自由である土地の部分のみが後順位担保権を担保するという考えは、多くのドイツ古 法殊にザグセン法源においてみられるところであり、かかる思想が所有者抵当の承認を容易にしその法律的構成の洞 察について有利な契機をもたらすのであるハヰ。 抵当権または土地債務の中止によって土地が負担から解放されたときは、所有権はその内在する弾力性によって元 の制限なき所有権として回復する。この自由になった土地部分すなわち所有権部分に対する権利が欠けるために、そ れに対する所有者が後順位負担によってひかれる制限内でその処分権を取戻し、 この場合に抵当権(土地債務) の 形 式的者続が彼を助けて、彼の所有者として享くべを権利の実行を得させるのである。所有者抵当は単にその限りにお いては再び制限なき所有権の回復にすぎず、所有者にとって弱められた土地の価値の観念的部分の取戻しなのであ る。従って強制競売に際して所有者に帰する額は、その土地所有権の金銭に換価される部分と解されるのである。 所有者抵当の構成について

(9)

東 洋 法 学

二 一

註 1 ︿ 岡 田 ・ 回 H d m 日 付 ・ 削

w - M W

O - w

ω

・ 凶 器

u

z

g

m

V

2

5

E

3

。 神 宮 内

w

w

g

4

3

8

P

N r

ω

g

U

5

4

﹃ ・ ︿ 包 ・ 回

g n

w w

M w

- ω

・ 。

- w ω ω

・ 凶 器

w H

お・かかる思想は、担保権不可分の原則をしりぞけ順位確定の原則をみちびく

l

t

l

従 ってかかる観念的価値部分の発展的教義において、所有者抵当は﹁私法上の怪物﹂とならずに原則的に承認されるのであ る と い う 。 3

4 m

-

国 2 H の Mn-MW ・ 削 w ・

c

-w ω

- E

ω

・ 所有者抵当の構成のためにはなお、権利関係の債権的な画について考察しなければならない。 ローマ法の抵当権は人的債権の保全として設定されるものであり、従ってその限りにおいて債権に附従するもので あ っ た 。 所有者抵当の場合すなわち所有権と抵当権が同一人に帰したるとき抵当権は形式上容続するのであるが、これによ って人的債権もまた存続するのか、つまり債権もまた所有者に移転するのかという問題である。 二三の法体系殊にザクセン法においては、人的拘束なくして容続する﹁抵当権﹂、いわゆる﹁独立の抵当権﹂を認 めていた?)。従ってここでは、所有権と並んで抵当権の在続を又ははじめから自己の名における抵当権の登記を許 した場合には、それは債権を消域ないし不成立にせしめた。それ故に所有者抵当のかかる構成に際しては、所有者抵 当が債権と債務の混同の権利消域的原則を生引するという解釈は避けられない。同﹄人に具類の特性が並容するという ととは論理上つねに不可能なことであるからである。それに反し、抵当権がその形式的容立によって所有権との混同 にも拘らず春続するということは、論理の一般原則に反するものではない。手形や株式と同様に、それがその振出人

(10)

に帰ってきてそれによってそれが形式的に存続することが表面上何らの変北がないように、抵当権の登記もまた春続 するのである。形式のみが、使用する場合に改めてその元の内容を与えられるために認められているのであるハ 2Y ある経済的な目的のために所有権の権能を独立せしめて、それに所有権とは異なった別個な法的形態を与え、その形 態に従った取扱いをうけしめるところに、権利の作用を捉えて規律せんとする近世法の特色もあるのである。 ( B V 更 に手形が振出人の単なる署名によって直ちに手形責任を生じないように││流通によって生ずる││i、自己の名にお ける登記もまた未だ人的権利関係を創設するものではないハる。 債権者と債務者が同一人であるというような債務は 無意味である。 これに反し、プロイセ y 法においてはロ l マ法の影響が強く抵当権の附従性の解釈から解放されなかったので、所 有者抵当に際して債権が存続することを仮定していた。 ドイツ民法は右の両者をとって、抵当権と所有権が同一人に帰した場合に、所有者が債権を保有する場合と保有し ない場合に区別した(吻口ud)。そして前者の場合は抵当権に基ずく所有者の権利は混同が春続する限りで所有者土 地債務に関する規定に従って定まる 後者の場合は抵当権は土地債務に変ずる ( k r Z ・ごと規 定した。後者の場合に抵当権は決定的に土地債務に変じ、債権は断然除去され単に一定額のために土地の責任を残留 するにすぎないものとなるのに対し、前者の場合には抵当権の土地債務への転換は決定的なものではない。即ち他人 の債務のために土地を担保としたときは、抵当権と所有権の混同によって、その他人が債務者にたつところの債権関 係は消滅せず、爾後それは所有者 H 債権者に与えられる。従って債務者に対する所有者 H 債権者の債権の保全として 抵当権を所有者の自己の土地の上に存続せしめることは単なる擬制にすぎず、抵当権は所有者がその権利を主張する ( k r v ω -N ) と 規 定 し 、 所 有 者 抵 当 の 構 成 に つ い て 一 一 一 五

(11)

東 洋 法 学 一 一 一 六 ための衣装としてのみ現われるものである︿る。 ここでも所有者の権利は土地債務の規定に従って定まるの であり、所有権と所有者の抵当権との分離において旧債権が復活してくるのである。いずれにせよ所有者の法的地位 は混同が存続する限り両場合同じであり、所有者の抵当権における債権的要素は抵当権が所有者から離れたときには し か し 、 じめて再現するものである。 3 J ︿ 可 也 . 回 れ る 叶 べ ヘ き で あ る と い つ て い る 。 ︿

m

-・ 回 一 円 M M R H W W ω ・ ω ・ 0 ・ w

-E

G

・ 石 田 ・ 前 掲 書 、 二 九 二 ー 一 一 九 三 頁 参 照 o J 1 m F 回 叫

c n

F M

w

-M W

c

・ -m -H A S -4 也 ・ 即

c n w

- ω

・ 州 W ・ O ・ ゅ

m

-同 品 。 ・ d 可 m F 回

2

n w

L H

・ ω ・ 0 ・ ・

m w

- E

∞・プルックによれば、かかる古法殊にプロイセン法の名残りをあまり好ましいものとはし ないといっており、被はドイヲ法的な責任概念(物的責任)から出発すべきであるということを強調していることは、注 目 す べ き で あ る う 。 註 1 2 4 5 6 四 更に、所有者抵当が担保権であるかどうかということは、所有者抵当の構成にとって重要である。 周知のごとくドイツ民法は個々の担保権種類の総括的名紘を拒否しているが、かかる担保権の本質について、プル ッグ?﹀はそれを債権者の債権を保証する担保物の法的拘束性 1 1 すなわちドイツ法的な責任概念たる物的責任ーー に求めている、もちろんこの概念規定に際しロ l マ法的見解に従う担保権の附従性が問題となるが、 L かしドイツ民

(12)

法における土地債務の思想をも包含するような広範囲において表現する法体系においては、担保権の附従性はもはや 基礎的な本質とはならない。従って、人的責任と物的責任の結合が担保権の総括概念の特徴となるのではなく、物的 責任こそが現行担保権のあらゆる現象形態を包含するキズナであり、もし欲するならば、 保権の現象形態を総括するキズナであると主張している。 抵当権と土地債務はそれぞれに変更されうるものであり、それぞれ所有者抵当となる可能性を包含している。その 根本思想は物的責任であり、土地債務においてはそれは純粋な物的責任であり、抵当権においては人的責任が加わる 一つの範噂の下に広義の担 の で あ る 。 かかる物的責任という面からみれば、所有者抵当もまた担保権といわねばならないが、しかしその物的責任は未必 的な債務のためにのみ在するにすぎないものである。 所有者の満足は、 土地所有権と抵当権ハ土地債務)の混同が中 止することによって未必的な債務が消失するか、さもなければ土地所有者が新しく債務を成立させずに担保した土地 の価値部分を取戻すことによって生ずるのである。 所有者抵当は抵当権でもまた不完全な抵当権でもない。 それは抵当権の本質を決定する要件をほとんど欠いてい 少くとも、ドイツ民法一一一三条(わが民法三六九条にあたる﹀が抵当権の概念として要求している必須物の一で ある﹁債権﹂を欠いている。むしろ、債権が成立しなかったときにこそ、所有者抵当が成立するのである(吻口吋 ω ) 。 る 。 法律(峨ロミ)は、土地所有者に債権が帰属しないときは所有者抵当を土地債務に変更し、土地所有者が債権を有 する場合に混同ありたるときは所有者の土地債務に関する規定に従うとして取扱った。しかしそのことによって、所 有者抵当がドイツ民法一一九一条以下の意味における土地債務になるものではない。土地債務においてもそのときど 所 有 者 抵 当 の 構 成 に つ い て 一 二 七

(13)

東 洋 法 品... ーォー・ 一 二 八 きの土地所有者の債務が存し、その債務のために土地が責任を負っているのであり、その取立は強制執行の方法で土 地から行われるのである。この権利こそ土地所有者ハ所有者抵当における﹀がもちえないものであり、 また法律も所有 者にその権利を与えていない(吻ロ勾)。それ故に所有者抵当(所有者土地債務)の内容は、 ない。所有者抵当は、いうなればその﹁予備的﹂行為にすぎないものである。しかし所有者抵当の現わす物的責任の 思想は、あらゆる土地の負担の中で土地債務においてもっとも適切に表現されている。所有者抵当においては責任は 未必的であるにすぎないが、土地債務においては責任は現在している。けれども、そのことは両制度の概念上の差異 を導くものではない。従って、土地債務に関する規定が所有者抵当(所有者土地債務﹀に原則的に適用されることは適 土地債務の内容と一致し 切なことである。 註 1

4 m

-・ 回 E R r -ω ・ 削 W ・ O ・ -m -H E ' ・ 五 以上述べてきたことから、次のごとき結論がみちびかれる。 所有者によって自己の土地の上に設定せられた土地債務︿所有者土地債務﹀は、未必的債務のための責任の目的とし ての土地の価値部分の形式化である。 所有者抵当は担保としたる土地の観念的部分の取戻しであり、従ってそれは、後順位担保権者を排除してその不当 な価値の取得を阻止する権利であり、後順位担保権者に対する所有権の排他性の表現にほかならないものであるハ 1 v o 註 1 d -m F 回 2 H n w - ω ・ ω ・ 0 ・ w 印 ・ 同 印 品 ・ 所 有 権 説 と で も 名 付 け ら れ る べ き も の で あ る 。 か つ て は 多 数 説 で あ っ た が ( 例 え ば 、

(14)

間 宮 内 凶 巴 ・ 問 。

5

F H

︼︽伊宮司

ω

の げ w 問白色

2

5

2

y

z

c

m

ω

S

E

M

I

--

田 ・ 前 掲 書 、 コ 八 二 頁 以 下 参 照 ) 、 現 代 で は ﹁ 土 地 債 務 ﹂ と 解 す る の が 通 説 の よ う で あ る ( ぐ 包 ・ 毛 色 中 間 ω 民 噌 釦 ・ 州 W ・ O ・ 噌 印 ・

2 0

)

、 し か し 後 説 は 、 酒 田 博 士 も い わ れ る ご と く 、 所 有 者 抵 当 の 本 質 に 対 す る 理 論 構 成 と い う よ り も 、 む し ろ 成 法 上 の 規 定 を 根 拠 と す る も の で あ る ( 石 田 ・ 二 七 六 頁 参 照 ) 。 わ が 国 で は 、 石 田 博 士 が 所 有 権 説 を と ら れ る ( 二 八 四 頁 以 下 ) 。 ドイヅ民法における所有者抵当の取扱い 成立の一般的要件 所有者抵当の成立のためには、 抵当権︿土地債務・定期土地債務)が適法なものでなければならないか。 もしそうだ とすれば、ドイツ民法八七三条の土地に関する権利変更の発生のための要件 111 登記と合意ーーが充されねばならな い。しかし合意に欠紋あるときに所有者抵当が成立しないとなすことは、所有者抵当の法律的構成にも、またその経 済的目的にも応ずるものではない。前述したように、所有者抵当は所有権権能の形式上独立した一部であり、法律的 構成に従えば土地債務として取扱われる。それ故に所有者抵当は、所有者土地債務の成立要件に従い、土地登記所に 対する所有者の意思表示のほかに自己のために土地債務を登記することを要するものである(吻口忠)。 従って合意の無効原因が債権者の側に存するときは、 所有者抵当の成立要件は与えられたものとみなすべきであ 値の分離すなわち所有権に在する権利の分離と解すべきである?)。 者抵当を自己の名に書換える意思表示を事後になすことによって所有者土地債務のための成立要件を充す。 り、所有者のなした単なる一方的意思表示およびその登記は、抵当権の設定行為の無効な部分と解すべきでなく、価 合意の欠歓が所有者の側に存するときは、所有 所有者抵当の構成について 一 二 九

(15)

東 洋 法 同2 -量一 一 三 O 所有者抵当は所有権の形式的な価値部分である。その観点よりみるときは、所有者抵当はその成立において抵当権 の成立を制限する桂桔から解放される。従って適法な抵当権(土地債務﹀が在在することは必要でなくなる。もちろ ん所有者土地債務の成立要件

l

l

土地が負担を加えらるべき金額(定期土地債務においては消却金額)が登記されている こ と

ll

ーのみは充されねばならない。 有 す る 。 予告登記せられたそれらもまた所有者抵当となる効力を の所有者抵当への直接的書換は

!

l

所有者がこのために必要 な証明を提出することを条件として││適法と考えられ、前以て予告登記されたそれらが確定的な抵当権に書換えら れることなしに、なされる

? ν

。 すなわち予告登記せられた抵当権︿土地債務﹀ なお右に従って、 無効な抵当権ハ土地債務﹀のみでなく、 註 1 それらの設定行為は、負担を自己の物の上の権利として存続させるという所有者の意思表示をも含むものと解すべきであ るハ無効行為の転換

l

E

S

。債権者の合意に欠歓があるということは、所有者抵当が転換されるところの所有者土地 債 務 の た め に は 必 要 な こ と で は な い か ら で あ る 。

114

巴 ・ 回

g n

w w

ω

-M W

・ O ・ -伊

H

S

・ ︿ m F 回 同 ・ ロ

n w w

ω

ω

・ 。

- w ω

・ 同 誌 ・ そ の と き は じ め て 土 地 登 記 簿 の 訂 E が 所 有 者 一 の た め に 行 わ れ る 。 2 単一抵当における成立 被担保債権が不成立または消滅した場合は、抵当権の登記によって別除された価値部分は土地所有者に帰し、 所有者は所有者抵当をもつことになる(窓口おアロ司ご。債権が一部分のみ不成立または消滅した場合は、抵当 権はこの部分のみを顧慮して所有者に帰属する。但しそれは債権者に残存する抵当権の不利益において実行すること ) T E E -v (

(16)

はできない(吻ロ芯)。 更に証券抵当(証券土地債務)設定の場合は登記所が祇当証券を所有者に交付し、所有者がこれを債権者に引渡した ときに抵当権が成立するのであるが、所有者が証券を債権者に引渡すまでは抵当権は所有者に存する(峨ロお岡﹀。 人的債務者にあらざる所有者(申口お)または弁済権利者(吻 H50) が債権者に弁済したときは、債権は消滅せず 抵当権とともに弁済者に移転する。 拠棄は抵当債権者の登記所または所有者に対する一方的意思表示と登記および抵当権につき権利を有する第三者の 同意によって行われるものであり、 かかる弛棄によって債権は無担保となり抵当権は所有者抵当(所有者土地債務)に 変 ず る ︿ 吻 吻 H H a w H H 吋吋同)。債権者が抵当権(土地債務)の一部のみを弛棄したときは、 して所有者抵当を取得する。但し所有者はそれを債権者に残容する抵当権(土地債務)の不利益において実行するこ とはできない ( O H H a ) 。かかる考えは、さらにドイツ民法一二ハ九条の規定に存する。即ち所有者が抵当権(土地債 所有者はこの部分のみを顧慮 務)の実行を永続的に排除する抗弁を有するときは、債権者に対し抵当権(土地債務)の弛棄を請求することができる。 債権担保のために抵当権が設定された場合において債務の引受がなされた場合(白∞同 N ) は、所有者は債務者が変 更した場合に抵当権をもってその債権を担保することは危険であるから、 この場合に抵当権は所有者に移転するもの と さ れ る 。 知れざる債権者の除斥 ( 吻 吻 HH 吋 C W H H U Y H ﹀ は拠棄の場合と全く同じくなる。すなわち、抵当債権者が知れずかっ抵 当権に関する最後の登記から十年を経過し、右十年の期間内に所有者が二

O

八条により消滅時効の中断に適する方法 ( 例 え ば 利 息 の 支 払 ・ 一 部 弁 済 等 ﹀ によって抵当権者の権利を承認しなかったときは、 所有者は公示催告手続により除 所有者抵当の構成について

(17)

東 洋 法 さ主 権判決をもって抵当権者の権利を除斥することができる(吻口吋 C ) 。除権判決により債権は無担保となり抵当権は土地 債務として所有者に帰属する。また債権者が知れざるときに、弁済または告知の権利を有する所有者が取一民権を弛棄 して債権額を供託し、除権判決を得て債権者の権利を除斥しうるが、この場合に除権判決とともに又は供託に関する 規定により除権判決以前に、弁済の効呆を生ずる(噸口戸)。従って所有者と債務者とが別人なるときは債権を保有 する所有者抵当が、同一人なるときは債権なき所有者抵当が成立する。

ω

債権を保有する所有者抵当は、つねに所有者と人的債務者とが別人なることを前提としている。従って人的債 務者と所有者とが別人なる場合において抵当債権者と所有者の混同を生じたとき

(

o

g

s

、すなわち債権者が土地の 所有権を取得したとき、または人的債務者にあらざる所有者が債権および債権とともに(蜘口切 ω ) 抵当権を取得した ときは、債権を保有する所有者抵当が成立する。 (3) 以上述べてきた場合において、所有者抵当が抵当権においては直接所有者だけで成立せしめえないのに対し、 土地債務においてはこの成立が許されている。すなわち所有者は一方的意思表示と登記とによって自己の土地の上に 土地債務を設定することができる(ゆ口句。)。しかし両成立方法の間に現われる差異は、純粋に形式上の性質のもので ある。すなわち抵当権の観念は土地の負担が一定の金額をもっ債権の弁済のために行われることを要するのであるか ら ( 吻 H H H ω ) 、抵当権ははじめから自己の物の上に存在しえないものである。それに反し土地債務は、たとえ債権の保 全として設定されたとしても、債権への附従性を認めることはできない(台おり。実際上も法律は所有者に自ら土地 債務を登記せしめることを認めている以外に、なお大休同じ結呆を生ずる手段をドイツ民法人八一条の順位留保でも って与えているので、抵当権を所有者のために設定する必要はほとんど現われない。

(18)

総括抵当における成立?) 総括抵当ハ総括土地債務・総括定期土地債務)の目的たる各土地は債権全部について責任を負うものであり、その債権 者に自由選択権があることが総括抵当の本質をなすものである。 総括抵当の目的たる土地が一人の所有者に属する場合に弁済・弛棄・債権の不成立・消滅等によって所有者総括抵 当が成立することは、単一抵当の場合と異なる所はない。しかし、総括抵当の目的たる土地が異なる所有者に属する 場合において、単一抵当が所有者に移転する事由あるときは、総括抵当がどうなるかについては別に規定が必要とな る 。 総括抵当は左の場合には総括土地債務として所有者の共同(のめ目。宮

R

V

え 件 ) に 属 す る 。

(

i

)

債権の不成立または消滅の場合(合口 N ) 。但し所有者の一人の弁済による債権消滅の場合および債権と債 務が混同によって消滅する場合は後述

ω

を 参 照 。 ( H U ) 債権者が総括抵当の目的たる土地全部について抵当権を描棄した場合(吻ロ吋印)。 (出)すべての土地について抵当債権者が除権判決によって除斥された場合(忽ロ

a w

回 目 。 ) 。 ( ・

3

証券抵当において証券が債権者に引渡されるまでの間(糊口芯同)。 以上にいわゆる共同とは合有(のめ

5

0

R

F

与 件 い 刊 号

m

o

s

s

g

出 向 百 円 同 ) の 意 味 で あ る 。 、 、 . , , , 4・ ・ A ( 従 っ て 、 各土地所有者は単 独に総括土地債務またはこれに対する持分を処分しえない。しかし各土地所有者は別段の合意なさ限り、自己の土 地の上の土地債務を自己の土地の価格とすべての土地の価格との割合に相当する部分に制限し、この制限をもって 自己に割当つべきことを他の所有者に対して請求しうる。 所 有 者 抵 当 の 構 成 に つ い て

一・

(19)

東 洋 法 学 一 三 四 (2) fヘ 、-' 左の場合には一土地の所有者が単一土地債務を取得し、他の土地の上の抵当権は消滅する。 有者が総括抵当を取得するものとすれば、 この場合、もし他の土地の上の抵当権が消滅しないで弁済した所 その所有者は自己の土地に対する抵当権を抹消して他の土地から弁済 をうけることになり(吻ロ ω N ) 、所有者間に不公平を生ずるであろう(但し後述

ω

参 照 ) 。 一所有者による弁済の場合(宮口 ω ご 。 ( 一 U ) 債権と債務が所有者の一身に帰した場合、または抵当債権者の権利が人的債務者とは別人の所有者に移転 した場合 ( O H H 吋 ω 同 ) 。 この場合には所有者の一人による弁済の場合に準ずる。 一土地の所有者が弁済をした場合において他の土地の所有者に対し求償権を有する場合は、抵当権は総括抵当 (3) のまま一所有者に帰属する。 (4) 左の場合には一 v Z 一地の上の抵当権は消滅し、他の土地の上の抵当権は存続する。

(

i

)

一土地の上の抵当権が弛棄された場合。すなわち、 一土地の上の抵当権の弛棄は当該土地を総括抵当の問 的から除外する趣旨と解すべきであり、自由選択権の行使にほかならないからである。 一土地に関し抵当債権者の権利が除斥された場合(吻口 u d ) 。この場合にもその土地が総括抵当の目的から ( H U ) 除外される趣旨と解すべきだからである(ドイヅ民法一一七一条による除斥は、弁済の場合に準ずる。上述

ω

川 市 参 照 ) 。 註 1 ﹂ の 項 は 、 山 田 最 ・ ド イ ツ 物 権 法 概 説 、 一 O 八 頁 以 下 に 拠 る 。 四 所有者への移転 負担から自由になった土地の価値部分に対する所有者の権利は、 所有権の明示であり、 抵当権︿土地債務﹀の設定

(20)

において土地登記簿の機構によって可能となる土地所有権の利用が帯しているのである。所有者はその内容の一部を 分離して、これを第三者の処分力の部分として指定するのであり、第三者の処分力が中止するか又は全く春在しなく なったときは、抵当権(土地債務﹀の法律行為的な取得が問題となるのではなく、所有者がその所有権のカによって、 負担を負わされた土地部分に対する権利をもつのである。所有者抵当の成立に際して所有者への移転の場合に生ずる 権利変動は、土地登記簿の外で﹁法規の効力によって﹂行われるのである。 それ故に、土地登記簿の内容と現実の権利状態との不一致に対して所有者は登記簿の訂正をなすことができ、訂正 によってこの権利と関係する人に訂正に対する同意を請求することができる(吻∞室内・)。かつまた所有者は前もって 抵当権(土地債務﹀の取得者として登記することを要せずして、それらをそれぞれ処分する権利を有している。 登記簿上の表見所有者は債権者へ弁済をなすことによって抵当権を取得しえない。表見所有者に対する債権者の弛 棄によってもまた彼のために所有者抵当は成立しない。また真正所有者も、彼に対して弛棄が表示されているのでな いから、同様に所有者抵当を取得しない。拠棄が土地登記所に対してなされたときにも、ドイツ民法八九三条の保護 規定(登記の会信力)は、登記者と他の者との聞における権利処分の法律行為のみがその保護規定に服するので、適用 はない。それに反

L

、善意の所有者による表見債権者への弁済は八九三条の適用がある@表見債権者が所有者に対し て弛棄したときは、所有者は八九三条に従って抵当権ハ土地債務)を取得する。 五 所有者抵当の内容 既に述べたごとくに、ドイツ民法は抵当権と所有権の混同に際し、債権が不成立又は混同と同時に消滅する場合と 所 有 者 抵 当 の 構 成 に つ い て 一 三 五

(21)

東 洋 法 学 一 一 ニ ム ハ 債権が混同にも拘らず存続する場合とに区別している。そして前者の場合は抵当権は土地債務に変じ、後者の場合は 混同が続く限りに於て抵当権にもとずく所有者の権利は所有者の土地債務に関する規定によって定まるとしている。 従って混同が継続する限りでは両者の差異は生ぜず、ただ所有者と債権者とが別人となったときにはじめて生ずるの で あ る 。 所有者が抵当権・土地債務または定期土地債務を取得したとき、または後の二者を設定したときは、所有者はそれ を処分することができ、 また所有者に制限が容しない限りで所有者は任意に意思を働かすことができる ( 1 ﹀ 。 所有者抵当に在する重要な制限は、所有者が弁済をうけるために自ら強制執行をなしえないということである(吻 ロミ)。総括抵当の共同所有者(合口 N ) も、負担を加えられた土地の全部又は個々について強制執行をなす権利を禁 じられるべきである。それに反し所有者は総括抵当を求償権の額の限度において償還義務を負う所有者の土地から取 立てることができる(合同お同)。更に所有者抵当が破産財団に属すときは、破産管財人は強制競売をなす権利を有す 所有者抵当は他の債権者の請求権と同様に割附される。 る ( 吻 H 民間。・)。第三者から強制競売がなされたときは、 所有者が強制競売に際して自己の土地からうけるのは、債権者としてではなく所有者として弁済をうけるのである。 すなわち今まで所有者の財産でなかったものが所有者に与えられるのではなく、もともと所有者の財産に属していた ものが金銭に換価されるにすぎないのである。 所有者は土地が他人の申請によって強制管理のために差押えられたとき、 かっその強制管理の継続する聞のみ利息 を 受 け る こ と が で き る ( 合 同 叩 吋 同 ) 。 更に所有者は担保の危険に対して抵当権者に許されている救済(吻合同 ω ω ーロ ω 印)を、自らに対して使用することは

(22)

で き な い 。 土地位務の規定の適用は、利息を附すること、利率、支払期日、告知および履行地に関する事項について制限され ている(吻口吋吋同)。債権なき所有者抵当の場合は、債権について定めたる事項に従って定まる ( k r z ・ H ) 。債権を保 有する所有者抵当の場合は一一九三条・一一九四条が関連し、この場合にも債権に関する事項が適用されると解すベ きであろう。 両者の差異は所有権と抵当権の混同がなくなったときに明白となる。 債権なき所有者抵当は一一五四条の下で土地債務として譲渡される。併し所有者は債権なき所有者抵当に新しい債 権を附加することによって、抵当権として譲渡することもできるのであり、また土地登記簿への登記または証券への 記入によって債権なき所有者抵当を前もって抵当権に変更することができる a H H u g o 所有権と債権を保有する所有者抵当との混同が中止するときは、旧債権が復活する。新債権者は、人的債務者が債 権に対して有する抗弁ならびに保証人が七七

O

条に従って有する抗弁(吻ロ ω 吋)を甘受しなければならない。 従って債権なき所有者抵当と債権を保有する所有者抵当との唯一の差異は、前者が直接に土地債務としてのみ譲渡 されうるのに対し、後者が直接に抵当権としてのみ譲渡されうるということにある。しかしこの差異も、前もって所 有者が債権なき所有者抵当を抵当権に、 る 。 または債権を保有する所有者抵当を土地債務に変更することによって消失す 更に所有者は所有者抵当をもって担保となし、 またはそれに用強権を設定することができる。債権者は所有者抵当 を強制執行によって差押えることができる。所有者抵当の担保は債権を目的とする質権に関する規定に従つてなされ 所有者抵当の構成について 一 三 七

(23)

東 洋 法 学 一 三 八 る(忽 H N m w r H N U可 U W H N U Y A 匹 、 ロ 忠 ) 。 差押についてはドイツ民訴法八五七条六項、 八 一 二

O

条の規定に従つてなされるべ 、 き で あ る 。 註 1 こ の と き 以 前 に お い て は 、 所 有 者 の 処 分 力 は 債 権 者 の 同 意 に 懸 っ て い る 。

_

.

_

r

所有者抵当の排除 所有者抵当を法的に排除する場合は、次の場合に生ずる。すなわち 1 1 物権の混同が権利消滅的効力をもたないと い う 原 則 ( 吻 ∞ ∞ 也 ) に 対 し 、 利息その他の附随給付の延滞額および債権者に償還すべき費用につき容する各負担(抵 当 権 そ の 他 ) は 、 これらの給付 を顧慮して給付の請求権の上に帯する権利︿用益権・質権)が第三者に属するときのみは、所有者抵当が成立する。後 それが所有権とともに同一人に帰したときは消滅する ( ゆ m H H U 1

HHUN同"一{NCC 同)。 に用益権または質権が中止したときに負担は消滅する。 かかる附随給付に関する所有者抵当の排除よりも更に大きな意義をもっ場合が、ドイツ民法一一七九条の場合に存 す る 。 所有者抵当は負担を負いたる所有権の価値部分を第三者がその部分に対する請求権をもたなくなったときに所有者 に与えるという思想にもと申すいており、この観念は抵当権と所有権とが同一人に帰したときに後順位担保権者が昇進 しないということでもって土地登記簿に表現されている。しかし土地の担保設定に際しては信用貸与者の側に経済的 優位が存するので、被は先行する負担が所有権と混同した場合にその負担を抹消させるべき義務を所有者に負わせる

(24)

ことができる。 一一七九条はかかる抹消請求権の保全のために土地登記簿に予告登記をなすことができると規定して いる。従って、この一一七九条の規定は物的信用の重大な危険として現われるのみでなく、所有者抵当の法的統一の ための強力な障害となるものといわれるのである ( l v u 註 -︿ 包 ・ 回 2 H A U F ω ・ 削 W ・ O ・ -∞ - N A H M W ・

わが民法における所有者抵当の取扱い

わが民法における抵当権はすべて債権を担保する保全抵当であって、ドイツ民法のごとくに流通抵当や土地債務 は認めていない。従って抵当権の附従性は厳格にまもられており、債権が不成立または消滅したときは抵当権も当然 に消滅する。また土地の所有者が自己の名でもって抵当権を登記し、または自己宛の抵当証券の発行を求めるがごと き制度は存在しない。それ故、ドイツ民法のごとくに原始的所有者抵当の成立する場合はありえない。 更にわが民法は順位昇進の原則をとっているため、先順位抵当権が弁済または弛棄によって消滅するときは、後順 位祇当権が当然かっ直ちに各自その順位を進めることになり、所有者抵当は発生しない。かつまたわが民法の採用す る担保権不可分性により、抵当権は債権の全額の弁済を受けるまで担保物全体の上に抵当権を有しているので、 部 弁済によっても所有者抵当は成立しない。 結局わが民法において所有者抵当を認めうる場合は、混同の場合にその例外として極めてわずかに認められるにす rl 内 l h 、 。 a c d

ν 所 宥 者 抵 当 の 構 成 に つ い て 一 三 九

(25)

東 一 四 O 洋 法 学 わが国の通説によればハ 1v 、 後順位抵当権の存する場合に、先順位抵当権と所有権の混同によって被担保債権の消 従ってすべて債権を保有する 滅しない場合にのみ生ずる ︿民法一七九条一項但書および五ご O 条但書参照﹀と主張する。 所有者抵当であるという。 この通説に対し、所有者が人的債務者であるか否かを問わず、すなわち被担保債権の消滅する場合にも成立すると する説がある?)(民法一七九条一項但書のみが関係するという)。 いずれにしても、わが民法においては所有者抵当は混同の場合に極めて例外的に認められるにすぎない?X40 註 1 9 山 末弘・民法雑記帳ハ上)、二八八頁参照。我妻・担保物権法・一三七頁その他。 石 田 ・ 前 掲 書 ・ 二 四 九 頁 、 勝 ・ 本 ・ 担 保 物 権 法 ( 下 ) 、 五 二 九 頁 。 わが国において実際上しばしば問題になるのは、一の債権のために設定登記せられた抵当権の登記が、その債権の不成立 または消波にも拘らず抹消せられずに存在した場合に、当事者間の契約によってこれを他の債権のために涜用しうるや否 やということである(我妻・前掲書・一四六頁)。判例はかつてこれを肯定したがハ大判・明治四 O 年 一 O R 二 一 日 新 聞 四五八号九頁﹀、近くはこれを否定する︿大判・昭和六年八月七日民八七五頁、昭和八年一一月七日民二六九一頁)。この 問題については、昭和六年の判例に対する末弘博士の評釈(判例民事法昭和六年度九 O 事 件 ) を 参 照 。 なお所有者抵当の効力についても言及すべきであるが、さしあたっては、まずそれをどの程度まで認めるかという問題が 解決されねばならない状態であるので、省略する。ドイヅ民法における取扱いが参考となるであろう。わが国における取 扱いについての詳細は、石田・前掲書・参照。 3 4 もちろん、わが国においても所有者抵当をひろく認めようとする試みはなされている。 たとえば末弘博士は?U

(26)

i

l

まず、株式会社が自会社の担保附社債を取得した場合に実質的に発生する所有者抵当の効力について何人も否定 しないことを指適され、それに更に一歩をすすめて所有者抵当の問題を全般的に新たな見地からみなおす必要がある とされている。 得 せ し め 、 先順位抵当権によって担保される債権が弁済によって消滅する場合に、弁済した債務者自らをしてその抵当権を取 これによって把握せられた担保佃債を彼の手中に留保せしめることが実際取引の要求にもっとも適合する のであり、経済上合理的である。 ﹁しかるに従来通説は混同原則の故をもってこの経済的要求を満たすことが不可能であるというのであるが、がん らい混同原則は混同にかかわらずなお権利の併存を認めることが無意味であり不必要であるという実質上の理由にも と事すいて設けられているのであって、権利の併存を理論上不可能なりとする考えにもとづくものではない。きればこ そ第百七十九条においてもまた第五百二十条においても例外を認めているのである。そうして混同にかかわらず権利 の併容を認めるのが実質上むしろ合理的なりと考えられる場合はこれらの但書が規定する場合以外にもなお多く容在 しそうしてとくに彼此を区別して取扱わねばならない合理的の理由を見出しえない以上、これらの例外規定はこれを 他の場合にも類推適用しうべきものと解するのがむもしろ正当であるように考えられてならないのである﹂と。 従って更に、先順位抵当権の消域によって後順位抵当権が当然その順位を進めるという原則を例外的地位に退かし め、原則として先順位抵当権の消滅した場合は所有者抵当の成立を認め、ただ例外として所有者がその登記を抹消し たときにのみ後順位抵当権がその順位を進めることとして、順位昇進を所有者の意思表示の結果にかからしめること が正当であると息われる

?Y

ドイツ民法はかかる原則より出発して、原則的に所有者抵当を認めているのである。 所 有 者 抵 当 の 構 成 に つ い て 四

(27)

東 洋 法 学 四 註 1 末 弘 ・ 前 掲 書 ( 上 ﹀ 、 三 八 七 頁 以 下 ( 所 有 者 抵 当 に 関 す る 多 少 の 考 察 ) 。 頁 以 下 ﹀ 。 な お 後 述 一 一 一 の 註 2 を 参 照 。 末 弘 ・ 前 掲 書 ・ 二 九 一 l l 二 九 二 頁 。 石 田 ・ 前 掲 書 ・ ご 九 四

l

二 九 五 頁 参 照 。 その他、石田博士もそうであるハ前掲書・ご九三 2 3 理論上、所有者抵当と順位確定の原則は相関的なものであり、所有者抵当を原則砧するならば、順位確定の原則 を承認しなければならない。しかも順位確定の原則は抵当物の価値分割をみちびくものである。抵当権は目的物の全 体を捉え、抵当権者は目的物の全部を競売に附することができるが、債権弁済の引当となっているものは物の全部で はなく、換価代金の一部すなわち債権額に相当する金額のみである。担保物の交換価値が担保権の法的基礎であり、 担保物の価値を取得する効力が担保権の主たる内容である。実際上も後順位抵当権者は決して担保物の全価値を取得 する意思を有せず、先順位抵当権者が満足を受けた残りの価値すなわち登記簿における順位によって定まる価値の一 部分しか取得できないことを承知して投資するものである。そのために利息・支払時期等の点について有利な条件を 附加するのである。 あるが、そのためにはかかる理論的基礎を具えねばならない。わが現行民法上、 かかる理論ハ!﹀は近代抵当権の重要なる理論的基礎である。所有者抵当の原則をひろく認めることは必要なことで かかる理論を認めることは確かに困 難であるかもしれないが、経済的要求に適合するためには近代的抵当権へ近づくべく努カをしなければならない今ー その際、所有者抵当の理論が一つの重要な契機となるのではあるまいか。

(28)

註 1 0 白 沼田・前掲曹、ニ九三頁以下参照。所有者抵当の理論展開につき詳しく論じられている。 法制審議会民法部会財産法小委員会では、昭和三 O 年九月以来、民法財産法についての改 E を検討しており、その審議の 中心は抵当権であるといわれている。その中には、所有者抵当を認めるかどうかという問題も含まれている。

t

r

ぴ、 以上、ドイツ民法を中心として所有者抵当の構成を概観してきた。確かにドイツ民法は所有者抵当を原則的に認 め、またそれに対する周到な規定をもっている。しかし、かかるドイツ民法に規定されている所有者抵当は頗る複雑 であって、実際上種々の困難と衝突を惹起せしめるものであるといわれている。従って所有者抵当の制度はしばしば またスイスおよびオーストリアの抵当法 ( 2 ) は、他の点ではドイツ法を模範としているにも拘 不利に批評せられ ( 1 ) 、 ら ず 、 この古川についてはドイツ法に従っていない。これらの国の法律は、原則として確定順位の主義でもって足れり としている。この主義によれば、所有者およびその権利承継者は強制競売の売得金に対する権利を有せず、その配当 をうける者は物的債権者のみである。これによってもちろん、差押債権者の競争およびこれに関連する種々の困難な 現象は避けることができるであろうが、しかし、もし所有者の債権者が所有者抵当の差押をできないものとしたなら ば、その公示順位の有する財産的価値を把握するためには強制競売の実行をなさねばならないことになり、かえって 好ましからぬ結呆を招くことになる。ドイツ法によれば、所有者が破産した場合に債権者の差押は排除せられ(吻区 所有者抵当は破産財団に帰属することとなり、公平の原則に合致するのである。けだし、所有者は通常は破 問 。 ・ ) 、 産財団に属さない資金でもってその抵当権を取得したものであるからである。確定順位の主義によれば、この場合に 所有者抵当の構成について 一 四 三

(29)

東 洋 法 学 四 四 おいて後順位担保権者に不当の利益を与え、かっ││少一くともドイツにおいてそうであったごとく 111 所有者は、彼 が新資本家を見出すまで、その償還したる抵当権を妻またはその他の受託者の名義に書検えておくことになり、その 場合に明瞭な所有者抵当に代って不明瞭な所有者抵当が行われることになるであろう︿日)。 スイス法は、なお抵当権上の保障を最初から登記に際して附与せられた﹁抵当順位﹂に局限する点において特殊性 を有している。従って後順位抵当権の昇進は抹消の場合においてすら起らない?﹀。 この主義は権利関係が簡単であ るときはそれでよいが、抵当取引が複雑な場合においては土地登記簿を混乱させるおそれがある。また実際上も、第 一順位をもって登記されなかったすべての抵当権が、 一種の法定順位留保の負担を受けることになる。従って幾多の 困難は確かに所有者抵当の場合よりも多いであろう。所有者抵当の制度はスイス法の主義と比較して論理一貫の点で 優れている。すなわち、抵当権上の権利の価値が正に強制執行によって示されるべきことを考えるならば、第二順位 に登記せられた抵当権者が先行抵当順位の﹁空位﹂なるときに売得金の第一部分を保有するということは矛庸するこ とであるからである││それ故に結局、 スイス法による抵当権はドイツ法による程にはその順位に結合されていない こ と に な る 。 2 ︿ 巴 ・ 国

O B

a o

-巴 町 ぬ ぐ

RB

担 当 肉 色 。

ω

思 想 適 時 間

B

2

ω

g

u

R

色 町

O

Z

Z

︼ 。

s o

w

-巴 N0 ・

(

Z

g

ω

E

C

S

ω

ω

・ 。

- w ω

・ コ ﹀ 印 。 吋 同 省 巳

N

・ N の ∞ ・ ﹀

2

・ ∞ 同 ω 民

-u

o

z

o

口 ・ 圃 ・ 叶 包 ︼ 目 。

4

0

=

O

N

C

B

﹀ 回 の 回 ・

4

・ 巴 ・ 困 ・

5

w

m

仰 一 ω ω ・ ω 印 ・ 以 下 は 、 沼 ロ

g H V

w a g

-ω ・ 防 -。

: ω

ω

・コ民・に拠る o

z g

ω g

c

自 ・ 何 H a ω ・ 0 ・a m 芯 ・

ω o

r d

志 向 N ・ N の 回 ・ ∞ 一 戸 ω w ∞ H h p H ? ∞ H m ・ 註 1 3 4

(30)

かくのどとく所有者抵当の根本思想は極めて正当なものである。ヌスバウムは次のようにいっている。ーーー﹁た だドイツ民法がこれを当てはめんとした形式が不適当なのである。法律の起草者にその以前ほとんど百年にわたる発 展の成果を綜合し形成する創造カが欠けていたのである。しかしこのいわば外面的な不完全はなお耐え得られるとこ ろであり、実際にはドイツ民法の規定をもって間に合っているのみならず、(第一次﹀世界戦争は建築資金抵当権?)

g m

S3

p o

w )

とともに所有者抵当の領域における最大困難の中心を除去してしまったのである﹂と。 註 1 建 築 資 金 抵 当 権 に つ い て は 、 山 田 ・ 前 掲 害 、 三 四 頁 参 照 。 所 宥 者 抵 当 の 構 成 に つ い て 一 四 五

参照

関連したドキュメント

[r]

まず上記④(←大西洋憲章の第4項)は,前出の国際貿易機構(ITO)の発

会におけるイノベーション創出環境を確立し,わが国産業の国際競争力の向

たとえば,横浜セクシュアル・ハラスメント事件・東京高裁判決(東京高

特許権は,権利発生要件として行政庁(特許庁)の審査が必要不可欠であ

1アメリカにおける経営法学成立の基盤前述したように,経営法学の

二院の存在理由を問うときは,あらためてその理由について多様性があるこ

(3)賃借物の一部についてだけ告知が有効と認められるときは,賃借人が賃貸