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Academic year: 2021

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Title 光波面制御に基づく空間モード変換技術に関する研究 [論文内容及び審査の要旨]

Author(s) 前田, 智弘

Citation 北海道大学. 博士(情報科学) 甲第14132号

Issue Date 2020-03-25

Doc URL http://hdl.handle.net/2115/78471

Rights(URL) https://creativecommons.org/licenses/by/4.0/

Type theses (doctoral - abstract and summary of review)

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File Information Tomohiro̲Maeda̲abstract.pdf (論文内容の要旨)

Hokkaido University Collection of Scholarly and Academic Papers : HUSCAP

(2)

学 位 論 文 内 容 の 要 旨

博士の専攻分野の名称  博士(情報科学)  氏名 前田 智弘 学 位 論 文 題 名

光波面制御に基づく空間モード変換技術に関する研究

Study on Spatial Mode Conversion Technique Based on Optical Wavefront Control

)  光波の空間的な振幅および位相を制御する技術は

,

これまでに生体計測システムにおける光学収 差や天体望遠鏡における大気揺らぎの補償

,

光メモリにおける信号生成や検出

,

三次元物体の形状計 測

,

ライトフィールドディスプレイなど様々な分野に応用されてきた

.

近年では

,

光通信分野におい ても

,

空間の自由度を新たな多重軸へと採用することで伝送容量の拡大を実現する空間分割多重伝 送が注目を集めており

,

光波面制御技術の応用が期待されている

.

特に

,

数モードファイバ中に存在 する空間モードを多重伝送キャリアとした伝送形態では

,

それぞれ固有の波面を有する空間モード を高精度に制御する技術が必要不可欠である

.

空間モード制御技術の中でも

,

送受信端において従 来のシステムと接続する際の親和性の観点から

,

シングルモードファイバの導波モードである基本 モードと数モードファイバの各導波モードとを相互に変換する空間モード変換技術が極めて重要と なる

.

この空間モード変換技術に自由空間における光波面制御技術を応用する取り組みは以前より 盛んに行われており

,

自由空間で制御することによる構成の自由度および拡張性の高さから多くの 空間チャネル数を取り扱う高密度空間分割多重伝送への適用が期待されている

.

空間モード変換技 術に求められる性能としては

,

消費電力の観点からは光利用効率が

,

チャネル間の干渉を抑制するた めには変換精度がそれぞれ重要である

.

これまでに提案されている自由空間型の空間モード変換技 術では

,

効率と精度の両立は実現されていない

.

特に効率については

,

多くの手法で平面光波回路な ど導波路型の空間モード変換技術と比較して大幅に劣っており

,

実用化に向けては性能向上が必要 不可欠である

.

 そこで本研究では

,

自由空間における光波面制御技術を利用した空間モード変換技術の性能向上 を目的とする

.

まず

,

ディジタル光位相共役を高精度に実現するために提案されたデュアルフェーズ モジュレーションを空間モード変換へと応用する

.

次に

,

光波面の重ね合わせによって生じる空間的 な波形変化を利用して

,

変調の出力に含まれる変換目標成分の増加を可能とする波面重ね合わせ法 を提案する

.

最後に

,

高効率に光波面変調が可能な空間クロスモジュレーションに着目し

,

計算アル ゴリズムの改良により変調精度の向上を行う

.

 以下に本論文を構成する各章の要旨を示す

.

 第

1

章では

,

本研究の背景として

,

光通信技術が抱える課題と光波面制御技術の概要を述べる

.

 第

2

章では

,

まず

,

空間分割多重伝送が必要となる背景として

,

従来システムにおける伝送容量飽 和の可能性について述べ

,

空間分割多重伝送の実現に向けて検討されている複数の実装形態につい てそれぞれの特徴を述べる

.

次に

,

伝送に必要となる要素技術について

,

その概要と要求される機能 を述べる

.

最後に

,

本論文で主に取り扱う空間モード変換技術について

,

これまでに提案されている 技術の概要と特徴を述べる

.

 第

3

章では

,

最初に

, Maxwell

方程式から導かれる光波の電界振幅を複素数で表現する複素振幅

表現について述べる

.

次に

,

光波面を計測する技術

,

変調する技術のそれぞれについて

,

これまでに

(3)

提案されている代表的な手法を取り上げて動作原理と特徴を述べる

.

加えて

,

光波面を変調する技術 については

,

次章以降で取り扱うデュアルフェーズモジュレーションと空間クロスモジュレーショ ンについても述べる

.

 第

4

章では

,

高精度な光波面変調が可能なデュアルフェーズモジュレーションを利用した空間 モード変換技術を提案する

.

デュアルフェーズモジュレーションを空間モード変換へと応用するに あたり

,

最初に

,

所望の光波面を生成するのに必要とされる変調器の位相変調量を算出する数式の 改良を行う

.

次に

,

入力ビーム径や変調解像度に対する変換性能の依存性を数値解析により評価し

,

デュアルフェーズモジュレーションに要求される光学系の構成条件を明らかにする

.

更に

,

変調器か ら生じる不要

0

次光の影響を

,

デュアルフェーズモジュレーションを構成する干渉計の調整によっ て低減する試みについて述べる

.2

光路間の光路長差の調整により出力に現れる不要

0

次光の強度 が変動することを確認し

,

空間モード変換に与える影響を評価する

.

最後に

,

空間モード変換の実験 を行う

.

実験では

,

変調後の波面を計測し

,

数モードファイバの各導波モードに対する結合効率を算 出することにより

,

擬似的にクロストークおよび挿入損失を評価する

.

さらに

,

実験結果を

3

種の従 来法と比較することで

,

提案手法の優位性を実証する

.

 第

5

章では

,

空間モード間の波面の重ね合わせにより生じる空間的な波形変化を利用することで

,

従来の波面変調による空間モード変換よりも高効率な変換を精度の低下無く実現する波面重ね合わ せ法を提案する

.

本手法では

,

変調の出力波面を

,

変換目標とする空間モードと

,

結合先である数モー ドファイバにおける放射モードによって構成される波面重ね合わせ状態として与えることで

,

通常 よりも効率的に出力波面に変換目標成分を含ませることができる

.

本章では

,

まず

,

波面重ね合わせ 状態が通常よりも多くの目標成分を出力に与える理由を説明し

,

空間モード変換において波面変調 の出力分布となる波面重ね合わせ状態の導出法を示す

.

次に

,

数値解析により変換目標ごとに最適な 入力ビーム径を導出し

,

モード多重数依存性を評価することで

,

本手法が高密度空間分割多重伝送に おいても有効であることを示す

.

最後に

,

空間モード変換の実験を行う

.

実験では

,

変調後の波面か らクロストークと挿入損失を評価し

,

変換目標の波面を出力する従来の場合と比べて同程度の精度 で高効率な空間モード変換が可能であることを実証する

.

 第

6

章では

,

高効率を特徴とする光波面変調技術である空間クロスモジュレーションの空間モー ド変換への応用を検討する

.

まず

,

反復計算により変調精度を向上した反復空間クロスモジュレー ションに着目し

,

空間モード変換へと適用するための新たな反復計算アルゴリズムを提案する

.

次 に

,

数値解析により

,

提案するアルゴリズムが任意の入力強度分布に対して動作することを示す

.

最 後に

,

空間モード変換の実験を行う

.

実験では

,

変調後の波面からクロストークおよび挿入損失を評 価し

,

実験結果を空間クロスモジュレーション

,

従来のアルゴリズムによる反復空間クロスモジュ レーションと比較することにより

,

提案するアルゴリズムを導入することにより空間モード変換の 精度向上が可能であることを実証する

.

 第

7

章では

,

本論文で提案した技術について

,

得られた成果を総括し

,

今後の展望と残された課題

を述べる

.

参照

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