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エネルギー学会技術紹介

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Academic year: 2021

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Development of JAPAN-GTL process

Japan Oil, Gas and Metals National Corporation*1, INPEX CORPORATION*2

,

JX Nippon Oil & Energy Corporation*3, Japan Petroleum Exploration Co., Ltd*4

,

Cosmo Oil Co., Ltd*5, Nippon Steel Engineering Co., Ltd*6, Chiyoda Corporation*7

天然ガスの液体燃料化技術(JAPAN-GTLプロセス)の開発

石油天然ガス・金属鉱物資源機構*1・国際石油開発帝石*2・JXエネルギー*3・石油資源開発*4

コスモ石油*5・新日鉄エンジ*6・千代田化工*7

Japan Oil, Gas and Metals National Corporation (JOGMEC), INPEX CORPORATION, JX Nippon Oil & Energy Corporation, Japan Petroleum Exploration Co., Ltd, Cosmo Oil Co., Ltd, Nippon Steel Engineering Co., Ltd, and Chiyoda Corporation jointly conducted JAPAN-GTL Demonstration Test from 2006, and through the demonstration test at a GTL demonstration plant constructed in Niigata City from April 2009 to December 2011, it verified high-grade performances of both GTL processes and catalysts for each process.

GTL is a technology that converts natural gas into liquid petroleum products, and is considered to be a highly effective method for securing alternative fuel source and diversification of energy supplies.

The three main processes of the JAPAN-GTL (Syngas Production, FT Synthesis, Hydrotreating / Upgrading) were developed based on the technology originated in Japan, and it can contribute to enhancement of energy security for Japan and help Japanese companies acquire oil and natural gas interests overseas. The JAPAN-GTL Process has unique features, one of that is capability of processing natural gas without removing the CO2 contained in it because the process can use the CO2 as feed-stock or

reforming agent. Key Words

GTL, Syngas production, FT synthesis, Upgrading, JAPAN-GTL, Carbon dioxide, JOGMEC 1. はじめに (独)石油天然ガス・金属鉱物資源機構、国際石油開発 帝石㈱、JX 日鉱日石エネルギー㈱、石油資源開発㈱、 コスモ石油㈱、新日鉄エンジニアリング㈱、千代田化工 建設㈱は、2006 年度から共同で「天然ガスの液体燃料化 技術(GTL:Gas to Liquids)の実証研究」を行い、日 本独自のJAPAN-GTL プロセスを開発した。主要 3 プロ セス全てが国産であるGTL 技術は現時点で他にはなく、 日本企業の上流権益確保並びに日本のエネルギーセキュ リティに貢献する技術として期待される。また、CO2を 含む天然ガスをそのまま原料として利用できる、世界初 の実用段階の技術である。 以上の理由から、今回この「天然ガスの液体燃料化技 術(JAPAN-GTLプロセス)の開発」はエネルギー学会賞 (技術部門)を受賞する栄誉を得たので、ここにこの技 術を紹介する。 2. GTLの概要 2.1 GTLとは GTL(Gas to Liquids)とは、①天然ガスから合成ガス (H2とCOの混合ガス)を作り、②この合成ガスをFT合成 反応により液体燃料粗油とし、③更にこの粗油を精製(ア ップグレード)することで最終製品を製造する、製造技術 と製品の総称である。GTL製品は、硫黄分や窒素分を含 まないクリーン燃料として、また、将来の高性能潤滑油 基油としての用途が期待されている。 GTL技術は、石油代替燃料ソースとしてのガス資源を 確保するために重要な戦略技術であるため、サソール、 シェルなどの先行企業は他社への技術供与を行っておら ず、独自の技術開発が必要である。

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図1 GTLプロセスの概要 2.2. GTLの歴史 GTL 技術のキーテクノロジーは FT 合成技術であり、 その歴史は古く、1923 年のドイツまで遡ることになる。 1920 年代のドイツは石油資源が乏しかったが、石炭には 恵まれていたことから、この技術が開発された。この合 成 反応 は、 その 開発者 であ るフ ィッ シャ ー(Franz Fischer)とトロプシュ(Hans Tropsch)の名前を取り、 FT(Fischer-Tropsch) 反応と命名され、現在にまで至っ ている。第2 次大戦中のドイツ、日本において、それぞ れ製造プラントが建設され、石炭から液体合成燃料を製 造した歴史があり、ドイツでは16,000 B/D(2,540 kL/ 日)のプラントの運転実績が、日本ではドイツからライ センスを受け、北海道人造石油(株)の滝川工場で年間 6,600 kL を生産したという記録が残っている。1) その後、南アフリカはアパルトヘイト政策の影響で石 油の輸入が禁止されていたためサソールが1955 年、石 炭を原料として8,000 B/D(1,270 kL/日)の合成燃料の 製造を開始し、以降、技術改良を重ね、規模を拡大し、 現在の商業レベルの技術、規模、実績を持つに至ってい る。 2.3. GTL製品の特徴 燃料油としてのGTL 製品は、環境性能が高いといわ れる。これはGTL 製品の持つ芳香族化合物を含まない という特徴から燃焼性が良く、さらに硫黄を含まないこ とから環境汚染物質であるSOx を排出しない環境性能 の高い燃料であることによる。 表1 GTL 製品の特徴<燃料油> 表1では、従来型の石油製品とGTL製品の性状を比較 した。GTL灯油は従来の灯油と比べて、煙点が高く、ブ ルーフレームで燃える特徴を持っている。逆に一部の燃 焼機器では燃えすぎて問題を起こす例も報告されている。 軽油はセタン価が高く、ディーゼルエンジンで燃焼させ ると燃焼排ガス中にNOx、PMが少ないという特徴があ る。 一方でGTLから製造される潤滑油留分は粘度指数140 以上の省燃費性の高い次世代高性能基油として期待され ている。 2.4. 既存のGTL技術 各社の保有するGTL 技術の完成度を表 2 で比較する。 最も完成度の高いのはシェル、サソールであり、すでに 表2 世界の GTL 技術プロジェクトの動向 商業段階に到達している。それに続くものが実証機、ま たはパイロット機レベルである。近年はCompactGTL やVelocys のようなコンパクトタイプの反応器を利用し た小規模プロジェクトを目指した技術が開発されている。 2.5. 世界のGTLプロジェクト 図2.に現在稼動中、建設中、もしくは計画中のプロジ ェクトを示した。シェル、サソール、PetroSA のプラン トがマレーシア、カタール、南アフリカで稼動している。 カタールでは Oryx GTL および、Pearl GTL の第1期、 第2期プロジェクトが稼動中である。これ以降のプロジ ェクトについてはサソール が中心となったウズベキス タンの OLTIN-YO’L-GTL がユーティリティー設備の 建設を開始しており、他は検討/計画中である。 ここに来て非在来型資源であるシェールガスを原料 とした北米のプロジェクトがシェル、サソールから発表 されている。サソールは北米において2 つの非在来型の シェールガスを原料とした GTL プロジェクトを検討し ていたが、2012 年 12 月、ルイジアナ州の Lake Charles メタン HOH HOH スチーム O O CO O C H HC HHH HC HH 二酸化炭素 H H H H 水素 合 成 ガ ス 製 造 工 程 F T 合 成 工 程 ア ッ プ グ レ ー デ ィ ン グ 工 程 H C H H H H C H H C H H C H H C H H C H H C H H C H H C H H C H H H H C H H C H H C H H C H H C H H C H H C H H C H H C H H H H C H H C H H C H H C H H C H H C H H C H H C H H H H C H H C H H C H H C H H C H H C H H C H H C H H H H C H H C H H C H H C H H C H H C H H C H H C H H C H H C H H C H H C H H H H C H H C H H C H H C H H C H H C H H C H H C H H C H H C H H C H H C H H H H C H H C H H C H H C H H C H H C H H C H H C H H C H H C H H C H H C H FT合成油(C5100) ナフサ(C510) 灯油(C1014) 軽油(C1420) O O O O 酸素 C O C O 一酸化炭素 GTLナフサ ナフサ (ペトケミ) GTL灯油 灯油 (家庭用) GTL軽油 軽油 (2号軽油) 密度(15℃)、g/cm3 0.69 0.70 0.74 0.80 0.78 0.83 硫黄分、質量ppm 1未満 220 1未満 8 1未満 8 セタン価 - - - - 73 54 煙点、mm - - 50 25 - - 芳香族分、容量% 1未満 7 1未満 18 1未満 18 ノルマルパラフィン、容量% 59 38 - - - -

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図2. 世界の GTL プロジェクト の化学コンプレックス内での48,000 B/D を 2 段階で建 設する96,000 B/D のプロジェクトを発表した。現在、 Phase 1 は FEED 段階にある。一方、シェルは HP によ ると、2012 年 4 月現在、米国ルイジアナに Pearl プロ ジェクトと同規模程度(140,000 B/D)の GTL プラント建 設を検討中と伝えている。 3. GTL実証研究計画の概要 3.1. GTL実証研究の背景 (1) 研究開発の意義 天然ガスは、石油に匹敵する埋蔵量を有し、環境負荷 が少ないクリーンな化石燃料であることから、石油代替 エネルギーの切り札として注目されているが、室温下で は気体であるため、運搬・輸送が制約されるという欠点 がある。これを補う手段として、天然ガスを約-161℃で 冷却液化し、LNG(液化天然ガス)として消費地に運搬 して利用しているが、この手段は規模の大きなガス田(例 えば可採埋蔵量5TCF 以上)でなければ採算をとるのが 難しい。このため、パイプラインやLNG 等により開発 できない中小の天然ガス田の開発手段として、新たな技 術の確立が強く要望されている。 GTL は、天然ガスを液体燃料化することにより、こ の運搬・輸送の利便性を向上させるとともに、これまで 開発の困難であった中小の天然ガスを経済的に開発でき る技術として期待される。また、現在利用されていない フレアガスを有価値なエネルギー資源として利用できる 技術でもある。さらに、GTL により、天然ガスの市場が これまでのガス市場のみから、液体燃料市場へと広がっ てくる。 一方、資源を持たない我 が国にとっては、新たな上 流権益確保に向けた手段と して有益な技術であるとと もにエネルギー供給源を多 様化し安定供給を図ること によりエネルギーセキュリ ティを向上させる技術とし て期待できる。 また,この技術は戦略技 術との位置づけから,サソ ール,シェル等は他社への 実施許諾を行わない方針を 採っている。そのためにも, 独自の技術開発が必要にな っている。 (2) 実証研究の実施体制 実証研究を実施するため、国際石油開発帝石(株) 、JX 日鉱日石エネルギー(株)、石油資源開発(株)、コスモ石油 (株)、新日鉄エンジニアリング(株)、千代田化工建設(株) の民間6社は、JOGMECと基本協定を締結し、研究の遂 行に対して責任を負うこととし、2006年10月25日に「日 本GTL技術研究組合」を設立し、組合が(独)石油天然ガ ス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)と、共同研究契約を締 結し、国産GTLプロセス(JAPAN-GTLプロセス)の実証 研究を開始した。(図3) 図3. 日本 GTL 技術研究組合の概要 (3) GTL技術の開発経緯 本研究に至るまでのJAPAN-GTL技術の研究・開発の 経緯を図4 に示す。 一連のプロジェクトは1998年度に実験室レベルの研 究を開始した。2001~2004年度には北海道苫小牧市勇払 でパイロットスケールの研究を行い、2003年9月には7 B/D(1.1 KL/日)の生産に成功した。今回の実証研究では この技術を基に新潟に500 B/D(80 KL/日)のプラントを 建設し、2009年4月から実証運転を開始した。 Shell:カタール 70,000 + 70,000B/D Shell: マレーシア 14,700BPD Sasol:カタール 32,400BPD Sasol: 南ア 105,000BPD (原料: 石炭) ☆ Statoil / PetroSA/Lurgi: 南ア 1,000BPD ☆ Syntroleum: オクラホマ州 70BPD ☆ 日本GTL:新潟 500B/D Sasol / Chevron: ナイジェリア 33,200B/D(2013) 稼動中 ☆実験プラント 検討/計画中 建設中 PetroSA: 南ア 22,500BPD 66,000BPD

UNG / Sasol / Petronas: ウズベキスタン 38,000BPD(2017) Compact GTL: ブラジル 20BPD ☆ ☆

Oxford Catalyst / Velocys (TEC/MODEC):ブラジル 6BPD Talisman / Sasol: カナダ(Shale Gas) 24,000BPD×4 Sasol: 米国(Shale Gas) 48,000BPD, 96,000BPD JOGMEC 日本 GTL技術研究組合 国際石油開発帝石(株) JX日鉱日石エネルギー(株) 石油資源開発(株) コスモ石油(株) 新日鉄エンジニアリング(株) 千代田化工建設(株) 設立 設立 基本協定 共同研究契約 *1 JOGMEC 日本 GTL技術研究組合 国際石油開発帝石(株) JX日鉱日石エネルギー(株) 石油資源開発(株) コスモ石油(株) 新日鉄エンジニアリング(株) 千代田化工建設(株) 設立 設立 基本協定 共同研究契約 *1

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図4 GTL技術の開発経緯 実証運転は当初2年間の計画であったが、機器の不具 合、最適運転条件の探索に時間を要したため、1年間延 長され、2011年度末までとなった。 図5 実証研究スケジュール (4) JAPAN-GTL技術の特徴 JAPAN-GTL プロセスの特徴を図 6 に示す。 図6 JAPAN-GTLプロセスの特徴 合成ガス製造工程は、独自に開発した貴金属系触媒を 用いた炭酸ガス・水蒸気改質法を採用しているため、CO2 を含む天然ガスをそのまま利用することができる、世界 初の画期的な技術である。そのため、既存の GTL 技術 で必要であった、原料中のCO2を予め除去する必要がな く、O2製造プラントも不要となり、経済的に優位になる。 また、CO2を多量に含むために未開発のまま放置されて いるガス田の開発、生産を促進することも可能となる。 FT合成工程はCo系触媒を用いたスラリー床である。気 液固三相が混在する複雑な系の反応器の流動および FT 反応を解析するため、これまで世界でも例のない独自の シミュレーターを開発してリアクター開発にあたった。 アップグレーディング工程でも、高活性で中間留分収 率の高い貴金属系触媒が開発されており、生成油の低温 流動性も優れている。 本プロジェクトでは、合成ガス製造・FT合成・アップ グレーディングの各工程の技術競争力を強化するために 実証規模でのGTL技術確立と並行してバックアップ研究、 スケールアップ手法を検討した。 図7.に新潟に建設した 500 B/D の実証プラントの完 成図を示す。 図7. 実証プラント完成図 3.2. GTL実証研究の概要 (1) GTL実証研究の目的と研究目標 組合を設立し、実証研究を実施するに当たり、研究目 的を設定した。目的を「商業規模の前段となる 500 B/D の実証規模でのGTL技術の確立、ならびに商業化へ向け たスケールアップ手法の検討等を行い、商業規模(15,000 B/D /系列以上)で技術的・経済的に利用可能なGTL技術 を開発することを目的とする。」とした。個々の研究目 標のうち主なポイントを表3 に示す。 商業レベルの技術の目安となる運転時間として、累積 6,000 時間、連続 3,000 時間を目標運転時間に設定し た。 性能目標は、合成ガスで炭化水素転換率(平行到達率) を100 %、FT合成では、CO 転化率が 90 %。連鎖成長 確率 α は0.90以上を、アップグレーディング工程の灯 合成ガス 合成ガス 製造 製造 天然ガス (CO2 20%含有) 天然ガス (CO2 20%含有) Air 合成ガス 製造 FT 合成 水素化分解 硫黄 除去 酸素 製造 従来プロセス(トプソ 自己熱改質プロセスの例) CO2 除去 FT FT 合成 合成 水素化分解 水素化分解 JAPAN-GTLプロセス 主な特徴 ・天然ガス中のCO2除去不要 ・酸素製造プラント不要 硫黄 除去 CO2削減 パイロットスケール (7B/D) 北海道 実証スケール (500B/D) 新潟 装置能力 (B/D) 15,000~ 20,000B/D 商業プラント JOGMEC 日本GTL技術研究組合 ベンチスケール (0.01-0.1B/D) 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 20052006 2007 2008 2009 2010 2011 2015 2020 国際石油開発帝石 JX日鉱日石エネルギー 石油資源開発 コスモ石油 新日鉄エンジ 千代田化工建設 20,000 ~ 15,000 500 7 0.01

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軽油収率は60 %以上を目標とした。また、商業プラント につなげるために技術パッケージPDP、運転マニュアル を作成することにした。 表3 実証研究の目的および研究目標 (2) JAPAN-GTL 実証運転の結果 2009 年 4 月、実証装置に原料ガスを導入し、各装置 の稼働を順次開始。2009 年 6 月には装置能力 100 %の 500 B/D を達成し、その後 2011 年までの 3 年間の実証 運転で商業装置設計に必要なデータを採取し、2011 年 12 月に実証試験を成功裏に終了した。この間累積運転時 間は10,337 時間、連続運転時間は 3,139 時間(FT 合成工 程)を達成し、個々の性能目標も全て達成した。2) 実証運転の運転結果は表4 に示すとおりである。 表4. 実証運転・運転時間実績 また、本実証プラントでは、建設期間中の103 万時間、 及び実証運転期間中の 21 万時間の無事故無災害記録を 達成した。新規に開発されたプロセスの最初の運転での この結果は、JAPAN-GTL プロセスの高い安全性を証明 したと考えられる。 (3) GTL軽油を用いた実証走行 また、実証プラントで製造された GTL 灯軽油が、国 内のJIS 規格に適合することを確認するとともに、実証 プラントで製造された GTL 軽油を用いて東京都交通局 と共同で2010 年 9 月から 3 ヶ月間、東京都内の路線バ スによる100 % GTL 軽油を使用したデモンストレーシ ョン走行を行い、JAPAN-GTL プロセスで製造される GTL 灯軽油が、市販灯軽油と遜色なく実用できることを 実証した。 図8. GTL軽油を用いた実証走行(協力:東京都) (4) GTL実証センターへの見学実績 実証センターを訪れた見学者の実績を以下にまとめ る。GTL 実証プラントには、実証研究期間に世界各国か らの見学者を受け入れており、その数は41 カ国/213 件、見学者総数も1,739 名にのぼる。この中には産ガス 国あるいは天然ガス開発企業も多く含まれており、その 中の一部企業等とは、JAPAN-GTL 商業プロジェクトの 実現に向けて折衝を行っているところである。 図9. 実証センター見学実績 図9.に示すように見学者の国籍を地図上に青く塗色 するとアフリカ、南アメリカの一部を除いて世界各地か ら来場があったことがわかる。将来、このいずれかの地 で、商業プロジェクトが実施されることが期待される。 4. 今後に向けて 4.1. GTL商業化に向けた取り組み JAPAN-GTLプロセスは実証研究を終え、次段階の商 業化に向け検討を進めている。GTL事業の経済性は原料 • 目的:商業規模で技術的、経済的に利用可能なGTL技術を開発 • 研究目標:  累積運転時間: 6,000時間  連続運転時間: 3,000時間  性能目標: ① 合成ガス製造工程 – 炭化水素転換率(平衡到達率): 100% ②FT合成工程 – CO転化率(総合): 90%以上 – 連鎖成長確率(α): 0.90以上 ③ アップグレーディング工程 – 灯軽油収率: 60%以上

 商業プラントの技術パッケージ(PDP:Process Design Package)作成  商業プラントに適用可能な運転マニュアルの作成 表1 実証運転時間結果 累積運転時間 連続運転時間 (目標値:6,000 時間) (目標値:3,000 時間) 合成ガス製造 11,853 時間 3,291 時間 FT 合成 10,337 時間 3,139 時間 アップグレーディング 10,865 時間 3,393 時間

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ガス価、製品(原油)価格、そしてプラントコストに大 きく影響される。そのため、多くのプロジェクトが計画 されては中断されるといった経緯を経ているが、最近に なってGTLが再び注目されている。これは、北米におい て非在来型天然ガスであるシェールガスの生産が増え たため、天然ガス価格(Henry Hub Natural Gas Price) が低下し、高止まりの原油価格との価格差が大きくなり、 GTLにより天然ガスを液体燃料にすることのメリット が大きくなったことによる。また、技術的には近年のカ タールでの複数プロジェクトの成功が示すように、GTL 技術は、ほぼ成熟の域にあると評価されていることも再 び注目される要因となっている。 図10. 米国天然ガス価格と原油価格の推移

(出典:U.S. Energy Information Administrationデータより作成) 現在、北米各地でシェル、サソール等のメジャー各社が シェールガスを原料としたプロジェクトの計画検討を進 めており、この波に乗り、JAPAN-GTL プロセスを用い た事業の実現が期待される。 文献:References 1) 丹治輝一,青木隆夫,北海道開拓記念館研究紀要, 25,(1997,3) 2) 大澤伸行, “GTL 商業プロジェクト実現に向けた JAPAN-GTL の開発”, 石油学会秋田大会(2012.10), 秋田

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*1 Japan Oil, Gas and Metals National Corporation 1-2-2 Hamada, Mihama-ku, Chiba-city, Chiba 261-0025 Japan

*2 INPEX CORPORATION

Akasaka Biz Tower, 5-3-1 Akasaka, Minato-ku, Tokyo 107-6332 Japan

*3 JX Nippon Oil & Energy Corporation

6-3, Otemachi 2-chome, Chiyoda-ku Tokyo 100-8162 Japan

*4 Japan Petroleum Exploration Co., Ltd

Sapia Tower 1-7-12, Marunouchi, Chiyoda-ku, Tokyo 100-0005, Japan

*5 Cosmo Oil Co., Ltd

Toshiba Bldg. 1-1, Shibaura 1-Chome, Minato-ku, Tokyo 105-8528, Japan

*6 (Present) Nippon Steel & Sumikin Engineering Co., Ltd

Osaki Center Building, 1-5-1 Osaki, Shinagawa-ku Tokyo 141-8604 Japan

*7 Chiyoda Corporation

Minatomirai Grand Central Tower 4-6-2, Minatomirai, Nishi-ku, Yokohama 220-8766, Japan *1 (独)石油天然ガス・金属鉱物資源機構 石油開発技 術本部 技術部 〒261-0025 千葉県千葉市美浜区浜田 1-2-2 *2 国際石油開発帝石(株) 技術本部技術企画ユニット 〒107-6332 東京都港区赤坂 5-3-1 赤坂 Biz タワー *3 JX 日鉱日石エネルギー(株) 研究開発本部研究企画 部 〒100-8162 東京都千代田区大手町 2-6-3 *4 石油資源開発(株) 環境・新技術事業本部新技術開発 部 〒100-0005 東京都千代田区丸の内 1-7-12 サピア タワー *5 コスモ石油(株) 研究開発部 〒105-8528 東京都港区芝浦 1-1-1 東芝ビル *6 (現) 新日鉄住金エンジニアリング(株) 戦略企画セ ンター エネルギー・GTL 事業推進部 〒141-8604 東京都品川区大崎 1-5-1 大崎センタ ービル *7 千代田化工建設(株) 技術開発ユニット プロセス開 発セクション 〒220-8765 横浜市西区みなとみらい 4-6-2 みな とみらいグランドセントラルタワー

参照

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