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(1)

前回の練習問題

前回の練習問題

無記憶・非定常な情報源を一つ例示せよ 無記憶 非定常な情報源を つ例示せよ 時刻 t に t 枚のコインを投げるとき,表が出る枚数 以下のマルコフ情報源について 以下のマルコフ情報源について, 状態の定常確率分布を求めよ 通報 A B の定常確率を求めよ 通報 A, B の定常確率を求めよ 0 B/0 6 (w0, w1, w2) = (0.1, 0.7, 0.2) 1 2 A/0.4 A/0.5 B/0.6 B/0.2 P(A) = 0.7 P(B) = 0.3 A/0.8 B/0.5 ( ) 1

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前回の補足 マルコフ情報源が既約であること

前回の補足:マルコフ情報源が既約であること

既約(irreducible)マルコフ情報源 既約(irreducible)マルコフ情報源 任意の状態から任意の状態に遷移可能なマルコフ情報源 厳密には... 時刻 t の状態を変数 X で表現するとき 任意の時刻 i j (i < j) 時刻 t の状態を変数 Xt で表現するとき,任意の時刻 i, j (i < j) および任意の状態 si, sj に対し,P(Xj = sj | Xi = si) > 0 であること 無限個の状態を持つマルコフ連鎖では,既約であっても, P(X | X ) 0 となるケ スもある(収束 ≠ 致) P(Xj = sj | Xi = si) → 0 となるケースもある(収束 ≠ 一致) 1.0 0.9 0.9 0.9 0.9 2 0.1 0.1 0.1 0.1 0.1

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本日の講義について

本日の講義について

「情報量」を定義する 「情報量」を定義する 1. 情報源に対し,エントロピーの概念を導入 エントロピー=通報を予想する難しさの定量的指標 エントロピ =通報を予想する難しさの定量的指標 エントロピーが大きい ⇔ 予測することが難しい 2. 一個の通報の持つ情報量を定義 情報量=その通報がもたらすエントロピ の減少量 情報量=その通報がもたらすエントロピーの減少量 通信路の性能指標となる相互情報量を定義 3. 通信路の性能指標となる相互情報量を定義 その通信路を通過する通報の情報量の加重平均 3

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記憶のない情報源のエントロピ

記憶のない情報源のエントロピー

以下の通報発生確率を持つ 記憶のない定常情報源S を考える 以下の通報発生確率を持つ,記憶のない定常情報源S を考える a1 p a2 p aM p ... ... 通報 確率 p1 p2 pM 確率 情報源 S の一次エントロピー (first-order entropy): M

   M i i i p p S H 1 2 1( ) log (ビット, bit) の項は非負 例1: この項は非負 ⇒エントロピーは常に0以上 コイン投げのエントロピー:表,裏とも確率 1/2...M = 2, p1=p2=0.5 1 ) 2 / 1 log( 5 . 0 log 5 . 0 5 . 0 log 5 . 0 ) ( 1 S       H ビット 4 ) g( g g ) ( 1

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エントロピ の計算例

エントロピーの計算例

例2:サイコロの目 コイン投げより 結果予想は難しいはず 例2:サイコロの目...コイン投げより,結果予想は難しいはず 1 1/6 通報 確率 2 1/6 3 1/6 4 1/6 5 1/6 6 1/6 1/6 確率 1/6 1/6 1/6 1/6 1/6 585 . 2 6 1 log 6 1 ... 6 1 log 6 1 6 1 log 6 1 ) ( 1 S      H ビット 6 6 6 6 6 6 例3:イカサマ賭博のサイコロ 1 0.9 通報 確率 2 0.02 3 0.02 4 0.02 5 0.02 6 0.02 701 . 0 02 . 0 log 02 . 0 ... 02 . 0 log 02 . 0 9 . 0 log 9 . 0 ) ( 1 S      H ビット 5 一個の指標で,予測の難しさの大小関係を定義可能

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予想の難しさとエントロピ

二元情報源の場合

予想の難しさとエントロピー:二元情報源の場合

通報が0 または1の 記憶のない二元情報源 S を考える 通報が0 または1の,記憶のない二元情報源 S を考える 0, 1 の発生確率が p, 1 – p のとき, ) 1 log( ) 1 ( log ) ( 1 S p p p p H      ビット この値をH(p) と表記する(二元エントロピー関数)(p) 表 1.0 p=0.5のとき, H(p) は最大値 1 を取る H(p) p が 0, 1 に近づくとき, H(p) は 0 に近づく 予想のしやすさとエントロピーの 6 p 1.0 0.5 間には,相関関係がある

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M元情報源の場合

M元情報源の場合

天気 三元情報源 天気...三元情報源 奈良の天気...晴40%, 曇50%, 雨10%とすると,H1(S)=1.361 砂漠の天気 晴90% 曇9% 雨1%とすると H (S)=0 516 砂漠の天気...晴90%, 曇9%, 雨1%とすると,H1(S)=0.516 もし,晴,曇,雨の確率が全部 1/3 の場合, 1 1 1 1 1 1 58 . 1 3 log 3 1 log 3 1 3 1 log 3 1 3 1 log 3 1 ) ( 1 S       H 元情報源では 個の通報が等確率で発生するとき M元情報源では,M個の通報が等確率で発生するとき, エントロピーは最大値 log M ビットとなる ピ が最小値を取る は ある 通報 エントロピーが最小値を取るのは,ある一つの通報について, その発生確率が1となる場合 7 ...この場合,通報は,あいまいさなく予測可能

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拡大情報源について

拡大情報源について

ブロック化(block)ブロック化(block): 情報源からの通報を複数個まとめて,一個の通報とみなすこと M元情報源Sの出力をn個まとめて一つのブロックを構成S の n次拡大n th order extended)情報源 ⇒ S の n次拡大n-th order extended)情報源 ...通報は Mn 種類: Mn元情報源になる 拡大情報源のエントロピーは? 記憶のない情報源だと ブロック化しても面白くない 記憶のない情報源だと,ブロック化しても面白くない 記憶のある情報源のブロック化,が興味深い結果を示す 話の順番として まずは記憶のないケ スを議論 8 ... 話の順番として,まずは記憶のないケースを議論

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拡大情報源のエントロピ 計算

拡大情報源のエントロピー計算

コイン投げ2回分の通報を 1ブロックにまとめる場合 コイン投げ2回分の通報を,1ブロックにまとめる場合... 通報は {表表, 表裏,裏表,裏裏} の4通り...22元情報源 表表 通報 表表 表裏 裏表 裏裏 1/4 通報 確率 表裏 1/4 裏表 1/4 裏裏 1/4 H (S2) l 4 2 ビ ト 結果予想は 個の場合の2倍難しい H1(S2)=log 4 = 2 ビット...結果予想は一個の場合の2倍難しい H1(S2)は,S の通報2個分のエントロピー 通報 個分に換算すると 2 ビ ト ⇒ S の通報1個分に換算すると,H1(S2)/2 = 1ビット S H ( n)/ の 次 ( ) ト ピ と表記 n S H n nlim 1( )/ n S H1( n)/ Sの n次n-th order)エントロピー.Hn(S)と表記 Sの極限エントロピー.H(S)と表記 9 n ( )

(10)

記憶のない情報源の拡大とエントロピ

記憶のない情報源の拡大とエントロピー

S: 0 1 をそれぞれ確率 0 8 0 2 で発生する記憶のない情報源 S: 0, 1 をそれぞれ確率 0.8, 0.2 で発生する記憶のない情報源 0 0 8 S H (S) 0 8l 0 8 0 2l 0 2 0 72 0 1 0.8 0.2 H1(S)= –0.8log0.8 – 0.2log0.2 = 0.72 00 01 0.64 0.16 S2 H1(S2)= –0.64log0.64 – 0.16log0.16 –0 16log0 16 – 0 04log0 04 = 1 44 10 11 0.16 0.04 0.16log0.16 0.04log0.04 1.44 H2(S) = H1(S2)/2 = 1.44/2 = 0.72 この情報源では,任意の n に対して H1(Sn) = 0.72n となる ⇒ H (S) H(S) 0 72 極限エントロピ 次エントロピ 10 ⇒ Hn(S) = H(S) = 0.72...極限エントロピー=一次エントロピー

(11)

記憶のない情報源の拡大とエントロピ

記憶のない情報源の拡大とエントロピー

定理:任意の無記憶な定常情報源 S に対し H (Sn) = nH (S) 定理:任意の無記憶な定常情報源 S に対し,H1(S ) = nH1(S). 証明:(n = 2の場合を考える) ) ( log ) ( ) (S2 P x x P x x H     無記憶だから ) ( ) ( log ) ( ) ( ) , ( log ) , ( ) ( 0 1 1 0 1 0 0 1 1 0 1 0 1 x P x P x P x P x x P x x P S H x x M x x M          無記憶だから P(x0, x1) = P(x0)P(x1) ) ( log ) ( ) ( ) ( log ) ( ) ( 0 1 1 1 0 0 1 0 1 0 0 1 x P x P x P x P x P x P x x x x x x      ) ( log ) ( ) ( log ) ( ) ( ) ( log ) ( ) ( ) ( log ) ( 1 1 0 0 1 0 0 1 1 0 1 1 0 0 x P x P x P x P x P x P x P x P x P x P x x x x             確率 P(x0) の ) ( 2 ) ( ) ( ) ( g ) ( ) ( g ) ( 1 1 1 1 1 1 0 0 0 S H S H S H x x      確率 P(x0) の 総和は 1 11 系:任意の無記憶な定常情報源 S に対し,H (S) = H1(S).

(12)

記憶のある情報源 マルコフ情報源の場合

記憶のある情報源:マルコフ情報源の場合

0/0 9 1/0 1 0 1 0/0.9 1/0.1 定常確率分布は w0 = 0.8, w1 = 0.2 各通報の定常確率: 0/0.4 1/0.6 0 0.8·0.9 + 0.2·0.4 = 0.80 1 0.8·0.1 + 0.2·0.6 = 0.20 H1(S) = 0.722 不一致 00 0.8·0.9·0.9 + 0.2·0.4·0.9 = 0.72 01 0.8·0.9·0.1 + 0.2·0.4·0.1 = 0.08 H1(S2) = 1.2914 10 0.8·0.1·0.4 + 0.2·0.6·0.4 = 0.08 11 0.8·0.1·0.6 + 0.2·0.6·0.6 = 0.12 H2(S) = H1(S 2)/2 = 0.6457 1文字を2個予測するより,2文字 まとめてのほうが予測しやすい 12 前スライドの定理は,記憶のある情報源では成立しない まとめてのほうが予測しやすい

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マルコフ情報源の極限エントロピ

マルコフ情報源の極限エントロピー

極限エントロピーの計算: 極限エントロピ の計算: 情報源に記憶がなければ...一次エントロピーと一致 情報源に記憶のある場合は 一般には計算困難 情報源に記憶のある場合は... 般には計算困難 ⇒ マルコフ情報源であれば,別の手がある 1. 定常確率分布を求めておく 2 各状態について その状態を記憶のない情報源と考え 2. 各状態について,その状態を記憶のない情報源と考え, 極限エントロピー(一次エントロピー)を計算する 定常確率分布より 各状態のエントロピ の加重平均を取る 3. 定常確率分布より,各状態のエントロピーの加重平均を取る 13

(14)

極限エントロピ の計算例

極限エントロピーの計算例

0/0 9 1/0 1 0 1 0/0.9 1/0.1 極限分布は w0 = 0.8, w1 = 0.2 状態 0:P(0)=0.9, P(1)=0.1の情報源 ⇒ H(S) = H(0.9) = 0.469 0/0.4 1/0.6 ( ) , ( ) ( ) ( ) 状態 1:P(0)=0.4, P(1)=0.6の情報源 ⇒ H(S) = H(0.4) = 0.971 状態0に居る確率80%,1に居る確率20%なので,加重平均は 0.8·0.469 + 0.2·0.971 = 0.5694...これが極限エントロピー 0.8 0.469 + 0.2 0.971 0.5694...これが極限エントロピ ちなみに H1(S) = 0 722 H2(S) = 0 6457 単調減少? 14 ちなみに,H1(S) 0.722,H2(S) 0.6457,... 単調減少?

(15)

拡大マルコフ情報源と極限エントロピ

拡大マルコフ情報源と極限エントロピー

一般に マルコフ情報源においてブロック長 n を大きくすると般に,マルコフ情報源においてブロック長 n を大きくすると... n 次エントロピーは単調に減少していく 極限エントロピーに収束する 極限エントロピ に収束する Hn(S) n H(S) 記憶のある情報源: ある程度 通報の出現パタ ンが「読める」 ある程度,通報の出現パターンが「読める」 自然語だと,“qu” は高頻出,“qz” は,まず出現しない 無記憶の場合より 振舞いが予想しやすい ⇒ エントロピ 小 15 無記憶の場合より,振舞いが予想しやすい ⇒ エントロピー小

(16)

情報源の記憶とエントロピ

情報源の記憶とエントロピー

定常確率 0 8 で 0 を 0 2 で 1 を出力する情報源を考える 定常確率 0.8 で 0 を,0.2 で 1 を出力する情報源を考える 0/0.8 0/0.9 1/0.1 1/0.2 1/0.6 0/0.4 記憶無し 記憶あり 記憶無し 記憶あり 一次エントロピー 0.72 次 ント 0.72 極限エントロピー 0.72 0.5694 記憶のある情報源では,「ブロック化したほうが都合良い」場合も プ サ 条件分岐予測など 16 ⇒ プロセッサの条件分岐予測など

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通報の持つ情報量

通報の持つ情報量

阪神タイガースの試合があったが 結果をまだ知らない 阪神タイガ スの試合があったが,結果をまだ知らない 阪神が勝つ確率,負ける確率,引き分ける確率は,全部1/3 巨人ファンの友人Aからメイル:「阪神は負けなかった」 巨人ファンの友人Aからメイル:「阪神は負けなかった」 友人Aのメイルに含まれる情報の「量」は? メイルを受け取る前:結果に関する不確かさが大きい P(勝) 1/3 P(引) 1/3 P(負) 1/3 P(勝) = 1/3. P(引) = 1/3, P(負) = 1/3 メイルを受け取った後:結果に関する不確かさが小さくなった P(勝) 1/2 P(引) 1/2 P(負) 0 P(勝) = 1/2. P(引) = 1/2, P(負) = 0 「不確かさの減少量 情報量」と定義したい 17 「不確かさの減少量 = 情報量」と定義したい

(18)

野球の試合の例では

野球の試合の例では

メイルを受け取る前:P(勝) = 1/3 P(引) = 1/3 P(負) = 1/3 メイルを受け取る前:P(勝) = 1/3, P(引) = 1/3, P(負) = 1/3 エントロピーは 585 1 3 l 1 l 1 1 l 1 1 l 1 585 . 1 3 log 3 log 3 3 log 3 3 log 3      メイルを受け取った後:イ を受け取 後 P(勝) = 1/2, P(引) = 1/2, P(負) = 0(勝) , (引) , (負) 条件付きエントロピーは 1 2 log 0 1 log 1 1 log 1  0 log2 1 2 log 2 2 log 2   「阪神は負けなかった」というメイルに含まれる情報量: 1.585 – 1 = 0.585 ビット 18

(19)

情報量とエントロピ

情報量とエントロピー

離れたところにある情報源 S の出力(通報)を知りたい 離れたところにある情報源 S の出力(通報)を知りたい 通報の確率分布はわかるが,実際に発生した通報は不明 S の出力に関し なんらかの「ヒント」を入手したとする S の出力に関し,なんらかの「ヒント」を入手したとする ヒントにより,通報の確率分布が,別の情報源 S’ の確率分布 と一致することがわかったとする と 致することがわかったとする このとき ヒント(通報)がもたらした情報量 (information) は このとき,ヒント(通報)がもたらした情報量 (information) は H(S) – H(S’) ビット 19

(20)

気まぐれな友人の場合(

1)

気まぐれな友人の場合(

case 1)

右図の行動を取る友人Bが 勝ち 0.5 「勝 たよ」 右図の行動を取る友人Bが 「言いたくない」と言った時の 情報量は? 勝ち 引分 「勝ったよ」 「言いたくない」 0.5 0.5 0 5 1.0 情報量は? 負け 0.50.5 「負けたよ」 P(言いたくない) = 2/3 P(勝ち,言いたくない) = 1/6 P(勝ち | 言いたくない) = 1/4 P(引分,言いたくない) = 1/3 P(引分 | 言いたくない) = 1/2 P(負け,言いたくない) = 1/6 P(負け | 言いたくない) = 1/4 「言いたくない」と言っているときのエントロピ は 「言いたくない」と言っているときのエントロピーは 5 . 1 4 1 log 4 1 2 1 log 2 1 4 1 log 4 1  20 情報量は1.585 – 1.5 = 0.085ビット(友人Aのメイル:0.585ビット)

(21)

気まぐれな友人の場合(

2)

気まぐれな友人の場合(

case 2)

友人Bが「勝ったよ」と言った 勝ち 0.5 「勝 たよ」 友人Bが「勝ったよ」と言った ときの情報量は? 勝ち 引分 「勝ったよ」 「言いたくない」 0.5 0.5 0 5 1.0 P(勝ったよ) = 1/6 負け 0.50.5 「負けたよ」 P(勝ち | 勝 たよ) 1 P(勝ったよ) = 1/6 P(勝ち,勝ったよ) = 1/6 P(勝ち | 勝ったよ) = 1 P(引分 | 勝ったよ) = 0 P(負け | 勝 たよ) 0 エントロピーは0になる (結果を正確に知ることができる) P(負け | 勝ったよ) = 0 (結果を正確に知ることができる) 情報量は1.585 – 0 = 1.585ビット(友人Aのメイル:0.585ビット) (p.17 の)友人Aと,この友人B,どちらが「頼りになる」友人か? 個々の通報の情報量だけを見ていたのではわからない 21 ... 個々の通報の情報量だけを見ていたのではわからない

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情報量の「平均」

情報量の「平均」

友人Bの行動: 友人Bの行動: 1/6 の確率で「勝ったよ」...情報量 1.585ビット 2/3 の確率で「言いたくない」 情報量 0 085ビット 2/3 の確率で「言いたくない」...情報量 0.085ビット 1/6 の確率で「負けたよ」...情報量 1.585ビット 平均すると 1 585  1/6 + 0 085  2/3 +1 585  1/6 = 0 585ビット 平均すると 1.585  1/6 + 0.085  2/3 +1.585  1/6 = 0.585ビット 友人Aの行動: 2/3の確率で「負けなかった」 情報量 0 585ビット 友人Aの行動: 勝ち 2/3の確率で「負けなかった」...情報量 0.585ビット 1/3の確率で「負けたよ」...情報量 1.585ビット 平均すると 0 585  2/3 + 1 585  1/3 = 0 918ビット 勝ち 引分 「負けなかった」 平均すると 0.585  2/3 + 1.585  1/3 = 0.918ビット 平均すると 友人Aのほうが 22 負け 「負けたよ」 平均すると,友人Aのほうが0.333ビット多くの情報をくれる

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相互情報量

相互情報量

友人A 友人Bは 異なる特性を持った通信路と考えられる 友人A,友人Bは,異なる特性を持った通信路と考えられる 「負けなかった」 「言いたくない」 通信路の入力確率変数を X,出力確率変数を Y とする X と Y の相互情報量 I(X; Y): 各値が持 ( 関する)情報量 加重 均 X Y Yの各値が持つ(X に関する)情報量の加重平均 23 前ページでは「試合結果と友人の振舞いの相互情報量」を計算

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相互情報量の意味

相互情報量の意味

相互情報量: 相互情報量: その通信路が,どれだけの情報を伝達しているかの指標 システムとして通信路を実現することを考えると 個々の システムとして通信路を実現することを考えると,個々の 通報の情報量より,相互情報量にこそ着目すべき 同じ通信路でも,入力分布が変わると,相互情報量も変わる 同じ友人Aでも 同じ友人Aでも... 勝ち,引分,負けが 1/3のチーム...相互情報量は0.918ビット 勝ち 負けが1/2のチ ム 相互情報量は 1 ビット 勝ち,負けが1/2のチーム...相互情報量は 1 ビット 相互情報量の取り得る最大値 ⇒ 通信路容量という(第三部) 相互情報量の取り得る最大値 ⇒ 通信路容量という(第三部) 24

(25)

相互情報量の計算例(1)

相互情報量の計算例(1)

天気予報:天気についての情報を与える やや不正確な通信路 天気予報:天気についての情報を与える,やや不正確な通信路 例:100日間の実際の天気 (X) と天気予報 (Y) の統計: 晴 雨 Y P(X) ×100 現実X 予報Y X 45 15 60 12 28 40 晴 雨 P(Y)×100 57 43 60 40 P(Y)×100 実際の天気が晴だったのは57日,PX(晴)=0.57 予報が晴といったのは60日,PY(雨)=0.60 天気 X, 予報 Y とも晴だったのは45日,PX,Y(晴,晴)=0.45 25

(26)

相互情報量の計算例(2)

相互情報量の計算例(2)

晴 雨 Y P(X) ×100 X 45 15 60 12 28 40 晴 雨 P(Y)×100 57 43 天気予報が当たる確率=P (晴 晴)+ P (雨 雨)=0 73 60 40 P(Y)×100 天気予報が当たる確率 PX,Y(晴,晴)+ PX,Y(雨,雨) 0.73 この予報と友人Aのメイル どちらが「高性能」? この予報と友人Aのメイル,どちらが「高性能」? 天気のエントロピー: 986 0 43 0 l 43 0 57 0 l 57 0 ) (X H ビット 26 986 . 0 43 . 0 log 43 . 0 57 . 0 log 57 . 0 ) (X     H ビット

(27)

相互情報量の計算例(3)

相互情報量の計算例(3)

天気予報Yが晴のとき: 天気予報Yが晴のとき: 本当に晴れる確率は 0.45/0.60 = 0.75,雨の確率は0.25 「晴」という予報を聞いた後の条件付エントロピーは 「晴」という予報を聞いた後の条件付エントロピ は H(X | 晴) = – 0.75log0.75 – 0.25log0.25 = 0.811 ビット 「晴」という天気予報の持つ情報量は 0 986 0 811 = 0 175 「晴」という天気予報の持つ情報量は 0.986 – 0.811 = 0.175 天気予報Yが雨のとき: 本当に雨の確率は 0 28/0 40 0 70 晴の確率は0 30 本当に雨の確率は 0.28/0.40 = 0.70,晴の確率は0.30 「雨」という予報を聞いた後の条件付エントロピーは H(X | 雨) 0 30l 0 30 0 70l 0 70 0 881 ビット H(X | 雨) = – 0.30log0.30 – 0.70log0.70 = 0.881 ビット 「雨」という天気予報の持つ情報量は 0.986 – 0.881 = 0.105 加重平均をとると 0 60 0 175 + 0 40 0 105 0 147 ビ ト 27 加重平均をとると 0.60·0.175 + 0.40·0.105 = 0.147 ビット

(28)

相互情報量と当たる確率

相互情報量と当たる確率

Y A社 晴 45 雨 12 晴 Y P(X) ×100 57 A社: まぁまぁ当たる予報 X 45 15 60 12 28 40 晴 雨 P(Y)×100 57 43 73% 0 147ビット 60 0 P(Y) 100 晴 雨 Y P(X) ×100 B社: 絶対はずれる予報 0.147ビット X 晴 0 43 雨 57 0 晴 雨 P(X) ×100 57 43 絶対はずれる予報 0% 情報 「量 は 社予報 ほうが大き 43 43 0 57 雨 P(Y)×100 43 0.986ビット 28 情報の「量」は,B社予報のほうが大きい

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本日のまとめ

本日のまとめ

エントロピーの概念を導入 エントロピ の概念を導入 予測の難しさを定量化したもの 1次 n次 極限エントロピー 1次,n次,極限エントロピ 無記憶情報源では,上の三者は同一 記憶のある情報源では n → 大のときエントロピー→小 記憶のある情報源では,n → 大のときエントロピー→小 情報量 相互情報量を定義 情報量,相互情報量を定義 エントロピーの減少量として定式化 システムの評価には 相互情報量の概念が有用 システムの評価には,相互情報量の概念が有用 29

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練習問題

練習問題

12ページの例において 3次 4次のエントロピーを求めよ 12ペ ジの例において,3次,4次のエントロピ を求めよ. 可能であれば,n 次エントロピーを計算するプログラムを書け. 以下を示せ I(X; Y) = H(X) – H(X | Y) I(X; Y) H(X) H(X | Y) ただし 

y y Y X H y P Y X H( | ) ( ) ( | ) (条件付きエントロピ の加重平均) I(X; Y) = I(Y; X) I(X; Y) = H(X) + H(Y) H(X Y) (条件付きエントロピーの加重平均) I(X; Y) = H(X) + H(Y) – H(X, Y) ただし H(X, Y) は X と Y の結合エントロピー (X と Y をまとめて一個の確率変数と考える) 30 (X と Y をまとめて一個の確率変数と考える)

参照

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